台本概要

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タイトル 爺さん婆さんは山登りしたい
作者名 ハスキ  (@e8E3z1ze9Yecxs2)
ジャンル コメディ
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 茂(爺さん)は老人クラブの催しである山登りに参加する為に集合場所に向かうと、なんとそこには近所の幼なじみだった千代(婆さん)がいた。茂は仕方なく千代と行動する事にしたのだった⋯注:コメディです。
男女不問。アドリブ大歓迎!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
33 茂(しげる)爺さん。三年前に長年連れ添った妻に亡くなり娘からボケないか心配されている。妻とはお見合い結婚。幼い時に好きだった女の子がいる。
千代 32 千代(ちよ)婆さん。二十歳でお見合い結婚した旦那が次の年に病気で亡くなりそれ以来結婚せずに独り身を貫いている。幼い時に好きだった男の子がいる。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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茂:今日は老人クラブで山登りをするんじゃったかの。おー、もうみなさん集まっとるようじゃの。 千代:あら、こんにちは 茂:おー近所でよく遊んどった千代ちゃんじゃないかい。千代ちゃんも来とったとはの。 千代:あらー、どちら様でしたかねぇ? 茂:あ、あーいや、すまんのぅ。知り合いによう似とったもんでなぁ 千代:・・・ふふふ、茂くん。 茂:はぁっ!まさか千代ちゃん・・・ 千代:まんまと騙されましたねぇ。千代ですよ。 茂:合っとったんじゃないか。騙すなんて人が悪いぞ千代ちゃん。 千代:いやですねー。シルバージョークですよぉ。ふふふ 茂:はぁー。小さい時から悪知恵が働くのは相変わらずじゃのう。で、千代ちゃんも今日は山登りに参加するんか? 千代:そうですよ。最近運動不足で腰を痛めてしまいまして、リハビリの先生からも身体を動かすよう言われてるのよ。 茂:なるほどのぅ。わしも最近家で何もせず篭(こも)っておったら身体の節々が痛くてのう。それで来てみたんじゃ。 千代:じゃあ今日は茂くんと楽しく山登り出来るから嬉しいわね。 茂:そ、そうじゃな。まあ知り合いがおったら楽しめそうなのは間違いないのぅ。 千代:あら茂くん、顔が赤くなってますけどどうしたんだい? 茂:い、いやなんでもないわ。今日は快晴じゃから、もう暑くてたまらんだけじゃ! 千代:そうですか?あ、みなさん進み出したみたいですよ。私達もいきましょうか。 茂:そうじゃな。千代ちゃん、わしの足の速さ見て腰抜かすんじゃないぞ。 千代:あらあら、韋駄天(いだてん)の千代と言われた私に勝負を挑むとは、ちゃんちゃらおかしいですねぇ。 茂:どんな異名(いみょう)持っとるんじゃ! :――間 千代:あら、最初はあまり坂がきつくはないんですねぇ。ゆっくり景色を見ながら歩けますよ。 茂:近場の山じゃし、こんなものじゃろ。しかし昔はよく山登りしたもんじゃのう。それからいろいろな遊びもしたもんじゃな。 千代:そうですねぇ。近所の山が私達の遊び場でしたもんね。あ、茂くん。あの木はなんて木でしたかね? 茂:ほー?あれは・・・檜木(ヒノキ)じゃったろう。 千代:あー、ここに「杉(スギ)」って書いてる看板がありましたねぇ。 茂:・・・ま、まあよく似とる木じゃからの。 千代:じゃあ茂くん、あちらの立派な木は知ってますか? 