台本概要
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タイトル | 3人のうち、2人がコーラで1人が醤油を飲まないと出られない部屋 |
---|---|
作者名 | 晴樹 (@oboroharuki) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 3人用台本(女3) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
○○しないと出られない部屋!
588 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ハル | 女 | 65 | 比較的まとも。 |
リコ | 女 | 53 | 優等生。不憫可愛い。 |
ルイ | 女 | 60 | お調子者。腐ってやがる・・遅すぎたんだ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ハル:南校舎の最上階、北側廊下のつきあたり、未使用無人の準備室・・・扉を抜けると、そこはまっ白い空間でした。
リコ:なんですか、それ?
ハル:今の状況を的確に表現してみた。
リコ:確かに的確ではありますけど・・・そんなことより、今はこの部屋から出る方法を探してください!
ハル:探すって言ったって、もうさんざん調べたじゃん。ドアは開かないし窓もない、壁を破るなんてことできっこないし・・・。
ルイ:ふふふ・・このシチュエーションは最早アレですな。○○しないと出られない部屋ってやつ!いったいどんなムフフなお題が課せられるのか・・・。
リコ:ムフフって・・・その場合、ルイもやることになるんですよ?
ルイ:ルイさんはムフフ展開の為なら、自らを犠牲にすることもいとわないよ!
ハル:あと調べてないのは、明らかに怪しいこの箱だけか・・・。なんか開けるのヤダなぁ・・・。リコちゃん、開けてよ。
リコ:どうしてそこで私に振るんですか!私だって嫌ですよ、何が入ってるかもわからないのに・・・。
ルイ:じゃあルイさんが開けようか?こう、パカーっと。
ハル:それは却下。
リコ:ルイが開けると・・・何か、余計な事が起りそうな気がして・・・。
ルイ:むー!なにそれひどくない?ハルさんもリコさんもー、ルイさんの事何だと思ってるのさ。
ハル:喋る(しゃべる)十八禁。
リコ:規制対象物(きせいたいしょうぶつ)。
ルイ:ヒドッ!(笑)
ハル:ルイちゃん・・・もとい、ムフフ星人(R指定)のことは置いといて・・・、箱を開けるしかないかなぁ。
ルイ:ねぇ何で今言い直したの?ねぇ何で?
リコ:そうですね・・・。開けないと出られそうにもないですし。
ルイ:無視ー?無視しちゃう?ルイさん悲しいぞー?
ハル:じゃあ・・・開けるよ?・・・・・って、ちょっとルイちゃん?!
0:ルイ、箱を奪う
ルイ:へっへーん!この箱はルイさんが頂いた!
リコ:ルイ!なにしてるんですか、返しなさいっ!
ルイ:箱質(はこじち)を返してほしければ、こちらの要求に従いなさい!
ハル:何?箱質(はこじち)って・・・。で、要求ってのは?
ルイ:要求は二つ!一つは、ルイさんを無視しないこと!
ハル:はいはい、もう一つは?
ルイ:もう一つは、この箱を開封する権利!それを要求する!
リコ:結局、ルイが箱を開けたいだけじゃないですか。
ルイ:そうとも言う!
ルイ:・・・意外と重さあるね、これ。何が入ってるんだろう?
0:箱をガンガン振り始める
ハル:ちょっと、あんまり乱暴にしない方が・・・。何が入ってるかわからないんだし。
リコ:そうです!万が一、中の物が壊れたらどうするんですか?!
ルイ:大丈夫だって、壊れた音とかしてないし。んー・・・なんだろ?重さはあるけど丈夫なもの?金属とかじゃなさそうだし・・・。
ハル:ねぇ・・そろそろ振るの止めても・・・。
ルイ:ん~・・・わからん!ってことで、スピードアーーップ!!
0:さらに箱を激しく振る
ハル:あぁぁぁ・・・!わかった、わかったから!もう開けていいからそれ以上振らないでぇ!
リコ:いいんですか?ルイに開けさせて。
ハル:仕方ないじゃん、あのままだとずっと振ってそうだし・・・。
ルイ:やった!!それじゃ、失礼して・・・。
ルイ:なにがでるかな?なにがでるかな?タララタラララタラララン!
