台本概要
214 views
タイトル | ラグーンライダーURASHIMA |
---|---|
作者名 | えのっきー (@えのっきー) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 5人用台本(男3、女2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
・浦島太郎をベースにした5人用コント台本です ・山田さんの声は基本的には他の登場人物には聞こえてません 214 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
浦島太郎 | 男 | - | 漁師の男 基本はボケ 主人公 日本昔ばなしの登場人物のイメージで演じてくれると嬉しいです |
亀の亀山 | 女 | - | メスのウミガメ ツッコミ 苦労人 真面目に可愛く演じてもらえると嬉しいです |
いじめっ子 | 男 | - | 男の子供 ツッコミ寄り 性格悪そうに演じてもらえると嬉しいです |
乙姫 | 女 | - | 大人女性 ギャル 言葉のマシンガン ギャルっぽく演じてもらえると嬉しいです |
実況の山田さん | 男 | - | 大人男性 コントの実況 ナレーション的な立ち位置 競馬の実況っぽく演じてもらえると嬉しいです |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:海辺、浦島太郎が釣りをしている。
浦島:「うーん、今日は中々魚が釣れないな」
山田:「寒い日が続きますがそんなことはお構いなし。この作品の中では今は夏です、夏なのです。皆さんこんばんは、実況の山田です。さて今日はとある漁師、浦島太郎の1日に密着していきたいと思います」
浦島:「今のところ、今日の収穫はさっき拾った昆布くらいか。このままでは今夜おっかさんと食べる魚がないぞ。困った困った」
山田:「さあ、釣りを続ける浦島。どうやらお目当ては魚のようです。しかし、クーラーボックスの中は拾った昆布でギッチギチだ。おそらく釣った魚を入れるスペースはないでしょう」
浦島:「ややっ、あれは?」
亀山:「ああっ、およしになってッ」
いじ:「このヤロッ、お前のせいで恥ずかしい目にあったじゃないか。亀山!分かってるのか!この肺呼吸野郎が!」
浦島:「何やら子供が亀をいじめているぞ。しかし立派な亀だ。あれだけの亀ならばお腹いっぱいのウミガメのスープが出来るだろう」
山田:「さあ、亀山と呼ばれているウミガメをいじめている少年を発見した浦島。どうやら今晩の食材を見つけたようです」
浦島:「もし、そこの少年や」
いじ:「なんだ、お前は」
亀山:「そこのお方、どうかお助けください」
浦島:「どうしてそのように亀をいじめるのだ」
いじ:「こいつが遅いせいで、竜宮レースに負けたんだ。今はその腹いせをしているところさ」
亀山:「だって、カツオやマグロを相手に亀が泳ぐ速さで勝てるわけがないじゃないですか」
山田:「カツオの遊泳速度は時速60km、キハダマグロの遊泳速度も時速60km、対してウミガメの遊泳速度は時速4km程度。あまりにも分が悪い」
いじ:「うるさい、速さの問題じゃないだろう。お前が途中で『ちょっと産卵してきますね!』とか言いながら砂浜へ上陸したからコースアウトで失格になったんじゃないか」
亀山:「ああっ、蹴らないでください。ぶっちゃけそんなに痛くないけど蹴らないでください」
山田:「ウミガメの亀山、泳ぐのは遅いが防御力には自信があります」
浦島:「まあまあ、そこまでにしなさい。少年や。よければこの浦島太郎にその亀を譲ってはくれないか」
