台本概要
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タイトル | Spinne(シュピンネ) 第1話前編 〜Autumn Leaf〜 |
---|---|
作者名 | やくも (@yakumo_20230707) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 4人用台本(男3、女1) ※兼役あり |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
Spinneの初仕事はまさかのオタクカルチャーの聖地、秋葉原だった。1人目の対象者はいったいどんな人物なのか、どんな心の闇を抱えているのか……サイトのキャラはどうなるのか、お見逃しなく! ※メイド、オタクはセリフ数が少ない為必要に応じて兼役をして頂いて問題ありません 53 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
サイト | 男 | 47 | 17歳、新たな扉が開きそう |
ベルゼ | 男 | 61 | 見た目は20-30歳、田舎のチンピラ風 |
オタク | 男 | 16 | クラシカルオタク |
メイド | 女 | 7 | 猫耳メイド |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
Spinne 1話 前編
初仕事
ベルゼ、サイト、オタク
サイト:「前回のあらすじ。僕の名前はサイト。紆余曲折あって世の中の全てが嫌になった僕は自殺を決意した。鳴り響く踏切、迫りくる電車に身を投じ、やっと全てが終わった、はずなのに…再び目を開けると、そこには胡散臭い田舎のチンピラが佇んでいた!このチンピラの名前はベルゼ。自称人でも神でもない謎の存在らしい。どうやら僕はベルゼの仕事である自殺志願者の引き止めを手伝う為に呼ばれたみたいだ。チーム名は「Spinne」だってさ。こうして僕は未知の世界へと足を踏み出した。そして今……」
ベルゼ:「と、言う訳で…やって来ました秋葉原!!」
サイト:「……」
ベルゼ:「おいおいどうしたサイト、緊張してんのかぁ??大丈夫だって!痛いのは最初だけ…段々良くなるから」
サイト:「キモい言い回しするな!いや、なんか…イメージと違ったというか…」
ベルゼ::「何がだよ?自殺に場所なんて関係ないだろ」
サイト:「そうだけど…真昼間じゃん!しかもアキバって…!!もっと…人気のない樹海とか、こう…深夜の街を秘密裏に飛び回る、とかそういうんじゃないの!?」
ベルゼ:「はぁ??夢見すぎだろ、お前。厨二病かぁ?いくら未成年でも適齢期は過ぎてんだからいい加減卒業しろよ」
サイト:「違うよ!!まさか初仕事が観光客で溢れ返ってるオタクカルチャーの聖地だとは思わないじゃん…」
ベルゼ:「そんなもんだよ、現実なんて」
サイト:「現実離れした奴から現実を説かれる日がくるなんて…」
ベルゼ:「にしても、ここは相変わらず賑やかだねぇ〜、昔は電気屋が多いだけだったってのに」
サイト:「……そういえばベルゼって何歳なの??」
ベルゼ:「知らねぇよ、歳とかそういうのねぇから、俺って」
サイト:「もしかして……結構なおじいちゃん…?」
ベルゼ:「だから知らねぇって。時間の感覚がお前らとは違ぇんだよ、そもそも」
サイト:「本当に謎な生き物だよね…」
ベルゼ:「人の事を珍獣みたいに言うな」
サイト:「いや人じゃないでしょ」
ベルゼ:「おぉ、たしかに」
サイト:「やっぱり珍獣じゃん」
ベルゼ:「んな事行ってる間についたぞ、ここが今回の救済対象がいる場所だ」
サイト:「え……ここって……」
ベルゼ:「気を引き締めろ、行くぞ……!」
0:【場面転換】
メイド:「お帰りなさいませ〜、ご主人様っ」
サイト:「メイド喫茶じゃん!!!」
ベルゼ:「さぁて、どんな奴が出てくるか……腕が鳴るぜ!」
