台本概要

 135 views 

タイトル バディ6 ~交換バディ~
作者名 赤影  (@akakage_sekiyou)
ジャンル その他
演者人数 5人用台本(不問5)
時間 50 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 突如現れた治癒の能力者、シルバー・ガロにより眠らされたカイトとケンヤ、そしてリョウタとケイ。
シルバーの目的は街の治安維持のため、二つのバディに手を組ませる事だった。
麻酔によって眠らされた四人が目を覚ました時、はたして物語はどう進んでいくのか・・・


*演者の性別は問いません

 135 views 

キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
カイト 不問 49 目の能力者。 借りを作ったままケイに死なれては困ると、シルバーの要求を呑んだ。 武器は銃やナイフを使う事が多い。
ケンヤ 不問 64 狼男の半人外。 シルバー曰く、同族の子。はたしてその意味は・・・? 武器は鉄パイプ。
リョウタ 不問 54 聴覚の能力者。 ケイが助かるならとシルバーの要求を呑んだ。 武器は銃を使う事が多い。
ケイ 不問 55 言霊の能力者。テンション高め。 シルバーの攻撃からリョウタを守りダウンした。狼好きが故にシルバーの正体に心当たりがあるようだが・・・? 武器は刀。 *一人称変更可
シルバー 不問 56 シルバー・ガロ。治癒の能力者。 四人を半ば脅し、協力し合うバディとなるよう仕向けた人物。治安を守る事に重きを置く一族らしい。 一流のナイフ使い。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
シルバー:お前達には今からシリアルキラー狩りをしてもらう。 シルバー:だが、ただ今まで通り戦ってもらうのではない。 シルバー:これからいう組み合わせで戦ってもらう。いいな? 0: 0: ケイ:ハッ! 0:敵を両断するケイ カイト:突っ走りすぎだ、ケイ! ケイ:うるせぇ。大体なんで私とカイトが組まなきゃいけねぇんだよ。私にはリョウタっていう最高のバディがいるのに! カイト:それは説明しただろ。あの状況じゃ、あの人の要求を呑むしか全員が助かる道はなかったんだ ケイ:それは聞いた!ってか薄っすら覚えてる。けど、だからっていきなりバディ組み替えて実戦投入とか、スパルタすぎるだろ。なぁにが シルバー:『私の診療所(訓練所)へようこそ』 ケイ:だ!ぜんっぜん訓練所使ってねぇじゃん! カイト:それは・・・俺も気にはなったけどよ・・・ってか、声真似うまいな ケイ:あいつ狼の一族だからね!それより・・・あーあー、リョウタ今頃どうしてるかなぁ カイト:ケンヤと喧嘩してなきゃいいけどな ケイ:喧嘩したところでケンヤじゃリョウタには勝てないよ カイト:あんまりケンヤを舐めるなよ? ケイ:狼男の血を引いてるって点では評価してるけどね、体力面ならともかく、口じゃ絶対リョウタには勝てない カイト:・・・口論は・・・まぁ、だろうな・・・ 0: 0: 0: 0: ケンヤ:ウラァア! リョウタ:邪魔だケンヤ!俺と敵の間に割り込むな! ケンヤ:うるせぇ!ちゃんと援護しろや! リョウタ:その援護ができねぇ位置に行くなっつってんだ! ケンヤ:んなもん知るか! リョウタ:クソッ。なんで俺がケンヤと組まなきゃなんねぇんだ、やりづれぇ・・・! シルバー:【基地から】文句を言うな、リョウタ ケンヤ:うおっと。やるじゃねぇかシリアルキラー!けど、俺にはきかねぇ! リョウタ:バカ!それは罠だ! ケンヤ:なっ!? リョウタ:イヤージャック リョウタ:・・・・・・・・・『こっちに来い』 ケンヤ:うぐぁ!! シルバー:【基地から】ここにケイはいないぞ、リョウタ リョウタ:分かってる!クソッ!ケイがいりゃあ楽なもんを・・・! ケンヤ:リョウタ!能力使うなら使うでちゃんと使えよ! リョウタ:敵の罠にはまるような奴に言われたくねぇ ケンヤ:んだと!? リョウタ:避けろよケンヤ! ケンヤ:うわっ リョウタ:ふぅ・・・ ケンヤ:ふぅ、じゃねぇよ!あぶねぇだろ! リョウタ:お前が弾道に入り込むからだ ケンヤ:じゃあ何か?ケイは後ろに目でもついてて、お前の動き全部見ながら敵と戦ってるってのか? リョウタ:ケイに俺の弾は当たらない ケンヤ:そりゃあいつの能力のお陰だろ! リョウタ:そうだ。俺の弾はケイには当たらず、俺の能力はケイの能力を底上げできる。