台本概要

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タイトル 【バトル系】対覚戦場
作者名 ゆる男  (@yuruyurumanno11)
ジャンル ファンタジー
演者人数 5人用台本(男2、不問3)
時間 50 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 南の国で最も地位の高い『ヒノマル』に5人の国王が集まる。
プライドの高い国王たちが団結をし、『マリカル王国』世界騎士団に戦いを挑む。
未来は勝利か…敗北か、未来を壊すために5人の王は戦い続ける


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5人用のバトルもの台本です!
国の王になった気分で楽しんでください!

キャラの性別を変えなければ異性のキャラを演じても大丈夫です!
過度なアドリブなどは控えてくださいませ!

クレジット表記に【バトル系台本】は書かなくて大丈夫です!

野良劇や約束劇で使用する時に
X(ツイッター)で呟いて頂けると今後のモチベーションに繋がります!!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ヤイバ 149 南の国『ヒノマル』の国王。いつも冷静で頭がキレる。個性的な王たちをまとめあげるほど高い権力がある。魔法は使えないが強大なエイムを持って戦う
マシルド 104 西の国『スベリア』の国王。時には感情的になり熱い思いをぶつける。プライドは高いが、譲れないものがある。鉄壁の岩を使い戦う
ツナ 不問 94 東の国『ガラッタリー』の元国王。明るい性格でキャハハと笑う。水の魔法を使いリズムに乗りながら戦う。
サン 不問 95 東の国『ガラッタリー』の元国王。口が悪くウヒヒと笑う。雷の魔法を使いリズムに乗りながら戦う
スノー 不問 124 北の国『フリーグル』の国王。口調は柔らかいが怒ると気性が荒くなる。喧嘩っ早いのも難点。氷の魔法を使いながら戦う
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
ツナ:右見てー? サン:いえーい! ツナ:左見てー? サン:いえーい! ツナ:ドクドクドクドク サン:心(しん)の音ー! ツナ:落ちるも堕ち月(おちつき) サン:待つ死の出ー! ツナ:タンタカタンタン! サン:死雷感!(しのらいかん) ツナ:キャハハハハハハ!(同時に) サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!(同時に) スノー:また踊ってんのー?こんな時に マシルド:こいつらが元国王じゃなきゃひねり潰してるな ヤイバ:まあいいだろう!ほら、城の扉を開けるぞ 0:ヤイバは大きな扉を開ける ヤイバ:ふぅー!いい景色だなー!一体、何人いるんだー? ツナ:んーーっとねー。1、2、3、4、5、6 サン:てめぇはばかかー!一人ずつ数えてんじゃねーぞー! スノー:そんなことしてたら日が暮れちゃうよ。ザッーっと見て100万人はいるんじゃないかな? マシルド:全く…。どうなっても知らんぞ? ヤイバ:なんだ?ビビってんのか? マシルド:あ?誰に口聞いてんだ? スノー:はいはい。これからこの国は戦場なんだよー?仲良くやりなって ツナ:キャハハハ!僕達は幸せ者だねぇー!こーんなにも好意を持って貰えるんだもんねぇー! サン:ウヒヒヒヒ!好意じゃねぇー!みーーーーんな!殺意を持って来てんだよー!じゃあ行くぜー!!サーンダーー! スノー:おおー。花火みたいだね マシルド:戦闘が始まる合図か。 スノー:なんか、燃えてくるね! マシルド:だからって燃え尽きるなよ? スノー:そっちこそ。足引っ張ったら承知しないよ! ヤイバ:さあ!俺たちに立ち向かうなら、受けて立つぜ!! ヤイバ:かかってこいよ!マリカル王国! 0:【間】 0:時は遡ること数ヶ月前 ツナ:踊らないと力が出ないの〜 サン:そうそう。俺達はリズムでテンションを上げてんだ〜 マシルド:変わった奴らだ。ただのガキじゃないんだろうな? ヤイバ:大丈夫だ。こいつらはエストラインの支配国『ガラッタリー』の元国王だ マシルド:信じられんな ヤイバ:まあこいつらは今は落ち着いてるからな。この二人が暴れたらさすがのあんたもどうなる事かねー ツナ:ねえ、遊びに行ってもいい? サン:あともう一人来るんだろー?それまで門番ってやつやってやんよ! ヤイバ:ああ、わかった。じゃあ門番を頼んだぞ ツナ:わーい!行ってくるぅー! サン:ひゃっほー! 0:ツナとサンは窓から飛び降りて城門に向かう マシルド:……それで、話ってなんなんだ? ヤイバ:ああ、単刀直入に言おう。『スベリア王国』のマシルド ヤイバ:俺の下につけ マシルド:………ふん。なるほど ヤイバ:どうだ?いい案じゃないか? マシルド:億岩!!(オクロック) ヤイバ:っ! 0:マシルドの拳を両手で抑えるヤイバ ヤイバ:おいおい、エイムまで纏って何しやがる。常識で考えて城の中で暴れるかよ! マシルド:お前こそ身の程をわきまえろ。俺を舐めるのもいい加減にしろよ? ヤイバ:舐めてなんかねえよ。合理的な考えだって言ってんだ。ここであんたとやり合おうなんて思ってないしな マシルド:なら理由を言え ヤイバ:何も聞かずに手出てきたのそっちだろ。まあ、あんたみたいに感情で動くタイプは扱いやすいしな マシルド:………早く話せ ヤイバ:はいはい。じゃあまず俺の思想から話そうか ヤイバ:知ってるかもしれないが俺の国、『ヒノマル』はシュドゥラインを制圧している。南の国で最も高い地位にいるんだ マシルド:それを言うなら俺もだ!ウエストラインを制圧しているのは俺の国だ ヤイバ:最後まで話を聞け。お前らの国にもリベレーションゲートはあるのか? マシルド:……リベレーションゲート…?あるが、何をしても開かれないはずだろ ヤイバ:あんたの国は随分冷めてるんだな マシルド:………なんだと? ヤイバ:まあいい。リベレーションゲートは国民から預かった心(しん)が重要だ。もちろん。国民全員から心(しん)を預からないとリベレーションゲートは開かない ヤイバ:つまりは、国民の心(しん)がリベレーションゲートの鍵となるんだ。国民からの信頼がなければなその鍵は手に入らない マシルド:……なら、お前は… ヤイバ:そう…。リベレーションゲートの鍵を持っている マシルド:……っ!リベレーションゲートには……何があるんだ? ヤイバ:国の歴史が刻まれた魔法の図書館のようなものだ。その中にあんたらの国の歴史も書かれている。もちろん…世界騎士団の『マリカル王国』の事もな マシルド:……世界…騎士団 ヤイバ:……ああ、世界騎士団だ マシルド:……その歴史に…何が記されているんだ? ヤイバ:……ぷっ!ばーか!それを教えたら今回の交渉も無意味だろ! マシルド:……そういう事か… ヤイバ:さすがに察しはいいみたいだな。マシルド。もう一度言う。………俺の下に付け マシルド:………そういう事なら仕方ない。お前に俺の心(しん)を預ける。そしたらリベレーションゲートの中に案内してくれ ヤイバ:ああ。やっと理解してくれたな マシルド:お前のその上から目線が気に食わないがな ヤイバ:国の頂点に立つ者のプライドが高いのは当たり前だ。だからこそ争いが生まれるんだ。……ほら、今も外が騒がしくなってきたぞ マシルド:……何の騒ぎだ? ヤイバ:プライドが高いやつがもう一人来るって話だ 0:城の外では スノー:こんにちは ツナ:んー?おー!君はー!誰だー!?合言葉はー? スノー:合言葉? ツナ:城に入る時の合言葉だよー! スノー:あのね。僕はこの国の王に呼ばれてわざわざここに来たんだよ?それに僕が誰かなんて聞かなくてもわかるでしょ? サン:誰だてめぇ?有名人? スノー:あのさー。口の利き方には気をつけなよー?僕は今すごくイライラしてるんだ サン:知らねーよばーか!血糖値足りてねーんだな スノー:いいから通してくれない? サン:通して欲しいなら何か見せろー!何も無いなら帰れ!ばかが! スノー:ああ。じゃあ見せてあげよっか スノー:アイシームーン!! 0:スノーは手のひらから氷の弾を放つ サン:うぎゃ!つめてー!! スノー:早く通せって言ってるの聞こえない?ガキ。こんな遠い国までわざわざ来てやってんだからさ。暇じゃないんだよ僕は ツナ:キャハハハ!大丈夫ー?サン! サン:ウヒヒヒヒ!大丈夫だ!このエイムは間違いなく強い人だー! ツナ:ねえねえ、君はヤイバ君から呼ばれて来たの? スノー:そうだよ。君んところの国王は人を馬鹿にし過ぎなんだよ。あわよくばヤイバを殺して僕がこの国を支配してもいいんだよ? サン:……ねえ?てめぇ。今なんて言った? スノー:ん?君んところの国王を殺してやるって言ったんだよ サン:雷姫(サンドリヨン)!! スノー:うわああ!! 0:サンの雷撃がスノーに直撃する ツナ:キャハハ!痛そうだねぇー! サン:やられたらやり返されるんだよ!おたんこなす!あと、これだけは言っておくけど……。ヤイバ君を殺すなんて言うやつは、俺が殺してやる ツナ:僕も殺すー! スノー:ふーん。ただのガキかと思ったけど、見くびっちゃいけなかったみたいだね。この国は子供を殺しても罪にはならないの? ツナ:ばかだねーー!!君ごときが僕達を殺せるわけないじゃーん!! スノー:……じゃあ今すぐ殺してあげようか? スノー:アイスニードル!! ツナ:泉のリューク! 