台本概要

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タイトル 三億事変
作者名 雲依浮鳴  (@KATANATO13692 )
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(不問2)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 馬鹿二人の会話劇です。
好きなようにやってください。

――――――
一人称や語尾の改変等の文章の意味が変わらない程度であれば改変可。
非商用利用であれば連絡不要、連絡いただければ喜び可能なら聴きに行きます。
(作者名:ゆくえふめい)

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
A 不問 188 三億当たらなかった馬鹿
B 不問 187 三億当たった馬鹿
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
A:なぁ、宝くじ当たったらどうする? B:お金に変える A:そうだなー、まずは換金だよな。それからは? B:額による A:額か、決めてなかったな。うーん10万くらいか B:控えめだな!普通この話なら10億とか一等が当たったらって話だろ? A:いや、普通当たらないし、現実味ないよそんな話 B:ないからいいんだろ?夢のある話しようよ A:けど、結局夢を語っても現実とのギャップに虚しさを覚えるだけだよ B:じゃあなんでこの話を始めたんだよ! A:・・・ B:え、なに、なんで黙るの A:取ったりしない? B:え!なになに!何を?もしかして当たったのか?!10万!! A:違うけど B:違う?もっと上の金額ってことか? A:取ったりしない? B:人の物は取らないよ。 A:本当に? B:本当だ。 A:本当に本当? B:あぁ、約束する! A:特別だからね B:勿体ぶらないで話せよ A:これなんだ・・・ミヤマクワガタ B:ミヤマクワガタ・・・? A:ミヤマクワガタ B:ミヤマクワガタ? A:うん、ミヤマクワガタ B:うん、ミヤマクワガタ? A:そう、ミヤマクワガタ B:・・・ミヤマクワガタ? A:さっきその辺を散歩してたら飛んできたんだ。初めてここに来た頃を思い出して感動しちゃった。 B:そう、そうか・・・ミヤマクワガタ? A:あげないよ。僕が見つけたミヤマクワガタだからね。 B:いらないよ。君が見つけたミヤマクワガタ? A:さっきからミヤマクワガタしか言わないけど、どうしたの? B:いや、その、俺の知ってるミヤマクワガタじゃないなと思って A:え?でもどっからどう見てもミヤマクワガタだよ B:え?でもどっからどう見てもカブトムシだよね? A:カブトムシ・・・? B:カブトムシ A:カブトムシ? B:うん、カブトムシ A:うん、カブトムシ? B:そう、カブトムシ A:・・・カブトムシ? B:だって角が一本しかないじゃん。 A:そうだね B:クワガタって角がハサミのように二本あるでしょ? A:そうだね B:でもこいつの角は A:1本だね B:じゃあカブトムシじゃないかな A:けど、ミヤマクワガタだよ B:ミヤマクワガタなの? A:ミヤマクワガタだよ B:ミヤマクワガタなんだ A:ミヤマクワガタなんだよ B:どこがミヤマクワガタなの? A:名前がミヤマクワガタだよ B:名前がミヤマクワガタなの? A:そうだよ。 B:カブトムシだけど名前がミヤマクワガタなの? A:カブトムシだけど、ミヤマクワガタって名前なの B:カブトムシに命名したってこと? A:命名したよ B:今日から君はカブトムシだけどミヤマクワガタだ!って言ったの? A:あぁ言ったよ。カブトムシだけどミヤマクワガタだって B:そうか、ならこれはミヤマクワガタだ A:え、ちがうよ B:え?