台本概要

 209 views 

タイトル 臆病者
作者名 ねるひつじ  (@sleep_sheepzzz)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男2)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 薔薇です。よろしゅう。
時代背景は戦時中です。

 209 views 

キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
42 あきら
真治 40 しんじ
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
: 晶:真治!おっはよう 真治:おう、晶、今日も畑か 晶:そうだな…出番が来るまではこういうことしてるしかないだろ 真治:晶のが先に呼ばれたりして 晶:そんなことない 真治:まあ、知らないけど 晶:おまっ…適当に言ったろ 真治:適当以外の何物でもねーよ 晶:ほんとそういうとこあるよな 真治:おし、じゃあ仕方ないから、どっちが早く水やり終わるか競争な 晶:は!?ずるくね!?俺の畑のが広いから不利じゃん! 真治:え?不戦敗ですか、かっこ悪いですね晶選手~ 晶:わかった、わかったよ、受けて立つ! 真治:よっしゃ、じゃあいくぞ 晶:よーい、ドン! : 0:間 : 晶の語り:俺が真治と会ったのは十五か十六の時だから、もう十年近くの付き合いになる 晶の語り:席が近かったっていうありきたりな理由で仲良くなった俺たちは、社会の一部になっていく同級生を横目に見ながら、毎日畑仕事や家事の手伝いをしている 真治の語り:晶が先に呼ばれるだなんてのは冗談だ 真治の語り:体があまり丈夫でない晶よりは俺のほうが役に立つ 真治の語り:が、できればこの生活が続いてほしいとも思う : 0:間 : 真治:晶、おはよ 晶:ああ、真治 真治:今日は… 晶:ごめん、畑には妹を行かせる 晶:もしよかったら手伝ってやってくれ 真治:お前は大丈夫なのか 晶:どうした急に優しくしちゃって~ 真治:いや、何回か体調不良とかは聞いてたけど、寝込むのは久しぶりだろ 晶:大丈夫だよ、ちょっとふらっときちゃって 晶:念のため寝てるだけだ 真治:それならいいが、無理はすんなよ 真治:お前んちの広大な畑の世話とかごめんだからな 晶:回復に善処します 真治:おう、早く戻って来いよ : 0:真治、去る : 晶:ずるいなあ、真治は : 0:間 : 晶:真治 真治:お、もう大丈夫なのか 晶:いや、もう畑行けないかもしれない 真治:は!? 晶:別に死ぬって程じゃないけど体力が戻ってこなくて 真治:そんなに悪かったのか 晶:いや、倒れた日はすぐ回復すると思ってたんだけど 真治:なんで言ってくれなかったんだよ 晶:ぎりぎりまで回復に努めたんだよ 晶:規則正しい生活してたし、ご飯も親が来てしっかりしたもの食べさせてくれた 晶:でも、もう農具は持てないと思う。