台本概要

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タイトル 死感薬。
作者名 すばら  (@kou0204hei)
ジャンル ミステリー
演者人数 4人用台本(男3、女1)
時間 30 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 廃棄3。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ライル 65
メリッサ 19
ゴードン 40
ガーラ 24
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
感情を殺す薬、死感薬。身体に打つと人々は忽ち、冷徹な殺人兵器となる。 然し、”感情違反者″薬を打たぬ者も存在した。 この国を統べる、ガーラ•ジャネラルは反乱者(薬を打たぬ者)を抹殺しろとの命令を下す。 ガーラ:薬を打たぬ者は皆殺しにしろ!命令に叛(そむ)いた者も同罪とする。 ガーラ:ライル、君の活躍を期待しているぞ。 ライル:はっ、必ず反乱者のアジトを見つけ出し、根絶やしにしてみせます! ガーラ:うむ。 ライル(M):私の名前はライル•クロウエン、武道家に生まれたお陰で、腕っぷしには多少なりとも自信はある。父、トーマスは私が18歳を迎えた春、忽然と姿を消してしまった。十年が経過した現在(いま)でも、行方は掴めていない。 0:ライル栄冠式。 ガーラ:ライル、君を正式に我が隊へと迎え入れよう! ライル(M):この方はガーラ•ジェネラル猊下。父、失踪後、私はガーラ猊下の傘下に入った。 0:ライル邸宅。 メリッサ:ライル、起きて!今日は戦闘の模擬訓練でしょ? ライル:ぅうん?!メリッサ…今何時だ? メリッサ:9時よ、そろそろ支度しないと遅刻するわよ? ライル:分かってる!…後、5分だけ寝かせてくれ。 メリッサ:もぅ…仕方ない人ね。 ライル:…Zzz メリッサ:…(ライル、私はガーラに従えないわ…私は感情違反者…きっと殺される。) ライル:ん…ふわぁ…メリッサ!?キミ、涙を? メリッサ:あら、起きたのね。…何でも無いわ。そんな事より…起きて、貴方の好きなケチャップたっぷりのハムエッグトーストを焼いたわ! ライル:…本当か?気が利くね。 メリッサ:あっ…太陽が潰れてしまったわ… ライル:はは…メリッサの一生懸命さは伝わるよ。有難う! メリッサ:ごめんなさい、ライル。 0:トーストを食す。 ライル:…何か思い詰めてるように感じたが、私の気のせいか? メリッサ:な、何を馬鹿な事を言ってるのよ!そんな事ある訳ないでしょ。 ライル:そうか?ならいいけど。 メリッサ:ライル… ライル:メリッサ、薬は? メリッサ:え?!勿論、打ったわよ?! ライル:メリッサ、何を焦っているんだ?私の薬は何処にあるんだ? メリッサ:あー…えっと、鳥が描かれた机の奥にしまっているわよ? ライル:そうか、有難う! 0:薬を取る。 ライル:……今日の分を打たないとな……くっ!! メリッサ:ライル、大丈夫? ライル:はぁはぁ…ああ、問題ない。行ってくる…。 メリッサ:行ってらっしゃい、ライル。 メリッサ:… 0:地下闘技場。 ゴードン:もっと機微機微動けぇ!!おい、そこの坊主!…腰が曲がってんぞ!やる気あんのかあ?あ? ライル:ゴードンさん〜!今日も容赦無いですね。 ゴードン:おう、ライル!…ギリギリの到着だな、昨晩はお楽しみだったか? ライル:あ、いや…そう言う訳では… ゴードン:だははは!冗談だ。 ライル:はは…冗談きついですよ。 ゴードン:よーし、ライル!そこにいる餓鬼共と模擬戦をしてみろ! ライル:ゴードンさん?私まだ新米ですよ?