ちがうの? A:これはカブトムシだよ B:これはカブトムシだね。 A:そうカブトムシ B:カブトムシだけど、ミヤマクワガタって名前だよね? A:カブトムシなのに、ミヤマクワガタって名前なの? B:え、君が、今日から君はカブトムシだけどミヤマクワガタだ!って A:言ってないよ B:え!じゃ誰が言ったの A:君だよ B:俺が言ったのかぁ A:そう、君が言ったんだよ、ミヤマクワガタだけどカブトムシって B:いってないよ。 A:え?じゃあ誰が言ったの B:君だよ A:そっか、じゃあこいつはミヤマクワガタだけどカブトムシか B:違うよ。カブトムシだけどミヤマクワガタなんだよ A:え?じゃあカブトムシだけどミヤマクワガタで、ミヤマクワガタだけどカブトムシってこと? B:そうなるね A:そうなってしまうのか B:・・・ちなみにそれ、調べたら片角の折れたノコギリクワガタだった。 A:片角の折れたノコギリクワガタだったのか、通りで角は一本なのにクワガタに見えるわけだ。 B:俺もカブトムシ見たことないから、角が一本って事だけで判断しちゃったな A:仕方ないよ。君は都会育ちだもんな B:あぁ、自然に触れたことないな A:触れてみたい? B:そりゃ触れてみたいね A:触れてみる? B:触れれるのか? A:はい B:それは片角の折れたノコギリクワガタだろ? A:けど自然だよ B:片角の折れたノコギリクワガタなのに自然なのか? A:そうだよ。片角の折れたノコギリクワガタなのに自然だよ B:それは、名前が自然なのか? A:その流れはもうやったよ B:この流れはもうやったか A:あ B:あ A:飛んでっちゃった B:自然が飛んで行ったな A:自然!元気でな~! B:触りそびれたな、自然に A:違うよ、自然じゃなくて片角の折れたノコギリクワガタだよ B:その流れももうやったよ A:この流れももうやったか B:どうしよう話すことなくなったね A:無くなったね B:しりとりでもするか? A:もう何回もやったよ B:そっか、何回もやってたか A:・・・リンゴ B:五輪 A:「ん」ついたら負けだよ。 B:「ん」ついたら負けか。もう一回やろう A:君からいいよ B:リアクタンス A:Ω(オーム) B:間違ってはないけど、しりとりとしては違うよ A:Xってこと? B:それも間違ってないけど違うよ A:Xc(ラージエックス、スモールシー)ってこと? B:それだと、容量性リアクタンスになっちゃうね。 A:ってことはラージエックスとスモールエルか B:誘導性だね。違うよ、「ス」だよ A:水質汚濁防止法 B:うーん、なんか違うくない? A:え、違うくないよ。1970年に公布されてるよ B:施行されたのは1971年6月24日のやつだよね A:知ってるんだ B:知ってたよ A:でもなんか違うの? B:しりとりとしてはなんか違うくない? A:そうかな? B:そうだよ A:しかたないなぁ、変えるよ B:ありがとう。「ス」だよ A:水道損壊及び閉塞罪 B:それもなんか違うくない? A:違わないよ。知らないの? B:知ってるよ。1年以上10年以下の懲役に処されるやつだよね A:おぉ~ B:なんで次は法律関係なの A:なんとなく B:なんとなくか~ A:しりとり続ける? B:もういいかな A:そっか、じゃあ次はなにしようか B:なぁ、宝くじ当たったらどうする? A:お金に変える B:そうだなー、まずは換金だよな。それからは? A:額による B:額か、決めてなかったな。うーん10万くらいか A:控えめだな!普通この話なら10億とか一等が当たったらって話だろ? B:いや、普通当たらないし、現実味ないよそんな話 A:ないからいいんだろ?夢のある話しようよ B:けど、結局夢を語っても現実とのギャップに虚しさを覚えるだけだよ A:じゃあなんでこの話を始めたんだよ! B:・・・ A:え、なに、なんで黙るの B:取ったりしない? A:え!