最高のバディだ ケンヤ:それを言うんだったら俺らだってなぁ、能力なんざ使わなくてもカイトはしっかり俺の援護をしてくれてんだよ! リョウタ:そりゃカイトに感謝するんだな ケンヤ:そうじゃなくてだなぁ! シルバー:【基地から】やれやれ・・・ 0: 0: 0: 0: ケイ:ただいまって言うのも癪だけどただいま カイト:俺達の新アジトなんだ、諦めろ シルバー:お帰り、カイト、ケイ ケイ:チッ!リョウター?リョウタ帰ってるー? シルバー:ケンヤとリョウタはまだ帰っていない カイト:あっちはケイの言霊がない分、連携に苦労してるかもな ケイ:そうだよー。私の言霊は便利なんだから。感謝するといいよ カイト:はいはい ケイ:あ? シルバー:この喧嘩癖が無ければ、この組み合わせも悪くないはずなんだがな・・・ 0: ケンヤ:ただいまー リョウタ:・・・・・・はぁ・・・ ケイ:あ、リョウタ!おかえり! リョウタ:うん ケイ:お疲れだね? リョウタ:・・・はぁ・・・ケンヤが邪魔な位置にばっか入るから大変だった ケイ:そっかぁ・・・ 0: カイト:お疲れさん、ケンヤ ケンヤ:おう、お疲れさん。あー、死ぬかと思ったぜ カイト:そんなにやばかったのか? ケンヤ:いつもならお前のにおいでどう動けばいいかわかるんだけどなぁ。リョウタの動きはどうにも嗅ぎづらい カイト:待て、俺がにおうみたいな言い方をするな ケンヤ:くせぇわけじゃねぇんだからいいだろ カイト:よくない 0: シルバー:四人とも、ご苦労だった ケイ:(同時に)ケッ ケンヤ:(同時に)ケッ カイト:(同時に)はぁ リョウタ:(同時に)はぁ シルバー:ははは、初の入れ替え戦にしては四人ともよくやったじゃないか ケンヤ:褒められても嬉しくねぇ ケイ:同感 シルバー:そうふて腐れるな。この入れ替えで気づけたことも多いはずだろう? リョウタ:悔しいが、確かにシルバーの言う通りだ カイト:まぁ、な・・・俺が足止めする前にケイが言霊で全部解決しちまうから、能力なしの素の銃の腕が、嫌でもわかったぜ・・・ シルバー:ふむ。カイトは収穫があったようで何より。それで、カイトと組んでいたケイはどうだった? ケイ:私?私は・・・・・・私も、リョウタの能力なしの、言霊だけの力、身に染みたわ・・・やっぱりリョウタがいてくれなくちゃ リョウタ:俺も。俺が能力を発動したらケイが言霊を使う事に慣れきってた。それでケンヤへの援護が遅れた シルバー:そうだな。リョウタとケイは能力の相性がいい。それゆえにお互いに依存し過ぎている節がある。 シルバー:さて、最後はケンヤ。何を学んだ? ケンヤ:俺はこいつらと違って能力者じゃねぇからな。能力うんぬんの悩みはねぇ。けど、確かに俺も、これからはもっといろんなにおいに敏感になった方がいいのかもと思った ケイ:いや、においで操られてた奴が何言ってんの? ケンヤ:あ? シルバー:喧嘩をするな。そこも含めて、今後の課題とすればいいだけの話だ カイト:課題、か・・・ シルバー:うむ。さしあたり、カイトとリョウタは銃の撃ち合い、ケイはケンヤとの接近戦といったところだな ケンヤ:そうは言ってもよ、こいつらは能力使わずにやればいいだけだろ?俺はどうすんだよ?ただの接近戦じゃ、今まで通りだろ シルバー:もちろん、ただの接近戦ではない。ケンヤには三人の能力を使い、その能力に抗いながら戦ってもらう ケイ:ハハッ。洗脳されやすいこいつにはいい訓練かもね! リョウタ:えげつないな ケンヤ:ぐぅうう カイト:で?ケンヤにかける能力は何なんだ? シルバー:リョウタはもちろんケイの能力の底上げだ リョウタ:ああ シルバー:ケイとカイトには『ケンヤは人間だ』という暗示をかけてもらう ケンヤ:なっ ケイ:狼要素無くさせんの!? シルバー:そうだ。嗅覚と聴覚を低下させる。それも訓練中だけではなく、日常的に、だ ケンヤ:それは・・・ カイト:まて、ケンヤ。これはケンヤだけの訓練じゃねぇな リョウタ:ああ。日常的にってことは、それだけ俺達の能力も発動し続けなくちゃいけないってことだ シルバー:さすがはカイトとリョウタ。その通りだ ケイ:狼じゃないケンヤとか・・・うわぁ・・・ ケンヤ:うわぁって言うんじゃねぇよ! シルバー:乗り気ではないようだな、ケイ ケイ:当たり前じゃん!ケンヤの魅力なんて狼男の血を引いてることくらいだよ!? ケンヤ:もっと他にあんだろ! ケイ:ねぇよ! リョウタ:まぁまぁケイ。別の見方したらさ、狼をぼこぼこにしなくて済むんだよ? カイト:ケンヤがやられる前提かよ・・・ ケイ:・・・確かに、狼いじめなくて済むならいっか ケンヤ:おい!