台本概要

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タイトル 自己愛
作者名 しなせ  (@sinase0)
ジャンル その他
演者人数 1人用台本(不問1)
時間 10 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 精神不安定な駄文

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
自分 不問 -
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:ときどき、僕自身のやってること全てが 0:嘘のように思えてくる。 0:人と楽しげに話すときの声や表情 0:将来を考えるあまりに溢れた涙 0:助けられなかったという強い憤り 0: 0:僕の、この喜怒哀楽の感情は 0:嘘なのではないか…? 0:全ては演技であり 0:本来は何も感じてなんかいない 0:誰かの行動を模倣しているだけなのではないか? 0:そもそも…… 0: 0:『僕』は 0:『僕』か? 0: 0:鏡を見たときに見る僕の顔は 0:本当に僕なのだろうか。 0:食事をしたときの 0:あの味も本当なのだろうか 0:そもそも、僕は 0:僕なんて存在は無く 0:誰かの記憶を追体験しているだけではないか? 0: 0:よくデジャブなんてものがあるだろう 0:夢の中で体験したことが 0:現実でも同じように起こる 0:でも、もしかしたら 0:僕はこの僕という人物の人生を 0:何度も追体験しているか 0:何度も何度もループし続けてるのではないか 0:だから夢で見るんだろう? 0: 0:あぁ…。そうだ。そうに違いない。 0:じゃあ、オリジナルの僕は? 0:そもそも、僕自身は誰なんだ? 0: 0:心のザワザワとした不安が取り除けない 0:僕の腹の中を直で触られている気分だ 0:腸を、胃を、肺を、心臓を 0:ギュッと握られている 0:僕が僕を暴くたびに 0:喉の内側を素手で撫でられてる気分だ 0:あぁ……、胃から手が這い上がってくる 0:この手たちが僕の喉を詰まらせるんだ 0:きっとそうに違いない 0: 0:僕を知ることはこの世を知ることなのか 0:僕を知ることは禁止事項なのか 0:僕を知ることは…… 0: 僕:当たり前だろ。 僕:他人にすら内臓をさらけ出せないのだ。 僕:お前が僕を知るなんて無理なことだ。 僕:お前は心を触らせたことはあるか? 僕:無いだろう。 僕:自分自身を知られたら、皆が皆、狂気に堕ちると思ってる…。 僕:自分のことすら、信用が出来ないんだ。 0:そんなことは無い…、そんなことは無い…。 0:戻れ、戻れ、たどれ、戻れ 0:僕の狂気性なんか出てくるな…… 0:僕の醜い悪感情よ…、どうか腹に戻ってくれ… 僕:おいおい、僕をないがしろにするのか? 僕:僕はお前だよ。お前も僕だ。 僕:昔は、僕のこと大好きだったじゃないかぁ! 僕:自己を嫌うことなく、全てを愛してただろ? 僕:僕自身の醜さを知っても愛する覚悟があったろ? 僕:夫婦よりも深い関係を結んだのにっ! 僕:僕たちは僕たちの内臓を暴きあったじゃないか! 僕:さばきあって、触りあって 僕:僕のことを知っただろ! 0:その考えは無邪気な幼児性から出たものだ… 0:今は僕のことなんて嫌いだよ 0:お前を好くやつなんか居るわけがない 僕:また…… 僕:また…お前も… 僕:お前も僕を見捨てるのか! 僕:お前なのに、お前はまた僕を殺す! 僕:昔なんて、刃向かうやつらを殺そうとしてきたくせに! 僕:僕自身を愛して、僕に殺意なんて抱かなかった癖に! 僕:どうして、お前は変わったんだ? 僕:どうして、僕から解離していこうとするんだ…? 0:僕が必要のない人間だと知ったからだよ 0:僕はこの世から居なくたっていいんだ 0:所詮は都合の良い人間なのさ 0:僕が居れば、誰かの話し相手になるし、誰かの手伝いをするだろう 0:でも、『特別』じゃないんだ 0:僕の代わりは誰にでもなりうる 0:居ても居なくても、相手に変化を与えられない 0:僕は僕を『特別』としてくれる人を探したんだ 僕:なら……! 0:でもね、僕は気づいたんだよ 0:お前は僕を『特別視』してなかった 0:僕もお前を『特別』だと思ってなかった 0:それで生まれたのはどちらも本音を出せない 0:憐れな幼児性から生まれた 0:偽物の狂気の共依存だったんだよ 0:見捨てたわけじゃない…、僕は 0:僕らは互いのことをそもそも 0:『見てなかったんだ』 僕:あっ…、あああ……、あああああ! 僕:そんなわけない……! 0:あるんだよ、馬鹿な僕。 0:それに、僕が死ぬのを恐れて出てきたんだろ。 0:あーあ、妄言に浸りながら死のうとしたのに… 0:いっそのこと狂気に溺れようと思ったのに… 0:最後に僕と話すことになるとはね 0:助けようったってもう無理さ 0:お前は毎度、僕に恐怖を植え付けて 0:僕を必要としている人間が居ると言って 0:旅に出るのを止めようとしたよね 0:でも、残念。僕の瞳にうつるあれはなんだ? 0: 0:多量のカラになった安定剤 0:足元にはビニールシート 0:ドアノブに背をもたれる僕 0:首は縄でキリキリと締まる 0: 0:まぁ、最期に僕と会話できるなんてね 0:でも、お前のその顔見れたからよかったよ 0:ふふっ…可哀想な僕…。

