台本概要
246 views
タイトル | 自己愛 |
---|---|
作者名 | しなせ (@sinase0) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 1人用台本(不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
精神不安定な駄文
246 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
自分 | 不問 | - |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:ときどき、僕自身のやってること全てが
0:嘘のように思えてくる。
0:人と楽しげに話すときの声や表情
0:将来を考えるあまりに溢れた涙
0:助けられなかったという強い憤り
0:
0:僕の、この喜怒哀楽の感情は
0:嘘なのではないか…?
0:全ては演技であり
0:本来は何も感じてなんかいない
0:誰かの行動を模倣しているだけなのではないか?
0:そもそも……
0:
0:『僕』は
0:『僕』か?
0:
0:鏡を見たときに見る僕の顔は
0:本当に僕なのだろうか。
0:食事をしたときの
0:あの味も本当なのだろうか
0:そもそも、僕は
0:僕なんて存在は無く
0:誰かの記憶を追体験しているだけではないか?
0:
0:よくデジャブなんてものがあるだろう
0:夢の中で体験したことが
0:現実でも同じように起こる
0:でも、もしかしたら
0:僕はこの僕という人物の人生を
0:何度も追体験しているか
0:何度も何度もループし続けてるのではないか
0:だから夢で見るんだろう?
0:
0:あぁ…。そうだ。そうに違いない。
0:じゃあ、オリジナルの僕は?
0:そもそも、僕自身は誰なんだ?
0:
0:心のザワザワとした不安が取り除けない
0:僕の腹の中を直で触られている気分だ
0:腸を、胃を、肺を、心臓を
0:ギュッと握られている
0:僕が僕を暴くたびに
0:喉の内側を素手で撫でられてる気分だ
0:あぁ……、胃から手が這い上がってくる
0:この手たちが僕の喉を詰まらせるんだ
0:きっとそうに違いない
0:
0:僕を知ることはこの世を知ることなのか
0:僕を知ることは禁止事項なのか
0:僕を知ることは……
0:
僕:当たり前だろ。
僕:他人にすら内臓をさらけ出せないのだ。
僕:お前が僕を知るなんて無理なことだ。
僕:お前は心を触らせたことはあるか?
僕:無いだろう。
僕:自分自身を知られたら、皆が皆、狂気に堕ちると思ってる…。
僕:自分のことすら、信用が出来ないんだ。
0:そんなことは無い…、そんなことは無い…。
0:戻れ、戻れ、たどれ、戻れ
0:僕の狂気性なんか出てくるな……
0:僕の醜い悪感情よ…、どうか腹に戻ってくれ…
僕:おいおい、僕をないがしろにするのか?
僕:僕はお前だよ。お前も僕だ。
僕:昔は、僕のこと大好きだったじゃないかぁ!
僕:自己を嫌うことなく、全てを愛してただろ?
僕:僕自身の醜さを知っても愛する覚悟があったろ?
僕:夫婦よりも深い関係を結んだのにっ!
僕:僕たちは僕たちの内臓を暴きあったじゃないか!
僕:さばきあって、触りあって
僕:僕のことを知っただろ!
0:その考えは無邪気な幼児性から出たものだ…
0:今は僕のことなんて嫌いだよ
0:お前を好くやつなんか居るわけがない
僕:また……
僕:また…お前も…
僕:お前も僕を見捨てるのか!
僕:お前なのに、お前はまた僕を殺す!
僕:昔なんて、刃向かうやつらを殺そうとしてきたくせに!
僕:僕自身を愛して、僕に殺意なんて抱かなかった癖に!
僕:どうして、お前は変わったんだ?
僕:どうして、僕から解離していこうとするんだ…?
0:僕が必要のない人間だと知ったからだよ
0:僕はこの世から居なくたっていいんだ
0:所詮は都合の良い人間なのさ
0:僕が居れば、誰かの話し相手になるし、誰かの手伝いをするだろう
0:でも、『特別』じゃないんだ
0:僕の代わりは誰にでもなりうる
0:居ても居なくても、相手に変化を与えられない
0:僕は僕を『特別』としてくれる人を探したんだ
僕:なら……!
0:でもね、僕は気づいたんだよ
0:お前は僕を『特別視』してなかった
0:僕もお前を『特別』だと思ってなかった
0:それで生まれたのはどちらも本音を出せない
0:憐れな幼児性から生まれた
0:偽物の狂気の共依存だったんだよ
0:見捨てたわけじゃない…、僕は
0:僕らは互いのことをそもそも
0:『見てなかったんだ』
僕:あっ…、あああ……、あああああ!
僕:そんなわけない……!
0:あるんだよ、馬鹿な僕。
0:それに、僕が死ぬのを恐れて出てきたんだろ。
0:あーあ、妄言に浸りながら死のうとしたのに…
0:いっそのこと狂気に溺れようと思ったのに…
0:最後に僕と話すことになるとはね
0:助けようったってもう無理さ
0:お前は毎度、僕に恐怖を植え付けて
0:僕を必要としている人間が居ると言って
0:旅に出るのを止めようとしたよね
0:でも、残念。僕の瞳にうつるあれはなんだ?
