台本概要
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タイトル | 『Birld(バールド)』 第六羽「カモメ」 |
---|---|
作者名 | 平塚 毅(こわし) (@平塚 毅(こわし)) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 2人用台本(女2) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
・・・私にこの物語の続きを書かせて 130 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
莉音 | 女 | 77 | |
夏里 | 女 | 75 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:大晦日の夜、莉音と夏里が公園にあるお山の遊具で座っている。
莉音:いくつの時か忘れちゃったんだけど
夏里:うん
莉音:うちすごい古い家だから、トイレ行くのに一旦外行かなきゃいけなくて
夏里:え、やばっ
莉音:そう、んで夜中に目が覚めちゃってトイレ行きたくなっちゃって。んでー仕方なく起きてさ、寒い中
夏里:うん
莉音:くっらいトイレ入って、さっさと済まして出ようとしたら、なんか女の人っぽい声が聞こえんの
夏里:うん。…え、怖い話?大晦日に?
莉音:いやそんなに怖くないよ。で、トイレから出ようとしたら、鍵が固くて開けられなくて
夏里:完璧に怖い話じゃん
莉音:で、扉ドンドンドンドンって叩いて出ようとしても開かなくて、しかも女の人っぽい声は大きくなるの
夏里:え、こわっ
莉音:んでさ、「誰かいるんですか!?」って大声で聞いちゃって
夏里:メンタルやばっ
莉音:それでもずーっと女の人の声が聞こえてきて、「なんですか!?なんて言ってるんですか!?」って大声で聞いてみたの
夏里:聞くなよ
莉音:ちょっと耳を澄ませて聞いてみたの
夏里:澄ますなよ
莉音:よーく聞いてみたら
夏里:えーやだ、怖い
莉音:何言ってんのか全然わかんなくて
夏里:…え、うん
莉音:だんだんイライラしてきて
夏里:うん。え、オバケに?
莉音:で、イライラがピークになって扉思いっきり蹴ったら扉開いて
夏里:そ、そこには…
莉音:え?寝たよ?
夏里:え?
莉音:イライラしてたから、寝た
夏里:目の前に誰か立っててーとか、そういう心霊体験の話じゃないの?
莉音:全然。オバケかどうかもわかんないし
夏里:いや逆に怖いわ!
莉音:あはは
夏里:てかさっっぶ
莉音:なっちゃんは帰んないの?
夏里:…うん、もうちょいここにいる
莉音:そっか。そーいや進路決まった?
夏里:うーん、まだ。莉音は?
莉音:アタシは−、家のことやんなきゃいけないから
夏里:大学行かないんだ
莉音:うん…。なっちゃんは大学行かないの?
夏里:そこもまだ、悩み中
莉音:そっか。
夏里:莉音は家の仕事継ぐのとか、嫌じゃないの?
莉音:嫌…っちゃ嫌だけど、まあそんなことも言ってられないかなって
夏里:大人だなぁ
莉音:そお?笑
夏里:私はやりたくないことをやるのが苦痛なんだよね…
莉音:やりたいことあるの?
夏里:まあ、一応…
莉音:えー教えてよ
夏里:恥ずかしいからヤダ笑
莉音:えー
夏里:てかもう年明けるじゃん
莉音:…ほんとだ!
夏里:カウントダウンする?
莉音:もちろん
0:二人とも立ち上がり、携帯電話(ガラケー?)の時計をみている
夏里・莉音:10、9、8、7、6、5、4、3、2、1!
莉音:あけましておめでとうございまーす!
夏里:今年もよろしくお願いします
莉音:・・・えへへ
夏里:年明けをこんな公園で迎えるなんて思ってなかった笑
莉音:アタシも
夏里:・・・・。
莉音:どうしたの?
夏里:いや…あははっ
莉音:ん?
夏里:私も小さい時に不思議な体験しててさ
莉音:うん
夏里:6歳…くらいだったかな、初詣から帰る時に迷子になっちゃってさ、泣きそうになってたら急に鳥が来て…その、話しかけてきたんだよね笑
莉音:うん
夏里:…それで、その鳥がさ、人の姿にもなったり、鳥の姿に戻ったりしてて、私も鳥になりたいって言ったら、大きくなったら鳥にしてあげるって言われて
莉音:うん
夏里:それで…毎年この時期になるとまた会えないかな〜って、今年もこんな時間まで待ってたの
莉音:…
夏里:高校生にもなってそんなこと言ってるのヤバいよね!笑
莉音:その鳥・・・アタシだよ
夏里:…え?
莉音:まだ覚えてるもん、なっちゃんがくれたりんご飴
夏里:なに言ってr・・・え?
莉音:アタシね…アタシ…もう200年くらい生きてるの!