亀山:「ああ、なんでお優しいお方」
いじ:「なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだ」
浦島:「実は今日の晩御飯の食材を探していてな。そこで君たちを見つけたのだ。もちろんタダでとは言わん。君にいいものをやろう」
いじ:「ああ?いいもの?」
山田:「さあ、どうやら取引を持ちかけた浦島。だがしかし、現在彼が持っているものは?」
浦島:「ほら、昆布だ」
山田:「昆布だった!これではいじめっ子の心も動かないでしょう!」
いじ:「いらねえよ!そんなもん!」
浦島:「うーむ、ダメか」
いじ:「ダメに決まってるだろ!」
浦島:「ならば仕方ないな。夕食のメニューが一品増えるだけだ」
山田:「食べる気だ!浦島、少年も本日のディナーに加えるつもりです」
いじ:「なんだこいつ!食われたんじゃたまんねえや!覚えてろよ!サイココンブ野郎!」
山田:「これにはいじめっ子も一目散に逃亡!亀を巡る戦いは浦島に軍配です!」
亀山:「助けてくれてありがとうございます。それでは私はこれで」
浦島:「さて、では帰ろうか」
山田:「浦島!隙を見て逃げようとする亀山をがっしりと捕獲!逃しません!」
亀山:「え、さっきの晩御飯うんぬんって、助けるための嘘では?」
浦島:「まあまあ、とりあえず我が家へ。大丈夫、何もしないから」
亀山:「助けてー!」
乙姫:「ちょ待ち!それあり得なくなーい!?」
山田:「おっと!?乙姫が登場だ!しかしかなり早いタイミング!本来であれば浦島が亀山の背中に乗り!竜宮城へ着いたところで登場するはずでした!だがしかし!浦島が亀山を食べようとする予定外の行動!たまらず乙姫前倒しで登場です!」
乙姫:「ウチの亀山食うってマジ!?無しよりの無しでしょ!マジやばたにえんなんですけどー!」
山田:「ちょっと古いギャル語を携えた乙姫の登場だ!キャラ付けは大丈夫か?!」
亀山:「乙姫様!助けてください!」
浦島:「そうは言われてもこちらにも事情というものがあってな。このままではおっかさんが晩御飯を食べられない」
乙姫:「だからって亀山食うのはナッシングっしょ!ありえんぴえんなんですけど!」
浦島:「困った、異国の言葉は分からんな」
乙姫:「てかさ!ペコってるならウチ来れば良くね!?あーしさ、一応姫だし?ご馳走できるよ!?」
山田:「なんと乙姫!この展開でなんとか竜宮城に招く展開へと漕ぎ着けた!素晴らしいファインプレイ!」
亀山:「乙姫様、ひょっとして、この方を竜宮レースのラグーンライダーにしようとしてます?」
浦島:「その竜宮レースと言うのは?」
亀山:「竜宮城で行われるレースなんですが、私達のように海の中で暮らしている生き物と人間がペアになってレースをするんです。このレースに出る人間はラグーンライダーって呼ばれるんですよ」
浦島:「よく分からないが、勝つと何かあるのか?」
亀山:「優勝者には豪華賞品が贈られるんですよ」
浦島:「ほう、豪華賞品?」
乙姫:「マジでテンアゲな景品だから、悪い話じゃなくね?」
浦島:「そこの亀と組んで競走すればいいんだな?分かった、やろう」
乙姫:「オッケー!そこのパリピ!名前は?」
山田:「一番のパリピは乙姫です」
浦島:「浦島太郎と申す」
乙姫:「んじゃ、ラグーンライダーウラシマの誕生じゃね?!早速竜宮城行くし!」
山田:「昔々浦島は、助けた亀に連れられて、という歌がありますが、今回は食べようとした亀に連れられて竜宮城へ。そんなことを言っている間に竜宮城に到着!」
亀山:「着きました!」
乙姫:「マジ絵にも描けない美しみ〜!」
浦島:「あれはタイ……あれはヒラメ」
亀山:「食べ物にしか見えてませんね?」
