台本概要
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タイトル | 海賊と宝探し |
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作者名 | ハスキ (@e8E3z1ze9Yecxs2) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 5人用台本(男3、女2) |
時間 | 40 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
トレジャーハンターのトルネドは相棒のビムと大海賊トリカブトの残したお宝を探して海を進んでいた。しかし運悪く、最近この辺の海域に出没するようになったベラドンナ海賊団とバッタリ遭遇してしまう・・ 男女不問。アドリブ改変なんでもあり。
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
トルネド | 男 | 100 | 男:駆け出しのトレジャーハンター。勇敢な性格だが女性を見ると口説かずにはいられない女好き。 |
ビム | 女 | 86 | 女:トルネドの相棒。小柄な体系で雑用全般を器用にこなす。恋をいまだ知らずウブ。 |
ベラドンナ | 女 | 90 | 女:ベラドンナ海賊団の船長。とある事情で海賊団の船長をすることになった。実は争いごとが苦手。 |
ガリ | 男 | 80 | 男:ベラドンナ海賊団の頭脳担当。頭は切れるがそのガリガリの体系から体力は壊滅的に無い。 |
マッチョ | 男 | 59 | 男:ベラドンナ海賊団の力仕事担当。そのムキムキボディは鋼のように硬く無尽蔵の体力がある。逆に頭は悪い |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ーー大海原を一つの小型船が風を受けながら進んでいるーー
トルネド:なあビム、ちょっと聞きたいんだけど?
ビム:ん?なんだいトール、今操縦してて忙しいだけど
トルネド:いやさ、いつになったら目的の場所に着くんだろうってね
ビム:え?もうすぐじゃない?
トルネド:・・そもそもビムが商人から買ってきたって言うこの宝の地図が本物か疑わしくなってきたよ
ビム:えー?トールも最初は「これは絶対本物に間違いない!」ってノリノリだったじゃないか
トルネド:そんな事言ったっけ?
ビム:・・相棒やめさせてもらおうかな
トルネド:う、嘘、嘘だって~素晴らしい相棒が居なくなったら俺の冒険は始まらないんだから~
ビム:ほんと調子いいよね、まあ分け前をちゃんともらえたらおいらは問題ないけど
トルネド:よし、お宝を見つけて夢である伝説のトレジャーハンターの仲間入りをするぞ!
ビム:へいへい、がんばりましょー。で、地図を解読出来たって言ってたけど今回のお宝は何なんだい?
トルネド:うん、それがな、なんでもこのエメラルド海域で昔暴れまわってたって言う大海賊「トリカブト」の遺産らしいんだ
ビム:え?トリカブトって、あの歴史的にも有名な「ブラッディ・ウィークリー」をやったトリカブト?
トルネド:そうらしい、トリカブトは向かう所敵無しだったしかなりの財宝を隠し持ってると噂されてたからな
ビム:そんなビックネームの財宝って・・ありえないね、これは外したかも
トルネド:バカ!挑戦する前から諦めるやつがあるか。登った者にしか見えない頂き、見てみたくないか?
ビム:さっき地図の信ぴょう性を疑ってた本人とは思えないくらい手のひら返しだよね
トルネド:しかし本当ならこの辺りに遺跡の入口があるはずなんだがな~
ビム:分かりやすい場所なら今頃見つかってると思うよ
トルネド:たしかに・・何か条件があるのかねー?
ビム:あ!
トルネド:ん?どうした!もしかして入口が見つかったか!?
ビム:た、大変だ、か、海賊船が向かってきてるよ・・
トルネド:え!海賊船だって!?げっ!後ろから来てるじゃないか!
間ーー大型の海賊船が波をかき分けながら猛進してくるーー
ガリ:ん?あれは・・おーい!マッチョ、船長に連絡してくれー、前方に小型船がいやがるってよー!
マッチョ:えー?誰に何を伝えるってー?
ガリ:・・あいつほんとに頭悪いよな。だーかーらー!前方に小型船がいるって、船長ーに伝えろよー!
マッチョ:うーん、なんとなくわかったぞー!
ガリ:あいつほんとにちゃんと伝えれるかなー?
ーー間
ベラドンナ:ふむ、例の遺跡の入口はこの辺りだな。もうすぐだ、もうすぐで財宝は私の物だよ
マッチョ:船長ー!船長ー!
ベラドンナ:あん?なんだい騒々しいね
マッチョ:ガリから船長に連絡しろって
ベラドンナ:で、なんて言ってたんだい?
マッチョ:えーと、「村長の小型犬はいるか?」って言ってました
ベラドンナ:え?村長の、なんだって?
マッチョ:小型犬はいるかってことでさ
ベラドンナ:あいつ村長の知り合いでもいるのか?あとなんで今犬の話してるんだ?
マッチョ:犬好きなんじゃないですかね?
ベラドンナ:・・仕事しろと言っとけ!
マッチョ:へ、へい!
ベラドンナ:はー・・ましな船員がいないのが辛いわ
ーー間
マッチョ:おーい
ガリ:お、帰ってきやがったか。おーい!船長なんて言ってたかー?
マッチョ:えーと、たしか・・始末しろって言ってたー!
ガリ:はー、やっぱり殺るのか。俺ら戦闘要員で雇われたんだろうけど、マッチョも俺も荒事に向いてないんだよなー
マッチョ:どうするんだー?
ガリ:仕方ない、船長命令なら殺るしかないな。よし!マッチョ、砲弾準備手伝えー!あいつらに一発お見舞するぞー!
マッチョ:アイサー
ーー間
ビム:どど、どうしよトール~!
トルネド:おお、落ちつけビム!とと、取り乱すなよ
ビム:言ってるトールの方が足震えてるんだけど!
トルネド:まさか海賊船だからってトリカブトみたいにいきなりブッぱなしては来ないから安心しろ
ビム:あれ?なんか飛んできてないか?
トルネド:へ?んな馬鹿な・・
ビム:ほ、砲撃だぁ~~!
トルネド:か、回避だビム!
ビム:もう手遅れだよ~!
トルネド:ぎゃああああ~!
ーー間
ガリ:よし、着弾確認
マッチョ:おーい、ガリ、あっちの船沈み出したけどいいのかー?
ガリ:沈めるようにしたから当たり前だ馬鹿!船長に任務完了したって伝えてこいよー!
マッチョ:アイサー
ガリ:あれ、でもこの近くに入口があるんじゃなかったか?・・ま、俺ら下っ端の考える事じゃないか
ーー間
ベラドンナ:時間だね、遺跡への扉が開くよ
マッチョ:船長~
ベラドンナ:ん?どうしたんだい?犬の話なら聞かないよ
マッチョ:妊婦感激しました!
ベラドンナ:お前、結婚してたのか?
マッチョ:してませんぜ?
ベラドンナ:・・アホしかいない
ーー間
トルネド:し、沈む~!
ビム:とりあえず船から飛び降りようよトール!
トルネド:そ、そうだな!
ビム:お先!
トルネド:神様~お助けを~!うりぁ~!
間ーー場面は海底の遺跡に移るーー
トルネド:う、・・ここは?
ビム:う・・う~ん・・トール・・それはパスタじゃなくて・・ミミズだよ・・
トルネド:おーいビム!お前いったいなんて夢見てるんだ!?起きろよ!
ビム:はっ!こ、ここは・・あれ?トール?