夏里:…いや、今そういうふざけた話聞きたくないし
莉音:嘘じゃないの。証拠…見せてあげる
0;莉音、パーカーのチャックを上げてウミネコの姿になる
夏里:・・・え、嘘。…本当にあの時の
0:莉音、チャックを降ろし人の姿に戻る
莉音:信じてくれた?
夏里:…え、てことは…私 鳥になれるの?
莉音:…
夏里:えー!ちょっと、なんで黙ってたの!笑
莉音:…ごめん
夏里:…え?
莉音:あのパーカーは、渡せない
夏里:どうして
莉音:私もなっちゃんと鳥になって空飛びたい、絶対楽しいってわかるし。でも…いつか来るお別れが、怖いの…
夏里:…
莉音:私達は千年くらい生きれちゃうから、どれだけ大切な人が出来ても皆んなより長生きしちゃうし。その度に、皆んなとお別れしなきゃいけない…。それがもう嫌なの…。
夏里:じゃあ、なんで声かけたの?なんで私だったの?
莉音:…最初は、迷子になってる子を見過ごせなくて、少しでも楽しんでもらえたらと思って、鳥の姿見せちゃったの。でもその後、なっちゃん・・・・私のこと凄い楽しそうに話してて、それが忘れられなくて
夏里:…
莉音:あの時からなっちゃん、クラスの友達とか色んな人に私のこと話してたでしょ?
夏里:…うん
莉音:私達を見た人は妖怪だとか気持ち悪がるのに、なっちゃんは凄い楽しそうに話してくれて、それがもうすっごい嬉しくて!だから、いつかこの恩を返したくて
夏里:そんな風に話してたかな…
莉音:うん笑 いつも目をキラキラさせて話してくれてた笑 こんなにも目を輝かせてくれる子と一緒に飛べたら…でもダメなの
夏里:・・・なんで
莉音:どんなに楽しくても、いつか忘れちゃう。楽しかった記憶はあるのに、なんで楽しかったのか思い出せない。ここに居ることも・・・ここに居たことも・・・
夏里:…
莉音:だから・・・パーカーは渡せない…。
夏里:…そ、っ…
莉音:えへっ ごめんね
夏里:…私、本当は大学行きたくないの
莉音:…?
夏里:本当は、小説家になりたいの
莉音:それが、なっちゃんのやりたいこと?
夏里:うん
莉音:なんで今
夏里:小説家になりたいって思ったのは、小さい時に喋る鳥と出会って、それをみんなに話したのがキッカケだったの。みんな私のことを嘘つき呼ばわりしてたけど、誰かが、本書いてみたら良いじゃんって言ってくれて。それから色んな本読んで、自分でも色々書いてみてさ。それこそ小さい時の出来事とかそのまま書いて。そしたら誰も嘘つきなんて言わなくて、むしろ面白いって言ってくれて。
莉音:…そっか
夏里:あれからずっと鳥になれることを夢見たの。もし鳥になれたら…頭の中で何度も妄想した。ちょっとでも近づけるために、色々挑戦した
莉音:うん
夏里:ジェットコースターだけじゃない、バンジージャンプとか、スカイダイビング、スキューバもやった!
莉音:あ、ほんとに色々
夏里:でもきっと違うんだろうなって、飛ぶのってもっと…カッコいいんだろうなって。
莉音:…
夏里:私も鳥になって、飛んだらどんな感じになるのか体験して本にしたい。それだけじゃない、莉音のこととか、莉音の周りの人達のことを本にしてさ!忘れそうになっても、それ読んでくれたら、いつでも思い出せるじゃん…?
莉音:…
夏里:莉音だけじゃないよ、もっと色んな、たくさんの人が読んでくれたら、みんな莉音の友達だよ
莉音:なにそれ笑
夏里:しかもずーーーーっと続く!
莉音:ずっとってなに笑
夏里:ずっとだよ!
莉音:10年後も?
夏里:重版出来!
莉音:100年後も?
夏里:教科書にも載るベストセラー!
莉音:1000年後は?
夏里:その頃にはきっと…昔話になってるよ…
莉音:…わかんないじゃん笑
夏里:それぐらい凄い本書くから。10年経って、100年経って、1000年経っても…!いつまでも残るくらいの…
莉音:うん
夏里:だから
莉音:…
夏里:・・・私にこの物語の続きを書かせて
莉音:うん…!
0:B G M徐々にフェードアウト
0:場面が変わり、昼の公園
莉音:どうだった?
夏里:控えめに言って…さいっこう…!
莉音:でしょ!
夏里:渡すの渋ってたじゃん笑
莉音:ごめんて笑 そいや本の題名もう決めた?
夏里:あーうん、一応
莉音:どんなタイトル?
