声劇台本置き場

A：赤い牛を訴えようと思う。 B：え、急に何？ A：奴の売り文句は「翼を授ける」。 B：まぁ、うん。 A：でも実際に翼生えないじゃん？ B：あー…うん。 A：それって詐欺じゃん？ B：言いたい事は分かるけど、生えたら生えたで問題。 A：だから赤い牛を訴えて、実際に空が飛べる方法を考えてもらう！ 0：間 B：え、それ本気？ A：君は無い？この大空に翼を広げ飛んでゆきたいって願望！ B：無いとは言わないけど。 A：悲しみの無い自由な空へ！ B：色々と看過（かんか）されすぎて、マジで詐欺に遭いそうで心配。 A：…ん、待てよ？ B：あ、嫌な予感。 A：人間と鳥で、子供を作れば叶うのでは！？ 0：間 B：いや、業（ごう）が深すぎるって。 A：まぁ確かに、子作りの段階で色々無理がありそうだけど…。 B：ライガーって知ってる？ A：え、何それ？ B：ライオンと虎の混合種。 A：マジ！？ B：でも色々と異常があって、子孫は残せない。 A：え！？意味無いじゃん！ B：どっちにしろ意味無いよ。実際に鳥と人間の子供が出来ても、空飛べるのその子供であって自分達じゃないし。 A：あ、そうか…。じゃあどうすれば良いと思う？ B：え。 A：君の方が頭良いし、空が飛べる方法思いつかない？ 0：間 B：（溜息）…成功例は、無くはないよ。 A：マジで！？ B：神話のイカロス。 A：誰？ B：蝋（ろう）で翼を作って、実際に空が飛べた人。 A：凄いじゃん！あれでも、じゃあ何で皆真似しないの？ B：ん？太陽の熱で蝋（ろう）が溶けて、墜落死（ついらくし）したから。 A：え。 B：だから人間は、神から空飛ぶなって言われてるって事。 0：間 A：酷い！！神様酷い！！！ B：まぁ人間は原罪の下（もと）で生きてるから。 A：そうか…じゃあ諦めるしかないのか…。 B：そゆ事。じゃあこの話は終わり。 A：くっそぉ〜…。