台本概要
146 views
タイトル | お父さんは踊り子 |
---|---|
作者名 | ハスキ (@e8E3z1ze9Yecxs2) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
父親が踊り子だという悩みを持った娘の家族のお話。ドタバタファンタジー、少ししんみりあり。 男女不問。アドリブ大歓迎! 146 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
マリー | 女 | 66 | 父親が踊り子だった事実を知って悩む娘。実はお父さんっ子で素直じゃない。 |
父 | 男 | 64 | とある事情で踊り子になった父親。常に半裸で過ごす娘ラブなおやじ。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ーーとある家での父と娘の会話
マリー:ちょっとお父さん!
父:おう我が最愛の娘マリーよ!どうしたんだ、そんな怒った顔して?
マリー:なんで私が怒ってるか胸に手を当てて考えてみてよ!
父:う~むむむ・・
父:うむ、全然わからん!
マリー:はあ~~。
マリー:だ・か・ら・、毎回言ってるじゃない!半裸で外をうろつかないでって!
父:ああ、なーんだ、その事か
マリー:なーんだ、じゃないよ!なんだじゃ!
父:そ、そんなに怒鳴らなくっても、いいじゃないか~?
マリー:私が外でどんなに恥ずかしい思いをしてるか、分からないから、そんな平然としてられるのよ!
マリー:「お嬢ちゃんとこのお父さんって・・その、あれなの・・?裸族なの?」って!
父:そんな風に言われていたのか・・
父:まあ父は裸族ではないから、安心しろ!
マリー:じゃあ服を着ろ!今すぐ着ろ!さあ着ろ!
父:ぎゃー!マリーよ、強引に服を着せようとするな~~!あと、この頭に被せてるの、ズボンだから!のぁ~~!!
ーー間
父:はぁ、はぁ・・
マリー:はぁ、はぁ・・
父:マ、マリー、とりあえず落ち着いて父の話を聞いてくれ。
マリー:な、なによ・・
父:父が外で噂されているのは知っていたさ・・。
父:だが、覚悟のうえで、この半裸スタイルなんだ。
マリー:どういう事?
父:マリー、父の職業が何なのか、言ってみなさい。
マリー:え?ヘンタ・・
父:(被せ気味に)それは職業ではなく趣味だ!
父:いや、趣味ではない!ええいややこしい!とにかく父の職業、そ・れ・は・・「踊り子」だっ!
マリー:えぇ~~~~~!!お、踊り子~~~!?
マリー:・・って、なんなの?
父:よく分かってないのかいっ!!
マリー:そ、そんなこと言われたって、よく分からないものは、分からないわよー!
マリー:お隣のお父さんは、戦士でパーティーの最前線に立って、モンスターからみんなを守る大事な仕事だし
マリー:従姉妹(いとこ)のお姉ちゃんは魔法使いでパーティーの攻撃役を担ってて大勢のモンスターに囲まれても華麗な魔法でズババっとやっつけちゃうし、とにかくカッコイイのよ!!
父:な、なるほど・・しかしだなマリー、踊り子も立派な職業なんだぞ?
マリー:どういうことよ?
父:踊り子という職業は、確かに、やれ色物キャラだの、パーティーのお荷物だの言われてきた・・
マリー:最低な評価されてるじゃないの・・
父:まあ慌てるな、話は最後まで聞くものだ。 そんな踊り子だったが、ある時、颯爽(さっそう)と現れた踊り子の少女がそのイメージを変えてしまったんだ。
マリー:へー、そんなすごい子がいたんだね
父:あぁ、当時まだ若かった父は、それを見て痺れたね。その子の踊りは、華麗(かれい)で美しく妖艶(ようえん)でいて、さらに・・強かった。
マリー:す、すごいベタ褒(ぼ)めじゃない・・
父:ほんとにすごかったんだ・・。それからその子は勇者パーティーに入って、魔王討伐に向かい、ついには魔王を打ち倒すという、伝説を作ったんだ。
マリー:むちゃくちゃすごい子じゃん!