この子達は戦闘のプロなんじゃ? ゴードン:おいおい、ライル!尻(けつ)の青い餓鬼どもに遅れを取ってて、恥ずかしくねぇのか? ライル:ぐっ……分かりました。 ゴードン:良いか、両者とも全力で殺り合えよ!これは模擬戦だが実戦と変わらず血は流れる! ライル:… ゴードン:ライル、何を呆けている?!先手を打たれるぞ! ライル:この子達…まるで、感情のない…怪物(モンスター)だ… ライル:っ!…相手の間合いに踏み込むタイミング、距離もスピードも…格段上…私に倒せるのか? ゴードン:おらぁ!気合い入れてけ!これは試合であって死合いだ。どちらかが奪れるまで死力を尽くせっ!! ライル:…落ち付け、一人、一人を的確に分析するんだ。…左側にいる、猫背気味の子は…体力面にマイナス…右側にいる、眼鏡をかけた頭がキレそうな子は…腕力面がマイナス…そして、私に攻撃を仕掛けてきた、リーダー格と思しき子は…猪突猛進タイプ…頭脳面にマイナス… ゴードン:ライルのやつ、怖気付いたか?! ライル:…先に片付ける子は…猫背…そこだぁ!!………よし、頭蓋骨に入った。 ゴードン:な、何!?肘打ち一発で倒しただと?!……ライル!見事だ!! ライル:ゴードンさん、戦場で足を震わせてたら、ガーラ猊下の守護は務まりませんよ。 ゴードン:だっははは!…流石だ、ライル!ガーラ猊下に一目置かれているだけはある。 ライル:…次は眼鏡…いや、リーダー格の子か…猪の如く、突っ込んできたら私の右ストレートでカウンターだ…! ゴードン:ライル!その調子で攻めろ!!この光景はガーラ猊下にも伝わっているぞ!! ライル:見世物かよ…くっ…!…!きたっ!!…待っていたよ!リーダーくん…そらぁあ!!……よし、順調に倒せている。 ゴードン:ほう!凄まじい、ストレートだな!この戦績なら、俺が現役を退いた後もお前に後任出来るぞ!!ライル! ライル:ちっ…勝手な事言いやがって…最後は…眼鏡くん…リーダーが居なくなって…浮ついてる今がチャンス! ゴードン:残り一人だ!やれ、やっちまえ!!ライル!! ライル:くそ、気が散る……流石は頭脳派、下手に打っては来ない…なら、仕掛けるっ!!……足元がお留守だよっ!!はぁああ!!……よし、体勢を崩した! ゴードン:ひゅーー!!お前は無敵だ!ライル•クロウエン!! ライル:トドメだっ!!…ふんっ!! ゴードン:盛大な拍手。 ゴードン:ん…そう言えば随分と感情が発露していたが。ライルお前、ちゃんと薬は打ってるか? ライル:はい、朝の分は… ゴードン:おい、今昼の13時だぞ?お前まさか打って無かったのか?? ライル:すみません、打つ時間が無くて… ゴードン:…まぁ良いだろ。今回だけは目を瞑ってやろう。次は排除するぞ?いいな? ライル:は…はい。有難うございます。ゴードン教官! ゴードン:お詫びとして、ディナーを奢れ!この先に羊肉をふんだんに使った、美味いシチューがあるんだよ! ライル:足下見やがって… ゴードン:?あ?何だ、その目付きは? ライル:う、生まれ付き目付きが悪いんです。 ゴードン:ふん。…行くぞ! ライル:…(さっきの模擬戦、薬を打ってたら…お陀仏だった…) ガーラ:良いか?薬の投与は朝、昼、晩と3回だ!”必ず”打て。打たぬ者は即排除とする。 ライル:… 0:レストラン•ラムバーゲン。 ゴードン:おい、ライル!食わねーのか?…ムシャムシャ… ライル:…(メリッサからの定時連絡が無い。鳴り止まない通信機が今日はヤケに静かだ。…何事も無ければ良いが。) ゴードン:食わないなら、お前のも貰っちまうぜ? ライル:ちょっ…!…ゴードンさん、行儀悪いですよ? ゴードン:お前、さっきから妄想に耽っているみてぇだから、腹減ってねえのかと思ってな。 ライル:いや、メリッサが… ゴードン:あん?お前の女がどうし…!?…ガーラ猊下から通信?! 