声劇台本置き場

0：アスタロス城。 アルベルト：むぐぐ…ソフィアめ…！いつからあんなお転婆に…！！ フランセスカ：おいら、ちょっくら偵察してこようか？ アルベルト：フランセスカ、お前まで儂の元を離れんでくれ… フランセスカ：だいじょぶだよ。おいら、王様の事は命に換えても護るから！ アルベルト：フランセスカ、まだ年端もいかない女子（おなご）だと言うのに…頼もしいのう。 フランセスカ：じゃ、行ってくるねー！ アルベルト：気を付けるのじゃぞ！！ フランセスカ：はぁあーい！ アルベルト：ソフィア… 0：草原。 ジャック：ライル、険しい道のりだが遅れずに着いて来い。 ライル：はぁ…はぁ…大丈夫だよ！…ゴードン教官に鍛えられたからね！ ジャック：ゴードン？ ライル：ああー…えっと、私の父親代わりみたいな人かな？ ジャック：へえ、”良い人”だったんだな。 ライル：良い人？いや、熱苦しい人だったよ。 ソフィア：あらあら、熱血漢タイプかしらね？あたしが最も苦手とするタイプね。 ライル：え？！ソフィアさん？！ ジャック：ソフィアは口喧しいのは苦手でな。 アルベルト：へっくしゅん！！…今日は随分と冷えるわい…。 ソフィア：あたしがアスタロスを飛び出したのもそれが原因でね。 ライル：あ…… 0：ソフィア幼少期。 ソフィア：お父様、何度言えば分かりますの？！私は何でも言う事を聞く”人形”じゃないのよ！！ アルベルト：こらっ！待て、待たんか！ソフィアよ！！ ソフィア：うるさい、うるさい、うるさぁい！！お父様なんて、大っ嫌い！！ アルベルト：ソフィア…ソフィア！！くっ……勝手にしろっ！！ ソフィア：…っ！！ 0：現代。 ライル：そんな事が… ジャック：それで”訳ありの姫君”って訳だ。 ソフィア：今すぐにでも、奈落の底へと沈めたい程の忌まわしき過去よ… ライル：人形…確かにあれこれ、決めるのは”自分自身”ですからね。 ソフィア：うんうん！ライルちゃん、分かってるぅ！！うふふ♬ ジャック：… ライル：ちゃん！？ ソフィア：細かい事は気にしない、気にしない！ ライル：あ…いや、キャラ崩壊してま… ジャック：おい、お喋りはその辺にした方がいい、じゃないと舌を噛むぞ。 ライル：ジャック兄さん？！血相変えてどうしたの？ ソフィア：何か来るわね… 0：斧を持った少女が佇んでいる。 フランセスカ：へぇーーおいらの気配に気付けるんだ？図体の割には”鈍く”ないんだね！ ソフィア：貴方はお父…アルベルトの従順な玩具！フランセスカ！！生きていたのね。 ジャック：ほう、こいつが噂の”化け物”か。 ライル：こ、子供？！ フランセスカ：ソフィアお姉様〜随分と遅いご帰宅ですね。きゃははは！！ ソフィア：フランセスカ…貴方はあたしが殺した筈…何故、生きて？！ ライル：… フランセスカ：ソフィアお姉様、確かにおいらは”一度”死んだよ。でも、王様が再び、生を与えてくれたのさ！ ソフィア：くっ…アルベルト！！ 0：魔人形フランセスカ。 ソフィア：え、何この人形！？…気色悪い…！！お父様、私の誕生日を何だと思ってますの？！ アルベルト：その言い方はあんまりだ…私はお前が好きそうな物をだな… ソフィア：し、知らないっ！！こんな人形！！こうしてやるわ！！ アルベルト：そ、ソフィア！なんて事をするんだ！そんな乱暴にしたら、人形が”壊れて”しまう！ ソフィア：うるさぁい！！…ふんっ！ アルベルト：ソフィア… アルベルト：お人形さん、ごめんよ…ソフィアが…ウチの馬鹿娘が… フランセスカ：だいじょぶだよ。…泣かないで。 アルベルト：ありが……え！？ フランセスカ：驚いた？おいらはフランセスカ。王様、おいらを護ってくれて、ありがとう。 アルベルト：に、人形が喋っ…！？ フランセスカ：しぃー！そんな大声を張り上げたら、ソフィアお姉様に聞こえちゃうよ？ アルベルト：ああ…すまない。…君は”生きて”いるのかい？ フランセスカ：生きてる？んーー、正確には”生かされてる”のかも知れないけどね。 アルベルト：え？ フランセスカ：ううん、何でもないよ。 0：数日後。 ソフィア：お父様ーー！出掛けて来ますわね！ アルベルト：ソフィア、あまり遅くなるんじゃないぞ！ ソフィア：一々、うるさい！ アルベルト：ソフィア！ ソフィア：行ってきまーす！ ！フランセスカ：…（不適な笑み） ソフィア：ぐぅぅ…お腹が空きましたわ……ひゃっ！？な、何か鞄の中に……きゃっ！？ フランセスカ：ソフィアお姉様、王様を余り困らせないでくれないかな？ ソフィア：あんた…一体、何が目的よ？ フランセスカ：きゃっははは！！…おいらの目的はね、ソフィアお姉様を妨害する事だよ。 ソフィア：は、何言ってんのよ！