台本概要
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タイトル | 調味料戦隊アジツケルンジャー |
---|---|
作者名 | でんでろ3 (@dendero3) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 5人用台本(男3、女2) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
日本の家庭料理を根絶やしにし外食一色に染め上げようとする悪の秘密組織ガイショッカー!その魔の手から日本の家庭の味を守ろうと立ち上がったスーパーヒーローが調味料戦隊アジツケルンジャーだ!さぁ、行け!調味料戦隊アジツケルンジャー! アドリブとかは共演者さんを困らせない範囲でご自由にどうぞ! 268 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
アジツケレッド | 男 | 69 | 調味料戦隊アジツケルンジャーのリーダー。ケチャップの化身。本名はハインツかごめ。 |
アジツケホワイト | 女 | 65 | 調味料戦隊アジツケルンジャーのメンバー。砂糖の化身。本名は佐藤詩織。 |
アジツケパープル | 男 | 62 | 調味料戦隊アジツケルンジャーのメンバー。醬油の化身。本名は髭田万丈。 |
マクドモス | 女 | 62 | ガイショッカーの妖艶な女幹部。本名は松戸もん。 |
ヨシノマツ | 男 | 68 | ガイショッカーの下賤な男幹部。本名は吉野魔吊。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
アジツケレッド:第一話、アジツケルンジャー、クッキングスタート!
マクドモス:ほーっほっほっ! ほーっほっほっ!
ヨシノマツ:けーっけっけっ! けーっけっけっ!
アジツケレッド:そこまでだ!
ヨシノマツ:誰だ?
アジツケレッド:それは、燃え盛る炎のごとき赤。ケチャップの化身、アジツケレッド!
アジツケホワイト:それは、降り積もる雪のごとき白。砂糖の化身、アジツケホワイト!
アジツケパープル:それは、闇のごとく暗く、夜明け前のごとくほの赤い。醬油の化身、アジツケパープル!
アジツケレッド:3人揃って!
アジツケホワイト:調味料戦隊!
アジツケパープル:アジツケルンジャー!
アジツケレッド:我々は、貴様らガイショッカーから、家庭の味を守る!
マクドモス:なるほど、そういうことか。
ヨシノマツ:ならば、我々も自己紹介しておこう。
マクドモス:私は、妖艶な悪の女幹部、マクドモスよ。
アジツケパープル:こいつ、自分のこと、「妖艶」って言ったぞ。
アジツケホワイト:痴女なんじゃないの?
マクドモス:分かりやすくするために、仕方なく言ったのよ!
ヨシノマツ:そして、俺様が、下賤な悪の男幹部、ヨシノマツ様だぁ~。
アジツケパープル:こいつ、自分のこと、「下賤」って言ったぞ。
アジツケホワイト:馬鹿なんじゃないの?
ヨシノマツ:分かりやすくするために、仕方なく言ったんだ!
マクドモス:許せないわね。
ヨシノマツ:戦闘員たち、こいつらをやってしまえ!
アジツケレッド:なんだ? こいつら?
アジツケホワイト:牛柄で、モーモー言ってる。
マクドモス:ちなみに、倒された戦闘員の肉は、私たちの店で使われるから、安心して。
アジツケパープル:えっ? マクドモスとヨシノマツの店で?
アジツケレッド:パープル! 考えたら負けだ!
アジツケホワイト:闘うわよ!
アジツケパープル:おうっ!
アジツケレッド:レッド、リコピンソード!
アジツケホワイト:ホワイト、照りだしリボン!
アジツケパープル:パープル、漬け込みロッド!
アジツケレッド:レッド、ケチャップで文字書きサービス!
アジツケホワイト:ホワイト、砂糖と塩、間違えちゃった攻撃!
アジツケパープル:パープル、さしすせその「せ」は正油だよ!
アジツケレッド:どうだ! 戦闘員は全員、倒したぞ!
マクドモス:なかなかやるようね。
ヨシノマツ:お前の出番だ! 外食獣ギュードン!
アジツケホワイト:なんだかとても強そうなのが出てきたわ!
アジツケパープル:どうする? レッド?
アジツケレッド:仕方ない。あれをやろう。
アジツケホワイト:あれって、まさか、必殺ビクトリー・フレーバー・ハリケーンを?
アジツケパープル:馬鹿野郎! お前は、あの技の使い過ぎで身体がボロボロ。もう一度、あの技を使ったら、命の保証はないって、ドクターに言われてるだろう?
マクドモス:あのー、盛り上がってるところ、大変恐縮なんですけど。
アジツケレッド:なんだよ?
ヨシノマツ:なんで、第1回目なのに、そんな最終回みたいなことになってるの?
アジツケホワイト:だって、これ、第2回以降があるかどうかなんて分からないでしょう?
マクドモス:そりゃそうだけど。
ヨシノマツ:あまりにも唐突なような気がするんだけど。
アジツケレッド:うるさい! 止めないでくれ!
マクドモス:止めてるわけじゃないのよ。
アジツケレッド:行くぜ!
アジツケホワイト:必殺ビクトリー!
アジツケパープル:フレーバー・ハリケーン!
アジツケレッド:ゴワゴワゴワゴワ、ズンドコガッシャーン、バリバリドッカーン!
マクドモス:ああー! ギュードンが!
ヨシノマツ:やられたー!
アジツケレッド:が、がはっ!
アジツケホワイト:レッド!
アジツケパープル:大丈夫か!
ヨシノマツ:しかし、3人で技を出しているのに、どうして、レッドにだけ負担がかかるんだ?
アジツケホワイト:それは、レッドが技の効果音を言っているからです。
マクドモス:えっ? だったら、それ、かわりばんこで言えば良くない?
アジツケホワイト:えっ?
アジツケパープル:あー!
