声劇台本置き場

しずく：私の名前はしずく、彼氏無し、夢も希望も無し しずく：今日、仕事が終わったら推しを眺めながらベットの上でニヤニヤしたいと思います しずく：あーもうイケメンは堪らない！ しずく：目の保養どころか心のオアシスだと思う しずく：私の推しは・・・そう、背が高くてイケメンでまるで しずく：お兄ちゃんみたい！！ しずく：あー！あんなお兄ちゃんが欲しい！私兄弟居ないからせめてお兄ちゃんが欲しい！！ しずく：彼氏は居なくてもいいから・・・イケメンのお兄ちゃん・・・ しずく：・・・禁断のあれに手を出そう しずく：デリバリーお兄ちゃん！ しずく：今流行りのデリバリーでお兄ちゃんがやってくるサービスなんです！ しずく：略してデリおに！ しずく：どんなお兄ちゃんがいるのか見てみよう しずく：ほうほう、イケメンで優しいお兄ちゃん、お気に入りしとこ しずく：強面（こわもて）男気お兄ちゃん、お気に入り しずく：脱力系デレデレお兄ちゃん？これはいいや しずく：うーわ、会員登録必要なんだ・・・面倒くさくなってきたな しずく：やっぱりいいや、本物のお兄ちゃんじゃないと意味無いしね しずく：さてと、帰ろ しずく：ただいまー しずく：あれ？電気ついてる？消し忘れたかな？ ：リビングの扉を開ける 優：よう、遅かったじゃねーか しずく：・・・え？ 優：腹減ったよ、飯ないの？ しずく：・・・ぎゃああああー！！！誰ぇぇぇー！！ 優：そんな驚くなよ、久しぶりだもんな しずく：いいえ！！初めましてです！今110番してます！ 優：何言ってんだよ、俺だよ、優お兄ちゃんだよ しずく：・・・お兄ちゃん？ 優：今日来てくれって連絡してくれたろ？ しずく：・・・えええええー！！！ しずく：あれって会員登録しないとダメなんじゃないの！？ 優：ばーか、俺が妹に会いたい時に会いに来て何が悪いんだよ しずく：きゅん！ しずく：とはならないから！！不法侵入だから！！ しずく：いいから出ていって！ ：風呂のドアが開く しずく：・・・え？ 大我：おう、先風呂入ったぞ しずく：いや誰ぇぇぇー！！！ 大我：ん？なんだ？お前熱でもあるのか？ しずく：ないです！あとかろうじて下は履いてるけど服着てください！ 大我：なんだよー大我お兄ちゃんの筋肉見たいっていつも言ってたじゃないか しずく：言ったことないですけどー！！てかあなたと会ったことないですけどー！！ しずく：も、もしかしてデリバリーお兄ちゃんのサイト見た時に・・・ しずく：じゃああともう1人いる可能性がある！？ しずく：トイレ！キッチン！冷蔵庫！電子レンジ！ しずく：どこに隠れてるー！？ しずく：・・・まさか、あそこに隠れてるわけないよね しずく：モラル的にありえないよね ：しずくは寝室のベットを剥がす 颯斗：すぴーすぴー しずく：なんで私のベットで寝とんじゃー！！ 颯斗：うるさいなー しずく：うるさくない！あんたも不法侵入！ しずく：ちょっとリビング集合！ ：リビングに集まる しずく：はい、改めましてお名前は？ 優：優お兄ちゃんだよ、大きくなったねしずく しずく：私の大きさは聞いてない！はい次！ 大我：大我お兄ちゃんだ、相変わらず貧相な部屋に住んでんなー しずく：不法侵入が人の部屋ディスらない！はい次！ 颯斗：颯斗お兄ちゃん。妹のベットいい匂いした しずく：お前はなんかムカつくな！ しずく：ちょっと待ってよ、デリバリーお兄ちゃんは確かに見たけどさ しずく：３人もいらないよー！！ 颯斗：まだまだ続くらしい…すぴー…すぴー 0： 0： 0： しずく：私にはお兄ちゃんが居ます 優：しずくはテレビ何が好き？一緒に見よ？ しずく：イケメンで優しいお兄ちゃんの優お兄ちゃん 大我：今日のロードショーはバトルロワイヤルだ！見るぞ！ しずく：強面（こわもて）男気お兄ちゃんの大我お兄ちゃん 颯斗：すぴーすぴー働きたくない しずく：脱力系デレデレお兄ちゃんの颯斗お兄ちゃん 優：おい、そんな映画しずくに見せれないだろ？ 