茂:おー、あれは・・・そう、楠木(クスノキ)じゃ。 千代:あらー、ここに「欅(ケヤキ)」って書いてましたねぇ 茂:・・・ちょっと待て千代ちゃん、全部分かっとって、やっとるんじゃないかの? 千代:いやですよー。全然知らないくせにしったかぶりして恥ずかしいわね、とか思ってませんよぉ。 茂:く、性格悪いババァじゃ(小声で) 千代:あ~ん?聞こえますよぉ。 茂:ひぃ!す、すまんかった。 :――間 千代:あら、ここからは階段で登っていくみたいですねぇ。 茂:そうみたいじゃな。まぁ、この程度わしには朝飯前じゃがの。 千代:あらあら、頼もしいですね。私は腰が痛いから少し自信がないですけど・・・ 茂:・・・なんじゃ、そのぉ・・・わしはこれくらい平気じゃから・・・ほれ。手、貸せ。 千代:あら、茂くんが私の手を引いてくれるんですか?明日は槍でも降るのかねぇ。 茂:ほ、ほら。わしの気が変わらんうちに手を出さんか。 千代:茂くん、ありがとうねぇ。 :――少しの間 千代:・・・ 茂:はぁ、はぁ・・・ 千代:あの、茂くん。 茂:はぁ、はぁ、な、なんじゃ千代ちゃん。 千代:とても言いにくいんですけど・・・少ししか前に進んでないですねぇ。 茂:はぁ、はぁ、そ、そんな事はわかっとる。ま、まかせるんじゃ・・・。と、ところで千代ちゃん、その背負っておる袋は、なにが入っとるんじゃ? 千代:あー、この袋ですか?これには、私の愛読書の、「六法全書」が入ってますよ。 茂:なんてもんを背負っとるんじゃ!腰悪いの絶対そのせいじゃろ。 千代:いやですねー、男が細かい事を気にするんじゃないですよ。ほら、みなさんに遅れないようにお願いしますよ。 茂:く、おぼえとれよ・・・うおぉぉりゃ~~~~~!! :――間 茂:はぁ、はぁ、はぁ・・・ 千代:あら、茂くん。どうやら頂上についたみたいですよ。 茂:そ、それは、なによりじゃ・・・ 千代:茂くん見て下さいよ、とっても素敵な景色ですよ。 茂:悪くない景色じゃな。ん?あそこら辺は、わしらが昔通った学校があった場所か。 千代:茂くん覚えてますか、昔卒業する時に学校の運動場にみんなでタイムカプセルを埋めたでしょ。 茂:おー、そんな事もあったのう。みんな、適当に好きな言葉を書いとったな。 千代:私はその時に好きな男の子の名前を書いたんですよ。 茂:ほ、ほ~。そうかー、ちなみに誰じゃったんじゃ~? 千代:そうですね。それは・・・ 茂:それは・・・?(ゴクリ) 千代:うふふ、次の山登りで話ますよ。 茂:・・・また山登るぞい! :おわり

茂:今日は老人クラブで山登りをするんじゃったかの。おー、もうみなさん集まっとるようじゃの。 千代:あら、こんにちは 茂:おー近所でよく遊んどった千代ちゃんじゃないかい。千代ちゃんも来とったとはの。 千代:あらー、どちら様でしたかねぇ? 茂:あ、あーいや、すまんのぅ。知り合いによう似とったもんでなぁ 千代:・・・ふふふ、茂くん。 茂:はぁっ!まさか千代ちゃん・・・ 千代:まんまと騙されましたねぇ。千代ですよ。 茂:合っとったんじゃないか。騙すなんて人が悪いぞ千代ちゃん。 千代:いやですねー。シルバージョークですよぉ。ふふふ 茂:はぁー。小さい時から悪知恵が働くのは相変わらずじゃのう。で、千代ちゃんも今日は山登りに参加するんか? 千代:そうですよ。最近運動不足で腰を痛めてしまいまして、リハビリの先生からも身体を動かすよう言われてるのよ。 茂:なるほどのぅ。わしも最近家で何もせず篭(こも)っておったら身体の節々が痛くてのう。それで来てみたんじゃ。 千代:じゃあ今日は茂くんと楽しく山登り出来るから嬉しいわね。 茂:そ、そうじゃな。まあ知り合いがおったら楽しめそうなのは間違いないのぅ。 