台本概要

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タイトル
作者名 冷凍みかん-光柑-  (@mikanchilled)
ジャンル コメディ
演者人数 3人用台本(男2、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 漢文の授業中に眠ってしまう田端。田端を目覚めさせるべく、谷丸と水瀬ががんばる話です。

ご自由に楽しんでください。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
田端 34 孤独を好む男子高校生。よく寝る。
水瀬 41 真面目な女子高生。感情豊か。
谷丸 37 漢文の教師。柔和な人柄で誤魔化しているが、性格はかなりふざけている。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
田端:だせ!ここから出しやがれ!! 谷丸:… 田端:あっとォ… 田端:やべえ…目が合っちまった…これで… 田端:これで、何回目だ…? 0: 水瀬:田端(たばた)くん!田端くんてば! 田端:あう…水瀬(みなせ)…? 水瀬:古典の授業とっくに終わったよ? 水瀬:次は漢文の実習なんだから、移動しなきゃ。 田端:ほっといてくれよ。僕は独りがいいんだ。 水瀬:出欠確認は学級委員の仕事なの! 水瀬:ほら準備した! 田端:ハア…学校というのは孤独を謳歌する時間もないのか。 水瀬:田端くんに孤独は向いてないと思うな。独りでいたって クサクサしてるだけなんだから。 田端:いやだ。僕は偉大な文豪になるんだ。 水瀬:支離滅裂すぎ。寝ぼけてると今日を逃すよ。 田端:前向きカレンダーみたいなこと言いやがって。 水瀬:ほら、起きた起きた! 0: 水瀬:田端、水瀬。遅れました。 谷丸:しいいいい。静かにして… 田端:みんな眠ってる…? 谷丸:実践 漢文学の授業にようこそ。とっても気持ちのいい陽だまりを見つけたからね。 谷丸:みんなとシェアしてる所さ。 水瀬:ただでさえ眠い漢文の授業でそんなことしたら皆寝ちゃいますよ。 谷丸:ああそうだね。しかし君だって今、起きているのかい?本当は眠っているのではないかい? 水瀬:何を言っているんですか。起きてるに決まってるじゃないですか。 谷丸:ふふふ、人間の脳は直感的に因果律を構築する機能を備えている。 谷丸:今君が目にしている状況も、何かがおかしいと思う一方で 谷丸:脳は納得しようとしている真っ最中なのさ。 谷丸:それは現実世界だけには当てはまらない。 谷丸:たとえば夢。 水瀬:夢…? 谷丸:支離滅裂で思い返せば不可解な夢でさえ、見ている最中の脳はまるで現実だと信じて疑わない。 谷丸:かの荘子(そうし)はこうした脳の在り方を胡蝶の夢に喩(たと)えて指摘したわけさ。 水瀬:ねえ、今日の谷丸(たにまる)先生なんかおかしいよ… 田端:〈いびき〉ぐー… 水瀬:ちょっと!田端くん!寝てるの!?起きてよ! 谷丸:ふふふ、田端くんはもう”気づいた”ようだね。これが道(タオ)だよ。 水瀬:単純に話が長くて寝ただけだと思うけど… 谷丸:水瀬くん。田端くんに会いたいかい? 水瀬:会いたいって…田端くんはここに居るでしょ? 谷丸:ふふふ、田端くんは今夢の中だよ… 谷丸:知りたくはないかい?