アジツケレッド:そ、そんな手があったとは。
ヨシノマツ:君たちも、結構、馬鹿だね。
マクドモス:そして、そんな苦労も無駄になるのさ。
ヨシノマツ:さぁ、ギュードンよ、復活して巨大化しろ!
アジツケレッド:ああっ! 知っていたけど!
アジツケホワイト:せっかく倒した外食獣が!
アジツケパープル:復活して巨大化したぞ!
ヨシノマツ:どうだ! 驚いたか?
アジツケレッド:いや、全然。
マクドモス:そこは、驚こうよ。
アジツケパープル:よし、あれを出すぞ!
アジツケホワイト:はいっ!
マクドモス:ん? なにそれ?
ヨシノマツ:使用済みの割りばし?
マクドモス:ああっ! 使用済みの割りばしが!
ヨシノマツ:見る見るうちに、巨大ロボットに変形していくぅ!
アジツケレッド:よし、乗り込むぞ!
アジツケホワイト:おうっ!
アジツケパープル:おうっ!
マクドモス:ちょっと待って!
アジツケレッド:なんだよ?
ヨシノマツ:いくらなんでも、割りばしが巨大ロボットに変形するのは、無理がないか?
アジツケホワイト:なっちゃったものは仕方ないでしょう?
マクドモス:いや、でも。
アジツケパープル:だって、今、変形するとこ、見たでしょう?
ヨシノマツ:見たけど。
アジツケレッド:だったら、ごちゃごちゃ言わない!
マクドモス:はーい。
アジツケレッド:搭乗!
アジツケホワイト:搭乗!
アジツケパープル:準備はいいぜ!
アジツケレッド:行くぜ!
アジツケホワイト:思ったより強いわね、あの外食獣。
アジツケパープル:どうする? レッド?
アジツケレッド:仕方ない、あれをやろう。
アジツケホワイト:あれって、まさか、スペシャル満漢全席フルコース・アタックを?
アジツケパープル:馬鹿野郎! お前の身体はあの技の使い過ぎでもうボロボロで、もう1度あの技を使ったら命の保証はないって、ドクターが!
マクドモス:ちょっと待って。
ヨシノマツ:それ、さっきやらなかった?
アジツケレッド:デジャヴだ!
マクドモス:噓つくな!
アジツケレッド:とにかく、行くぞ!
アジツケホワイト:スペシャル満漢全席!
アジツケパープル:フルコース・アタック!
アジツケレッド:ドッゴゴゴゴゴゴ、ズドワズドワズドワ、グルグルグル、ビュルリルリル、スドロケズボーン!
ヨシノマツ:ドッカ――――――ン!
マクドモス:ああー! ギュードンがやられたー!
アジツケレッド:か、かはっ!
アジツケホワイト:レッド!
アジツケパープル:レッド、大丈夫か!
アジツケレッド:あ、ああ、なんとか。
マクドモス:ちくしょう! ヨシノマツ、帰るよ!
ヨシノマツ:ぐ、う、ううう!
マクドモス:どうした? ヨシノマツ? 急に、苦しみだして?
ヨシノマツ:ぐわあぁ――――! か、覚醒した! 俺は、コショウの化身、アジツケグレイだ!
アジツケレッド:えー? 要らねー。
アジツケホワイト:要らない。
アジツケパープル:不採用。
ヨシノマツ:酷過ぎない?
アジツケホワイト:第二話、戦士たちの休息。
アジツケレッド:俺の名前は「ハインツ かごめ」。調味料戦隊アジツケルンジャーのリーダー、ケチャップの化身、アジツケレッドだ。今日は、必殺技の出し過ぎで痛めてしまった身体を少しでも休めるために、ドクターに強制的に休みを取らされてしまった。気分転換にこうしてショッピングモールに来てみたものの、何をしたものやら……。
アジツケホワイト:私の名前は「佐藤 詩織(しおり)」。調味料戦隊アジツケルンジャーの隊員。砂糖の化身、アジツケホワイトだ。今日、急に休みになったのは、やっぱり、レッドを気兼ねなく休ませるためなんだろうなぁ。レッド、身体、大丈夫かなぁ。落ち着かなくて、とりあえず、ショッピングモールに来てみたけど、楽しくないわね。
アジツケパープル:俺の名前は「髭田(ひげた)万丈(まんじょう)」。調味料戦隊アジツケルンジャーの隊員。醬油の化身、アジツケパープルだ。いやー、なんか知らんけど、急に休みになってラッキー。ショッピングモールに来るのなんて、久しぶりだよ! 今日は、楽しむぞー!
マクドモス:私の名前は「松戸 もん」。悪の秘密組織ガイショッカーの女幹部マクドモスだ。家が代々、悪の家系で、あとを継ぐ感じで悪の女幹部になった。でも、最近、もっと、別の道もあったんじゃないか? なんて思ってしまうこともある。そのぉう、普通のお嫁さん、とか? なーんてね。今日は、たまの休みなんだから、ショッピングモールを楽しまなくちゃ。
ヨシノマツ:僕の名前は「吉野 魔吊(まつり)」。悪の秘密組織ガイショッカーの男幹部ヨシノマツだ。たまの休みでショッピングモールに来たけど、十円足らねぇ。どっかに、十円玉落ちてねぇかなぁ? 自動販売機があったら、釣り銭と自動販売機の下をチェックせねば。
アジツケパープル:そこのおねーさん、よかったら、僕とお茶しませんか?
マクドモス:へ? わ、私、ですか?
アジツケパープル:そうですよ。
マクドモス:年上をからかうもんじゃありません。
アジツケパープル:からかってなんかいません。
マクドモス:どうして、私なんかに?
アジツケパープル:そりゃあ、おねーさん、かわいいから。
マクドモス:だから! 年上をからかうもんじゃありません!