俺はそんなにやわじゃねぇぞ! シルバー:各々が能力を封じて戦うんだ、誰が強いかはわからんぞ ケンヤ:やってやらぁ! リョウタ:正直、負ける気はしないな ケイ:あったりまえじゃん! カイト:吠え面かくなよ 0: 0: シルバー:まずはカイトとリョウタだ。 シルバー:能力はなし。武器はここにあるものであれば自由。ただし、相手を殺さないこと。いいな? カイト:ああ リョウタ:ああ シルバー:では、始め! カイト:行くぞ! リョウタ:ふん カイト:チッ! カイト:(図体の割に動きが早ぇ!) リョウタ:(まずは位置取り。事前に把握しておいた訓練所の地形から、撃ちやすい場所に移動する) カイト:どうしたリョウタ!隠れてないで出て来いよ! リョウタ:・・・・・・ リョウタ:(あいつはバカか?) カイト:(・・・挑発に乗ってくれるほど優しくはねぇか) 0: ケイ:はぁあああ~~~ ケンヤ:ため息がなげぇ ケイ:そらため息もつきたくなるわ。あんたらはともかく、リョウタの能力まで私の言霊で封じる羽目になるなんて シルバー:訓練のためだ ケイ:わかってる ケンヤ:ほんと、お前はリョウタが大好きだよな ケイ:あったり前でしょ!リョウタと私は最高のバディなんだから! シルバー:そのバディをより強くするための訓練だ。納得したからこそ、お前もリョウタに能力を使ったのだろう? ケンヤ:そうだぜ。過ぎたことをぐちぐち言うなよ ケイ:うるせっ。応援まで禁止されるとは思わなかったんだよ シルバー:カイトの能力で封じているとは言え、お前の言葉には力が宿る。リョウタだけ応援すればカイトが不利になるからな ケンヤ:俺は遠慮なくカイトを応援させてもらうぜ。 ケンヤ:カイト!!負けんじゃねぇぞー!! 0: カイト:クソッ カイト:(リョウタの位置から撃たれ続けると反撃ができねぇ!) リョウタ:どうした?カイト。撃って来ないのか? カイト:チッ! リョウタ:服の裾が見えてるぞ カイト:(裾・・・?そうか、服を囮にすれば・・・) リョウタ:(なぁんて、考えてるんだろうな。今のうちにカイトが移動しそうな場所を予測して・・・) カイト:(よし、ここからなら) リョウタ:はい、残念 カイト:ぐぁっ! シルバー:そこまで! カイト:くっそぉ・・・ ケイ:さっすがリョウタ!聴力が落ちてても圧勝だったね! リョウタ:まぁね ケンヤ:惜しくなかったな、カイト カイト:うるせぇ! シルバー:カイト、リョウタ。今の戦いにおける反省点はあるか? リョウタ:俺のじゃないけど。カイトは音を出しすぎ。喋ってたらそれだけで相手に位置を特定される。それに位置取りも下手だった カイト:ぐっ ケンヤ:確かに、一方的に撃たれてたもんな シルバー:リョウタ自身は? リョウタ:俺は、まだ聴覚に頼りすぎてるところがあったかな。耳に集中して一瞬カイトの位置を見失った時があった ケイ:それでもすぐリカバリーできちゃうところがさすがだよね! シルバー:ふむ。カイトは何かあるか? カイト:・・・・・・服を囮にするのは、いい線いってたと思うんだがな・・・ リョウタ:それは俺の言葉で考え付いた案だろ? カイト:それは・・・! リョウタ:青いな シルバー:さて、二人の反省点はわかったところで。ケンヤ、ケイ。次はお前達だ ケンヤ:おっしゃあ! ケイ:リョウタに続いて圧勝してやらぁ カイト:負けんじゃねぇぞ、ケンヤ リョウタ:頑張ってね、ケイ 0: シルバー:ルールは先ほど同様。能力はなし。武器はここにあるものであれば自由。ただし、相手を殺さないこと ケンヤ:分かってらぁ ケイ:自分の刀じゃないのはちょっとしっくりこないけど・・・まぁ、ハンデってことにしといてあげる シルバー:カイトとリョウタの時もそうだったが、銃も刀も殺傷能力が高すぎる。いくら私でも死んでしまった者は治しようがない ケンヤ:・・・俺だけいつもの武器・・・俺もその辺の木刀にするかな・・・ ケイ:ハンデだって言ってるでしょ? ケンヤ:けどよ カイト:木刀じゃお前の腕力に耐えられないだろ リョウタ:木刀を壊さないように戦うってのは、ケイを相手にするには不利すぎる ケンヤ:お前ら俺のこと舐めすぎじゃねぇか!? シルバー:そのくらいにしておけ。始めるぞ ケイ:おう! ケンヤ:クソッ、釈然(しゃくぜん)としねぇ・・・ シルバー:では、始め! ケンヤ:ぅおらぁあ! ケイ:おっと!釈然(しゃくぜん)としないとか言ってた割に、いきなりアクセル全開じゃん! ケンヤ:こういうのはっ!先手必勝なんだよ! ケイ:ハハッ!