田端くんがどんな夢を見ているか… 水瀬:田端くんの夢… 谷丸:こっちだよ 水瀬:(ぽかぽかした陽だまりの植物園。そこにはおよそ似つかわしくない錆びた扉があった) 谷丸:さあ、なかへどうぞ。 水瀬:(打ちっぱなしの冷たいコンクリートの部屋には、監視用の大きなガラス窓が張られていた) 水瀬:(ガラス窓の向こうには両手を拘束された田端くんがいた) 水瀬:田端くん!? 谷丸:あ、ダメだよ!寝ている人に話しかけちゃあ! 水瀬:そんなこと言ってる場合じゃないでしょっ! 水瀬:田端くん!無事なの!?私の声が聞こえる? 田端:ここは…どこだ…? 水瀬:田端くん! 谷丸:無駄だよ。田端くんは今、夢を見ているんだ。田端くんを目覚めさせるには 谷丸:夢を完成させるしかない。 水瀬:完成させるって…? 谷丸:何があっても、役を演じ続けるんだ。 水瀬:役って何!?私は、何をすればいいんですか、? 谷丸:とにかく僕に合わせてくれればいい。 田端:誰か…だれかいませんか…! 谷丸:やあ、田端くん。お目覚めのようだね。 田端:その声は、谷丸(たにまる)先生? 谷丸:僕はね、君たち生徒に失望したよ。 谷丸:情報化社会が進み、人々はより簡単に交流できる…そんな世界が訪れたというのに 谷丸:君たちときたら、集団生活に身を置きながらも孤独を求めようとする… 谷丸:〈哀愁〉僕ァ、それが悲しいんだなァ… 田端:話が見えません!拘束を解いてください! 谷丸:解くわけなかろうがぅッ!! 田端:ひい!急に怒鳴り出す大人怖いッ!! 谷丸:ったく…つまりだね。僕ァ君たち生徒に仲良くなってほしいんだ。 水瀬:(なんか不穏な空気だけど、谷丸先生大丈夫だよね?) 水瀬:(信じていいんだよね…?) 谷丸:だからちょっとしたゲームを用意した。 田端:ゲーム…? 谷丸:名付けて。最後の一人になるまで飲まず食わずで過ごしてもらおうゲームだ。 水瀬:(谷丸先生!?) 田端:ばかな!ふざけるな! 谷丸:くくく、僕は焼き肉や新作スイーツなど いかにもTLに流れてきそうなゴチソウを食べて 谷丸:餓死するキミらを待つとしようかな。 田端:狂ってる…アンタ狂ってるよ! 水瀬:田端くん! 田端:水瀬!?どうして水瀬が!? 水瀬:こんなのに付き合う必要ない!〈すぐに次のセリフへ〉 谷丸:〈後ろで〉こんなの? 水瀬:まってて!すぐに助けてあげるから! 田端:水瀬… 水瀬:田端くん! 田端:…ごめん。 水瀬:なに、ごめんって…? 田端:ごめん水瀬。僕にはそんな資格ないんだ… 水瀬:田端くん? 田端:僕はずっと人を避けてきた… 田端:考える時間もなしに返事をしなきゃいけない現実がツラくて… 田端:だから僕には、人から助けてもらう資格なんてない… 水瀬:そんなの関係ないよ!! 水瀬:助けてもらうのに資格なんて要らないから!助けたいって思うから! 田端:…水瀬 水瀬:田端くん、お願い。 水瀬:自分自身を見捨てないで… 谷丸:カカカカカ、くだらないデスねえ! 田端:谷丸先生ッ! 水瀬:そんなキャラだったけ… 谷丸:聞いてわかる通り、水瀬さんは人質デス! 谷丸:そして私の豪華絢爛(ごうかけんらん)たるフルコースの 谷丸:メインディッシュなのデスよ! 谷丸:ケーッケッケッケ!あ、ベエロベロベロ! 水瀬:ちょっと、やめてよ! 田端:谷丸先生、いい加減にしてください… 田端:ヒトの夢で、勝手に遊ぶな…! 谷丸:何!? 