なになに!何を?もしかして当たったのか?!10万!! B:違うけど A:違う?もっと上の金額ってことか? B:取ったりしない? A:人の物は取らないよ。 B:本当に? A:本当だ。 B:本当に本当? A:あぁ、約束する! B:特別だからね A:勿体ぶらないで話せよ B:実はね A:実は B:三億当たった A:三億当たったんだ B:そう、三億 A:三億か B:そう、三・億・円☆! A:・・・ B:反応薄いね A:もっと驚くと思った? B:もっと驚くと思った。 A:あ!ミヤマクワガタ! B:え、どこどこ! A:あそこに飛んでる! B:どこに飛んでるの A:見えないの?2㎞先だよ B:2㎞先か、なら見えないな A:えぇ折角見つけたのに B:望遠鏡でも持ってくるんだったな A:そうだね、持ってきたら良かったね B:見たかったな、ミヤマクワガタ A:さっきいたよ、ミヤマクワガタ B:・・・三億あったらさ、何する? A:三億か、何するんだろうな B:なんでもできるね A:なんでもできちゃうね B:夢かなえられるかも A:夢かなえちゃうか。 B:夢ってどんな夢 A:夢は見ないな B:夢、見ないのか、現実とのギャップに虚しさ覚えるもんね A:現実とのギャップに虚しさ覚えちゃうからね~。君の夢は? B:夢か・・・。自然に触れてみたい A:自然に触れてみたいか、三億でできるかな B:三億でできるよ。 A:何ができるの B:無人島、買った A:初めて聞いた時はビックリしたよ。今でも正気を疑ってる B:でもこうして、無人島でのんびり過ごせている。 A:都会じゃ経験できないな~ B:都会じゃ経験できないよ~ A:夢かなえられた? B:まだ、触れられてない。 A:三億じゃ夢かなえるの難しいか B:難しいね。 A:三億で買えばよかったねカブトムシ B:そうだね、無人島よりカブトムシを買えば良かった。 A:どうして無人島を買ったの B:無人島を買えばカブトムシ取り放題って思って A:カブトムシ取り放題か B:そう取り放題 A:取り放題? B:一匹もいない A:夢と現実のギャップだね B:虚しくなんか・・・ない! A:でも本当は B:すっごく虚しい A:泣いていいよ B:泣かないよ A:もう泣いてるよ B:まだ泣いてないよ! A:これからどうなるんだろう B:どうなるんだろうね A:見つけて貰えるかな B:どうだろうね、無人島だしね A:やっぱり難しいかぁ B:ガソリン足りなくなる何て思わなかったね A:初めてだから仕方ないよ B:そうだね。予備を積んどけばよかったね A:忘れてたね。無人島に行くって盛り上がってたもんね B:ワールドカップ並みに盛り上がってたね A:盛り上がり過ぎて手ぶらで来たもんね B:そうだね、気づいたら無人島ではしゃいでたね A:これからどうしようか B:どうしよう A:ん?何か飛んでくる B:本当だ、なんの虫だろうね A:あ、カブトムシ! B:え!カブトムシ? A:今度こそカブトムシだよ! B:嘘だ。どうせまた片角の折れたノコギリクワガタだよ A:違うよカブトムシだよ! B:違うよ、片角の折れたノコギリクワガタだよ A:今度はちゃんとしたカブトムシだよ B:これがちゃんとしたカブトムシなの? A:そうカブトムシ B:これがカブトムシ? A:ほら、触りなよ B:触っていいのかな A:いいよ、自然に触れたかったんでしょ B:自然に触れてみたかった A:こんなチャンスもうないかも知れない B:もうないのかこのチャンス A:角も一本。カブトムシだよ B:ノコギリクワガタも角一本だよ A:違うよ、ノコギリクワガタは角二本だよ B:さっきのノコギリクワガタは一本だった A:さっきのは片角折れてたよ B:そっか片角折れてたのか A:うん、片角折れてたよ B:うーん、これがカブトムシ? A:そこまで疑うなら携帯で調べなよ B:そうする A:どうだった? B:本当だ!