台本概要

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タイトル 明日、世界が終わるなら…
作者名 天道司
ジャンル ファンタジー
演者人数 4人用台本(不問4)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 ご自由に演じてください

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
不問 36 お調子者のウサギ
不問 22 のんびり屋のカメ
不問 21 心優しいオオカミ
不問 19 マイペースなクマ
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
兎:タタタタタタタッ…大変だ!大変だ! 亀:あぁ、兎君。そんなにあわてて、どうしたんだい? 兎:大変だ!大変だ! 亀:大変?一体、何が大変なんだい? 兎:とにかく大変なんだ 亀:とにかく大変? 兎:世界が 亀:世界が? 兎:終わっちゃうんだよ! 亀:終わっちゃう?世界が終わるのかい? 兎:あいおっ!世界が終わっちゃう!ヒャーッ!大変だーっ! 狼:ん?今、世界が終わるって? 兎:(同時に)わーっ! 亀:(同時に)わーっ! 兎:あぁ、狼君じゃないか 亀:こんにちは。狼君 狼:兎君、亀君、こんにちは。あのさ。世界が終わるって、本当なのかい? 兎:あいおっ!それは、間違いないと思うよ 狼:どうして間違いないと思うんだい? 兎:誰かが言ってたからさ 狼:誰かが? 兎:あいおっ! 亀:その誰かって、誰のことだい? 兎:誰かは、誰かさ 熊:やぁ 兎:(同時に)わーっ! 亀:(同時に)わーっ! 狼:(同時に)わーっ! 兎:くっ、熊君! 亀:こんにちは。熊君 狼:ヤッホー! 熊:なぁなぁ、三人で何の話をしていたんだい? 狼:世界が終わるって話さ 熊:ほぉ。世界が終わる? 兎:あいおっ!誰か、わかんないけど、誰かがそう言ってたから、間違いない! 熊:その誰かってのは、どんな人物なんだい? 兎:どんな人物? 熊:そうだよ。正直者なのか、嘘つきなのか、優しいのか、乱暴者なのか 兎:うーん…。わかんない 亀:(同時に)えっ!? 狼:(同時に)えっ!? 熊:わからないのに、『世界が終わる』なんて、とんでもない言葉を信じているのかい? 兎:あいおっ! 狼:そいつが嘘つきだったら、どうするんだよ? 兎:嘘つき? 狼:そうさ。兎君は、その誰かから、だまされたのかも知れないよ! 兎:ヒャーッ!大変だ!僕、だまされたの?だまされちゃったの? 亀:でも、本当のことかも知れないよ。本当のことなら、本当に大変なことだ 兎:あいおっ!そうだよ!そうだよ!大変なことなんだよ! 熊:ちなみに、その、世界が終わる日にちや時間は、いつなんだい? 兎:うーん…。いつだろう… 亀:きいていないのかい? 兎:いやぁ…。きいたような気もするし、きかなかったような気もする 狼:あん?きかなかったのか?だったら、それは何年も先のことかも知れないよ? 兎:いやいや…。それはないと思う…。うーん…。多分… 熊:多分? 兎:そう、明日だ! 狼:(同時に)明日!? 亀:(同時に)明日!? 熊:(同時に)明日!? 兎:あいおっ! 亀:世界が明日終わってしまうのなら、こうしてはいられない。僕はもう行くよ 兎:ん?亀君、どこに行くのさ? 亀:恋人のカメーヌに会いに行くんだよ 狼:あん?亀君の恋人って、確か、隣町に住んでるんじゃなかった? 