父:そうだ、のちに勇者が語った話では、踊り子のその子が居なければ、魔王には勝てなかったそうだ
マリー:・・で、まさかその伝説の踊り子に憧れて、お父さんは踊り子になった、とか言わないわよね・・?
父:…その、まさかだよ(ドヤ顔)
マリー:バッカじゃないの!そんな雲の上の人に憧れて踊り子目指すとか、そもそもお父さん男じゃないの!
父:ハッハッハ、マリーよ。最近は男の踊り子も増えてきてるんだぞ?。伝説の踊り子、様様(さまさま)だな。
マリー:そんなのどうだっていいわよ!とにかく、私のお父さんが踊り子で、半裸(はんら)なのが問題なのよ!!
父:待てマリー、この半裸にも実はちゃんと、理由があるんだ
マリー:また、しょーもない理由なんでしょ?
父:それは・・。伝説の踊り子が、それはとても際(きわ)どい水着衣装だったからだー!!
マリー:イヤー!!このドHENTAI~!!!(父にビンタ)
父:ぐはっ!!ちょ、マリー、まて、イタッ、イタタッ、か、顔は、顔はぶたないでくれ!踊り子、顔が命だから、ギャ~~!!
ーー間
マリー:はあ、はあ・・
父:はあ、はあ・・マリーよ、話は、最後まで聞くんだ・・
マリー:な、なによ・・言い訳があるなら、聞くわよ
父:踊り子について、よく知らないみたいだから説明するが、踊り子という職業は己の身体そのものが武器になる職業なのだ。
マリー:身体が武器に・・?
父:そうだ、いかに身体の美しさを極限まで引き出して舞(まい)を舞(ま)えるかが、大事なのだ。その肉体美の美しさが、強さに直結する職業と言っても、過言ではない。
マリー:マジなの・・?
父:お父さん、マジな事しか言わないぞ
マリー:だ、だとしても常に半裸でいる必要があるの?!
父:踊り子たるもの、いついかなる時も常に美しくあれ。これは、伝説の踊り子が残した名言だ
マリー:また伝説かい!もうどんだけ伝説に影響受けてるのよ!
父:マリー・・父が踊り子というのは、そんなに嫌か・・?
マリー:えっ、いや・・。そ、そこまででは、ないっていうか・・
マリー:ちょっとは恥ずかしいけど・・お父さんが男手ひとつで、私を育ててくれて、いつも私の事考えてくれてるのとか知ってるし、嫌とかは・・
父:マ、マリ~~~!!(涙流しながら)
娘:いや~~~~!ちょっと涙やら鼻水やら飛ばしながら抱きついて来ないで~!キモいから、こっちこないで~~!!(走り去る)
ーー間
父:・・行ったか。
父:マリーには悪かったが、いろいろ聞かれる前に退散してくれて、助かったな。
マリー:(N)静かになった部屋で、父は本棚の上に立て掛けられた一枚の写真に向かって、語り出す。
マリー:(N)そこには、父と、父に抱えられた私と、もう一人、若い女性が写っている
父:俺達の可愛くて愛しい娘は、今日も元気だよ・・。あの子も成長してきて、最近は出会った頃の、君そっくりみたいだよ・・。
マリー:(N)父は遠い記憶の、母の姿を思い出しながら、優しい眼差しで話を続ける。
父:あの子もずいぶん大きくなった・・。そろそろ、君との約束を果たす時だな。あの子なら、もうちゃんと、真実を受け止められるはずだ・・。
マリー:(N)父から語られる、誰にも知られる事がなかった、父が踊り子になった理由(わけ)・・
父:私が、あの時魔王にトドメを刺し損ねた事で、最高の踊り子だった君を失う事になってしまうとは・・勇者が聞いて呆れるよな・・
マリー:(N)そう、父は元勇者で、私の母は・・伝説の踊り子だったのだ。
父:君を失ってからの日々は、とても辛かったよ・・だけど、自分には落ち込んでいられなかった・・
父:君は、最後に、娘という最高の忘れ形見を、残していってくれていたからな・・
マリー:(N)そんな最強で、最高な二人から、私は生まれたのだ。
父:君の事だから、娘の為に勇者を辞めるなんて、反対だと言うかも知れないが・・
マリー:(N)隠されていた、元勇者の、父の秘密、それは・・
父:娘に、君の踊りを伝えれるのは、1番近くでずっと見ていた、俺しかいないんだ・・
父:あの子は、君に似て美しく、とても才能があるよ。
マリー:(N)周囲の村人や、仲間達に、変な目で見られても、その生き方を選んだのは・・
父:いつか君が言っていた「この子が大きくなったら私の踊りを覚えてほしい」という願いを叶える為にも、俺は踊り続けるよ。
父:だから・・そこで見ていてくれよ・・
マリー:お父さん・・
父:マ、マリー!・・いつから、そこに居たんだ・・?