トルネド:はー、やっと起きたか。いや俺も今起きたとこだけど・・なんだここは?
ビム:何かの遺跡みたいだね。おいら達、たしか海に飛び込んで
トルネド:なんか急に現れた大渦に飲まれたんだよな?
ビム:・・まさかここが?
トルネド:お宝の場所!っ!誰か来るぞ!
ーー間
ガリ:ほんとにあったんですねー、例の海底遺跡
マッチョ:ほわー、すげーなー
ベラドンナ:当たり前だろ、私のこの地図はちゃんとした物なんだからね。それより厄介だね・・
マッチョ:何かまずいことでもあるんですかい船長?
ベラドンナ:ほら見な、あそこの大破した小型船。先客が居るってことさ
ガリ:え?あれは船長が殺れって言って沈めた船ですぜ?
ベラドンナ:は?どういう事だい?
トルネド:ヤーヤー!我こそは荒波を渡りまだ見ぬお宝を追い求めるトレジャーハンター、人は俺の事をこう呼ぶ、「嵐を呼ぶ男」ってな!
ビム:あちゃー、また変なクセが出てるよ
ベラドンナ:な、なんだいお前らは!
トルネド:なんだとはご挨拶だな、さっきの問答無用の一撃、忘れたとは言わせねえぞ!
ガリ:チッ、生きてやがったか。しぶといやつらだぜ
マッチョ:俺、怖いから隠れてていい?
ベラドンナ:ちょっとあんた達、アイツらなんか言ってきてるけどどういう事だい!?
ビム:トール!あいつら海賊なんだよ!?下手に刺激しない方が
トルネド:やられたら、倍返しだ!、それが俺のじっちゃんの教えだ。文句言ってくる!
ビム:あ、バカ!
ガリ:向かってきやがったか、仕方ねえ、マッチョ、俺たちでなんとかするぞ・・あれ?マッチョは?
マッチョ:ガリ~、ファイト~いっぱ~つ
ガリ:あのアホ~!
ベラドンナ:なんか知らないけどあんた達じゃ役にたたないから私が話すわ
ベラドンナ:さあ、どんな言いがかりか知らないけど私がこいつらのボスよ!
トルネド:あんたがボスか!さっきはよくも!よくも・・
ベラドンナ:ん?なんだい私の顔ジロジロ見て
トルネド:う、美しい・・
ベラドンナ:は?
ビム:へ?
ガリ:な!
マッチョ:ワーオ
トルネド:貴方はなんて可憐(かれん)で素敵な女性だろうか!まるで大海原に飛び跳ねるトビウオのようだ!
ベラドンナ:・・おい、そこの連れ、これは褒められてるのか?
ビム:独特な表現だけど一応褒めてるよ
ガリ:あの怒ると怖いうちの船長が素敵だあ?
マッチョ:トビウオって美味しいよな?
ベラドンナ:うるさいよあんた達!で、なんなんだい!
トルネド:惚れた!嫁になってくれ!
ベラドンナ:はあっ!?い、いきなり何いいんだすんだいこいつは
ガリ:あれ、なんか船長、顔赤くなってないですかい?
マッチョ:あ、ほんとだ
ベラドンナ:う、うるさいよ!
ビム:ちょっとちょっとトール!本気かい!?相手は海賊のボスだよ?
トルネド:好きになっちまったもんはしょうがないだろ?俺は本気だ
トルネド:てことで、さっきのは無かった事にする。これからよろしくなハニー!
ベラドンナ:こら!何気安く手を握ってきてるんだい!私はまだ何も言ってないだろう!後、お前が誰だかも知らないんだよ!
トルネド:そんな事かいハニー、これからゆ~っくり俺の事を教えてあげるよ
ベラドンナ:離れろ!撃つぞお前!
ガリ:船長、変なのに好かれたな
マッチョ:おめでただなー
ビム:もうめちゃくちゃだ
ビム:・・あれ?なんか変な音が聞こえる・・なんかだんだん近づいて来てるぞ!?
ガリ:ん?この音は・・船長!なんか来ますぜ!
トルネド:愛しのマイハニー離さないよ
ベラドンナ:は~な~せ~、はっ!なんだって!?
マッチョ:あ、うまそうなやつだ
ベラドンナ:バカ!あれは猛毒のヘビだよ!
ビム:や、やばいよ・・何百、いや何千と近づいて来てる~!トールやばいよ!
トルネド:あは~ハニ~
ビム:目を覚ませ!おりゃ!
トルネド:痛っ!
ガリ:なんでこんな毒蛇がここにいるんだよ!
ベラドンナ:これは侵入者避けのトラップに違いないわ、どこかに抜け道があるはずよ!
ビム:え!そうか、さすがにこれを仕掛けた本人が逃げれる場所は確保してるはず、どこだ?
ガリ:何か抜け道に通じる仕掛けがあるはずだが・・全然見当たらない!
マッチョ:あ・・死んだ母ちゃん父ちゃんが見える~
ガリ:おいー!走馬灯(そうまとう)見てる場合じゃねえ、一緒に探せ~!
トルネド:へい、お困りのようだねハニー、こういう時は落ち着いてティータイムだ
ベラドンナ:お前は・・いい加減に、離れろー!
トルネド:グハッ!
ビム:あ、綺麗なストレートパンチ
トルネド:痛た・・ん?なんか押したな?
ガリ:あー!隠し通路が開きやがったー!
マッチョ:やった~!
ベラドンナ:う、嘘・・?
トルネド:ふ、計算通り
間ーートルネドたちは洞窟内の広い空間に出るーー
トルネド:はぁ、はぁ、なんとか安全な場所に来たようだな。みんな無事か?
ベラドンナ:はぁ、はぁ、あんた誰よりも一番に逃げたやつのセリフとは思えないわね
ビム:はぁ~、疲れた、あんなトラップがあるなんて。ここって本物かもしれないな
マッチョ:みんな体力ないなー、俺全然平気だよ?
ベラドンナ:あんたは体力バカね。あれ?ガリはどうしたの?
マッチョ:あそこでのびてるよ
ガリ:ぜー、ぜー、し、死ぬ・・
ベラドンナ:はぁー。あんた達って、足して割ると丁度いいんだけどねー
トルネド:なんだか広い部屋に着いたけどここはなんの部屋だろうな?
ビム:あ、向こうに扉が二つあるみたいだよ!
ガリ:よっこらせっと。ん?ほんとだな
マッチョ:あ、復活した
ベラドンナ:・・また罠の可能性もあるわね
ビム:あれ?よく見たら天井にたくさん小さな穴が開いてるけどなんだろ?
ガリ:お、ほんとだな。お前なかなか鋭いな。あいつよりまともそうで良かったぜ
ビム:え?あ、ありがと・・
ガリ:なんでそこで顔を赤らめる?
マッチョ:お腹減ったなー。船長なんか食べ物なーい?
ベラドンナ:あんたはもうちょい緊張感持ちなさいよ
トルネド:まあまあ、腹が減ってはなんとやらだ、この携帯食の干し肉をみんなにあげよう
マッチョ:ほ、ほんとか!あんた良い奴だな!
ベラドンナ:食べ物で釣られてるじゃない。まあ・・丁度船に食料忘れてきたから助かるけど
トルネド:惚れたかい?
ベラドンナ:調子に乗るな
トルネド:まあなんだ、旅は道ずれって言うしここらで共闘といかないか?あんた達もお宝が目当てなんだろ?