ヨシノマツ:そこのお嬢さん、よかったら、僕とでんぐり返ししませんか?
アジツケホワイト:へ? わ、私、ですか?
ヨシノマツ:そうですよ。
アジツケホワイト:えーっと、いろいろと嫌です。
ヨシノマツ:「いろいろと」というと?
アジツケホワイト:まず、でんぐり返しが最大級に嫌です。それから、あなたが嫌です。
ヨシノマツ:じゃあ、おしくらまんじゅうならいいですか?
アジツケホワイト:私の話、聞いてました?
ヨシノマツ:ああっ! そうかっ!
アジツケホワイト:分かりました?
ヨシノマツ:ええ、二人じゃおしくらまんじゅうにならないですね。最低、三人はいないと。
アジツケホワイト:最低なのは、あなたよ。
アジツケレッド:どうしたんだ? 佐藤?
アジツケホワイト:あ、私、この人とお付き合いしてるんです。だから、諦めて下さい。
ヨシノマツ:なんだって? それは、ちょうどいい! 三人でおしくらまんじゅうしましょう!
アジツケホワイト:あんた、頭、腐ってんのか?
アジツケレッド:何が、どうなってるの?
アジツケパープル:へー、じゃあ、おねーさん、キャリアウーマンなんだ。
マクドモス:そんな大層なもんじゃないわよ。
アジツケレッド:あれ? 髭田?
ヨシノマツ:あ! 松戸―! いいところで会った!
マクドモス:げっ! 吉野?
ヨシノマツ:その人も、一緒に五人でおしくらまんじゅうしない?
アジツケレッド:いや、俺たちするって言ってないから!
アジツケパープル:あれ? ハインツと佐藤? 一緒に来たの?
アジツケホワイト:あ、違うの。
ヨシノマツ:え? 二人は付き合ってるんでしょう?
アジツケパープル:ええっ? そうだったの?
アジツケレッド:そんなわけないだろ!
アジツケホワイト:だったら、気付くでしょ?
ヨシノマツ:え? じゃあ、さっきの噓?
アジツケホワイト:まぁ。
ヨシノマツ:じゃあ、お詫びとして、おしくらまんじゅうしてよ。
アジツケホワイト:あんたは、なんでそんなにおしくらまんじゅうしたいんだ?
アジツケパープル:こんなところで、おしくらまんじゅうをすると、多くの人に迷惑がかかるからやめましょう。
アジツケレッド:いや、髭田、君の言ってることはとても正しい。正論だ。だけど、違うんだ。
アジツケホワイト:そこじゃないのよ。
マクドモス:髭田君、吉野に通じるところあるの?
アジツケパープル:あ! 何か飛んで来た!
アジツケレッド:ホワイト! 危ない!
ヨシノマツ:マクドモス! 危ない!
アジツケパープル:アーケードに鳥が迷い込んだのか。
アジツケレッド:マクドモス?
ヨシノマツ:ホワイト?
アジツケホワイト:あー! その顔! あんた達、よく見たら、マクドモスとヨシノマツじゃない!
マクドモス:私たちを、マクドモスとヨシノマツだと知っている?
ヨシノマツ:そして、その声。さては、お前ら、アジツケルンジャーだな?
アジツケレッド:ああ、いかにも、アジツケレッドだ。
アジツケホワイト:アジツケホワイトよ。
アジツケパープル:アジツケパープルだ。
アジツケレッド:やるのか?
マクドモス:いえ、私たち、今日は、休日なの。
ヨシノマツ:ただ働きはしない主義でね。
アジツケレッド:それは助かる。
アジツケホワイト:一般市民を巻き込みたくないわ。
ヨシノマツ:君たち公務員みたいなもんだろう? 君たちの給料の一部は我々の払った税金なんだから、何かおごってくれよ。
アジツケパープル:はぁ? お前ら、ちゃんと税金払ってんの?
マクドモス:失礼ねっ! 脱税なんてつまらないことで目を付けられたくないから、その辺はきれいなもんよ。
ヨシノマツ:地域住民から苦情が来ないように、戦闘員や外食獣へのルールやマナーの教育にも力を入れている。
アジツケレッド:なんか、それ、聞きたくなかった。
マクドモス:まあ、あなたたちとなれ合うつもりはないわ。今日のところは、帰るとするわ。ゲート・オープン!
ヨシノマツ:みゅわおん!
アジツケホワイト:なんか、開いた!
アジツケパープル:スゲー、どこでもドアみたい。
マクドモス:髭田君、今日は、楽しかったわ。でも、おばさんなんか追っかけてないで、若い子と遊びなさい。
アジツケパープル:あなたに、力ずくでも普通の幸せを、つかませて見せますよ。
マクドモス:やってごらんなさい。
アジツケパープル:今度、あなたに会うときに、挑戦状として、一輪の紫のバラの花を差し上げましょう。
マクドモス:楽しみにしているわ。
ヨシノマツ:今度会った時は、おしくらまんじゅうをしよう。
アジツケレッド:いや、しねーから!
ヨシノマツ:みゅわおん!
アジツケレッド:ゲートが閉じた。
アジツケホワイト:パープル、紫のバラの花言葉は知っているの?
アジツケパープル:「気品」「誇り」「尊敬」だろ?
アジツケホワイト:一輪のバラを贈る意味は?
アジツケパープル:一目惚れ。
アジツケレッド:ん? 今日、会うの、二度目だろう?
アジツケホワイト:レッド、そういうところだよ。
アジツケレッド:え?
アジツケパープル:そうそう、そういうところだよ。
アジツケホワイト:いや、あんたもあんただから。
アジツケパープル:え?
アジツケホワイト:まったく、うちの男どもは……。
アジツケパープル:第3話、血戦再び。
マクドモス:ほーっほっほっ! ほーっほっほっ!