マリー:実は、最初の方から・・。逃げ出した事謝ろうって、戻ってきたらお父さんが独り言言ってたから・・。
マリー:今の、全部ほんとなの・・?
父:・・そうだ。
父:父が踊り子になった理由も・・そして、母さんを死なせてしまった理由もだ・・。
父:私が、私が悪いんだ・・
マリー:違う!
マリー:お父さんは世界の為に、全力で戦ったんだから!なにも悪くないじゃない!
マリー:お母さんも・・きっと、悔いはないと思うよ・・
父:だが、お前に母が居ないという、寂しい思いをさせてしまっているんだ・・
マリー:いいの!
マリー:た、たしかに物心ついた時から、お母さんが居なかったのは、少し寂しかったけど・・
マリー:でも私には・・
マリー:こ、これ、言うの、ちょっと恥ずかしいけど・・お父さんがずっとそばにいてくれたから、全然寂しくなかったよ。
父:っ!・・そ、そうか・・
父:ほんとに、素直な良い子によく育ってくれたな・・。その言葉を聞けただけでも、父は最高に嬉しいよ・・。
マリー:ちょっと、これぐらいの事で最高だなんて、簡単に言わないでよね?まだ、言う事あるんだから・・
父:ん、どうした?まだなにか、父に言う事があるのか・・?
マリー:うん・・その、さ・・
マリー:私、踊り子になろうと思うんだ。
父:っ!・・す、すまん、突然な話でビックリしてしまった・・。
父:マリー、ホントに・・いいのか?
マリー:うん、さっきお父さんの話を聞いてて、私決めたんだ。
マリー:その踊りって・・お母さんの踊りなんでしょ・・?
父:・・そうだ。
父:母さんの踊りのようには上手くはいかないが、それでも記憶の母さんの踊りを忘れないように、あの日から練習はかかせた事はない。
父:間違いなく、母さんの踊りだ。
マリー:お父さんが、そんな努力を続けていたなんて、私知らなかった・・。
マリー:もちろん、お父さんのように、すぐにお母さんの踊りが出来るとは思わないけど。
マリー:お母さんを、一番近くに感じれる踊りだから・・私、頑張るから!!
父:よく、よく言ってくれた・・
父:たしかに・・これは父にとって、これ以上無いくらい、最高の言葉だったよ・・。マリー、ありがとう・・。
ーー少しの間
マリー:(N)あれから、私達がどうなったかと言うと・・
父:マリーよ~~~!なぜ私が選んだ衣装を着ないんだ~~!?
マリー:イヤよ~~~!なんで私が、お父さんとそんなダサいお揃いの格好で、外出歩かないといけないのよ~~!?
父:マリーよ!これはかの高名な神官様から祝福を受けた、ありがた~い衣装なんだぞ~?バチが当たってもおかしくないぞ~?
