台本概要

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タイトル 『Birld(バールド)』 第六羽「カモメ」
作者名 平塚 毅(こわし)  (@平塚 毅(こわし))
ジャンル ファンタジー
演者人数 2人用台本(女2)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明


・・・私にこの物語の続きを書かせて

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
莉音 77
夏里 75
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:大晦日の夜、莉音と夏里が公園にあるお山の遊具で座っている。 莉音:いくつの時か忘れちゃったんだけど 夏里:うん 莉音:うちすごい古い家だから、トイレ行くのに一旦外行かなきゃいけなくて 夏里:え、やばっ 莉音:そう、んで夜中に目が覚めちゃってトイレ行きたくなっちゃって。んでー仕方なく起きてさ、寒い中 夏里:うん 莉音:くっらいトイレ入って、さっさと済まして出ようとしたら、なんか女の人っぽい声が聞こえんの 夏里:うん。…え、怖い話?大晦日に? 莉音:いやそんなに怖くないよ。で、トイレから出ようとしたら、鍵が固くて開けられなくて 夏里:完璧に怖い話じゃん 莉音:で、扉ドンドンドンドンって叩いて出ようとしても開かなくて、しかも女の人っぽい声は大きくなるの 夏里:え、こわっ 莉音:んでさ、「誰かいるんですか!?」って大声で聞いちゃって 夏里:メンタルやばっ 莉音:それでもずーっと女の人の声が聞こえてきて、「なんですか!?なんて言ってるんですか!?」って大声で聞いてみたの 夏里:聞くなよ 莉音:ちょっと耳を澄ませて聞いてみたの 夏里:澄ますなよ 莉音:よーく聞いてみたら 夏里:えーやだ、怖い 莉音:何言ってんのか全然わかんなくて 夏里:…え、うん 莉音:だんだんイライラしてきて 夏里:うん。え、オバケに? 莉音:で、イライラがピークになって扉思いっきり蹴ったら扉開いて 夏里:そ、そこには… 莉音:え?寝たよ? 夏里:え? 莉音:イライラしてたから、寝た 夏里:目の前に誰か立っててーとか、そういう心霊体験の話じゃないの? 莉音:全然。オバケかどうかもわかんないし 夏里:いや逆に怖いわ! 莉音:あはは 夏里:てかさっっぶ 莉音:なっちゃんは帰んないの? 夏里:…うん、もうちょいここにいる 莉音:そっか。そーいや進路決まった? 夏里:うーん、まだ。莉音は? 莉音:アタシは−、家のことやんなきゃいけないから 夏里:大学行かないんだ 莉音:うん…。なっちゃんは大学行かないの? 夏里:そこもまだ、悩み中 莉音:そっか。 夏里:莉音は家の仕事継ぐのとか、嫌じゃないの? 莉音:嫌…っちゃ嫌だけど、まあそんなことも言ってられないかなって 夏里:大人だなぁ 莉音:そお?笑 夏里:私はやりたくないことをやるのが苦痛なんだよね… 莉音:やりたいことあるの? 夏里:まあ、一応… 莉音:えー教えてよ 夏里:恥ずかしいからヤダ笑 莉音:えー 夏里:てかもう年明けるじゃん 莉音:…ほんとだ! 夏里:カウントダウンする? 莉音:もちろん 0:二人とも立ち上がり、携帯電話(ガラケー?)の時計をみている 夏里・莉音:10、9、8、7、6、5、4、3、2、1! 莉音:あけましておめでとうございまーす! 夏里:今年もよろしくお願いします 莉音:・・・えへへ 夏里:年明けをこんな公園で迎えるなんて思ってなかった笑 莉音:アタシも 夏里:・・・・。 莉音:どうしたの? 夏里:いや…あははっ 莉音:ん? 夏里:私も小さい時に不思議な体験しててさ 莉音:うん 夏里:6歳…くらいだったかな、初詣から帰る時に迷子になっちゃってさ、泣きそうになってたら急に鳥が来て…その、話しかけてきたんだよね笑 莉音:うん 夏里:…それで、その鳥がさ、人の姿にもなったり、鳥の姿に戻ったりしてて、私も鳥になりたいって言ったら、大きくなったら鳥にしてあげるって言われて 莉音:うん 夏里:それで…毎年この時期になるとまた会えないかな〜って、今年もこんな時間まで待ってたの 莉音:… 夏里:高校生にもなってそんなこと言ってるのヤバいよね!