千代:あら茂くん、顔が赤くなってますけどどうしたんだい? 茂:い、いやなんでもないわ。今日は快晴じゃから、もう暑くてたまらんだけじゃ! 千代:そうですか?あ、みなさん進み出したみたいですよ。私達もいきましょうか。 茂:そうじゃな。千代ちゃん、わしの足の速さ見て腰抜かすんじゃないぞ。 千代:あらあら、韋駄天(いだてん)の千代と言われた私に勝負を挑むとは、ちゃんちゃらおかしいですねぇ。 茂:どんな異名(いみょう)持っとるんじゃ! :――間 千代:あら、最初はあまり坂がきつくはないんですねぇ。ゆっくり景色を見ながら歩けますよ。 茂:近場の山じゃし、こんなものじゃろ。しかし昔はよく山登りしたもんじゃのう。それからいろいろな遊びもしたもんじゃな。 千代:そうですねぇ。近所の山が私達の遊び場でしたもんね。あ、茂くん。あの木はなんて木でしたかね? 茂:ほー?あれは・・・檜木(ヒノキ)じゃったろう。 千代:あー、ここに「杉(スギ)」って書いてる看板がありましたねぇ。 茂:・・・ま、まあよく似とる木じゃからの。 千代:じゃあ茂くん、あちらの立派な木は知ってますか? 茂:おー、あれは・・・そう、楠木(クスノキ)じゃ。 千代:あらー、ここに「欅(ケヤキ)」って書いてましたねぇ 茂:・・・ちょっと待て千代ちゃん、全部分かっとって、やっとるんじゃないかの? 千代:いやですよー。全然知らないくせにしったかぶりして恥ずかしいわね、とか思ってませんよぉ。 茂:く、性格悪いババァじゃ(小声で) 千代:あ~ん?聞こえますよぉ。 茂:ひぃ!す、すまんかった。 :――間 千代:あら、ここからは階段で登っていくみたいですねぇ。 茂:そうみたいじゃな。まぁ、この程度わしには朝飯前じゃがの。 千代:あらあら、頼もしいですね。私は腰が痛いから少し自信がないですけど・・・ 茂:・・・なんじゃ、そのぉ・・・わしはこれくらい平気じゃから・・・ほれ。手、貸せ。 千代:あら、茂くんが私の手を引いてくれるんですか?明日は槍でも降るのかねぇ。 茂:ほ、ほら。わしの気が変わらんうちに手を出さんか。 千代:茂くん、ありがとうねぇ。 :――少しの間 千代:・・・ 茂:はぁ、はぁ・・・ 千代:あの、茂くん。 茂:はぁ、はぁ、な、なんじゃ千代ちゃん。 千代:とても言いにくいんですけど・・・少ししか前に進んでないですねぇ。 茂:はぁ、はぁ、そ、そんな事はわかっとる。ま、まかせるんじゃ・・・。と、ところで千代ちゃん、その背負っておる袋は、なにが入っとるんじゃ? 千代:あー、この袋ですか?これには、私の愛読書の、「六法全書」が入ってますよ。 茂:なんてもんを背負っとるんじゃ!腰悪いの絶対そのせいじゃろ。 千代:いやですねー、男が細かい事を気にするんじゃないですよ。ほら、みなさんに遅れないようにお願いしますよ。 茂:く、おぼえとれよ・・・うおぉぉりゃ~~~~~!! :――間 茂:はぁ、はぁ、はぁ・・・ 千代:あら、茂くん。どうやら頂上についたみたいですよ。 茂:そ、それは、なによりじゃ・・・ 千代:茂くん見て下さいよ、とっても素敵な景色ですよ。 茂:悪くない景色じゃな。ん?あそこら辺は、わしらが昔通った学校があった場所か。 千代:茂くん覚えてますか、昔卒業する時に学校の運動場にみんなでタイムカプセルを埋めたでしょ。 茂:おー、そんな事もあったのう。みんな、適当に好きな言葉を書いとったな。 千代:私はその時に好きな男の子の名前を書いたんですよ。 茂:ほ、ほ~。そうかー、ちなみに誰じゃったんじゃ~? 千代:そうですね。それは・・・ 茂:それは・・・?(ゴクリ) 千代:うふふ、次の山登りで話ますよ。 茂:・・・また山登るぞい! :おわり