マリー:そんなの頼んでないわよ~!
父:まったく、しかたない・・。ではこの、昔母さんに送って突き返された、秘蔵の際どい水着・・これでどうだー!
マリー:こ、この・・
マリー:どHENTAI~~!!!
おわり
ーーとある家での父と娘の会話
マリー:ちょっとお父さん!
父:おう我が最愛の娘マリーよ!どうしたんだ、そんな怒った顔して?
マリー:なんで私が怒ってるか胸に手を当てて考えてみてよ!
父:う~むむむ・・
父:うむ、全然わからん!
マリー:はあ~~。
マリー:だ・か・ら・、毎回言ってるじゃない!半裸で外をうろつかないでって!
父:ああ、なーんだ、その事か
マリー:なーんだ、じゃないよ!なんだじゃ!
父:そ、そんなに怒鳴らなくっても、いいじゃないか~?
マリー:私が外でどんなに恥ずかしい思いをしてるか、分からないから、そんな平然としてられるのよ!
マリー:「お嬢ちゃんとこのお父さんって・・その、あれなの・・?裸族なの?」って!
父:そんな風に言われていたのか・・
父:まあ父は裸族ではないから、安心しろ!
マリー:じゃあ服を着ろ!今すぐ着ろ!さあ着ろ!
父:ぎゃー!マリーよ、強引に服を着せようとするな~~!あと、この頭に被せてるの、ズボンだから!のぁ~~!!
ーー間
父:はぁ、はぁ・・
マリー:はぁ、はぁ・・
父:マ、マリー、とりあえず落ち着いて父の話を聞いてくれ。
マリー:な、なによ・・
父:父が外で噂されているのは知っていたさ・・。
父:だが、覚悟のうえで、この半裸スタイルなんだ。
マリー:どういう事?
父:マリー、父の職業が何なのか、言ってみなさい。
マリー:え?ヘンタ・・
父:(被せ気味に)それは職業ではなく趣味だ!
父:いや、趣味ではない!ええいややこしい!とにかく父の職業、そ・れ・は・・「踊り子」だっ!
マリー:えぇ~~~~~!!お、踊り子~~~!?
マリー:・・って、なんなの?
父:よく分かってないのかいっ!!
マリー:そ、そんなこと言われたって、よく分からないものは、分からないわよー!
マリー:お隣のお父さんは、戦士でパーティーの最前線に立って、モンスターからみんなを守る大事な仕事だし
マリー:従姉妹(いとこ)のお姉ちゃんは魔法使いでパーティーの攻撃役を担ってて大勢のモンスターに囲まれても華麗な魔法でズババっとやっつけちゃうし、とにかくカッコイイのよ!!
父:な、なるほど・・しかしだなマリー、踊り子も立派な職業なんだぞ?
マリー:どういうことよ?
父:踊り子という職業は、確かに、やれ色物キャラだの、パーティーのお荷物だの言われてきた・・
マリー:最低な評価されてるじゃないの・・
父:まあ慌てるな、話は最後まで聞くものだ。 そんな踊り子だったが、ある時、颯爽(さっそう)と現れた踊り子の少女がそのイメージを変えてしまったんだ。
マリー:へー、そんなすごい子がいたんだね
父:あぁ、当時まだ若かった父は、それを見て痺れたね。その子の踊りは、華麗(かれい)で美しく妖艶(ようえん)でいて、さらに・・強かった。
マリー:す、すごいベタ褒(ぼ)めじゃない・・
父:ほんとにすごかったんだ・・。それからその子は勇者パーティーに入って、魔王討伐に向かい、ついには魔王を打ち倒すという、伝説を作ったんだ。
マリー:むちゃくちゃすごい子じゃん!
父:そうだ、のちに勇者が語った話では、踊り子のその子が居なければ、魔王には勝てなかったそうだ
マリー:・・で、まさかその伝説の踊り子に憧れて、お父さんは踊り子になった、とか言わないわよね・・?
