台本概要
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タイトル | 魔法熟女 マジカル・フラワー |
---|---|
作者名 | 晴樹 (@oboroharuki) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 4人用台本(男1、女2、不問1) ※兼役あり |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
魔法少女・・・それは愛と勇気を力に変えて怪人と戦う、穢れ無き少女達の名・・・。 そんな中、ただ一人「レジェンド」と呼ばれる存在がいた。 そう、彼女こそ! 愛と勇気を金と権力に変え、この世の汚い現実に立ち向かう! 人呼んで 魔法熟女 マジカル・フラワー! 612 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ラブ | 女 | 34 | 新人魔法少女。本作のツッコミ役。 |
ブルマン | 男 | 31 | お供のマスコット。コーヒー狂。 |
カイシメダー | 不問 | 5 | 世を脅かす怪人。カイシメダー、テンバイヤー、兼ね役。 |
フラワー | 女 | 29 | 熟練魔法少女。齢3○歳。 |
テンバイヤー | 不問 | 20 | 世を脅かす怪人。カイシメダー、テンバイヤー、兼ね役。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
カイシメダー:はーはっはっは!買え買えー!アレもコレもみーんな買占めだぁーー!ひゃっほう、爆買いサイコー!
どこからともなく、魔法少女・マジカルラブ登場
ラブ:とうとう見つけたわよ、怪人・カイシメダー!
ブルマン:観念するんだな。
カイシメダー:なにっ!まさか、魔法少女か?!
ラブ:いろんな物を買い占めて皆を困らせるなんて・・・絶対に許せない!
カイシメダー:困る?何言ってるんだ。俺はちゃんと金を払って買っている、いわば「お客様」だぞ。「お客様は神様です」って言葉を知らないのか?
ラブ:何が神様よ!あなたのやっていることは、疫病神でしかないわ!
ブルマン:ちょっとおいたが過ぎたようだな・・・コンビニから業スーに至るまで、ありとあらゆる店でコーヒーを買い占めやがって!おかげで一日コーヒーを、18杯から6杯に減らす羽目になったぜ・・・!
カイシメダー:・・・むしろ、キサマの方が買占めしていないか?
ブルマン:何言ってやがる。俺はせいぜい「お得意様」だぜ。
ラブ:と、とにかく!町の人を困らせるなら、この魔法少女・マジカルラブが容赦しないわ!ブルマン、いくよ!
ブルマン:よしキタ!!
ラブ:必殺!「バイオレンス・アモーレ」
カイシメダー:ぐわああぁぁぁぁ!!
カイシメダー、消滅
ラブ:ふぅ・・・。
ブルマン:これで町の物流も元に戻るだろうさ。・・・よくやったな、愛。
ラブ:もぉー、ブルマンったら。変身してるときにその呼び方はやめてって言ったでしょ?
ブルマン:おっとそうだったな・・・よくがんばったな、ラブ。
ラブ:えへへっ!ねぇねぇ、ラブかっこよかった?
ブルマン:あぁ、お前さんが魔法少女になって早三か月・・・。この辺りの怪人も順調に減ってきている。ラブを選んだ俺の眼に、狂いはなかったってことだな。
ラブ:これからもこの町の平和は、ラブががんばって守っていくよ!
ブルマン:フッ・・・頼もしいな。
遠くで何かが光る
ブルマン:っ!!ラブ!危ない!
ラブ:え・・・?きゃあ?!
ブルマン:くそっ・・・!ラブ、大丈夫か?
ラブ:う、うん・・・いったい何が・・・?
テンバイヤー:クックック・・・。キサマが魔法少女・マジカルラブか
ラブ:誰っ?!
テンバイヤー:わが名は、怪人・テンバイヤー。今日こそキサマら魔法少女の息の根を止めてくれる!
ブルマン:なにっ、何故そんな強力な怪人がここに・・・?
ラブ:ブルマン、知ってるの?
ブルマン:奴は、怪人・テンバイヤー。貴重品や非売品、品薄の商品を、非合法な値段で売りさばく、社会の敵・・いやゴミだ!!