種まきくらいならできるだろうけど 真治:… 晶:大切な人に心配はかけたくないだろ笑 真治:なんだそれ 晶:真に受けるなよ、冗談 真治:わかってるよ : 0:間 : 真治の語り:晶が畑に行けなくなってからも、農作業の終わりに晶の家へ寄って話したりした 晶の語り:一緒の行動ができなければもう離れてしまうと思っていたけが 晶の語り:真治は優しいな 晶の語り:…それが辛かったりもするけど : 0:間 : 晶:お前毎日こっち寄ってるけど家のほうは大丈夫なのか 真治:いやさ、まあ家のほうは大丈夫だけど 真治:お前と話すのが習慣っていうか、兄弟みたいに一緒にいたもんだから 晶:間違いないわ 晶:いや、畑いかなくなったら疎遠になるかと思ってたんだよ 真治:はあ!?親友の絆はそんな弱いもんじゃないだろ : : 晶の語り:親友、その言葉に若干の痛みを感じつつ、俺はありがとうと返した : : 真治:そういやずっと晶の妹と農作業してて思ったけど、ずいぶんかわいくなったな? 晶:ああ、まあ、俺から見てもかわいいほうだとは思う 真治:恋人とかいるの?その辺どうなのよお兄さん?笑 晶:おまえ…妹に手出すなよ笑 真治:いや出さねーよ、出さねーけど本能的に気になるじゃん 晶:まあいい人はいるみたいだけど 真治:やっぱりそうか、いや、うん、納得だわ 晶:なんなんだよお前 : : 晶の語り:手を出すなら、妹じゃなくて… 晶の語り:こんなこと口が裂けても言えない : 0:間 : 真治:あれ?珍しい、畑まで来るなんて 晶:今日は少し調子がいいからな、収穫くらいなら手伝えるかと思って 真治:じゃあ土落とし頼むわ。そこにあるだろ、ハケみたいなやつ 晶:おう、じゃあやってくよ : 0:間 : 晶:お前の畑のほうは収穫できたな、次は俺のほうの… 真治:晶 晶:どうした? 真治:明日、俺行くわ 晶:どこに? 真治:呼ばれた 晶:……え? 真治:見送り来てくれるか、親友の顔見ておきたいから 晶:やだよ 真治:ひどいな笑 晶:急すぎる 真治:それは謝る 晶:見送り行ったら泣いちゃうよ 真治:じゃあ泣き顔見せに来いよ 晶:いやだよ、いかない 真治:…そうかよ 真治:…一応、14時だから : 0:間 : 晶の語り:ごめん、真治 晶の語り:泣いちゃうからとか、いや、泣いちゃうんだろうけど 晶の語り:急に遠くへ行くなんて 晶の語り:そんなのないよ : : 0:間 : : 晶の語り:真治の乗る列車は発車直前だった 晶の語り:見送りの人ごみをかき分けて進むと、真治を見つけることができた 真治の語り:泣いてしまうから来ないと言っていたのに、やっぱり来るんじゃないか 真治の語り:でも、最後にお前の顔を見れてよかったよ : : : 晶:真治!好きですっ…! : 晶の語り:返事を聞きたくなくて、臆病者の僕はドアが閉まる直前に告げた 晶の語り:真治は一瞬驚いたような顔をしたが、汽笛で我に返り、敬礼をして口を動かした : 真治:ごめんな、ありがとう : 晶の語り:聞きたくなかったのに 晶の語り:聞こえてないはずなのに 晶の語り:脳内再生された真治の声はあまりに鮮明で : 晶:そうだね 晶:そうだよ 晶:受け入れてもらえるはずがないのに 真治:ずっと待ってたのに 晶:こんな時に言うなんて 真治:こんな時に言うなんて(少し被せるように) 真治:ずるいよ 晶:真治とはもう会えないのに : : : 晶:ごめんね 真治:好きでした :