田端:気づいていないとでも思ったか!これは僕の夢だ! 谷丸:まさか、明晰夢(めいせきむ)!? 水瀬:田端くん… 田端:ありがとう水瀬。お前のお陰で夢だと気づくことができた。 水瀬:ふ、フン!感謝しなさいよッ! 水瀬:ちゃんと現実の私にね! 田端:うん、わかってる。 水瀬:(本当の気持ちも、受け取ってもらえなければ意味がない…) 水瀬:(今はこれでいい…今は、これで…) 田端:都合のいい夢は、終わらせなくっちゃなあ!! 谷丸:ばかな!!私の!デスゲームの主催者になりたいという夢がアア!!! 田端:…最期に何か、遺言はあるか…? 谷丸:溝ノ口(みぞのくち)にある、カラメルをバーナーで炙ったプリンが、 谷丸:食べたかった…〈ガクッ〉 田端:よし、やったな!水瀬! 田端:あれ…?水瀬が、水瀬がいない!? 谷丸:〈むくりと起き上がる〉 谷丸:どうやらこの夢は入れ子構造だったみたいだな。さながらマトリョーシカのように… 田端:まさか、全部水瀬の夢か!? 田端:水瀬!起きてくれ!水瀬! 谷丸:…ならばやることは一つ。 谷丸:私はただ、役を演じ続けるだけだ… 田端:谷丸先生? 谷丸:じー… 田端:谷丸先生?なんで急に黙ったの? 田端:オイこっち見んな! 田端:水瀬!早く目を覚ましてくれ!水瀬!! 0: 谷丸:…お客様、お客様。 水瀬:う、ううん。ここは? 谷丸:ここですか。 谷丸:〈カウンター拭き拭き〉 谷丸:〈グラスキュッキュッ〉 谷丸:ここはBARですよ。 水瀬:(照れ笑い)そっかあ… 谷丸:夢を見られたんですか。随分たのしそうで… 水瀬:なんか学生時代の夢、だった気がする… 水瀬:ところで、いま何時? 谷丸:もう閉店の時間です。 水瀬:ええ、もうそんな時間! 水瀬:いけない…! 水瀬:出勤前にシャワー浴びなきゃ! 水瀬:おつりはいいから! 水瀬:マスター!ありがと!また来るね! 谷丸:ふふふ、忙しそうな方だ。 谷丸:どうか夢の中だけは、安らかでありますように… 水瀬:(通勤ラッシュが訪れる前の、新丸子の朝。) 水瀬:(駅のホームには、部活の朝練に向かう女子高生の姿があった。) 水瀬:田端くんの馬鹿…。 水瀬:(なんとなく、そう呟いてみた。)

田端:だせ!ここから出しやがれ!! 谷丸:… 田端:あっとォ… 田端:やべえ…目が合っちまった…これで… 田端:これで、何回目だ…? 0: 水瀬:田端(たばた)くん!田端くんてば! 田端:あう…水瀬(みなせ)…? 水瀬:古典の授業とっくに終わったよ? 水瀬:次は漢文の実習なんだから、移動しなきゃ。 田端:ほっといてくれよ。僕は独りがいいんだ。 水瀬:出欠確認は学級委員の仕事なの! 水瀬:ほら準備した! 田端:ハア…学校というのは孤独を謳歌する時間もないのか。 水瀬:田端くんに孤独は向いてないと思うな。独りでいたって クサクサしてるだけなんだから。 田端:いやだ。僕は偉大な文豪になるんだ。 水瀬:支離滅裂すぎ。寝ぼけてると今日を逃すよ。 田端:前向きカレンダーみたいなこと言いやがって。 水瀬:ほら、起きた起きた! 0: 水瀬:田端、水瀬。遅れました。 谷丸:しいいいい。静かにして… 田端:みんな眠ってる…? 谷丸:実践 漢文学の授業にようこそ。とっても気持ちのいい陽だまりを見つけたからね。 谷丸:みんなとシェアしてる所さ。 水瀬:ただでさえ眠い漢文の授業でそんなことしたら皆寝ちゃいますよ。 