『ケンヤのこう・・・』あっぶね ケンヤ:いきなりルール破りかぁ!? ケイ:ちょっとミスっただけ!まだ使ってない! ケイ:(けど、さすがカイト。こいつをずっと洗脳し続けてただけはある。言葉が出てこなかった) ケンヤ:オラよっ! ケイ:当たるかぁ! ケイ:(それにしても、私何個ハンデあるんだか・・・武器に、能力に、こういう形式ばった一対一の戦闘じゃ気配の薄さも活きない!) ケンヤ:おいおい、圧勝するとか言っといて、ただ逃げ回ってるだけじゃねぇか! ケイ:うるさい犬っころだなぁ ケンヤ:だから犬っころじゃねぇ! ケイ:弱い奴ほどよく吠えるってかぁ! ケンヤ:だから俺は ケイ:ほぉらとってこぉおい!! ケンヤ:わぉおおおん! 0: リョウタ:ふ・・・くくっ・・・ カイト:ケンヤ・・・マジでケイの投げた小石に反応しやがった・・・ シルバー:うるさい戦いだな・・・ 0: ケンヤ:ハッ!しまった!ケイは何処だ!? ケイ:(本当にとって来いするとは思わなかった・・・けどまぁ、これで私の気配の薄さを活かせる) 0: シルバー:ほう・・・行き当たりばったりではあるが、相手の性質を利用して己の有利な状況にもっていったか リョウタ:さすがはケイ。これでもうケンヤはケイを見つけられない カイト:・・・くっ。ケンヤの鼻が効きゃあ、まだ勝機はあったものを・・・ リョウタ:いや無理だろ 0: ケンヤ:何処だ!!隠れてねぇで出てきやがれ!! 0: カイト:ダメだ、完全に負ける奴のセリフ吐いてやがる・・・! リョウタ:おーおー、自分で自分に負け犬の言霊を使ってるようなもんだな シルバー:・・・やれやれ・・・反省点は多そうだ・・・ 0: ケンヤ:クソッ・・・っと、そこかぁ!! ケイ:おっと危ない!けど、ざぁんねん。私の勝ちぃ シルバー:そこまで!ケイの勝ちだ カイト:ケンヤ、残念だがお前に言葉を返そう。惜しくなかったな ケンヤ:クソがぁ! リョウタ:お疲れさま、ケイ ケイ:ありがと、リョウタ シルバー:さて、二人の反省点だが、言うまでもないな リョウタ:だな シルバー:ケンヤはうるさい。とにかく叫びすぎだ。見失った相手に出て来いと言っても出てくるわけがないだろう ケンヤ:ぅぐ・・・ シルバー:小石に飛びつく様は見ていられなかった ケンヤ:ぐぅうう・・・ シルバー:お前は鉄パイプを振り回すしか能のないバカか? ケンヤ:・・・ぐ、ぅ・・・黙って聞いてりゃ・・・言うまでもないんじゃなかったのかよ! リョウタ:シルバーの言う通りだ。お前、今までよく生き残ってたな ケイ:カイトのおかげなんじゃない? カイト:・・・悪い、ケンヤ。リョウタに負かされて自信失いかけてたが、今の戦いを見て少し自信が持てそうだ ケンヤ:なんでだよ!! シルバー:ケイもケイだ ケイ:私? シルバー:お前は言霊に頼りすぎだ。カイトの暗示が無ければ使っていただろう ケイ:ぐ・・・いや、自分で止めたし! リョウタ:だいぶ危なかったけどね シルバー:だがとっさの機転と気配の消し方は見事だった ケンヤ:なんでケイだけ褒められてんだよ シルバー:どこかのバカ犬と違い、姿をくらませた後に喋らなかったのもさすがだ ケイ:待って、褒められる程度が低すぎて喜べないんだけど。言霊使うわけでもないのに、わざわざ居場所がばれるようなことするわけないじゃん カイト:・・・まぁ、そうだよな・・・ ケンヤ:おいカイト? シルバー:はぁ・・・ケンヤは反省点しかないな リョウタ:おーおー、言われてらぁ シルバー:言っておくが、この中で一番身体能力が優れているのはケンヤ、お前だ。そして一番劣っているのはケイ。それにもかかわらずお前はケイに負けた。何故だかわかるな? ケンヤ:それは・・・あいつの気配が薄すぎるから? シルバー:お前が考えなしだからだ、バカめ ケンヤ:バカバカ言うんじゃねぇよ! ケイ:バカだからでしょ リョウタ:バカだからな カイト:洗脳してなくてもバカだったな ケンヤ:テメェらなぁ! シルバー:さて、ケイ。お前は今後どうすべきか、わかっているな? ケイ:わかってるよ。基礎的な筋力をあげる。それに、人間並みの嗅覚になってるケンヤに、最後に気づかれたの悔しかったんだから。もっと気配を消せるように頑張る シルバー:よろしい。ではカイト、リョウタ、ケイは己の反省点を元に各々で特訓。ケンヤは私の指導のもと、戦術について学べ カイト:待った。俺もケンヤと戦術について学び直したい。そんで、リョウタにリベンジする リョウタ:ほーお? シルバー:いいだろう。