カブトムシだ!! A:でしょう、カブトムシだよ B:逃げる前に触らないと! A:そうだよ、逃げる前に触らないと! B:いくよ、触るよ、触っちゃうよ! A:おぉ~ B:おぉ~ A:どう? B:夏って感じだね A:夏って感じか B:あ!夏が飛んで行った A:夏が飛んでいったね B:夏!元気でな~! A:元気だね~ B:なぁなぁ、俺自然に触れられたかな A:自然に触れてたね。夏だったけど B:夏も自然の一部だよ! A:確かにそうだ! B:やったー!!! A:夢かなったね B:嬉しい! A:良かったね B:ふうー!これからどうしよう A:記念に写真でも撮る? B:そういえば一枚も撮ってなかったね A:ずっとカブトムシ探してて撮ってないね B:撮るよ~、3・2・1・・・ A:どう? B:二人とも疲れた顔してる A:してるね B:もう3日か A:正確には4日だね B:え、もう4日? A:ミヤマクワガタの下りの時に日付超えたよ B:気づかなかった A:気づいてなかったね B:気づけなかった A:気づいてほしいね B:気づいてほしい? A:そう、気づいてほしい B:何に気づいてほしい? A:何だろうね B:何だろうか? A:・・・ B:あ!わかった!さっきのは片角の折れたミヤマクワガタだった? A:違うね~ B:じゃあなんだ? A:118 B:海上保安庁の緊急通報だね A:知ってるんだ B:知ってるよ。この場合、俺たちは遭難なのかな A:遭難になるんじゃないかな B:連絡入れれたらなぁ A:入れられるよ B:嘘だ、入れられないよ A:本当。入れられるよ B:どうやって? A:・・・携帯 B:携帯があったら苦労してないよ A:そうだね B:夢と現実のギャップだな A:携帯あるよ B:またまた、夢を見すぎるのは良くないよ A:カブトムシ調べてた B:カブトムシ? A:一緒に写真も撮った B:撮ったね A:・・・ B:・・・ A:帰れるかな B:帰れるよ A:どうやって? B:いずれ見つけて貰えると思うよ A:誰に B:海上保安庁の方々に A:海上保安庁の方々に? B:連絡は入れてるから時間の問題かな A:そっか~、連絡入れてたのか B:連絡入れてたよ A:いつ? B:君が宝くじの話する前かな A:そっか、気づかなかった B:気づいてなかったね A:気づいてなかった B:あ!カブトムシ! A:また見つけたね、カブトムシ B:自然だね A:自然だね 0:END

A:なぁ、宝くじ当たったらどうする? B:お金に変える A:そうだなー、まずは換金だよな。それからは? B:額による A:額か、決めてなかったな。うーん10万くらいか B:控えめだな!普通この話なら10億とか一等が当たったらって話だろ? A:いや、普通当たらないし、現実味ないよそんな話 B:ないからいいんだろ?夢のある話しようよ A:けど、結局夢を語っても現実とのギャップに虚しさを覚えるだけだよ B:じゃあなんでこの話を始めたんだよ! A:・・・ B:え、なに、なんで黙るの A:取ったりしない? B:え!なになに!何を?もしかして当たったのか?!10万!! A:違うけど B:違う?もっと上の金額ってことか? A:取ったりしない? B:人の物は取らないよ。 A:本当に? B:本当だ。 A:本当に本当? B:あぁ、約束する! A:特別だからね B:勿体ぶらないで話せよ A:これなんだ・・・ミヤマクワガタ B:ミヤマクワガタ・・・? A:ミヤマクワガタ B:ミヤマクワガタ? A:うん、ミヤマクワガタ B:うん、ミヤマクワガタ? A:そう、ミヤマクワガタ B:・・・ミヤマクワガタ? A:さっきその辺を散歩してたら飛んできたんだ。初めてここに来た頃を思い出して感動しちゃった。 B:そう、そうか・・・ミヤマクワガタ? A:あげないよ。僕が見つけたミヤマクワガタだからね。 