笑 莉音:その鳥・・・アタシだよ 夏里:…え? 莉音:まだ覚えてるもん、なっちゃんがくれたりんご飴 夏里:なに言ってr・・・え? 莉音:アタシね…アタシ…もう200年くらい生きてるの! 夏里:…いや、今そういうふざけた話聞きたくないし 莉音:嘘じゃないの。証拠…見せてあげる 0;莉音、パーカーのチャックを上げてウミネコの姿になる 夏里:・・・え、嘘。…本当にあの時の 0:莉音、チャックを降ろし人の姿に戻る 莉音:信じてくれた? 夏里:…え、てことは…私 鳥になれるの? 莉音:… 夏里:えー!ちょっと、なんで黙ってたの!笑 莉音:…ごめん 夏里:…え? 莉音:あのパーカーは、渡せない 夏里:どうして 莉音:私もなっちゃんと鳥になって空飛びたい、絶対楽しいってわかるし。でも…いつか来るお別れが、怖いの… 夏里:… 莉音:私達は千年くらい生きれちゃうから、どれだけ大切な人が出来ても皆んなより長生きしちゃうし。その度に、皆んなとお別れしなきゃいけない…。それがもう嫌なの…。 夏里:じゃあ、なんで声かけたの?なんで私だったの? 莉音:…最初は、迷子になってる子を見過ごせなくて、少しでも楽しんでもらえたらと思って、鳥の姿見せちゃったの。でもその後、なっちゃん・・・・私のこと凄い楽しそうに話してて、それが忘れられなくて 夏里:… 莉音:あの時からなっちゃん、クラスの友達とか色んな人に私のこと話してたでしょ? 夏里:…うん 莉音:私達を見た人は妖怪だとか気持ち悪がるのに、なっちゃんは凄い楽しそうに話してくれて、それがもうすっごい嬉しくて!だから、いつかこの恩を返したくて 夏里:そんな風に話してたかな… 莉音:うん笑 いつも目をキラキラさせて話してくれてた笑 こんなにも目を輝かせてくれる子と一緒に飛べたら…でもダメなの 夏里:・・・なんで 莉音:どんなに楽しくても、いつか忘れちゃう。楽しかった記憶はあるのに、なんで楽しかったのか思い出せない。ここに居ることも・・・ここに居たことも・・・ 夏里:… 莉音:だから・・・パーカーは渡せない…。 夏里:…そ、っ… 莉音:えへっ ごめんね 夏里:…私、本当は大学行きたくないの 莉音:…? 夏里:本当は、小説家になりたいの 莉音:それが、なっちゃんのやりたいこと? 夏里:うん 莉音:なんで今 夏里:小説家になりたいって思ったのは、小さい時に喋る鳥と出会って、それをみんなに話したのがキッカケだったの。みんな私のことを嘘つき呼ばわりしてたけど、誰かが、本書いてみたら良いじゃんって言ってくれて。それから色んな本読んで、自分でも色々書いてみてさ。それこそ小さい時の出来事とかそのまま書いて。そしたら誰も嘘つきなんて言わなくて、むしろ面白いって言ってくれて。 莉音:…そっか 夏里:あれからずっと鳥になれることを夢見たの。もし鳥になれたら…頭の中で何度も妄想した。ちょっとでも近づけるために、色々挑戦した 莉音:うん 夏里:ジェットコースターだけじゃない、バンジージャンプとか、スカイダイビング、スキューバもやった! 莉音:あ、ほんとに色々 夏里:でもきっと違うんだろうなって、飛ぶのってもっと…カッコいいんだろうなって。 莉音:… 夏里:私も鳥になって、飛んだらどんな感じになるのか体験して本にしたい。それだけじゃない、莉音のこととか、莉音の周りの人達のことを本にしてさ!忘れそうになっても、それ読んでくれたら、いつでも思い出せるじゃん…? 莉音:… 夏里:莉音だけじゃないよ、もっと色んな、たくさんの人が読んでくれたら、みんな莉音の友達だよ 莉音:なにそれ笑 夏里:しかもずーーーーっと続く! 莉音:ずっとってなに笑 夏里:ずっとだよ! 莉音:10年後も? 夏里:重版出来! 莉音:100年後も? 夏里:教科書にも載るベストセラー! 莉音:1000年後は? 夏里:その頃にはきっと…昔話になってるよ… 莉音:…わかんないじゃん笑 夏里:それぐらい凄い本書くから。10年経って、100年経って、1000年経っても…!いつまでも残るくらいの… 莉音:うん 夏里:だから 莉音:… 夏里:・・・私にこの物語の続きを書かせて 莉音:うん…! 0:B G M徐々にフェードアウト 0:場面が変わり、昼の公園 莉音:どうだった? 夏里:控えめに言って…さいっこう…! 莉音:でしょ! 夏里:渡すの渋ってたじゃん笑 莉音:ごめんて笑 そいや本の題名もう決めた? 夏里:あーうん、一応 莉音:どんなタイトル? 夏里:「World」と、「Bird」を合わせて・・・ 0:BGMイン 夏里:『Birld(バールド)』第6羽「カモメ」