サイト:「メイドしか出てこないよ!メイド喫茶なんだから!」
ベルゼ:「ばっかお前、そうやってやる前から何でも決めつけてっと、予想外の事態に対処できねぇぞ?」
メイド:「ご注文はお決まりですかにゃんっ?」
サイト:「猫耳メイドだった!たしかに予想外!」
ベルゼ:「静かにしろっ!他の客の迷惑になるだろうが!!」
サイト:「あっ、す、すいません…」
サイト:「で、なんでこんなとこに来たのさ?本当にここに対象がいるの?」
ベルゼ:「焦んな、今感覚を研ぎ澄ませてんだから」
サイト:「えっ!?」
ベルゼ:「なるほどな…だいたい目星がついたぜ」
サイト:「もしかして…感知能力みたいなもの?」
ベルゼ:「あぁ…俺くらいになるとな、わかるんだよ」
サイト:「へぇ…ちょっと見直したかも」
ベルゼ:「そんじゃ、行くぞ…」
サイト:「わ、わかった…!」
ベルゼ:「………虎にゃんのがおがおカレーオムライス2つで!」
サイト:「いやメニューの話かよ!!!」
メイド:「かしこまりましたにゃんっ!」
サイト:「なんでそうなるんだよ!!」
ベルゼ:「わかってねぇなぁ〜、いいか?1番人気のメニューは出る数が多い分手馴れちまってる。こういう少し外したやつの方がメイドさん毎の個性が出てくんだよ」
サイト:「メニュー選びの話じゃないって言ってるだろ!!!」
ベルゼ:「他に何があんだよ?メイド喫茶だぞ、ここ」
サイト:「僕らは仕事で来てるだろ!対象は誰なのかって話だよ!!」
ベルゼ:「んなもん、最初からわかってるよ。あそこの窓際の席見て見ろ」
サイト:「え?……やたら鼻息の荒い今どき逆に珍しい典型的なオタクって感じの人がいるけど」
ベルゼ:「アレだよ。救済対象」
サイト:「そ、そうなんだ……」
ベルゼ:「あ、お前いま露骨に嫌そうな顔したろ!見た目で人を選ぶなんて最低だな!」
サイト:「ち、違うよ!そんなこと……!」
ベルゼ:「そんなこと?」
サイト:「……本当はちょっと、うわって思いました」
ベルゼ:「そりゃあ対象がメイドさんなら、あわよくば仲良くなれるなれるかも、っていうお前の気持ちわかるけどよぉ」
サイト:「そ、そんなこと…!」
ベルゼ:「そんなこと?」
サイト:「あわよくば2番人気のモカりんちゃんだったらいいな、って思いました…!」
ベルゼ:「結構楽しんでんな、お前」
サイト:「あ!あのオタク動きそうだよ!どうする??」
ベルゼ:「まだ退店はしなさそうだな……。ひとまず俺が接触する。サイトは戻ってきた時の様子を見といてくれ」
サイト:「わかった」
メイド:「お待たせしましたにゃ〜ん」
サイト:「えっあっ、どうも…」
メイド:「それじゃあ私と一緒に美味しくなる魔法をかけて貰いますにゃん」
サイト:「えっ!?それ、僕もやるの!?」
メイド:「いきますよ〜?せーのっ!」
0:【間】
オタク:「ふぅ……」
ベルゼ:「よぉ、兄ちゃん」
オタク:「ひっ!?チチチチンピラ!?」
ベルゼ:「そんな怖がんなよ、何もしねぇって」
オタク:「せ、拙者、財布もカードもスマホも持ってないでござるよ」
ベルゼ:「いやそれ、どうやって会計するんだよ」
オタク:「ととと とにかく!貴殿に渡すものなんてないでござるっ!」
ベルゼ:「だから何もしねぇって。ちょいと話を聞きたいだけだよ。な?いいだろ?」
オタク:「は、話...?」
ベルゼ:「そ、立ち話くらいいいだろ?」
オタク:「なぜ拙者がチンピラ等なんかと...」
ベルゼ:「あぁん?本当にカツアゲされてぇのか?」
オタク:「わ、わかったでござるよぉ!」
ベルゼ:「よし、んじゃあ単刀直入に聞く。兄ちゃん、何で死のうとしてんだ?」
オタク:「!!......な、何を言ってるでござるか」
ベルゼ:「いいから話しちまえよ、案外知らねぇ奴の方が言いやすかったりすんだろ?」
オタク:「どうせ話してもわからないでこざるよ...貴殿のような陽キャには」
ベルゼ:「まぁ、わかんねぇだろうなぁ」