谷丸:ああそうだね。しかし君だって今、起きているのかい?本当は眠っているのではないかい? 水瀬:何を言っているんですか。起きてるに決まってるじゃないですか。 谷丸:ふふふ、人間の脳は直感的に因果律を構築する機能を備えている。 谷丸:今君が目にしている状況も、何かがおかしいと思う一方で 谷丸:脳は納得しようとしている真っ最中なのさ。 谷丸:それは現実世界だけには当てはまらない。 谷丸:たとえば夢。 水瀬:夢…? 谷丸:支離滅裂で思い返せば不可解な夢でさえ、見ている最中の脳はまるで現実だと信じて疑わない。 谷丸:かの荘子(そうし)はこうした脳の在り方を胡蝶の夢に喩(たと)えて指摘したわけさ。 水瀬:ねえ、今日の谷丸(たにまる)先生なんかおかしいよ… 田端:〈いびき〉ぐー… 水瀬:ちょっと!田端くん!寝てるの!?起きてよ! 谷丸:ふふふ、田端くんはもう”気づいた”ようだね。これが道(タオ)だよ。 水瀬:単純に話が長くて寝ただけだと思うけど… 谷丸:水瀬くん。田端くんに会いたいかい? 水瀬:会いたいって…田端くんはここに居るでしょ? 谷丸:ふふふ、田端くんは今夢の中だよ… 谷丸:知りたくはないかい?田端くんがどんな夢を見ているか… 水瀬:田端くんの夢… 谷丸:こっちだよ 水瀬:(ぽかぽかした陽だまりの植物園。そこにはおよそ似つかわしくない錆びた扉があった) 谷丸:さあ、なかへどうぞ。 水瀬:(打ちっぱなしの冷たいコンクリートの部屋には、監視用の大きなガラス窓が張られていた) 水瀬:(ガラス窓の向こうには両手を拘束された田端くんがいた) 水瀬:田端くん!? 谷丸:あ、ダメだよ!寝ている人に話しかけちゃあ! 水瀬:そんなこと言ってる場合じゃないでしょっ! 水瀬:田端くん!無事なの!?私の声が聞こえる? 田端:ここは…どこだ…? 水瀬:田端くん! 谷丸:無駄だよ。田端くんは今、夢を見ているんだ。田端くんを目覚めさせるには 谷丸:夢を完成させるしかない。 水瀬:完成させるって…? 谷丸:何があっても、役を演じ続けるんだ。 水瀬:役って何!?私は、何をすればいいんですか、? 谷丸:とにかく僕に合わせてくれればいい。 田端:誰か…だれかいませんか…! 谷丸:やあ、田端くん。お目覚めのようだね。 田端:その声は、谷丸(たにまる)先生? 谷丸:僕はね、君たち生徒に失望したよ。 谷丸:情報化社会が進み、人々はより簡単に交流できる…そんな世界が訪れたというのに 谷丸:君たちときたら、集団生活に身を置きながらも孤独を求めようとする… 谷丸:〈哀愁〉僕ァ、それが悲しいんだなァ… 田端:話が見えません!拘束を解いてください! 谷丸:解くわけなかろうがぅッ!! 田端:ひい!急に怒鳴り出す大人怖いッ!! 谷丸:ったく…つまりだね。僕ァ君たち生徒に仲良くなってほしいんだ。 水瀬:(なんか不穏な空気だけど、谷丸先生大丈夫だよね?) 水瀬:(信じていいんだよね…?) 谷丸:だからちょっとしたゲームを用意した。 田端:ゲーム…? 谷丸:名付けて。最後の一人になるまで飲まず食わずで過ごしてもらおうゲームだ。 水瀬:(谷丸先生!?) 田端:ばかな!ふざけるな! 谷丸:くくく、僕は焼き肉や新作スイーツなど いかにもTLに流れてきそうなゴチソウを食べて 谷丸:餓死するキミらを待つとしようかな。 田端:狂ってる…アンタ狂ってるよ! 水瀬:田端くん! 田端:水瀬!?どうして水瀬が!? 