ベラドンナ:・・そうね。たしかにこの遺跡にはお宝目当てで来たわ。正直この遺跡を舐めてたわ
トルネド:このトルネド様はこういう遺跡なんかを相手に海を駆け回るトレジャーハンターだからな、損はさせないぜ!
ビム:そのほとんどが空振りに終わってるけどねー
ガリ:駄目じゃねえか
マッチョ:でも良い奴だよ?ムシャムシャ
ベラドンナ:ナンパなとことかいまいち信用出来ないやつだけど一応警戒は解いてあげるわ
トルネド:改めて俺はトルネド、こっちはビムだ
ビム:あ、どうもビムっす
ベラドンナ:私は海賊の船長をやってるベラドンナよ。こいつらはデカいのがマッチョで痩せたのがガリよ
マッチョ:はじめまして、よろしく!仲良くしてねー
ガリ:お前は警戒しなさすぎだ、おほん。俺はガリだ、まあ、よろしくな
ビム:・・ガリさんか(小声)
トルネド:ん?どうした?
ビム:え!?なんでもないよ
トルネド:ところで・・なんでベラドンナは海賊の船長なんてやってるんだ?
ベラドンナ:は?
トルネド:いや、海賊の船長らしくないなって思って
ベラドンナ:っ!・・どういう意味よ?
トルネド:元々荒事には向いて無さそうだし悪いやつには見えないからさ
ガリ:あれ?船長、コイツらを始末するように言ってなかったですっけ?
ベラドンナ:は?私はそんな命令してないわよ!
ガリ:えー!?・・おいマッチョ~?
マッチョ:あ、あっちに珍しいキノコ生えてる!あれ食べれるかな?
ベラドンナ:・・なんか手違いがあったようね、すまなかったわ
トルネド:ふ、やっぱり君は悪いやつじゃないな。可愛い君は船長より花に囲まれて優雅にティータイムをしてるのがずっと似合うよ
ベラドンナ:く、口が減らないやつね・・ちょっと嬉しいじゃない(小声)
ビム:何か理由があったんですか?
ベラドンナ:・・私のおじいさんの遺言なのよ。この遺跡にあるという、「この世で一番大事なお宝」を見つける事が
トルネド:なるほど、おじいさんの・・てことはおじいさんは海賊トリカブトの関係者ってわけか
ベラドンナ:それは・・
ビム:ほら!トール、ここには間違いなくお宝が眠ってるんだよ、しかもこの世で一番のお宝だよ!とんでもない価値がありそうだね!
トルネド:だな、ちなみにベラドンナはどんなお宝か知ってるのかい?
ベラドンナ:いや、私も知らないよ。おじいさんは何故かどんなお宝か言ってくれなかったからさ
ガリ:うーん、なんなのか気になるが命も大事だからなー。正直俺は引き返したいぜ
ビム:たしかに命も大事ですよね!
トルネド:あれー?ビムなんか言ってる事おかしくなーい?
マッチョ:キノコ~頂き~、あれ?このキノコ取れないな。えい、えい!
ベラドンナ:ん?なんか部屋が揺れてないかい?
トルネド:・・たしかに、何が起こったんだ?
ビム:おいらなんか嫌な予感がするんだけど
ガリ:お、おい!上、上見ろ!
トルネド:て、天井が下がって来てるだと!?しまった、罠か!
ベラドンナ:それだけじゃないよ!穴から針のようなもんが出てきてる、早く扉に逃げ込まないと全員串刺しだよ!
ガリ:なんてこった!まだ扉の確認が出来てないってのに!
マッチョ:フンガー!
ガリ:な、マッチョ!?
ビム:す、すごい、天井を一人で支えちゃった
マッチョ:みんな、俺がコレ持ってるから早くいけー!
マッチョ:みんな、早くしろ、長くはもたないから!
ガリ:お前、手が血だらけじゃねーか!
ベラドンナ:チッ、どうしたらいいんだよ!
トルネド:馬鹿!あいつが稼いでくれた時間を無駄にしちゃ駄目だ!早く扉に駆け込むぞ!
ビム:とりあえずマッチョは俺たちが扉に入って走れば間に合うはずだから急ごう!
ガリ:く、仕方ねえ、船長!いきましょうぜ!
ベラドンナ:・・わ、分かった。マッチョ!後でちゃんと走ってこいよ!絶対転ぶなよ!振りじゃないからね!
マッチョ:へへ、任せて下さいよ
ーー間
ビム:はぁ、はぁ、なんとか扉までは来れたね。で、でもどちらが正解なんだろ?
ガリ:間違えたらまた罠の可能性もあるかもしれんが・・時間がねえ、早く決めないと
ベラドンナ:チッ、情報が少なすぎるね・・
トルネド:・・左だ
ベラドンナ:え?
トルネド:左が正解の道だと思う
ベラドンナ:思ってあんた
トルネド:ふ、トレジャーハンターの勘ってやつさ
ビム:あ~不安だけど時間もないよ~
ベラドンナ:・・分かった、お宝探しは私は素人だから、あんたの勘ってやつにかけてやるよ。みんなもいいかい?
ガリ:分かりましたよ、正直俺も専門外だ、賛成するよ
ビム:仕方ない、おいらもトールを信じるよ!
ベラドンナ:じゃあ・・開けるよ
トルネド:大丈夫だ、俺を信じろ
ベラドンナ:よし・・せーの!
ビム:開いた!見て!通路が伸びてるよ!正解みたいだ!
ガリ:ほんとに当てやがったのか・・
トルネド:だから言ったろ?信じろって
ベラドンナ:ふ、分かったわ、あんたはほんとにすごいわよ。
トルネド:よし!早くみんな入れ!
ガリ:分かった!おーい!マッチョ、もういいぞー!お前も早くこーい!
マッチョ:・・みんな入ったみたいだね、良かった
ガリ:おーい!何してる!
マッチョ:なんとか頭の悪い俺でも少しは役にたてた・・かな?
ガリ:おい、何やってる・・何やってんだーマッチョー!
ベラドンナ:まさかあいつ!
トルネド:駄目だ!間に合わない!
ベラドンナ:くっ!離しなさい・・
マッチョ:みんなともっと冒険、したかったな・・
ガリ:マッチョーー!
間ーー通路の扉が完全に閉じてしまうーー
ベラドンナ:マッチョ・・
トルネド:仕方なかったんだ。あいつはみんなの為に体を張ったんだよ
ベラドンナ:分かってるよ!分かってるけど・・
ガリ:・・
ビム:ガリさん、大丈夫?
ガリ:あーすまん。・・実は、あいつと俺は幼なじみだったんだよ・・
ビム:え?・・そうだったんだ
ガリ:ずっと一緒に育ってきたんだがいつも二人を足して割ると丁度いいって言われてたんだよ
ビム:仲が、良かったんだね
ガリ:ああ。こんな事してたらいつかこうなるのは分かってたけどな。まさか、あいつの方が先に逝っちまうとわな・・
ビム:ガリさん・・
ベラドンナ:・・よし、みんな先を行くよ。マッチョの意志を無駄にしない為にもお宝を見つけ出さないといけないよ
トルネド:そうだな、どんな困難も乗り越えて行く、それがトレジャーハンターだからな
ガリ:分かりました、あいつの分まで頑張らないと、あいつに顔向け出来ないな。よし、やりますぜ!