…”人形”の分際で生意気なのよ！！ フランセスカ：…おいらを粗末に扱った借りは返さないとね？ ソフィア：…っ！！血塗りの斧… フランセスカ：ソフィアお姉様、貴女で999人目だよ。 ソフィア：あんた、何者なのよ！… 0：小太刀を取り出すソフィア。 フランセスカ：おいらは魔人形フランセスカ、生命（いのち）を狩りし者だよ。 ソフィア：何で私を憑（つけ）狙うのよ！！ フランセスカ：おいらはただ、“指示”に従ってるだけ。 ソフィア：指示？！誰かがあんたを動かしているとでも言うの？ フランセスカ：それは秘密だよ。誤って、口外でもした日にはおいらの命が潰れてしまうからね。 ソフィア：それなら、力付くでも吐かせるしか無いみたいね！…はぁあっあ！ フランセスカ：……甘いよっ！…死屍累々！（ししるいるい） ソフィア：…きゃぁっ！はぁ…はぁ…斧が死者を操った…！？ フランセスカ：きゃっははは！驚くのはこれからだよ！…呪縛を解き放つは…己が業と知れ…チェイン・デスペナルティー！（幾重なる死の制裁） ソフィア：…辺りの景色が変わった…！？ フランセスカ：決して、この果てのない地獄からは逃れる事は出来ないよ。きゃはははは！！ ソフィア：それはどうかしらね？…血がたっぷりと塗られている、その斧が”仇”となったようね！ フランセスカ：な、何を強がりを言ってるんだ？…おいらに死角は… ソフィア：そこね…！！迅風！（じんぷう） フランセスカ：ぐはぁ！？…ば、馬鹿なっ！！…このおいらに傷を負わせる人間が存在するなんて… ソフィア：二度と悪戯が出来ないようにバラバラに斬り裂いてあげるわ！！…トュアリアスド・ゼロ！（永劫の斬風道） フランセスカ：ぶはぁあっ！？…がぁあ……（戦意消失） ソフィア：…喧嘩を売る相手は選んだ方が良いわよ。この機会に学びなさい、フランセスカ。 0：現代。 フランセスカ：きゃっはははは！詰めの甘さは日頃の言動が物語っているよ、ソフィアお姉様。 ソフィア：……っ！ ライル：…（私が口を挟む問題では無いが、このままでは…） ジャック：おい、化け物。これ以上、ソフィアに危害を加える気なら生きては帰らせんぞ？ ライル：ジャック兄さん！？ ソフィア：ジャック… フランセスカ：へぇ、おいらの事完全に舐めてるねぇ。…気に食わないっ！人間風情がぁーー！！（血の斧を振り下ろす図） ソフィア：じゃ、ジャック！！危ないっ！！ ジャック：なっ！？…ぐほぁ！！ フランセスカ：きゃっはははは！口は災いの元ってねっ！ ライル：…（こんな時に私は…震えてる？！…ジャック兄さん…） ジャック：…くっ…ぺっ！（血を吐きつける図） ソフィア：ジャック、ごめんなさい。 フランセスカ：…しぶといなあーーまぁ、すぐに倒れられても退屈だから、遊び甲斐があるのは良い事だけど…ねぇ！！（高速で斧を振り回す図） ジャック：…っ！ ライル：獄鳥の構えっ！はぁあーーせぇい！！ フランセスカ：…え？！……ぐふぇ！！ ジャック：…ライル、お前。 ソフィア：ライルちゃん、素敵にナイス♬ ライル：はぁ…はぁ…あの時の借りは返したよ、ジャック兄さん。 ジャック：ふっ…。 フランセスカ：ぐぬぬ…お仲間ごっこ…下らない…下らない…下らないんだよお！！ 0：フランセスカ激昂。 ソフィア：フランセスカ、終わりにしましょう。…文字通り、”人形”にしてあげるわ！ フランセスカ：…殺す…殺す…殺す… ジャック：…どうやら薄い皮が剥がれたみたいだな。 ライル：我ここに在らずって感じだね。。 フランセスカ：死ねぇーー！！ブラッディ・クロス！！（血の十字架） ライル：四方八方から無数の斬撃を飛ばした！？ ソフィア：くぅ…！…これはお返しよっ！…風塵！（ふうじん） ジャック：文句の付け所が無い軌道…やれるか？ フランセスカ：…こんな微風（そよかぜ）なんてぇーー！…はぁっ！ ライル：なっ！？す、素手で掻き消した？！ ソフィア：やるわね、フランセスカ。この程度の風力じゃ、あんたのご自慢の髪すらも靡（なび）かせる事は出来ないか。 フランセスカ：きゃははは！己の無力さに”絶望”するといいよお！！……マッドネス•プリズン！（狂気の牢獄） ライル：ソフィアさんが鳥籠の中に？！ ジャック：あれは…禁術か。 ソフィア：…ちょっと！だ、出しなさいよ！ フランセスカ：きゃっははは！惨めな、囚われのお姫様…ナイト（王子様）はやって来ないよお！あ〜そうそう！言い忘れてたけど、その檻に居ると、徐々に体力が奪われていくオマケ付きだからねえ♬ ソフィア：な、なんですって！？ ライル：ジャック兄さん、禁術って”アレ”が何か知ってるの？ ジャック：ああ、昔トーマスさんに聞いた事があってな。 0：過去。 ジャック：5種の禁術ですか？ 0：続。