台本概要
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タイトル | おてゝ |
---|---|
作者名 | 四ツ倉絢一 (@2o11_bungei) |
ジャンル | ホラー |
演者人数 | 2人用台本(女2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず連絡不要 |
説明 |
「先輩の手、キレイですよね」 タイトル 『おてゝ』 キャスト 女性2名 所要時間 5分前後 後輩と先輩の掛け合いができる声劇台本です。 商用・非商用問わずご利用いただけます。 朗読の練習や配信等、ご活用していただければ幸いです。 配信・投稿の際は作者名「四ツ倉絢一」と作者X/Twitterアカウント「@2o11_bungei」を併記、もしくはこちらのページのURLの表記をしていただければ利用報告は不要です。 ※こちらはpixivにて作者が仁王絢一名義で投稿した『おてゝ』を手直ししたものです。 296 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
後輩 | 女 | 19 | 学生。後輩。人間じゃないかもしれない。 |
先輩 | 女 | 18 | 学生。先輩。人間。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
後輩:先輩の手、キレイですよね。
先輩:何を言っているのやら。後輩ちゃん、君の手の方が断然綺麗だろうよ。
後輩:そうですかねー。私としては人差し指の爪が気に食わないんですけどね。
先輩:何が気に食わないんだい?
後輩:形ですよ、形。他の爪は縦長の長方形をしているのに人差し指だけ丸っこいんです。気に食いません。
先輩:普通の一般ピーポーの指の爪は全部そんなものなのだよ、後輩ちゃん。そして私の指もそうだろう。
後輩:ちがいますよ、統一感がなくてヤなんです。それに比べ、先輩の指は統一されていて素敵じゃないですか。それにさわりごこちいいですし。
先輩:こら、手をとるんじゃない。君にさわられると嫌な予感しかしないよ。
後輩:失礼な先輩ですね。こんなにキレイな指の後輩にそんなこと言うなんて最低です。
先輩:自分から綺麗って言いやがったよコイツ。
先輩:……あれ、そのバンソウコウ、ケガでもしたのかい?
後輩:ああ、この手首のですか?
先輩:そうそう。位置が位置だから自分でやったように見えるよ。君、いつも長袖だし。
後輩:よく言われます。でも違いますよ。だいたい、私そこまでアクティブなネガティブじゃないです。
先輩:だろうよ。で、どうしたんだい?
後輩:ええ、そろそろかえどきかなって思いまして。
先輩:何をだい?
後輩:ほら、左手の小指の下あたり、切り傷みたいのがあるじゃないですか。
先輩:ああ、あるね。君、案外ケガが多いんだね。
後輩:あーこのケガは私のじゃないんです。
先輩:誰かにやられたの?
後輩:……そうですねー。
後輩:まあ、そんなところでしょうかね。
先輩:ふうん。
後輩:で、他にもガタがでてきてしまいまして……ま、最初っから色々心配はあったんですけどね。
先輩:何かスポーツでもはじめたのかい?
後輩:いえ。あ、前の子はやってたみたいです。
先輩:……さっきから話が読めないんだけどな?
後輩:先輩。先輩の血液型は何ですか?
先輩:……Aだけど?
後輩:私もAなんです。先輩、スポーツ嫌いですよね。
先輩:まあ……そうだけど……なんで今その話を出すんだい?
後輩:そうですよね。ええ実は、前の子は血液型がBで、しかもスポーツをやっていたんです。
先輩:はあ。
後輩:キレイな手をしていたんですけどね……やっぱり、O型ならまだしもB型はちょっとなじみにくいですし、傷も多かったんですよ。でも、先輩なら大丈夫ですね。
先輩:後、輩ちゃん……君、何の話を?
後輩:えー? だから、このバンソウコウ、どうしたのかって話でしたよね? 手が中々なじまなくてですね、ぽろって取れないようにってセロハンテープ代わりにつけてたんです。長袖は、ツギハギが見えないようにですよ。なじむまで時間がかかりますし、それ以前になじみきる前に気に食わなくなっちゃって。
先輩:っ……さ、わら……、ない、で……ッ!
後輩:やっと見つけたんです。とっても探したんですよ、理想の綺麗な手。これでやっと、ツギハギを気にしながら体を洗ったりしなくていいんです!
後輩:先輩の手、キレイですよね。
後輩:先輩の手、キレイですよね。
先輩:何を言っているのやら。後輩ちゃん、君の手の方が断然綺麗だろうよ。
後輩:そうですかねー。私としては人差し指の爪が気に食わないんですけどね。
先輩:何が気に食わないんだい?
後輩:形ですよ、形。他の爪は縦長の長方形をしているのに人差し指だけ丸っこいんです。気に食いません。
先輩:普通の一般ピーポーの指の爪は全部そんなものなのだよ、後輩ちゃん。そして私の指もそうだろう。
後輩:ちがいますよ、統一感がなくてヤなんです。それに比べ、先輩の指は統一されていて素敵じゃないですか。それにさわりごこちいいですし。
先輩:こら、手をとるんじゃない。君にさわられると嫌な予感しかしないよ。
後輩:失礼な先輩ですね。こんなにキレイな指の後輩にそんなこと言うなんて最低です。
先輩:自分から綺麗って言いやがったよコイツ。
先輩:……あれ、そのバンソウコウ、ケガでもしたのかい?
後輩:ああ、この手首のですか?
先輩:そうそう。位置が位置だから自分でやったように見えるよ。君、いつも長袖だし。
後輩:よく言われます。でも違いますよ。だいたい、私そこまでアクティブなネガティブじゃないです。
先輩:だろうよ。で、どうしたんだい?
後輩:ええ、そろそろかえどきかなって思いまして。
先輩:何をだい?
後輩:ほら、左手の小指の下あたり、切り傷みたいのがあるじゃないですか。
先輩:ああ、あるね。君、案外ケガが多いんだね。
後輩:あーこのケガは私のじゃないんです。
先輩:誰かにやられたの?
後輩:……そうですねー。
後輩:まあ、そんなところでしょうかね。
先輩:ふうん。
後輩:で、他にもガタがでてきてしまいまして……ま、最初っから色々心配はあったんですけどね。
先輩:何かスポーツでもはじめたのかい?
後輩:いえ。あ、前の子はやってたみたいです。
先輩:……さっきから話が読めないんだけどな?
後輩:先輩。先輩の血液型は何ですか?
先輩:……Aだけど?
後輩:私もAなんです。先輩、スポーツ嫌いですよね。
先輩:まあ……そうだけど……なんで今その話を出すんだい?
後輩:そうですよね。ええ実は、前の子は血液型がBで、しかもスポーツをやっていたんです。
先輩:はあ。
後輩:キレイな手をしていたんですけどね……やっぱり、O型ならまだしもB型はちょっとなじみにくいですし、傷も多かったんですよ。でも、先輩なら大丈夫ですね。
先輩:後、輩ちゃん……君、何の話を?
後輩:えー? だから、このバンソウコウ、どうしたのかって話でしたよね? 手が中々なじまなくてですね、ぽろって取れないようにってセロハンテープ代わりにつけてたんです。長袖は、ツギハギが見えないようにですよ。なじむまで時間がかかりますし、それ以前になじみきる前に気に食わなくなっちゃって。
先輩:っ……さ、わら……、ない、で……ッ!
後輩:やっと見つけたんです。とっても探したんですよ、理想の綺麗な手。これでやっと、ツギハギを気にしながら体を洗ったりしなくていいんです!
後輩:先輩の手、キレイですよね。