0:ツナの魔法で水を纏った魔物が出てくる スノー:………なんだ!?エイムの魂が…水の魔物を生んだだと? ツナ:さあ!この人を水の中に閉じ込めて窒息死させよー! スノー:ネオフリーズ!! 0:スノーは魔法で魔物を凍らす ツナ:ぎゃああーー!!リュークが凍っちゃったーー!! スノー:水の魔法はこっちに分がある。 サン:じゃあ雷は? スノー:それは何とでもなるよ! サン:空電!(エアボルト) スノー:アイスノー! サン:氷の壁かー!かってーなー! スノー:いい加減にしてよー。こんな所で体力を消耗させるわけにはいかないんだからさ! ツナ:よーし!じゃあサン。いっくよー! サン:はーい! スノー:何をするんだ? ツナ:右見てー? サン:いえーい! ツナ:左見てー? サン:いえーい! ツナ:ドクドクドクドク サン:心(しん)の音ー! ツナ:落ちるも堕ち月(おちつき) サン:待つ死の出ー! ツナ:タンタカタンタン! サン:死雷感!(しのらいかん) ツナ:キャハハハハハハ!(同時に) サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!(同時に) スノー:何ふざけてんの?踊ってる場合じゃないのわかる? ツナ:うん!わかるよー!テンション上がってきたし、そろそろ終わらせるよぉー! サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!!ほーらー!溜まってきたぜー!俺とツナのバイブスが!! スノー:な、何だよ…それ……そんな巨大なエイム…ありえないだろ! 0:ツナは巨大な魔物を呼び出し、サンは魔物に雷を纏わせた ツナ:じゃあねー! サン:ばいばーい! スノー:……くっ!! 0:【間】 ヤイバ:ストーーップ!やめろお前ら! ツナ:あ、ヤイバ君! スノー:なんだよ、いい所だったのに サン:そうだよー!こいつヤイバ君を侮辱したんだぜー?殺しちゃおうと思ってたんだ! ヤイバ:こいつは客だ。それと、門番するなら暴れるなって言っただろ? ツナ:はーい。ごめんね! スノー:……君がヤイバか? ヤイバ:ああ、そうだ。俺の部下が悪かった。 スノー:全くだよ。君の国は遠いし暑い。その上にこの仕打ちじゃ流石に僕も怒り狂いそうだよ ヤイバ:まあ、これでみんな集まったんだ。とりあえず話だけでも聞いてくれ スノー:手短に頼むよ。僕は忙しいんだ。あと、君への殺意は消えてないから、よろしく サン:おっとー? ツナ:キャハ!今はやめよう、サン マシルド:……… 0:5人は城に戻る スノー:はあ!?リベレーションゲートの鍵を持ってる!? ヤイバ:ああ。お前らでは到底成し得なかった。国民全員からの心(しん)を預かったんだ スノー:そんな事有り得るわけない!王とはいつだって孤独だ。何を発しても何を行動しても国民からは非難の目を向けられるもんだろ ヤイバ:でも、それを成し得たのは事実だ ツナ:そうだよー!ヤイバ君は国民全員から愛される方法を見つけたんだってさー! マシルド:一体何をしたと言うんだ? ヤイバ:簡単な事だ。国民一人一人に金を配った スノー:……金だと? ヤイバ:ああ。ただそれだけだ サン:人ってさー!結局、金に目が眩んで心(しん)を預けてくれる単純な生き物なんだよなー!それが出来る財力があるのもヤイバ君の凄いところなんだぜー! マシルド:そんな簡単に心(しん)を預けるなんて…。国民たちはリベレーションゲートの中を知らないんだろ? ヤイバ:ああ。知らないさ スノー:その中を知ればどうなる? ヤイバ:……世界騎士団との戦争が起こる スノー:……ぷっ!くはははは!!それは本当なのかい?だとしたら僕らの命まで危ういじゃないか!くははははは! サン:だからみーんなでヤイバ君と協力して『マリカル王国』率いる世界騎士団を壊滅しちゃおー!ってのがヤイバ君の考えなんだよ マシルド:しかし、国民にも被害が出てしまうぞ? スノー:この大男はバカなのか? マシルド:……なんだと? ツナ:それには僕も同意だよー!スノー君! マシルド:どういう事だ! スノー:戦争が起きること自体、国民に被害が出る前提だろ。国民を巻き込む被害は最小限に抑える。王として当然のことだよ? サン:てめぇさー?自分の国の事も考えられない自己中心的な国王なのー!? マシルド:……なんだと…! ヤイバ:おいお前ら。また罵りあってたらキリがないだろ。んじゃあ、ノールライン支配国『フリーグル』の国王。スノー。お前にも言っておく ヤイバ:俺の下につくか? スノー:……全く、君はとことんムカつく国王だ。でも……君が言うように、リベレーションゲートを使って世界騎士団に挑むのなら乗ろう ヤイバ:お前が世界騎士団を壊滅させて、得たいものはなんだ? スノー:もちろん…。世界権力だ ヤイバ:ふっ。そう言ってくれると思っていた スノー:早く案内しろ。君を殺すのは戦争が終わった後だ ヤイバ:そりゃーこえーな 0:ヤイバは城の外にある大きな門へと案内をする ヤイバ:ここが俺の国のリベレーションゲートだ。ツナとサンは心(しん)を預けてくれたが、お前らはまだだろう?この鍵にエイムを放て マシルド:……ああ スノー:わかった 0:マシルドとスノーは鍵にエイムを放つ ヤイバ:よし、これでリベレーションゲートが開かれる サン:わーーい!!ここまだ入った事ねぇから楽しみだぜー! ツナ:僕も僕もー!何があるかなーー?キャハハ! ヤイバ:さあ。中に入れ 0:5人はリベレーションゲートの中に入る スノー:本当に広い図書館のようだ マシルド:気味が悪い ツナ:クンクン…。うげー!くっさーい! サン:こんなところに長くいられねーよー! ヤイバ:まあ、話は手短に済ます。……だか、俺の下につくからには俺の命令は絶対だ。わかったか? スノー:時と場合によるね。僕はまだ君を信用しきれてないし マシルド:同じくだ ヤイバ:そうだな。それでも俺はお前らとなら世界騎士団を壊滅出来ると信じてる。 スノー:世界騎士団を壊滅するとどうなるか本当にわかってるのか? ヤイバ:決まってるだろ。この世界のトップに君臨出来る マシルド:本気で思ってるのか? ヤイバ:ああ。俺は世界のトップになってある事を実現したいんだ ツナ:キャハハ!ワクワクー!この本は何が書かれてるのー? サン:気になるぞー!俺にも聞かせてくれー! ヤイバ:俺はここにある本を全て読み込んだ。国一つ一つの歴史から重要人物の名前まで、事細かにな マシルド:この量を一人でか? ヤイバ:ああ。そうだ。そして、この本を読んでくれ スノー:……なんだ?これは ヤイバ:これは未来日誌だ。未来のお前らがこの日誌に戦争の出来事を書き綴っている サン:未来のー? ツナ:僕たちー? マシルド:そんなもの……あるわけがないだろ スノー:そうだ。デタラメを言うな。未来からのメッセージ?絵本の読みすぎじゃないか? ヤイバ:なら、中身を見てみろ 0:ヤイバは未来日誌を渡す スノー:……これは…。僕の筆跡(ひっせき)だ ヤイバ:ああ。それにサインまで書いてある。間違いなくお前の字だ スノー:これを読んだから君は僕らを呼んだのかい? ヤイバ:それだけじゃない。ちょうどお前が書いている所だ。読んでみろ スノー:……マリカル王国、世界騎士団との戦争は今、終わる。僕はマリカル王国の王女、ミレイに左足を焼き尽くされ、最後は内蔵が飛び出るまで銃で何発も撃たれる。 スノー:………これは…どういう事だ!? ヤイバ:そう。俺たちは世界騎士団に敗北するんだ マシルド:……敗北だと!? ツナ:えー!負けちゃうのー!?僕、強いよ!? ヤイバ:それ以上に世界騎士団は強かったってことだろうな。俺の書いた日誌にも同じような事が書かれている サン:ねー!ヤイバ君!俺はなんて書いてたんだー? ヤイバ:お前とツナは落書きしか書いてない。未来のお前らも相変わらずだ サン:えー!!いつも通りでびっくりだー! マシルド:それにしてもどういう原理なんだ?死に際に文字など書けないだろう ヤイバ:それは俺にもわからない。だが、この未来日誌が本物だってことは理解出来たか? マシルド:……俺の書いた日誌も見せてみろ ヤイバ:ああ 0:マシルドは日誌を読む マシルド:………… ヤイバ:読めたか? マシルド:……ああ。 ヤイバ:念の為にもう一度言うぞ。マシルド マシルド:……… ヤイバ:俺は国一つ一つの歴史を全て知っている マシルド:……わかってるさ スノー:おーい。ヤイバ。敗北するなんて書かれてるけど、僕達にこれからどうしろと言うんだ?死ねってこと? ヤイバ:まさかな。そう簡単に死を受け入れるほどヤワじゃないだろ? スノー:ああ。当然さ。死ぬとわかってて死ぬ未来なんて選ばない ツナ:そうだそうだ〜!僕達は死ななーい! サン:ツナとずーーっと一緒に居るもんなー! ツナ:だってうちら仲良しだもん… 0:ツナとサン同時に ツナ:ネー!(同時) サン:ネー!(同時) ヤイバ:わかってるじゃないか。なら、やれる事はただ一つ……。このふざけた未来を俺達がぶっ壊して変えてやるんだ スノー:ならさー。ヤイバ。このリベレーションゲート。粉々にしてもいいかな? マシルド:……何を言ってる!? スノー:だって、未来を壊すんだったらそういう事でしょ? ツナ:キャハハ!いいのー?ヤイバ君 ヤイバ:……ふっ。いいだろう!やれ!ぶっ壊せ!お前ら! サン:ウヒヒヒヒ!!ならやっちゃうかんなー!雷姫!(サンドリヨン) ツナ:じゃあ、僕もー!津波月!(ツナミヅキ) スノー:コルデットバーン! マシルド:………… ヤイバ:どうした?マシルド。