台本概要
399 views
タイトル | 配信参加しただけなのに |
---|---|
作者名 | 神谷りくと (@Rikuto_Kamiya) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 4人用台本(男2、女1、不問1) ※兼役あり |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
【あらすじ】 配信タイトル「トツエンス」、この配信に参加してしまうと「エミ―ン」という怪異に魂を抜かれ亡くなってしまう。そんなある日「トツエンス」に参加してしまった鹿村将。配信に参加してしまった将はエミーンと対話することに!。将は配信から生きて帰ってこれるのだろうか。 【台本を利用されるときのお願い】 商業、非商業利用関わらず、クレジットの記載をお願い致します。 商業利用の際は作者のX(旧Twitter)にDMをお願い致します。 YouTube等の動画、公演等でご利用になる際にはX(旧Twitter)のDMへ連絡をお願い致します。 配信アプリ、ツイキャスで配信される場合は作品名・作者名、台本リンクを記載していただきますようお願いします。 一人称変更可 言い回し変更可 ストーリーの流れやキャラクターの変わらない付け足しは可 399 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
鹿村将 | 男 | 61 | 鹿村将(しかむら まさ) 都市伝説などの話を聞くことや調べることが好き。 |
睦月碧 | 男 | 11 | 睦月碧(むつき あおい) 鹿村将の友人、鹿村と同じく都市伝説などの話が好き。 |
エミ―ン | 女 | 38 | 都市伝説「トツエンス」に登場する怪異。 |
N | 不問 | 3 | ナレーション、睦月碧役の方が兼役してください。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:登場人物/マーカー用
鹿村将:鹿村将(しかむら まさ)
鹿村将:都市伝説などの話を聞くことや調べることが好き。
睦月碧:睦月碧(むつき あおい)
睦月碧:鹿村将の友人、鹿村と同じく都市伝説などの話が好き。
エミーン:都市伝説「トツエンス」に登場する怪異。
N:ナレーション、睦月碧役の方が兼役してください。
鹿村将M:モノローグ。鹿村将役のからが演じてください。
:
0:本編スタート
N:配信タイトル
N:「トツエンス」
N:配信者は『エミーン』
N:その存在の正体は死神
N:ある条件を満たすとSNSなどに配信の通知が来ると言われている
N:この配信に参加すると最後
N:魂が抜かれ、天国にも地獄にも送られることはない
N:この世でもあの世でもないどこかに閉じ込められる……
N:はず
N:閉じ込められ返ってくる方法は……
N:ある
N:そしてこの配信に参加し帰ってきたものは誰もいない……
N:訳ではない
0:将と碧の通話場面へ
睦月碧:こんな都市伝説があるんだって!
睦月碧:怖かったろう?
鹿村将:いやまったく――
鹿村将:てか、所々おかしくないか?
睦月碧:は?
睦月碧:いやいやいや
睦月碧:怖かっただろう、この話?
鹿村将:え?
鹿村将:何が怖かったんだよ?
鹿村将:『閉じ込められ返ってくる方法は……ある』とか
鹿村将:最後の『配信に参加し帰ってきたものは誰もいない……訳ではない』ってなんだよ
鹿村将:最初は良かったのに途中から台無しじゃん
睦月碧:え!?
睦月碧:結構自信あったのに〜
鹿村将:どこに怖さが会ったんだよ
鹿村将:むしろ教えてほしいんだけど
睦月碧:まぁいいや
睦月碧:それじゃあそろそろ寝ますかね〜
睦月碧:じゃあ明日また学校でな
鹿村将:相変わらず切り替え早いな
鹿村将:じゃあまた明日な
鹿村将:おやすみ
睦月碧:おう!
0:鹿村将の自室へ
鹿村将:もうこんな時間か
鹿村将:寝る前に少しネットでも見ますかね〜
鹿村将:しっかし最近この時間ほとんど碧と怪談話ばっかしてるな
鹿村将:テストも近いしそろそろ勉強しないとな〜
鹿村将M:俺はスマホのロックを解除するとSNSから通知が来た
鹿村将:ん? 配信通知?
鹿村将:なんだこれ?
鹿村将:って
鹿村将:え?
鹿村将M:俺はその通知を見たとき一度スマホから目を話し目元を擦り
鹿村将M:再度スマホを確認した
鹿村将M:スマホ画面に写った配信通知
鹿村将M:その配信名は
鹿村将M:「トツィエンス」
鹿村将:まじかよ……
0:将は少しの間頭を抱えた
鹿村将:――よし!