浦島:「これは亀スープ」
亀山:「私だけ調理済みですか?」
乙姫:「来てもらって直ぐでマジおつハムニダなんだけど、レースもう始まるっぽくね?」
浦島:「そうなのか」
いじ:「今日の相手は誰だ?誰が相手だろうと、ボコボコにしてやるけどな」
亀山:「あ」
いじ:「あ」
山田:「(しばらくタイミング取って)ああーっと!今回の相手は因縁の相手!海岸で亀山を虐めていたいじめっ子がまさかの再登場!」
いじ:「何でお前がこんなとこにいるんだよ!このイカれコンブ野郎!」
浦島:「おお、さっきの少年。また会ったな」
乙姫:「え?何?知り合い系?爆アゲじゃん?」
いじ:「そんなわけねえだろ!まあいい、今回はとっておきの切り札を用意したんだ!見ろ!バショウカジキの梶くんだ」
山田:「おーっと!?ここでいじめっ子が繰り出したのはバショウカジキ!泳ぐ速さは圧巻の時速125km!水中最速の生物と言っても過言ではない!」
いじ:「こいつは全く喋らないが、お前がどんな乗り物を連れてこようとこいつには勝てないぜ!優勝はいただきだな!ハッハッハ!」
山田:「さあ、人数の都合で梶くんにボイスはありません!高笑いと共に去っていくいじめっ子!どうする!浦島太郎!」
乙姫:「いやー!どんなレースになるかマジ高まる〜!インスタ更新しなきゃだし!レースまでにニューヨークして来るし!んじゃ、フロリダ〜!」
山田:「ニューヨークは入浴、フロリダは風呂に入るので離脱と意味です」
亀山:「まずい、非常にまずいです……。普通に戦ってる勝てるわけがないです……」
浦島:「カジキか。ハンバーグでも照り焼きでもいいな」
亀山:「浦島さん!梶くんに勝つためになにかいい考えはないでしょうか?」
浦島:「それはまあ、今のうちにカジキを食べてしまえば不戦勝だな」
山田:「それはストーリー的に駄目です!正々堂々戦って勝ってほしい浦島!」
亀山:「天の声でダメって言われた気がしました!」
浦島:「なるほど、しかし豪華景品は欲しい。なんとか勝つ方法があればいいのだな、よし、任せろ。おーい!乙姫!」
亀山:「あっ!浦島さん!そっちはお風呂です!」
乙姫:「ちょっ!ありえんぴえん!フロリダ中だし!ムカ着火ファイヤーなんだけど!」
浦島:「乙姫、今回のレースなんだが……」
山田:「さあ、何やらいい考えがあるよう、浦島!果たしてバショウカジキ相手にウミガメは勝てるのでしょうか!レースはCMの後!テレレン!さあ!CMが明けていよいよレース本番です!」
いじ:「フン、負けると分かってて、よく逃げなかったな」
浦島:「おお、君か。そのカジキは美味そうだな」
いじ:「食うなよ」
亀山:「浦島さん、一体どうやって勝つつもりですか?」
浦島:「まあ、君は普通にレースをしてくれ」
乙姫:「それじゃ、準備オッケー?よーい!ドン!」
山田:「さあ始まりました竜宮レース!トップに踊り出たのは当然バショウカジキの梶くん!その他モブの魚たちが続いて、最後尾はウミガメの亀山だ!」
亀山:「やっぱりダメだ〜!」
浦島:「君は……本当に遅いな」
亀山:「言ったじゃないですか!」
山田:「さあグングンと離されていく浦島、亀山コンビ!果たして浦島の秘策とは!?」
いじ:「いや、あの亀、どんだけ遅いんだよ……。ま、このまま行けば優勝は俺の物だな!梶くん!頑張れ!」
山田:「このまま終わってしまうのか!?」
乙姫:「ま、このまま終わったら面白くないっしょ!ということで!特別コース!いってみよー!」
いじ:「うわっ!何だこれは!梶くん!?」
山田:「おーっと!?これは!?」
浦島:「よし、このまま追いつくぞ!」
亀山:「あれ?一体何が?」
乙姫:「特別コース!砂浜横断ルート!だし!」