お前も早くこいつを壊せ! マシルド:……くっ! マシルド:壊岩力!(かいがんりき) ヤイバ:ふっ!そう来なくっちゃな!全部壊せばいいんだ! サン:ウヒヒ!壊れろー!! スノー:くははははは!!未来を壊せーー!! ツナ:キャハハ!粉々だぁぁーー!! ヤイバ:そうだ!敗北する未来に立ち向かえ。そして変えてやろう! ヤイバ:俺達が勝利をする未来に! 0:【間】 0:場面転換。城の中 マシルド:本当によかったのか?リベレーションゲートを粉々にして ヤイバ:まあ、あんなもん無くてもどうにかなるだろ スノー:君ね。せっかく国民から心(しん)を預かったのに大丈夫だったのか? ヤイバ:お前が最初に壊すって言ったんだろ? スノー:そうだったっけ?いくら未来の自分とはいえ、泣き言を言ってる自分に腹が立ち過ぎてあまり覚えてないよ ツナ:一番楽しそうにしてたじゃん! スノー:君たちには言われたくないね サン:でも楽しかったのには間違いないね!ぜーんぶ本を焼き尽くしちゃったからな! スノー:ガキの癖に恐ろしい力だよ全く ツナ:えへへ〜!でしょー? サン:もっと褒めろ〜! スノー:触るな!馴れ馴れしくするな! ヤイバ:はっはっはっは!お前らもうすっかり仲良しじゃないか。俺はそういうの見てると気分がいいぜー? サン:マッシーも楽しもうぜ! マシルド:ま、マッシー? スノー:マッシーか…。……ぷっ!可愛いあだ名貰えてよかったね! マシルド:貴様。捻り潰されたいのか…? スノー:近寄るなよ。ゴリラ男 マシルド:ああ!? スノー:やんならやるよ!? ツナ:やれー!やっちゃえー! ヤイバ:賑やかになったもんだな 0:【間】 ヤイバ:さて、俺達の関係はまだ世界には知らされていない。むしろ、公(おおやけ)にするには分が悪い。くれぐれも口を滑らすなよ?特にツナとサン ツナ:おっけー!おっけー!からおっけー! サン:おっけー!おけけの、お・け・つー! ヤイバ:はあ。まあいい スノー:ヤイバ。マリカル王国と戦争を起こすと言っていたけど、どうやって起こすんだ? ヤイバ:ああ。実はマリカル王国をおびき寄せる策はもう始まっている スノー:始まってるだと? ヤイバ:マリカル王国はエイムのエネルギーを魔法という形で作り上げた国だ。それは世界からも重宝され、一躍世界中から支持をされることになる ツナ:僕達が使ってるのも魔法だからねー! ヤイバ:ああ、そうだな。魔法が使えない者はただの人間だ マシルド:……その通りだ サン:ヤイバ君は魔法は使えるのかー? ヤイバ:……俺は使えない サン:えー!使えないのに国王なのー!?だっさーー!! ヤイバ:また傷をえぐられたいか?サン サン:ウヒヒ!冗談じゃねーか!やめてくれー! ツナ:怖いよー!ヤイバ君! スノー:君達、何があったんだ? ヤイバ:色々あったんだ。力で黙らせる事も重要だしな ツナ:ニコー! サン:ニコニコー! スノー:魔法を使えない人間が魔法を使える人間を従わせる。この戦争の結末が見えてきて面白そうだね。まあやってきたことがやってきたことだしね ツナ:マリカル王国って何をしたのー? ヤイバ:マリカル王国は世界の頂点に立つことによって魔法を使える者と魔法を使えないもので差別化を図った。それによって生まれたのは…… ヤイバ:魔法を使えない人間の撲滅だったんだ サン:今じゃ魔法を使えない人間の方が珍しいしなー!何をするにしても魔法魔法魔法だぜー! マシルド:いいや、それでも魔法が使えない人間がこの世に存在する限り、無くなりはしない。だからこそ、ヤイバがその生き残りのようなものだ ヤイバ:ああ……そうだ スノー:んで?魔法が使えない君が、マリカル王国をおびき寄せる策って一体何をするの? ヤイバ:魔法を使えない人間は……この中にもう一人いるってことだ スノー:なっ!?誰だ!? ツナ:えーー!!そうなのー!? ヤイバ:なあ?マシルド マシルド:………ああ。そうだ。俺は魔法は使えない ツナ:どうしてー!?使ってたでしょー!? マシルド:正しくは使えなかった…。だな。俺はでかい体だけであらゆる敵と、国と戦ってきた。……しかし、マリカル王国…世界騎士団にだけは楯突くことは出来なかった マシルド:それは……王女であるミレイに敗北したからだ サン:マッシー負けたんか!? ツナ:負けたのに国王なんてやって大丈夫なの!? マシルド:もちろん。地位も名誉も地に落ちる。しかし……俺はある交換条件をミレイに言い渡されたんだ スノー:交換条件? マシルド:この敗北を揉み消す代わりに…。マリカル王国に金を普及すること。そして…傘下の証に王である俺に魔法が使えるよう力を与えられたんだ スノー:それは…… ヤイバ:そう。国から国に、脅し目的で金を要求するのは…世界の禁忌(きんき)に触れている ツナ:キャハハ!そんなバカことする国だったんだ!マリカル王国って! スノー:バカはマシルドの方だ!そんな禁忌を犯してまで何故国王であり続けようとする!? マシルド:……俺は…それでも……王でありたかった スノー:バカか!!僕達は誰にも屈せず国王になったんだぞ!!貴様のその在り方は間違ってる! マシルド:ああ!!間違ってる!!……だからこそ、今度は勝つつもりなんだろ?ヤイバ スノー:……… ヤイバ:……ふん。なーんだ。今度は理解が早いじゃないか。そう、今回マリカル王国をおびき寄せる策は…。マシルドを人質に取る事だ サン:ウヒヒー!マッシーが人質っておもしれーなー!でもなんか似合ってるね! マシルド:黙れ。マリカル王国との決別も意味するんだ。もう何年も…耐えてきた ヤイバ:禁忌をこちらの手の中に入れておけばあいつらはそれを奪い返そうとしてくるだろう。後は火の玉に俺達の言葉を入れておき、それをミレイに渡すだけだ ツナ:おー!メッセージってやつだねー! スノー:そんな子供騙しみたいなことよくやろうと思うね ヤイバ:だからこそだ。人間をおもちゃのように扱っていた奴らには、そのくらいの態度で示さないとな 0:【間】 0:場面転換 ツナ:ヤイバくーん!メッセージ入りの火の玉!マリカル王国に送っといたよー! ヤイバ:ああ。ありがとう。 ツナ:みんなはー? ヤイバ:さあな。俺が寝て起きた時には既にどこにもいなかった ツナ:ふーん。何してるんだろうね? ヤイバ:……あいつらは自分達の意思が強すぎるからな。何もなければ良いが…… ツナ:んー?サンの雷感(らいかん)でも探れば見つかりそうだけどねー 0:場面転換。 サン:おーい!てめぇら!座れー!落ち着くために座れって言ってんだー! スノー:邪魔をするなサン。こいつは僕達を裏切る可能性がある マシルド:だから、そんなことはしないと言ってるだろう!まだ信用出来ないのか! スノー:出来ないね!ミレイの強さと恐ろしさを知っておきながら僕達と共に戦うだと?そんな簡単に恐怖から臆せず立ち向かうことなんて出来るわけがないだろ! サン:てめぇら!1回離れろー! マシルド:ああそうだ!俺は一度ミレイに負けた。だがな、敗北から学べることも沢山あるんだ!お前らにはわからない事だ サン:わかんないのはてめぇだろー!俺の話聞けって言ってんのー! スノー:負けと認めたら心(こころ)は死んだも同然だ!貴様の希望は僕達ではなくミレイに掛けているんだろう! サン:ここで争ってたら希望どころじゃなくなるだろー! サン:よーし!てめぇら。リズムに乗るぞー!右見てー? マシルド:うるせー!!(同時) スノー:うるせー!!(同時) サン:……はあ?なんで俺が怒鳴られないといけねーの?わけわかんねー。ここで言い争いを止めないんだったら……てめぇらの心臓止めっぞ? サン:電皮!!(エレキッド) マシルド:火岩歴岩地!(かいわれがんじ) スノー:アイスリリー!! 0:3人がぶつかり合うと衝撃で建物が壊れる スノー:なあマシルド!答えろ!貴様が王となる理由を! マシルド:お前に教えてどうなる!?お前が俺の代わりになるとでもいうのか!? スノー:少なくとも君よりはマシだね! マシルド:ふざけるなー!! サン:ふざけてんのはてめぇらだろー!俺に謝れよー!! 0:【間】 ヤイバ:……壊志刀義(えしとうぎ) サン:……え?ヤイバ君? ヤイバ:魔我成!!(まがなり) スノー:うっ……!! マシルド:……な、なんだ…? サン:ウヒヒっ…… 0:ヤイバが下ろした剣は一振で巨大な穴を空けた マシルド:……に、人間の力じゃないだろ…… スノー:どうなってんだ!? ツナ:キャハハ!君たちダメだよー?ヤイバ君を怒らせちゃ ヤイバ:お前ら。余計な力を使うな。お前らが争っててもしょうがないだろ サン:ウヒヒ!ごめんなーヤイバ君!俺が二人を止めようとしたら怒鳴られたからさー! ヤイバ:何があった? スノー:ヤイバ。君はマシルドをどう思う? ヤイバ:マシルドを? スノー:ああ。ミレイに負けて傷を負った者がもう一度立ち上がれるとは思えないんだ。二度目の敗北が怖くないのかとな。だから僕はマシルドがヤイバを裏切る可能性があると思ったんだ! ヤイバ:誰の命令でこれをやったんだ? スノー:はあ!?僕が考えてやったことだ ヤイバ:誰の命令だと聞いてるんだ スノー:………誰の命令でも無い ヤイバ:勝手な真似はするな!もし本当に裏切った時は俺が責任を持って処分する。……でもな、二度目の敗北が怖いかは俺にだってわかる マシルド:………まさか…お前も……? ヤイバ:俺はミレイに……家族全員を殺されたんだ ツナ:ほえー!ヤイバ君の過去にそんなことがあったなんてね! マシルド:なら…。お前は家族の敵討ちのために戦うのか? ヤイバ:……違う。そんなことするわけが無い スノー:そりゃそうだろ。