ハル:なんか、洗剤とか当たりそうなリズム。
ルイ:ジャーーン!!・・・って、なにこれ?
リコ:ペットボトル・・・ですね。中身は・・・コーラ、でしょうか?
ハル:500ミリのペットボトルが三本と・・・あ、手紙も入ってる。
ルイ:お!ムフフな指令書キタ?
ハル:え~っと・・・
ハル:「3人のうち、2人がコーラで1人が醤油(しょうゆ)を飲まないと出られない部屋」
リコ:・・・は?
ハル:いやだから、
ハル:「3人のうち、2人がコーラで1人が醤油を飲まないと
リコ:(かぶせて)二回言わなくていいです、わかってますから。・・・何で、醤油?
ハル:こっちが聞きたいよ。
ルイ:な~んだ、ムフフなお題じゃないのか・・・。せめて口移しとかだったらなぁ。醤油とか、ただの罰ゲームじゃん。
ハル:というかコレ、どれが醤油?
リコ:ペットボトルには何も書かれて無いですね。ラベルも無いですし・・・。
ルイ:なに迷ってんの?フタ開ければ一発じゃん。
ハル:いや、そうしたいのはやまやまなんだけどさぁ・・・。
ルイ:・・・何?2人してルイさんの事じっと見つめて・・・。ハッ、まさか、ルイさんに惚れちゃったとか?!
リコ:どこから来るんですかその自信は・・・違います。開けられないのはあなたのせいですよ、ルイ。
ルイ:え、ルイさんのせい?何で?!
ハル:何でも何も・・・ルイちゃん、さっき自分がなにしたか覚えてる?
ルイ:?・・・CMソングを、歌った?
ハル:違うし、そもそもCMソングですらないし・・・。
リコ:ルイ、あなたさっき思いっきり振っていたでしょう・・・その箱。
ルイ:うん、振った!あんまりいい音しなかったけど・・・。
リコ:それです!!
ルイ:うわビックリした!・・・リコさん、それって?
リコ:ですから、あなたが箱を振っていたことが問題なんです!
ルイ:ルイさんが箱を振ったから、ペットボトル開けられないの?・・・どゆこと?
ハル:ルイちゃん、コーラって炭酸だよね。
ルイ:うん、そうだね。
ハル:炭酸ってさ、思いっきり振ると・・・どうなると思う?
ルイ:そりゃ、シュワシュワ~ってして、逆ペットボトルロケットに・・・・・あ。
リコ:あ、じゃありません!ルイが箱をガンガン振ったせいで、開けた瞬間にコーラが噴水(ふんすい)状態になることはもう約束されているんです!
ハル:醤油に当たっても地獄、コーラに当たっても地獄・・・最早これは、ここにいる全員が罰ゲームみたいなものだよ・・・。
ルイ:・・・あはは、メンゴメンゴ!
リコ:謝罪が軽すぎます!
リコ:・・・こうなったら、責任もって全部ルイに開けてもらいましょうか。
ハル:あー、それなんだけどね。実はこの手紙、二枚目があって
ハル:「ただし、開封から実際に飲むまで、同一の人物で行うこと」・・・って。
ルイ:つまり、ズルはダメ、と。
リコ:何がズルですか!もとはと言えば、ルイが振り回すからいけないんでしょう?!
ルイ:だってぇ~、コーラ入ってるなんて思わないじゃん。
ハル:で、真面目な話・・・リコちゃん、ルイちゃん。コーラと醤油・・・どっちがいい?
リコ:コーラまみれになるか、醤油を飲むか・・・。ある意味、究極の選択ですね。
ルイ:はい!ルイさんはね、醤油!醤油でいいってか、醤油がいい!
ハル:じ、自分から醤油を選ぶの・・・?ルイちゃんって、そんなに醤油好きだっけ?
リコ:好きでも、自分から醤油は飲まないと思いますが・・・。
ルイ:単純に、ルイさんが醤油を飲めば、ハルさんとリコさんのコーラまみれでヌレヌレベタベタのムフフシーンが見られると思ったからです!