0:通信機を取る。 ゴードン:はい、どうしました? ガーラ:ゴードン、緊急事態発生だ!ターゲットはメリッサ•クロウエン…”感情違反者”だ!直ちに抹殺しろッ!…以上。 ゴードン:え…ライルの女が…感情違反者?! ライル:ゴードンさん?!メリッサがどうしたって言うんですか!?答えて下さい!!ゴードンさん!! ゴードン:ライル…お前の女が反乱者となった。…ガーラ猊下は即刻、始末しろと。 ライル:は?!な、何を言って… ゴードン:女なんて星の数いらぁ!悪いことは言わねえ…彼女の事は忘れちまえよ、ライル。 ライル:そ、そんな…メリッサが!?何故…何故だ。 ゴードン:ライル、俺は仏じゃねえからな…行くぞ! ライル:くっ…!! 0:席を立つ。 ゴードン:おい、ライル!命令違反するなら貴様も… ライル:上等ですよ。…一度教官と”戯れてみたかったんです” ゴードン:ふ…後悔するなよ?餓鬼共のようにはいかねえぞ? ライル:その前に場所を変えませんか?此処で戦ったら、美味しい料理が台無しになってしまう。 ゴードン:だっははは!今日がお前の命日になるかも知れねぇってのに、真面目だな! ライル:店を出た先の、荒れ地にしましょう。 ゴードン:人気がない荒野だと?助けを呼べなくなっちまうけど、良いのか? ライル:構いませんよ。 0:市街地。 ガーラ:メリッサ…見つけたぞ。 メリッサ:……!ガーラ… ガーラ:ライルが今頃、泣いているぞ?…何故、謀反を? メリッサ:知れた事、あんたのやり方が気に食わないだけよっ!ぺっ…!! ガーラ:…このビッチが!!どらぁあ!! メリッサ:がはっ…ライル、ごめんなさい… ガーラ:おい、そこの者。こいつを火刑に処せ!! メリッサ:… ガーラ:…このガーラに従わぬ者に明日は与えん。 ゴードン:育ててやった恩を仇で返すか、ライル。 ライル:育てた?私の親はトーマス•クロウエン、ただ一人だけです。 ゴードン:…良いだろう。今から、スパルタ教育開始だ!…どりゃああ!! ライル:ぐふっ!…速い…然し、年のせいか…スタミナが保ちそうにないですね。…貴方じゃ父親は務まらない…!…せぁああ!! ゴードン:ごはぁっ!…さすがライルだ。だが、俺の指導無しでは高みは目指せねえー!!どぉーりゃあ!! ライル:くっ…!過保護は勘弁して下さい!…獄鳥の構え!!はぁーっ!! ゴードン:こはっ!…な、何だと!?…その流派はお前の親父の… ライル:はぁはぁ…言ったでしょ?私の父親は”ただ一人”だって。 ゴードン:だっははは!… ライル:…笑いながら気絶したよ…最期まで暑苦しい男だった。 ライル:…メリッサの身が危ない…急がないと! 0:特殊焼却炉。 ガーラ:放射準備は整ったか? ガーラ:うむ。よし、やれぇいい!! ライル:メリッサァアーー!!開けろ、開けろよ…! 0:焼却炉入り口前。 メリッサ:ライル…愛してるわ。 0:灰になるメリッサ。 ガーラ:ライル、貴様はこの女に現を抜かしていたな。 ライル:ガーラ猊下… ガーラ:クッハハハ!…余が憎いか? ライル:ガーラ猊下、いや、ガーラ。貴方の命、頂戴します! ガーラ:ほう?余に牙を剥くか?…良かろう。夫婦揃って、地獄でピクニックでもしていろ。 ライル:ガーラァアァア!! ガーラ:ふん、甘いな。怒りに任せた拳など余に掠りもせぬ。 ライル:くっ…。 ガーラ:この世は”余が秩序なのだ”…ライル、遺言はあるか?貴様は見所があると思ったが、見当違いだったようだ。 ライル:…っ! ガーラ:貴様は…クビだっ!…ふんっ!せぃ!はぁーあ!! ライル:…ぐほぉあ!…強い…私は… ガーラ:もう休んで良いぞ、ライルよ。 ライル:まだだ…!獄鳥の構えっ!!はぁーあ!! ガーラ:ぐほぉあ!?クッハハハ!…これ程までとはな。 ライル:はぁ…はぁ…力が入らない… ガーラ:ライル、次の会食まで残り5分しか無いのだ…早々に片付けさせて貰うぞ! ライル:… ガーラ:朱雀砲演舞ー!!(すざくほうえんぶ) ライル:…メリッサ… 黒騎士:そこまでだ…まだ、この若造を死なせる訳にはいかない!…お前の罪の色は何色だ?…真•獄鳥の構えっ! ガーラ:ぐぁ!!き、貴様は…! 黒騎士:…強くなったな…。 続。