大我：なんでだよ、サバイバルの様子興味あるだろ？ 颯斗：すぴーすぴー日向でぼっこしたい 優：こういう時は恋愛ドラマだろ！ 大我：何が恋愛だ！恋愛より殺し合いだろ！！ 颯斗：すぴーすぴー１日１５時間寝たい 優：いい加減にしろー！ 大我：ああん！？やんのか！？ 颯斗：あ、蝶々だ、待てーー しずく：そう、このお兄ちゃん達 しずく：デリバリーお兄ちゃんなんです！！ しずく：だから！やめてもらえますか！？ しずく：ありがちな兄弟喧嘩かもしれないけど私にとっては知らない人との喧嘩だから！！ しずく：気まず過ぎでしょ！設定でもやめてよ！ 優：まったく、妹に恥かかせんなよ しずく：恥はかいてないよ！？強いて言うなら冷や汗はかいてるよ！？ 大我：しずくはどっちの味方なんだよ！ しずく：どっちの味方にもなれる訳ないでしょ！？ しずく：あんたたち全員敵に見えてるんだから！！ 颯斗：蝶々がいっぱい しずく：なに私の下着触っとんじゃー！！お前はなんか不愉快！！ 優：まあまあ、颯斗としずくはいつも仲悪いんだから仲良くしなよ 優：久しぶりじゃん？ほら指切りげんまん しずく：だから初めましてなんですけど！？ しずく：しかも指切りって仲直りで使うやつじゃないよね！？ 優：しずく、俺の膝の上座るか？ しずく：なんでそうなるの！？無理だよ！ 優：なんでって書いてあったぞ？ しずく：どこに！？要望欄とか書いてないよ！？ 優：しずくの顔に書いてあるって言ってんの しずく：きゅん！ しずく：とはならないから！！ しずく：不法侵入してるのわかる！？ 大我：書いてあったぞ。お前の眼輪筋（がんりんきん）に しずく：それどこの筋肉！？この脳筋バカは早く服着てくれない！？ 颯斗：かいてるよ。俺もよくいびきかいてるよ しずく：こいつは他の人のセリフの１００万倍うざい！！！ 優：あ、そうだ、久しぶりにみんなで飯行こうぜ！ 大我：おう、賛成だ、焼肉食いに行こう！ 颯斗：誰がお金出すの？ 優：そりゃあもちろん 優：じーっ 大我：じーっ 颯斗：じーっ ：３人ともしずくを見る しずく：いや！私！？デリバリーした私が払うの！？ しずく：そりゃレンタル彼氏とかは呼んだ人が全部払うけど私はデリバリーしてないんだけど！ 優：オプションつけたんじゃねーのかよ（ボソッと） しずく：ん！？なんか聞こえた！？聞こえちゃいけない言葉が聞こえた気がするよ！？ 大我：飯奢れねーなら作れ しずく：ええええーー！！？？急に態度違くない？ 颯斗：しずくの温もりでお腹いっぱいになりたい しずく：お前は変われや！！ しずく：もう、お兄ちゃん達！私はデリバリーお兄ちゃんしてないって言ってるでしょ？ 優：何言ってんだよ、俺たち血の繋がった兄弟じゃねーか しずく：話聞いてた？ 大我：悩みでもあるのか？デリバリーカウンセラー呼ぶか？ しずく：なんでもデリバリーすなー！！ 颯斗：すぴーすぴー俺不眠症 しずく：嘘つけー！！起きろー！！ 颯斗：はい！起きる！ しずく：うわー！起きたー！ 颯斗：すぴーすぴー しずく：寝たーー！！！ 大我：あともう少し続くが！俺は腹筋するぜ！ 0： 0： 0： しずく：私にはデリバリーお兄ちゃんが居ます しずく：デリバリーお兄ちゃんこと優お兄ちゃん しずく：そしてデリバリーお兄ちゃんこと大我お兄ちゃん しずく：最後にデリバリーお兄ちゃんこと颯斗お兄ちゃん しずく：そう、デリバリーだから全く知らない人！！ しずく：ちょっとー！！お兄ちゃん達！いいから帰ってくれる！？ 優：なんだよしずく、そりゃあ思春期の妹の部屋に急に来て悪かったと思ってるよ しずく：急に来るのはいいけど鍵はどこから借りたの！？ 優：ん？社長から しずく：どこの社長だぁーー！！牢屋にぶち込むぞー！！ 大我：おい！社長のこと悪く言うな！俺たちの給料がかかってんだぞ！！ しずく：給料って言っちゃったよね！？