だが、銃の訓練も怠るなよ? リョウタ:だったら、もっとやる気出させてやるよ カイト:? リョウタ:一か月後、またバディ同士で決闘する ケイ:わぁ!それいいね! カイト:なるほど、お互いがどれだけ成長できたか、その決闘で見せ合うってわけか ケンヤ:いいじゃねぇか!今回は負けちまったが、その時は絶対勝ってやる! リョウタ:今回どころか前回も前々回も、あのまま続けてたら俺達が勝ってたけどな カイト:言ってろ シルバー:ふむ、いいだろう。それまで各々能力の使用は禁止する。能力制限のため、互いの力でまた能力を封じ合ってもらうぞ ケイ:悔しいけど能力の継続はカイトが一番うまいからね。負けないよ シルバー:では一か月後まで、訓練の開始だ 0: リョウタ:イヤージャック ケイ:『カイトとケンヤとリョウタはただの人間だよ』 カイト:三人とも俺の目を見ろ カイト:『お前らはただの人間だ』 0: 0:続く

シルバー:お前達には今からシリアルキラー狩りをしてもらう。 シルバー:だが、ただ今まで通り戦ってもらうのではない。 シルバー:これからいう組み合わせで戦ってもらう。いいな? 0: 0: ケイ:ハッ! 0:敵を両断するケイ カイト:突っ走りすぎだ、ケイ! ケイ:うるせぇ。大体なんで私とカイトが組まなきゃいけねぇんだよ。私にはリョウタっていう最高のバディがいるのに! カイト:それは説明しただろ。あの状況じゃ、あの人の要求を呑むしか全員が助かる道はなかったんだ ケイ:それは聞いた!ってか薄っすら覚えてる。けど、だからっていきなりバディ組み替えて実戦投入とか、スパルタすぎるだろ。なぁにが シルバー:『私の診療所(訓練所)へようこそ』 ケイ:だ!ぜんっぜん訓練所使ってねぇじゃん! カイト:それは・・・俺も気にはなったけどよ・・・ってか、声真似うまいな ケイ:あいつ狼の一族だからね!それより・・・あーあー、リョウタ今頃どうしてるかなぁ カイト:ケンヤと喧嘩してなきゃいいけどな ケイ:喧嘩したところでケンヤじゃリョウタには勝てないよ カイト:あんまりケンヤを舐めるなよ? ケイ:狼男の血を引いてるって点では評価してるけどね、体力面ならともかく、口じゃ絶対リョウタには勝てない カイト:・・・口論は・・・まぁ、だろうな・・・ 0: 0: 0: 0: ケンヤ:ウラァア! リョウタ:邪魔だケンヤ!俺と敵の間に割り込むな! ケンヤ:うるせぇ!ちゃんと援護しろや! リョウタ:その援護ができねぇ位置に行くなっつってんだ! ケンヤ:んなもん知るか! リョウタ:クソッ。なんで俺がケンヤと組まなきゃなんねぇんだ、やりづれぇ・・・! シルバー:【基地から】文句を言うな、リョウタ ケンヤ:うおっと。やるじゃねぇかシリアルキラー!けど、俺にはきかねぇ! リョウタ:バカ!それは罠だ! ケンヤ:なっ!? リョウタ:イヤージャック リョウタ:・・・・・・・・・『こっちに来い』 ケンヤ:うぐぁ!! シルバー:【基地から】ここにケイはいないぞ、リョウタ リョウタ:分かってる!クソッ!ケイがいりゃあ楽なもんを・・・! ケンヤ:リョウタ!能力使うなら使うでちゃんと使えよ! リョウタ:敵の罠にはまるような奴に言われたくねぇ ケンヤ:んだと!? リョウタ:避けろよケンヤ! ケンヤ:うわっ リョウタ:ふぅ・・・ ケンヤ:ふぅ、じゃねぇよ!あぶねぇだろ! リョウタ:お前が弾道に入り込むからだ ケンヤ:じゃあ何か?ケイは後ろに目でもついてて、お前の動き全部見ながら敵と戦ってるってのか? リョウタ:ケイに俺の弾は当たらない ケンヤ:そりゃあいつの能力のお陰だろ! リョウタ:そうだ。俺の弾はケイには当たらず、俺の能力はケイの能力を底上げできる。最高のバディだ ケンヤ:それを言うんだったら俺らだってなぁ、能力なんざ使わなくてもカイトはしっかり俺の援護をしてくれてんだよ! リョウタ:そりゃカイトに感謝するんだな ケンヤ:そうじゃなくてだなぁ! シルバー:【基地から】やれやれ・・・ 0: 0: 0: 0: ケイ:ただいまって言うのも癪だけどただいま カイト:俺達の新アジトなんだ、諦めろ シルバー:お帰り、カイト、ケイ ケイ:チッ!リョウター?リョウタ帰ってるー? シルバー:ケンヤとリョウタはまだ帰っていない カイト:あっちはケイの言霊がない分、連携に苦労してるかもな ケイ:そうだよー。私の言霊は便利なんだから。感謝するといいよ カイト:はいはい ケイ:あ? シルバー:この喧嘩癖が無ければ、この組み合わせも悪くないはずなんだがな・・・ 0: ケンヤ:ただいまー リョウタ:・・・・・・はぁ・・・ ケイ:あ、リョウタ!