オタク:「だったら、話したって無意味でござる」
ベルゼ:「俺がわかんねぇのは死にたい理由じゃねぇよ」
オタク:「え?」
ベルゼ:「あんた...人殺そうとしてんだろ」
オタク:「!!!......な、なんのこと...」
ベルゼ:「わかんだよ、俺には。そういう奴は独特の空気を纏ってる。狂気、愛憎、欲望...形は色々あるが真っ当に生きてる人間とは明らかに違うんだよ」
オタク:「貴殿は...何者でござるか......」
ベルゼ:「さぁなぁ。俺にもわかんねぇよ」
オタク:「拙者を止める気でごさるか?」
ベルゼ:「それはアンタ次第だ、止めるかもしれないし、事情によっては手助けするかもしれないな」
オタク:「......」
ベルゼ:「ま、好きにやってみたらいい。俺らは見物させてもらうわ」
オタク:「貴殿は...」
ベルゼ:「じゃあな」
0:【間】
ベルゼ:「さて、あとはどのタイミングで動くかだが......ん?」
メイド:「ドリンク追加でいかがかにゃん??あと1杯でチェキが無料になるにゃん!」
サイト:「えーーーそれじゃあ頼んじゃおっかなぁ〜〜〜」
ベルゼ:「おい...」
サイト:「えっ!!?あっ!ちょっ!べ、ベルゼ:!!??」
ベルゼ:「人が仕事してるっつうのに随分お楽しみだな、お前...」
サイト:「いや!ちが!これは...そのーーーー」
ベルゼ:「これは?」
サイト:「なんというか、その...」
ベルゼ:「楽しかったか?」
サイト:「最高でした......」
ベルゼ:「......」
サイト:「何か言ってよ!!」
ベルゼ:「お前が楽しいなら、それでいいんじゃねぇの?」
サイト:「せめて罵ってよ!!楽にさせて!!」
ベルゼ:「......お会計お願いします」
サイト:「ベルゼーーーーーー!!」
0:〜後編へ続く〜
ベルゼ:「という訳で記念すべき初仕事はアキバのオタクだ!」
サイト:「はぁ...テンション下がるなぁ」
ベルゼ:「お前はメイド喫茶満喫してただけだったろ」
サイト:「そんな事ないよ...」
ベルゼ:「お前、どの口が...」
サイト:「本当は期間限定メニューとチェキも撮りたかったし追加料金で好きなコスプレもして貰えたんだよ!?あれだけじゃ全然満喫出来たなんて言わな...」
ベルゼ:「次回は後編!いよいよ本格的に活動開始するぜ!オタクが抱えている問題、そして一体誰を殺そうとしているのか...果たして俺達はオタクを救済できるのか...」
サイト:「やっぱりモカりんちゃんが1番可愛いけど5番人気のラッテちゃんもこうグッとくるものがあって、それで...」
ベルゼ:「うるせぇ!!!!なんだコイツ!!!」
サイト:「次回もお楽しみに!」
ベルゼ:「いいとこだけ持ってくな!」
Spinne 1話 前編
初仕事
ベルゼ、サイト、オタク
サイト:「前回のあらすじ。僕の名前はサイト。紆余曲折あって世の中の全てが嫌になった僕は自殺を決意した。鳴り響く踏切、迫りくる電車に身を投じ、やっと全てが終わった、はずなのに…再び目を開けると、そこには胡散臭い田舎のチンピラが佇んでいた!このチンピラの名前はベルゼ。自称人でも神でもない謎の存在らしい。どうやら僕はベルゼの仕事である自殺志願者の引き止めを手伝う為に呼ばれたみたいだ。チーム名は「Spinne」だってさ。こうして僕は未知の世界へと足を踏み出した。そして今……」
ベルゼ:「と、言う訳で…やって来ました秋葉原!!」
サイト:「……」
ベルゼ:「おいおいどうしたサイト、緊張してんのかぁ??大丈夫だって!痛いのは最初だけ…段々良くなるから」
サイト:「キモい言い回しするな!いや、なんか…イメージと違ったというか…」
ベルゼ::「何がだよ?自殺に場所なんて関係ないだろ」
サイト:「そうだけど…真昼間じゃん!しかもアキバって…!!もっと…人気のない樹海とか、こう…深夜の街を秘密裏に飛び回る、とかそういうんじゃないの!?」