父:…その、まさかだよ(ドヤ顔)
マリー:バッカじゃないの!そんな雲の上の人に憧れて踊り子目指すとか、そもそもお父さん男じゃないの!
父:ハッハッハ、マリーよ。最近は男の踊り子も増えてきてるんだぞ?。伝説の踊り子、様様(さまさま)だな。
マリー:そんなのどうだっていいわよ!とにかく、私のお父さんが踊り子で、半裸(はんら)なのが問題なのよ!!
父:待てマリー、この半裸にも実はちゃんと、理由があるんだ
マリー:また、しょーもない理由なんでしょ?
父:それは・・。伝説の踊り子が、それはとても際(きわ)どい水着衣装だったからだー!!
マリー:イヤー!!このドHENTAI~!!!(父にビンタ)
父:ぐはっ!!ちょ、マリー、まて、イタッ、イタタッ、か、顔は、顔はぶたないでくれ!踊り子、顔が命だから、ギャ~~!!
ーー間
マリー:はあ、はあ・・
父:はあ、はあ・・マリーよ、話は、最後まで聞くんだ・・
マリー:な、なによ・・言い訳があるなら、聞くわよ
父:踊り子について、よく知らないみたいだから説明するが、踊り子という職業は己の身体そのものが武器になる職業なのだ。
マリー:身体が武器に・・?
父:そうだ、いかに身体の美しさを極限まで引き出して舞(まい)を舞(ま)えるかが、大事なのだ。その肉体美の美しさが、強さに直結する職業と言っても、過言ではない。
マリー:マジなの・・?
父:お父さん、マジな事しか言わないぞ
マリー:だ、だとしても常に半裸でいる必要があるの?!
父:踊り子たるもの、いついかなる時も常に美しくあれ。これは、伝説の踊り子が残した名言だ
マリー:また伝説かい!もうどんだけ伝説に影響受けてるのよ!
父:マリー・・父が踊り子というのは、そんなに嫌か・・?
マリー:えっ、いや・・。そ、そこまででは、ないっていうか・・
マリー:ちょっとは恥ずかしいけど・・お父さんが男手ひとつで、私を育ててくれて、いつも私の事考えてくれてるのとか知ってるし、嫌とかは・・
父:マ、マリ~~~!!(涙流しながら)
娘:いや~~~~!ちょっと涙やら鼻水やら飛ばしながら抱きついて来ないで~!キモいから、こっちこないで~~!!(走り去る)
ーー間
父:・・行ったか。
父:マリーには悪かったが、いろいろ聞かれる前に退散してくれて、助かったな。
マリー:(N)静かになった部屋で、父は本棚の上に立て掛けられた一枚の写真に向かって、語り出す。
マリー:(N)そこには、父と、父に抱えられた私と、もう一人、若い女性が写っている
父:俺達の可愛くて愛しい娘は、今日も元気だよ・・。あの子も成長してきて、最近は出会った頃の、君そっくりみたいだよ・・。
マリー:(N)父は遠い記憶の、母の姿を思い出しながら、優しい眼差しで話を続ける。
父:あの子もずいぶん大きくなった・・。そろそろ、君との約束を果たす時だな。あの子なら、もうちゃんと、真実を受け止められるはずだ・・。
マリー:(N)父から語られる、誰にも知られる事がなかった、父が踊り子になった理由(わけ)・・
父:私が、あの時魔王にトドメを刺し損ねた事で、最高の踊り子だった君を失う事になってしまうとは・・勇者が聞いて呆れるよな・・
マリー:(N)そう、父は元勇者で、私の母は・・伝説の踊り子だったのだ。
父:君を失ってからの日々は、とても辛かったよ・・だけど、自分には落ち込んでいられなかった・・
父:君は、最後に、娘という最高の忘れ形見を、残していってくれていたからな・・
マリー:(N)そんな最強で、最高な二人から、私は生まれたのだ。
父:君の事だから、娘の為に勇者を辞めるなんて、反対だと言うかも知れないが・・
マリー:(N)隠されていた、元勇者の、父の秘密、それは・・
父:娘に、君の踊りを伝えれるのは、1番近くでずっと見ていた、俺しかいないんだ・・
父:あの子は、君に似て美しく、とても才能があるよ。
マリー:(N)周囲の村人や、仲間達に、変な目で見られても、その生き方を選んだのは・・
父:いつか君が言っていた「この子が大きくなったら私の踊りを覚えてほしい」という願いを叶える為にも、俺は踊り続けるよ。
父:だから・・そこで見ていてくれよ・・
マリー:お父さん・・
父:マ、マリー!・・いつから、そこに居たんだ・・?