鹿村将:見なかったことにしよう!!
鹿村将M:スマホの電源を落とそうとボタンを押したが
鹿村将M:電源は落とすことができす、他の操作もできず
鹿村将M:俺は強制的に配信に参加させられていた
鹿村将:あ〜えっと〜
鹿村将:俺終わったのでは?
鹿村将:いやでも都市伝説だし
鹿村将:もしかしたら大丈夫かもしれないしな!
鹿村将:それにしてもどうやって俺のところに通知が来たんだ?
エミーン:シリタイ?
鹿村将:え?
鹿村将M:不気味な声がたった今スマホから聞こえた
0:配信場面へ
エミ―ン:ドウシテツウチキタカシリタイ?
鹿村将:(なんでこっちの声が聞こえてるんだ?)
鹿村将:(マイクオンにしてないのに)
鹿村将:(気味悪いな)
エミ―ン:キミワルガラナイデヨ
鹿村将:(思ってることもわかるのか!?)
鹿村将:(――聞いてみるか)
鹿村将:どうして通知が来たの?
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:は?
鹿村将:教えてくれるんじゃないの?
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:知りたい?って聞いてきたのはそっちだろ?
鹿村将:教えてよ
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:じゃあなんでこっちの声が聞こえたの?
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:教えて!
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:教えて!
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:教えて!
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:はぁ……
エミ―ン:――
鹿村将:わかった
鹿村将:じゃあそろそろ寝ようかな
エミ―ン:エ?
鹿村将M:一か八か俺は配信の退出アイコンをタップした
0:将の自室へ
鹿村将:ダメもとでアイコンタップしてみたけど
鹿村将:まさか退出できるとは……
鹿村将:碧が話してた都市伝説まさか正しかったなんて――
0:携帯が鳴る
鹿村将:ん?
鹿村将:メッセージ通知?
鹿村将M:俺は通知を開き内容を確認した
鹿村将M:内容は配信に参加してほしいと言う内容と
鹿村将M:配信に参加するためのリンクが送られてきた
鹿村将:次は強制的に参加させないのねww
0:携帯が鳴る
鹿村将:またなんかメッセージ来たぞ?
鹿村将:えっと「早く配信来てよ!」って
鹿村将:なんかすごい必死だな
0:配信場面へ
エミ―ン:やっと来た!
鹿村将:なんで最初みたいに強制参加させなかったの?
鹿村将:絶対そっちのほうが楽じゃん
エミ―ン:だって知らないんだもん
鹿村将:いや、え?
鹿村将:本当に知らなかったのかよ……
エミ―ン:しょうがないじゃない!
エミ―ン:つい最近生まれたばかりなんだから
鹿村将:――え?
鹿村将:生まれたばかりなの?
エミ―ン:うん――
鹿村将:じゃあ自分がどんな事する存在なのか知らないの?
エミ―ン:強制的に配信参加させる
鹿村将:その後は?
エミ―ン:え?
エミ―ン:それだけじゃないの?
鹿村将:まさか自分がどんな都市伝説で話されているか知らないの?
エミ―ン:知らないよ
エミ―ン:君は知ってるの?
鹿村将:まぁ知ってるけど
エミ―ン:じゃあ聞かせて!
鹿村将:は?
エミ―ン:え?
鹿村将:いやいやいや
鹿村将:ちょっと待って
鹿村将:なんで俺が都市伝説の怪異本人に都市伝説の説明しないといけないの!
エミ―ン:だって知ってるって言うから
鹿村将:知ってるとは行ったけど
鹿村将:教えるとは一言も言ってないよ
エミ―ン:だからお願いしてるんじゃん
鹿村将:えぇ……
エミ―ン:お願い!
鹿村将:はぁ
鹿村将:わかった――
鹿村将:その代わりどんな存在かしたとき絶対に俺には襲いには来るなよ
エミ―ン:は〜い
鹿村将:じゃあまずは――
0:都市伝説説明後
鹿村将:――こんな都市伝説だよ
エミ―ン:え……怖い……
鹿村将:どうしてこの話が怖いと思うかはまったくわからないんだけど
エミ―ン:私もこんなことしないといけないの?
鹿村将:まぁこの都市伝説の怪異本人なんだし
鹿村将:そうしたほうがいいんじゃない?
