台本概要

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タイトル ブラッディ・ルージュ「ディアブロ・バーラ」
作者名 四月一日 三ツ目
ジャンル その他
演者人数 6人用台本(男3、女3)
時間 40 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 光と闇が入り混じる街、アリステラ。
大通りから少し外れた場所にある喫茶店に、とある客が来る。
その客はとある依頼をマスターにした。


注意点
アドリブ・性別変更 〇(シナリオを壊さない程度)
演技の上手い・下手は関係なし
楽しく演じていただけると幸いです。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
スカーレット 45 ディアブロ・バーラ所属の殺し屋。荒めの口調の女性。アクアに文句を言いながらも、信頼していたり、、、
アクア 32 スカーレットの相棒の殺し屋。軽い口調で、明るい性格。スカーレットとの相性は良く、本人は気に入っている。
カラット 25 喫茶店「アルテナ」のマスター。ディアブロ・バーラの仲介人もしていて。表と裏、どちらの世界にも顔は広い。
ナギト 29 アリステラ警察組織「アナカラー」に所属する警察。表で処理できない案件を裏に依頼する仲介役をさせられている。
エル 24 アナカラーに所属する新米警察。エルのサポート役をしている。明るい性格で、ハキハキと話す。
アレン 11 マフィア「クロノ」のボス。この街を支配する計画を立てている。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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スカーレット:『赤い月に照らされて、街は静かに眠りにつく。 スカーレット:いくつかの断末魔と無数の銃声が、この街の子守唄となる。 スカーレット:今日もこの街はいくつもの命を食らう。 スカーレット:死神はあたしらなのか、この街なのか、もしくは…』 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー カラット:「いらっしゃいませ。ご注文はなんでしょうか?」 アクア:「マスター、聞いてぇー!!今日の男、クッソイケメンだったのぉ!!」 カラット:「おや、それはそれは…良かったじゃないですか。」 アクア:「でもダメねぇ…テクの方が全然だったのぉ。誰か鍛えてくれる人知らなーい?」 カラット:「どうでしょうね、少なからず私の知り合いには居ないのですが…」 アクア:「ショックだわぁ…そっちがあれば、男にしても良かったのだけれどぉ…」 スカーレット:「昼間から、頭お花畑野郎の愚痴を聞くとか…今日は厄日か?」 アクア:「あら〜、スカーちゃん!居たのぉ?聞いて聞いて〜!!」 スカーレット:「断る。」 アクア:「マスター!もう一個話したいことできたぁー!!スカーちゃんが冷たーい!」 スカーレット:「てめぇに優しくしだしたら、それは偽モンだろうな。」 カラット:「相変わらず仲のよろしい2人だことで…」 アクア:「そうなのぉ〜!羨ましいでしょぉ?」 スカーレット:「仲良くねぇよ、誰がこいつなんかと仲良くしてぇんだよ。」 カラット:「まぁまぁ、お二人さん。少し落ち着いてください。今日の依頼は2人の指名なのですから。」 スカーレット:「よりによってこいつとかよ…ガナンに変えてくんねぇか?」 カラット:「言ったでしょう?2人の指名だと。断ることは出来ませんよ。」 スカーレット:「チッ…」 アクア:「スカーちゃんとかぁ、私、やる気出ちゃうなぁ〜!」 スカーレット:「あたしはやる気出ねぇよ…」 ナギト:「相変わらず、仲がいいのか、悪いのか…今日の依頼は2人が適任だと思ったが…迷惑だったかな?」 スカーレット:「あぁ、いい迷惑だよ。しかも、今日の依頼はあんたのときた。」 ナギト:「お偉い様のやつだよ。仲介役は頭が痛いさ…」 アクア:「あらぁ、ナギちゃーん!お久しぶり〜!…ん?