もう仕事で来てるって言ってるようなもんだよね！？ 颯斗：しずく〜お風呂一緒に入ろ？ しずく：お前はどっか行けー！！ 優：あ、そういえば、昔行ったあそこまだやってるかな？ 大我：あーあそこな 颯斗：どうだろ？やってるのかな？ しずく：え？どこのこと？ 優：ほら、あそこだよ・・・えーっと しずく：・・・ん？ 大我：あれだよ、わかるだろしずく！ しずく：・・・いや、私に圧力かけるのやめてくれる！？ しずく：いいや、適当に・・・スポッチャ？ 優：あ、ああ！そうそう！スポッチャ・・・多分 しずく：気まずそうな雰囲気出すなー！ しずく：私に話合わせるってこと！？ しずく：じゃあいいよ、それを逆手に取ろう しずく：あそこのスポッチャでさー卓球したよね！ 優：あー！やったやった！あれ面白かったよなー 大我：確かに！優が運動下手だからラケットの持ち方わかんなくてさ 大我：口にラケットくわえてたもんな！ しずく：口にラケット！？三刀流の剣士か何か！？ 優：んでさ！颯斗が卓球上手くてプロからスカウト貰ってたもんな！ しずく：そんなことある！？スポッチャでスカウトしてる人スポーツ業界なめてない！？ 颯斗：でも結局、寝不足で試合出れなかった しずく：そんなに寝てて寝不足なの！？ 優：あそこのスポッチャでラグビーやったよな！ 大我：そうそう！俺が颯斗にタックルしたら颯斗が吹っ飛びすぎて天井に引っかかったやつだよな！ 颯斗：あースーパーマンになった気分だった 優：そしたらさ、店員さんがすぐ駆けつけて言った言葉覚えてる？ 大我：覚えてるよ！「大丈夫ですか！？今応援します！」だろ？ 颯斗：助けに来てくれなかったんだよなー 優：でも颯斗天井に引っかかったまま寝てたろ？ 颯斗：あ、そう、あそこで泊まった 大我：次の日あそこで朝ごはん食ってたもんな！ 優：あっははははは！ 大我：あっははははは！ 颯斗：あっははははは！ しずく：どうしよ、全く共感出来ない！ しずく：しかも！全部作り話でしょ！？お兄ちゃんたちがノリで話して勝手に楽しくなっちゃってんじゃん！ 颯斗：あ、やばい、電話だ 優：ん？ 颯斗：はい、はい、え！？ 颯斗：分かりました・・・ 大我：どうした？颯斗 颯斗：お母さんが・・・倒れた 優：え！？ 大我：なんだって！？ しずく：誰のお母さんよ！！私のお母さんはまだ元気よ！？ 優：すぐにお母さんのところに行ってあげな 大我：お母さんだけは大切にしろよ？ しずく：どっちのお母さん！？設定上のお母さんなの！？颯斗お兄ちゃんのお母さんなの！？ 颯斗：設定上のお母さん しずく：つい設定上って言っちゃったよね！？ しずく：話の終盤まできてついに設定上って言っちゃったよね！？ 優：おい！設定上とか言うなよ！お客様の前だぞ！ 大我：しっかりしろよ新人！ 颯斗：はい、すみません しずく：ガチガチの縦社会的なの見せないでくれる！？ しずく：しかもこの２人がお母さん心配したのが始まりだよね！？颯斗お兄ちゃん悪くないよね！？ しずく：颯斗お兄ちゃんが可哀想に思えてきた しずく：ねえちょっと！お兄ちゃん達！本当に帰ってよ！ 優：お？そうか？もうそろそろ時間だし実家帰るわ 大我：そうだな実家最高だしな 颯斗：実家が一番 しずく：一人暮らしの私に喧嘩売ってるの！？ しずく：早く出ていって！ 優：じゃあ今日のお会計がデリバリーお兄ちゃん３人1時間コースで４５万円になります しずく：なんでよ！私デリバリーお兄ちゃん頼んでないよ！？ 大我：なんだと？払えねーのか！？ しずく：払えません！４５万なんてバカじゃない！？ 颯斗：とんでもないクズ人間だ しずく：なんかお前に言われるの腹立つ！！ 優：じゃあ仕方ないね、払えないのなら・・・ 優：デリバリー妹になってうちに来てもらう！ しずく：いや意地でもお兄ちゃんになろうとすなー！！ ： しずく：お！ 優：わ！ 大我：り！ 颯斗：すぴーすぴー しずく：寝るな！