テンバイヤー:敵、だと?むしろワタシほど社会に貢献している者はいないと思うがな。
ブルマン:何言ってやがる。転売は立派な犯罪だ!値段を何倍にも吊り上げ、弱者から金をむしり取る・・・。お前のやっていることは、悪徳商法となんら変わりないぜ!
テンバイヤー:ワタシはただ、より多くの人に商品が届くよう、企業の窓口を広げているにすぎない。そして、本当に必要としている人に売るだけだ・・・。確かに購入手数料はいただくが・・・それは買い手も承知の上。企業は商品が売れ、人々は商品を手に入れ、ワタシは儲かる・・・。まさに3方、ウィンウィンウィンの関係だ!何の問題が?
ブルマン:問題オオアリだぜ!てめえの買占めのせいで、どれだけの人間が悲しんだと思ってるんだ!
ラブ:待って、買占めって・・・それじゃぁまさか、さっきの怪人は・・・!
テンバイヤー:その通り・・・キサマが倒したカイシメダーはしょせん、我が手駒にすぎん。真の怪人の力、思い知らせてくれる!喰らえ!「マニー・コレクト」
ラブ:これは・・・!くっ・・・ち、力が、抜けて・・・。
ブルマン:マズイぞ、力を吸収されているのか。このままでは・・・。
テンバイヤー:フハハハハ!魔法少女など恐れるに足らず!このまま絞りつくしてくれるわ!
ラブ:も、もう・・ダメ・・・!
ブルマン:くそっ、このままでは・・!
フラワー:お待ちなさい!
テンバイヤー:何者だっ?!
頭上から、ものすごい恰好をしたマジカルフラワー登場
フラワー:私の名は、フラワー・・・魔法少女・マジカルフラワーよ。
ラブ:ま、魔法・・・。
テンバイヤー:・・少女・・・?
フラワー:・・・なにか?
テンバイヤー:いや、どう見ても「少女」って感じじゃ・・・。あとその服のセンス・・・。
フラワー:な に か ?
ラブ:ひえぇぇ・・・この人、なんか怖いよぉ・・・。
ブルマン:あ、あんたはまさか・・・フラワー姐さん?!
フラワー:久しぶりねぇブルマンちゃん。あと、姐さんはやめなさい?
ラブ:え、ブルマン知り合いなの?
ブルマン:知り合いも何も・・・フラワーは俺が最初にタッグを組んだ魔法少女だぜ。
ラブ:えええええぇぇ?!
フラワー:懐かしいわねぇ。まだまだ駆け出しだったころのブルマンちゃんと私・・・。まるで昨日の事のように思い出せるわ。
ブルマン:しかしフラワー、最強と謳われるお前が、なぜここに?それにその恰好は・・・。
フラワー:くすっ・・・ちょっとしたお手伝いよ。魔法少女の先輩としてね。
ラブ:先輩・・・。
フラワー:安心してラブちゃん。私が必ず守るから・・・この拳にかけて!
ラブ:拳?!魔法じゃないの?!
フラワー:さぁ、私が相手よ怪人さん。用意はいいかしら?
ラブ:フラワー姐さん、気を付けて!そいつは相手の力を奪うんです!
フラワー:応援ありがとう、ラブちゃん。でも姐さんはやめてね?
テンバイヤー:フン!今更仲間が一人増えようが何の問題も無い。しかもそれが、ババアなら尚更な!
フラワー:・・・今、何ておっしゃたかしら?
テンバイヤー:歳で耳まで遠くなったか?良いだろう何度でも言ってやる。いい歳こいて痛い恰好をした、年増のババア、とな!
ブルマン:あー・・・あいつ死んだわ。特大級の地雷踏み抜きやがった。
ラブ:ブルマン?