B:いらないよ。君が見つけたミヤマクワガタ? A:さっきからミヤマクワガタしか言わないけど、どうしたの? B:いや、その、俺の知ってるミヤマクワガタじゃないなと思って A:え?でもどっからどう見てもミヤマクワガタだよ B:え?でもどっからどう見てもカブトムシだよね? A:カブトムシ・・・? B:カブトムシ A:カブトムシ? B:うん、カブトムシ A:うん、カブトムシ? B:そう、カブトムシ A:・・・カブトムシ? B:だって角が一本しかないじゃん。 A:そうだね B:クワガタって角がハサミのように二本あるでしょ? A:そうだね B:でもこいつの角は A:1本だね B:じゃあカブトムシじゃないかな A:けど、ミヤマクワガタだよ B:ミヤマクワガタなの? A:ミヤマクワガタだよ B:ミヤマクワガタなんだ A:ミヤマクワガタなんだよ B:どこがミヤマクワガタなの? A:名前がミヤマクワガタだよ B:名前がミヤマクワガタなの? A:そうだよ。 B:カブトムシだけど名前がミヤマクワガタなの? A:カブトムシだけど、ミヤマクワガタって名前なの B:カブトムシに命名したってこと? A:命名したよ B:今日から君はカブトムシだけどミヤマクワガタだ!って言ったの? A:あぁ言ったよ。カブトムシだけどミヤマクワガタだって B:そうか、ならこれはミヤマクワガタだ A:え、ちがうよ B:え?ちがうの? A:これはカブトムシだよ B:これはカブトムシだね。 A:そうカブトムシ B:カブトムシだけど、ミヤマクワガタって名前だよね? A:カブトムシなのに、ミヤマクワガタって名前なの? B:え、君が、今日から君はカブトムシだけどミヤマクワガタだ!って A:言ってないよ B:え!じゃ誰が言ったの A:君だよ B:俺が言ったのかぁ A:そう、君が言ったんだよ、ミヤマクワガタだけどカブトムシって B:いってないよ。 A:え?じゃあ誰が言ったの B:君だよ A:そっか、じゃあこいつはミヤマクワガタだけどカブトムシか B:違うよ。カブトムシだけどミヤマクワガタなんだよ A:え?じゃあカブトムシだけどミヤマクワガタで、ミヤマクワガタだけどカブトムシってこと? B:そうなるね A:そうなってしまうのか B:・・・ちなみにそれ、調べたら片角の折れたノコギリクワガタだった。 A:片角の折れたノコギリクワガタだったのか、通りで角は一本なのにクワガタに見えるわけだ。 B:俺もカブトムシ見たことないから、角が一本って事だけで判断しちゃったな A:仕方ないよ。君は都会育ちだもんな B:あぁ、自然に触れたことないな A:触れてみたい? B:そりゃ触れてみたいね A:触れてみる? B:触れれるのか? A:はい B:それは片角の折れたノコギリクワガタだろ? A:けど自然だよ B:片角の折れたノコギリクワガタなのに自然なのか? A:そうだよ。片角の折れたノコギリクワガタなのに自然だよ B:それは、名前が自然なのか? A:その流れはもうやったよ B:この流れはもうやったか A:あ B:あ A:飛んでっちゃった B:自然が飛んで行ったな A:自然!元気でな~! B:触りそびれたな、自然に A:違うよ、自然じゃなくて片角の折れたノコギリクワガタだよ B:その流れももうやったよ A:この流れももうやったか B:どうしよう話すことなくなったね A:無くなったね B:しりとりでもするか? A:もう何回もやったよ B:そっか、何回もやってたか A:・・・リンゴ B:五輪 A:「ん」ついたら負けだよ。 B:「ん」ついたら負けか。もう一回やろう A:君からいいよ B:リアクタンス A:Ω(オーム) B:間違ってはないけど、しりとりとしては違うよ A:Xってこと? B:それも間違ってないけど違うよ A:Xc(ラージエックス、スモールシー)ってこと? B:それだと、容量性リアクタンスになっちゃうね。 