マリー:実は、最初の方から・・。逃げ出した事謝ろうって、戻ってきたらお父さんが独り言言ってたから・・。
マリー:今の、全部ほんとなの・・?
父:・・そうだ。
父:父が踊り子になった理由も・・そして、母さんを死なせてしまった理由もだ・・。
父:私が、私が悪いんだ・・
マリー:違う!
マリー:お父さんは世界の為に、全力で戦ったんだから!なにも悪くないじゃない!
マリー:お母さんも・・きっと、悔いはないと思うよ・・
父:だが、お前に母が居ないという、寂しい思いをさせてしまっているんだ・・
マリー:いいの!
マリー:た、たしかに物心ついた時から、お母さんが居なかったのは、少し寂しかったけど・・
マリー:でも私には・・
マリー:こ、これ、言うの、ちょっと恥ずかしいけど・・お父さんがずっとそばにいてくれたから、全然寂しくなかったよ。
父:っ!・・そ、そうか・・
父:ほんとに、素直な良い子によく育ってくれたな・・。その言葉を聞けただけでも、父は最高に嬉しいよ・・。
マリー:ちょっと、これぐらいの事で最高だなんて、簡単に言わないでよね?まだ、言う事あるんだから・・
父:ん、どうした?まだなにか、父に言う事があるのか・・?
マリー:うん・・その、さ・・
マリー:私、踊り子になろうと思うんだ。
父:っ!・・す、すまん、突然な話でビックリしてしまった・・。
父:マリー、ホントに・・いいのか?
マリー:うん、さっきお父さんの話を聞いてて、私決めたんだ。
マリー:その踊りって・・お母さんの踊りなんでしょ・・?
父:・・そうだ。
父:母さんの踊りのようには上手くはいかないが、それでも記憶の母さんの踊りを忘れないように、あの日から練習はかかせた事はない。
父:間違いなく、母さんの踊りだ。
マリー:お父さんが、そんな努力を続けていたなんて、私知らなかった・・。
マリー:もちろん、お父さんのように、すぐにお母さんの踊りが出来るとは思わないけど。
マリー:お母さんを、一番近くに感じれる踊りだから・・私、頑張るから!!
父:よく、よく言ってくれた・・
父:たしかに・・これは父にとって、これ以上無いくらい、最高の言葉だったよ・・。マリー、ありがとう・・。
ーー少しの間
マリー:(N)あれから、私達がどうなったかと言うと・・
父:マリーよ~~~!なぜ私が選んだ衣装を着ないんだ~~!?
マリー:イヤよ~~~!なんで私が、お父さんとそんなダサいお揃いの格好で、外出歩かないといけないのよ~~!?
父:マリーよ!これはかの高名な神官様から祝福を受けた、ありがた~い衣装なんだぞ~?バチが当たってもおかしくないぞ~?
マリー:そんなの頼んでないわよ~!
父:まったく、しかたない・・。ではこの、昔母さんに送って突き返された、秘蔵の際どい水着・・これでどうだー!
マリー:こ、この・・
マリー:どHENTAI~~!!!
おわり