ヨシノマツ:けーっけっけっ! けーっけっけっ!
アジツケレッド:そこまでだ!
ヨシノマツ:誰だ?
アジツケレッド:それは、燃え盛る炎のごとき赤。ケチャップの化身、アジツケレッド!
アジツケホワイト:それは、降り積もる雪のごとき白。砂糖の化身、アジツケホワイト!
アジツケパープル:それは、闇のごとく暗く、夜明け前のごとくほの赤い。醬油の化身、アジツケパープル!
アジツケレッド:三人揃って!
アジツケホワイト:調味料戦隊!
アジツケパープル:アジツケルンジャー!
マクドモス:うん、知ってたけどね。
アジツケレッド:聞いてくれてありがとう。マクドモス、ヨシノマツ。
ヨシノマツ:それでは、戦闘員たちよ。軽くもんで、奴らの肉を旨くしろ!
アジツケパープル:そうはいくか!
アジツケレッド:カロリーハーフケチャップ!
アジツケホワイト:シュガーカッター!
アジツケパープル:減塩醬油!
マクドモス:ば、馬鹿な! 戦闘員たちが!
ヨシノマツ:カロリーハーフや人工甘味料や減塩醬油で、いとも簡単に吹っ飛ばされたぞ!
マクドモス:どうやら、あなたたち、かなり腕を上げたようね。
ヨシノマツ:ならば、行け! 外食獣テン・ドンよ!
アジツケホワイト:恐ろしく強そうな奴が出てきたわ!
アジツケパープル:どうする? レッド?
アジツケレッド:仕方ない、あれをやろう。
ヨシノマツ:あー、必殺技を出すと、レッドに負担がかかって、もうやらないようにドクターに言われてるって話なら、飛ばしてくれ。
アジツケホワイト:プロセスを飛ばされた!
アジツケパープル:大切なプロセスなのに!
アジツケレッド:どうやら、あちらも腕を上げたようだな。
アジツケレッド:ならば、行くぞ!
アジツケホワイト:スーパー・スパイシー!
アジツケパープル:アジツケ・バーニャカウダー!
アジツケレッド:ズドルズドルズドル、ボンドコ、ズガドワ、ズッコン、ガシャ――――――ン!
ヨシノマツ:ああっ! テン・ドンが!
マクドモス:やられたー!
ヨシノマツ:しかし、外食獣が前回と同じ復活をすると思うなよ。倍返しだ!
アジツケホワイト:ああっ! 外食獣が!
アジツケパープル:前回の倍の大きさになって復活したぞ!
マクドモス:当社比!
アジツケレッド:みんな、あれを出すんだ!
アジツケホワイト:おうっ!
アジツケパープル:おうっ!
マクドモス:ん? それは?
ヨシノマツ:ドングリの実?
マクドモス:ああっ! ドングリの実が!
ヨシノマツ:それぞれ、巨大ロボットに変形していくぅ!
アジツケレッド:レッド・ケチャップ・リコピン・ロボ!
アジツケホワイト:ホワイト・シュガー・サトウキビ・ロボ!
アジツケパープル:パープル・ソイソース・ダイズ・ロボ!
マクドモス:ふんっ! ロボットが三体居たって、一体一体はテン・ドンの半分ほどの大きさじゃない。
ヨシノマツ:テン・ドン! 蹴散らしてやれ!
アジツケレッド:おっと、ショータイムは、これからだぜ!
アジツケホワイト:合体!
アジツケパープル:ジャキーン!
アジツケレッド:ガシャコン!
アジツケホワイト:シャキーン!
アジツケパープル:完成!
アジツケレッド:業務用特大調味料フレーバー・カクテル・ロボ!
マクドモス:た、確かに、デカい!
ヨシノマツ:デカい、けど?
マクドモス:歩きづらくない?
アジツケレッド:えっ?
ヨシノマツ:いや、なんか、動きづらそうだなぁ、なんて。
アジツケホワイト:う、動けるわよ?
アジツケパープル:ら、楽勝だぜ?
マクドモス:わー! 分かった! 分かったから、無理に動かないで!
アジツケレッド:む、無理なんか、してねーよ。
ヨシノマツ:やめろ! 動くな!
マクドモス:言わんこっちゃない!
ヨシノマツ:俺たちの方に倒れてきた――――――!
ト書き:間
マクドモス:あ、あれ?
ヨシノマツ:て、テン・ドン!
マクドモス:テン・ドン! あなた! 巨大ロボットを支えてくれたのね!
ヨシノマツ:ありがとう! テン・ドン!
アジツケレッド:しかし、この状況では、テン・ドンは動けない。
マクドモス:はい?
ヨシノマツ:それは、君たちも同じなのでは?
アジツケホワイト:しかし、飛び道具は撃てる。
マクドモス:いやいやいや、君たち、正義の味方でしょ?
ヨシノマツ:そんな酷いことしないよね?
アジツケパープル:今宵の徳用特濃濃いくちドロドロおたふくビームは血に飢えている。
マクドモス:正義のヒーローが、そんな妖刀持った侍みたいなこと言っちゃ、いけません!
ヨシノマツ:考え直せ!
アジツケレッド:問答無用!
アジツケホワイト:徳用特濃濃いくちドロドロ!
アジツケパープル:おたふくビ――――――ム!
アジツケレッド:ズンドロドロドロ、ズベラズベラ、スラッシュ、ズババ――――――ン!
マクドモス:キャ――――――ッ!
ヨシノマツ:うわ――――――!
アジツケパープル:ドズ――――――ン!
アジツケホワイト:どうするの? 業務用特大調味料フレーバー・カクテル・ロボが、うつ伏せに倒れちゃったわよ。
アジツケパープル:立ち上がれるのか? これ?