ビム:うん、そうだね、おいらもできる限り頑張るよ!
トルネド:それじゃみんな、改めて。いざ、お宝の場所へ!
間ーー通路を抜けた先、再び広い空間に出るーー
ガリ:・・なんだかまた変な部屋だなここは
ベラドンナ:そうね、扉は一つだけどあきらかに何か仕掛けがありそうね。
トルネド:何か扉を開けれる物はないか探してみよう
ビム:あ!みんな来て、ここに何かあるよ!
トルネド:お、さっそく、でかしたビム!どれどれ?
ベラドンナ:これは・・
ガリ:パズルのような石版が二組・・バラバラに置かれてるな。
トルネド:ふーむ、どう思う愛しのハニー?
ベラドンナ:うるさい、これは・・まあ普通に考えたらパズルを解くんだろね。二組ってのが気になるけど
ビム:あ!これ二つ同時に完成させないといけないじゃないかな?
ガリ:あ、なるほど、お前はやっぱり冴えてるな
ビム:えへへ・・そんなに褒められたら・・嬉しいなー
トルネド:あのーお取り込み中すまないけどさ
ビム:あ、ちょっとトール入ってこないで今良いとこなんだ
トルネド:いやーそれがな、「また」天井が下がって来てるんだ
ビム:え?・・ほんとだ!
ベラドンナ:チキショー!またかい、今度は針は無いけどご丁寧に帰り道まで塞がれてるよ。このままじゃみんなぺちゃんこだよ
ガリ:もうこのパズルを解くしかないだろ!さっさとやるぞ!
ベラドンナ:私はこの手は駄目だ、あんたは?
トルネド:俺も昔からこういうパズルは苦手なんだパス
ガリ:あんたら使えねーな!
ビム:ガリ!私に任せて!
ガリ:え?お前やれんのか?
ビム:うん、昔からパズルは得意だから任せてよ!
ガリ:よし!なら時間が無いから同時に開始するぞ!
ビム:う、うん、頑張るよ!
マッチョ:ガリがんばれー!
ガリ:ふ、マッチョが近くで応援してくれてる気がするぜ・・見てろよ!俺たちはこんなとこで終わらないってのを見せてやるぜー!
ガリ:うおおおー!
ビム:でやああー!
ベラドンナ:す、すごい、二人の手元がわからないくらい早いスピードでパズルが解かれていく
トルネド:しかもこの二人横目で相手を確認し合いながらほぼ同じペースで解いてる、すごい息の合い方だ
ガリ:やるなビム、俺のスピードについて来れるとは
ビム:だから言ったでしょ?まだペースを上げてもついてけるよ?
ガリ:言ったな、じゃあギアを上げるぜ
ビム:望むところだよ
ガリ:どぉりゃあ~!
ビム:せいやぁぁ~!
ベラドンナ:二人とも後少しだよ、頑張りな!
トルネド:天井も後少しだよ~!二人ともー頑張れ~!
ガリ:はぁ、はぁ、終わりが
ビム:はぁ、はぁ、見えた!
ガリ:ビムーー!
ビム:はいーー!
ガリ:合わせろやーー!
ビム:アイアイサーー!
間ーー部屋全体の揺れが収まるーー
ベラドンナ:揺れが・・?
トルネド:収まった・・?
ビム:やったーー!やり切ったよガリー!
ガリ:そうだな、ってこら、抱きついてくるな暑苦しい!
ビム:いいじゃん、おいら達ナイスコンビだったんだから!
ガリ:ち、まあ、凄かったよお前は。
ベラドンナ:・・あの二人すごかったね。ガリもだけどあのお嬢ちゃんもやるね
トルネド:あれ?ビムが女だって知ってたのか?
ベラドンナ:当たり前でしょ、舐めないでちょうだい
ガリ:こら!俺にそんな趣味はない、離れろ~
トルネド:・・まあ面白いし、しばらくほっとくか
マッチョ:ガリもおめでたかー
ベラドンナ:それじゃ意味が変わってくるわよ、って・・マ、マッチョ!?
トルネド:マッチョ?
ガリ:え!マッチョだって!
ビム:う、嘘、幽霊なの?
マッチョ:ちゃんと足もあるから幽霊じゃないよー
トルネド:たしかに・・でもいったいあの状況でどうやって脱出したんだ?
マッチョ:え、あれ?えーと、掘った
ガリ:あん?掘っただと?
マッチョ:うん、手で下を掘ってこっちまで追いかけてきた。ほら、そこに穴あるでしょ?
ガリ:げ、なんだこの穴・・パズルに集中してて分からなかった
ベラドンナ:ほんとに良かったよ、無事で・・
マッチョ:あれ?船長なんで泣いてるんだ?誰かにいじめられたか?
ベラドンナ:お、おほん。なんでもないわよ。おかえりなさい、マッチョ
マッチョ:ただいまー!
ガリ:バカヤロ~心配さしてんじゃねえよ~クソッタレ~(号泣)
ビム:うわ、ボロ泣きしてる・・
トルネド:良かったな。誰も欠けることなく次に進めるなんて奇跡・・いや、ここはトレジャーハンターの幸運の女神が居るからかな?
ベラドンナ:誰のことだい?
トルネド:君さ!
ベラドンナ:こいつだけ置いていこうか?
トルネド:ははは照れてるのかな~?
ビム:こういうとこはトールを見習いたいなー
ガリ:あんなんになったら最悪だぞ?
マッチョ:あ、扉が開いてるみたいだよ?
トルネド:ついにお宝が眠ってる部屋かな?
ベラドンナ:よし、みんな、トレジャーハンターも海賊も関係ない、全員揃ってお宝を拝んでやろうじゃないか!
マッチョ:おー!
ガリ:おっしゃー!
ビム:いえーい!
トルネド:ふ、美しい
間ーー通路の一番奥、厳重そうな大きな扉を開けた一同ーー
ベラドンナ:これは・・どういう事だい?
トルネド:いやー、まいったねー
ビム:ここまで来て?
ガリ:宝箱一つってそらねえだろ!?
マッチョ:食いもん入ってるかな?
ガリ:ねえよ!仮に入ってても絶対食うなよ!
マッチョ:え~
ベラドンナ:こんなに大変な思いしてきてやっと辿りついたのに肩透かしだね
トルネド:いや、まだ諦めるのは早いかもしれないぞ?トリカブトの財宝だしとんでもなく大きなダイヤとか入ってるかも
ベラドンナ:・・なーんかやな予感するのよね
ビム:ね、ね、早く開けてみようよ!
ガリ:そうだな、多少ガッカリしたが中身を見て見ないとな
マッチョ:食いもの、食いもの
ガリ:だまれ
トルネド:よし、じゃあベラドンナ、開けていいか?
ベラドンナ:もうここまできたら先か後なんて関係ないわ、開けちゃってちょうだい
トルネド:よし、じゃあいくぞ!
ビム:わくわく
トルネド:どんなお宝だー?って、あれ?
ベラドンナ:ん?どうしたんだい、固まって
ビム:トール、何が入ってるの?
トルネド:いやー、それが・・中に入ってたのは、紙切れ一枚だな。
ビム:えーー!
ガリ:なんだとう!
マッチョ:紙って食える?
トルネド:これは・・トリカブトの手紙みたいだな
ベラドンナ:っ!ちょっと見せてちょうだい!