感情を殺す薬、死感薬。身体に打つと人々は忽ち、冷徹な殺人兵器となる。 然し、”感情違反者″薬を打たぬ者も存在した。 この国を統べる、ガーラ•ジャネラルは反乱者(薬を打たぬ者)を抹殺しろとの命令を下す。 ガーラ:薬を打たぬ者は皆殺しにしろ!命令に叛(そむ)いた者も同罪とする。 ガーラ:ライル、君の活躍を期待しているぞ。 ライル:はっ、必ず反乱者のアジトを見つけ出し、根絶やしにしてみせます! ガーラ:うむ。 ライル(M):私の名前はライル•クロウエン、武道家に生まれたお陰で、腕っぷしには多少なりとも自信はある。父、トーマスは私が18歳を迎えた春、忽然と姿を消してしまった。十年が経過した現在(いま)でも、行方は掴めていない。 0:ライル栄冠式。 ガーラ:ライル、君を正式に我が隊へと迎え入れよう! ライル(M):この方はガーラ•ジェネラル猊下。父、失踪後、私はガーラ猊下の傘下に入った。 0:ライル邸宅。 メリッサ:ライル、起きて!今日は戦闘の模擬訓練でしょ? ライル:ぅうん?!メリッサ…今何時だ? メリッサ:9時よ、そろそろ支度しないと遅刻するわよ? ライル:分かってる!…後、5分だけ寝かせてくれ。 メリッサ:もぅ…仕方ない人ね。 ライル:…Zzz メリッサ:…(ライル、私はガーラに従えないわ…私は感情違反者…きっと殺される。) ライル:ん…ふわぁ…メリッサ!?キミ、涙を? メリッサ:あら、起きたのね。…何でも無いわ。そんな事より…起きて、貴方の好きなケチャップたっぷりのハムエッグトーストを焼いたわ! ライル:…本当か?気が利くね。 メリッサ:あっ…太陽が潰れてしまったわ… ライル:はは…メリッサの一生懸命さは伝わるよ。有難う! メリッサ:ごめんなさい、ライル。 0:トーストを食す。 ライル:…何か思い詰めてるように感じたが、私の気のせいか? メリッサ:な、何を馬鹿な事を言ってるのよ!そんな事ある訳ないでしょ。 ライル:そうか?ならいいけど。 メリッサ:ライル… ライル:メリッサ、薬は? メリッサ:え?!勿論、打ったわよ?! ライル:メリッサ、何を焦っているんだ?私の薬は何処にあるんだ? メリッサ:あー…えっと、鳥が描かれた机の奥にしまっているわよ? ライル:そうか、有難う! 0:薬を取る。 ライル:……今日の分を打たないとな……くっ!! メリッサ:ライル、大丈夫? ライル:はぁはぁ…ああ、問題ない。行ってくる…。 メリッサ:行ってらっしゃい、ライル。 メリッサ:… 0:地下闘技場。 ゴードン:もっと機微機微動けぇ!!おい、そこの坊主!…腰が曲がってんぞ!やる気あんのかあ?あ? ライル:ゴードンさん〜!今日も容赦無いですね。 ゴードン:おう、ライル!…ギリギリの到着だな、昨晩はお楽しみだったか? ライル:あ、いや…そう言う訳では… ゴードン:だははは!冗談だ。 ライル:はは…冗談きついですよ。 ゴードン:よーし、ライル!そこにいる餓鬼共と模擬戦をしてみろ! ライル:ゴードンさん?私まだ新米ですよ?この子達は戦闘のプロなんじゃ? ゴードン:おいおい、ライル!尻(けつ)の青い餓鬼どもに遅れを取ってて、恥ずかしくねぇのか? ライル:ぐっ……分かりました。 ゴードン:良いか、両者とも全力で殺り合えよ!これは模擬戦だが実戦と変わらず血は流れる! ライル:… ゴードン:ライル、何を呆けている?!先手を打たれるぞ! ライル:この子達…まるで、感情のない…怪物(モンスター)だ… ライル:っ!