0:
0:多量のカラになった安定剤
0:足元にはビニールシート
0:ドアノブに背をもたれる僕
0:首は縄でキリキリと締まる
0:
0:まぁ、最期に僕と会話できるなんてね
0:でも、お前のその顔見れたからよかったよ
0:ふふっ…可哀想な僕…。
0:ときどき、僕自身のやってること全てが
0:嘘のように思えてくる。
0:人と楽しげに話すときの声や表情
0:将来を考えるあまりに溢れた涙
0:助けられなかったという強い憤り
0:
0:僕の、この喜怒哀楽の感情は
0:嘘なのではないか…?
0:全ては演技であり
0:本来は何も感じてなんかいない
0:誰かの行動を模倣しているだけなのではないか?
0:そもそも……
0:
0:『僕』は
0:『僕』か?
0:
0:鏡を見たときに見る僕の顔は
0:本当に僕なのだろうか。
0:食事をしたときの
0:あの味も本当なのだろうか
0:そもそも、僕は
0:僕なんて存在は無く
0:誰かの記憶を追体験しているだけではないか?
0:
0:よくデジャブなんてものがあるだろう
0:夢の中で体験したことが
0:現実でも同じように起こる
0:でも、もしかしたら
0:僕はこの僕という人物の人生を
0:何度も追体験しているか
0:何度も何度もループし続けてるのではないか
0:だから夢で見るんだろう?
0:
0:あぁ…。そうだ。そうに違いない。
0:じゃあ、オリジナルの僕は?
0:そもそも、僕自身は誰なんだ?
0:
0:心のザワザワとした不安が取り除けない
0:僕の腹の中を直で触られている気分だ
0:腸を、胃を、肺を、心臓を
0:ギュッと握られている
0:僕が僕を暴くたびに
0:喉の内側を素手で撫でられてる気分だ
0:あぁ……、胃から手が這い上がってくる
0:この手たちが僕の喉を詰まらせるんだ
0:きっとそうに違いない
0:
0:僕を知ることはこの世を知ることなのか
0:僕を知ることは禁止事項なのか
0:僕を知ることは……
0:
僕:当たり前だろ。
僕:他人にすら内臓をさらけ出せないのだ。
僕:お前が僕を知るなんて無理なことだ。
僕:お前は心を触らせたことはあるか?
僕:無いだろう。
僕:自分自身を知られたら、皆が皆、狂気に堕ちると思ってる…。
僕:自分のことすら、信用が出来ないんだ。
0:そんなことは無い…、そんなことは無い…。
0:戻れ、戻れ、たどれ、戻れ
0:僕の狂気性なんか出てくるな……
0:僕の醜い悪感情よ…、どうか腹に戻ってくれ…
僕:おいおい、僕をないがしろにするのか?
僕:僕はお前だよ。お前も僕だ。
僕:昔は、僕のこと大好きだったじゃないかぁ!
僕:自己を嫌うことなく、全てを愛してただろ?
僕:僕自身の醜さを知っても愛する覚悟があったろ?
僕:夫婦よりも深い関係を結んだのにっ!
僕:僕たちは僕たちの内臓を暴きあったじゃないか!
僕:さばきあって、触りあって
僕:僕のことを知っただろ!
0:その考えは無邪気な幼児性から出たものだ…
0:今は僕のことなんて嫌いだよ
0:お前を好くやつなんか居るわけがない
僕:また……
僕:また…お前も…
僕:お前も僕を見捨てるのか!
僕:お前なのに、お前はまた僕を殺す!
僕:昔なんて、刃向かうやつらを殺そうとしてきたくせに!
僕:僕自身を愛して、僕に殺意なんて抱かなかった癖に!
僕:どうして、お前は変わったんだ?
僕:どうして、僕から解離していこうとするんだ…?
0:僕が必要のない人間だと知ったからだよ
0:僕はこの世から居なくたっていいんだ
0:所詮は都合の良い人間なのさ
0:僕が居れば、誰かの話し相手になるし、誰かの手伝いをするだろう
0:でも、『特別』じゃないんだ
0:僕の代わりは誰にでもなりうる
0:居ても居なくても、相手に変化を与えられない
0:僕は僕を『特別』としてくれる人を探したんだ
僕:なら……!
0:でもね、僕は気づいたんだよ
0:お前は僕を『特別視』してなかった
0:僕もお前を『特別』だと思ってなかった
0:それで生まれたのはどちらも本音を出せない
0:憐れな幼児性から生まれた
0:偽物の狂気の共依存だったんだよ
0:見捨てたわけじゃない…、僕は
0:僕らは互いのことをそもそも
0:『見てなかったんだ』
僕:あっ…、あああ……、あああああ!
僕:そんなわけない……!
0:あるんだよ、馬鹿な僕。
0:それに、僕が死ぬのを恐れて出てきたんだろ。
0:あーあ、妄言に浸りながら死のうとしたのに…
0:いっそのこと狂気に溺れようと思ったのに…
0:最後に僕と話すことになるとはね
0:助けようったってもう無理さ
0:お前は毎度、僕に恐怖を植え付けて
0:僕を必要としている人間が居ると言って
0:旅に出るのを止めようとしたよね
0:でも、残念。僕の瞳にうつるあれはなんだ?
0:
0:多量のカラになった安定剤
0:足元にはビニールシート
0:ドアノブに背をもたれる僕
0:首は縄でキリキリと締まる
0:
0:まぁ、最期に僕と会話できるなんてね
0:でも、お前のその顔見れたからよかったよ
0:ふふっ…可哀想な僕…。