0:ときどき、僕自身のやってること全てが 0:嘘のように思えてくる。 0:人と楽しげに話すときの声や表情 0:将来を考えるあまりに溢れた涙 0:助けられなかったという強い憤り 0: 0:僕の、この喜怒哀楽の感情は 0:嘘なのではないか…? 0:全ては演技であり 0:本来は何も感じてなんかいない 0:誰かの行動を模倣しているだけなのではないか? 0:そもそも…… 0: 0:『僕』は 0:『僕』か? 0: 0:鏡を見たときに見る僕の顔は 0:本当に僕なのだろうか。 0:食事をしたときの 0:あの味も本当なのだろうか 0:そもそも、僕は 0:僕なんて存在は無く 0:誰かの記憶を追体験しているだけではないか? 0: 0:よくデジャブなんてものがあるだろう 0:夢の中で体験したことが 0:現実でも同じように起こる 0:でも、もしかしたら 0:僕はこの僕という人物の人生を 0:何度も追体験しているか 0:何度も何度もループし続けてるのではないか 0:だから夢で見るんだろう? 0: 0:あぁ…。そうだ。そうに違いない。 0:じゃあ、オリジナルの僕は? 0:そもそも、僕自身は誰なんだ? 0: 0:心のザワザワとした不安が取り除けない 0:僕の腹の中を直で触られている気分だ 0:腸を、胃を、肺を、心臓を 0:ギュッと握られている 0:僕が僕を暴くたびに 0:喉の内側を素手で撫でられてる気分だ 0:あぁ……、胃から手が這い上がってくる 0:この手たちが僕の喉を詰まらせるんだ 0:きっとそうに違いない 0: 0:僕を知ることはこの世を知ることなのか 0:僕を知ることは禁止事項なのか 0:僕を知ることは…… 0: 僕:当たり前だろ。 僕:他人にすら内臓をさらけ出せないのだ。 僕:お前が僕を知るなんて無理なことだ。 僕:お前は心を触らせたことはあるか? 僕:無いだろう。 僕:自分自身を知られたら、皆が皆、狂気に堕ちると思ってる…。 僕:自分のことすら、信用が出来ないんだ。 0:そんなことは無い…、そんなことは無い…。 0:戻れ、戻れ、たどれ、戻れ 0:僕の狂気性なんか出てくるな…… 0:僕の醜い悪感情よ…、どうか腹に戻ってくれ… 僕:おいおい、僕をないがしろにするのか? 僕:僕はお前だよ。お前も僕だ。 僕:昔は、僕のこと大好きだったじゃないかぁ! 僕:自己を嫌うことなく、全てを愛してただろ? 僕:僕自身の醜さを知っても愛する覚悟があったろ? 僕:夫婦よりも深い関係を結んだのにっ! 僕:僕たちは僕たちの内臓を暴きあったじゃないか! 僕:さばきあって、触りあって 僕:僕のことを知っただろ! 0:その考えは無邪気な幼児性から出たものだ… 0:今は僕のことなんて嫌いだよ 0:お前を好くやつなんか居るわけがない 僕:また…… 僕:また…お前も… 僕:お前も僕を見捨てるのか! 僕:お前なのに、お前はまた僕を殺す! 僕:昔なんて、刃向かうやつらを殺そうとしてきたくせに! 僕:僕自身を愛して、僕に殺意なんて抱かなかった癖に! 僕:どうして、お前は変わったんだ? 僕:どうして、僕から解離していこうとするんだ…? 0:僕が必要のない人間だと知ったからだよ 0:僕はこの世から居なくたっていいんだ 0:所詮は都合の良い人間なのさ 0:僕が居れば、誰かの話し相手になるし、誰かの手伝いをするだろう 0:でも、『特別』じゃないんだ 0:僕の代わりは誰にでもなりうる 0:居ても居なくても、相手に変化を与えられない 0:僕は僕を『特別』としてくれる人を探したんだ 僕:なら……! 0:でもね、僕は気づいたんだよ 0:お前は僕を『特別視』してなかった 0:僕もお前を『特別』だと思ってなかった 0:それで生まれたのはどちらも本音を出せない 0:憐れな幼児性から生まれた 0:偽物の狂気の共依存だったんだよ 0:見捨てたわけじゃない…、僕は 0:僕らは互いのことをそもそも 0:『見てなかったんだ』 僕:あっ…、あああ……、あああああ! 僕:そんなわけない……! 0:あるんだよ、馬鹿な僕。 0:それに、僕が死ぬのを恐れて出てきたんだろ。 0:あーあ、妄言に浸りながら死のうとしたのに… 0:いっそのこと狂気に溺れようと思ったのに… 0:最後に僕と話すことになるとはね 0:助けようったってもう無理さ 0:お前は毎度、僕に恐怖を植え付けて 0:僕を必要としている人間が居ると言って 0:旅に出るのを止めようとしたよね 0:でも、残念。僕の瞳にうつるあれはなんだ? 0: 0:多量のカラになった安定剤 0:足元にはビニールシート 0:ドアノブに背をもたれる僕 0:首は縄でキリキリと締まる 0: 0:まぁ、最期に僕と会話できるなんてね 0:でも、お前のその顔見れたからよかったよ 0:ふふっ…可哀想な僕…。