山田:「なんと!?どうやら今回のレースは海から上がって砂浜を移動して再び海に戻らなければいけないよう!!バショウカジキの梶くん!砂浜でビチビチしているが一向に進みません!」
いじ:「くそ!どうしてだよ!梶くん!頑張れよ!」
乙姫:「これで大混戦になるって浦島言ってたけど、本当にそうなりそうじゃん?面白い展開になってきた系?」
山田:「後続のモブ魚たちも追いつきますが、やはり砂浜で足止め!なんという事でしょう!竜宮レースは大波乱だ!」
亀山:「追いついた!」
浦島:「よし!今だ!行け!亀!」
山田:「亀山!亀山!亀山!!ノロノロとした動きで砂浜を這っている!!動きは遅いがゴボウ抜きだ!!そして今!!バショウカジキの梶くんを抜いて!!!見事トップに躍り出た!!!」
浦島:「いいぞ!亀!」
亀山:「めっちゃ疲れますやん」
山田:「さあ、結構な時間をかけて再び海に戻った浦島、亀山チーム!あとは竜宮城に戻るだけです!」
乙姫:「なんか……思ったより画面が映えなかったんですけど……」
山田:「さあ、乙姫も地味な絵面に困惑しているがレースは続きます。おっと?ここでようやく、ビチビチしていた梶くんが水中に復帰します!」
いじ:「梶くん!まだ追いつけるぞ!頑張れ!」
浦島:「チッ、意外と早かったな。おい、亀、追いつかれるぞ」
亀山:「分かってます!こんなチャンス、二度とないですからね!」
乙姫:「なんだかんだいい展開じゃん!!どっちもガンバ!」
山田:「逃げきれるか亀山!追いつけるか梶!レースは既に終盤!」
いじ:「うおおおおおおおおお」(亀山、浦島と一緒)
亀山:「うおおおおおおおおお」(いじ、浦島と一緒)
浦島:「うおおおおおおおおお」(いじ、亀山と一緒)
山田:「ゴーーーーーール!!!!さあ、優勝はどちらでしょうか!?!?」
乙姫:「とりまスーパースローカメラで確認するし!優勝は……浦島、亀山チーム!!」
亀山:「やったあああああ!!!」
浦島:「さて、豪華景品」
いじ:「フッ……負けたよ。梶くんも満足そうな顔をしている」
乙姫:「いやー過去1面白かったわ!とりま表彰式、いってみる?ほい、豪華景品の玉手箱!」
亀山:「そういえば、その玉手箱の中身って乙姫様以外知らないんですよね」
乙姫:「開けてみる?」
山田:「本来であれば、玉手箱を開けたら老人になってしまいます!」
浦島:「開けてみよう。おっと、何やらすごい煙が……」
山田:「おっと!?煙が晴れたらそこには老人になった浦島太郎が!?……いません!!浦島は歳をとっていない!!」
乙姫:「冷凍された高級昆布一年分!おめでとうだし!」
浦島:「結局昆布かよ!」
0:海辺、浦島太郎が釣りをしている。
浦島:「うーん、今日は中々魚が釣れないな」
山田:「寒い日が続きますがそんなことはお構いなし。この作品の中では今は夏です、夏なのです。皆さんこんばんは、実況の山田です。さて今日はとある漁師、浦島太郎の1日に密着していきたいと思います」
浦島:「今のところ、今日の収穫はさっき拾った昆布くらいか。このままでは今夜おっかさんと食べる魚がないぞ。困った困った」
山田:「さあ、釣りを続ける浦島。どうやらお目当ては魚のようです。しかし、クーラーボックスの中は拾った昆布でギッチギチだ。おそらく釣った魚を入れるスペースはないでしょう」
浦島:「ややっ、あれは?」
亀山:「ああっ、およしになってッ」
いじ:「このヤロッ、お前のせいで恥ずかしい目にあったじゃないか。亀山!分かってるのか!この肺呼吸野郎が!」
浦島:「何やら子供が亀をいじめているぞ。しかし立派な亀だ。あれだけの亀ならばお腹いっぱいのウミガメのスープが出来るだろう」