後ろの子はだれぇ?」 ナギト:「あぁ、こいつは新人のサポート役だ。顔合わせついでに連れてきた。」 エル:「こんにちは!アリステラ警察組織「アナカラー」所属、新人のエルです!好きな物は甘いものと、楽しいこと!嫌いなことはそれ以外!よろしくお願いします!」 スカーレット:「うわぁ…この感じ…アクア…てめぇにそっくりじゃねぇか…」 アクア:「あらぁ、エルちゃんって言うのぉ〜!仲良くしましょ〜!」 エル:「はい!お姉さんが楽しい人なら是非!」 ナギト:「おい、エル。この人らは仕事相手だぞ。そうすっぱり言うなよ。」 エル:「はい!すいません!」 アクア:「欲望に忠実なんて…仲良くなれそ〜♪」 スカーレット:「あたしは無理だな…ナギ、変更しといてくれ。」 ナギト:「そう言わないでくれ…俺だって頭を悩ましてる。ただでさえ、うちはブラックなのによ…」 カラット:「んん…皆様方、そろそろお店の開店を致します。お話は、奥の方でお願い致しますか?」 ナギト:「あれ、カラットさんはこっち来ないのか?」 カラット:「行きますよ。バイトの人が来るまでに準備をしとかないと行けないので。」 スカーレット:「真面目なこって、とっとと…奥に行くぞ。」 アクア:「はぁ〜い!」 エル:「はぁ〜い!!」 スカーレット:「…この2人、黙らせてくれ、ナギト。」 ナギト:「無理だよ…我慢してくれ…」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「お前ら、今日、我々はこの街を支配する!夜の王と名乗るアイツからこの街を乗っ取る!野郎ども、準備しろ!革命の始まりだ!!!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スカーレット:「簡単なものなら嫌だぜ?それこそ、こいつ一人でいいだろう?」 ナギト:「エル…説明をお願い。」 エル:「はい!まず、今回のターゲットですが、『クロノ』のリーダー、アレンになります!」 スカーレット:「クロノ?最近静かじゃねぇか。狩る必要あんのか?」 ナギト:「クロノが最近、静かだったのは力を貯めてたようだ。この街を『プレデター』から奪うってテロを起こそうとしてるらしい。」 アクア:「あらぁ…プレデターに挑むなら放置でいいんじゃない?勝てるわけないもの〜。」 カラット:「そうもいかないのですよ、2人共。クロノはかなりの過激派です。街を巻き込んでのクーデターになるでしょう。」 エル:「そうなったら、我々のメンツが立たないです!なので、クーデターを起こす前に潰す事が今回の依頼になります!」 スカーレット:「始まる前に潰そうってのね…で、クーデターの決行日は?」 カラット:「今日です。」 スカーレット:「…は?もう1回言ってくれ。」 カラット:「今日ですよ。今日の夜、クロノはクーデターを起こします。」 スカーレット:「は?おい、どういうことだよナギト!」 ナギト:「…エル…」 エル:「はい、私達は1週間後と聞いていました。」 アクア:「てことは…」 カラット:「確実ですよ、こちらの情報の方が正確です。」 スカーレット:「提供者は?」 カラット:「ルビィさんですよ。」 スカーレット:「じゃあ、正確だな…ナギト?」 ナギト:「やめてくれ…もう既に頭が痛い…」 アクア:「詳しい資料は〜?」 エル:「これです!」 アクア:「なら話は早いわぁ〜、準備して今夜行きましょ〜。」 スカーレット:「まぁ…ちまちまするよりはいいか…」 ナギト:「助かるよ…」 カラット:「では、皆様、首尾よくお願いしますね。」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「赤い月がようやく我らのものに…今夜、アリステラが我がものになる。夜の街を支配するマフィア…プレデター…それを喰らい、この街を…世界を…赤い月を食らうのは我々、クロノだ!ふふ…ふははは!!今夜は…いい、赤月(あかつき)だ!!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スカーレット:「あぁ、嫌な空だぜ…」 アクア:「あらぁ何が嫌なの?