亀:そうだよ 狼:それだと、亀君の足の速さだと、一日じゃ絶対にたどり着けない 亀:わかってる。そんなの、わかってるさ。それでも、僕は、最後の瞬間まで、恋人のことを想っていたいし、 亀:例え届かなくても、この手を、恋人の方に向かって伸ばしていたいんだよ 狼:くはーっ!泣かせるじゃないか!だったら、俺の背中に乗りなよ! 亀:えっ!? 狼:俺が亀君の恋人のところまで届けてやるって言ってるんだよ 亀:いいのかい? 狼:あぁ。俺の足なら、きっと明日までに間に合うはずさ 兎:あれ?狼君って、ずっと意地悪で、乱暴な奴だって思ってたけど、本当は優しかったんだね! 狼:うるせーよ。俺だって、最後くらいは、誰かの役に立つことがしたいって思ったのさ 熊:ほぅ。それは、そう、とてもステキなことだと思うよ 狼:へへへ。ほら、早く!俺の背中に乗れって! 亀:う、うん…。ありがとう。よっ、よいっしょ… 狼:おっし!それじゃ、いくぜぇ!しっかりつかまってろよ! 亀:うん。わかった 狼:おりゃーっ!!! 0:【間】 兎:あぁ、行っちゃったね 熊:そうだね 兎:熊君は、どうするんだい? 熊:あぁ…。僕は、いつも通りだよ 兎:いつも通り? 熊:うん…。例え明日、世界が終わるとしても、 熊:今日も、いつも通りの時間に眠って、明日も、いつも通りの時間に起きて、 熊:いつも通り、いつもの川で魚をとり、いつも通り、いつもの花だんに水をやる 兎:えっ!えっ!ええーっ!それでいいのかい!? 熊:あぁ。それでいい。それがいい 兎:意味がわかんないよ!時間の無駄遣いだよ! 熊:そうかな?じゃあ、兎君は、どのように過ごすんだい? 兎:僕はね。世界が終わる最後の瞬間まで、大好きなニンジンを一本でも多く食べるって決めてるんだ 熊:そうか。それも、素晴らしい最後だね 兎:あいおっ!だから、熊君も、最後の時間を大切に使った方がいいよ 熊:僕にとっては、いつも通りが、一番大切なんだよ 兎:へぇ。そうなんだ。僕には、よくわかんないな 熊:ふふ… 0:【間】 熊:さて、もしも明日、世界が終わるなら、あなたなら、どのように過ごしますか? 0: 0:―了―

兎:タタタタタタタッ…大変だ!大変だ! 亀:あぁ、兎君。そんなにあわてて、どうしたんだい? 兎:大変だ!大変だ! 亀:大変?一体、何が大変なんだい? 兎:とにかく大変なんだ 亀:とにかく大変? 兎:世界が 亀:世界が? 兎:終わっちゃうんだよ! 亀:終わっちゃう?世界が終わるのかい? 兎:あいおっ!世界が終わっちゃう!ヒャーッ!大変だーっ! 狼:ん?今、世界が終わるって? 兎:(同時に)わーっ! 亀:(同時に)わーっ! 兎:あぁ、狼君じゃないか 亀:こんにちは。狼君 狼:兎君、亀君、こんにちは。あのさ。世界が終わるって、本当なのかい? 兎:あいおっ!それは、間違いないと思うよ 狼:どうして間違いないと思うんだい? 兎:誰かが言ってたからさ 狼:誰かが? 兎:あいおっ! 亀:その誰かって、誰のことだい? 兎:誰かは、誰かさ 熊:やぁ 兎:(同時に)わーっ! 亀:(同時に)わーっ! 狼:(同時に)わーっ! 兎:くっ、熊君! 亀:こんにちは。熊君 狼:ヤッホー! 熊:なぁなぁ、三人で何の話をしていたんだい? 狼:世界が終わるって話さ 熊:ほぉ。世界が終わる? 兎:あいおっ!誰か、わかんないけど、誰かがそう言ってたから、間違いない! 熊:その誰かってのは、どんな人物なんだい? 兎:どんな人物? 熊:そうだよ。