ブルマン:なぁラブ、前に話したよな。魔法少女になるための条件ってやつ。
ラブ:う・・うん。魔法少女になれるのは、まだ心も体も未熟で希望に満ち溢れた10代の少女だけだって。・・・あれ?でもフラワーさんは・・・。
ブルマン:そう、それこそがフラワーが最強と言われる所以だ。そしてもうひとつ・・年齢によるハンデを打ち消すために、フラワーはある手段に出た。
テンバイヤー:やーいやーい、図星突かれてぐうの音もでないってかぁ?何度でも言ってやるぞ~この B B A!あそれ B B A!
フラワー:・・・・・・くすっ。
ラブ:フラワーさん・・・?
フラワー:ふふっ、ふふふっ・・・うふふふふふふ!
ラブ:えっ?な、なに?すごく怖い!
フラワー:ずいぶんなご挨拶ねぇ。初対面の人には失礼のないようにって、教わらなかったのかしら?えぇえぇ。年増に・・・ババア?ずいぶんと言いたい放題言ってくれるわねぇ・・。
フラワー:手足もいでコンクリ詰めて、東京湾に沈めて魚の餌にしてやろうか!あぁん?!
ブルマン:魔法少女に必要な、愛と勇気。フラワーはそれを、金と権力に変えた・・・汚い現実に立ち向かうために!
ラブ:いやもうそれ魔法少女じゃないよね?!ヤのつく自由業の人だよね?!
ブルマン:あぁ。だからアイツはもう、正確には魔法少女じゃない。俺たちは、畏怖を込めてこう呼んでいる・・・。魔法少女界のレジェンド、「魔法熟女・マジカルフラワー」と。
フラワー:さぁて・・・どう料理してくれようかねぇ?ウチのモンは優秀だから、きっと証拠も残さずもみ消してくれるさ。
テンバイヤー:レジェンドだか熟女だか知らんが、この技はやぶれまい!喰らえっ「マニー・コレクト」!
ラブ:あぁ!あの技は!いけない・・・フラワーさん!
テンバイヤー:ククク・・・どうだ?立っていられまい。
フラワー:・・・あら、羽虫でもとまったかしら?
テンバイヤー:な、なにぃ・・・?!
ラブ:効いて・・・ない?
フラワー:あんまりにもお粗末が過ぎて、ちゃんちゃらおかしいわね。へそで茶が沸く、とはこの事だわ。
テンバイヤー:何故だ?!何故ワタシの技が効かない?力は確かに吸い取っているはず・・・!
フラワー:簡単な事よ・・・格の違いってやつね。
テンバイヤー:なにぃ?!
フラワー:魔法少女の力の源が、愛と勇気であるように・・・私の力は、金と権力。つまり・・・吸い取られるそばから即座に金を生み出し続ければ、何の問題も無い!
ラブ:ええぇ、そういうことなの?!
テンバイヤー:そんな馬鹿な・・・!だいたい、キサマ一人でどうやって金を生み出すというのか!
フラワー:・・・だから言ったでしょう?「ウチのモンは優秀だ」・・・って。
ブルマン:そう、フラワーの持つもう一つの力「権力」によって、組の力を自分の物に出来る・・・。組のモンが金を生み出し続けることによって、フラワーは無限の力を手に入れられるんだ。
ラブ:組って言っちゃったよ?!もう隠す気無いよね?!
テンバイヤー:くぅっ・・・ここは一度撤退を・・・!
フラワー:逃がさないよ・・・!お前たち!
突然現れた黒服たちがテンバイヤーを取り囲む
ラブ:えっ?だ、誰、あの黒服さんたち?!
テンバイヤー:なんだキサマらは・・・。くそっヤメロ、離せ!
フラワー:そいつらはウチのモンさ。とびきり優秀な・・・ね。心配せずとも、直ぐにはバラしたりしないよ。連れていきな!
ラブ:い・・行っちゃた・・。
フラワー:さぁて・・害虫駆除も終わったことだし、シマの見回りを続けないとね。
ブルマン:待て、フラワー!
フラワー:・・・何かしら?
ブルマン:今回は助かった、礼を言う。
フラワー:あら、いつになく素直ね?