エミ―ン:でもどんな条件で配信通知すればいいかわからないし
エミ―ン:魂の抜き方なんてわからないし
エミ―ン:もし魂抜いたとしてもどこに閉じ込めればいいの?
鹿村将:本能的にわかるものじゃないの?
エミ―ン:わからないから教えて
鹿村将:いやちょっと待て
鹿村将:俺はただの一般人
鹿村将:魂の抜き方なんて知らないし
鹿村将:閉じ込める場所なんてわからないよ
エミ―ン:じゃあ配信通知の条件だけでも――
鹿村将:なんでそんなに不服そうなの?
鹿村将:あともう一度言うけど
鹿村将:俺は一般人!
鹿村将:都市伝説の存在じゃない!!
エミ―ン:じゃあ私の設定決めて〜
鹿村将:それ本人が決めたほうが……
エミ―ン:いいから決めて!
鹿村将:わかったよ……
0:鹿村将、都市伝説の設定考える
鹿村将:――よっしできた
鹿村将:こんな感じでどう?
エミ―ン:ありがとう!!
エミ―ン:そういえば今更だけどあなたの名前なんて言うの?
鹿村将:名前?
鹿村将:鹿村将
エミ―ン:あ、本名じゃなくて
エミ―ン:アカウントの名前!
鹿村将:あ、そっち
鹿村将:『シーサ』
エミ―ン:シーサね……
エミ―ン:わかった!
エミ―ン:じゃあまた連絡するね!
鹿村将:え?
鹿村将:ちょっと待て!
0:目覚ましのアラームが鳴る
鹿村将:って
鹿村将:あれ?
鹿村将:朝?
鹿村将:え? まさか今までの全部夢?
鹿村将:――
鹿村将:まぁ流石にそうだよな
鹿村将:都市伝説の存在があんなふうに話しかけてなんて来ないよな
鹿村将:さっさと支度して学校行こ
0:数年後
N:配信タイトル
N:「トツエンス」
N:配信者は『エミーン』
N:その存在の正体は死神
N:ある条件を満たすとSNSなどに配信の通知が来ると言われている
N:この配信に参加すると最後
N:体から魂が抜かれ、天国にも地獄にも送られることはない
N:この世でもあの世でもないどこかの空間に閉じ込められる……
N:その空間は時間の概念がなく囚われると
N:魂の消滅が起こることはなく、永遠にその空間で過ごすことになる
N:囚われると返ってくる方法はない
N:そしてこの配信に参加し帰ってきたものは誰もいない
N:――
N:しかし『エミ―ン』は平和主義者
N:ではなぜこんなことをしているのか?
N:実はこの裏には『エミ―ン』を脅している者がいる
N:怪異でさえ脅すことのできる者
N:そのものはSNSを利用している、ある一人のユーザーだと言われている
N:その物の名は――
N:『シーサ』
N:もしこのアカウント名のユーザーを見つけてしまうと
N:条件を満たさずとも『エミ―ン』からの配信の通知が来る
N:一体『シーサ』という人物は死神をどう脅したのか
N:また死神を利用してまで何が目的なのか
N:その真実を知るものは誰もいない
0:飲食店の座席へ
睦月碧:高校の頃話した都市伝説が今こんな話に変わってるんだって
鹿村将:へ、へ〜
鹿村将:そうなんだ……
睦月碧:ん? なんか声震えてるぞ?
鹿村将:そ、そうか?
鹿村将:気のせいじゃないか?
0:携帯が鳴る
鹿村将:あ、ごめん電話だ
睦月碧:またか?
鹿村将:わるい
睦月碧:大丈夫だって
睦月碧:じゃあ彼女との電話楽しんでな!
鹿村将:だから彼女じゃないっての
睦月碧:はいはい
睦月碧:そういうことにしておくよ
0:通話場面へ
鹿村将:はぁ
鹿村将:もしもし……
エミ―ン:ヤッホ〜
エミ―ン:シーサ!!
鹿村将:その名前で呼ぶのはもうやめてくれ……
エミ―ン:じゃあアカウントの名前変えなよ
鹿村将:お前が名前を『シーサ』から変えられないようにしたんだろ……
鹿村将:てかその話はもういいとして
鹿村将:お前魂抜くまでの間にまた俺の話ししただろ!
