台本概要
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タイトル | 在るべき場所へ |
---|---|
作者名 | ハスキ (@e8E3z1ze9Yecxs2) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 4人用台本(男2、女2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
とある世界の魔王が住む魔王城でこの日、勇者パーティーは魔王を討ち滅ぼす事に成功した。成し遂げた勇者パーティーは今までの旅を振り返っていたが突然メンバーの一人の体が光だす、それは異世界から元住んでいた場所「地球」に帰還する為の光だった⋯。 男女不問。世界観を壊さない程度のアドリブOK。 298 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
勇 | 男 | 13 | 勇(ゆう)。職業・勇者。誰よりも正義感があり旅ではリーダー的存在だった。ある秘密を抱えている。 |
猛 | 男 | 13 | 猛(たける)。職業・戦士。脳筋で元気が取り柄。旅ではムードメーカー的存在だった。 |
恵 | 女 | 14 | 恵(めぐ)。職業・僧侶。みんなのお姉さん的ポジション。旅では歳上らしく明るくみんなを励ましていた。 |
鞠 | 女 | 18 | 鞠(まり)。職業・魔法使い。幼い頃に病気で弟を亡くしている。それ以来困っている人がいれば見過ごせない性格になった。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
猛:終わった・・のか?
恵:ついに、ついに私達やり遂げたのね・・
鞠:うぅ・・ぐすっ、もう・・駄目かと思った・・。
勇:あー、途中何度も心が折れそうになったけど。でもついに、終わったんだ。
猛:見ろよ、光に変わっていくぜ。まさか最後がこんな綺麗な姿なんてな。皮肉が効いてるぜ。
恵:光から、今まで捕らわれていた魂も解放されているようです。
鞠:・・みんなもう、戻ってこないんだね
勇:そう、だな。でも俺達が戦う事でより多くの命が救われる事になった。失われた命は戻って来ないがみんなの分まで生きないといけないと思うんだ。それが、みんなの願いでもあるから。
猛:だな。・・こんな世界だったが気の合う奴がいた。酒を酌み交わして騒いだな。あの頃が遥か昔に思えるぜ
恵:考えてみたら私達が旅を始めてまだ一年も経ってなかったんだね。
鞠:うん・・
恵:どうしたの?
鞠:私、沢山の命を奪って来ちゃったんだって・・
猛:・・そういやあっち側に寝返ったやつらもいたもんな。
鞠:今更だと思うんだけど、なんか体が、震えて来ちゃって⋯。
勇:鞠(まり)、気休めになるか分からないがこの世界では悪に染まった人間の魂は死ぬと浄化されてまた新たな生命へと生まれ変わる事が出来ると女神が言っていた。鞠のおかげで解放してやる事が出来たんだよ。
鞠:そっか・・なら良かったな。勇(ゆう)はやっぱり優しいね。私ほんとに泣いてばかりで・・ほんとは、昔はもっと強かったんだけど・・
恵:前に話してくれた弟さんの事?
鞠:うん、弟が病気で死ぬまでは、私がお姉ちゃんだから強くいなきゃって、思ってたんだけど・・弟が死んじゃってから、私は弱くなったのかな。
猛:そうだったのか。わかるぜ、俺も親父が死んだ時は、しばらく何もやる気が起きなかったしな。
勇:・・鞠は強かったよ。こんな、過酷な命の奪い合いをするような世界でいつも前を向いていた。最初四人が集まって女神からこの世界の現状を聞かされた時もそうだ。
猛:あーそうだったな。俺ら突然こんな世界に転移させられたってのに、いきなり女神から世界を救えなんて、無茶苦茶な事言われたんだもんな。
恵:鞠ちゃん、泣きながら私達に向かって「救える命が一つでもあるならやろうよ!」って。あの時私も目が覚めた気分だったわ。私達がやらなきゃって、そう思う事が出来たから。
鞠:あの時はたしかに必死だったけど・・弟に何もしてやれなかった事が、ずっと胸に残ってたのかな
恵:鞠ちゃん・・大丈夫、きっと弟さんも幸せだったはずよ、こんな弟思いのお姉ちゃんが、ずっとそばにいてくれたんだから。
鞠:そうだったら、いいな・・。
勇:っ!猛(たける)、お前体が・・
猛:これは・・あの女神が言ってた帰還の転移魔法か。
恵:それって、元の世界に帰れるってやつじゃないの!?