家族のために戦うなんてアホらしい。誰を巻き込んでるのかわかってるのか?って話だ サン:そうだー!ヤイバ君は俺達まで巻き込んで自分だけの事を考えるやつじゃない! ヤイバ:………… ツナ:ヤイバ…君? ヤイバ:家族のため…… マシルド:……お前…まさか ヤイバ:なんて言うとでも思ったか? マシルド:………っ! ヤイバ:殺された家族に俺はなんて言ったと思う? ツナ:なになにー? ヤイバ:……ふっ。弱いやつは殺されて当然だ。俺は俺のために戦うだけだ スノー:君……悪魔か何かなのか?家族が殺されても尚…そんなこと ヤイバ:最初はもちろん悲しかったさ。弱い自分も、ただの人間であることも憎んだ…。けど、それは関係ない。人間でも魔法が使えても、強いものだけが頂点に立つ ヤイバ:ただの人間に消される様をこの目に焼き付きたいんだ!だから壊すんだよ……。マリカル王国も。魔法を使う者も……。俺に逆らうやつも……な? マシルド:……… ツナ:キャハハハハ!!ヤイバ君のその考え方は好きだよー! サン:そうだなー!なんだか俺も一段と燃えてきたーー! スノー:……ふん。世界騎士団を壊滅させるのならそれくらい言ってもらわないと困る ヤイバ:なあ、マシルド マシルド:……なんだ? ヤイバ:ミレイに負けた時…。金を要求された時…もう一度王に還った時……。お前はどう思った? マシルド:……俺は……悔しかったさ。あんな若い女に焼かれて……悶えて…苦しんで……敗北を味わった。おまけに使いたくもない魔法を使わされて俺はもう……二度と…誰にも従いたくはないと心に誓った!! マシルド:……ヤイバ、俺は死んでも戦うぞ。例え敗北の未来が待っていたとしても…それを壊す!お前とこいつらとなら……壊せる!!そして俺は王であり続ける!! ヤイバ:……ああ。その意思は受け取る。俺が実現させたいことは…人間も魔法を使う者も一人一人が強い自分である事。お前のような意志を持つ事だ スノー:……ヤイバ。マリカル王国との戦争が終わったら僕とも戦ってよ ヤイバ:ああ、いいぞ ツナ:わーい!僕もヤイバ君と戦いたーい! サン:ずるいぞー!俺だって戦うんだー! ヤイバ:まあ待て。本当の戦いはこれからだ…。お前ら。戦いに備えろよ 0:【間】 0:場面転換 ツナ:やばくなーい!? サン:えぐくなーい!? ツナ:トントントントン サン:俺のおとん! ツナ:あっちだこっちだ サン:あちこちだ! ツナ:まんざらざらざら サン:民(みん)のパワー!! マシルド:この踊りはいつまで見せられるんだ? ヤイバ:知らん。時間もない。スノーは今情報を聞き出しているはずだ。そのうちに状況を整理するぞ ツナ:おー! ヤイバ:俺の国『ヒノマル』、マシルドの国『スベリア』、ツナ、サンの国『ガラッタリー』スノーの国『フリーグル』この四つの勢力を合わせると10万人の兵士を呼び込める サン:ウヒヒー!めっちゃ多いなー! マシルド:味方は多いに越したことはない ヤイバ:マリカル王国は世界一広い国とはいえ…勢力はせいぜい5万人だ マシルド:……勢力差ではこちらが優勢か…… ヤイバ:いいや、恐らくミレイは何らかの形で勢力を増やしてくるだろう。同じくらいかもしくはそれ以上か ツナ:それじゃあーさー!最初は僕とサンでたっくさんやっつけるよー! ヤイバ:そう考えていた。攻めてくる者に遠距離での広範囲攻撃は有利だ。まずはそうするぞ サン:でもさー!そういう時って大体囲むように来るだろー? ツナ:にしにしひがしー! サン:きたきたみなみー! ヤイバ:その時は俺もスノーもマシルドも居る。それで事足りるだろう ツナ:キャハハ!なんか壊れる音とかテンション上がるよねー! マシルド:………俺達なら…やれる スノー:おい!君達!大変だぞ!! ヤイバ:どうした? スノー:……マリカル王国…ミレイは……東西南北、支配している国以外の兵士を金で買い取ったらしい…!つまりは僕らの国以外の国を……支配したんだ マシルド:………なんだと?どこの情報だ!? スノー:僕が雇っている婆さんからだ。あいつは長年情報屋としてあらゆる国に出入りしている。……そしてそこから得た情報だ。間違いない! サン:えー!じゃあめっちゃ人が来んのかー!? ヤイバ:……… スノー:そして更にだ……。マリカル王国のリベレーションゲートももう既に解放されていた ツナ:えー!あのでっかいやつあったのー!? マシルド:中には入れたのか? スノー:何考えてるのかわからないが…。誰でも常に出入り出来るようになっていた。これは数ヶ月前にはなかった事だ サン:国の歴史がモロバレじゃねーかよー!なんなんだー!? ヤイバ:スノー。その情報屋は未来日誌の事は知ってたのか? スノー:ああ。マリカル王国にも未来日誌が存在している。それもバッチリ見たらしい ヤイバ:……なんて書かれてたんだ? スノー:マリカル王国の……勝利だと ヤイバ:……… マシルド:……くっ スノー:………ヤイバ ヤイバ:………ふっ。はっはっはっは!! スノー:……ぷっ。くははははは!ヤイバ。君が何を思ってるのかわかるよ! ヤイバ:わかってくれて助かるぞ マシルド:何がおかしい? ヤイバ:……一体何人もの犠牲者を生むんだろうな…。ミレイ。お前が思うより人は弱いんだ。本当の強さは勝つことよりも負けない事。それが勝利への道標(みちしるべ)だ マシルド:巨大な勢力の前にそれでも笑うんだな。未来日誌に書いてある事も…覆せると? ヤイバ:当たり前だ。俺は国王だぞ?何にも臆することは無い。越えられる壁が見えたら笑みもこぼれる スノー:更に面白くなってきたな ツナ:わーーい!!暴れよーねー! サン:俺達は最強ーー!!! マシルド:……ふっ。高まってきたな… ヤイバ:ああ。負けるわけがない。敗北の未来なんて感じさせないな…。お前ら…準備はいいな? ヤイバ:………決戦は……明日(みょうにち)だ! 0:【間】 0:場面転換。戦争の日 ツナ:右見てー? サン:いえーい! ツナ:左見てー? サン:いえーい! ツナ:ドクドクドクドク サン:心(しん)の音ー! ツナ:落ちるも堕ち月(おちつき) サン:待つ死の出ー! ツナ:タンタカタンタン! サン:死雷感!(しのらいかん) ツナ:キャハハハハハハ!(同時に) サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!(同時に) スノー:また踊ってんのー?こんな時に マシルド:こいつらが元国王じゃなきゃひねり潰してるな ヤイバ:まあいいだろう!ほら、城の扉を開けるぞ 0:ヤイバは大きな扉を開ける ヤイバ:ふぅー!いい景色だなー!一体、何人いるんだー? ツナ:んーーっとねー。1、2、3、4、5、6 サン:てめぇはばかかー!一人ずつ数えてんじゃねーぞー! スノー:そんなことしてたら日が暮れちゃうよ。ザッーっと見て100万人はいるんじゃないかな? マシルド:全く…。どうなっても知らんぞ? ヤイバ:なんだ?ビビってんのか? マシルド:あ?誰に口聞いてんだ? スノー:はいはい。これからこの国は戦場なんだよー?仲良くやりなって ツナ:キャハハハ!僕達は幸せ者だねぇー!こーんなにも好意を持って貰えるんだもんねぇー! サン:ウヒヒヒヒ!好意じゃねぇー!みーーーーんな!殺意を持って来てんだよー!じゃあ行くぜー!!サーンダーー! スノー:おおー。花火みたいだね マシルド:戦闘が始まる合図か。 スノー:なんか、燃えてくるね! マシルド:だからって燃え尽きるなよ? スノー:そっちこそ。足引っ張ったら承知しないよ! ヤイバ:さあ!俺たちに立ち向かうなら、受けて立つぜ!! ヤイバ:かかってこいよ!マリカル王国! ツナ:よーし!やるかんねー!水海獣!!(リヴァイアサン) サン:雷神龍!!(ライジング) スノー:アイシードール!! マシルド:死師岩!!(ししがん) ツナ:ふぅー!頑丈な人達だねー! サン:そりゃそうだろー!みーーーんな強い奴らなんだからさ! ツナ:じゃあ簡単には倒れてくれないね! サン:うん!俺達…何時間戦い続けるんだろうな! 0:【間】 0:しばらく攻防が続く スノー:……なんだ…全然減らないな ツナ:ほえー!!緊急事態!? マシルド:キリがないな…… サン:エイムが…足りねーかもな スノー:お、おい!あいつらは…!? マシルド:……ウエストライン…の消えた英雄…。ハリーじゃないか… サン:なんでそんなやつが居んのー!?聞いてねーぞー! スノー:なんでだろうね。幻であって欲しいよ。……あそこに居るのはソウシ。またの名は壊風(かいふう)。全てを破壊のために生きた化け物だ ツナ:キャハハハハハハ!!!この状況ってなんて言うのー!? マシルド:……ああ。絶望だな スノー:……マシルド…。君は自分の未来日誌を見てたんだよな? マシルド:ああ…。そうだな スノー:なんて書かれていたんだ? マシルド:……それは… ツナ:キャハ! マシルド:敗北はしたが…負けてはいなかったと スノー:………なんだ…それは? ヤイバ:………ふっ。俺が出るぞ 0:ヤイバは一人で戦場に入る スノー:待て!ヤイバ!そこは危険だ! ヤイバ:うるせー!黙って見てろ ヤイバ:……壊志刀義(えしとうぎ)来栖罰戦!!(くるすばっせん) スノー:うわぁ!! マシルド:な、何だこの爆風は…… ヤイバ:まだまだ……戦いはこれからだぞ!お前ら!! ヤイバ:あっはっはっはっはっは!!壊せ!!まだミレイの所まで辿り着けてないぞ!!早く壊せお前ら!! マシルド:……ふんっ。お前はそういう奴だったな。だから未来の俺は負けていないと言っていたんだ スノー:ああ。間違いない。まだまだ戦いはこれからだ!!さあ!!僕達も暴れるぞ!!意識がなくなってもエイムは絶やすな! マシルド:お前が倒れたら俺が助けてやるよ! スノー:黙れ!ばーか!僕が倒れることなんてない! マシルド:ああ、そうだな。俺もお前も…勝利を手にするまで倒れない! ツナ:キャハハハハハハ!!!テンション上げてくよー!ぜーーんぶ!!水に流してぐちゃぐちゃにするからねーー!!キャハハハハハハ!!!ヤイバ君には負けてられない! サン:ウヒヒヒヒヒ!!!そうだなー!ヤイバ君の笑った顔見てるとー!力がみなぎってくる!バイブスは最高潮だー!! ヤイバ:弱音を吐いたやつから死んでいく世界。それが戦場だ。生きるも死ぬも所詮は人が選んだ運命だ ヤイバ:だが…死ぬとわかってても俺達は立ち向かう。未来が敗北を選んでも、視界が血に染っても、己の芯が砕け散っても、それでも俺達は戦う。 ヤイバ:足があるなら動ける。腕があるなら拳を握り剣を振れ!泥にまみれ、ボロボロになっても。恥を捨てて、ただ前を見てがむしゃらに強者をかき分けろ!ただ勝利のために戦い続けろ ヤイバ:それが…王となった者の宿命だからだ