おかえり! リョウタ:うん ケイ:お疲れだね? リョウタ:・・・はぁ・・・ケンヤが邪魔な位置にばっか入るから大変だった ケイ:そっかぁ・・・ 0: カイト:お疲れさん、ケンヤ ケンヤ:おう、お疲れさん。あー、死ぬかと思ったぜ カイト:そんなにやばかったのか? ケンヤ:いつもならお前のにおいでどう動けばいいかわかるんだけどなぁ。リョウタの動きはどうにも嗅ぎづらい カイト:待て、俺がにおうみたいな言い方をするな ケンヤ:くせぇわけじゃねぇんだからいいだろ カイト:よくない 0: シルバー:四人とも、ご苦労だった ケイ:(同時に)ケッ ケンヤ:(同時に)ケッ カイト:(同時に)はぁ リョウタ:(同時に)はぁ シルバー:ははは、初の入れ替え戦にしては四人ともよくやったじゃないか ケンヤ:褒められても嬉しくねぇ ケイ:同感 シルバー:そうふて腐れるな。この入れ替えで気づけたことも多いはずだろう? リョウタ:悔しいが、確かにシルバーの言う通りだ カイト:まぁ、な・・・俺が足止めする前にケイが言霊で全部解決しちまうから、能力なしの素の銃の腕が、嫌でもわかったぜ・・・ シルバー:ふむ。カイトは収穫があったようで何より。それで、カイトと組んでいたケイはどうだった? ケイ:私?私は・・・・・・私も、リョウタの能力なしの、言霊だけの力、身に染みたわ・・・やっぱりリョウタがいてくれなくちゃ リョウタ:俺も。俺が能力を発動したらケイが言霊を使う事に慣れきってた。それでケンヤへの援護が遅れた シルバー:そうだな。リョウタとケイは能力の相性がいい。それゆえにお互いに依存し過ぎている節がある。 シルバー:さて、最後はケンヤ。何を学んだ? ケンヤ:俺はこいつらと違って能力者じゃねぇからな。能力うんぬんの悩みはねぇ。けど、確かに俺も、これからはもっといろんなにおいに敏感になった方がいいのかもと思った ケイ:いや、においで操られてた奴が何言ってんの? ケンヤ:あ? シルバー:喧嘩をするな。そこも含めて、今後の課題とすればいいだけの話だ カイト:課題、か・・・ シルバー:うむ。さしあたり、カイトとリョウタは銃の撃ち合い、ケイはケンヤとの接近戦といったところだな ケンヤ:そうは言ってもよ、こいつらは能力使わずにやればいいだけだろ?俺はどうすんだよ?ただの接近戦じゃ、今まで通りだろ シルバー:もちろん、ただの接近戦ではない。ケンヤには三人の能力を使い、その能力に抗いながら戦ってもらう ケイ:ハハッ。洗脳されやすいこいつにはいい訓練かもね! リョウタ:えげつないな ケンヤ:ぐぅうう カイト:で?ケンヤにかける能力は何なんだ? シルバー:リョウタはもちろんケイの能力の底上げだ リョウタ:ああ シルバー:ケイとカイトには『ケンヤは人間だ』という暗示をかけてもらう ケンヤ:なっ ケイ:狼要素無くさせんの!? シルバー:そうだ。嗅覚と聴覚を低下させる。それも訓練中だけではなく、日常的に、だ ケンヤ:それは・・・ カイト:まて、ケンヤ。これはケンヤだけの訓練じゃねぇな リョウタ:ああ。日常的にってことは、それだけ俺達の能力も発動し続けなくちゃいけないってことだ シルバー:さすがはカイトとリョウタ。その通りだ ケイ:狼じゃないケンヤとか・・・うわぁ・・・ ケンヤ:うわぁって言うんじゃねぇよ! シルバー:乗り気ではないようだな、ケイ ケイ:当たり前じゃん!ケンヤの魅力なんて狼男の血を引いてることくらいだよ!? ケンヤ:もっと他にあんだろ! ケイ:ねぇよ! リョウタ:まぁまぁケイ。別の見方したらさ、狼をぼこぼこにしなくて済むんだよ? カイト:ケンヤがやられる前提かよ・・・ ケイ:・・・確かに、狼いじめなくて済むならいっか ケンヤ:おい!俺はそんなにやわじゃねぇぞ! シルバー:各々が能力を封じて戦うんだ、誰が強いかはわからんぞ ケンヤ:やってやらぁ! リョウタ:正直、負ける気はしないな ケイ:あったりまえじゃん! カイト:吠え面かくなよ 0: 0: シルバー:まずはカイトとリョウタだ。 シルバー:能力はなし。武器はここにあるものであれば自由。ただし、相手を殺さないこと。いいな? カイト:ああ リョウタ:ああ シルバー:では、始め! カイト:行くぞ! リョウタ:ふん カイト:チッ! カイト:(図体の割に動きが早ぇ!) リョウタ:(まずは位置取り。事前に把握しておいた訓練所の地形から、撃ちやすい場所に移動する) カイト:どうしたリョウタ!