0:ルイの妄想シーン。ハルとリコが読んでもOK!
ルイ:「もぅ、全身ベタベタ・・・早く脱がないと・・・あっ」「どうしたの?服、脱がないの?」「ベタベタで引っかかって脱げないよぉ・・・」「しょうがないなぁ・・・脱がせてあげようか、服?」「あっ・・リコちゃん、そこはっ・・・」「大丈夫。可愛いですよ、ハル・・・」「リコちゃん・・・」
0:妄想シーン、終わり
ルイ:・・・なーんてなーんて!ムフフフフ・・・!
ハル:ルイちゃんはコーラで決定・・・っと。
リコ:そうですね。ルイにはコーラが当たるようにしましょう。
ルイ:ぴえん。ルイさんのヌレスケハーレムの夢が・・・。いや、自分自身がにゃんにゃんするというのも悪くは・・・。
ハル:でもリコちゃん。コーラと醤油って、フタを開けずに見分ける方法ってあるの?
リコ:一応できます。・・・一か八かの掛けにはなりますが。
ハル:何々?どんなことするの?
リコ:簡単です。振ればいいんですよ。
ハル:振るって・・・このペットボトルを?
リコ:はい。コーラは炭酸ですから、強く振れば必ず炭酸の抜ける音がするはずです。それを聞き分けられれば・・・。
ハル:で、でも、これ以上コーラを振るのって・・・。
リコ:えぇ。間違いなく、開けた時の被害は大きくなります。ですが、これが一番確実かと。
ハル:そっか・・・そうだね。ルイちゃんに確実にコーラを開けさせる為だもんね。仕方ないよね・・・。
リコ:たとえ私たちのどちらかが醤油を飲むことになろうとも・・・ルイの野望を阻止する為には、これしかないんです!
ハル:リコちゃん・・・!
ルイ:なーんかカッコいい風に言ってるけど、自らコーラ爆弾作ってるだけだからね?
ハル:じゃあ一人一本持って、とりあえず振ってみようか?
リコ:振るときはできるだけ上下に激しく、空気を抜くような感じでお願いします。
ルイ:やっだぁーリコさん「上下に激しく」だなんて。そういうのがお好み・・・ぁ痛っ!
リコ:黙ってやりなさい。
ルイ:はぁ~い・・・。
0:三人、ペットボトルを振る
ハル:・・・なんかこれ、ちょっと楽しいね・・・。
ルイ:フンフンフンフン!フンフンフンフンフン!!
リコ:フンフンうるさいですよ!後、何ですかその謎のディフェンス行為?!
ハル:わ、わ、なんかペットボトル膨らんでない?
ルイ:そのまま相手の顔面にシュウゥゥゥーーーッ!!!超!エキサイティン!!
リコ:顔面にシュートしてどうするんですか!!そろそろ振るのをやめなさい!
ハル:すっごい・・・ペットボトル、パンッパンに膨れてる。今にもフタ、飛んでいきそうだよ。
リコ:ちょっとやりすぎましたかね・・・。皆、音の方はどうです?聞こえますか?
ハル:あ!これ、音聞こえるよ!
ルイ:ルイさんのも聞こえるね。
リコ:え、おかしいですね・・・?私のも音がするんですが・・・。
ハル:誰か聞き間違いしてない?ちゃんと、シューって音してる?
ルイ:してるしてるー。ほら。
リコ:・・・本当ですね。三本とも音がしますし、小さな気泡も見えます。・・これは、どういうことなんでしょう?
ハル:実は全部コーラだった、とか?
リコ:それでは、そもそもの前提が成り立ちません。必ず一人は醤油でなくてはならないのですから。
ハル:だよねー。醤油飲まないと出られないって書いてあるし・・・。
ルイ:ねぇ、ハルさんハルさん。
ハル:ん?どうしたのルイちゃん?