…相手の間合いに踏み込むタイミング、距離もスピードも…格段上…私に倒せるのか? ゴードン:おらぁ!気合い入れてけ!これは試合であって死合いだ。どちらかが奪れるまで死力を尽くせっ!! ライル:…落ち付け、一人、一人を的確に分析するんだ。…左側にいる、猫背気味の子は…体力面にマイナス…右側にいる、眼鏡をかけた頭がキレそうな子は…腕力面がマイナス…そして、私に攻撃を仕掛けてきた、リーダー格と思しき子は…猪突猛進タイプ…頭脳面にマイナス… ゴードン:ライルのやつ、怖気付いたか?! ライル:…先に片付ける子は…猫背…そこだぁ!!………よし、頭蓋骨に入った。 ゴードン:な、何!?肘打ち一発で倒しただと?!……ライル!見事だ!! ライル:ゴードンさん、戦場で足を震わせてたら、ガーラ猊下の守護は務まりませんよ。 ゴードン:だっははは!…流石だ、ライル!ガーラ猊下に一目置かれているだけはある。 ライル:…次は眼鏡…いや、リーダー格の子か…猪の如く、突っ込んできたら私の右ストレートでカウンターだ…! ゴードン:ライル!その調子で攻めろ!!この光景はガーラ猊下にも伝わっているぞ!! ライル:見世物かよ…くっ…!…!きたっ!!…待っていたよ!リーダーくん…そらぁあ!!……よし、順調に倒せている。 ゴードン:ほう!凄まじい、ストレートだな!この戦績なら、俺が現役を退いた後もお前に後任出来るぞ!!ライル! ライル:ちっ…勝手な事言いやがって…最後は…眼鏡くん…リーダーが居なくなって…浮ついてる今がチャンス! ゴードン:残り一人だ!やれ、やっちまえ!!ライル!! ライル:くそ、気が散る……流石は頭脳派、下手に打っては来ない…なら、仕掛けるっ!!……足元がお留守だよっ!!はぁああ!!……よし、体勢を崩した! ゴードン:ひゅーー!!お前は無敵だ!ライル•クロウエン!! ライル:トドメだっ!!…ふんっ!! ゴードン:盛大な拍手。 ゴードン:ん…そう言えば随分と感情が発露していたが。ライルお前、ちゃんと薬は打ってるか? ライル:はい、朝の分は… ゴードン:おい、今昼の13時だぞ?お前まさか打って無かったのか?? ライル:すみません、打つ時間が無くて… ゴードン:…まぁ良いだろ。今回だけは目を瞑ってやろう。次は排除するぞ?いいな? ライル:は…はい。有難うございます。ゴードン教官! ゴードン:お詫びとして、ディナーを奢れ!この先に羊肉をふんだんに使った、美味いシチューがあるんだよ! ライル:足下見やがって… ゴードン:?あ?何だ、その目付きは? ライル:う、生まれ付き目付きが悪いんです。 ゴードン:ふん。…行くぞ! ライル:…(さっきの模擬戦、薬を打ってたら…お陀仏だった…) ガーラ:良いか?薬の投与は朝、昼、晩と3回だ!”必ず”打て。打たぬ者は即排除とする。 ライル:… 0:レストラン•ラムバーゲン。 ゴードン:おい、ライル!食わねーのか?…ムシャムシャ… ライル:…(メリッサからの定時連絡が無い。鳴り止まない通信機が今日はヤケに静かだ。…何事も無ければ良いが。) ゴードン:食わないなら、お前のも貰っちまうぜ? ライル:ちょっ…!…ゴードンさん、行儀悪いですよ? ゴードン:お前、さっきから妄想に耽っているみてぇだから、腹減ってねえのかと思ってな。 ライル:いや、メリッサが… ゴードン:あん?お前の女がどうし…!?…ガーラ猊下から通信?! 0:通信機を取る。 ゴードン:はい、どうしました? ガーラ:ゴードン、緊急事態発生だ!ターゲットはメリッサ•クロウエン…”感情違反者”だ!直ちに抹殺しろッ!…以上。 ゴードン:え…ライルの女が…感情違反者?! ライル:ゴードンさん?!メリッサがどうしたって言うんですか!?答えて下さい!!ゴードンさん!! ゴードン:ライル…お前の女が反乱者となった。