ブルマン:助けられたのは事実だからな。・・・だが、お前の
フラワー:(かぶせて)お前のやり方は間違っている、って?もう何度も聞いたわ、それ。
ブルマン:フラワー・・・。
フラワー:わかってるわ、そんな事。・・・でも、もう魔法の奇跡を持たない私にはこの方法しかないの。たとえこの手が血に塗れようと、蔑まれようと・・・私は私なりのやり方でやる。そう決めたのよ。
ブルマン:いや、そうじゃなくてだな・・・。
フラワー:?
ブルマン:お前のその・・・年甲斐もなくフリッフリでキラッキラなその恰好、正直、どうかと思うぞ。
カイシメダー:はーはっはっは!買え買えー!アレもコレもみーんな買占めだぁーー!ひゃっほう、爆買いサイコー!
どこからともなく、魔法少女・マジカルラブ登場
ラブ:とうとう見つけたわよ、怪人・カイシメダー!
ブルマン:観念するんだな。
カイシメダー:なにっ!まさか、魔法少女か?!
ラブ:いろんな物を買い占めて皆を困らせるなんて・・・絶対に許せない!
カイシメダー:困る?何言ってるんだ。俺はちゃんと金を払って買っている、いわば「お客様」だぞ。「お客様は神様です」って言葉を知らないのか?
ラブ:何が神様よ!あなたのやっていることは、疫病神でしかないわ!
ブルマン:ちょっとおいたが過ぎたようだな・・・コンビニから業スーに至るまで、ありとあらゆる店でコーヒーを買い占めやがって!おかげで一日コーヒーを、18杯から6杯に減らす羽目になったぜ・・・!
カイシメダー:・・・むしろ、キサマの方が買占めしていないか?
ブルマン:何言ってやがる。俺はせいぜい「お得意様」だぜ。
ラブ:と、とにかく!町の人を困らせるなら、この魔法少女・マジカルラブが容赦しないわ!ブルマン、いくよ!
ブルマン:よしキタ!!
ラブ:必殺!「バイオレンス・アモーレ」
カイシメダー:ぐわああぁぁぁぁ!!
カイシメダー、消滅
ラブ:ふぅ・・・。
ブルマン:これで町の物流も元に戻るだろうさ。・・・よくやったな、愛。
ラブ:もぉー、ブルマンったら。変身してるときにその呼び方はやめてって言ったでしょ?
ブルマン:おっとそうだったな・・・よくがんばったな、ラブ。
ラブ:えへへっ!ねぇねぇ、ラブかっこよかった?
ブルマン:あぁ、お前さんが魔法少女になって早三か月・・・。この辺りの怪人も順調に減ってきている。ラブを選んだ俺の眼に、狂いはなかったってことだな。
ラブ:これからもこの町の平和は、ラブががんばって守っていくよ!
ブルマン:フッ・・・頼もしいな。
遠くで何かが光る
ブルマン:っ!!ラブ!危ない!
ラブ:え・・・?きゃあ?!
ブルマン:くそっ・・・!ラブ、大丈夫か?
ラブ:う、うん・・・いったい何が・・・?
テンバイヤー:クックック・・・。キサマが魔法少女・マジカルラブか
ラブ:誰っ?!
テンバイヤー:わが名は、怪人・テンバイヤー。今日こそキサマら魔法少女の息の根を止めてくれる!
ブルマン:なにっ、何故そんな強力な怪人がここに・・・?
ラブ:ブルマン、知ってるの?
ブルマン:奴は、怪人・テンバイヤー。貴重品や非売品、品薄の商品を、非合法な値段で売りさばく、社会の敵・・いやゴミだ!!
テンバイヤー:敵、だと?むしろワタシほど社会に貢献している者はいないと思うがな。
ブルマン:何言ってやがる。転売は立派な犯罪だ!値段を何倍にも吊り上げ、弱者から金をむしり取る・・・。お前のやっていることは、悪徳商法となんら変わりないぜ!