ルイ:さっきの二枚目の紙なんだけどさ・・・。ここ、下の方よく見て。
ハル:下?・・・あれ、小さく何か書いてある。
ルイ:「追伸、見た目の平等性とランダム性、健康面などを考慮して醤油は炭酸水で割ってあります。強い衝撃を与えることによって、醤油爆弾が完成します。やったね!!」
ルイ:・・・だって。
リコ:やったね!!・・・じゃないんですよ!こ・の・し・れ・い・しょ・わあぁーー!!!
ハル:リ、リコちゃん、落ち着いて?!
ルイ:う~ん、さすがのルイさんも醤油はかぶりたくないかなー。あとマズそう。
リコ:どれを開けても爆発するなら、みんな死ぬしかないじゃない!
ハル:リコちゃん、その発言はまずいよ!
ルイ:僕と契約して、醤油少女になって欲しいんだ!
ハル:醤油少女って何?!ていうか悪ノリしないで!
ルイ:まぁ、全員条件が同じになったってことでー、逆に良かったんじゃない?完全に運なんだし。
リコ:よくないです!百歩譲って、頭からかぶるのは良しとしましょう・・・。ですが!炭酸入りの醤油なんて、飲みたくありません!
ハル:でもコレ、どれがどれだか全然わかんないよ・・・?
ルイ:こういうのは早いもの勝ちっしょ!というわけで、ルイさんコレもーらいっ!
ハル:あぁ!ルイちゃんずるーい!じゃあ私コレ!
リコ:私だけ選択の余地無いじゃないですか?!
ルイ:まぁまぁ。いい?せーのっで開けるからね。
リコ:フフ・・・もう何も怖くない。私・・・独りぼっちじゃないもの!
ハル:うんうんそうだね、皆平等に頭からかぶるね。あと、そのセリフはやめようか。
ルイ:じゃあいっくよー!せーのっ!!
0:三人、ペットボトルを開ける
ハル:うっわっ!思ったより飛ぶ!
リコ:キャップが!キャップがすごい勢いで飛びましたよ?!
ルイ:すっごーい!シュポンって音したよ!動画で見たやつ!
ハル:え?え?こんなに飛ぶものだっけ炭酸って?!
リコ:あぁもう・・・髪の毛から服までベタベタです・・・。
ルイ:おぉ・・・!これこそルイさんの求めた、ヌレスケハーレム・オブ・コーラ!!いやぁ、ええモン見せてもらいましたわぁ。
ハル:勝手に完結してるとこ悪いんだけど、まだ飲まなきゃいけないんだからね?
リコ:中身が三分の一ほど減っているのが、不幸中の幸いでしょうか・・・。
ルイ:あ、ルイさんのペットボトル、ちゃんとコーラのニオイする。・・・ぷはっ、うぇ~炭酸抜けたコーラって甘ったるい・・・。
ハル:あ、よかった、私もコーラだ。・・・ん?ということは・・・。
ルイ:リコさん・・・?
リコ:・・・えぇそうですよ。私のペットボトルから、食欲をそそるいい香りがしてるんですよ・・・!
ハル:ホントだ。リコちゃん自身からも、ちょっと醤油のニオイが・・・。
ルイ:うーん、さすがに醤油ってなるとちょっと萌えませんなぁ。
ハル:あと飲んで無いの、リコちゃんだけだよ・・・?
リコ:わかってます・・・わかってますよ!飲めばいいんでしょう飲めば?!
ハル:骨は拾ってあげるからね・・・。
ルイ:リコさんのー、ちょっとイイとこ見てみたいー!それイッキ、イッキ!
ハル:ルイちゃん、ちょーっと黙ろうか?
リコ:では・・・いきますっ!!(飲む)
0:ドアの鍵が開く音
ルイ:あ、開いた。
ハル:リコちゃん、大丈夫?気持ち悪くない?
リコ:・・・・・・。
ハル:リコちゃん・・・?
リコ:・・・大丈夫です。それよりも、早く出ましょう。
ハル:う、うん・・・。
ルイ:いやぁー、コーラはかぶるし、口の中は甘ったるいで散々だわ。ね、着替えたらさ、帰りにコンビニ寄っていこーよ。新作アイス食べたーい。
リコ:いいですね。私も欲しいものがあるんです。
ハル:そうだよね。口直しに、アイスとかジュース欲しいよね。リコちゃんは何買うの?