猛:みたいだな。元凶だったやつを俺らが倒して、世界は救われた。もう俺らはこの世界には必要なくなったって事だろ。
勇:猛、お別れなんだな・・
猛:ああ。最初はこんな所に連れて来られて最悪だと思ってたんだが、今はお前らと一緒にこの世界を救えて良かったと思っている。
鞠:そうだね。寂しくなるけど元いた場所に戻らなきゃだね。
猛:あー、その、最後にあれなんだが。
恵:どうしたのよ?
猛:恵(めぐ)。俺・・お前の事が好きなんだ。だから、元の世界に戻ったら俺と結婚を前提に付き合ってくれ!
恵:ば、馬鹿じゃないの!なんでこんなタイミングで!
猛:こんな時だからだよ、もう会えなくなるかもしれないだろ?でも絶対探し出して答え聞きに行くから・・待ってろよ
恵:う、うん・・わかった
猛:時間みたいだ、それじゃあ元気でな!
:間
恵:はあ、・・ほんと自分勝手なんだから。ま、一応考えといてやるか
鞠:恵も体が!
恵:次は私みたいね・・鞠、勇、大変な旅だったけど楽しかったわよ。元の世界に戻って、もし出会えたら私がご飯でも奢ってやるわよ。これでも会社じゃ役職持ってんの
勇:・・
鞠:恵・・ありがと、きっとまた、会えるよね。それまでバイバイだね
恵:鞠、あんた戻っても全部自分で抱え込んじゃ駄目よ、なんかあったら私のとこ訪ねてきなさい。・・もう時間ね。じゃあ、またね!
:間
鞠:はぁー、二人とも行っちゃったね
勇:そうだな
鞠:後は私達だけかー、なんだか帰れるってなったら少し寂しくなってきちゃったな。居心地よかったのかな?
勇:だな・・
鞠:ん?勇、さっきからあんまり喋ってないけど、どうしたの?
勇:鞠・・実は俺も、言う事が一つあるんだ。
鞠:え?なんだろう・・ま、まさか、こ、告白、とかじゃないよね?
勇:俺、いや僕はずっと伝えたかった事があったんだ。僕の体が弱かったせいでたくさん心配をかけてごめん、そして⋯ありがとう。
鞠:え、ちょ、勇なんの話してるの?あ、私、体が光だしてきちゃった!
勇:久しぶりに元気そうな顔を見れて嬉しかった。僕はこっちで元気にやってるから心配しないで
鞠:あなた、ま、まさか!い、いや、光よ、待ってちょうだい!あぁー!
:間
勇:さようなら。元気でね、お姉ちゃん
:おわり
猛:終わった・・のか?
恵:ついに、ついに私達やり遂げたのね・・
鞠:うぅ・・ぐすっ、もう・・駄目かと思った・・。
勇:あー、途中何度も心が折れそうになったけど。でもついに、終わったんだ。
猛:見ろよ、光に変わっていくぜ。まさか最後がこんな綺麗な姿なんてな。皮肉が効いてるぜ。
恵:光から、今まで捕らわれていた魂も解放されているようです。
鞠:・・みんなもう、戻ってこないんだね
勇:そう、だな。でも俺達が戦う事でより多くの命が救われる事になった。失われた命は戻って来ないがみんなの分まで生きないといけないと思うんだ。それが、みんなの願いでもあるから。
猛:だな。・・こんな世界だったが気の合う奴がいた。酒を酌み交わして騒いだな。あの頃が遥か昔に思えるぜ
恵:考えてみたら私達が旅を始めてまだ一年も経ってなかったんだね。
鞠:うん・・
恵:どうしたの?
鞠:私、沢山の命を奪って来ちゃったんだって・・
猛:・・そういやあっち側に寝返ったやつらもいたもんな。
鞠:今更だと思うんだけど、なんか体が、震えて来ちゃって⋯。
勇:鞠(まり)、気休めになるか分からないがこの世界では悪に染まった人間の魂は死ぬと浄化されてまた新たな生命へと生まれ変わる事が出来ると女神が言っていた。鞠のおかげで解放してやる事が出来たんだよ。
鞠:そっか・・なら良かったな。勇(ゆう)はやっぱり優しいね。私ほんとに泣いてばかりで・・ほんとは、昔はもっと強かったんだけど・・
恵:前に話してくれた弟さんの事?