アジツケレッド:まぁ、無理だろうなあ。
アジツケパープル:マクドモスたちは、どうしたかな?
アジツケホワイト:どうせ、ゲートを開いて逃げたでしょ?
アジツケレッド:そりゃ、そうか。
ト書き:間
マクドモス:ふぅ、酷い目に会ったわね。
ヨシノマツ:まったくだ。あれ? マクドモス、その背中は?
マクドモス:へ? 背中?
マクドモス:何、これ? 一輪の大きな紫のバラの花の絵? いつの間に?
ヨシノマツ:俺も気付かなかった。
マクドモス:どうやら、あいつら、ただのコントグループじゃなさそうね。
アジツケレッド:第一話、アジツケルンジャー、クッキングスタート!
マクドモス:ほーっほっほっ! ほーっほっほっ!
ヨシノマツ:けーっけっけっ! けーっけっけっ!
アジツケレッド:そこまでだ!
ヨシノマツ:誰だ?
アジツケレッド:それは、燃え盛る炎のごとき赤。ケチャップの化身、アジツケレッド!
アジツケホワイト:それは、降り積もる雪のごとき白。砂糖の化身、アジツケホワイト!
アジツケパープル:それは、闇のごとく暗く、夜明け前のごとくほの赤い。醬油の化身、アジツケパープル!
アジツケレッド:3人揃って!
アジツケホワイト:調味料戦隊!
アジツケパープル:アジツケルンジャー!
アジツケレッド:我々は、貴様らガイショッカーから、家庭の味を守る!
マクドモス:なるほど、そういうことか。
ヨシノマツ:ならば、我々も自己紹介しておこう。
マクドモス:私は、妖艶な悪の女幹部、マクドモスよ。
アジツケパープル:こいつ、自分のこと、「妖艶」って言ったぞ。
アジツケホワイト:痴女なんじゃないの?
マクドモス:分かりやすくするために、仕方なく言ったのよ!
ヨシノマツ:そして、俺様が、下賤な悪の男幹部、ヨシノマツ様だぁ~。
アジツケパープル:こいつ、自分のこと、「下賤」って言ったぞ。
アジツケホワイト:馬鹿なんじゃないの?
ヨシノマツ:分かりやすくするために、仕方なく言ったんだ!
マクドモス:許せないわね。
ヨシノマツ:戦闘員たち、こいつらをやってしまえ!
アジツケレッド:なんだ? こいつら?
アジツケホワイト:牛柄で、モーモー言ってる。
マクドモス:ちなみに、倒された戦闘員の肉は、私たちの店で使われるから、安心して。
アジツケパープル:えっ? マクドモスとヨシノマツの店で?
アジツケレッド:パープル! 考えたら負けだ!
アジツケホワイト:闘うわよ!
アジツケパープル:おうっ!
アジツケレッド:レッド、リコピンソード!
アジツケホワイト:ホワイト、照りだしリボン!
アジツケパープル:パープル、漬け込みロッド!
アジツケレッド:レッド、ケチャップで文字書きサービス!
アジツケホワイト:ホワイト、砂糖と塩、間違えちゃった攻撃!
アジツケパープル:パープル、さしすせその「せ」は正油だよ!
アジツケレッド:どうだ! 戦闘員は全員、倒したぞ!
マクドモス:なかなかやるようね。
ヨシノマツ:お前の出番だ! 外食獣ギュードン!
アジツケホワイト:なんだかとても強そうなのが出てきたわ!
アジツケパープル:どうする? レッド?
アジツケレッド:仕方ない。あれをやろう。
アジツケホワイト:あれって、まさか、必殺ビクトリー・フレーバー・ハリケーンを?
アジツケパープル:馬鹿野郎! お前は、あの技の使い過ぎで身体がボロボロ。もう一度、あの技を使ったら、命の保証はないって、ドクターに言われてるだろう?
マクドモス:あのー、盛り上がってるところ、大変恐縮なんですけど。
アジツケレッド:なんだよ?
ヨシノマツ:なんで、第1回目なのに、そんな最終回みたいなことになってるの?
アジツケホワイト:だって、これ、第2回以降があるかどうかなんて分からないでしょう?
マクドモス:そりゃそうだけど。
ヨシノマツ:あまりにも唐突なような気がするんだけど。
アジツケレッド:うるさい! 止めないでくれ!
マクドモス:止めてるわけじゃないのよ。
アジツケレッド:行くぜ!
アジツケホワイト:必殺ビクトリー!
アジツケパープル:フレーバー・ハリケーン!
アジツケレッド:ゴワゴワゴワゴワ、ズンドコガッシャーン、バリバリドッカーン!
マクドモス:ああー! ギュードンが!
ヨシノマツ:やられたー!
アジツケレッド:が、がはっ!
アジツケホワイト:レッド!
アジツケパープル:大丈夫か!
ヨシノマツ:しかし、3人で技を出しているのに、どうして、レッドにだけ負担がかかるんだ?
アジツケホワイト:それは、レッドが技の効果音を言っているからです。
マクドモス:えっ? だったら、それ、かわりばんこで言えば良くない?
アジツケホワイト:えっ?
アジツケパープル:あー!
アジツケレッド:そ、そんな手があったとは。
ヨシノマツ:君たちも、結構、馬鹿だね。
マクドモス:そして、そんな苦労も無駄になるのさ。
ヨシノマツ:さぁ、ギュードンよ、復活して巨大化しろ!
アジツケレッド:ああっ! 知っていたけど!
アジツケホワイト:せっかく倒した外食獣が!
アジツケパープル:復活して巨大化したぞ!
ヨシノマツ:どうだ! 驚いたか?
アジツケレッド:いや、全然。
マクドモス:そこは、驚こうよ。
アジツケパープル:よし、あれを出すぞ!
アジツケホワイト:はいっ!
