声劇台本置き場

A：シュワーッチ！！ B：え、急に何？ A：ウルトラマン、参上！！ 0：間 B：幼児退行が著（いちじる）しい……。 A：失礼な！これは実験！！ B：ごっこ遊びの間違い。 A：ちょっとでも似せれれば、巨大化できるかも知れないじゃん！ B：あ、巨大化したかったんだ？ A：ロマンでしょ巨大化！デカくなったら、色んなものがちっぽけに見えて気分が良い！ B：何か嫌な事あった？ A：いや待てよ、そもそも人間がどうやって成長するかを考えたら…。 B：え、ちょっと？ A：そうか！成長ホルモンを永続的に注入し続ければいいのか！！ 0：間 B：とりあえず、一旦落ち着こう。 A：え、急に何？ B：巨人症って知ってる？ A：え、病気なの？ B：成長ホルモンが止まらない病気。体が成長し続けて自重に耐え切れずに足腰が弱くなる。 A：そうなの！？ B：更に言えば血の循環範囲が広がるから、心拍数も上がって心臓も悪くなる。 A：ダメじゃん！！ B：そう、ダメ。だからそれはやめよ？ A：うぅ～ん…巨大化したいなぁ……。 B：巨大ロボットに乗るとかでいいじゃん。 A：嫌だ！デカくなってこの手で破壊の限りを尽くしたい！ B：愚痴があるなら聞くよ？ A：そうだ！君何か方法知ってるでしょ！？ B：え。 A：君のが頭良いんだし、教えてよ！！ 0：間 B：（溜息）…現代の技術だと、方法は一つかな。 A：え、出来るの！？ B：色々と捨てる覚悟が必要になってくるけど。 A：やってやるよ！何捨てればいいの！？ B：まずはその身体。 A：え。 B：脳みそと神経系以外は全部捨てて、風船にでも取り付けて… A：え？ B：めちゃくちゃに膨らませたら、巨大化は出来るよ？動ける保障は無いけど。 0：間 A：いいいいいいいいやああああだあああああああ！！！！！！ B：そう言ってくれて良かった。 A：本当に！？本当にそれしか方法は無いの！？ B：思いつくのはそれだけ。 A：そっかぁ～……やっぱり巨大化なんて夢のまた夢かぁ……。 B：…話聞くから、嫌な事があったなら言いなよ？ A：うん、分かった……。 B：うん、じゃあこの話は終わり。