テンバイヤー:ワタシはただ、より多くの人に商品が届くよう、企業の窓口を広げているにすぎない。そして、本当に必要としている人に売るだけだ・・・。確かに購入手数料はいただくが・・・それは買い手も承知の上。企業は商品が売れ、人々は商品を手に入れ、ワタシは儲かる・・・。まさに3方、ウィンウィンウィンの関係だ!何の問題が?
ブルマン:問題オオアリだぜ!てめえの買占めのせいで、どれだけの人間が悲しんだと思ってるんだ!
ラブ:待って、買占めって・・・それじゃぁまさか、さっきの怪人は・・・!
テンバイヤー:その通り・・・キサマが倒したカイシメダーはしょせん、我が手駒にすぎん。真の怪人の力、思い知らせてくれる!喰らえ!「マニー・コレクト」
ラブ:これは・・・!くっ・・・ち、力が、抜けて・・・。
ブルマン:マズイぞ、力を吸収されているのか。このままでは・・・。
テンバイヤー:フハハハハ!魔法少女など恐れるに足らず!このまま絞りつくしてくれるわ!
ラブ:も、もう・・ダメ・・・!
ブルマン:くそっ、このままでは・・!
フラワー:お待ちなさい!
テンバイヤー:何者だっ?!
頭上から、ものすごい恰好をしたマジカルフラワー登場
フラワー:私の名は、フラワー・・・魔法少女・マジカルフラワーよ。
ラブ:ま、魔法・・・。
テンバイヤー:・・少女・・・?
フラワー:・・・なにか?
テンバイヤー:いや、どう見ても「少女」って感じじゃ・・・。あとその服のセンス・・・。
フラワー:な に か ?
ラブ:ひえぇぇ・・・この人、なんか怖いよぉ・・・。
ブルマン:あ、あんたはまさか・・・フラワー姐さん?!
フラワー:久しぶりねぇブルマンちゃん。あと、姐さんはやめなさい?
ラブ:え、ブルマン知り合いなの?
ブルマン:知り合いも何も・・・フラワーは俺が最初にタッグを組んだ魔法少女だぜ。
ラブ:えええええぇぇ?!
フラワー:懐かしいわねぇ。まだまだ駆け出しだったころのブルマンちゃんと私・・・。まるで昨日の事のように思い出せるわ。
ブルマン:しかしフラワー、最強と謳われるお前が、なぜここに?それにその恰好は・・・。
フラワー:くすっ・・・ちょっとしたお手伝いよ。魔法少女の先輩としてね。
ラブ:先輩・・・。
フラワー:安心してラブちゃん。私が必ず守るから・・・この拳にかけて!
ラブ:拳?!魔法じゃないの?!
フラワー:さぁ、私が相手よ怪人さん。用意はいいかしら?
ラブ:フラワー姐さん、気を付けて!そいつは相手の力を奪うんです!
フラワー:応援ありがとう、ラブちゃん。でも姐さんはやめてね?
テンバイヤー:フン!今更仲間が一人増えようが何の問題も無い。しかもそれが、ババアなら尚更な!
フラワー:・・・今、何ておっしゃたかしら?
テンバイヤー:歳で耳まで遠くなったか?良いだろう何度でも言ってやる。いい歳こいて痛い恰好をした、年増のババア、とな!
ブルマン:あー・・・あいつ死んだわ。特大級の地雷踏み抜きやがった。
ラブ:ブルマン?
ブルマン:なぁラブ、前に話したよな。魔法少女になるための条件ってやつ。
ラブ:う・・うん。魔法少女になれるのは、まだ心も体も未熟で希望に満ち溢れた10代の少女だけだって。・・・あれ?でもフラワーさんは・・・。
ブルマン:そう、それこそがフラワーが最強と言われる所以だ。そしてもうひとつ・・年齢によるハンデを打ち消すために、フラワーはある手段に出た。
テンバイヤー:やーいやーい、図星突かれてぐうの音もでないってかぁ?何度でも言ってやるぞ~この B B A!あそれ B B A!
フラワー:・・・・・・くすっ。
ラブ:フラワーさん・・・?
フラワー:ふふっ、ふふふっ・・・うふふふふふふ!
ラブ:えっ?な、なに?すごく怖い!