ベルゼ:「はぁ??夢見すぎだろ、お前。厨二病かぁ?いくら未成年でも適齢期は過ぎてんだからいい加減卒業しろよ」
サイト:「違うよ!!まさか初仕事が観光客で溢れ返ってるオタクカルチャーの聖地だとは思わないじゃん…」
ベルゼ:「そんなもんだよ、現実なんて」
サイト:「現実離れした奴から現実を説かれる日がくるなんて…」
ベルゼ:「にしても、ここは相変わらず賑やかだねぇ〜、昔は電気屋が多いだけだったってのに」
サイト:「……そういえばベルゼって何歳なの??」
ベルゼ:「知らねぇよ、歳とかそういうのねぇから、俺って」
サイト:「もしかして……結構なおじいちゃん…?」
ベルゼ:「だから知らねぇって。時間の感覚がお前らとは違ぇんだよ、そもそも」
サイト:「本当に謎な生き物だよね…」
ベルゼ:「人の事を珍獣みたいに言うな」
サイト:「いや人じゃないでしょ」
ベルゼ:「おぉ、たしかに」
サイト:「やっぱり珍獣じゃん」
ベルゼ:「んな事行ってる間についたぞ、ここが今回の救済対象がいる場所だ」
サイト:「え……ここって……」
ベルゼ:「気を引き締めろ、行くぞ……!」
0:【場面転換】
メイド:「お帰りなさいませ〜、ご主人様っ」
サイト:「メイド喫茶じゃん!!!」
ベルゼ:「さぁて、どんな奴が出てくるか……腕が鳴るぜ!」
サイト:「メイドしか出てこないよ!メイド喫茶なんだから!」
ベルゼ:「ばっかお前、そうやってやる前から何でも決めつけてっと、予想外の事態に対処できねぇぞ?」
メイド:「ご注文はお決まりですかにゃんっ?」
サイト:「猫耳メイドだった!たしかに予想外!」
ベルゼ:「静かにしろっ!他の客の迷惑になるだろうが!!」
サイト:「あっ、す、すいません…」
サイト:「で、なんでこんなとこに来たのさ?本当にここに対象がいるの?」
ベルゼ:「焦んな、今感覚を研ぎ澄ませてんだから」
サイト:「えっ!?」
ベルゼ:「なるほどな…だいたい目星がついたぜ」
サイト:「もしかして…感知能力みたいなもの?」
ベルゼ:「あぁ…俺くらいになるとな、わかるんだよ」
サイト:「へぇ…ちょっと見直したかも」
ベルゼ:「そんじゃ、行くぞ…」
サイト:「わ、わかった…!」
ベルゼ:「………虎にゃんのがおがおカレーオムライス2つで!」
サイト:「いやメニューの話かよ!!!」
メイド:「かしこまりましたにゃんっ!」
サイト:「なんでそうなるんだよ!!」
ベルゼ:「わかってねぇなぁ〜、いいか?1番人気のメニューは出る数が多い分手馴れちまってる。こういう少し外したやつの方がメイドさん毎の個性が出てくんだよ」
サイト:「メニュー選びの話じゃないって言ってるだろ!!!」
ベルゼ:「他に何があんだよ?メイド喫茶だぞ、ここ」
サイト:「僕らは仕事で来てるだろ!対象は誰なのかって話だよ!!」
ベルゼ:「んなもん、最初からわかってるよ。あそこの窓際の席見て見ろ」
サイト:「え?……やたら鼻息の荒い今どき逆に珍しい典型的なオタクって感じの人がいるけど」
ベルゼ:「アレだよ。救済対象」
サイト:「そ、そうなんだ……」
ベルゼ:「あ、お前いま露骨に嫌そうな顔したろ!見た目で人を選ぶなんて最低だな!」
サイト:「ち、違うよ!そんなこと……!」
ベルゼ:「そんなこと?」
サイト:「……本当はちょっと、うわって思いました」
ベルゼ:「そりゃあ対象がメイドさんなら、あわよくば仲良くなれるなれるかも、っていうお前の気持ちわかるけどよぉ」
サイト:「そ、そんなこと…!」
ベルゼ:「そんなこと?」
サイト:「あわよくば2番人気のモカりんちゃんだったらいいな、って思いました…!」
ベルゼ:「結構楽しんでんな、お前」
サイト:「あ!あのオタク動きそうだよ!どうする??」
ベルゼ:「まだ退店はしなさそうだな……。ひとまず俺が接触する。サイトは戻ってきた時の様子を見といてくれ」
サイト:「わかった」
メイド:「お待たせしましたにゃ〜ん」
サイト:「えっあっ、どうも…」
メイド:「それじゃあ私と一緒に美味しくなる魔法をかけて貰いますにゃん」
