声劇台本置き場

Ａ：時はX年、科学技術は進み、なんと人類は宇宙へ気軽に行けるような時代になっていた！ Ｂ：ちょっとちょっとーいったい誰に向かってしゃべってるんだー？ Ａ：うぁお！なんだよお前、いきなりナレーションに入ってくるなよ。そういうのあんじゃん？察してくれよ Ｂ：はぁ、まあ何言ってるかよくわからんがなんか話があったんだろ？ Ａ：ふっふっふ、その通りだ。実はこの間商店街の福引をしたらななんと！宇宙旅行のペアチケットが当たったんだよ！ Ｂ：へーすげぇじゃん。んでどこの旅行なんだ？ Ａ：えーとなんでも最近見つかった惑星「ネオカーマ」だそうだ。 Ｂ：なんかすげーやな予感する名前だな。 Ａ：そうか？あーそれでさ、お前ヒマだろ？だから一緒に行ってくれよ Ｂ：まあいいけど。前から宇宙旅行してみたかったしさ Ａ：おー助かるぜ～。さすが持つべきものは親友だな。じゃあ出発は明日だから準備しとけよーじゃーな～！ Ｂ：．．．早く言えよ！ ：間 Ａ：いやーやっとついたなー。コールドスリープって初体験だったけどさ、なんか魚市場の冷凍マグロになった気分だったわ Ｂ：どんな気分だよ。こっちは目覚めたら横でお前がうなされてたから最悪の目覚めだよ。．．．それで、聞きたいことがあるんだが Ａ：おー！地球と違って太陽が二つあるぜ！って、ん？なんだよいったい Ｂ：あれって．．．ここの星の原住民だよな Ａ：おーそうみたいだなー。なんかちょっと個性的なファッションだけど見た目は地球人に近い感じだな Ｂ：それはいいんだけど、なんかムッキムキなボディでめっちゃクネクネ気持ち悪い動きしながらカマカマいってるんだけど。どういう事？ Ａ：ああ、なんでもはるか昔にこの星でカマカマウイルスが大流行したみたいでそれにかかるとああいう風になっちゃうみたいだ Ｂ：い、嫌すぎる．．．。えっ、てことは俺らヤバいんじゃないか？ Ａ：あー大丈夫だ、この星の空気でしか生きられないウイルスみたいだから。それより．．．さっさと観光するわよ！ Ｂ：こ、怖いくらい即効性があるやつね。あらやだ私もだわ ：間 Ａ：はー、楽しいわねーどこを見ても素敵なムキムキマッチョだらけであたしもうたぎるわ！ Ｂ：あんた完全に頭までカマカマウイルスにやられてるじゃない。そろそろお腹減ってきたからご飯にしましょうか。ここが飲食街見たいね．．．って、どういう事かしら？ Ａ：あらやだ、お店が釜飯屋と釜玉うどん専門店しかないわね Ｂ：もうおバカ、ふざけんじゃないわよ～そこまでカマに寄せなくていいのよ Ａ：むっ！やばいわ、「かまちょ」よ！ Ｂ：え？かまちょってなによ？はっ！すごい風よ！ Ａ：はぁぁ！！オラオラオラ、オラァ！！ Ｂ：す、すごいわ、風を殴って消滅させたわ Ａ：あれはカマイタチよ、この星では定期的に飛んでくるからこうやって対処するようにガイドに書いてるわ Ｂ：な、なるほどね。でもさっきのかまちょってなによ？ Ａ：あー現地の便利な言葉で構（カマ）えてちょうだいの略よ。あと構（カマ）ってちょうだいや、カマキリちょうだいの時も使うみたいよ Ｂ：いや最後のどんなシチュエーションよ！もうそれカマ言いたいだけじゃないの ：間 Ａ：ふ～食べた食べた～もうお腹いっぱいよ～ Ｂ：そりゃ釜玉うどん４杯食べてカマスの塩焼き二匹に、かまぼこ三本、カニカマのカマンベールチーズ掛け三本食べて締めに釜飯二杯食べたらそうなるわよ。あんたの胃袋バケモノよ Ａ：えぇ～嘘～私乙女だしそんなの知らないわ～ Ｂ：カマがかまととぶるんじゃないわよ。やだ私もだいぶ影響うけてるわね Ａ：ハッ！あれはもしや！ちょっと大変よ！ Ｂ：あら、なにか虫みたいなのが飛んでるわね、やたら光ってるけどあんたなにか知ってるのかしら？ Ａ：あれはネオカーマに生息している昆虫の「黄金カマキリ」よ！ Ｂ：えー？なにそれ、名前からしてもとてもすごそうじゃないのよ Ａ：そうよ、体が金で出来てるらしくて一匹でもかなりな価値があるみたいよ。し、しかもあれ子持ちのメスよ！こいつはまさに金の卵！すごいわよ～！ Ｂ：そ、それがほんとなら私たち億万長者じゃないの、やったわね Ａ：．．．さーてと、よいしょっと Ｂ：あら、あなたクランチングスタートみたいな体勢取ってどうしたのよ Ａ：はっはーん！早い者勝ちね！バビューン！（効果音口で） Ｂ：あ！卑怯よ、！待ちなさいよー！ Ａ：げっ！なかなか足早いじゃない！あんたこの間ご飯奢ってあげたじゃない、ゆずりなさいよ！ Ｂ：馬鹿言うんじゃないわよ、それとこれとは別なのよ！よこしなさーい！ Ａ：く、あとちょっと、おらー！取ったどー！！これはあたしのもんだからねー！さらばじゃー！ Ｂ：こらー！えーと、あれね、かまちょ～！！（カマキリちょうだい） ：おわり