いい夜空じゃない、晴れた宵闇(よいやみ)に赤い月が浮かぶ…なんて、ロマンチック〜♪」 スカーレット:「胸糞悪いだろ…赤い月なんてよ。」 アクア:「んー…赤が嫌いなら、なぜスカーレットなんて名乗るのかしら?」 スカーレット:「……うるせぇ…」 カラット:「はいはい、お二人さん。昔話はそれぐらいにしてください。」 アクア:「あら、マスターからの指示が来たわ。はいはーい、こちらアクアちゃんよ〜!」 カラット:「聞こえているようですね。スカーレットさんは?」 スカーレット:「はいよ、聞こえてるぞ。」 カラット:「ならいいでしょう。では、これよりクロノのテロを防ぐ、及びアレンの抹消(まっしょう)を始めます。」 アクア:「雑魚はどうしちゃうのぉ?」 カラット:「消してください。出会う敵全て、消すことの許可は得ております。」 スカーレット:「雑魚処理もあんのかよ…だりぃな…」 アクア:「なら、小物ちゃんは私が貰っちゃうわねぇ?ワクワクさせてくれる人はいるかしらぁ?」 スカーレット:「てめぇを濡らせる程のやつが居るなら、代金は3倍にしてもらわねぇと困るぜ。本気でやんないと行けねぇしよ。」 アクア:「あらぁ、案外いるかもよ?いい男♪あ、スカーちゃんにも紹介しようか?」 スカーレット:「要らねぇよ、バカ。」 カラット:「おふたりさん?早く準備をしてください。」 スカーレット:「はいよ、もう出来てるぞ。」 カラット:「月華(げっか)が照らすは赤き街。眠る悪魔が目を覚ます。」 スカーレット:「天を貫く赤き弾(たま)」 アクア:「死を誘う(いざなう)青き弾(たま)」 カラット:「『ディアブロ・バーラ』。今宵の獲物を喰らいなさい。」 スカーレット:「了解。」 アクア:「了解〜」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「おい、なんだ?騒がしいぞ?…なに?侵入者だと!?なんでこんな日に……計画がバレた?いや、そんなはずは…と、とりあえずそいつらを殺せ!全員を導入して殺すんだ!!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー エル:「あの、先輩?気になることを聞いてもいいですか?」 ナギト:「どうした、エル?」 エル:「クロノの件、あの二人だけで良かったのですか?クロノはプレデター程では無いにしろ、かなり力のあるマフィアです。潰すとなると、もう少し戦力が必要では無いのですか?」 ナギト:「あぁ、そんなことか。あいつらに任せてれば大丈夫だよ。」 エル:「そうなのですか?」 ナギト:「『ディアブロ・バーラ』…悪魔の弾丸を意味する、この街の隠れた死神。そう呼ばれる殺し屋達だよ。」 エル:「殺し屋?マフィアとは違うのですか?」 ナギト:「殺し屋はマフィアと違い、この街をどうこうするつもりは無い。生きるために金を求め、金の為に人を殺す。要は…生きるために人を殺すのが殺し屋って訳さ。」 エル:「へぇ、そうなのですね。」 ナギト:「殺し屋達は何組か居るが…ディアブロ・バーラが1番優秀で、1番恐ろしい組だ。」 エル:「1番恐ろしい?それは何故ですか?」 ナギト:「あそこにいる殺し屋は全員、腕がいい。というか…腕が良すぎる天才達が集まっている。それこそ…裏で通り名があるレベルの怪物たちさ。」 エル:「そうなのですか?では…スカーレットさんとアクアさんは?」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スカーレット:「おら、邪魔だ。道を開けろ。てめぇら、雑魚を相手にしてるほど、あたしは暇じゃないんでね。とっとと道を開けるか、棺桶(かんおけ)の中で寝てな。 スカーレット:『弾いて(はじいて)、砕くは赤き月。魔弾(まだん)を掴んで、全てを乗せる。恨みを込めて名乗ってやるよ。あたしの名はスカーレット。地獄はきっと…いい所さ。』」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ナギト:「赤色に染める悪魔、スカーレット。彼女が歩く道は、屍(しかばね)と血潮(ちしお)のレッドカーペット。