トルネド:え?はいよ
ベラドンナ:・・間違いない、じいさんの文字だ
トルネド:え!君、トリカブトの孫だったの!?
ガリ:今更だな
ビム:今更だよ
マッチョ:だねー
トルネド:嘘~
ベラドンナ:えーと、「ベラ、この世で一番大事なお宝は見つかったか?ちなみに俺の財宝はここには無い、欲しかったらこの地図に書いてる場所へ行け」だって。・・ふふ、やられたわ、あのたぬきじじいめ。
トルネド:て、ことは?
ビム:この冒険は
ガリ:まだまだ続く
ベラドンナ:そういう事ね
マッチョ:やったー!今度は美味しいもん、いっぱい食べるぞー!
--完
ーー大海原を一つの小型船が風を受けながら進んでいるーー
トルネド:なあビム、ちょっと聞きたいんだけど?
ビム:ん?なんだいトール、今操縦してて忙しいだけど
トルネド:いやさ、いつになったら目的の場所に着くんだろうってね
ビム:え?もうすぐじゃない?
トルネド:・・そもそもビムが商人から買ってきたって言うこの宝の地図が本物か疑わしくなってきたよ
ビム:えー?トールも最初は「これは絶対本物に間違いない!」ってノリノリだったじゃないか
トルネド:そんな事言ったっけ?
ビム:・・相棒やめさせてもらおうかな
トルネド:う、嘘、嘘だって~素晴らしい相棒が居なくなったら俺の冒険は始まらないんだから~
ビム:ほんと調子いいよね、まあ分け前をちゃんともらえたらおいらは問題ないけど
トルネド:よし、お宝を見つけて夢である伝説のトレジャーハンターの仲間入りをするぞ!
ビム:へいへい、がんばりましょー。で、地図を解読出来たって言ってたけど今回のお宝は何なんだい?
トルネド:うん、それがな、なんでもこのエメラルド海域で昔暴れまわってたって言う大海賊「トリカブト」の遺産らしいんだ
ビム:え?トリカブトって、あの歴史的にも有名な「ブラッディ・ウィークリー」をやったトリカブト?
トルネド:そうらしい、トリカブトは向かう所敵無しだったしかなりの財宝を隠し持ってると噂されてたからな
ビム:そんなビックネームの財宝って・・ありえないね、これは外したかも
トルネド:バカ!挑戦する前から諦めるやつがあるか。登った者にしか見えない頂き、見てみたくないか?
ビム:さっき地図の信ぴょう性を疑ってた本人とは思えないくらい手のひら返しだよね
トルネド:しかし本当ならこの辺りに遺跡の入口があるはずなんだがな~
ビム:分かりやすい場所なら今頃見つかってると思うよ
トルネド:たしかに・・何か条件があるのかねー?
ビム:あ!
トルネド:ん?どうした!もしかして入口が見つかったか!?
ビム:た、大変だ、か、海賊船が向かってきてるよ・・
トルネド:え!海賊船だって!?げっ!後ろから来てるじゃないか!
間ーー大型の海賊船が波をかき分けながら猛進してくるーー
ガリ:ん?あれは・・おーい!マッチョ、船長に連絡してくれー、前方に小型船がいやがるってよー!
マッチョ:えー?誰に何を伝えるってー?
ガリ:・・あいつほんとに頭悪いよな。だーかーらー!前方に小型船がいるって、船長ーに伝えろよー!
マッチョ:うーん、なんとなくわかったぞー!
ガリ:あいつほんとにちゃんと伝えれるかなー?
ーー間
ベラドンナ:ふむ、例の遺跡の入口はこの辺りだな。もうすぐだ、もうすぐで財宝は私の物だよ
マッチョ:船長ー!船長ー!
ベラドンナ:あん?なんだい騒々しいね
マッチョ:ガリから船長に連絡しろって
ベラドンナ:で、なんて言ってたんだい?
マッチョ:えーと、「村長の小型犬はいるか?」って言ってました
ベラドンナ:え?村長の、なんだって?
マッチョ:小型犬はいるかってことでさ
ベラドンナ:あいつ村長の知り合いでもいるのか?あとなんで今犬の話してるんだ?
マッチョ:犬好きなんじゃないですかね?
ベラドンナ:・・仕事しろと言っとけ!
マッチョ:へ、へい!
ベラドンナ:はー・・ましな船員がいないのが辛いわ
ーー間
マッチョ:おーい
ガリ:お、帰ってきやがったか。おーい!船長なんて言ってたかー?
マッチョ:えーと、たしか・・始末しろって言ってたー!
ガリ:はー、やっぱり殺るのか。俺ら戦闘要員で雇われたんだろうけど、マッチョも俺も荒事に向いてないんだよなー
マッチョ:どうするんだー?
ガリ:仕方ない、船長命令なら殺るしかないな。よし!マッチョ、砲弾準備手伝えー!あいつらに一発お見舞するぞー!
マッチョ:アイサー
ーー間
ビム:どど、どうしよトール~!
トルネド:おお、落ちつけビム!とと、取り乱すなよ
ビム:言ってるトールの方が足震えてるんだけど!
トルネド:まさか海賊船だからってトリカブトみたいにいきなりブッぱなしては来ないから安心しろ
ビム:あれ?なんか飛んできてないか?
トルネド:へ?んな馬鹿な・・
ビム:ほ、砲撃だぁ~~!
トルネド:か、回避だビム!
ビム:もう手遅れだよ~!
トルネド:ぎゃああああ~!
ーー間
ガリ:よし、着弾確認
マッチョ:おーい、ガリ、あっちの船沈み出したけどいいのかー?
ガリ:沈めるようにしたから当たり前だ馬鹿!船長に任務完了したって伝えてこいよー!
マッチョ:アイサー
ガリ:あれ、でもこの近くに入口があるんじゃなかったか?・・ま、俺ら下っ端の考える事じゃないか
ーー間
ベラドンナ:時間だね、遺跡への扉が開くよ
マッチョ:船長~
ベラドンナ:ん?どうしたんだい?犬の話なら聞かないよ
マッチョ:妊婦感激しました!
ベラドンナ:お前、結婚してたのか?
マッチョ:してませんぜ?
ベラドンナ:・・アホしかいない
ーー間
トルネド:し、沈む~!
ビム:とりあえず船から飛び降りようよトール!
トルネド:そ、そうだな!
ビム:お先!
トルネド:神様~お助けを~!うりぁ~!
間ーー場面は海底の遺跡に移るーー
トルネド:う、・・ここは?
ビム:う・・う~ん・・トール・・それはパスタじゃなくて・・ミミズだよ・・
トルネド:おーいビム!お前いったいなんて夢見てるんだ!?起きろよ!
ビム:はっ!こ、ここは・・あれ?トール?
トルネド:はー、やっと起きたか。いや俺も今起きたとこだけど・・なんだここは?
ビム:何かの遺跡みたいだね。おいら達、たしか海に飛び込んで
トルネド:なんか急に現れた大渦に飲まれたんだよな?
ビム:・・まさかここが?
トルネド:お宝の場所!っ!誰か来るぞ!
ーー間
ガリ:ほんとにあったんですねー、例の海底遺跡
マッチョ:ほわー、すげーなー
ベラドンナ:当たり前だろ、私のこの地図はちゃんとした物なんだからね。それより厄介だね・・
マッチョ:何かまずいことでもあるんですかい船長?
