台本概要

 1521 views 

タイトル アリス会議
作者名 天道司
ジャンル ファンタジー
演者人数 4人用台本(不問4)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 ご自由に演じてください

 1521 views 

キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
チェシャ猫 不問 16 不思議な猫。
帽子屋 不問 11 アリスが大好き。
三月うさぎ 不問 19 お調子者のウサギ。
ハートの女王 不問 14 傲慢な女王。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
チェシャ猫:おほん。そろそろ、始めようか。アリス会議 三月うさぎ:ワクワク!ドキドキ! ハートの女王:では、エレガントな私から提案させて貰うわ。今度のアリスの物語の舞台は、お茶会 ハートの女王:お茶菓子を食べると、体がカエルの姿になったり、あべこべの言葉しか言えなくなったり ハートの女王:私に絶対服従(ぜったいふくじゅう)するような魔法にかかるの。ステキでしょ? 三月うさぎ:ひゃーっ!それは、魔法じゃなくて、呪いだろ! ハートの女王:あん?呪いですって? チェシャ猫:まぁまぁまぁ、落ち着きたまえよ。帽子屋、君は何か意見はないのかい?ずっと黙ってるけどさ 帽子屋:僕かい?僕は、アリスに会えたら、それでいい チェシャ猫:あぁ、君は相変わらずアリスのことが大好きなんだね 帽子屋:そういう君もだろ? チェシャ猫:まぁ、否定はしないけどね ハートの女王:ちょっと!アリスを好きなのは、あんた達だけじゃないのよ! 三月うさぎ:あいおっ!僕も、アリスが大好きなんだ! チェシャ猫:ニンジンよりも? 三月うさぎ:え?ニンジンよりも?うーん…。大変だ!大変だ!ニンジンとアリス、どっちの方が好きなのか分からなくなってきたぞ! 帽子屋:ふふっ。だったら、どっちの方が『好き』ではなく、どっちも同じくらい『好き』で、良いのでは? 三月うさぎ:あ…。そうだ!どっちも同じくらい好き!ニンジンもアリスも同じくらい大好き! ハートの女王:私は、アリス一筋だけどね! 帽子屋:僕もだ チェシャ猫:吾輩もだ 三月うさぎ:えーっ!大変だ!大変だ!僕だけアリス一筋じゃない!ニンジンも大好きだ!大変だーっ! チェシャ猫:三月うさぎ、それは本当に大変なことなのかい? 三月うさぎ:え?大変なことだよ!みんなと同じじゃないのは、大変なことだよ! ハートの女王:だから、どうして、みんなと同じじゃなければ、大変なのよ? 三月うさぎ:あ…。あれ?なんか、みんなと同じじゃなくても、大変じゃない気がしてきたぞ! 帽子屋:ふふっ。みんなと違うってことは、本当はステキなことなんだよ チェシャ猫:その通り!