ツナ:右見てー? サン:いえーい! ツナ:左見てー? サン:いえーい! ツナ:ドクドクドクドク サン:心(しん)の音ー! ツナ:落ちるも堕ち月(おちつき) サン:待つ死の出ー! ツナ:タンタカタンタン! サン:死雷感!(しのらいかん) ツナ:キャハハハハハハ!(同時に) サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!(同時に) スノー:また踊ってんのー?こんな時に マシルド:こいつらが元国王じゃなきゃひねり潰してるな ヤイバ:まあいいだろう!ほら、城の扉を開けるぞ 0:ヤイバは大きな扉を開ける ヤイバ:ふぅー!いい景色だなー!一体、何人いるんだー? ツナ:んーーっとねー。1、2、3、4、5、6 サン:てめぇはばかかー!一人ずつ数えてんじゃねーぞー! スノー:そんなことしてたら日が暮れちゃうよ。ザッーっと見て100万人はいるんじゃないかな? マシルド:全く…。どうなっても知らんぞ? ヤイバ:なんだ?ビビってんのか? マシルド:あ?誰に口聞いてんだ? スノー:はいはい。これからこの国は戦場なんだよー?仲良くやりなって ツナ:キャハハハ!僕達は幸せ者だねぇー!こーんなにも好意を持って貰えるんだもんねぇー! サン:ウヒヒヒヒ!好意じゃねぇー!みーーーーんな!殺意を持って来てんだよー!じゃあ行くぜー!!サーンダーー! スノー:おおー。花火みたいだね マシルド:戦闘が始まる合図か。 スノー:なんか、燃えてくるね! マシルド:だからって燃え尽きるなよ? スノー:そっちこそ。足引っ張ったら承知しないよ! ヤイバ:さあ!俺たちに立ち向かうなら、受けて立つぜ!! ヤイバ:かかってこいよ!マリカル王国! 0:【間】 0:時は遡ること数ヶ月前 ツナ:踊らないと力が出ないの〜 サン:そうそう。俺達はリズムでテンションを上げてんだ〜 マシルド:変わった奴らだ。ただのガキじゃないんだろうな? ヤイバ:大丈夫だ。こいつらはエストラインの支配国『ガラッタリー』の元国王だ マシルド:信じられんな ヤイバ:まあこいつらは今は落ち着いてるからな。この二人が暴れたらさすがのあんたもどうなる事かねー ツナ:ねえ、遊びに行ってもいい? サン:あともう一人来るんだろー?それまで門番ってやつやってやんよ! ヤイバ:ああ、わかった。じゃあ門番を頼んだぞ ツナ:わーい!行ってくるぅー! サン:ひゃっほー! 0:ツナとサンは窓から飛び降りて城門に向かう マシルド:……それで、話ってなんなんだ? ヤイバ:ああ、単刀直入に言おう。『スベリア王国』のマシルド ヤイバ:俺の下につけ マシルド:………ふん。なるほど ヤイバ:どうだ?いい案じゃないか? マシルド:億岩!!(オクロック) ヤイバ:っ! 0:マシルドの拳を両手で抑えるヤイバ ヤイバ:おいおい、エイムまで纏って何しやがる。常識で考えて城の中で暴れるかよ! マシルド:お前こそ身の程をわきまえろ。俺を舐めるのもいい加減にしろよ? ヤイバ:舐めてなんかねえよ。合理的な考えだって言ってんだ。ここであんたとやり合おうなんて思ってないしな マシルド:なら理由を言え ヤイバ:何も聞かずに手出てきたのそっちだろ。まあ、あんたみたいに感情で動くタイプは扱いやすいしな マシルド:………早く話せ ヤイバ:はいはい。じゃあまず俺の思想から話そうか ヤイバ:知ってるかもしれないが俺の国、『ヒノマル』はシュドゥラインを制圧している。南の国で最も高い地位にいるんだ マシルド:それを言うなら俺もだ!ウエストラインを制圧しているのは俺の国だ ヤイバ:最後まで話を聞け。お前らの国にもリベレーションゲートはあるのか? マシルド:……リベレーションゲート…?あるが、何をしても開かれないはずだろ ヤイバ:あんたの国は随分冷めてるんだな マシルド:………なんだと? ヤイバ:まあいい。リベレーションゲートは国民から預かった心(しん)が重要だ。もちろん。国民全員から心(しん)を預からないとリベレーションゲートは開かない ヤイバ:つまりは、国民の心(しん)がリベレーションゲートの鍵となるんだ。国民からの信頼がなければなその鍵は手に入らない マシルド:……なら、お前は… ヤイバ:そう…。リベレーションゲートの鍵を持っている マシルド:……っ!リベレーションゲートには……何があるんだ? ヤイバ:国の歴史が刻まれた魔法の図書館のようなものだ。その中にあんたらの国の歴史も書かれている。もちろん…世界騎士団の『マリカル王国』の事もな マシルド:……世界…騎士団 ヤイバ:……ああ、世界騎士団だ マシルド:……その歴史に…何が記されているんだ? ヤイバ:……ぷっ!ばーか!それを教えたら今回の交渉も無意味だろ! マシルド:……そういう事か… ヤイバ:さすがに察しはいいみたいだな。マシルド。もう一度言う。………俺の下に付け マシルド:………そういう事なら仕方ない。お前に俺の心(しん)を預ける。そしたらリベレーションゲートの中に案内してくれ ヤイバ:ああ。やっと理解してくれたな マシルド:お前のその上から目線が気に食わないがな ヤイバ:国の頂点に立つ者のプライドが高いのは当たり前だ。だからこそ争いが生まれるんだ。……ほら、今も外が騒がしくなってきたぞ マシルド:……何の騒ぎだ? ヤイバ:プライドが高いやつがもう一人来るって話だ 0:城の外では スノー:こんにちは ツナ:んー?おー!君はー!誰だー!?合言葉はー? スノー:合言葉? ツナ:城に入る時の合言葉だよー! スノー:あのね。僕はこの国の王に呼ばれてわざわざここに来たんだよ?それに僕が誰かなんて聞かなくてもわかるでしょ? サン:誰だてめぇ?有名人? スノー:あのさー。口の利き方には気をつけなよー?僕は今すごくイライラしてるんだ サン:知らねーよばーか!血糖値足りてねーんだな スノー:いいから通してくれない? サン:通して欲しいなら何か見せろー!何も無いなら帰れ!ばかが! スノー:ああ。じゃあ見せてあげよっか スノー:アイシームーン!! 0:スノーは手のひらから氷の弾を放つ サン:うぎゃ!つめてー!! スノー:早く通せって言ってるの聞こえない?ガキ。こんな遠い国までわざわざ来てやってんだからさ。暇じゃないんだよ僕は ツナ:キャハハハ!大丈夫ー?サン! サン:ウヒヒヒヒ!大丈夫だ!このエイムは間違いなく強い人だー! ツナ:ねえねえ、君はヤイバ君から呼ばれて来たの? スノー:そうだよ。君んところの国王は人を馬鹿にし過ぎなんだよ。あわよくばヤイバを殺して僕がこの国を支配してもいいんだよ? サン:……ねえ?てめぇ。今なんて言った? スノー:ん?君んところの国王を殺してやるって言ったんだよ サン:雷姫(サンドリヨン)!! スノー:うわああ!! 0:サンの雷撃がスノーに直撃する ツナ:キャハハ!痛そうだねぇー! サン:やられたらやり返されるんだよ!おたんこなす!あと、これだけは言っておくけど……。ヤイバ君を殺すなんて言うやつは、俺が殺してやる ツナ:僕も殺すー! スノー:ふーん。ただのガキかと思ったけど、見くびっちゃいけなかったみたいだね。この国は子供を殺しても罪にはならないの? ツナ:ばかだねーー!!君ごときが僕達を殺せるわけないじゃーん!! スノー:……じゃあ今すぐ殺してあげようか? スノー:アイスニードル!! ツナ:泉のリューク! 0:ツナの魔法で水を纏った魔物が出てくる スノー:………なんだ!?エイムの魂が…水の魔物を生んだだと? ツナ:さあ!この人を水の中に閉じ込めて窒息死させよー! スノー:ネオフリーズ!! 0:スノーは魔法で魔物を凍らす ツナ:ぎゃああーー!!リュークが凍っちゃったーー!! スノー:水の魔法はこっちに分がある。 サン:じゃあ雷は? スノー:それは何とでもなるよ! サン:空電!(エアボルト) スノー:アイスノー! サン:氷の壁かー!かってーなー! スノー:いい加減にしてよー。こんな所で体力を消耗させるわけにはいかないんだからさ! ツナ:よーし!じゃあサン。いっくよー! サン:はーい! スノー:何をするんだ? ツナ:右見てー? サン:いえーい! ツナ:左見てー? サン:いえーい! ツナ:ドクドクドクドク サン:心(しん)の音ー! ツナ:落ちるも堕ち月(おちつき) サン:待つ死の出ー! ツナ:タンタカタンタン! サン:死雷感!(しのらいかん) ツナ:キャハハハハハハ!