マクドモス:ん? なにそれ?
ヨシノマツ:使用済みの割りばし?
マクドモス:ああっ! 使用済みの割りばしが!
ヨシノマツ:見る見るうちに、巨大ロボットに変形していくぅ!
アジツケレッド:よし、乗り込むぞ!
アジツケホワイト:おうっ!
アジツケパープル:おうっ!
マクドモス:ちょっと待って!
アジツケレッド:なんだよ?
ヨシノマツ:いくらなんでも、割りばしが巨大ロボットに変形するのは、無理がないか?
アジツケホワイト:なっちゃったものは仕方ないでしょう?
マクドモス:いや、でも。
アジツケパープル:だって、今、変形するとこ、見たでしょう?
ヨシノマツ:見たけど。
アジツケレッド:だったら、ごちゃごちゃ言わない!
マクドモス:はーい。
アジツケレッド:搭乗!
アジツケホワイト:搭乗!
アジツケパープル:準備はいいぜ!
アジツケレッド:行くぜ!
アジツケホワイト:思ったより強いわね、あの外食獣。
アジツケパープル:どうする? レッド?
アジツケレッド:仕方ない、あれをやろう。
アジツケホワイト:あれって、まさか、スペシャル満漢全席フルコース・アタックを?
アジツケパープル:馬鹿野郎! お前の身体はあの技の使い過ぎでもうボロボロで、もう1度あの技を使ったら命の保証はないって、ドクターが!
マクドモス:ちょっと待って。
ヨシノマツ:それ、さっきやらなかった?
アジツケレッド:デジャヴだ!
マクドモス:噓つくな!
アジツケレッド:とにかく、行くぞ!
アジツケホワイト:スペシャル満漢全席!
アジツケパープル:フルコース・アタック!
アジツケレッド:ドッゴゴゴゴゴゴ、ズドワズドワズドワ、グルグルグル、ビュルリルリル、スドロケズボーン!
ヨシノマツ:ドッカ――――――ン!
マクドモス:ああー! ギュードンがやられたー!
アジツケレッド:か、かはっ!
アジツケホワイト:レッド!
アジツケパープル:レッド、大丈夫か!
アジツケレッド:あ、ああ、なんとか。
マクドモス:ちくしょう! ヨシノマツ、帰るよ!
ヨシノマツ:ぐ、う、ううう!
マクドモス:どうした? ヨシノマツ? 急に、苦しみだして?
ヨシノマツ:ぐわあぁ――――! か、覚醒した! 俺は、コショウの化身、アジツケグレイだ!
アジツケレッド:えー? 要らねー。
アジツケホワイト:要らない。
アジツケパープル:不採用。
ヨシノマツ:酷過ぎない?
アジツケホワイト:第二話、戦士たちの休息。
アジツケレッド:俺の名前は「ハインツ かごめ」。調味料戦隊アジツケルンジャーのリーダー、ケチャップの化身、アジツケレッドだ。今日は、必殺技の出し過ぎで痛めてしまった身体を少しでも休めるために、ドクターに強制的に休みを取らされてしまった。気分転換にこうしてショッピングモールに来てみたものの、何をしたものやら……。
アジツケホワイト:私の名前は「佐藤 詩織(しおり)」。調味料戦隊アジツケルンジャーの隊員。砂糖の化身、アジツケホワイトだ。今日、急に休みになったのは、やっぱり、レッドを気兼ねなく休ませるためなんだろうなぁ。レッド、身体、大丈夫かなぁ。落ち着かなくて、とりあえず、ショッピングモールに来てみたけど、楽しくないわね。
アジツケパープル:俺の名前は「髭田(ひげた)万丈(まんじょう)」。調味料戦隊アジツケルンジャーの隊員。醬油の化身、アジツケパープルだ。いやー、なんか知らんけど、急に休みになってラッキー。ショッピングモールに来るのなんて、久しぶりだよ! 今日は、楽しむぞー!
マクドモス:私の名前は「松戸 もん」。悪の秘密組織ガイショッカーの女幹部マクドモスだ。家が代々、悪の家系で、あとを継ぐ感じで悪の女幹部になった。でも、最近、もっと、別の道もあったんじゃないか? なんて思ってしまうこともある。そのぉう、普通のお嫁さん、とか? なーんてね。今日は、たまの休みなんだから、ショッピングモールを楽しまなくちゃ。
ヨシノマツ:僕の名前は「吉野 魔吊(まつり)」。悪の秘密組織ガイショッカーの男幹部ヨシノマツだ。たまの休みでショッピングモールに来たけど、十円足らねぇ。どっかに、十円玉落ちてねぇかなぁ? 自動販売機があったら、釣り銭と自動販売機の下をチェックせねば。
アジツケパープル:そこのおねーさん、よかったら、僕とお茶しませんか?
マクドモス:へ? わ、私、ですか?
アジツケパープル:そうですよ。
マクドモス:年上をからかうもんじゃありません。
アジツケパープル:からかってなんかいません。
マクドモス:どうして、私なんかに?
アジツケパープル:そりゃあ、おねーさん、かわいいから。
マクドモス:だから! 年上をからかうもんじゃありません!
ヨシノマツ:そこのお嬢さん、よかったら、僕とでんぐり返ししませんか?
アジツケホワイト:へ? わ、私、ですか?
ヨシノマツ:そうですよ。
アジツケホワイト:えーっと、いろいろと嫌です。
ヨシノマツ:「いろいろと」というと?
アジツケホワイト:まず、でんぐり返しが最大級に嫌です。それから、あなたが嫌です。
ヨシノマツ:じゃあ、おしくらまんじゅうならいいですか?
アジツケホワイト:私の話、聞いてました?
ヨシノマツ:ああっ! そうかっ!
アジツケホワイト:分かりました?