0:大晦日の夜、莉音と夏里が公園にあるお山の遊具で座っている。 莉音:いくつの時か忘れちゃったんだけど 夏里:うん 莉音:うちすごい古い家だから、トイレ行くのに一旦外行かなきゃいけなくて 夏里:え、やばっ 莉音:そう、んで夜中に目が覚めちゃってトイレ行きたくなっちゃって。んでー仕方なく起きてさ、寒い中 夏里:うん 莉音:くっらいトイレ入って、さっさと済まして出ようとしたら、なんか女の人っぽい声が聞こえんの 夏里:うん。…え、怖い話?大晦日に? 莉音:いやそんなに怖くないよ。で、トイレから出ようとしたら、鍵が固くて開けられなくて 夏里:完璧に怖い話じゃん 莉音:で、扉ドンドンドンドンって叩いて出ようとしても開かなくて、しかも女の人っぽい声は大きくなるの 夏里:え、こわっ 莉音:んでさ、「誰かいるんですか!?」って大声で聞いちゃって 夏里:メンタルやばっ 莉音:それでもずーっと女の人の声が聞こえてきて、「なんですか!?なんて言ってるんですか!?」って大声で聞いてみたの 夏里:聞くなよ 莉音:ちょっと耳を澄ませて聞いてみたの 夏里:澄ますなよ 莉音:よーく聞いてみたら 夏里:えーやだ、怖い 莉音:何言ってんのか全然わかんなくて 夏里:…え、うん 莉音:だんだんイライラしてきて 夏里:うん。え、オバケに? 莉音:で、イライラがピークになって扉思いっきり蹴ったら扉開いて 夏里:そ、そこには… 莉音:え?寝たよ? 夏里:え? 莉音:イライラしてたから、寝た 夏里:目の前に誰か立っててーとか、そういう心霊体験の話じゃないの? 莉音:全然。オバケかどうかもわかんないし 夏里:いや逆に怖いわ! 莉音:あはは 夏里:てかさっっぶ 莉音:なっちゃんは帰んないの? 夏里:…うん、もうちょいここにいる 莉音:そっか。そーいや進路決まった? 夏里:うーん、まだ。莉音は? 莉音:アタシは−、家のことやんなきゃいけないから 夏里:大学行かないんだ 莉音:うん…。なっちゃんは大学行かないの? 夏里:そこもまだ、悩み中 莉音:そっか。 夏里:莉音は家の仕事継ぐのとか、嫌じゃないの? 莉音:嫌…っちゃ嫌だけど、まあそんなことも言ってられないかなって 夏里:大人だなぁ 莉音:そお?笑 夏里:私はやりたくないことをやるのが苦痛なんだよね… 莉音:やりたいことあるの? 夏里:まあ、一応… 莉音:えー教えてよ 夏里:恥ずかしいからヤダ笑 莉音:えー 夏里:てかもう年明けるじゃん 莉音:…ほんとだ! 夏里:カウントダウンする? 莉音:もちろん 0:二人とも立ち上がり、携帯電話(ガラケー?)の時計をみている 夏里・莉音:10、9、8、7、6、5、4、3、2、1! 莉音:あけましておめでとうございまーす! 夏里:今年もよろしくお願いします 莉音:・・・えへへ 夏里:年明けをこんな公園で迎えるなんて思ってなかった笑 莉音:アタシも 夏里:・・・・。 莉音:どうしたの? 夏里:いや…あははっ 莉音:ん? 夏里:私も小さい時に不思議な体験しててさ 莉音:うん 夏里:6歳…くらいだったかな、初詣から帰る時に迷子になっちゃってさ、泣きそうになってたら急に鳥が来て…その、話しかけてきたんだよね笑 莉音:うん 夏里:…それで、その鳥がさ、人の姿にもなったり、鳥の姿に戻ったりしてて、私も鳥になりたいって言ったら、大きくなったら鳥にしてあげるって言われて 莉音:うん 夏里:それで…毎年この時期になるとまた会えないかな〜って、今年もこんな時間まで待ってたの 莉音:… 夏里:高校生にもなってそんなこと言ってるのヤバいよね!笑 莉音:その鳥・・・アタシだよ 夏里:…え? 莉音:まだ覚えてるもん、なっちゃんがくれたりんご飴 夏里:なに言ってr・・・え? 莉音:アタシね…アタシ…もう200年くらい生きてるの! 夏里:…いや、今そういうふざけた話聞きたくないし 莉音:嘘じゃないの。