(同時に) サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!(同時に) スノー:何ふざけてんの?踊ってる場合じゃないのわかる? ツナ:うん!わかるよー!テンション上がってきたし、そろそろ終わらせるよぉー! サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!!ほーらー!溜まってきたぜー!俺とツナのバイブスが!! スノー:な、何だよ…それ……そんな巨大なエイム…ありえないだろ! 0:ツナは巨大な魔物を呼び出し、サンは魔物に雷を纏わせた ツナ:じゃあねー! サン:ばいばーい! スノー:……くっ!! 0:【間】 ヤイバ:ストーーップ!やめろお前ら! ツナ:あ、ヤイバ君! スノー:なんだよ、いい所だったのに サン:そうだよー!こいつヤイバ君を侮辱したんだぜー?殺しちゃおうと思ってたんだ! ヤイバ:こいつは客だ。それと、門番するなら暴れるなって言っただろ? ツナ:はーい。ごめんね! スノー:……君がヤイバか? ヤイバ:ああ、そうだ。俺の部下が悪かった。 スノー:全くだよ。君の国は遠いし暑い。その上にこの仕打ちじゃ流石に僕も怒り狂いそうだよ ヤイバ:まあ、これでみんな集まったんだ。とりあえず話だけでも聞いてくれ スノー:手短に頼むよ。僕は忙しいんだ。あと、君への殺意は消えてないから、よろしく サン:おっとー? ツナ:キャハ!今はやめよう、サン マシルド:……… 0:5人は城に戻る スノー:はあ!?リベレーションゲートの鍵を持ってる!? ヤイバ:ああ。お前らでは到底成し得なかった。国民全員からの心(しん)を預かったんだ スノー:そんな事有り得るわけない!王とはいつだって孤独だ。何を発しても何を行動しても国民からは非難の目を向けられるもんだろ ヤイバ:でも、それを成し得たのは事実だ ツナ:そうだよー!ヤイバ君は国民全員から愛される方法を見つけたんだってさー! マシルド:一体何をしたと言うんだ? ヤイバ:簡単な事だ。国民一人一人に金を配った スノー:……金だと? ヤイバ:ああ。ただそれだけだ サン:人ってさー!結局、金に目が眩んで心(しん)を預けてくれる単純な生き物なんだよなー!それが出来る財力があるのもヤイバ君の凄いところなんだぜー! マシルド:そんな簡単に心(しん)を預けるなんて…。国民たちはリベレーションゲートの中を知らないんだろ? ヤイバ:ああ。知らないさ スノー:その中を知ればどうなる? ヤイバ:……世界騎士団との戦争が起こる スノー:……ぷっ!くはははは!!それは本当なのかい?だとしたら僕らの命まで危ういじゃないか!くははははは! サン:だからみーんなでヤイバ君と協力して『マリカル王国』率いる世界騎士団を壊滅しちゃおー!ってのがヤイバ君の考えなんだよ マシルド:しかし、国民にも被害が出てしまうぞ? スノー:この大男はバカなのか? マシルド:……なんだと? ツナ:それには僕も同意だよー!スノー君! マシルド:どういう事だ! スノー:戦争が起きること自体、国民に被害が出る前提だろ。国民を巻き込む被害は最小限に抑える。王として当然のことだよ? サン:てめぇさー?自分の国の事も考えられない自己中心的な国王なのー!? マシルド:……なんだと…! ヤイバ:おいお前ら。また罵りあってたらキリがないだろ。んじゃあ、ノールライン支配国『フリーグル』の国王。スノー。お前にも言っておく ヤイバ:俺の下につくか? スノー:……全く、君はとことんムカつく国王だ。でも……君が言うように、リベレーションゲートを使って世界騎士団に挑むのなら乗ろう ヤイバ:お前が世界騎士団を壊滅させて、得たいものはなんだ? スノー:もちろん…。世界権力だ ヤイバ:ふっ。そう言ってくれると思っていた スノー:早く案内しろ。君を殺すのは戦争が終わった後だ ヤイバ:そりゃーこえーな 0:ヤイバは城の外にある大きな門へと案内をする ヤイバ:ここが俺の国のリベレーションゲートだ。ツナとサンは心(しん)を預けてくれたが、お前らはまだだろう?この鍵にエイムを放て マシルド:……ああ スノー:わかった 0:マシルドとスノーは鍵にエイムを放つ ヤイバ:よし、これでリベレーションゲートが開かれる サン:わーーい!!ここまだ入った事ねぇから楽しみだぜー! ツナ:僕も僕もー!何があるかなーー?キャハハ! ヤイバ:さあ。中に入れ 0:5人はリベレーションゲートの中に入る スノー:本当に広い図書館のようだ マシルド:気味が悪い ツナ:クンクン…。うげー!くっさーい! サン:こんなところに長くいられねーよー! ヤイバ:まあ、話は手短に済ます。……だか、俺の下につくからには俺の命令は絶対だ。わかったか? スノー:時と場合によるね。僕はまだ君を信用しきれてないし マシルド:同じくだ ヤイバ:そうだな。それでも俺はお前らとなら世界騎士団を壊滅出来ると信じてる。 スノー:世界騎士団を壊滅するとどうなるか本当にわかってるのか? ヤイバ:決まってるだろ。この世界のトップに君臨出来る マシルド:本気で思ってるのか? ヤイバ:ああ。俺は世界のトップになってある事を実現したいんだ ツナ:キャハハ!ワクワクー!この本は何が書かれてるのー? サン:気になるぞー!俺にも聞かせてくれー! ヤイバ:俺はここにある本を全て読み込んだ。国一つ一つの歴史から重要人物の名前まで、事細かにな マシルド:この量を一人でか? ヤイバ:ああ。そうだ。そして、この本を読んでくれ スノー:……なんだ?これは ヤイバ:これは未来日誌だ。未来のお前らがこの日誌に戦争の出来事を書き綴っている サン:未来のー? ツナ:僕たちー? マシルド:そんなもの……あるわけがないだろ スノー:そうだ。デタラメを言うな。未来からのメッセージ?絵本の読みすぎじゃないか? ヤイバ:なら、中身を見てみろ 0:ヤイバは未来日誌を渡す スノー:……これは…。僕の筆跡(ひっせき)だ ヤイバ:ああ。それにサインまで書いてある。間違いなくお前の字だ スノー:これを読んだから君は僕らを呼んだのかい? ヤイバ:それだけじゃない。ちょうどお前が書いている所だ。読んでみろ スノー:……マリカル王国、世界騎士団との戦争は今、終わる。僕はマリカル王国の王女、ミレイに左足を焼き尽くされ、最後は内蔵が飛び出るまで銃で何発も撃たれる。 スノー:………これは…どういう事だ!? ヤイバ:そう。俺たちは世界騎士団に敗北するんだ マシルド:……敗北だと!? ツナ:えー!負けちゃうのー!?僕、強いよ!? ヤイバ:それ以上に世界騎士団は強かったってことだろうな。俺の書いた日誌にも同じような事が書かれている サン:ねー!ヤイバ君!俺はなんて書いてたんだー? ヤイバ:お前とツナは落書きしか書いてない。未来のお前らも相変わらずだ サン:えー!!いつも通りでびっくりだー! マシルド:それにしてもどういう原理なんだ?死に際に文字など書けないだろう ヤイバ:それは俺にもわからない。だが、この未来日誌が本物だってことは理解出来たか? マシルド:……俺の書いた日誌も見せてみろ ヤイバ:ああ 0:マシルドは日誌を読む マシルド:………… ヤイバ:読めたか? マシルド:……ああ。 ヤイバ:念の為にもう一度言うぞ。マシルド マシルド:……… ヤイバ:俺は国一つ一つの歴史を全て知っている マシルド:……わかってるさ スノー:おーい。ヤイバ。敗北するなんて書かれてるけど、僕達にこれからどうしろと言うんだ?死ねってこと? ヤイバ:まさかな。そう簡単に死を受け入れるほどヤワじゃないだろ? スノー:ああ。当然さ。死ぬとわかってて死ぬ未来なんて選ばない ツナ:そうだそうだ〜!僕達は死ななーい! サン:ツナとずーーっと一緒に居るもんなー! ツナ:だってうちら仲良しだもん… 0:ツナとサン同時に ツナ:ネー!(同時) サン:ネー!(同時) ヤイバ:わかってるじゃないか。なら、やれる事はただ一つ……。このふざけた未来を俺達がぶっ壊して変えてやるんだ スノー:ならさー。ヤイバ。このリベレーションゲート。粉々にしてもいいかな? マシルド:……何を言ってる!? スノー:だって、未来を壊すんだったらそういう事でしょ? ツナ:キャハハ!いいのー?ヤイバ君 ヤイバ:……ふっ。いいだろう!やれ!ぶっ壊せ!お前ら! サン:ウヒヒヒヒ!!ならやっちゃうかんなー!雷姫!(サンドリヨン) ツナ:じゃあ、僕もー!津波月!(ツナミヅキ) スノー:コルデットバーン! マシルド:………… ヤイバ:どうした?マシルド。お前も早くこいつを壊せ! マシルド:……くっ! マシルド:壊岩力!(かいがんりき) ヤイバ:ふっ!そう来なくっちゃな!全部壊せばいいんだ! サン:ウヒヒ!壊れろー!! スノー:くははははは!!未来を壊せーー!! ツナ:キャハハ!粉々だぁぁーー!! ヤイバ:そうだ!敗北する未来に立ち向かえ。そして変えてやろう! ヤイバ:俺達が勝利をする未来に! 0:【間】 0:場面転換。城の中 マシルド:本当によかったのか?リベレーションゲートを粉々にして ヤイバ:まあ、あんなもん無くてもどうにかなるだろ スノー:君ね。せっかく国民から心(しん)を預かったのに大丈夫だったのか? ヤイバ:お前が最初に壊すって言ったんだろ? スノー:そうだったっけ?いくら未来の自分とはいえ、泣き言を言ってる自分に腹が立ち過ぎてあまり覚えてないよ ツナ:一番楽しそうにしてたじゃん! スノー:君たちには言われたくないね サン:でも楽しかったのには間違いないね!ぜーんぶ本を焼き尽くしちゃったからな! スノー:ガキの癖に恐ろしい力だよ全く ツナ:えへへ〜!