返り血で赤く染まる姿からついた異名は『赤で染まる死神』。」 エル:「赤で染まる死神…不思議な異名ですね!」 ナギト:「不思議な異名…そうかもな。」 エル:「それで、アクアさんは?」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アクア:「あらあら、可愛い坊や達ねぇ〜♪ヤル気なのビンビン伝わってくるわぁー!…でも、そんな幼稚な殺気じゃ虫も殺せないわよぉ? アクア:『「深い海に沈んで眠れ。心地よいさざ波の子守唄。閉じた瞳は開くことをやめる。私の名前はアクア。何も知らずに、静かにおやすみ〜。』」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ナギト:「黒と赤の悪魔、アクア。誘惑、毒、暗殺…なんでもこなす悪魔。何色にも染まらない所から黒色と、返り血で赤く染まるその見た目から赤色。すべてを飲み込むようなその強さからついた異名は『全てを食らう赤魔女』」 エル:「おぉ!かっこいいですね!」 ナギト:「かっこいいか…俺は恐ろしいが勝つかな…」 エル:「へぇ…お2人。無事ならいいですね!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「くっ、なんだよ!あいつら…俺の用意した駒をいくつも潰された!」 スカーレット:「よう、元気にしてっかぁ?調子はどうだい、アレンさんよぉ。」 アレン:「な、何者だ!…その、赤い髪に…赤い目…返り血…まさか…赤で染まる死神か!?」 スカーレット:「…その名で呼ぶな、反吐が出る…」 アレン:「クソ…クソクソクソ!」 アクア:「あらぁ…いい男を期待したのだけど…つまらなそうな人ねぇ〜。」 スカーレット:「んだよ…こっち来たのか、クソ魔女。」 アレン:「魔女…?まさか…赤魔女!?」 アクア:「あらあら、その名で呼ばれるのもキュンキュンしちゃうわぁ〜!」 アレン:「てことは…てめぇら…魔弾か!?」 スカーレット:「こいつはあたしの標的だろ?」 アクア:「わかってるわよぉ〜、私も坊や達と遊んでくるわぁ〜♪」 スカーレット:「はいはい…さて、調子に乗りすぎた的さんよぉ。覚悟はいいか?」 アレン:「ク、クソ…金か!?金ならいくらでも出す!俺に付け!この街の…王の部下になれるのだぞ!」 スカーレット:「…この街の王ね…それは…あたしにとって、最低な口説き文句だぜ。」 アレン:「ぐあぁ!?…クソ…なぜだ!?何が気に入らない!」 スカーレット:「片手を打っただけでわめくなよ。それに…何が気に食わないだ?…この街の王はあたしが殺す。王になんてなるつもりはねぇ…あいつを殺せればそれでいい。」 アレン:「あいつを殺すだと…あいつと…ルージュとなんの因縁があるのだ…?そうだ!それに協力してやる!だから…」 スカーレット:「黙れよ……っと…殺しちまった。あぁ、クソ魔女の手伝いをすっか……あぁ、嫌なことを思い出したぜ。…クソが…てめぇだけは…あたしが絶対に殺す…赤い月は……あたしが砕く。」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー エル:「おぉ、ちゃんとアレンさんを殺せたみたいっすねぇ〜。先輩に見張れって言われてるから、聞いてたけど無事に成功してよかった〜!はぁ、テロ決行の日を間違えた時はどうなるかと思ったですよぉ!さて、報告報告っと〜!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー カラット:「いらっしゃいませ。ご注文は?」 ナギト:「ツケを払いに来た、ほらよ。」 カラット:「…確かに。」 エル:「先輩、ここにツケがあるんですか?」 ナギト:「依頼は先払いが基本なんだよ。そういうツケだ。」 エル:「なるほどです!」 スカーレット:「ったくよ、2人の指名依頼だからどんなやつかと思ったら…とんだ雑魚じゃねぇか。」 アクア:「あらあら、私は興奮したわぁ〜!まぁまぁな子達もチラホラいたしねぇ〜!」 ナギト:「上からの命令なんだ…手間をかけたな…」 スカーレット:「次は、このクソ魔女1人か、相方をガランにしてくれ。」 