フラワー:ずいぶんなご挨拶ねぇ。初対面の人には失礼のないようにって、教わらなかったのかしら?えぇえぇ。年増に・・・ババア?ずいぶんと言いたい放題言ってくれるわねぇ・・。
フラワー:手足もいでコンクリ詰めて、東京湾に沈めて魚の餌にしてやろうか!あぁん?!
ブルマン:魔法少女に必要な、愛と勇気。フラワーはそれを、金と権力に変えた・・・汚い現実に立ち向かうために!
ラブ:いやもうそれ魔法少女じゃないよね?!ヤのつく自由業の人だよね?!
ブルマン:あぁ。だからアイツはもう、正確には魔法少女じゃない。俺たちは、畏怖を込めてこう呼んでいる・・・。魔法少女界のレジェンド、「魔法熟女・マジカルフラワー」と。
フラワー:さぁて・・・どう料理してくれようかねぇ?ウチのモンは優秀だから、きっと証拠も残さずもみ消してくれるさ。
テンバイヤー:レジェンドだか熟女だか知らんが、この技はやぶれまい!喰らえっ「マニー・コレクト」!
ラブ:あぁ!あの技は!いけない・・・フラワーさん!
テンバイヤー:ククク・・・どうだ?立っていられまい。
フラワー:・・・あら、羽虫でもとまったかしら?
テンバイヤー:な、なにぃ・・・?!
ラブ:効いて・・・ない?
フラワー:あんまりにもお粗末が過ぎて、ちゃんちゃらおかしいわね。へそで茶が沸く、とはこの事だわ。
テンバイヤー:何故だ?!何故ワタシの技が効かない?力は確かに吸い取っているはず・・・!
フラワー:簡単な事よ・・・格の違いってやつね。
テンバイヤー:なにぃ?!
フラワー:魔法少女の力の源が、愛と勇気であるように・・・私の力は、金と権力。つまり・・・吸い取られるそばから即座に金を生み出し続ければ、何の問題も無い!
ラブ:ええぇ、そういうことなの?!
テンバイヤー:そんな馬鹿な・・・!だいたい、キサマ一人でどうやって金を生み出すというのか!
フラワー:・・・だから言ったでしょう?「ウチのモンは優秀だ」・・・って。
ブルマン:そう、フラワーの持つもう一つの力「権力」によって、組の力を自分の物に出来る・・・。組のモンが金を生み出し続けることによって、フラワーは無限の力を手に入れられるんだ。
ラブ:組って言っちゃったよ?!もう隠す気無いよね?!
テンバイヤー:くぅっ・・・ここは一度撤退を・・・!
フラワー:逃がさないよ・・・!お前たち!
突然現れた黒服たちがテンバイヤーを取り囲む
ラブ:えっ?だ、誰、あの黒服さんたち?!
テンバイヤー:なんだキサマらは・・・。くそっヤメロ、離せ!
フラワー:そいつらはウチのモンさ。とびきり優秀な・・・ね。心配せずとも、直ぐにはバラしたりしないよ。連れていきな!
ラブ:い・・行っちゃた・・。
フラワー:さぁて・・害虫駆除も終わったことだし、シマの見回りを続けないとね。
ブルマン:待て、フラワー!
フラワー:・・・何かしら?
ブルマン:今回は助かった、礼を言う。
フラワー:あら、いつになく素直ね?
ブルマン:助けられたのは事実だからな。・・・だが、お前の
フラワー:(かぶせて)お前のやり方は間違っている、って?もう何度も聞いたわ、それ。
ブルマン:フラワー・・・。
フラワー:わかってるわ、そんな事。・・・でも、もう魔法の奇跡を持たない私にはこの方法しかないの。たとえこの手が血に塗れようと、蔑まれようと・・・私は私なりのやり方でやる。そう決めたのよ。
ブルマン:いや、そうじゃなくてだな・・・。
フラワー:?
ブルマン:お前のその・・・年甲斐もなくフリッフリでキラッキラなその恰好、正直、どうかと思うぞ。