リコ:えぇ、少々・・・・・・
リコ:炭酸水と醤油を買いに。
0:ハル、ルイ、同時に
ハル:え・・・?
ルイ:え・・・?
ハル:南校舎の最上階、北側廊下のつきあたり、未使用無人の準備室・・・扉を抜けると、そこはまっ白い空間でした。
リコ:なんですか、それ?
ハル:今の状況を的確に表現してみた。
リコ:確かに的確ではありますけど・・・そんなことより、今はこの部屋から出る方法を探してください!
ハル:探すって言ったって、もうさんざん調べたじゃん。ドアは開かないし窓もない、壁を破るなんてことできっこないし・・・。
ルイ:ふふふ・・このシチュエーションは最早アレですな。○○しないと出られない部屋ってやつ!いったいどんなムフフなお題が課せられるのか・・・。
リコ:ムフフって・・・その場合、ルイもやることになるんですよ?
ルイ:ルイさんはムフフ展開の為なら、自らを犠牲にすることもいとわないよ!
ハル:あと調べてないのは、明らかに怪しいこの箱だけか・・・。なんか開けるのヤダなぁ・・・。リコちゃん、開けてよ。
リコ:どうしてそこで私に振るんですか!私だって嫌ですよ、何が入ってるかもわからないのに・・・。
ルイ:じゃあルイさんが開けようか?こう、パカーっと。
ハル:それは却下。
リコ:ルイが開けると・・・何か、余計な事が起りそうな気がして・・・。
ルイ:むー!なにそれひどくない?ハルさんもリコさんもー、ルイさんの事何だと思ってるのさ。
ハル:喋る(しゃべる)十八禁。
リコ:規制対象物(きせいたいしょうぶつ)。
ルイ:ヒドッ!(笑)
ハル:ルイちゃん・・・もとい、ムフフ星人(R指定)のことは置いといて・・・、箱を開けるしかないかなぁ。
ルイ:ねぇ何で今言い直したの?ねぇ何で?
リコ:そうですね・・・。開けないと出られそうにもないですし。
ルイ:無視ー?無視しちゃう?ルイさん悲しいぞー?
ハル:じゃあ・・・開けるよ?・・・・・って、ちょっとルイちゃん?!
0:ルイ、箱を奪う
ルイ:へっへーん!この箱はルイさんが頂いた!
リコ:ルイ!なにしてるんですか、返しなさいっ!
ルイ:箱質(はこじち)を返してほしければ、こちらの要求に従いなさい!
ハル:何?箱質(はこじち)って・・・。で、要求ってのは?
ルイ:要求は二つ!一つは、ルイさんを無視しないこと!
ハル:はいはい、もう一つは?
ルイ:もう一つは、この箱を開封する権利!それを要求する!
リコ:結局、ルイが箱を開けたいだけじゃないですか。
ルイ:そうとも言う!
ルイ:・・・意外と重さあるね、これ。何が入ってるんだろう?
0:箱をガンガン振り始める
ハル:ちょっと、あんまり乱暴にしない方が・・・。何が入ってるかわからないんだし。
リコ:そうです!万が一、中の物が壊れたらどうするんですか?!
ルイ:大丈夫だって、壊れた音とかしてないし。んー・・・なんだろ?重さはあるけど丈夫なもの?金属とかじゃなさそうだし・・・。
ハル:ねぇ・・そろそろ振るの止めても・・・。
ルイ:ん~・・・わからん!ってことで、スピードアーーップ!!
0:さらに箱を激しく振る
ハル:あぁぁぁ・・・!わかった、わかったから!もう開けていいからそれ以上振らないでぇ!
リコ:いいんですか?ルイに開けさせて。
ハル:仕方ないじゃん、あのままだとずっと振ってそうだし・・・。
ルイ:やった!!それじゃ、失礼して・・・。
ルイ:なにがでるかな?なにがでるかな?タララタラララタラララン!
ハル:なんか、洗剤とか当たりそうなリズム。
ルイ:ジャーーン!!・・・って、なにこれ?