それは、『個性』というモノであり、三月うさぎが三月うさぎであるという証明だよ 三月うさぎ:僕が僕である証明?わーっ!なんかカッコイイ響きーっ! ハートの女王:チェシャ猫!私にもあるのよね?その、『個性』というモノが! チェシャ猫:当然だとも!ハートの女王は、個性の塊(かたまり)のようなクリーチャーさ! ハートの女王:ふふっ。当然でしょう?私は、私こそがハートの女王!他の誰でもない ハートの女王:不思議の国で最も美しく、最も賢く、最もエレガントな存在よ! 三月うさぎ:【小声で】最も傲慢(ごうまん)で、最も意地悪ってのも付け加えるべきだろ? ハートの女王:あん?何か言った?クソうさぎ! 三月うさぎ:ひーっ! 帽子屋:三月うさぎ、今のは君が悪い 三月うさぎ:えーっ!僕は正直なだけだよ! ハートの女王:正直?馬鹿の間違いでしょ? 三月うさぎ:馬鹿じゃないもん!あっかんべー! チェシャ猫:ふっ。君たちは、本当に仲が良いね 帽子屋:それは、喧嘩するほど仲が良いってやつかい? チェシャ猫:それは、まさに、まさに、まさに!その通りだよ! 三月うさぎ:あれ?チェシャ猫?今の口調、何か変だよ? ハートの女王:チェシャ猫は、元から変よ。だって、チェシャ猫だもの 三月うさぎ:あいおっ!チェシャ猫だもんね! チェシャ猫:まぁ、変でも何でも構わないさ。さて、そろそろ本題に戻ろうじゃないか? チェシャ猫:今度のアリスの舞台は、どこが良いだろう? ハートの女王:だから、私がお茶会を舞台にしましょうって提案したでしょ? チェシャ猫:お茶会を舞台か…。それでは、あまりにも、そう、普通だ 帽子屋:普通だね。僕は、普通の物語には興味がないし、普通の女の子をアリスとは認めたくない 三月うさぎ:だったら、どんなのだったら普通じゃないのさ?あっ!『ニンジンの国のアリス』ってのはどう?どう? ハートの女王:却下。需要がないわ 三月うさぎ:えーっ!良いと思うんだけどなぁ チェシャ猫:吾輩も『ニンジンの国のアリス』というタイトルは、悪くないと思うがね 帽子屋:僕もだ。とても、そう、とても面白そうだ ハートの女王:は?あんた達、頭の中、狂ってるでしょ? チェシャ猫:そりゃあ、狂ってるさ!何しろ吾輩たちは… 三月うさぎ:あいおっ? 帽子屋:不思議の国のクリーチャーだからね! ハートの女王:ふっ…。じゃあ、今度のアリスの舞台は、ニンジン畑ってこと? 三月うさぎ:ニンジン畑?ニンジン畑が舞台なの?ワクワク!ドキドキ! チェシャ猫:ニンジン畑とは、限らないよ。『ニンジンの国のアリス』というタイトルこそ付いてはいても チェシャ猫:その舞台は、海かも知れないし、砂漠かも知れないし、宇宙かも知れない。なぜなら、ここは… 帽子屋:不思議の国だからね! 0: 0:―ニンジンの国のアリスにつづく―