山田:「さあ、亀山と呼ばれているウミガメをいじめている少年を発見した浦島。どうやら今晩の食材を見つけたようです」
浦島:「もし、そこの少年や」
いじ:「なんだ、お前は」
亀山:「そこのお方、どうかお助けください」
浦島:「どうしてそのように亀をいじめるのだ」
いじ:「こいつが遅いせいで、竜宮レースに負けたんだ。今はその腹いせをしているところさ」
亀山:「だって、カツオやマグロを相手に亀が泳ぐ速さで勝てるわけがないじゃないですか」
山田:「カツオの遊泳速度は時速60km、キハダマグロの遊泳速度も時速60km、対してウミガメの遊泳速度は時速4km程度。あまりにも分が悪い」
いじ:「うるさい、速さの問題じゃないだろう。お前が途中で『ちょっと産卵してきますね!』とか言いながら砂浜へ上陸したからコースアウトで失格になったんじゃないか」
亀山:「ああっ、蹴らないでください。ぶっちゃけそんなに痛くないけど蹴らないでください」
山田:「ウミガメの亀山、泳ぐのは遅いが防御力には自信があります」
浦島:「まあまあ、そこまでにしなさい。少年や。よければこの浦島太郎にその亀を譲ってはくれないか」
亀山:「ああ、なんでお優しいお方」
いじ:「なんで俺がそんなことしなきゃいけないんだ」
浦島:「実は今日の晩御飯の食材を探していてな。そこで君たちを見つけたのだ。もちろんタダでとは言わん。君にいいものをやろう」
いじ:「ああ?いいもの?」
山田:「さあ、どうやら取引を持ちかけた浦島。だがしかし、現在彼が持っているものは?」
浦島:「ほら、昆布だ」
山田:「昆布だった!これではいじめっ子の心も動かないでしょう!」
いじ:「いらねえよ!そんなもん!」
浦島:「うーむ、ダメか」
いじ:「ダメに決まってるだろ!」
浦島:「ならば仕方ないな。夕食のメニューが一品増えるだけだ」
山田:「食べる気だ!浦島、少年も本日のディナーに加えるつもりです」
いじ:「なんだこいつ!食われたんじゃたまんねえや!覚えてろよ!サイココンブ野郎!」
山田:「これにはいじめっ子も一目散に逃亡!亀を巡る戦いは浦島に軍配です!」
亀山:「助けてくれてありがとうございます。それでは私はこれで」
浦島:「さて、では帰ろうか」
山田:「浦島!隙を見て逃げようとする亀山をがっしりと捕獲!逃しません!」
亀山:「え、さっきの晩御飯うんぬんって、助けるための嘘では?」
浦島:「まあまあ、とりあえず我が家へ。大丈夫、何もしないから」
亀山:「助けてー!」
乙姫:「ちょ待ち!それあり得なくなーい!?」
山田:「おっと!?乙姫が登場だ!しかしかなり早いタイミング!本来であれば浦島が亀山の背中に乗り!竜宮城へ着いたところで登場するはずでした!だがしかし!浦島が亀山を食べようとする予定外の行動!たまらず乙姫前倒しで登場です!」
乙姫:「ウチの亀山食うってマジ!?無しよりの無しでしょ!マジやばたにえんなんですけどー!」
山田:「ちょっと古いギャル語を携えた乙姫の登場だ!キャラ付けは大丈夫か?!」
亀山:「乙姫様!助けてください!」
浦島:「そうは言われてもこちらにも事情というものがあってな。このままではおっかさんが晩御飯を食べられない」
乙姫:「だからって亀山食うのはナッシングっしょ!ありえんぴえんなんですけど!」
浦島:「困った、異国の言葉は分からんな」
乙姫:「てかさ!ペコってるならウチ来れば良くね!?あーしさ、一応姫だし?ご馳走できるよ!?」
山田:「なんと乙姫!この展開でなんとか竜宮城に招く展開へと漕ぎ着けた!素晴らしいファインプレイ!」
亀山:「乙姫様、ひょっとして、この方を竜宮レースのラグーンライダーにしようとしてます?」
浦島:「その竜宮レースと言うのは?」