ナギト:「それは…依頼主に言ってくれ…」 エル:「いやぁ、無事に終わってよかったです!」 ナギト:「報酬はそれだ。ほら…」 アクア:「あらぁ、これでどんな男と遊ぼうかしらァ〜♪」 スカーレット:「脳内ピンク野郎が…」 アクア:「褒め言葉だわぁ〜!」 エル:「先輩、仲が良さそうですね!!」 ナギト:「…そうだな、もう考えるのは疲れたさ。」 カラット:「さて、店を開けますので皆様、退散をお願いいたしますね?」 ナギト:「あいよ…また頼むよ、魔弾(まだん)。」 カラット:「では、本日は『ディアブロ・バーラ』をご利用頂き、ありがとうございました。」 スカーレット:「さて…寝るかぁ。昨日は最悪なことを思い出したから…」 アクア:「あら、昔の事とか?」 スカーレット:「…それ以上言うと、ぶち殺すぞ。」 アクア:「怖い怖い……誰に、恨みを込めてるか…思い出しちゃったのかな?ふふ…マスター、遊んできまーす!」

スカーレット:『赤い月に照らされて、街は静かに眠りにつく。 スカーレット:いくつかの断末魔と無数の銃声が、この街の子守唄となる。 スカーレット:今日もこの街はいくつもの命を食らう。 スカーレット:死神はあたしらなのか、この街なのか、もしくは…』 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー カラット:「いらっしゃいませ。ご注文はなんでしょうか?」 アクア:「マスター、聞いてぇー!!今日の男、クッソイケメンだったのぉ!!」 カラット:「おや、それはそれは…良かったじゃないですか。」 アクア:「でもダメねぇ…テクの方が全然だったのぉ。誰か鍛えてくれる人知らなーい?」 カラット:「どうでしょうね、少なからず私の知り合いには居ないのですが…」 アクア:「ショックだわぁ…そっちがあれば、男にしても良かったのだけれどぉ…」 スカーレット:「昼間から、頭お花畑野郎の愚痴を聞くとか…今日は厄日か?」 アクア:「あら〜、スカーちゃん!居たのぉ?聞いて聞いて〜!!」 スカーレット:「断る。」 アクア:「マスター!もう一個話したいことできたぁー!!スカーちゃんが冷たーい!」 スカーレット:「てめぇに優しくしだしたら、それは偽モンだろうな。」 カラット:「相変わらず仲のよろしい2人だことで…」 アクア:「そうなのぉ〜!羨ましいでしょぉ?」 スカーレット:「仲良くねぇよ、誰がこいつなんかと仲良くしてぇんだよ。」 カラット:「まぁまぁ、お二人さん。少し落ち着いてください。今日の依頼は2人の指名なのですから。」 スカーレット:「よりによってこいつとかよ…ガナンに変えてくんねぇか?」 カラット:「言ったでしょう?2人の指名だと。断ることは出来ませんよ。」 スカーレット:「チッ…」 アクア:「スカーちゃんとかぁ、私、やる気出ちゃうなぁ〜!」 スカーレット:「あたしはやる気出ねぇよ…」 ナギト:「相変わらず、仲がいいのか、悪いのか…今日の依頼は2人が適任だと思ったが…迷惑だったかな?」 スカーレット:「あぁ、いい迷惑だよ。しかも、今日の依頼はあんたのときた。」 ナギト:「お偉い様のやつだよ。仲介役は頭が痛いさ…」 アクア:「あらぁ、ナギちゃーん!お久しぶり〜!…ん?後ろの子はだれぇ?」 ナギト:「あぁ、こいつは新人のサポート役だ。顔合わせついでに連れてきた。」 エル:「こんにちは!アリステラ警察組織「アナカラー」所属、新人のエルです!好きな物は甘いものと、楽しいこと!嫌いなことはそれ以外!よろしくお願いします!」 スカーレット:「うわぁ…この感じ…アクア…てめぇにそっくりじゃねぇか…」 アクア:「あらぁ、エルちゃんって言うのぉ〜!仲良くしましょ〜!」 エル:「はい!お姉さんが楽しい人なら是非!」 ナギト:「おい、エル。この人らは仕事相手だぞ。そうすっぱり言うなよ。」 エル:「はい!すいません!」 アクア:「欲望に忠実なんて…仲良くなれそ〜♪」 スカーレット:「あたしは無理だな…ナギ、変更しといてくれ。」 ナギト:「そう言わないでくれ…俺だって頭を悩ましてる。ただでさえ、うちはブラックなのによ…」 カラット:「んん…皆様方、そろそろお店の開店を致します。