A:ってことはラージエックスとスモールエルか B:誘導性だね。違うよ、「ス」だよ A:水質汚濁防止法 B:うーん、なんか違うくない? A:え、違うくないよ。1970年に公布されてるよ B:施行されたのは1971年6月24日のやつだよね A:知ってるんだ B:知ってたよ A:でもなんか違うの? B:しりとりとしてはなんか違うくない? A:そうかな? B:そうだよ A:しかたないなぁ、変えるよ B:ありがとう。「ス」だよ A:水道損壊及び閉塞罪 B:それもなんか違うくない? A:違わないよ。知らないの? B:知ってるよ。1年以上10年以下の懲役に処されるやつだよね A:おぉ~ B:なんで次は法律関係なの A:なんとなく B:なんとなくか~ A:しりとり続ける? B:もういいかな A:そっか、じゃあ次はなにしようか B:なぁ、宝くじ当たったらどうする? A:お金に変える B:そうだなー、まずは換金だよな。それからは? A:額による B:額か、決めてなかったな。うーん10万くらいか A:控えめだな!普通この話なら10億とか一等が当たったらって話だろ? B:いや、普通当たらないし、現実味ないよそんな話 A:ないからいいんだろ?夢のある話しようよ B:けど、結局夢を語っても現実とのギャップに虚しさを覚えるだけだよ A:じゃあなんでこの話を始めたんだよ! B:・・・ A:え、なに、なんで黙るの B:取ったりしない? A:え!なになに!何を?もしかして当たったのか?!10万!! B:違うけど A:違う?もっと上の金額ってことか? B:取ったりしない? A:人の物は取らないよ。 B:本当に? A:本当だ。 B:本当に本当? A:あぁ、約束する! B:特別だからね A:勿体ぶらないで話せよ B:実はね A:実は B:三億当たった A:三億当たったんだ B:そう、三億 A:三億か B:そう、三・億・円☆! A:・・・ B:反応薄いね A:もっと驚くと思った? B:もっと驚くと思った。 A:あ!ミヤマクワガタ! B:え、どこどこ! A:あそこに飛んでる! B:どこに飛んでるの A:見えないの?2㎞先だよ B:2㎞先か、なら見えないな A:えぇ折角見つけたのに B:望遠鏡でも持ってくるんだったな A:そうだね、持ってきたら良かったね B:見たかったな、ミヤマクワガタ A:さっきいたよ、ミヤマクワガタ B:・・・三億あったらさ、何する? A:三億か、何するんだろうな B:なんでもできるね A:なんでもできちゃうね B:夢かなえられるかも A:夢かなえちゃうか。 B:夢ってどんな夢 A:夢は見ないな B:夢、見ないのか、現実とのギャップに虚しさ覚えるもんね A:現実とのギャップに虚しさ覚えちゃうからね~。君の夢は? B:夢か・・・。自然に触れてみたい A:自然に触れてみたいか、三億でできるかな B:三億でできるよ。 A:何ができるの B:無人島、買った A:初めて聞いた時はビックリしたよ。今でも正気を疑ってる B:でもこうして、無人島でのんびり過ごせている。 A:都会じゃ経験できないな~ B:都会じゃ経験できないよ~ A:夢かなえられた? B:まだ、触れられてない。 A:三億じゃ夢かなえるの難しいか B:難しいね。 A:三億で買えばよかったねカブトムシ B:そうだね、無人島よりカブトムシを買えば良かった。 A:どうして無人島を買ったの B:無人島を買えばカブトムシ取り放題って思って A:カブトムシ取り放題か B:そう取り放題 A:取り放題? B:一匹もいない A:夢と現実のギャップだね B:虚しくなんか・・・ない! A:でも本当は B:すっごく虚しい A:泣いていいよ B:泣かないよ A:もう泣いてるよ B:まだ泣いてないよ! A:これからどうなるんだろう B:どうなるんだろうね A:見つけて貰えるかな B:どうだろうね、無人島だしね A:やっぱり難しいかぁ B:ガソリン足りなくなる何て思わなかったね A:初めてだから仕方ないよ B:そうだね。