台本概要
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タイトル | 海遊都市の記憶 |
---|---|
作者名 | 雪見印 |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 1人用台本(不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
「海中都市の記憶」オムニバスストーリー 5分程度で終わる一人読み台本です。 280 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
??? | 不問 | - | 海遊都市に住む一般人 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:人類は存亡の危機に瀕していた。
0:私利私欲のために環境破壊を続けた結果、
0:自然豊かな土地はどこもかしこも海の下に沈んでしまったのだ。
0:その昔、「山」と呼ばれた場所はまだ海に沈んではいないが…
0:沈むのも時間の問題だろう。
0:頭を抱えた人類は海を泳ぐロボットを作り上げた。
0:ロボットの上に街を作り人々を移住させ、ロボットには都市の名前が付けられた。
0:CITY of Tokyo
0:どうやらこのロボットの名前らしい。
0:コイツはたまたまクジラの形をしているが、クジラ以外の形もあると聞いている。
0:しかしロボットは片手で数えられる程しか作れなかった。
0:その上、ロボットにも人数制限がある。
0:人々は悩んだ結果、抽選により選ばれた者のみ乗ることになった。
0:こうしてロボットの上で生活する人と、地上で生活する人に分かれた。
0:残っている地上の都市は海中に沈むことに備え、改装されるようだ。
0:建物同士をパイプで繋ぐとかなんとか…と聞いている。
0:運が良かったのか悪かったのか、自分はロボットに乗ることができた。
0:都市ではいつもと変わらない日常を送っていた。
0:いつものように目覚め、いつものように眠りにつく。
0:見える景色と言えば水平線と大海原、そして太陽。
0:正直、もう飽きてきた。
0:たまには外に出て旅をしてみたいが…
0:生き物も住めないような灼熱の環境なのだ。
0:冗談抜きで死んでしまう。
0:そうなると自分が住んでいる都市で遊ぶしかないのだが
0:都市と言っても寄せ集めの資材で作った街だ。そんなに広くない。
0:徒歩だけで日々の生活は送れる程度。そんな広さだ。
0:都市の下には鉄道が通っているが…
0:少し遠出して遊びに行く時ぐらいしか使わない。
0:美術館、遊園地、植物園
0:行ける場所はすべて行った。
0:どれも小規模な施設ばかりで飽きてしまう。
0:月に1度、他の都市と交流する機会はある。
0:その期間は人や物の流れが盛んになるのだが、
0:天候や潮の流れで中止になったりする事が多い。
0:おまけに高い建物が極端に少ない。
0:高い建物と言ったら都市の真ん中にある展望台ぐらいだろう。
0:展望台といってもそれ程高くないので、1回行っただけで飽きてしまった。
0:飽き飽きした日々を送っていたある日、水族館に行ってみた。
0:水族館と行っても小型の魚しか展示していない。
0:今ではほとんど見ることができない「淡水魚」という種類の魚らしい。
0:この魚を見ててふと思った。
0:自分は今、この魚と同じ状況ではないのだろうか。
0:水槽の魚は水槽の中でしか生きられない。
0:いくら外に憧れを抱いても
0:外に待っているものは「死」のみである。
0:ただそこに水槽があってもダメだ。
0:生きていくために調整された水と餌があって初めて生きる事ができるのだ。
0:我々は自分たちの力で生き残っているのではない。
0:生きる事ができる環境の中で生かされているのだ。
0:隔絶された環境で生きることしかできないのなら
0:自分たちはいつまで生かされ続けているのだろう。
0:声にならない思いをを抱えながら
0:今日も目を覚ましている。
0:人類は存亡の危機に瀕していた。
0:私利私欲のために環境破壊を続けた結果、
0:自然豊かな土地はどこもかしこも海の下に沈んでしまったのだ。
0:その昔、「山」と呼ばれた場所はまだ海に沈んではいないが…
0:沈むのも時間の問題だろう。
0:頭を抱えた人類は海を泳ぐロボットを作り上げた。
0:ロボットの上に街を作り人々を移住させ、ロボットには都市の名前が付けられた。
0:CITY of Tokyo
0:どうやらこのロボットの名前らしい。
0:コイツはたまたまクジラの形をしているが、クジラ以外の形もあると聞いている。
0:しかしロボットは片手で数えられる程しか作れなかった。
0:その上、ロボットにも人数制限がある。
0:人々は悩んだ結果、抽選により選ばれた者のみ乗ることになった。
0:こうしてロボットの上で生活する人と、地上で生活する人に分かれた。
0:残っている地上の都市は海中に沈むことに備え、改装されるようだ。
0:建物同士をパイプで繋ぐとかなんとか…と聞いている。
0:運が良かったのか悪かったのか、自分はロボットに乗ることができた。
0:都市ではいつもと変わらない日常を送っていた。
0:いつものように目覚め、いつものように眠りにつく。
0:見える景色と言えば水平線と大海原、そして太陽。
0:正直、もう飽きてきた。
0:たまには外に出て旅をしてみたいが…
0:生き物も住めないような灼熱の環境なのだ。
0:冗談抜きで死んでしまう。
0:そうなると自分が住んでいる都市で遊ぶしかないのだが
0:都市と言っても寄せ集めの資材で作った街だ。そんなに広くない。
0:徒歩だけで日々の生活は送れる程度。そんな広さだ。
0:都市の下には鉄道が通っているが…
0:少し遠出して遊びに行く時ぐらいしか使わない。
0:美術館、遊園地、植物園
0:行ける場所はすべて行った。
0:どれも小規模な施設ばかりで飽きてしまう。
0:月に1度、他の都市と交流する機会はある。
0:その期間は人や物の流れが盛んになるのだが、
0:天候や潮の流れで中止になったりする事が多い。
0:おまけに高い建物が極端に少ない。
0:高い建物と言ったら都市の真ん中にある展望台ぐらいだろう。
0:展望台といってもそれ程高くないので、1回行っただけで飽きてしまった。
0:飽き飽きした日々を送っていたある日、水族館に行ってみた。
0:水族館と行っても小型の魚しか展示していない。
0:今ではほとんど見ることができない「淡水魚」という種類の魚らしい。
0:この魚を見ててふと思った。
0:自分は今、この魚と同じ状況ではないのだろうか。
0:水槽の魚は水槽の中でしか生きられない。
0:いくら外に憧れを抱いても
0:外に待っているものは「死」のみである。
0:ただそこに水槽があってもダメだ。
0:生きていくために調整された水と餌があって初めて生きる事ができるのだ。
0:我々は自分たちの力で生き残っているのではない。
0:生きる事ができる環境の中で生かされているのだ。
0:隔絶された環境で生きることしかできないのなら
0:自分たちはいつまで生かされ続けているのだろう。
0:声にならない思いをを抱えながら
0:今日も目を覚ましている。