お話は、奥の方でお願い致しますか?」 ナギト:「あれ、カラットさんはこっち来ないのか?」 カラット:「行きますよ。バイトの人が来るまでに準備をしとかないと行けないので。」 スカーレット:「真面目なこって、とっとと…奥に行くぞ。」 アクア:「はぁ〜い!」 エル:「はぁ〜い!!」 スカーレット:「…この2人、黙らせてくれ、ナギト。」 ナギト:「無理だよ…我慢してくれ…」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「お前ら、今日、我々はこの街を支配する!夜の王と名乗るアイツからこの街を乗っ取る!野郎ども、準備しろ!革命の始まりだ!!!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スカーレット:「簡単なものなら嫌だぜ?それこそ、こいつ一人でいいだろう?」 ナギト:「エル…説明をお願い。」 エル:「はい!まず、今回のターゲットですが、『クロノ』のリーダー、アレンになります!」 スカーレット:「クロノ?最近静かじゃねぇか。狩る必要あんのか?」 ナギト:「クロノが最近、静かだったのは力を貯めてたようだ。この街を『プレデター』から奪うってテロを起こそうとしてるらしい。」 アクア:「あらぁ…プレデターに挑むなら放置でいいんじゃない?勝てるわけないもの〜。」 カラット:「そうもいかないのですよ、2人共。クロノはかなりの過激派です。街を巻き込んでのクーデターになるでしょう。」 エル:「そうなったら、我々のメンツが立たないです!なので、クーデターを起こす前に潰す事が今回の依頼になります!」 スカーレット:「始まる前に潰そうってのね…で、クーデターの決行日は?」 カラット:「今日です。」 スカーレット:「…は?もう1回言ってくれ。」 カラット:「今日ですよ。今日の夜、クロノはクーデターを起こします。」 スカーレット:「は?おい、どういうことだよナギト!」 ナギト:「…エル…」 エル:「はい、私達は1週間後と聞いていました。」 アクア:「てことは…」 カラット:「確実ですよ、こちらの情報の方が正確です。」 スカーレット:「提供者は?」 カラット:「ルビィさんですよ。」 スカーレット:「じゃあ、正確だな…ナギト?」 ナギト:「やめてくれ…もう既に頭が痛い…」 アクア:「詳しい資料は〜?」 エル:「これです!」 アクア:「なら話は早いわぁ〜、準備して今夜行きましょ〜。」 スカーレット:「まぁ…ちまちまするよりはいいか…」 ナギト:「助かるよ…」 カラット:「では、皆様、首尾よくお願いしますね。」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「赤い月がようやく我らのものに…今夜、アリステラが我がものになる。夜の街を支配するマフィア…プレデター…それを喰らい、この街を…世界を…赤い月を食らうのは我々、クロノだ!ふふ…ふははは!!今夜は…いい、赤月(あかつき)だ!!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スカーレット:「あぁ、嫌な空だぜ…」 アクア:「あらぁ何が嫌なの?いい夜空じゃない、晴れた宵闇(よいやみ)に赤い月が浮かぶ…なんて、ロマンチック〜♪」 スカーレット:「胸糞悪いだろ…赤い月なんてよ。」 アクア:「んー…赤が嫌いなら、なぜスカーレットなんて名乗るのかしら?」 スカーレット:「……うるせぇ…」 カラット:「はいはい、お二人さん。昔話はそれぐらいにしてください。」 アクア:「あら、マスターからの指示が来たわ。はいはーい、こちらアクアちゃんよ〜!」 カラット:「聞こえているようですね。スカーレットさんは?」 スカーレット:「はいよ、聞こえてるぞ。」 カラット:「ならいいでしょう。では、これよりクロノのテロを防ぐ、及びアレンの抹消(まっしょう)を始めます。」 アクア:「雑魚はどうしちゃうのぉ?」 カラット:「消してください。出会う敵全て、消すことの許可は得ております。」 スカーレット:「雑魚処理もあんのかよ…だりぃな…」 アクア:「なら、小物ちゃんは私が貰っちゃうわねぇ?