サイト:「えっ!?それ、僕もやるの!?」
メイド:「いきますよ〜?せーのっ!」
0:【間】
オタク:「ふぅ……」
ベルゼ:「よぉ、兄ちゃん」
オタク:「ひっ!?チチチチンピラ!?」
ベルゼ:「そんな怖がんなよ、何もしねぇって」
オタク:「せ、拙者、財布もカードもスマホも持ってないでござるよ」
ベルゼ:「いやそれ、どうやって会計するんだよ」
オタク:「ととと とにかく!貴殿に渡すものなんてないでござるっ!」
ベルゼ:「だから何もしねぇって。ちょいと話を聞きたいだけだよ。な?いいだろ?」
オタク:「は、話...?」
ベルゼ:「そ、立ち話くらいいいだろ?」
オタク:「なぜ拙者がチンピラ等なんかと...」
ベルゼ:「あぁん?本当にカツアゲされてぇのか?」
オタク:「わ、わかったでござるよぉ!」
ベルゼ:「よし、んじゃあ単刀直入に聞く。兄ちゃん、何で死のうとしてんだ?」
オタク:「!!......な、何を言ってるでござるか」
ベルゼ:「いいから話しちまえよ、案外知らねぇ奴の方が言いやすかったりすんだろ?」
オタク:「どうせ話してもわからないでこざるよ...貴殿のような陽キャには」
ベルゼ:「まぁ、わかんねぇだろうなぁ」
オタク:「だったら、話したって無意味でござる」
ベルゼ:「俺がわかんねぇのは死にたい理由じゃねぇよ」
オタク:「え?」
ベルゼ:「あんた...人殺そうとしてんだろ」
オタク:「!!!......な、なんのこと...」
ベルゼ:「わかんだよ、俺には。そういう奴は独特の空気を纏ってる。狂気、愛憎、欲望...形は色々あるが真っ当に生きてる人間とは明らかに違うんだよ」
オタク:「貴殿は...何者でござるか......」
ベルゼ:「さぁなぁ。俺にもわかんねぇよ」
オタク:「拙者を止める気でごさるか?」
ベルゼ:「それはアンタ次第だ、止めるかもしれないし、事情によっては手助けするかもしれないな」
オタク:「......」
ベルゼ:「ま、好きにやってみたらいい。俺らは見物させてもらうわ」
オタク:「貴殿は...」
ベルゼ:「じゃあな」
0:【間】
ベルゼ:「さて、あとはどのタイミングで動くかだが......ん?」
メイド:「ドリンク追加でいかがかにゃん??あと1杯でチェキが無料になるにゃん!」
サイト:「えーーーそれじゃあ頼んじゃおっかなぁ〜〜〜」
ベルゼ:「おい...」
サイト:「えっ!!?あっ!ちょっ!べ、ベルゼ:!!??」
ベルゼ:「人が仕事してるっつうのに随分お楽しみだな、お前...」
サイト:「いや!ちが!これは...そのーーーー」
ベルゼ:「これは?」
サイト:「なんというか、その...」
ベルゼ:「楽しかったか?」
サイト:「最高でした......」
ベルゼ:「......」
サイト:「何か言ってよ!!」
ベルゼ:「お前が楽しいなら、それでいいんじゃねぇの?」
サイト:「せめて罵ってよ!!楽にさせて!!」
ベルゼ:「......お会計お願いします」
サイト:「ベルゼーーーーーー!!」
0:〜後編へ続く〜
ベルゼ:「という訳で記念すべき初仕事はアキバのオタクだ!」
サイト:「はぁ...テンション下がるなぁ」
ベルゼ:「お前はメイド喫茶満喫してただけだったろ」
サイト:「そんな事ないよ...」
ベルゼ:「お前、どの口が...」
サイト:「本当は期間限定メニューとチェキも撮りたかったし追加料金で好きなコスプレもして貰えたんだよ!?あれだけじゃ全然満喫出来たなんて言わな...」
ベルゼ:「次回は後編!いよいよ本格的に活動開始するぜ!オタクが抱えている問題、そして一体誰を殺そうとしているのか...果たして俺達はオタクを救済できるのか...」
サイト:「やっぱりモカりんちゃんが1番可愛いけど5番人気のラッテちゃんもこうグッとくるものがあって、それで...」
ベルゼ:「うるせぇ!!!!なんだコイツ!!!」
サイト:「次回もお楽しみに!」
ベルゼ:「いいとこだけ持ってくな!」