予備を積んどけばよかったね A:忘れてたね。無人島に行くって盛り上がってたもんね B:ワールドカップ並みに盛り上がってたね A:盛り上がり過ぎて手ぶらで来たもんね B:そうだね、気づいたら無人島ではしゃいでたね A:これからどうしようか B:どうしよう A:ん?何か飛んでくる B:本当だ、なんの虫だろうね A:あ、カブトムシ! B:え!カブトムシ? A:今度こそカブトムシだよ! B:嘘だ。どうせまた片角の折れたノコギリクワガタだよ A:違うよカブトムシだよ! B:違うよ、片角の折れたノコギリクワガタだよ A:今度はちゃんとしたカブトムシだよ B:これがちゃんとしたカブトムシなの? A:そうカブトムシ B:これがカブトムシ? A:ほら、触りなよ B:触っていいのかな A:いいよ、自然に触れたかったんでしょ B:自然に触れてみたかった A:こんなチャンスもうないかも知れない B:もうないのかこのチャンス A:角も一本。カブトムシだよ B:ノコギリクワガタも角一本だよ A:違うよ、ノコギリクワガタは角二本だよ B:さっきのノコギリクワガタは一本だった A:さっきのは片角折れてたよ B:そっか片角折れてたのか A:うん、片角折れてたよ B:うーん、これがカブトムシ? A:そこまで疑うなら携帯で調べなよ B:そうする A:どうだった? B:本当だ!カブトムシだ!! A:でしょう、カブトムシだよ B:逃げる前に触らないと! A:そうだよ、逃げる前に触らないと! B:いくよ、触るよ、触っちゃうよ! A:おぉ~ B:おぉ~ A:どう? B:夏って感じだね A:夏って感じか B:あ!夏が飛んで行った A:夏が飛んでいったね B:夏!元気でな~! A:元気だね~ B:なぁなぁ、俺自然に触れられたかな A:自然に触れてたね。夏だったけど B:夏も自然の一部だよ! A:確かにそうだ! B:やったー!!! A:夢かなったね B:嬉しい! A:良かったね B:ふうー!これからどうしよう A:記念に写真でも撮る? B:そういえば一枚も撮ってなかったね A:ずっとカブトムシ探してて撮ってないね B:撮るよ~、3・2・1・・・ A:どう? B:二人とも疲れた顔してる A:してるね B:もう3日か A:正確には4日だね B:え、もう4日? A:ミヤマクワガタの下りの時に日付超えたよ B:気づかなかった A:気づいてなかったね B:気づけなかった A:気づいてほしいね B:気づいてほしい? A:そう、気づいてほしい B:何に気づいてほしい? A:何だろうね B:何だろうか? A:・・・ B:あ!わかった!さっきのは片角の折れたミヤマクワガタだった? A:違うね~ B:じゃあなんだ? A:118 B:海上保安庁の緊急通報だね A:知ってるんだ B:知ってるよ。この場合、俺たちは遭難なのかな A:遭難になるんじゃないかな B:連絡入れれたらなぁ A:入れられるよ B:嘘だ、入れられないよ A:本当。入れられるよ B:どうやって? A:・・・携帯 B:携帯があったら苦労してないよ A:そうだね B:夢と現実のギャップだな A:携帯あるよ B:またまた、夢を見すぎるのは良くないよ A:カブトムシ調べてた B:カブトムシ? A:一緒に写真も撮った B:撮ったね A:・・・ B:・・・ A:帰れるかな B:帰れるよ A:どうやって? B:いずれ見つけて貰えると思うよ A:誰に B:海上保安庁の方々に A:海上保安庁の方々に? B:連絡は入れてるから時間の問題かな A:そっか~、連絡入れてたのか B:連絡入れてたよ A:いつ? B:君が宝くじの話する前かな A:そっか、気づかなかった B:気づいてなかったね A:気づいてなかった B:あ!カブトムシ! A:また見つけたね、カブトムシ B:自然だね A:自然だね 0:END