鞠:うん、弟が病気で死ぬまでは、私がお姉ちゃんだから強くいなきゃって、思ってたんだけど・・弟が死んじゃってから、私は弱くなったのかな。
猛:そうだったのか。わかるぜ、俺も親父が死んだ時は、しばらく何もやる気が起きなかったしな。
勇:・・鞠は強かったよ。こんな、過酷な命の奪い合いをするような世界でいつも前を向いていた。最初四人が集まって女神からこの世界の現状を聞かされた時もそうだ。
猛:あーそうだったな。俺ら突然こんな世界に転移させられたってのに、いきなり女神から世界を救えなんて、無茶苦茶な事言われたんだもんな。
恵:鞠ちゃん、泣きながら私達に向かって「救える命が一つでもあるならやろうよ!」って。あの時私も目が覚めた気分だったわ。私達がやらなきゃって、そう思う事が出来たから。
鞠:あの時はたしかに必死だったけど・・弟に何もしてやれなかった事が、ずっと胸に残ってたのかな
恵:鞠ちゃん・・大丈夫、きっと弟さんも幸せだったはずよ、こんな弟思いのお姉ちゃんが、ずっとそばにいてくれたんだから。
鞠:そうだったら、いいな・・。
勇:っ!猛(たける)、お前体が・・
猛:これは・・あの女神が言ってた帰還の転移魔法か。
恵:それって、元の世界に帰れるってやつじゃないの!?
猛:みたいだな。元凶だったやつを俺らが倒して、世界は救われた。もう俺らはこの世界には必要なくなったって事だろ。
勇:猛、お別れなんだな・・
猛:ああ。最初はこんな所に連れて来られて最悪だと思ってたんだが、今はお前らと一緒にこの世界を救えて良かったと思っている。
鞠:そうだね。寂しくなるけど元いた場所に戻らなきゃだね。
猛:あー、その、最後にあれなんだが。
恵:どうしたのよ?
猛:恵(めぐ)。俺・・お前の事が好きなんだ。だから、元の世界に戻ったら俺と結婚を前提に付き合ってくれ!
恵:ば、馬鹿じゃないの!なんでこんなタイミングで!
猛:こんな時だからだよ、もう会えなくなるかもしれないだろ?でも絶対探し出して答え聞きに行くから・・待ってろよ
恵:う、うん・・わかった
猛:時間みたいだ、それじゃあ元気でな!
:間
恵:はあ、・・ほんと自分勝手なんだから。ま、一応考えといてやるか
鞠:恵も体が!
恵:次は私みたいね・・鞠、勇、大変な旅だったけど楽しかったわよ。元の世界に戻って、もし出会えたら私がご飯でも奢ってやるわよ。これでも会社じゃ役職持ってんの
勇:・・
鞠:恵・・ありがと、きっとまた、会えるよね。それまでバイバイだね
恵:鞠、あんた戻っても全部自分で抱え込んじゃ駄目よ、なんかあったら私のとこ訪ねてきなさい。・・もう時間ね。じゃあ、またね!
:間
鞠:はぁー、二人とも行っちゃったね
勇:そうだな
鞠:後は私達だけかー、なんだか帰れるってなったら少し寂しくなってきちゃったな。居心地よかったのかな?
勇:だな・・
鞠:ん?勇、さっきからあんまり喋ってないけど、どうしたの?
勇:鞠・・実は俺も、言う事が一つあるんだ。
鞠:え?なんだろう・・ま、まさか、こ、告白、とかじゃないよね?
勇:俺、いや僕はずっと伝えたかった事があったんだ。僕の体が弱かったせいでたくさん心配をかけてごめん、そして⋯ありがとう。
鞠:え、ちょ、勇なんの話してるの?あ、私、体が光だしてきちゃった!
勇:久しぶりに元気そうな顔を見れて嬉しかった。僕はこっちで元気にやってるから心配しないで
鞠:あなた、ま、まさか!い、いや、光よ、待ってちょうだい!あぁー!
:間
勇:さようなら。元気でね、お姉ちゃん
:おわり