でしょー? サン:もっと褒めろ〜! スノー:触るな!馴れ馴れしくするな! ヤイバ:はっはっはっは!お前らもうすっかり仲良しじゃないか。俺はそういうの見てると気分がいいぜー? サン:マッシーも楽しもうぜ! マシルド:ま、マッシー? スノー:マッシーか…。……ぷっ!可愛いあだ名貰えてよかったね! マシルド:貴様。捻り潰されたいのか…? スノー:近寄るなよ。ゴリラ男 マシルド:ああ!? スノー:やんならやるよ!? ツナ:やれー!やっちゃえー! ヤイバ:賑やかになったもんだな 0:【間】 ヤイバ:さて、俺達の関係はまだ世界には知らされていない。むしろ、公(おおやけ)にするには分が悪い。くれぐれも口を滑らすなよ?特にツナとサン ツナ:おっけー!おっけー!からおっけー! サン:おっけー!おけけの、お・け・つー! ヤイバ:はあ。まあいい スノー:ヤイバ。マリカル王国と戦争を起こすと言っていたけど、どうやって起こすんだ? ヤイバ:ああ。実はマリカル王国をおびき寄せる策はもう始まっている スノー:始まってるだと? ヤイバ:マリカル王国はエイムのエネルギーを魔法という形で作り上げた国だ。それは世界からも重宝され、一躍世界中から支持をされることになる ツナ:僕達が使ってるのも魔法だからねー! ヤイバ:ああ、そうだな。魔法が使えない者はただの人間だ マシルド:……その通りだ サン:ヤイバ君は魔法は使えるのかー? ヤイバ:……俺は使えない サン:えー!使えないのに国王なのー!?だっさーー!! ヤイバ:また傷をえぐられたいか?サン サン:ウヒヒ!冗談じゃねーか!やめてくれー! ツナ:怖いよー!ヤイバ君! スノー:君達、何があったんだ? ヤイバ:色々あったんだ。力で黙らせる事も重要だしな ツナ:ニコー! サン:ニコニコー! スノー:魔法を使えない人間が魔法を使える人間を従わせる。この戦争の結末が見えてきて面白そうだね。まあやってきたことがやってきたことだしね ツナ:マリカル王国って何をしたのー? ヤイバ:マリカル王国は世界の頂点に立つことによって魔法を使える者と魔法を使えないもので差別化を図った。それによって生まれたのは…… ヤイバ:魔法を使えない人間の撲滅だったんだ サン:今じゃ魔法を使えない人間の方が珍しいしなー!何をするにしても魔法魔法魔法だぜー! マシルド:いいや、それでも魔法が使えない人間がこの世に存在する限り、無くなりはしない。だからこそ、ヤイバがその生き残りのようなものだ ヤイバ:ああ……そうだ スノー:んで?魔法が使えない君が、マリカル王国をおびき寄せる策って一体何をするの? ヤイバ:魔法を使えない人間は……この中にもう一人いるってことだ スノー:なっ!?誰だ!? ツナ:えーー!!そうなのー!? ヤイバ:なあ?マシルド マシルド:………ああ。そうだ。俺は魔法は使えない ツナ:どうしてー!?使ってたでしょー!? マシルド:正しくは使えなかった…。だな。俺はでかい体だけであらゆる敵と、国と戦ってきた。……しかし、マリカル王国…世界騎士団にだけは楯突くことは出来なかった マシルド:それは……王女であるミレイに敗北したからだ サン:マッシー負けたんか!? ツナ:負けたのに国王なんてやって大丈夫なの!? マシルド:もちろん。地位も名誉も地に落ちる。しかし……俺はある交換条件をミレイに言い渡されたんだ スノー:交換条件? マシルド:この敗北を揉み消す代わりに…。マリカル王国に金を普及すること。そして…傘下の証に王である俺に魔法が使えるよう力を与えられたんだ スノー:それは…… ヤイバ:そう。国から国に、脅し目的で金を要求するのは…世界の禁忌(きんき)に触れている ツナ:キャハハ!そんなバカことする国だったんだ!マリカル王国って! スノー:バカはマシルドの方だ!そんな禁忌を犯してまで何故国王であり続けようとする!? マシルド:……俺は…それでも……王でありたかった スノー:バカか!!僕達は誰にも屈せず国王になったんだぞ!!貴様のその在り方は間違ってる! マシルド:ああ!!間違ってる!!……だからこそ、今度は勝つつもりなんだろ?ヤイバ スノー:……… ヤイバ:……ふん。なーんだ。今度は理解が早いじゃないか。そう、今回マリカル王国をおびき寄せる策は…。マシルドを人質に取る事だ サン:ウヒヒー!マッシーが人質っておもしれーなー!でもなんか似合ってるね! マシルド:黙れ。マリカル王国との決別も意味するんだ。もう何年も…耐えてきた ヤイバ:禁忌をこちらの手の中に入れておけばあいつらはそれを奪い返そうとしてくるだろう。後は火の玉に俺達の言葉を入れておき、それをミレイに渡すだけだ ツナ:おー!メッセージってやつだねー! スノー:そんな子供騙しみたいなことよくやろうと思うね ヤイバ:だからこそだ。人間をおもちゃのように扱っていた奴らには、そのくらいの態度で示さないとな 0:【間】 0:場面転換 ツナ:ヤイバくーん!メッセージ入りの火の玉!マリカル王国に送っといたよー! ヤイバ:ああ。ありがとう。 ツナ:みんなはー? ヤイバ:さあな。俺が寝て起きた時には既にどこにもいなかった ツナ:ふーん。何してるんだろうね? ヤイバ:……あいつらは自分達の意思が強すぎるからな。何もなければ良いが…… ツナ:んー?サンの雷感(らいかん)でも探れば見つかりそうだけどねー 0:場面転換。 サン:おーい!てめぇら!座れー!落ち着くために座れって言ってんだー! スノー:邪魔をするなサン。こいつは僕達を裏切る可能性がある マシルド:だから、そんなことはしないと言ってるだろう!まだ信用出来ないのか! スノー:出来ないね!ミレイの強さと恐ろしさを知っておきながら僕達と共に戦うだと?そんな簡単に恐怖から臆せず立ち向かうことなんて出来るわけがないだろ! サン:てめぇら!1回離れろー! マシルド:ああそうだ!俺は一度ミレイに負けた。だがな、敗北から学べることも沢山あるんだ!お前らにはわからない事だ サン:わかんないのはてめぇだろー!俺の話聞けって言ってんのー! スノー:負けと認めたら心(こころ)は死んだも同然だ!貴様の希望は僕達ではなくミレイに掛けているんだろう! サン:ここで争ってたら希望どころじゃなくなるだろー! サン:よーし!てめぇら。リズムに乗るぞー!右見てー? マシルド:うるせー!!(同時) スノー:うるせー!!(同時) サン:……はあ?なんで俺が怒鳴られないといけねーの?わけわかんねー。ここで言い争いを止めないんだったら……てめぇらの心臓止めっぞ? サン:電皮!!(エレキッド) マシルド:火岩歴岩地!(かいわれがんじ) スノー:アイスリリー!! 0:3人がぶつかり合うと衝撃で建物が壊れる スノー:なあマシルド!答えろ!貴様が王となる理由を! マシルド:お前に教えてどうなる!?お前が俺の代わりになるとでもいうのか!? スノー:少なくとも君よりはマシだね! マシルド:ふざけるなー!! サン:ふざけてんのはてめぇらだろー!俺に謝れよー!! 0:【間】 ヤイバ:……壊志刀義(えしとうぎ) サン:……え?ヤイバ君? ヤイバ:魔我成!!(まがなり) スノー:うっ……!! マシルド:……な、なんだ…? サン:ウヒヒっ…… 0:ヤイバが下ろした剣は一振で巨大な穴を空けた マシルド:……に、人間の力じゃないだろ…… スノー:どうなってんだ!? ツナ:キャハハ!君たちダメだよー?ヤイバ君を怒らせちゃ ヤイバ:お前ら。余計な力を使うな。お前らが争っててもしょうがないだろ サン:ウヒヒ!ごめんなーヤイバ君!俺が二人を止めようとしたら怒鳴られたからさー! ヤイバ:何があった? スノー:ヤイバ。君はマシルドをどう思う? ヤイバ:マシルドを? スノー:ああ。ミレイに負けて傷を負った者がもう一度立ち上がれるとは思えないんだ。二度目の敗北が怖くないのかとな。だから僕はマシルドがヤイバを裏切る可能性があると思ったんだ! ヤイバ:誰の命令でこれをやったんだ? スノー:はあ!?僕が考えてやったことだ ヤイバ:誰の命令だと聞いてるんだ スノー:………誰の命令でも無い ヤイバ:勝手な真似はするな!もし本当に裏切った時は俺が責任を持って処分する。……でもな、二度目の敗北が怖いかは俺にだってわかる マシルド:………まさか…お前も……? ヤイバ:俺はミレイに……家族全員を殺されたんだ ツナ:ほえー!ヤイバ君の過去にそんなことがあったなんてね! マシルド:なら…。お前は家族の敵討ちのために戦うのか? ヤイバ:……違う。そんなことするわけが無い スノー:そりゃそうだろ。家族のために戦うなんてアホらしい。誰を巻き込んでるのかわかってるのか?って話だ サン:そうだー!ヤイバ君は俺達まで巻き込んで自分だけの事を考えるやつじゃない! ヤイバ:………… ツナ:ヤイバ…君? ヤイバ:家族のため…… マシルド:……お前…まさか ヤイバ:なんて言うとでも思ったか? マシルド:………っ! ヤイバ:殺された家族に俺はなんて言ったと思う? ツナ:なになにー? ヤイバ:……ふっ。弱いやつは殺されて当然だ。俺は俺のために戦うだけだ スノー:君……悪魔か何かなのか?家族が殺されても尚…そんなこと ヤイバ:最初はもちろん悲しかったさ。弱い自分も、ただの人間であることも憎んだ…。けど、それは関係ない。人間でも魔法が使えても、強いものだけが頂点に立つ ヤイバ:ただの人間に消される様をこの目に焼き付きたいんだ!だから壊すんだよ……。マリカル王国も。魔法を使う者も……。俺に逆らうやつも……な? マシルド:……… ツナ:キャハハハハ!!ヤイバ君のその考え方は好きだよー! サン:そうだなー!