ワクワクさせてくれる人はいるかしらぁ?」 スカーレット:「てめぇを濡らせる程のやつが居るなら、代金は3倍にしてもらわねぇと困るぜ。本気でやんないと行けねぇしよ。」 アクア:「あらぁ、案外いるかもよ?いい男♪あ、スカーちゃんにも紹介しようか?」 スカーレット:「要らねぇよ、バカ。」 カラット:「おふたりさん?早く準備をしてください。」 スカーレット:「はいよ、もう出来てるぞ。」 カラット:「月華(げっか)が照らすは赤き街。眠る悪魔が目を覚ます。」 スカーレット:「天を貫く赤き弾(たま)」 アクア:「死を誘う(いざなう)青き弾(たま)」 カラット:「『ディアブロ・バーラ』。今宵の獲物を喰らいなさい。」 スカーレット:「了解。」 アクア:「了解〜」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「おい、なんだ?騒がしいぞ?…なに?侵入者だと!?なんでこんな日に……計画がバレた?いや、そんなはずは…と、とりあえずそいつらを殺せ!全員を導入して殺すんだ!!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー エル:「あの、先輩?気になることを聞いてもいいですか?」 ナギト:「どうした、エル?」 エル:「クロノの件、あの二人だけで良かったのですか?クロノはプレデター程では無いにしろ、かなり力のあるマフィアです。潰すとなると、もう少し戦力が必要では無いのですか?」 ナギト:「あぁ、そんなことか。あいつらに任せてれば大丈夫だよ。」 エル:「そうなのですか?」 ナギト:「『ディアブロ・バーラ』…悪魔の弾丸を意味する、この街の隠れた死神。そう呼ばれる殺し屋達だよ。」 エル:「殺し屋?マフィアとは違うのですか?」 ナギト:「殺し屋はマフィアと違い、この街をどうこうするつもりは無い。生きるために金を求め、金の為に人を殺す。要は…生きるために人を殺すのが殺し屋って訳さ。」 エル:「へぇ、そうなのですね。」 ナギト:「殺し屋達は何組か居るが…ディアブロ・バーラが1番優秀で、1番恐ろしい組だ。」 エル:「1番恐ろしい?それは何故ですか?」 ナギト:「あそこにいる殺し屋は全員、腕がいい。というか…腕が良すぎる天才達が集まっている。それこそ…裏で通り名があるレベルの怪物たちさ。」 エル:「そうなのですか?では…スカーレットさんとアクアさんは?」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー スカーレット:「おら、邪魔だ。道を開けろ。てめぇら、雑魚を相手にしてるほど、あたしは暇じゃないんでね。とっとと道を開けるか、棺桶(かんおけ)の中で寝てな。 スカーレット:『弾いて(はじいて)、砕くは赤き月。魔弾(まだん)を掴んで、全てを乗せる。恨みを込めて名乗ってやるよ。あたしの名はスカーレット。地獄はきっと…いい所さ。』」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ナギト:「赤色に染める悪魔、スカーレット。彼女が歩く道は、屍(しかばね)と血潮(ちしお)のレッドカーペット。返り血で赤く染まる姿からついた異名は『赤で染まる死神』。」 エル:「赤で染まる死神…不思議な異名ですね!」 ナギト:「不思議な異名…そうかもな。」 エル:「それで、アクアさんは?」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アクア:「あらあら、可愛い坊や達ねぇ〜♪ヤル気なのビンビン伝わってくるわぁー!…でも、そんな幼稚な殺気じゃ虫も殺せないわよぉ? アクア:『「深い海に沈んで眠れ。心地よいさざ波の子守唄。閉じた瞳は開くことをやめる。私の名前はアクア。何も知らずに、静かにおやすみ〜。』」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ナギト:「黒と赤の悪魔、アクア。誘惑、毒、暗殺…なんでもこなす悪魔。何色にも染まらない所から黒色と、返り血で赤く染まるその見た目から赤色。