リコ:ペットボトル・・・ですね。中身は・・・コーラ、でしょうか?
ハル:500ミリのペットボトルが三本と・・・あ、手紙も入ってる。
ルイ:お!ムフフな指令書キタ?
ハル:え~っと・・・
ハル:「3人のうち、2人がコーラで1人が醤油(しょうゆ)を飲まないと出られない部屋」
リコ:・・・は?
ハル:いやだから、
ハル:「3人のうち、2人がコーラで1人が醤油を飲まないと
リコ:(かぶせて)二回言わなくていいです、わかってますから。・・・何で、醤油?
ハル:こっちが聞きたいよ。
ルイ:な~んだ、ムフフなお題じゃないのか・・・。せめて口移しとかだったらなぁ。醤油とか、ただの罰ゲームじゃん。
ハル:というかコレ、どれが醤油?
リコ:ペットボトルには何も書かれて無いですね。ラベルも無いですし・・・。
ルイ:なに迷ってんの?フタ開ければ一発じゃん。
ハル:いや、そうしたいのはやまやまなんだけどさぁ・・・。
ルイ:・・・何?2人してルイさんの事じっと見つめて・・・。ハッ、まさか、ルイさんに惚れちゃったとか?!
リコ:どこから来るんですかその自信は・・・違います。開けられないのはあなたのせいですよ、ルイ。
ルイ:え、ルイさんのせい?何で?!
ハル:何でも何も・・・ルイちゃん、さっき自分がなにしたか覚えてる?
ルイ:?・・・CMソングを、歌った?
ハル:違うし、そもそもCMソングですらないし・・・。
リコ:ルイ、あなたさっき思いっきり振っていたでしょう・・・その箱。
ルイ:うん、振った!あんまりいい音しなかったけど・・・。
リコ:それです!!
ルイ:うわビックリした!・・・リコさん、それって?
リコ:ですから、あなたが箱を振っていたことが問題なんです!
ルイ:ルイさんが箱を振ったから、ペットボトル開けられないの?・・・どゆこと?
ハル:ルイちゃん、コーラって炭酸だよね。
ルイ:うん、そうだね。
ハル:炭酸ってさ、思いっきり振ると・・・どうなると思う?
ルイ:そりゃ、シュワシュワ~ってして、逆ペットボトルロケットに・・・・・あ。
リコ:あ、じゃありません!ルイが箱をガンガン振ったせいで、開けた瞬間にコーラが噴水(ふんすい)状態になることはもう約束されているんです!
ハル:醤油に当たっても地獄、コーラに当たっても地獄・・・最早これは、ここにいる全員が罰ゲームみたいなものだよ・・・。
ルイ:・・・あはは、メンゴメンゴ!
リコ:謝罪が軽すぎます!
リコ:・・・こうなったら、責任もって全部ルイに開けてもらいましょうか。
ハル:あー、それなんだけどね。実はこの手紙、二枚目があって
ハル:「ただし、開封から実際に飲むまで、同一の人物で行うこと」・・・って。
ルイ:つまり、ズルはダメ、と。
リコ:何がズルですか!もとはと言えば、ルイが振り回すからいけないんでしょう?!
ルイ:だってぇ~、コーラ入ってるなんて思わないじゃん。
ハル:で、真面目な話・・・リコちゃん、ルイちゃん。コーラと醤油・・・どっちがいい?
リコ:コーラまみれになるか、醤油を飲むか・・・。ある意味、究極の選択ですね。
ルイ:はい!ルイさんはね、醤油!醤油でいいってか、醤油がいい!
ハル:じ、自分から醤油を選ぶの・・・?ルイちゃんって、そんなに醤油好きだっけ?
リコ:好きでも、自分から醤油は飲まないと思いますが・・・。
ルイ:単純に、ルイさんが醤油を飲めば、ハルさんとリコさんのコーラまみれでヌレヌレベタベタのムフフシーンが見られると思ったからです!
0:ルイの妄想シーン。ハルとリコが読んでもOK!