なんだか俺も一段と燃えてきたーー! スノー:……ふん。世界騎士団を壊滅させるのならそれくらい言ってもらわないと困る ヤイバ:なあ、マシルド マシルド:……なんだ? ヤイバ:ミレイに負けた時…。金を要求された時…もう一度王に還った時……。お前はどう思った? マシルド:……俺は……悔しかったさ。あんな若い女に焼かれて……悶えて…苦しんで……敗北を味わった。おまけに使いたくもない魔法を使わされて俺はもう……二度と…誰にも従いたくはないと心に誓った!! マシルド:……ヤイバ、俺は死んでも戦うぞ。例え敗北の未来が待っていたとしても…それを壊す!お前とこいつらとなら……壊せる!!そして俺は王であり続ける!! ヤイバ:……ああ。その意思は受け取る。俺が実現させたいことは…人間も魔法を使う者も一人一人が強い自分である事。お前のような意志を持つ事だ スノー:……ヤイバ。マリカル王国との戦争が終わったら僕とも戦ってよ ヤイバ:ああ、いいぞ ツナ:わーい!僕もヤイバ君と戦いたーい! サン:ずるいぞー!俺だって戦うんだー! ヤイバ:まあ待て。本当の戦いはこれからだ…。お前ら。戦いに備えろよ 0:【間】 0:場面転換 ツナ:やばくなーい!? サン:えぐくなーい!? ツナ:トントントントン サン:俺のおとん! ツナ:あっちだこっちだ サン:あちこちだ! ツナ:まんざらざらざら サン:民(みん)のパワー!! マシルド:この踊りはいつまで見せられるんだ? ヤイバ:知らん。時間もない。スノーは今情報を聞き出しているはずだ。そのうちに状況を整理するぞ ツナ:おー! ヤイバ:俺の国『ヒノマル』、マシルドの国『スベリア』、ツナ、サンの国『ガラッタリー』スノーの国『フリーグル』この四つの勢力を合わせると10万人の兵士を呼び込める サン:ウヒヒー!めっちゃ多いなー! マシルド:味方は多いに越したことはない ヤイバ:マリカル王国は世界一広い国とはいえ…勢力はせいぜい5万人だ マシルド:……勢力差ではこちらが優勢か…… ヤイバ:いいや、恐らくミレイは何らかの形で勢力を増やしてくるだろう。同じくらいかもしくはそれ以上か ツナ:それじゃあーさー!最初は僕とサンでたっくさんやっつけるよー! ヤイバ:そう考えていた。攻めてくる者に遠距離での広範囲攻撃は有利だ。まずはそうするぞ サン:でもさー!そういう時って大体囲むように来るだろー? ツナ:にしにしひがしー! サン:きたきたみなみー! ヤイバ:その時は俺もスノーもマシルドも居る。それで事足りるだろう ツナ:キャハハ!なんか壊れる音とかテンション上がるよねー! マシルド:………俺達なら…やれる スノー:おい!君達!大変だぞ!! ヤイバ:どうした? スノー:……マリカル王国…ミレイは……東西南北、支配している国以外の兵士を金で買い取ったらしい…!つまりは僕らの国以外の国を……支配したんだ マシルド:………なんだと?どこの情報だ!? スノー:僕が雇っている婆さんからだ。あいつは長年情報屋としてあらゆる国に出入りしている。……そしてそこから得た情報だ。間違いない! サン:えー!じゃあめっちゃ人が来んのかー!? ヤイバ:……… スノー:そして更にだ……。マリカル王国のリベレーションゲートももう既に解放されていた ツナ:えー!あのでっかいやつあったのー!? マシルド:中には入れたのか? スノー:何考えてるのかわからないが…。誰でも常に出入り出来るようになっていた。これは数ヶ月前にはなかった事だ サン:国の歴史がモロバレじゃねーかよー!なんなんだー!? ヤイバ:スノー。その情報屋は未来日誌の事は知ってたのか? スノー:ああ。マリカル王国にも未来日誌が存在している。それもバッチリ見たらしい ヤイバ:……なんて書かれてたんだ? スノー:マリカル王国の……勝利だと ヤイバ:……… マシルド:……くっ スノー:………ヤイバ ヤイバ:………ふっ。はっはっはっは!! スノー:……ぷっ。くははははは!ヤイバ。君が何を思ってるのかわかるよ! ヤイバ:わかってくれて助かるぞ マシルド:何がおかしい? ヤイバ:……一体何人もの犠牲者を生むんだろうな…。ミレイ。お前が思うより人は弱いんだ。本当の強さは勝つことよりも負けない事。それが勝利への道標(みちしるべ)だ マシルド:巨大な勢力の前にそれでも笑うんだな。未来日誌に書いてある事も…覆せると? ヤイバ:当たり前だ。俺は国王だぞ?何にも臆することは無い。越えられる壁が見えたら笑みもこぼれる スノー:更に面白くなってきたな ツナ:わーーい!!暴れよーねー! サン:俺達は最強ーー!!! マシルド:……ふっ。高まってきたな… ヤイバ:ああ。負けるわけがない。敗北の未来なんて感じさせないな…。お前ら…準備はいいな? ヤイバ:………決戦は……明日(みょうにち)だ! 0:【間】 0:場面転換。戦争の日 ツナ:右見てー? サン:いえーい! ツナ:左見てー? サン:いえーい! ツナ:ドクドクドクドク サン:心(しん)の音ー! ツナ:落ちるも堕ち月(おちつき) サン:待つ死の出ー! ツナ:タンタカタンタン! サン:死雷感!(しのらいかん) ツナ:キャハハハハハハ!(同時に) サン:ウヒヒヒヒヒヒヒ!(同時に) スノー:また踊ってんのー?こんな時に マシルド:こいつらが元国王じゃなきゃひねり潰してるな ヤイバ:まあいいだろう!ほら、城の扉を開けるぞ 0:ヤイバは大きな扉を開ける ヤイバ:ふぅー!いい景色だなー!一体、何人いるんだー? ツナ:んーーっとねー。1、2、3、4、5、6 サン:てめぇはばかかー!一人ずつ数えてんじゃねーぞー! スノー:そんなことしてたら日が暮れちゃうよ。ザッーっと見て100万人はいるんじゃないかな? マシルド:全く…。どうなっても知らんぞ? ヤイバ:なんだ?ビビってんのか? マシルド:あ?誰に口聞いてんだ? スノー:はいはい。これからこの国は戦場なんだよー?仲良くやりなって ツナ:キャハハハ!僕達は幸せ者だねぇー!こーんなにも好意を持って貰えるんだもんねぇー! サン:ウヒヒヒヒ!好意じゃねぇー!みーーーーんな!殺意を持って来てんだよー!じゃあ行くぜー!!サーンダーー! スノー:おおー。花火みたいだね マシルド:戦闘が始まる合図か。 スノー:なんか、燃えてくるね! マシルド:だからって燃え尽きるなよ? スノー:そっちこそ。足引っ張ったら承知しないよ! ヤイバ:さあ!俺たちに立ち向かうなら、受けて立つぜ!! ヤイバ:かかってこいよ!マリカル王国! ツナ:よーし!やるかんねー!水海獣!!(リヴァイアサン) サン:雷神龍!!(ライジング) スノー:アイシードール!! マシルド:死師岩!!(ししがん) ツナ:ふぅー!頑丈な人達だねー! サン:そりゃそうだろー!みーーーんな強い奴らなんだからさ! ツナ:じゃあ簡単には倒れてくれないね! サン:うん!俺達…何時間戦い続けるんだろうな! 0:【間】 0:しばらく攻防が続く スノー:……なんだ…全然減らないな ツナ:ほえー!!緊急事態!? マシルド:キリがないな…… サン:エイムが…足りねーかもな スノー:お、おい!あいつらは…!? マシルド:……ウエストライン…の消えた英雄…。ハリーじゃないか… サン:なんでそんなやつが居んのー!?聞いてねーぞー! スノー:なんでだろうね。幻であって欲しいよ。……あそこに居るのはソウシ。またの名は壊風(かいふう)。全てを破壊のために生きた化け物だ ツナ:キャハハハハハハ!!!この状況ってなんて言うのー!? マシルド:……ああ。絶望だな スノー:……マシルド…。君は自分の未来日誌を見てたんだよな? マシルド:ああ…。そうだな スノー:なんて書かれていたんだ? マシルド:……それは… ツナ:キャハ! マシルド:敗北はしたが…負けてはいなかったと スノー:………なんだ…それは? ヤイバ:………ふっ。俺が出るぞ 0:ヤイバは一人で戦場に入る スノー:待て!ヤイバ!そこは危険だ! ヤイバ:うるせー!黙って見てろ ヤイバ:……壊志刀義(えしとうぎ)来栖罰戦!!(くるすばっせん) スノー:うわぁ!! マシルド:な、何だこの爆風は…… ヤイバ:まだまだ……戦いはこれからだぞ!お前ら!! ヤイバ:あっはっはっはっはっは!!壊せ!!まだミレイの所まで辿り着けてないぞ!!早く壊せお前ら!! マシルド:……ふんっ。お前はそういう奴だったな。だから未来の俺は負けていないと言っていたんだ スノー:ああ。間違いない。まだまだ戦いはこれからだ!!さあ!!僕達も暴れるぞ!!意識がなくなってもエイムは絶やすな! マシルド:お前が倒れたら俺が助けてやるよ! スノー:黙れ!ばーか!僕が倒れることなんてない! マシルド:ああ、そうだな。俺もお前も…勝利を手にするまで倒れない! ツナ:キャハハハハハハ!!!テンション上げてくよー!ぜーーんぶ!!水に流してぐちゃぐちゃにするからねーー!!キャハハハハハハ!!!ヤイバ君には負けてられない! サン:ウヒヒヒヒヒ!!!そうだなー!ヤイバ君の笑った顔見てるとー!力がみなぎってくる!バイブスは最高潮だー!! ヤイバ:弱音を吐いたやつから死んでいく世界。それが戦場だ。生きるも死ぬも所詮は人が選んだ運命だ ヤイバ:だが…死ぬとわかってても俺達は立ち向かう。未来が敗北を選んでも、視界が血に染っても、己の芯が砕け散っても、それでも俺達は戦う。 ヤイバ:足があるなら動ける。腕があるなら拳を握り剣を振れ!泥にまみれ、ボロボロになっても。恥を捨てて、ただ前を見てがむしゃらに強者をかき分けろ!ただ勝利のために戦い続けろ ヤイバ:それが…王となった者の宿命だからだ