隠れてないで出て来いよ! リョウタ:・・・・・・ リョウタ:(あいつはバカか?) カイト:(・・・挑発に乗ってくれるほど優しくはねぇか) 0: ケイ:はぁあああ~~~ ケンヤ:ため息がなげぇ ケイ:そらため息もつきたくなるわ。あんたらはともかく、リョウタの能力まで私の言霊で封じる羽目になるなんて シルバー:訓練のためだ ケイ:わかってる ケンヤ:ほんと、お前はリョウタが大好きだよな ケイ:あったり前でしょ!リョウタと私は最高のバディなんだから! シルバー:そのバディをより強くするための訓練だ。納得したからこそ、お前もリョウタに能力を使ったのだろう? ケンヤ:そうだぜ。過ぎたことをぐちぐち言うなよ ケイ:うるせっ。応援まで禁止されるとは思わなかったんだよ シルバー:カイトの能力で封じているとは言え、お前の言葉には力が宿る。リョウタだけ応援すればカイトが不利になるからな ケンヤ:俺は遠慮なくカイトを応援させてもらうぜ。 ケンヤ:カイト!!負けんじゃねぇぞー!! 0: カイト:クソッ カイト:(リョウタの位置から撃たれ続けると反撃ができねぇ!) リョウタ:どうした?カイト。撃って来ないのか? カイト:チッ! リョウタ:服の裾が見えてるぞ カイト:(裾・・・?そうか、服を囮にすれば・・・) リョウタ:(なぁんて、考えてるんだろうな。今のうちにカイトが移動しそうな場所を予測して・・・) カイト:(よし、ここからなら) リョウタ:はい、残念 カイト:ぐぁっ! シルバー:そこまで! カイト:くっそぉ・・・ ケイ:さっすがリョウタ!聴力が落ちてても圧勝だったね! リョウタ:まぁね ケンヤ:惜しくなかったな、カイト カイト:うるせぇ! シルバー:カイト、リョウタ。今の戦いにおける反省点はあるか? リョウタ:俺のじゃないけど。カイトは音を出しすぎ。喋ってたらそれだけで相手に位置を特定される。それに位置取りも下手だった カイト:ぐっ ケンヤ:確かに、一方的に撃たれてたもんな シルバー:リョウタ自身は? リョウタ:俺は、まだ聴覚に頼りすぎてるところがあったかな。耳に集中して一瞬カイトの位置を見失った時があった ケイ:それでもすぐリカバリーできちゃうところがさすがだよね! シルバー:ふむ。カイトは何かあるか? カイト:・・・・・・服を囮にするのは、いい線いってたと思うんだがな・・・ リョウタ:それは俺の言葉で考え付いた案だろ? カイト:それは・・・! リョウタ:青いな シルバー:さて、二人の反省点はわかったところで。ケンヤ、ケイ。次はお前達だ ケンヤ:おっしゃあ! ケイ:リョウタに続いて圧勝してやらぁ カイト:負けんじゃねぇぞ、ケンヤ リョウタ:頑張ってね、ケイ 0: シルバー:ルールは先ほど同様。能力はなし。武器はここにあるものであれば自由。ただし、相手を殺さないこと ケンヤ:分かってらぁ ケイ:自分の刀じゃないのはちょっとしっくりこないけど・・・まぁ、ハンデってことにしといてあげる シルバー:カイトとリョウタの時もそうだったが、銃も刀も殺傷能力が高すぎる。いくら私でも死んでしまった者は治しようがない ケンヤ:・・・俺だけいつもの武器・・・俺もその辺の木刀にするかな・・・ ケイ:ハンデだって言ってるでしょ? ケンヤ:けどよ カイト:木刀じゃお前の腕力に耐えられないだろ リョウタ:木刀を壊さないように戦うってのは、ケイを相手にするには不利すぎる ケンヤ:お前ら俺のこと舐めすぎじゃねぇか!? シルバー:そのくらいにしておけ。始めるぞ ケイ:おう! ケンヤ:クソッ、釈然(しゃくぜん)としねぇ・・・ シルバー:では、始め! ケンヤ:ぅおらぁあ! ケイ:おっと!釈然(しゃくぜん)としないとか言ってた割に、いきなりアクセル全開じゃん! ケンヤ:こういうのはっ!先手必勝なんだよ! ケイ:ハハッ!『ケンヤのこう・・・』あっぶね ケンヤ:いきなりルール破りかぁ!? ケイ:ちょっとミスっただけ!まだ使ってない! ケイ:(けど、さすがカイト。こいつをずっと洗脳し続けてただけはある。言葉が出てこなかった) ケンヤ:オラよっ! ケイ:当たるかぁ! ケイ:(それにしても、私何個ハンデあるんだか・・・武器に、能力に、こういう形式ばった一対一の戦闘じゃ気配の薄さも活きない!) ケンヤ:おいおい、圧勝するとか言っといて、ただ逃げ回ってるだけじゃねぇか! ケイ:うるさい犬っころだなぁ ケンヤ:だから犬っころじゃねぇ! ケイ:弱い奴ほどよく吠えるってかぁ! ケンヤ:だから俺は ケイ:ほぉらとってこぉおい!! ケンヤ:わぉおおおん! 0: リョウタ:ふ・・・くくっ・・・ カイト:ケンヤ・・・マジでケイの投げた小石に反応しやがった・・・ シルバー:うるさい戦いだな・・・ 0: ケンヤ:ハッ!