亀山:「竜宮城で行われるレースなんですが、私達のように海の中で暮らしている生き物と人間がペアになってレースをするんです。このレースに出る人間はラグーンライダーって呼ばれるんですよ」
浦島:「よく分からないが、勝つと何かあるのか?」
亀山:「優勝者には豪華賞品が贈られるんですよ」
浦島:「ほう、豪華賞品?」
乙姫:「マジでテンアゲな景品だから、悪い話じゃなくね?」
浦島:「そこの亀と組んで競走すればいいんだな?分かった、やろう」
乙姫:「オッケー!そこのパリピ!名前は?」
山田:「一番のパリピは乙姫です」
浦島:「浦島太郎と申す」
乙姫:「んじゃ、ラグーンライダーウラシマの誕生じゃね?!早速竜宮城行くし!」
山田:「昔々浦島は、助けた亀に連れられて、という歌がありますが、今回は食べようとした亀に連れられて竜宮城へ。そんなことを言っている間に竜宮城に到着!」
亀山:「着きました!」
乙姫:「マジ絵にも描けない美しみ〜!」
浦島:「あれはタイ……あれはヒラメ」
亀山:「食べ物にしか見えてませんね?」
浦島:「これは亀スープ」
亀山:「私だけ調理済みですか?」
乙姫:「来てもらって直ぐでマジおつハムニダなんだけど、レースもう始まるっぽくね?」
浦島:「そうなのか」
いじ:「今日の相手は誰だ?誰が相手だろうと、ボコボコにしてやるけどな」
亀山:「あ」
いじ:「あ」
山田:「(しばらくタイミング取って)ああーっと!今回の相手は因縁の相手!海岸で亀山を虐めていたいじめっ子がまさかの再登場!」
いじ:「何でお前がこんなとこにいるんだよ!このイカれコンブ野郎!」
浦島:「おお、さっきの少年。また会ったな」
乙姫:「え?何?知り合い系?爆アゲじゃん?」
いじ:「そんなわけねえだろ!まあいい、今回はとっておきの切り札を用意したんだ!見ろ!バショウカジキの梶くんだ」
山田:「おーっと!?ここでいじめっ子が繰り出したのはバショウカジキ!泳ぐ速さは圧巻の時速125km!水中最速の生物と言っても過言ではない!」
いじ:「こいつは全く喋らないが、お前がどんな乗り物を連れてこようとこいつには勝てないぜ!優勝はいただきだな!ハッハッハ!」
山田:「さあ、人数の都合で梶くんにボイスはありません!高笑いと共に去っていくいじめっ子!どうする!浦島太郎!」
乙姫:「いやー!どんなレースになるかマジ高まる〜!インスタ更新しなきゃだし!レースまでにニューヨークして来るし!んじゃ、フロリダ〜!」
山田:「ニューヨークは入浴、フロリダは風呂に入るので離脱と意味です」
亀山:「まずい、非常にまずいです……。普通に戦ってる勝てるわけがないです……」
浦島:「カジキか。ハンバーグでも照り焼きでもいいな」
亀山:「浦島さん!梶くんに勝つためになにかいい考えはないでしょうか?」
浦島:「それはまあ、今のうちにカジキを食べてしまえば不戦勝だな」
山田:「それはストーリー的に駄目です!正々堂々戦って勝ってほしい浦島!」
亀山:「天の声でダメって言われた気がしました!」
浦島:「なるほど、しかし豪華景品は欲しい。なんとか勝つ方法があればいいのだな、よし、任せろ。おーい!乙姫!」
亀山:「あっ!浦島さん!そっちはお風呂です!」
乙姫:「ちょっ!ありえんぴえん!フロリダ中だし!ムカ着火ファイヤーなんだけど!」
浦島:「乙姫、今回のレースなんだが……」
山田:「さあ、何やらいい考えがあるよう、浦島!果たしてバショウカジキ相手にウミガメは勝てるのでしょうか!レースはCMの後!テレレン!さあ!CMが明けていよいよレース本番です!」
いじ:「フン、負けると分かってて、よく逃げなかったな」
浦島:「おお、君か。そのカジキは美味そうだな」
いじ:「食うなよ」