ベラドンナ:ほら見な、あそこの大破した小型船。先客が居るってことさ
ガリ:え?あれは船長が殺れって言って沈めた船ですぜ?
ベラドンナ:は?どういう事だい?
トルネド:ヤーヤー!我こそは荒波を渡りまだ見ぬお宝を追い求めるトレジャーハンター、人は俺の事をこう呼ぶ、「嵐を呼ぶ男」ってな!
ビム:あちゃー、また変なクセが出てるよ
ベラドンナ:な、なんだいお前らは!
トルネド:なんだとはご挨拶だな、さっきの問答無用の一撃、忘れたとは言わせねえぞ!
ガリ:チッ、生きてやがったか。しぶといやつらだぜ
マッチョ:俺、怖いから隠れてていい?
ベラドンナ:ちょっとあんた達、アイツらなんか言ってきてるけどどういう事だい!?
ビム:トール!あいつら海賊なんだよ!?下手に刺激しない方が
トルネド:やられたら、倍返しだ!、それが俺のじっちゃんの教えだ。文句言ってくる!
ビム:あ、バカ!
ガリ:向かってきやがったか、仕方ねえ、マッチョ、俺たちでなんとかするぞ・・あれ?マッチョは?
マッチョ:ガリ~、ファイト~いっぱ~つ
ガリ:あのアホ~!
ベラドンナ:なんか知らないけどあんた達じゃ役にたたないから私が話すわ
ベラドンナ:さあ、どんな言いがかりか知らないけど私がこいつらのボスよ!
トルネド:あんたがボスか!さっきはよくも!よくも・・
ベラドンナ:ん?なんだい私の顔ジロジロ見て
トルネド:う、美しい・・
ベラドンナ:は?
ビム:へ?
ガリ:な!
マッチョ:ワーオ
トルネド:貴方はなんて可憐(かれん)で素敵な女性だろうか!まるで大海原に飛び跳ねるトビウオのようだ!
ベラドンナ:・・おい、そこの連れ、これは褒められてるのか?
ビム:独特な表現だけど一応褒めてるよ
ガリ:あの怒ると怖いうちの船長が素敵だあ?
マッチョ:トビウオって美味しいよな?
ベラドンナ:うるさいよあんた達!で、なんなんだい!
トルネド:惚れた!嫁になってくれ!
ベラドンナ:はあっ!?い、いきなり何いいんだすんだいこいつは
ガリ:あれ、なんか船長、顔赤くなってないですかい?
マッチョ:あ、ほんとだ
ベラドンナ:う、うるさいよ!
ビム:ちょっとちょっとトール!本気かい!?相手は海賊のボスだよ?
トルネド:好きになっちまったもんはしょうがないだろ?俺は本気だ
トルネド:てことで、さっきのは無かった事にする。これからよろしくなハニー!
ベラドンナ:こら!何気安く手を握ってきてるんだい!私はまだ何も言ってないだろう!後、お前が誰だかも知らないんだよ!
トルネド:そんな事かいハニー、これからゆ~っくり俺の事を教えてあげるよ
ベラドンナ:離れろ!撃つぞお前!
ガリ:船長、変なのに好かれたな
マッチョ:おめでただなー
ビム:もうめちゃくちゃだ
ビム:・・あれ?なんか変な音が聞こえる・・なんかだんだん近づいて来てるぞ!?
ガリ:ん?この音は・・船長!なんか来ますぜ!
トルネド:愛しのマイハニー離さないよ
ベラドンナ:は~な~せ~、はっ!なんだって!?
マッチョ:あ、うまそうなやつだ
ベラドンナ:バカ!あれは猛毒のヘビだよ!
ビム:や、やばいよ・・何百、いや何千と近づいて来てる~!トールやばいよ!
トルネド:あは~ハニ~
ビム:目を覚ませ!おりゃ!
トルネド:痛っ!
ガリ:なんでこんな毒蛇がここにいるんだよ!
ベラドンナ:これは侵入者避けのトラップに違いないわ、どこかに抜け道があるはずよ!
ビム:え!そうか、さすがにこれを仕掛けた本人が逃げれる場所は確保してるはず、どこだ?
ガリ:何か抜け道に通じる仕掛けがあるはずだが・・全然見当たらない!
マッチョ:あ・・死んだ母ちゃん父ちゃんが見える~
ガリ:おいー!走馬灯(そうまとう)見てる場合じゃねえ、一緒に探せ~!
トルネド:へい、お困りのようだねハニー、こういう時は落ち着いてティータイムだ
ベラドンナ:お前は・・いい加減に、離れろー!
トルネド:グハッ!
ビム:あ、綺麗なストレートパンチ
トルネド:痛た・・ん?なんか押したな?
ガリ:あー!隠し通路が開きやがったー!
マッチョ:やった~!
ベラドンナ:う、嘘・・?
トルネド:ふ、計算通り
間ーートルネドたちは洞窟内の広い空間に出るーー
トルネド:はぁ、はぁ、なんとか安全な場所に来たようだな。みんな無事か?
ベラドンナ:はぁ、はぁ、あんた誰よりも一番に逃げたやつのセリフとは思えないわね
ビム:はぁ~、疲れた、あんなトラップがあるなんて。ここって本物かもしれないな
マッチョ:みんな体力ないなー、俺全然平気だよ?
ベラドンナ:あんたは体力バカね。あれ?ガリはどうしたの?
マッチョ:あそこでのびてるよ
ガリ:ぜー、ぜー、し、死ぬ・・
ベラドンナ:はぁー。あんた達って、足して割ると丁度いいんだけどねー
トルネド:なんだか広い部屋に着いたけどここはなんの部屋だろうな?
ビム:あ、向こうに扉が二つあるみたいだよ!
ガリ:よっこらせっと。ん?ほんとだな
マッチョ:あ、復活した
ベラドンナ:・・また罠の可能性もあるわね
ビム:あれ?よく見たら天井にたくさん小さな穴が開いてるけどなんだろ?
ガリ:お、ほんとだな。お前なかなか鋭いな。あいつよりまともそうで良かったぜ
ビム:え?あ、ありがと・・
ガリ:なんでそこで顔を赤らめる?
マッチョ:お腹減ったなー。船長なんか食べ物なーい?
ベラドンナ:あんたはもうちょい緊張感持ちなさいよ
トルネド:まあまあ、腹が減ってはなんとやらだ、この携帯食の干し肉をみんなにあげよう
マッチョ:ほ、ほんとか!あんた良い奴だな!
ベラドンナ:食べ物で釣られてるじゃない。まあ・・丁度船に食料忘れてきたから助かるけど
トルネド:惚れたかい?
ベラドンナ:調子に乗るな
トルネド:まあなんだ、旅は道ずれって言うしここらで共闘といかないか?あんた達もお宝が目当てなんだろ?
ベラドンナ:・・そうね。たしかにこの遺跡にはお宝目当てで来たわ。正直この遺跡を舐めてたわ
トルネド:このトルネド様はこういう遺跡なんかを相手に海を駆け回るトレジャーハンターだからな、損はさせないぜ!