…ガーラ猊下は即刻、始末しろと。 ライル:は?!な、何を言って… ゴードン:女なんて星の数いらぁ!悪いことは言わねえ…彼女の事は忘れちまえよ、ライル。 ライル:そ、そんな…メリッサが!?何故…何故だ。 ゴードン:ライル、俺は仏じゃねえからな…行くぞ! ライル:くっ…!! 0:席を立つ。 ゴードン:おい、ライル!命令違反するなら貴様も… ライル:上等ですよ。…一度教官と”戯れてみたかったんです” ゴードン:ふ…後悔するなよ?餓鬼共のようにはいかねえぞ? ライル:その前に場所を変えませんか?此処で戦ったら、美味しい料理が台無しになってしまう。 ゴードン:だっははは!今日がお前の命日になるかも知れねぇってのに、真面目だな! ライル:店を出た先の、荒れ地にしましょう。 ゴードン:人気がない荒野だと?助けを呼べなくなっちまうけど、良いのか? ライル:構いませんよ。 0:市街地。 ガーラ:メリッサ…見つけたぞ。 メリッサ:……!ガーラ… ガーラ:ライルが今頃、泣いているぞ?…何故、謀反を? メリッサ:知れた事、あんたのやり方が気に食わないだけよっ!ぺっ…!! ガーラ:…このビッチが!!どらぁあ!! メリッサ:がはっ…ライル、ごめんなさい… ガーラ:おい、そこの者。こいつを火刑に処せ!! メリッサ:… ガーラ:…このガーラに従わぬ者に明日は与えん。 ゴードン:育ててやった恩を仇で返すか、ライル。 ライル:育てた?私の親はトーマス•クロウエン、ただ一人だけです。 ゴードン:…良いだろう。今から、スパルタ教育開始だ!…どりゃああ!! ライル:ぐふっ!…速い…然し、年のせいか…スタミナが保ちそうにないですね。…貴方じゃ父親は務まらない…!…せぁああ!! ゴードン:ごはぁっ!…さすがライルだ。だが、俺の指導無しでは高みは目指せねえー!!どぉーりゃあ!! ライル:くっ…!過保護は勘弁して下さい!…獄鳥の構え!!はぁーっ!! ゴードン:こはっ!…な、何だと!?…その流派はお前の親父の… ライル:はぁはぁ…言ったでしょ?私の父親は”ただ一人”だって。 ゴードン:だっははは!… ライル:…笑いながら気絶したよ…最期まで暑苦しい男だった。 ライル:…メリッサの身が危ない…急がないと! 0:特殊焼却炉。 ガーラ:放射準備は整ったか? ガーラ:うむ。よし、やれぇいい!! ライル:メリッサァアーー!!開けろ、開けろよ…! 0:焼却炉入り口前。 メリッサ:ライル…愛してるわ。 0:灰になるメリッサ。 ガーラ:ライル、貴様はこの女に現を抜かしていたな。 ライル:ガーラ猊下… ガーラ:クッハハハ!…余が憎いか? ライル:ガーラ猊下、いや、ガーラ。貴方の命、頂戴します! ガーラ:ほう?余に牙を剥くか?…良かろう。夫婦揃って、地獄でピクニックでもしていろ。 ライル:ガーラァアァア!! ガーラ:ふん、甘いな。怒りに任せた拳など余に掠りもせぬ。 ライル:くっ…。 ガーラ:この世は”余が秩序なのだ”…ライル、遺言はあるか?貴様は見所があると思ったが、見当違いだったようだ。 ライル:…っ! ガーラ:貴様は…クビだっ!…ふんっ!せぃ!はぁーあ!! ライル:…ぐほぉあ!…強い…私は… ガーラ:もう休んで良いぞ、ライルよ。 ライル:まだだ…!獄鳥の構えっ!!はぁーあ!! ガーラ:ぐほぉあ!?クッハハハ!…これ程までとはな。 ライル:はぁ…はぁ…力が入らない… ガーラ:ライル、次の会食まで残り5分しか無いのだ…早々に片付けさせて貰うぞ! ライル:… ガーラ:朱雀砲演舞ー!!(すざくほうえんぶ) ライル:…メリッサ… 黒騎士:そこまでだ…まだ、この若造を死なせる訳にはいかない!…お前の罪の色は何色だ?…真•獄鳥の構えっ! ガーラ:ぐぁ!!き、貴様は…! 黒騎士:…強くなったな…。 続。