チェシャ猫:おほん。そろそろ、始めようか。アリス会議 三月うさぎ:ワクワク!ドキドキ! ハートの女王:では、エレガントな私から提案させて貰うわ。今度のアリスの物語の舞台は、お茶会 ハートの女王:お茶菓子を食べると、体がカエルの姿になったり、あべこべの言葉しか言えなくなったり ハートの女王:私に絶対服従(ぜったいふくじゅう)するような魔法にかかるの。ステキでしょ? 三月うさぎ:ひゃーっ!それは、魔法じゃなくて、呪いだろ! ハートの女王:あん?呪いですって? チェシャ猫:まぁまぁまぁ、落ち着きたまえよ。帽子屋、君は何か意見はないのかい?ずっと黙ってるけどさ 帽子屋:僕かい?僕は、アリスに会えたら、それでいい チェシャ猫:あぁ、君は相変わらずアリスのことが大好きなんだね 帽子屋:そういう君もだろ? チェシャ猫:まぁ、否定はしないけどね ハートの女王:ちょっと!アリスを好きなのは、あんた達だけじゃないのよ! 三月うさぎ:あいおっ!僕も、アリスが大好きなんだ! チェシャ猫:ニンジンよりも? 三月うさぎ:え?ニンジンよりも?うーん…。大変だ!大変だ!ニンジンとアリス、どっちの方が好きなのか分からなくなってきたぞ! 帽子屋:ふふっ。だったら、どっちの方が『好き』ではなく、どっちも同じくらい『好き』で、良いのでは? 三月うさぎ:あ…。そうだ!どっちも同じくらい好き!ニンジンもアリスも同じくらい大好き! ハートの女王:私は、アリス一筋だけどね! 帽子屋:僕もだ チェシャ猫:吾輩もだ 三月うさぎ:えーっ!大変だ!大変だ!僕だけアリス一筋じゃない!ニンジンも大好きだ!大変だーっ! チェシャ猫:三月うさぎ、それは本当に大変なことなのかい? 三月うさぎ:え?大変なことだよ!みんなと同じじゃないのは、大変なことだよ! ハートの女王:だから、どうして、みんなと同じじゃなければ、大変なのよ? 三月うさぎ:あ…。あれ?なんか、みんなと同じじゃなくても、大変じゃない気がしてきたぞ! 帽子屋:ふふっ。みんなと違うってことは、本当はステキなことなんだよ チェシャ猫:その通り!それは、『個性』というモノであり、三月うさぎが三月うさぎであるという証明だよ 三月うさぎ:僕が僕である証明?わーっ!なんかカッコイイ響きーっ! ハートの女王:チェシャ猫!私にもあるのよね?その、『個性』というモノが! チェシャ猫:当然だとも!ハートの女王は、個性の塊(かたまり)のようなクリーチャーさ! ハートの女王:ふふっ。当然でしょう?私は、私こそがハートの女王!他の誰でもない ハートの女王:不思議の国で最も美しく、最も賢く、最もエレガントな存在よ! 三月うさぎ:【小声で】最も傲慢(ごうまん)で、最も意地悪ってのも付け加えるべきだろ? ハートの女王:あん?何か言った?クソうさぎ! 三月うさぎ:ひーっ! 帽子屋:三月うさぎ、今のは君が悪い 三月うさぎ:えーっ!僕は正直なだけだよ! ハートの女王:正直?馬鹿の間違いでしょ? 三月うさぎ:馬鹿じゃないもん!あっかんべー! チェシャ猫:ふっ。君たちは、本当に仲が良いね 帽子屋:それは、喧嘩するほど仲が良いってやつかい? チェシャ猫:それは、まさに、まさに、まさに!その通りだよ! 三月うさぎ:あれ?チェシャ猫?今の口調、何か変だよ? ハートの女王:チェシャ猫は、元から変よ。だって、チェシャ猫だもの 三月うさぎ:あいおっ!チェシャ猫だもんね! チェシャ猫:まぁ、変でも何でも構わないさ。さて、そろそろ本題に戻ろうじゃないか? チェシャ猫:今度のアリスの舞台は、どこが良いだろう? ハートの女王:だから、私がお茶会を舞台にしましょうって提案したでしょ? チェシャ猫:お茶会を舞台か…。それでは、あまりにも、そう、普通だ 帽子屋:普通だね。僕は、普通の物語には興味がないし、普通の女の子をアリスとは認めたくない 三月うさぎ:だったら、どんなのだったら普通じゃないのさ?あっ!『ニンジンの国のアリス』ってのはどう?どう? ハートの女王:却下。需要がないわ 三月うさぎ:えーっ!良いと思うんだけどなぁ チェシャ猫:吾輩も『ニンジンの国のアリス』というタイトルは、悪くないと思うがね 帽子屋:僕もだ。とても、そう、とても面白そうだ ハートの女王:は?あんた達、頭の中、狂ってるでしょ? チェシャ猫:そりゃあ、狂ってるさ!何しろ吾輩たちは… 三月うさぎ:あいおっ? 帽子屋:不思議の国のクリーチャーだからね! ハートの女王:ふっ…。じゃあ、今度のアリスの舞台は、ニンジン畑ってこと? 三月うさぎ:ニンジン畑?ニンジン畑が舞台なの?ワクワク!ドキドキ! チェシャ猫:ニンジン畑とは、限らないよ。『ニンジンの国のアリス』というタイトルこそ付いてはいても チェシャ猫:その舞台は、海かも知れないし、砂漠かも知れないし、宇宙かも知れない。なぜなら、ここは… 帽子屋:不思議の国だからね! 0: 0:―ニンジンの国のアリスにつづく―