すべてを飲み込むようなその強さからついた異名は『全てを食らう赤魔女』」 エル:「おぉ!かっこいいですね!」 ナギト:「かっこいいか…俺は恐ろしいが勝つかな…」 エル:「へぇ…お2人。無事ならいいですね!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー アレン:「くっ、なんだよ!あいつら…俺の用意した駒をいくつも潰された!」 スカーレット:「よう、元気にしてっかぁ?調子はどうだい、アレンさんよぉ。」 アレン:「な、何者だ!…その、赤い髪に…赤い目…返り血…まさか…赤で染まる死神か!?」 スカーレット:「…その名で呼ぶな、反吐が出る…」 アレン:「クソ…クソクソクソ!」 アクア:「あらぁ…いい男を期待したのだけど…つまらなそうな人ねぇ〜。」 スカーレット:「んだよ…こっち来たのか、クソ魔女。」 アレン:「魔女…?まさか…赤魔女!?」 アクア:「あらあら、その名で呼ばれるのもキュンキュンしちゃうわぁ〜!」 アレン:「てことは…てめぇら…魔弾か!?」 スカーレット:「こいつはあたしの標的だろ?」 アクア:「わかってるわよぉ〜、私も坊や達と遊んでくるわぁ〜♪」 スカーレット:「はいはい…さて、調子に乗りすぎた的さんよぉ。覚悟はいいか?」 アレン:「ク、クソ…金か!?金ならいくらでも出す!俺に付け!この街の…王の部下になれるのだぞ!」 スカーレット:「…この街の王ね…それは…あたしにとって、最低な口説き文句だぜ。」 アレン:「ぐあぁ!?…クソ…なぜだ!?何が気に入らない!」 スカーレット:「片手を打っただけでわめくなよ。それに…何が気に食わないだ?…この街の王はあたしが殺す。王になんてなるつもりはねぇ…あいつを殺せればそれでいい。」 アレン:「あいつを殺すだと…あいつと…ルージュとなんの因縁があるのだ…?そうだ!それに協力してやる!だから…」 スカーレット:「黙れよ……っと…殺しちまった。あぁ、クソ魔女の手伝いをすっか……あぁ、嫌なことを思い出したぜ。…クソが…てめぇだけは…あたしが絶対に殺す…赤い月は……あたしが砕く。」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー エル:「おぉ、ちゃんとアレンさんを殺せたみたいっすねぇ〜。先輩に見張れって言われてるから、聞いてたけど無事に成功してよかった〜!はぁ、テロ決行の日を間違えた時はどうなるかと思ったですよぉ!さて、報告報告っと〜!」 0:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー カラット:「いらっしゃいませ。ご注文は?」 ナギト:「ツケを払いに来た、ほらよ。」 カラット:「…確かに。」 エル:「先輩、ここにツケがあるんですか?」 ナギト:「依頼は先払いが基本なんだよ。そういうツケだ。」 エル:「なるほどです!」 スカーレット:「ったくよ、2人の指名依頼だからどんなやつかと思ったら…とんだ雑魚じゃねぇか。」 アクア:「あらあら、私は興奮したわぁ〜!まぁまぁな子達もチラホラいたしねぇ〜!」 ナギト:「上からの命令なんだ…手間をかけたな…」 スカーレット:「次は、このクソ魔女1人か、相方をガランにしてくれ。」 ナギト:「それは…依頼主に言ってくれ…」 エル:「いやぁ、無事に終わってよかったです!」 ナギト:「報酬はそれだ。ほら…」 アクア:「あらぁ、これでどんな男と遊ぼうかしらァ〜♪」 スカーレット:「脳内ピンク野郎が…」 アクア:「褒め言葉だわぁ〜!」 エル:「先輩、仲が良さそうですね!!」 ナギト:「…そうだな、もう考えるのは疲れたさ。」 カラット:「さて、店を開けますので皆様、退散をお願いいたしますね?」 ナギト:「あいよ…また頼むよ、魔弾(まだん)。」 カラット:「では、本日は『ディアブロ・バーラ』をご利用頂き、ありがとうございました。」 スカーレット:「さて…寝るかぁ。昨日は最悪なことを思い出したから…」 アクア:「あら、昔の事とか?」 スカーレット:「…それ以上言うと、ぶち殺すぞ。」 アクア:「怖い怖い……誰に、恨みを込めてるか…思い出しちゃったのかな?ふふ…マスター、遊んできまーす!」