ビム:そのほとんどが空振りに終わってるけどねー
ガリ:駄目じゃねえか
マッチョ:でも良い奴だよ?ムシャムシャ
ベラドンナ:ナンパなとことかいまいち信用出来ないやつだけど一応警戒は解いてあげるわ
トルネド:改めて俺はトルネド、こっちはビムだ
ビム:あ、どうもビムっす
ベラドンナ:私は海賊の船長をやってるベラドンナよ。こいつらはデカいのがマッチョで痩せたのがガリよ
マッチョ:はじめまして、よろしく!仲良くしてねー
ガリ:お前は警戒しなさすぎだ、おほん。俺はガリだ、まあ、よろしくな
ビム:・・ガリさんか(小声)
トルネド:ん?どうした?
ビム:え!?なんでもないよ
トルネド:ところで・・なんでベラドンナは海賊の船長なんてやってるんだ?
ベラドンナ:は?
トルネド:いや、海賊の船長らしくないなって思って
ベラドンナ:っ!・・どういう意味よ?
トルネド:元々荒事には向いて無さそうだし悪いやつには見えないからさ
ガリ:あれ?船長、コイツらを始末するように言ってなかったですっけ?
ベラドンナ:は?私はそんな命令してないわよ!
ガリ:えー!?・・おいマッチョ~?
マッチョ:あ、あっちに珍しいキノコ生えてる!あれ食べれるかな?
ベラドンナ:・・なんか手違いがあったようね、すまなかったわ
トルネド:ふ、やっぱり君は悪いやつじゃないな。可愛い君は船長より花に囲まれて優雅にティータイムをしてるのがずっと似合うよ
ベラドンナ:く、口が減らないやつね・・ちょっと嬉しいじゃない(小声)
ビム:何か理由があったんですか?
ベラドンナ:・・私のおじいさんの遺言なのよ。この遺跡にあるという、「この世で一番大事なお宝」を見つける事が
トルネド:なるほど、おじいさんの・・てことはおじいさんは海賊トリカブトの関係者ってわけか
ベラドンナ:それは・・
ビム:ほら!トール、ここには間違いなくお宝が眠ってるんだよ、しかもこの世で一番のお宝だよ!とんでもない価値がありそうだね!
トルネド:だな、ちなみにベラドンナはどんなお宝か知ってるのかい?
ベラドンナ:いや、私も知らないよ。おじいさんは何故かどんなお宝か言ってくれなかったからさ
ガリ:うーん、なんなのか気になるが命も大事だからなー。正直俺は引き返したいぜ
ビム:たしかに命も大事ですよね!
トルネド:あれー?ビムなんか言ってる事おかしくなーい?
マッチョ:キノコ~頂き~、あれ?このキノコ取れないな。えい、えい!
ベラドンナ:ん?なんか部屋が揺れてないかい?
トルネド:・・たしかに、何が起こったんだ?
ビム:おいらなんか嫌な予感がするんだけど
ガリ:お、おい!上、上見ろ!
トルネド:て、天井が下がって来てるだと!?しまった、罠か!
ベラドンナ:それだけじゃないよ!穴から針のようなもんが出てきてる、早く扉に逃げ込まないと全員串刺しだよ!
ガリ:なんてこった!まだ扉の確認が出来てないってのに!
マッチョ:フンガー!
ガリ:な、マッチョ!?
ビム:す、すごい、天井を一人で支えちゃった
マッチョ:みんな、俺がコレ持ってるから早くいけー!
マッチョ:みんな、早くしろ、長くはもたないから!
ガリ:お前、手が血だらけじゃねーか!
ベラドンナ:チッ、どうしたらいいんだよ!
トルネド:馬鹿!あいつが稼いでくれた時間を無駄にしちゃ駄目だ!早く扉に駆け込むぞ!
ビム:とりあえずマッチョは俺たちが扉に入って走れば間に合うはずだから急ごう!
ガリ:く、仕方ねえ、船長!いきましょうぜ!
ベラドンナ:・・わ、分かった。マッチョ!後でちゃんと走ってこいよ!絶対転ぶなよ!振りじゃないからね!
マッチョ:へへ、任せて下さいよ
ーー間
ビム:はぁ、はぁ、なんとか扉までは来れたね。で、でもどちらが正解なんだろ?
ガリ:間違えたらまた罠の可能性もあるかもしれんが・・時間がねえ、早く決めないと
ベラドンナ:チッ、情報が少なすぎるね・・
トルネド:・・左だ
ベラドンナ:え?
トルネド:左が正解の道だと思う
ベラドンナ:思ってあんた
トルネド:ふ、トレジャーハンターの勘ってやつさ
ビム:あ~不安だけど時間もないよ~
ベラドンナ:・・分かった、お宝探しは私は素人だから、あんたの勘ってやつにかけてやるよ。みんなもいいかい?
ガリ:分かりましたよ、正直俺も専門外だ、賛成するよ
ビム:仕方ない、おいらもトールを信じるよ!
ベラドンナ:じゃあ・・開けるよ
トルネド:大丈夫だ、俺を信じろ
ベラドンナ:よし・・せーの!
ビム:開いた!見て!通路が伸びてるよ!正解みたいだ!
ガリ:ほんとに当てやがったのか・・
トルネド:だから言ったろ?信じろって
ベラドンナ:ふ、分かったわ、あんたはほんとにすごいわよ。
トルネド:よし!早くみんな入れ!
ガリ:分かった!おーい!マッチョ、もういいぞー!お前も早くこーい!
マッチョ:・・みんな入ったみたいだね、良かった
ガリ:おーい!何してる!
マッチョ:なんとか頭の悪い俺でも少しは役にたてた・・かな?
ガリ:おい、何やってる・・何やってんだーマッチョー!
ベラドンナ:まさかあいつ!
トルネド:駄目だ!間に合わない!
ベラドンナ:くっ!離しなさい・・
マッチョ:みんなともっと冒険、したかったな・・
ガリ:マッチョーー!
間ーー通路の扉が完全に閉じてしまうーー
ベラドンナ:マッチョ・・
トルネド:仕方なかったんだ。あいつはみんなの為に体を張ったんだよ
ベラドンナ:分かってるよ!分かってるけど・・
ガリ:・・
ビム:ガリさん、大丈夫?
ガリ:あーすまん。・・実は、あいつと俺は幼なじみだったんだよ・・
ビム:え?・・そうだったんだ
ガリ:ずっと一緒に育ってきたんだがいつも二人を足して割ると丁度いいって言われてたんだよ
ビム:仲が、良かったんだね
ガリ:ああ。こんな事してたらいつかこうなるのは分かってたけどな。まさか、あいつの方が先に逝っちまうとわな・・
ビム:ガリさん・・
ベラドンナ:・・よし、みんな先を行くよ。マッチョの意志を無駄にしない為にもお宝を見つけ出さないといけないよ
トルネド:そうだな、どんな困難も乗り越えて行く、それがトレジャーハンターだからな
ガリ:分かりました、あいつの分まで頑張らないと、あいつに顔向け出来ないな。よし、やりますぜ!
ビム:うん、そうだね、おいらもできる限り頑張るよ!
トルネド:それじゃみんな、改めて。いざ、お宝の場所へ!
間ーー通路を抜けた先、再び広い空間に出るーー
ガリ:・・なんだかまた変な部屋だなここは
ベラドンナ:そうね、扉は一つだけどあきらかに何か仕掛けがありそうね。
トルネド:何か扉を開けれる物はないか探してみよう
ビム:あ!みんな来て、ここに何かあるよ!
トルネド:お、さっそく、でかしたビム!どれどれ?
ベラドンナ:これは・・
ガリ:パズルのような石版が二組・・バラバラに置かれてるな。
トルネド:ふーむ、どう思う愛しのハニー?