亀山:「浦島さん、一体どうやって勝つつもりですか?」
浦島:「まあ、君は普通にレースをしてくれ」
乙姫:「それじゃ、準備オッケー?よーい!ドン!」
山田:「さあ始まりました竜宮レース!トップに踊り出たのは当然バショウカジキの梶くん!その他モブの魚たちが続いて、最後尾はウミガメの亀山だ!」
亀山:「やっぱりダメだ〜!」
浦島:「君は……本当に遅いな」
亀山:「言ったじゃないですか!」
山田:「さあグングンと離されていく浦島、亀山コンビ!果たして浦島の秘策とは!?」
いじ:「いや、あの亀、どんだけ遅いんだよ……。ま、このまま行けば優勝は俺の物だな!梶くん!頑張れ!」
山田:「このまま終わってしまうのか!?」
乙姫:「ま、このまま終わったら面白くないっしょ!ということで!特別コース!いってみよー!」
いじ:「うわっ!何だこれは!梶くん!?」
山田:「おーっと!?これは!?」
浦島:「よし、このまま追いつくぞ!」
亀山:「あれ?一体何が?」
乙姫:「特別コース!砂浜横断ルート!だし!」
山田:「なんと!?どうやら今回のレースは海から上がって砂浜を移動して再び海に戻らなければいけないよう!!バショウカジキの梶くん!砂浜でビチビチしているが一向に進みません!」
いじ:「くそ!どうしてだよ!梶くん!頑張れよ!」
乙姫:「これで大混戦になるって浦島言ってたけど、本当にそうなりそうじゃん?面白い展開になってきた系?」
山田:「後続のモブ魚たちも追いつきますが、やはり砂浜で足止め!なんという事でしょう!竜宮レースは大波乱だ!」
亀山:「追いついた!」
浦島:「よし!今だ!行け!亀!」
山田:「亀山!亀山!亀山!!ノロノロとした動きで砂浜を這っている!!動きは遅いがゴボウ抜きだ!!そして今!!バショウカジキの梶くんを抜いて!!!見事トップに躍り出た!!!」
浦島:「いいぞ!亀!」
亀山:「めっちゃ疲れますやん」
山田:「さあ、結構な時間をかけて再び海に戻った浦島、亀山チーム!あとは竜宮城に戻るだけです!」
乙姫:「なんか……思ったより画面が映えなかったんですけど……」
山田:「さあ、乙姫も地味な絵面に困惑しているがレースは続きます。おっと?ここでようやく、ビチビチしていた梶くんが水中に復帰します!」
いじ:「梶くん!まだ追いつけるぞ!頑張れ!」
浦島:「チッ、意外と早かったな。おい、亀、追いつかれるぞ」
亀山:「分かってます!こんなチャンス、二度とないですからね!」
乙姫:「なんだかんだいい展開じゃん!!どっちもガンバ!」
山田:「逃げきれるか亀山!追いつけるか梶!レースは既に終盤!」
いじ:「うおおおおおおおおお」(亀山、浦島と一緒)
亀山:「うおおおおおおおおお」(いじ、浦島と一緒)
浦島:「うおおおおおおおおお」(いじ、亀山と一緒)
山田:「ゴーーーーーール!!!!さあ、優勝はどちらでしょうか!?!?」
乙姫:「とりまスーパースローカメラで確認するし!優勝は……浦島、亀山チーム!!」
亀山:「やったあああああ!!!」
浦島:「さて、豪華景品」
いじ:「フッ……負けたよ。梶くんも満足そうな顔をしている」
乙姫:「いやー過去1面白かったわ!とりま表彰式、いってみる?ほい、豪華景品の玉手箱!」
亀山:「そういえば、その玉手箱の中身って乙姫様以外知らないんですよね」
乙姫:「開けてみる?」
山田:「本来であれば、玉手箱を開けたら老人になってしまいます!」
浦島:「開けてみよう。おっと、何やらすごい煙が……」
山田:「おっと!?煙が晴れたらそこには老人になった浦島太郎が!?……いません!!浦島は歳をとっていない!!」
乙姫:「冷凍された高級昆布一年分!おめでとうだし!」
浦島:「結局昆布かよ!」