夏里:「World」と、「Bird」を合わせて・・・
0:BGMイン
夏里:『Birld(バールド)』第6羽「カモメ」
0:大晦日の夜、莉音と夏里が公園にあるお山の遊具で座っている。
莉音:いくつの時か忘れちゃったんだけど
夏里:うん
莉音:うちすごい古い家だから、トイレ行くのに一旦外行かなきゃいけなくて
夏里:え、やばっ
莉音:そう、んで夜中に目が覚めちゃってトイレ行きたくなっちゃって。んでー仕方なく起きてさ、寒い中
夏里:うん
莉音:くっらいトイレ入って、さっさと済まして出ようとしたら、なんか女の人っぽい声が聞こえんの
夏里:うん。…え、怖い話?大晦日に?
莉音:いやそんなに怖くないよ。で、トイレから出ようとしたら、鍵が固くて開けられなくて
夏里:完璧に怖い話じゃん
莉音:で、扉ドンドンドンドンって叩いて出ようとしても開かなくて、しかも女の人っぽい声は大きくなるの
夏里:え、こわっ
莉音:んでさ、「誰かいるんですか!?」って大声で聞いちゃって
夏里:メンタルやばっ
莉音:それでもずーっと女の人の声が聞こえてきて、「なんですか!?なんて言ってるんですか!?」って大声で聞いてみたの
夏里:聞くなよ
莉音:ちょっと耳を澄ませて聞いてみたの
夏里:澄ますなよ
莉音:よーく聞いてみたら
夏里:えーやだ、怖い
莉音:何言ってんのか全然わかんなくて
夏里:…え、うん
莉音:だんだんイライラしてきて
夏里:うん。え、オバケに?
莉音:で、イライラがピークになって扉思いっきり蹴ったら扉開いて
夏里:そ、そこには…
莉音:え?寝たよ?
夏里:え?
莉音:イライラしてたから、寝た
夏里:目の前に誰か立っててーとか、そういう心霊体験の話じゃないの?
莉音:全然。オバケかどうかもわかんないし
夏里:いや逆に怖いわ!
莉音:あはは
夏里:てかさっっぶ
莉音:なっちゃんは帰んないの?
夏里:…うん、もうちょいここにいる
莉音:そっか。そーいや進路決まった?
夏里:うーん、まだ。莉音は?
莉音:アタシは−、家のことやんなきゃいけないから
夏里:大学行かないんだ
莉音:うん…。なっちゃんは大学行かないの?
夏里:そこもまだ、悩み中
莉音:そっか。
夏里:莉音は家の仕事継ぐのとか、嫌じゃないの?
莉音:嫌…っちゃ嫌だけど、まあそんなことも言ってられないかなって
夏里:大人だなぁ
莉音:そお?笑
夏里:私はやりたくないことをやるのが苦痛なんだよね…
莉音:やりたいことあるの?
夏里:まあ、一応…
莉音:えー教えてよ
夏里:恥ずかしいからヤダ笑
莉音:えー
夏里:てかもう年明けるじゃん
莉音:…ほんとだ!
夏里:カウントダウンする?
莉音:もちろん
0:二人とも立ち上がり、携帯電話(ガラケー?)の時計をみている
夏里・莉音:10、9、8、7、6、5、4、3、2、1!
莉音:あけましておめでとうございまーす!
夏里:今年もよろしくお願いします
莉音:・・・えへへ
夏里:年明けをこんな公園で迎えるなんて思ってなかった笑
莉音:アタシも
夏里:・・・・。
莉音:どうしたの?
夏里:いや…あははっ
莉音:ん?
夏里:私も小さい時に不思議な体験しててさ
莉音:うん
夏里:6歳…くらいだったかな、初詣から帰る時に迷子になっちゃってさ、泣きそうになってたら急に鳥が来て…その、話しかけてきたんだよね笑
莉音:うん
夏里:…それで、その鳥がさ、人の姿にもなったり、鳥の姿に戻ったりしてて、私も鳥になりたいって言ったら、大きくなったら鳥にしてあげるって言われて
莉音:うん
夏里:それで…毎年この時期になるとまた会えないかな〜って、今年もこんな時間まで待ってたの
莉音:…
夏里:高校生にもなってそんなこと言ってるのヤバいよね!笑
莉音:その鳥・・・アタシだよ
夏里:…え?
莉音:まだ覚えてるもん、なっちゃんがくれたりんご飴
夏里:なに言ってr・・・え?
莉音:アタシね…アタシ…もう200年くらい生きてるの!