ベラドンナ:うるさい、これは・・まあ普通に考えたらパズルを解くんだろね。二組ってのが気になるけど
ビム:あ!これ二つ同時に完成させないといけないじゃないかな?
ガリ:あ、なるほど、お前はやっぱり冴えてるな
ビム:えへへ・・そんなに褒められたら・・嬉しいなー
トルネド:あのーお取り込み中すまないけどさ
ビム:あ、ちょっとトール入ってこないで今良いとこなんだ
トルネド:いやーそれがな、「また」天井が下がって来てるんだ
ビム:え?・・ほんとだ!
ベラドンナ:チキショー!またかい、今度は針は無いけどご丁寧に帰り道まで塞がれてるよ。このままじゃみんなぺちゃんこだよ
ガリ:もうこのパズルを解くしかないだろ!さっさとやるぞ!
ベラドンナ:私はこの手は駄目だ、あんたは?
トルネド:俺も昔からこういうパズルは苦手なんだパス
ガリ:あんたら使えねーな!
ビム:ガリ!私に任せて!
ガリ:え?お前やれんのか?
ビム:うん、昔からパズルは得意だから任せてよ!
ガリ:よし!なら時間が無いから同時に開始するぞ!
ビム:う、うん、頑張るよ!
マッチョ:ガリがんばれー!
ガリ:ふ、マッチョが近くで応援してくれてる気がするぜ・・見てろよ!俺たちはこんなとこで終わらないってのを見せてやるぜー!
ガリ:うおおおー!
ビム:でやああー!
ベラドンナ:す、すごい、二人の手元がわからないくらい早いスピードでパズルが解かれていく
トルネド:しかもこの二人横目で相手を確認し合いながらほぼ同じペースで解いてる、すごい息の合い方だ
ガリ:やるなビム、俺のスピードについて来れるとは
ビム:だから言ったでしょ?まだペースを上げてもついてけるよ?
ガリ:言ったな、じゃあギアを上げるぜ
ビム:望むところだよ
ガリ:どぉりゃあ~!
ビム:せいやぁぁ~!
ベラドンナ:二人とも後少しだよ、頑張りな!
トルネド:天井も後少しだよ~!二人ともー頑張れ~!
ガリ:はぁ、はぁ、終わりが
ビム:はぁ、はぁ、見えた!
ガリ:ビムーー!
ビム:はいーー!
ガリ:合わせろやーー!
ビム:アイアイサーー!
間ーー部屋全体の揺れが収まるーー
ベラドンナ:揺れが・・?
トルネド:収まった・・?
ビム:やったーー!やり切ったよガリー!
ガリ:そうだな、ってこら、抱きついてくるな暑苦しい!
ビム:いいじゃん、おいら達ナイスコンビだったんだから!
ガリ:ち、まあ、凄かったよお前は。
ベラドンナ:・・あの二人すごかったね。ガリもだけどあのお嬢ちゃんもやるね
トルネド:あれ?ビムが女だって知ってたのか?
ベラドンナ:当たり前でしょ、舐めないでちょうだい
ガリ:こら!俺にそんな趣味はない、離れろ~
トルネド:・・まあ面白いし、しばらくほっとくか
マッチョ:ガリもおめでたかー
ベラドンナ:それじゃ意味が変わってくるわよ、って・・マ、マッチョ!?
トルネド:マッチョ?
ガリ:え!マッチョだって!
ビム:う、嘘、幽霊なの?
マッチョ:ちゃんと足もあるから幽霊じゃないよー
トルネド:たしかに・・でもいったいあの状況でどうやって脱出したんだ?
マッチョ:え、あれ?えーと、掘った
ガリ:あん?掘っただと?
マッチョ:うん、手で下を掘ってこっちまで追いかけてきた。ほら、そこに穴あるでしょ?
ガリ:げ、なんだこの穴・・パズルに集中してて分からなかった
ベラドンナ:ほんとに良かったよ、無事で・・
マッチョ:あれ?船長なんで泣いてるんだ?誰かにいじめられたか?
ベラドンナ:お、おほん。なんでもないわよ。おかえりなさい、マッチョ
マッチョ:ただいまー!
ガリ:バカヤロ~心配さしてんじゃねえよ~クソッタレ~(号泣)
ビム:うわ、ボロ泣きしてる・・
トルネド:良かったな。誰も欠けることなく次に進めるなんて奇跡・・いや、ここはトレジャーハンターの幸運の女神が居るからかな?
ベラドンナ:誰のことだい?
トルネド:君さ!
ベラドンナ:こいつだけ置いていこうか?
トルネド:ははは照れてるのかな~?
ビム:こういうとこはトールを見習いたいなー
ガリ:あんなんになったら最悪だぞ?
マッチョ:あ、扉が開いてるみたいだよ?
トルネド:ついにお宝が眠ってる部屋かな?
ベラドンナ:よし、みんな、トレジャーハンターも海賊も関係ない、全員揃ってお宝を拝んでやろうじゃないか!
マッチョ:おー!
ガリ:おっしゃー!
ビム:いえーい!
トルネド:ふ、美しい
間ーー通路の一番奥、厳重そうな大きな扉を開けた一同ーー
ベラドンナ:これは・・どういう事だい?
トルネド:いやー、まいったねー
ビム:ここまで来て?
ガリ:宝箱一つってそらねえだろ!?
マッチョ:食いもん入ってるかな?
ガリ:ねえよ!仮に入ってても絶対食うなよ!
マッチョ:え~
ベラドンナ:こんなに大変な思いしてきてやっと辿りついたのに肩透かしだね
トルネド:いや、まだ諦めるのは早いかもしれないぞ?トリカブトの財宝だしとんでもなく大きなダイヤとか入ってるかも
ベラドンナ:・・なーんかやな予感するのよね
ビム:ね、ね、早く開けてみようよ!
ガリ:そうだな、多少ガッカリしたが中身を見て見ないとな
マッチョ:食いもの、食いもの
ガリ:だまれ
トルネド:よし、じゃあベラドンナ、開けていいか?
ベラドンナ:もうここまできたら先か後なんて関係ないわ、開けちゃってちょうだい
トルネド:よし、じゃあいくぞ!
ビム:わくわく
トルネド:どんなお宝だー?って、あれ?
ベラドンナ:ん?どうしたんだい、固まって
ビム:トール、何が入ってるの?
トルネド:いやー、それが・・中に入ってたのは、紙切れ一枚だな。
ビム:えーー!
ガリ:なんだとう!
マッチョ:紙って食える?
トルネド:これは・・トリカブトの手紙みたいだな
ベラドンナ:っ!ちょっと見せてちょうだい!
トルネド:え?はいよ
ベラドンナ:・・間違いない、じいさんの文字だ
トルネド:え!君、トリカブトの孫だったの!?
ガリ:今更だな
ビム:今更だよ
マッチョ:だねー
トルネド:嘘~
ベラドンナ:えーと、「ベラ、この世で一番大事なお宝は見つかったか?ちなみに俺の財宝はここには無い、欲しかったらこの地図に書いてる場所へ行け」だって。・・ふふ、やられたわ、あのたぬきじじいめ。
トルネド:て、ことは?
ビム:この冒険は
ガリ:まだまだ続く
ベラドンナ:そういう事ね
マッチョ:やったー!今度は美味しいもん、いっぱい食べるぞー!
--完