正直者なのか、嘘つきなのか、優しいのか、乱暴者なのか 兎:うーん…。わかんない 亀:(同時に)えっ!? 狼:(同時に)えっ!? 熊:わからないのに、『世界が終わる』なんて、とんでもない言葉を信じているのかい? 兎:あいおっ! 狼:そいつが嘘つきだったら、どうするんだよ? 兎:嘘つき? 狼:そうさ。兎君は、その誰かから、だまされたのかも知れないよ! 兎:ヒャーッ!大変だ!僕、だまされたの?だまされちゃったの? 亀:でも、本当のことかも知れないよ。本当のことなら、本当に大変なことだ 兎:あいおっ!そうだよ!そうだよ!大変なことなんだよ! 熊:ちなみに、その、世界が終わる日にちや時間は、いつなんだい? 兎:うーん…。いつだろう… 亀:きいていないのかい? 兎:いやぁ…。きいたような気もするし、きかなかったような気もする 狼:あん?きかなかったのか?だったら、それは何年も先のことかも知れないよ? 兎:いやいや…。それはないと思う…。うーん…。多分… 熊:多分? 兎:そう、明日だ! 狼:(同時に)明日!? 亀:(同時に)明日!? 熊:(同時に)明日!? 兎:あいおっ! 亀:世界が明日終わってしまうのなら、こうしてはいられない。僕はもう行くよ 兎:ん?亀君、どこに行くのさ? 亀:恋人のカメーヌに会いに行くんだよ 狼:あん?亀君の恋人って、確か、隣町に住んでるんじゃなかった? 亀:そうだよ 狼:それだと、亀君の足の速さだと、一日じゃ絶対にたどり着けない 亀:わかってる。そんなの、わかってるさ。それでも、僕は、最後の瞬間まで、恋人のことを想っていたいし、 亀:例え届かなくても、この手を、恋人の方に向かって伸ばしていたいんだよ 狼:くはーっ!泣かせるじゃないか!だったら、俺の背中に乗りなよ! 亀:えっ!? 狼:俺が亀君の恋人のところまで届けてやるって言ってるんだよ 亀:いいのかい? 狼:あぁ。俺の足なら、きっと明日までに間に合うはずさ 兎:あれ?狼君って、ずっと意地悪で、乱暴な奴だって思ってたけど、本当は優しかったんだね! 狼:うるせーよ。俺だって、最後くらいは、誰かの役に立つことがしたいって思ったのさ 熊:ほぅ。それは、そう、とてもステキなことだと思うよ 狼:へへへ。ほら、早く!俺の背中に乗れって! 亀:う、うん…。ありがとう。よっ、よいっしょ… 狼:おっし!それじゃ、いくぜぇ!しっかりつかまってろよ! 亀:うん。わかった 狼:おりゃーっ!!! 0:【間】 兎:あぁ、行っちゃったね 熊:そうだね 兎:熊君は、どうするんだい? 熊:あぁ…。僕は、いつも通りだよ 兎:いつも通り? 熊:うん…。例え明日、世界が終わるとしても、 熊:今日も、いつも通りの時間に眠って、明日も、いつも通りの時間に起きて、 熊:いつも通り、いつもの川で魚をとり、いつも通り、いつもの花だんに水をやる 兎:えっ!えっ!ええーっ!それでいいのかい!? 熊:あぁ。それでいい。それがいい 兎:意味がわかんないよ!時間の無駄遣いだよ! 熊:そうかな?じゃあ、兎君は、どのように過ごすんだい? 兎:僕はね。世界が終わる最後の瞬間まで、大好きなニンジンを一本でも多く食べるって決めてるんだ 熊:そうか。それも、素晴らしい最後だね 兎:あいおっ!だから、熊君も、最後の時間を大切に使った方がいいよ 熊:僕にとっては、いつも通りが、一番大切なんだよ 兎:へぇ。そうなんだ。僕には、よくわかんないな 熊:ふふ… 0:【間】 熊:さて、もしも明日、世界が終わるなら、あなたなら、どのように過ごしますか? 0: 0:―了―