夏里:…いや、今そういうふざけた話聞きたくないし
莉音:嘘じゃないの。証拠…見せてあげる
0;莉音、パーカーのチャックを上げてウミネコの姿になる
夏里:・・・え、嘘。…本当にあの時の
0:莉音、チャックを降ろし人の姿に戻る
莉音:信じてくれた?
夏里:…え、てことは…私 鳥になれるの?
莉音:…
夏里:えー!ちょっと、なんで黙ってたの!笑
莉音:…ごめん
夏里:…え?
莉音:あのパーカーは、渡せない
夏里:どうして
莉音:私もなっちゃんと鳥になって空飛びたい、絶対楽しいってわかるし。でも…いつか来るお別れが、怖いの…
夏里:…
莉音:私達は千年くらい生きれちゃうから、どれだけ大切な人が出来ても皆んなより長生きしちゃうし。その度に、皆んなとお別れしなきゃいけない…。それがもう嫌なの…。
夏里:じゃあ、なんで声かけたの?なんで私だったの?
莉音:…最初は、迷子になってる子を見過ごせなくて、少しでも楽しんでもらえたらと思って、鳥の姿見せちゃったの。でもその後、なっちゃん・・・・私のこと凄い楽しそうに話してて、それが忘れられなくて
夏里:…
莉音:あの時からなっちゃん、クラスの友達とか色んな人に私のこと話してたでしょ?
夏里:…うん
莉音:私達を見た人は妖怪だとか気持ち悪がるのに、なっちゃんは凄い楽しそうに話してくれて、それがもうすっごい嬉しくて!だから、いつかこの恩を返したくて
夏里:そんな風に話してたかな…
莉音:うん笑 いつも目をキラキラさせて話してくれてた笑 こんなにも目を輝かせてくれる子と一緒に飛べたら…でもダメなの
夏里:・・・なんで
莉音:どんなに楽しくても、いつか忘れちゃう。楽しかった記憶はあるのに、なんで楽しかったのか思い出せない。ここに居ることも・・・ここに居たことも・・・
夏里:…
莉音:だから・・・パーカーは渡せない…。
夏里:…そ、っ…
莉音:えへっ ごめんね
夏里:…私、本当は大学行きたくないの
莉音:…?
夏里:本当は、小説家になりたいの
莉音:それが、なっちゃんのやりたいこと?
夏里:うん
莉音:なんで今
夏里:小説家になりたいって思ったのは、小さい時に喋る鳥と出会って、それをみんなに話したのがキッカケだったの。みんな私のことを嘘つき呼ばわりしてたけど、誰かが、本書いてみたら良いじゃんって言ってくれて。それから色んな本読んで、自分でも色々書いてみてさ。それこそ小さい時の出来事とかそのまま書いて。そしたら誰も嘘つきなんて言わなくて、むしろ面白いって言ってくれて。
莉音:…そっか
夏里:あれからずっと鳥になれることを夢見たの。もし鳥になれたら…頭の中で何度も妄想した。ちょっとでも近づけるために、色々挑戦した
莉音:うん
夏里:ジェットコースターだけじゃない、バンジージャンプとか、スカイダイビング、スキューバもやった!
莉音:あ、ほんとに色々
夏里:でもきっと違うんだろうなって、飛ぶのってもっと…カッコいいんだろうなって。
莉音:…
夏里:私も鳥になって、飛んだらどんな感じになるのか体験して本にしたい。それだけじゃない、莉音のこととか、莉音の周りの人達のことを本にしてさ!忘れそうになっても、それ読んでくれたら、いつでも思い出せるじゃん…?
莉音:…
夏里:莉音だけじゃないよ、もっと色んな、たくさんの人が読んでくれたら、みんな莉音の友達だよ
莉音:なにそれ笑
夏里:しかもずーーーーっと続く!
莉音:ずっとってなに笑
夏里:ずっとだよ!
莉音:10年後も?
夏里:重版出来!
莉音:100年後も?
夏里:教科書にも載るベストセラー!
莉音:1000年後は?
夏里:その頃にはきっと…昔話になってるよ…
莉音:…わかんないじゃん笑
夏里:それぐらい凄い本書くから。10年経って、100年経って、1000年経っても…!いつまでも残るくらいの…
莉音:うん
夏里:だから
莉音:…
夏里:・・・私にこの物語の続きを書かせて
莉音:うん…!
0:B G M徐々にフェードアウト
0:場面が変わり、昼の公園
莉音:どうだった?
夏里:控えめに言って…さいっこう…!
莉音:でしょ!
夏里:渡すの渋ってたじゃん笑
莉音:ごめんて笑 そいや本の題名もう決めた?
夏里:あーうん、一応
莉音:どんなタイトル?
夏里:「World」と、「Bird」を合わせて・・・
0:BGMイン
夏里:『Birld(バールド)』第6羽「カモメ」