ヨシノマツ:ええ、二人じゃおしくらまんじゅうにならないですね。最低、三人はいないと。
アジツケホワイト:最低なのは、あなたよ。
アジツケレッド:どうしたんだ? 佐藤?
アジツケホワイト:あ、私、この人とお付き合いしてるんです。だから、諦めて下さい。
ヨシノマツ:なんだって? それは、ちょうどいい! 三人でおしくらまんじゅうしましょう!
アジツケホワイト:あんた、頭、腐ってんのか?
アジツケレッド:何が、どうなってるの?
アジツケパープル:へー、じゃあ、おねーさん、キャリアウーマンなんだ。
マクドモス:そんな大層なもんじゃないわよ。
アジツケレッド:あれ? 髭田?
ヨシノマツ:あ! 松戸―! いいところで会った!
マクドモス:げっ! 吉野?
ヨシノマツ:その人も、一緒に五人でおしくらまんじゅうしない?
アジツケレッド:いや、俺たちするって言ってないから!
アジツケパープル:あれ? ハインツと佐藤? 一緒に来たの?
アジツケホワイト:あ、違うの。
ヨシノマツ:え? 二人は付き合ってるんでしょう?
アジツケパープル:ええっ? そうだったの?
アジツケレッド:そんなわけないだろ!
アジツケホワイト:だったら、気付くでしょ?
ヨシノマツ:え? じゃあ、さっきの噓?
アジツケホワイト:まぁ。
ヨシノマツ:じゃあ、お詫びとして、おしくらまんじゅうしてよ。
アジツケホワイト:あんたは、なんでそんなにおしくらまんじゅうしたいんだ?
アジツケパープル:こんなところで、おしくらまんじゅうをすると、多くの人に迷惑がかかるからやめましょう。
アジツケレッド:いや、髭田、君の言ってることはとても正しい。正論だ。だけど、違うんだ。
アジツケホワイト:そこじゃないのよ。
マクドモス:髭田君、吉野に通じるところあるの?
アジツケパープル:あ! 何か飛んで来た!
アジツケレッド:ホワイト! 危ない!
ヨシノマツ:マクドモス! 危ない!
アジツケパープル:アーケードに鳥が迷い込んだのか。
アジツケレッド:マクドモス?
ヨシノマツ:ホワイト?
アジツケホワイト:あー! その顔! あんた達、よく見たら、マクドモスとヨシノマツじゃない!
マクドモス:私たちを、マクドモスとヨシノマツだと知っている?
ヨシノマツ:そして、その声。さては、お前ら、アジツケルンジャーだな?
アジツケレッド:ああ、いかにも、アジツケレッドだ。
アジツケホワイト:アジツケホワイトよ。
アジツケパープル:アジツケパープルだ。
アジツケレッド:やるのか?
マクドモス:いえ、私たち、今日は、休日なの。
ヨシノマツ:ただ働きはしない主義でね。
アジツケレッド:それは助かる。
アジツケホワイト:一般市民を巻き込みたくないわ。
ヨシノマツ:君たち公務員みたいなもんだろう? 君たちの給料の一部は我々の払った税金なんだから、何かおごってくれよ。
アジツケパープル:はぁ? お前ら、ちゃんと税金払ってんの?
マクドモス:失礼ねっ! 脱税なんてつまらないことで目を付けられたくないから、その辺はきれいなもんよ。
ヨシノマツ:地域住民から苦情が来ないように、戦闘員や外食獣へのルールやマナーの教育にも力を入れている。
アジツケレッド:なんか、それ、聞きたくなかった。
マクドモス:まあ、あなたたちとなれ合うつもりはないわ。今日のところは、帰るとするわ。ゲート・オープン!
ヨシノマツ:みゅわおん!
アジツケホワイト:なんか、開いた!
アジツケパープル:スゲー、どこでもドアみたい。
マクドモス:髭田君、今日は、楽しかったわ。でも、おばさんなんか追っかけてないで、若い子と遊びなさい。
アジツケパープル:あなたに、力ずくでも普通の幸せを、つかませて見せますよ。
マクドモス:やってごらんなさい。
アジツケパープル:今度、あなたに会うときに、挑戦状として、一輪の紫のバラの花を差し上げましょう。
マクドモス:楽しみにしているわ。
ヨシノマツ:今度会った時は、おしくらまんじゅうをしよう。
アジツケレッド:いや、しねーから!
ヨシノマツ:みゅわおん!
アジツケレッド:ゲートが閉じた。
アジツケホワイト:パープル、紫のバラの花言葉は知っているの?
アジツケパープル:「気品」「誇り」「尊敬」だろ?
アジツケホワイト:一輪のバラを贈る意味は?
アジツケパープル:一目惚れ。
アジツケレッド:ん? 今日、会うの、二度目だろう?
アジツケホワイト:レッド、そういうところだよ。
アジツケレッド:え?
アジツケパープル:そうそう、そういうところだよ。
アジツケホワイト:いや、あんたもあんただから。
アジツケパープル:え?
アジツケホワイト:まったく、うちの男どもは……。
アジツケパープル:第3話、血戦再び。
マクドモス:ほーっほっほっ! ほーっほっほっ!
ヨシノマツ:けーっけっけっ! けーっけっけっ!
アジツケレッド:そこまでだ!
ヨシノマツ:誰だ?
アジツケレッド:それは、燃え盛る炎のごとき赤。ケチャップの化身、アジツケレッド!
アジツケホワイト:それは、降り積もる雪のごとき白。砂糖の化身、アジツケホワイト!
アジツケパープル:それは、闇のごとく暗く、夜明け前のごとくほの赤い。醬油の化身、アジツケパープル!
アジツケレッド:三人揃って!
アジツケホワイト:調味料戦隊!
アジツケパープル:アジツケルンジャー!