証拠…見せてあげる 0;莉音、パーカーのチャックを上げてウミネコの姿になる 夏里:・・・え、嘘。…本当にあの時の 0:莉音、チャックを降ろし人の姿に戻る 莉音:信じてくれた? 夏里:…え、てことは…私 鳥になれるの? 莉音:… 夏里:えー!ちょっと、なんで黙ってたの!笑 莉音:…ごめん 夏里:…え? 莉音:あのパーカーは、渡せない 夏里:どうして 莉音:私もなっちゃんと鳥になって空飛びたい、絶対楽しいってわかるし。でも…いつか来るお別れが、怖いの… 夏里:… 莉音:私達は千年くらい生きれちゃうから、どれだけ大切な人が出来ても皆んなより長生きしちゃうし。その度に、皆んなとお別れしなきゃいけない…。それがもう嫌なの…。 夏里:じゃあ、なんで声かけたの?なんで私だったの? 莉音:…最初は、迷子になってる子を見過ごせなくて、少しでも楽しんでもらえたらと思って、鳥の姿見せちゃったの。でもその後、なっちゃん・・・・私のこと凄い楽しそうに話してて、それが忘れられなくて 夏里:… 莉音:あの時からなっちゃん、クラスの友達とか色んな人に私のこと話してたでしょ? 夏里:…うん 莉音:私達を見た人は妖怪だとか気持ち悪がるのに、なっちゃんは凄い楽しそうに話してくれて、それがもうすっごい嬉しくて!だから、いつかこの恩を返したくて 夏里:そんな風に話してたかな… 莉音:うん笑 いつも目をキラキラさせて話してくれてた笑 こんなにも目を輝かせてくれる子と一緒に飛べたら…でもダメなの 夏里:・・・なんで 莉音:どんなに楽しくても、いつか忘れちゃう。楽しかった記憶はあるのに、なんで楽しかったのか思い出せない。ここに居ることも・・・ここに居たことも・・・ 夏里:… 莉音:だから・・・パーカーは渡せない…。 夏里:…そ、っ… 莉音:えへっ ごめんね 夏里:…私、本当は大学行きたくないの 莉音:…? 夏里:本当は、小説家になりたいの 莉音:それが、なっちゃんのやりたいこと? 夏里:うん 莉音:なんで今 夏里:小説家になりたいって思ったのは、小さい時に喋る鳥と出会って、それをみんなに話したのがキッカケだったの。みんな私のことを嘘つき呼ばわりしてたけど、誰かが、本書いてみたら良いじゃんって言ってくれて。それから色んな本読んで、自分でも色々書いてみてさ。それこそ小さい時の出来事とかそのまま書いて。そしたら誰も嘘つきなんて言わなくて、むしろ面白いって言ってくれて。 莉音:…そっか 夏里:あれからずっと鳥になれることを夢見たの。もし鳥になれたら…頭の中で何度も妄想した。ちょっとでも近づけるために、色々挑戦した 莉音:うん 夏里:ジェットコースターだけじゃない、バンジージャンプとか、スカイダイビング、スキューバもやった! 莉音:あ、ほんとに色々 夏里:でもきっと違うんだろうなって、飛ぶのってもっと…カッコいいんだろうなって。 莉音:… 夏里:私も鳥になって、飛んだらどんな感じになるのか体験して本にしたい。それだけじゃない、莉音のこととか、莉音の周りの人達のことを本にしてさ!忘れそうになっても、それ読んでくれたら、いつでも思い出せるじゃん…? 莉音:… 夏里:莉音だけじゃないよ、もっと色んな、たくさんの人が読んでくれたら、みんな莉音の友達だよ 莉音:なにそれ笑 夏里:しかもずーーーーっと続く! 莉音:ずっとってなに笑 夏里:ずっとだよ! 莉音:10年後も? 夏里:重版出来! 莉音:100年後も? 夏里:教科書にも載るベストセラー! 莉音:1000年後は? 夏里:その頃にはきっと…昔話になってるよ… 莉音:…わかんないじゃん笑 夏里:それぐらい凄い本書くから。10年経って、100年経って、1000年経っても…!いつまでも残るくらいの… 莉音:うん 夏里:だから 莉音:… 夏里:・・・私にこの物語の続きを書かせて 莉音:うん…! 0:B G M徐々にフェードアウト 0:場面が変わり、昼の公園 莉音:どうだった? 夏里:控えめに言って…さいっこう…! 莉音:でしょ! 夏里:渡すの渋ってたじゃん笑 莉音:ごめんて笑 そいや本の題名もう決めた? 夏里:あーうん、一応 莉音:どんなタイトル? 夏里:「World」と、「Bird」を合わせて・・・ 0:BGMイン 夏里:『Birld(バールド)』第6羽「カモメ」