鹿村将:かなりの頻度で参加させた人たち帰してるから
鹿村将:都市伝説の内容変わってるじゃないか!
エミ―ン:それで次はどのぐらいの頻度でやればいい?
鹿村将:だ〜か〜ら!!
鹿村将:それは自分で決めろ!
鹿村将:てかなんで俺が都市伝説に加わったんだよ!
鹿村将:しかもなんか黒幕みたいになってるし……
エミ―ン:良かったじゃん!
エミ―ン:有名になれたんだし
鹿村将:良くない!
鹿村将:都市伝説のせいでフォローしてた全員にブロックされたし
鹿村将:挙句の果てにはアカウント停止されるし
鹿村将:それでどうして俺まで都市伝説になってんだよ
鹿村将:配信参加しただけなのに!!
0:登場人物/マーカー用
鹿村将:鹿村将(しかむら まさ)
鹿村将:都市伝説などの話を聞くことや調べることが好き。
睦月碧:睦月碧(むつき あおい)
睦月碧:鹿村将の友人、鹿村と同じく都市伝説などの話が好き。
エミーン:都市伝説「トツエンス」に登場する怪異。
N:ナレーション、睦月碧役の方が兼役してください。
鹿村将M:モノローグ。鹿村将役のからが演じてください。
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0:本編スタート
N:配信タイトル
N:「トツエンス」
N:配信者は『エミーン』
N:その存在の正体は死神
N:ある条件を満たすとSNSなどに配信の通知が来ると言われている
N:この配信に参加すると最後
N:魂が抜かれ、天国にも地獄にも送られることはない
N:この世でもあの世でもないどこかに閉じ込められる……
N:はず
N:閉じ込められ返ってくる方法は……
N:ある
N:そしてこの配信に参加し帰ってきたものは誰もいない……
N:訳ではない
0:将と碧の通話場面へ
睦月碧:こんな都市伝説があるんだって!
睦月碧:怖かったろう?
鹿村将:いやまったく――
鹿村将:てか、所々おかしくないか?
睦月碧:は?
睦月碧:いやいやいや
睦月碧:怖かっただろう、この話?
鹿村将:え?
鹿村将:何が怖かったんだよ?
鹿村将:『閉じ込められ返ってくる方法は……ある』とか
鹿村将:最後の『配信に参加し帰ってきたものは誰もいない……訳ではない』ってなんだよ
鹿村将:最初は良かったのに途中から台無しじゃん
睦月碧:え!?
睦月碧:結構自信あったのに〜
鹿村将:どこに怖さが会ったんだよ
鹿村将:むしろ教えてほしいんだけど
睦月碧:まぁいいや
睦月碧:それじゃあそろそろ寝ますかね〜
睦月碧:じゃあ明日また学校でな
鹿村将:相変わらず切り替え早いな
鹿村将:じゃあまた明日な
鹿村将:おやすみ
睦月碧:おう!
0:鹿村将の自室へ
鹿村将:もうこんな時間か
鹿村将:寝る前に少しネットでも見ますかね〜
鹿村将:しっかし最近この時間ほとんど碧と怪談話ばっかしてるな
鹿村将:テストも近いしそろそろ勉強しないとな〜
鹿村将M:俺はスマホのロックを解除するとSNSから通知が来た
鹿村将:ん? 配信通知?
鹿村将:なんだこれ?
鹿村将:って
鹿村将:え?
鹿村将M:俺はその通知を見たとき一度スマホから目を話し目元を擦り
鹿村将M:再度スマホを確認した
鹿村将M:スマホ画面に写った配信通知
鹿村将M:その配信名は
鹿村将M:「トツィエンス」
鹿村将:まじかよ……
0:将は少しの間頭を抱えた
鹿村将:――よし!
鹿村将:見なかったことにしよう!!
鹿村将M:スマホの電源を落とそうとボタンを押したが
鹿村将M:電源は落とすことができす、他の操作もできず
鹿村将M:俺は強制的に配信に参加させられていた
鹿村将:あ〜えっと〜
鹿村将:俺終わったのでは?
鹿村将:いやでも都市伝説だし
鹿村将:もしかしたら大丈夫かもしれないしな!
鹿村将:それにしてもどうやって俺のところに通知が来たんだ?
エミーン:シリタイ?
鹿村将:え?
鹿村将M:不気味な声がたった今スマホから聞こえた
0:配信場面へ
エミ―ン:ドウシテツウチキタカシリタイ?