マクドモス:うん、知ってたけどね。
アジツケレッド:聞いてくれてありがとう。マクドモス、ヨシノマツ。
ヨシノマツ:それでは、戦闘員たちよ。軽くもんで、奴らの肉を旨くしろ!
アジツケパープル:そうはいくか!
アジツケレッド:カロリーハーフケチャップ!
アジツケホワイト:シュガーカッター!
アジツケパープル:減塩醬油!
マクドモス:ば、馬鹿な! 戦闘員たちが!
ヨシノマツ:カロリーハーフや人工甘味料や減塩醬油で、いとも簡単に吹っ飛ばされたぞ!
マクドモス:どうやら、あなたたち、かなり腕を上げたようね。
ヨシノマツ:ならば、行け! 外食獣テン・ドンよ!
アジツケホワイト:恐ろしく強そうな奴が出てきたわ!
アジツケパープル:どうする? レッド?
アジツケレッド:仕方ない、あれをやろう。
ヨシノマツ:あー、必殺技を出すと、レッドに負担がかかって、もうやらないようにドクターに言われてるって話なら、飛ばしてくれ。
アジツケホワイト:プロセスを飛ばされた!
アジツケパープル:大切なプロセスなのに!
アジツケレッド:どうやら、あちらも腕を上げたようだな。
アジツケレッド:ならば、行くぞ!
アジツケホワイト:スーパー・スパイシー!
アジツケパープル:アジツケ・バーニャカウダー!
アジツケレッド:ズドルズドルズドル、ボンドコ、ズガドワ、ズッコン、ガシャ――――――ン!
ヨシノマツ:ああっ! テン・ドンが!
マクドモス:やられたー!
ヨシノマツ:しかし、外食獣が前回と同じ復活をすると思うなよ。倍返しだ!
アジツケホワイト:ああっ! 外食獣が!
アジツケパープル:前回の倍の大きさになって復活したぞ!
マクドモス:当社比!
アジツケレッド:みんな、あれを出すんだ!
アジツケホワイト:おうっ!
アジツケパープル:おうっ!
マクドモス:ん? それは?
ヨシノマツ:ドングリの実?
マクドモス:ああっ! ドングリの実が!
ヨシノマツ:それぞれ、巨大ロボットに変形していくぅ!
アジツケレッド:レッド・ケチャップ・リコピン・ロボ!
アジツケホワイト:ホワイト・シュガー・サトウキビ・ロボ!
アジツケパープル:パープル・ソイソース・ダイズ・ロボ!
マクドモス:ふんっ! ロボットが三体居たって、一体一体はテン・ドンの半分ほどの大きさじゃない。
ヨシノマツ:テン・ドン! 蹴散らしてやれ!
アジツケレッド:おっと、ショータイムは、これからだぜ!
アジツケホワイト:合体!
アジツケパープル:ジャキーン!
アジツケレッド:ガシャコン!
アジツケホワイト:シャキーン!
アジツケパープル:完成!
アジツケレッド:業務用特大調味料フレーバー・カクテル・ロボ!
マクドモス:た、確かに、デカい!
ヨシノマツ:デカい、けど?
マクドモス:歩きづらくない?
アジツケレッド:えっ?
ヨシノマツ:いや、なんか、動きづらそうだなぁ、なんて。
アジツケホワイト:う、動けるわよ?
アジツケパープル:ら、楽勝だぜ?
マクドモス:わー! 分かった! 分かったから、無理に動かないで!
アジツケレッド:む、無理なんか、してねーよ。
ヨシノマツ:やめろ! 動くな!
マクドモス:言わんこっちゃない!
ヨシノマツ:俺たちの方に倒れてきた――――――!
ト書き:間
マクドモス:あ、あれ?
ヨシノマツ:て、テン・ドン!
マクドモス:テン・ドン! あなた! 巨大ロボットを支えてくれたのね!
ヨシノマツ:ありがとう! テン・ドン!
アジツケレッド:しかし、この状況では、テン・ドンは動けない。
マクドモス:はい?
ヨシノマツ:それは、君たちも同じなのでは?
アジツケホワイト:しかし、飛び道具は撃てる。
マクドモス:いやいやいや、君たち、正義の味方でしょ?
ヨシノマツ:そんな酷いことしないよね?
アジツケパープル:今宵の徳用特濃濃いくちドロドロおたふくビームは血に飢えている。
マクドモス:正義のヒーローが、そんな妖刀持った侍みたいなこと言っちゃ、いけません!
ヨシノマツ:考え直せ!
アジツケレッド:問答無用!
アジツケホワイト:徳用特濃濃いくちドロドロ!
アジツケパープル:おたふくビ――――――ム!
アジツケレッド:ズンドロドロドロ、ズベラズベラ、スラッシュ、ズババ――――――ン!
マクドモス:キャ――――――ッ!
ヨシノマツ:うわ――――――!
アジツケパープル:ドズ――――――ン!
アジツケホワイト:どうするの? 業務用特大調味料フレーバー・カクテル・ロボが、うつ伏せに倒れちゃったわよ。
アジツケパープル:立ち上がれるのか? これ?
アジツケレッド:まぁ、無理だろうなあ。
アジツケパープル:マクドモスたちは、どうしたかな?
アジツケホワイト:どうせ、ゲートを開いて逃げたでしょ?
アジツケレッド:そりゃ、そうか。
ト書き:間
マクドモス:ふぅ、酷い目に会ったわね。
ヨシノマツ:まったくだ。あれ? マクドモス、その背中は?
マクドモス:へ? 背中?
マクドモス:何、これ? 一輪の大きな紫のバラの花の絵? いつの間に?
ヨシノマツ:俺も気付かなかった。
マクドモス:どうやら、あいつら、ただのコントグループじゃなさそうね。