: 晶:真治!おっはよう 真治:おう、晶、今日も畑か 晶:そうだな…出番が来るまではこういうことしてるしかないだろ 真治:晶のが先に呼ばれたりして 晶:そんなことない 真治:まあ、知らないけど 晶:おまっ…適当に言ったろ 真治:適当以外の何物でもねーよ 晶:ほんとそういうとこあるよな 真治:おし、じゃあ仕方ないから、どっちが早く水やり終わるか競争な 晶:は!?ずるくね!?俺の畑のが広いから不利じゃん! 真治:え?不戦敗ですか、かっこ悪いですね晶選手~ 晶:わかった、わかったよ、受けて立つ! 真治:よっしゃ、じゃあいくぞ 晶:よーい、ドン! : 0:間 : 晶の語り:俺が真治と会ったのは十五か十六の時だから、もう十年近くの付き合いになる 晶の語り:席が近かったっていうありきたりな理由で仲良くなった俺たちは、社会の一部になっていく同級生を横目に見ながら、毎日畑仕事や家事の手伝いをしている 真治の語り:晶が先に呼ばれるだなんてのは冗談だ 真治の語り:体があまり丈夫でない晶よりは俺のほうが役に立つ 真治の語り:が、できればこの生活が続いてほしいとも思う : 0:間 : 真治:晶、おはよ 晶:ああ、真治 真治:今日は… 晶:ごめん、畑には妹を行かせる 晶:もしよかったら手伝ってやってくれ 真治:お前は大丈夫なのか 晶:どうした急に優しくしちゃって~ 真治:いや、何回か体調不良とかは聞いてたけど、寝込むのは久しぶりだろ 晶:大丈夫だよ、ちょっとふらっときちゃって 晶:念のため寝てるだけだ 真治:それならいいが、無理はすんなよ 真治:お前んちの広大な畑の世話とかごめんだからな 晶:回復に善処します 真治:おう、早く戻って来いよ : 0:真治、去る : 晶:ずるいなあ、真治は : 0:間 : 晶:真治 真治:お、もう大丈夫なのか 晶:いや、もう畑行けないかもしれない 真治:は!? 晶:別に死ぬって程じゃないけど体力が戻ってこなくて 真治:そんなに悪かったのか 晶:いや、倒れた日はすぐ回復すると思ってたんだけど 真治:なんで言ってくれなかったんだよ 晶:ぎりぎりまで回復に努めたんだよ 晶:規則正しい生活してたし、ご飯も親が来てしっかりしたもの食べさせてくれた 晶:でも、もう農具は持てないと思う。種まきくらいならできるだろうけど 真治:… 晶:大切な人に心配はかけたくないだろ笑 真治:なんだそれ 晶:真に受けるなよ、冗談 真治:わかってるよ : 0:間 : 真治の語り:晶が畑に行けなくなってからも、農作業の終わりに晶の家へ寄って話したりした 晶の語り:一緒の行動ができなければもう離れてしまうと思っていたけが 晶の語り:真治は優しいな 晶の語り:…それが辛かったりもするけど : 0:間 : 晶:お前毎日こっち寄ってるけど家のほうは大丈夫なのか 真治:いやさ、まあ家のほうは大丈夫だけど 真治:お前と話すのが習慣っていうか、兄弟みたいに一緒にいたもんだから 晶:間違いないわ 晶:いや、畑いかなくなったら疎遠になるかと思ってたんだよ 真治:はあ!?親友の絆はそんな弱いもんじゃないだろ : : 晶の語り:親友、その言葉に若干の痛みを感じつつ、俺はありがとうと返した : : 真治:そういやずっと晶の妹と農作業してて思ったけど、ずいぶんかわいくなったな? 晶:ああ、まあ、俺から見てもかわいいほうだとは思う 真治:恋人とかいるの?その辺どうなのよお兄さん?笑 晶:おまえ…妹に手出すなよ笑 真治:いや出さねーよ、出さねーけど本能的に気になるじゃん 晶:まあいい人はいるみたいだけど 真治:やっぱりそうか、いや、うん、納得だわ 晶:なんなんだよお前 : : 晶の語り:手を出すなら、妹じゃなくて… 晶の語り:こんなこと口が裂けても言えない : 0:間 : 真治:あれ?珍しい、畑まで来るなんて 晶:今日は少し調子がいいからな、収穫くらいなら手伝えるかと思って 真治:じゃあ土落とし頼むわ。そこにあるだろ、ハケみたいなやつ 晶:おう、じゃあやってくよ : 0:間 : 晶:お前の畑のほうは収穫できたな、次は俺のほうの… 真治:晶 晶:どうした? 真治:明日、俺行くわ 晶:どこに? 真治:呼ばれた 晶:……え? 真治:見送り来てくれるか、親友の顔見ておきたいから 晶:やだよ 真治:ひどいな笑 晶:急すぎる 真治:それは謝る 晶:見送り行ったら泣いちゃうよ 真治:じゃあ泣き顔見せに来いよ 晶:いやだよ、いかない 真治:…そうかよ 真治:…一応、14時だから : 0:間 : 晶の語り:ごめん、真治 晶の語り:泣いちゃうからとか、いや、泣いちゃうんだろうけど 晶の語り:急に遠くへ行くなんて 晶の語り:そんなのないよ : : 0:間 : : 晶の語り:真治の乗る列車は発車直前だった 晶の語り:見送りの人ごみをかき分けて進むと、真治を見つけることができた 真治の語り:泣いてしまうから来ないと言っていたのに、やっぱり来るんじゃないか 真治の語り:でも、最後にお前の顔を見れてよかったよ : : : 晶:真治!好きですっ…! : 晶の語り:返事を聞きたくなくて、臆病者の僕はドアが閉まる直前に告げた 晶の語り:真治は一瞬驚いたような顔をしたが、汽笛で我に返り、敬礼をして口を動かした : 真治:ごめんな、ありがとう : 晶の語り:聞きたくなかったのに 晶の語り:聞こえてないはずなのに 晶の語り:脳内再生された真治の声はあまりに鮮明で : 晶:そうだね 晶:そうだよ 晶:受け入れてもらえるはずがないのに 真治:ずっと待ってたのに 晶:こんな時に言うなんて 真治:こんな時に言うなんて(少し被せるように) 真治:ずるいよ 晶:真治とはもう会えないのに : : : 晶:ごめんね 真治:好きでした :