鹿村将:(なんでこっちの声が聞こえてるんだ?)
鹿村将:(マイクオンにしてないのに)
鹿村将:(気味悪いな)
エミ―ン:キミワルガラナイデヨ
鹿村将:(思ってることもわかるのか!?)
鹿村将:(――聞いてみるか)
鹿村将:どうして通知が来たの?
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:は?
鹿村将:教えてくれるんじゃないの?
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:知りたい?って聞いてきたのはそっちだろ?
鹿村将:教えてよ
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:じゃあなんでこっちの声が聞こえたの?
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:教えて!
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:教えて!
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:教えて!
エミ―ン:シラナイ……
鹿村将:はぁ……
エミ―ン:――
鹿村将:わかった
鹿村将:じゃあそろそろ寝ようかな
エミ―ン:エ?
鹿村将M:一か八か俺は配信の退出アイコンをタップした
0:将の自室へ
鹿村将:ダメもとでアイコンタップしてみたけど
鹿村将:まさか退出できるとは……
鹿村将:碧が話してた都市伝説まさか正しかったなんて――
0:携帯が鳴る
鹿村将:ん?
鹿村将:メッセージ通知?
鹿村将M:俺は通知を開き内容を確認した
鹿村将M:内容は配信に参加してほしいと言う内容と
鹿村将M:配信に参加するためのリンクが送られてきた
鹿村将:次は強制的に参加させないのねww
0:携帯が鳴る
鹿村将:またなんかメッセージ来たぞ?
鹿村将:えっと「早く配信来てよ!」って
鹿村将:なんかすごい必死だな
0:配信場面へ
エミ―ン:やっと来た!
鹿村将:なんで最初みたいに強制参加させなかったの?
鹿村将:絶対そっちのほうが楽じゃん
エミ―ン:だって知らないんだもん
鹿村将:いや、え?
鹿村将:本当に知らなかったのかよ……
エミ―ン:しょうがないじゃない!
エミ―ン:つい最近生まれたばかりなんだから
鹿村将:――え?
鹿村将:生まれたばかりなの?
エミ―ン:うん――
鹿村将:じゃあ自分がどんな事する存在なのか知らないの?
エミ―ン:強制的に配信参加させる
鹿村将:その後は?
エミ―ン:え?
エミ―ン:それだけじゃないの?
鹿村将:まさか自分がどんな都市伝説で話されているか知らないの?
エミ―ン:知らないよ
エミ―ン:君は知ってるの?
鹿村将:まぁ知ってるけど
エミ―ン:じゃあ聞かせて!
鹿村将:は?
エミ―ン:え?
鹿村将:いやいやいや
鹿村将:ちょっと待って
鹿村将:なんで俺が都市伝説の怪異本人に都市伝説の説明しないといけないの!
エミ―ン:だって知ってるって言うから
鹿村将:知ってるとは行ったけど
鹿村将:教えるとは一言も言ってないよ
エミ―ン:だからお願いしてるんじゃん
鹿村将:えぇ……
エミ―ン:お願い!
鹿村将:はぁ
鹿村将:わかった――
鹿村将:その代わりどんな存在かしたとき絶対に俺には襲いには来るなよ
エミ―ン:は〜い
鹿村将:じゃあまずは――
0:都市伝説説明後
鹿村将:――こんな都市伝説だよ
エミ―ン:え……怖い……
鹿村将:どうしてこの話が怖いと思うかはまったくわからないんだけど
エミ―ン:私もこんなことしないといけないの?
鹿村将:まぁこの都市伝説の怪異本人なんだし
鹿村将:そうしたほうがいいんじゃない?
エミ―ン:でもどんな条件で配信通知すればいいかわからないし
エミ―ン:魂の抜き方なんてわからないし
エミ―ン:もし魂抜いたとしてもどこに閉じ込めればいいの?
鹿村将:本能的にわかるものじゃないの?
エミ―ン:わからないから教えて
鹿村将:いやちょっと待て
鹿村将:俺はただの一般人
鹿村将:魂の抜き方なんて知らないし
鹿村将:閉じ込める場所なんてわからないよ
エミ―ン:じゃあ配信通知の条件だけでも――
鹿村将:なんでそんなに不服そうなの?
鹿村将:あともう一度言うけど
鹿村将:俺は一般人!