しまった!ケイは何処だ!? ケイ:(本当にとって来いするとは思わなかった・・・けどまぁ、これで私の気配の薄さを活かせる) 0: シルバー:ほう・・・行き当たりばったりではあるが、相手の性質を利用して己の有利な状況にもっていったか リョウタ:さすがはケイ。これでもうケンヤはケイを見つけられない カイト:・・・くっ。ケンヤの鼻が効きゃあ、まだ勝機はあったものを・・・ リョウタ:いや無理だろ 0: ケンヤ:何処だ!!隠れてねぇで出てきやがれ!! 0: カイト:ダメだ、完全に負ける奴のセリフ吐いてやがる・・・! リョウタ:おーおー、自分で自分に負け犬の言霊を使ってるようなもんだな シルバー:・・・やれやれ・・・反省点は多そうだ・・・ 0: ケンヤ:クソッ・・・っと、そこかぁ!! ケイ:おっと危ない!けど、ざぁんねん。私の勝ちぃ シルバー:そこまで!ケイの勝ちだ カイト:ケンヤ、残念だがお前に言葉を返そう。惜しくなかったな ケンヤ:クソがぁ! リョウタ:お疲れさま、ケイ ケイ:ありがと、リョウタ シルバー:さて、二人の反省点だが、言うまでもないな リョウタ:だな シルバー:ケンヤはうるさい。とにかく叫びすぎだ。見失った相手に出て来いと言っても出てくるわけがないだろう ケンヤ:ぅぐ・・・ シルバー:小石に飛びつく様は見ていられなかった ケンヤ:ぐぅうう・・・ シルバー:お前は鉄パイプを振り回すしか能のないバカか? ケンヤ:・・・ぐ、ぅ・・・黙って聞いてりゃ・・・言うまでもないんじゃなかったのかよ! リョウタ:シルバーの言う通りだ。お前、今までよく生き残ってたな ケイ:カイトのおかげなんじゃない? カイト:・・・悪い、ケンヤ。リョウタに負かされて自信失いかけてたが、今の戦いを見て少し自信が持てそうだ ケンヤ:なんでだよ!! シルバー:ケイもケイだ ケイ:私? シルバー:お前は言霊に頼りすぎだ。カイトの暗示が無ければ使っていただろう ケイ:ぐ・・・いや、自分で止めたし! リョウタ:だいぶ危なかったけどね シルバー:だがとっさの機転と気配の消し方は見事だった ケンヤ:なんでケイだけ褒められてんだよ シルバー:どこかのバカ犬と違い、姿をくらませた後に喋らなかったのもさすがだ ケイ:待って、褒められる程度が低すぎて喜べないんだけど。言霊使うわけでもないのに、わざわざ居場所がばれるようなことするわけないじゃん カイト:・・・まぁ、そうだよな・・・ ケンヤ:おいカイト? シルバー:はぁ・・・ケンヤは反省点しかないな リョウタ:おーおー、言われてらぁ シルバー:言っておくが、この中で一番身体能力が優れているのはケンヤ、お前だ。そして一番劣っているのはケイ。それにもかかわらずお前はケイに負けた。何故だかわかるな? ケンヤ:それは・・・あいつの気配が薄すぎるから? シルバー:お前が考えなしだからだ、バカめ ケンヤ:バカバカ言うんじゃねぇよ! ケイ:バカだからでしょ リョウタ:バカだからな カイト:洗脳してなくてもバカだったな ケンヤ:テメェらなぁ! シルバー:さて、ケイ。お前は今後どうすべきか、わかっているな? ケイ:わかってるよ。基礎的な筋力をあげる。それに、人間並みの嗅覚になってるケンヤに、最後に気づかれたの悔しかったんだから。もっと気配を消せるように頑張る シルバー:よろしい。ではカイト、リョウタ、ケイは己の反省点を元に各々で特訓。ケンヤは私の指導のもと、戦術について学べ カイト:待った。俺もケンヤと戦術について学び直したい。そんで、リョウタにリベンジする リョウタ:ほーお? シルバー:いいだろう。だが、銃の訓練も怠るなよ? リョウタ:だったら、もっとやる気出させてやるよ カイト:? リョウタ:一か月後、またバディ同士で決闘する ケイ:わぁ!それいいね! カイト:なるほど、お互いがどれだけ成長できたか、その決闘で見せ合うってわけか ケンヤ:いいじゃねぇか!今回は負けちまったが、その時は絶対勝ってやる! リョウタ:今回どころか前回も前々回も、あのまま続けてたら俺達が勝ってたけどな カイト:言ってろ シルバー:ふむ、いいだろう。それまで各々能力の使用は禁止する。能力制限のため、互いの力でまた能力を封じ合ってもらうぞ ケイ:悔しいけど能力の継続はカイトが一番うまいからね。負けないよ シルバー:では一か月後まで、訓練の開始だ 0: リョウタ:イヤージャック ケイ:『カイトとケンヤとリョウタはただの人間だよ』 カイト:三人とも俺の目を見ろ カイト:『お前らはただの人間だ』 0: 0:続く