水瀬:こんなのに付き合う必要ない!〈すぐに次のセリフへ〉 谷丸:〈後ろで〉こんなの? 水瀬:まってて!すぐに助けてあげるから! 田端:水瀬… 水瀬:田端くん! 田端:…ごめん。 水瀬:なに、ごめんって…? 田端:ごめん水瀬。僕にはそんな資格ないんだ… 水瀬:田端くん? 田端:僕はずっと人を避けてきた… 田端:考える時間もなしに返事をしなきゃいけない現実がツラくて… 田端:だから僕には、人から助けてもらう資格なんてない… 水瀬:そんなの関係ないよ!! 水瀬:助けてもらうのに資格なんて要らないから!助けたいって思うから! 田端:…水瀬 水瀬:田端くん、お願い。 水瀬:自分自身を見捨てないで… 谷丸:カカカカカ、くだらないデスねえ! 田端:谷丸先生ッ! 水瀬:そんなキャラだったけ… 谷丸:聞いてわかる通り、水瀬さんは人質デス! 谷丸:そして私の豪華絢爛(ごうかけんらん)たるフルコースの 谷丸:メインディッシュなのデスよ! 谷丸:ケーッケッケッケ!あ、ベエロベロベロ! 水瀬:ちょっと、やめてよ! 田端:谷丸先生、いい加減にしてください… 田端:ヒトの夢で、勝手に遊ぶな…! 谷丸:何!? 田端:気づいていないとでも思ったか!これは僕の夢だ! 谷丸:まさか、明晰夢(めいせきむ)!? 水瀬:田端くん… 田端:ありがとう水瀬。お前のお陰で夢だと気づくことができた。 水瀬:ふ、フン!感謝しなさいよッ! 水瀬:ちゃんと現実の私にね! 田端:うん、わかってる。 水瀬:(本当の気持ちも、受け取ってもらえなければ意味がない…) 水瀬:(今はこれでいい…今は、これで…) 田端:都合のいい夢は、終わらせなくっちゃなあ!! 谷丸:ばかな!!私の!デスゲームの主催者になりたいという夢がアア!!! 田端:…最期に何か、遺言はあるか…? 谷丸:溝ノ口(みぞのくち)にある、カラメルをバーナーで炙ったプリンが、 谷丸:食べたかった…〈ガクッ〉 田端:よし、やったな!水瀬! 田端:あれ…?水瀬が、水瀬がいない!? 谷丸:〈むくりと起き上がる〉 谷丸:どうやらこの夢は入れ子構造だったみたいだな。さながらマトリョーシカのように… 田端:まさか、全部水瀬の夢か!? 田端:水瀬!起きてくれ!水瀬! 谷丸:…ならばやることは一つ。 谷丸:私はただ、役を演じ続けるだけだ… 田端:谷丸先生? 谷丸:じー… 田端:谷丸先生?なんで急に黙ったの? 田端:オイこっち見んな! 田端:水瀬!早く目を覚ましてくれ!水瀬!! 0: 谷丸:…お客様、お客様。 水瀬:う、ううん。ここは? 谷丸:ここですか。 谷丸:〈カウンター拭き拭き〉 谷丸:〈グラスキュッキュッ〉 谷丸:ここはBARですよ。 水瀬:(照れ笑い)そっかあ… 谷丸:夢を見られたんですか。随分たのしそうで… 水瀬:なんか学生時代の夢、だった気がする… 水瀬:ところで、いま何時? 谷丸:もう閉店の時間です。 水瀬:ええ、もうそんな時間! 水瀬:いけない…! 水瀬:出勤前にシャワー浴びなきゃ! 水瀬:おつりはいいから! 水瀬:マスター!ありがと!また来るね! 谷丸:ふふふ、忙しそうな方だ。 谷丸:どうか夢の中だけは、安らかでありますように… 水瀬:(通勤ラッシュが訪れる前の、新丸子の朝。) 水瀬:(駅のホームには、部活の朝練に向かう女子高生の姿があった。) 水瀬:田端くんの馬鹿…。 水瀬:(なんとなく、そう呟いてみた。)