ルイ:「もぅ、全身ベタベタ・・・早く脱がないと・・・あっ」「どうしたの?服、脱がないの?」「ベタベタで引っかかって脱げないよぉ・・・」「しょうがないなぁ・・・脱がせてあげようか、服?」「あっ・・リコちゃん、そこはっ・・・」「大丈夫。可愛いですよ、ハル・・・」「リコちゃん・・・」
0:妄想シーン、終わり
ルイ:・・・なーんてなーんて!ムフフフフ・・・!
ハル:ルイちゃんはコーラで決定・・・っと。
リコ:そうですね。ルイにはコーラが当たるようにしましょう。
ルイ:ぴえん。ルイさんのヌレスケハーレムの夢が・・・。いや、自分自身がにゃんにゃんするというのも悪くは・・・。
ハル:でもリコちゃん。コーラと醤油って、フタを開けずに見分ける方法ってあるの?
リコ:一応できます。・・・一か八かの掛けにはなりますが。
ハル:何々?どんなことするの?
リコ:簡単です。振ればいいんですよ。
ハル:振るって・・・このペットボトルを?
リコ:はい。コーラは炭酸ですから、強く振れば必ず炭酸の抜ける音がするはずです。それを聞き分けられれば・・・。
ハル:で、でも、これ以上コーラを振るのって・・・。
リコ:えぇ。間違いなく、開けた時の被害は大きくなります。ですが、これが一番確実かと。
ハル:そっか・・・そうだね。ルイちゃんに確実にコーラを開けさせる為だもんね。仕方ないよね・・・。
リコ:たとえ私たちのどちらかが醤油を飲むことになろうとも・・・ルイの野望を阻止する為には、これしかないんです!
ハル:リコちゃん・・・!
ルイ:なーんかカッコいい風に言ってるけど、自らコーラ爆弾作ってるだけだからね?
ハル:じゃあ一人一本持って、とりあえず振ってみようか?
リコ:振るときはできるだけ上下に激しく、空気を抜くような感じでお願いします。
ルイ:やっだぁーリコさん「上下に激しく」だなんて。そういうのがお好み・・・ぁ痛っ!
リコ:黙ってやりなさい。
ルイ:はぁ~い・・・。
0:三人、ペットボトルを振る
ハル:・・・なんかこれ、ちょっと楽しいね・・・。
ルイ:フンフンフンフン!フンフンフンフンフン!!
リコ:フンフンうるさいですよ!後、何ですかその謎のディフェンス行為?!
ハル:わ、わ、なんかペットボトル膨らんでない?
ルイ:そのまま相手の顔面にシュウゥゥゥーーーッ!!!超!エキサイティン!!
リコ:顔面にシュートしてどうするんですか!!そろそろ振るのをやめなさい!
ハル:すっごい・・・ペットボトル、パンッパンに膨れてる。今にもフタ、飛んでいきそうだよ。
リコ:ちょっとやりすぎましたかね・・・。皆、音の方はどうです?聞こえますか?
ハル:あ!これ、音聞こえるよ!
ルイ:ルイさんのも聞こえるね。
リコ:え、おかしいですね・・・?私のも音がするんですが・・・。
ハル:誰か聞き間違いしてない?ちゃんと、シューって音してる?
ルイ:してるしてるー。ほら。
リコ:・・・本当ですね。三本とも音がしますし、小さな気泡も見えます。・・これは、どういうことなんでしょう?
ハル:実は全部コーラだった、とか?
リコ:それでは、そもそもの前提が成り立ちません。必ず一人は醤油でなくてはならないのですから。
ハル:だよねー。醤油飲まないと出られないって書いてあるし・・・。
ルイ:ねぇ、ハルさんハルさん。
ハル:ん?どうしたのルイちゃん?
ルイ:さっきの二枚目の紙なんだけどさ・・・。ここ、下の方よく見て。
ハル:下?・・・あれ、小さく何か書いてある。
ルイ:「追伸、見た目の平等性とランダム性、健康面などを考慮して醤油は炭酸水で割ってあります。強い衝撃を与えることによって、醤油爆弾が完成します。やったね!!」
ルイ:・・・だって。
リコ:やったね!!・・・じゃないんですよ!こ・の・し・れ・い・しょ・わあぁーー!!!