鹿村将:都市伝説の存在じゃない!!
エミ―ン:じゃあ私の設定決めて〜
鹿村将:それ本人が決めたほうが……
エミ―ン:いいから決めて!
鹿村将:わかったよ……
0:鹿村将、都市伝説の設定考える
鹿村将:――よっしできた
鹿村将:こんな感じでどう?
エミ―ン:ありがとう!!
エミ―ン:そういえば今更だけどあなたの名前なんて言うの?
鹿村将:名前?
鹿村将:鹿村将
エミ―ン:あ、本名じゃなくて
エミ―ン:アカウントの名前!
鹿村将:あ、そっち
鹿村将:『シーサ』
エミ―ン:シーサね……
エミ―ン:わかった!
エミ―ン:じゃあまた連絡するね!
鹿村将:え?
鹿村将:ちょっと待て!
0:目覚ましのアラームが鳴る
鹿村将:って
鹿村将:あれ?
鹿村将:朝?
鹿村将:え? まさか今までの全部夢?
鹿村将:――
鹿村将:まぁ流石にそうだよな
鹿村将:都市伝説の存在があんなふうに話しかけてなんて来ないよな
鹿村将:さっさと支度して学校行こ
0:数年後
N:配信タイトル
N:「トツエンス」
N:配信者は『エミーン』
N:その存在の正体は死神
N:ある条件を満たすとSNSなどに配信の通知が来ると言われている
N:この配信に参加すると最後
N:体から魂が抜かれ、天国にも地獄にも送られることはない
N:この世でもあの世でもないどこかの空間に閉じ込められる……
N:その空間は時間の概念がなく囚われると
N:魂の消滅が起こることはなく、永遠にその空間で過ごすことになる
N:囚われると返ってくる方法はない
N:そしてこの配信に参加し帰ってきたものは誰もいない
N:――
N:しかし『エミ―ン』は平和主義者
N:ではなぜこんなことをしているのか?
N:実はこの裏には『エミ―ン』を脅している者がいる
N:怪異でさえ脅すことのできる者
N:そのものはSNSを利用している、ある一人のユーザーだと言われている
N:その物の名は――
N:『シーサ』
N:もしこのアカウント名のユーザーを見つけてしまうと
N:条件を満たさずとも『エミ―ン』からの配信の通知が来る
N:一体『シーサ』という人物は死神をどう脅したのか
N:また死神を利用してまで何が目的なのか
N:その真実を知るものは誰もいない
0:飲食店の座席へ
睦月碧:高校の頃話した都市伝説が今こんな話に変わってるんだって
鹿村将:へ、へ〜
鹿村将:そうなんだ……
睦月碧:ん? なんか声震えてるぞ?
鹿村将:そ、そうか?
鹿村将:気のせいじゃないか?
0:携帯が鳴る
鹿村将:あ、ごめん電話だ
睦月碧:またか?
鹿村将:わるい
睦月碧:大丈夫だって
睦月碧:じゃあ彼女との電話楽しんでな!
鹿村将:だから彼女じゃないっての
睦月碧:はいはい
睦月碧:そういうことにしておくよ
0:通話場面へ
鹿村将:はぁ
鹿村将:もしもし……
エミ―ン:ヤッホ〜
エミ―ン:シーサ!!
鹿村将:その名前で呼ぶのはもうやめてくれ……
エミ―ン:じゃあアカウントの名前変えなよ
鹿村将:お前が名前を『シーサ』から変えられないようにしたんだろ……
鹿村将:てかその話はもういいとして
鹿村将:お前魂抜くまでの間にまた俺の話ししただろ!
鹿村将:かなりの頻度で参加させた人たち帰してるから
鹿村将:都市伝説の内容変わってるじゃないか!
エミ―ン:それで次はどのぐらいの頻度でやればいい?
鹿村将:だ〜か〜ら!!
鹿村将:それは自分で決めろ!
鹿村将:てかなんで俺が都市伝説に加わったんだよ!
鹿村将:しかもなんか黒幕みたいになってるし……
エミ―ン:良かったじゃん!
エミ―ン:有名になれたんだし
鹿村将:良くない!
鹿村将:都市伝説のせいでフォローしてた全員にブロックされたし
鹿村将:挙句の果てにはアカウント停止されるし
鹿村将:それでどうして俺まで都市伝説になってんだよ
鹿村将:配信参加しただけなのに!!