ハル:リ、リコちゃん、落ち着いて?!
ルイ:う~ん、さすがのルイさんも醤油はかぶりたくないかなー。あとマズそう。
リコ:どれを開けても爆発するなら、みんな死ぬしかないじゃない!
ハル:リコちゃん、その発言はまずいよ!
ルイ:僕と契約して、醤油少女になって欲しいんだ!
ハル:醤油少女って何?!ていうか悪ノリしないで!
ルイ:まぁ、全員条件が同じになったってことでー、逆に良かったんじゃない?完全に運なんだし。
リコ:よくないです!百歩譲って、頭からかぶるのは良しとしましょう・・・。ですが!炭酸入りの醤油なんて、飲みたくありません!
ハル:でもコレ、どれがどれだか全然わかんないよ・・・?
ルイ:こういうのは早いもの勝ちっしょ!というわけで、ルイさんコレもーらいっ!
ハル:あぁ!ルイちゃんずるーい!じゃあ私コレ!
リコ:私だけ選択の余地無いじゃないですか?!
ルイ:まぁまぁ。いい?せーのっで開けるからね。
リコ:フフ・・・もう何も怖くない。私・・・独りぼっちじゃないもの!
ハル:うんうんそうだね、皆平等に頭からかぶるね。あと、そのセリフはやめようか。
ルイ:じゃあいっくよー!せーのっ!!
0:三人、ペットボトルを開ける
ハル:うっわっ!思ったより飛ぶ!
リコ:キャップが!キャップがすごい勢いで飛びましたよ?!
ルイ:すっごーい!シュポンって音したよ!動画で見たやつ!
ハル:え?え?こんなに飛ぶものだっけ炭酸って?!
リコ:あぁもう・・・髪の毛から服までベタベタです・・・。
ルイ:おぉ・・・!これこそルイさんの求めた、ヌレスケハーレム・オブ・コーラ!!いやぁ、ええモン見せてもらいましたわぁ。
ハル:勝手に完結してるとこ悪いんだけど、まだ飲まなきゃいけないんだからね?
リコ:中身が三分の一ほど減っているのが、不幸中の幸いでしょうか・・・。
ルイ:あ、ルイさんのペットボトル、ちゃんとコーラのニオイする。・・・ぷはっ、うぇ~炭酸抜けたコーラって甘ったるい・・・。
ハル:あ、よかった、私もコーラだ。・・・ん?ということは・・・。
ルイ:リコさん・・・?
リコ:・・・えぇそうですよ。私のペットボトルから、食欲をそそるいい香りがしてるんですよ・・・!
ハル:ホントだ。リコちゃん自身からも、ちょっと醤油のニオイが・・・。
ルイ:うーん、さすがに醤油ってなるとちょっと萌えませんなぁ。
ハル:あと飲んで無いの、リコちゃんだけだよ・・・?
リコ:わかってます・・・わかってますよ!飲めばいいんでしょう飲めば?!
ハル:骨は拾ってあげるからね・・・。
ルイ:リコさんのー、ちょっとイイとこ見てみたいー!それイッキ、イッキ!
ハル:ルイちゃん、ちょーっと黙ろうか?
リコ:では・・・いきますっ!!(飲む)
0:ドアの鍵が開く音
ルイ:あ、開いた。
ハル:リコちゃん、大丈夫?気持ち悪くない?
リコ:・・・・・・。
ハル:リコちゃん・・・?
リコ:・・・大丈夫です。それよりも、早く出ましょう。
ハル:う、うん・・・。
ルイ:いやぁー、コーラはかぶるし、口の中は甘ったるいで散々だわ。ね、着替えたらさ、帰りにコンビニ寄っていこーよ。新作アイス食べたーい。
リコ:いいですね。私も欲しいものがあるんです。
ハル:そうだよね。口直しに、アイスとかジュース欲しいよね。リコちゃんは何買うの?
リコ:えぇ、少々・・・・・・
リコ:炭酸水と醤油を買いに。
0:ハル、ルイ、同時に
ハル:え・・・?
ルイ:え・・・?