台本概要
367 views
タイトル | さがしもの |
---|---|
作者名 | 青太郎。 (@a_waiiro) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 1人用台本(不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
一人読み台本 気軽に読んでくだされば 光栄です。 読みやすいよう、 お好きに、お任せします。 ―さがしものは、ありますか? なんだか人生って ずっと探している気がします… 知らんけど。 自分自身は、見失いたくないですね 私いまだに、ガチ迷子になります。 作/青太郎。 367 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
語り手 | 不問 | - | お好きにどうぞ(^^♪ |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
0:さがしもの―――
0:
0:
0:目が覚めたら、どこにいた?
0:
0:随分と長い時間眠っていたような気がする
0:いったいここは、どこだろう
0:
0:自分はいつから眠っていたのだろう
0:
0:思い出せない、ではなく
0:思い出したくない、こっちの方がしっくりくる
0:
0:ああ、そうか
0:何も考えたくなかったのかも知れない
0:だからきっと、こうなったんだ
0:「眠る」ことで、自分を現実から守ったんだ
0:ならばこのまま、また目を閉じて
0:何も考えないで、何も思い出さないで
0:
0:ゆっくりと海の底に沈むように
0:また、眠ろうか
0:
0:ゆっくりと、ゆっくりと意識が沈んでいく
0:
0:これでいい、これで、もういっそ
0:目が覚めなくてもいい
0:ゆっくりと・・・心地よい空間へ
0:―
0:おかしい
0:誰かの声がする
0:とても懐かしい、声がする
0:沈みかけていた意識に
0:その声はだんだん鮮明になって
0:頭の中に響く
0:
0:せっかく心地よかったのに
0:せっかく、眠ろうとしていたのに
0:―
0:本来なら五月蠅いはずのその声には
0:不思議と苛立ちはなかった
0:なぜだろう、とても懐かしくて・・・
0:
0:そうか
0:その声を、知っている
0:どうしていままで忘れていたのだろう
0:自分は確かに、その声の主も知っている
0:
0:涙が溢れ出す
0:涙腺のコントロールができない
0:どうして泣いているのか自分でもわからない
0:
0:声は聞こえているものの
0:何を言っているかまではわからない
0:なのに
0:それすら伝わってくるような、大事な記憶の「声」
0:
0:この声はずっと自分に語りかけていたのだろうか
0:考えることも、思い出すことも放置した自分に
0:
0:今はまだもう少しここにいさせてほしい
0:それでもこの声は聞こえ続けるんだろう
0:だって
0:声の主は、自分自身だ
0:
0:―
0:見つけた、見つかってしまったんだ
0:
0:ありがとう
0:
0:次に目が覚める時にはきっと
0:違う風景が、ちゃんとみえているはずだから
0:
0:さがしものは、もうずっと自分の中にあったんだ
0:
0:さあ・・・
0:今はもう少しだけ
0:
0:「おやすみなさい」
0:
0: 了
0:さがしもの―――
0:
0:
0:目が覚めたら、どこにいた?
0:
0:随分と長い時間眠っていたような気がする
0:いったいここは、どこだろう
0:
0:自分はいつから眠っていたのだろう
0:
0:思い出せない、ではなく
0:思い出したくない、こっちの方がしっくりくる
0:
0:ああ、そうか
0:何も考えたくなかったのかも知れない
0:だからきっと、こうなったんだ
0:「眠る」ことで、自分を現実から守ったんだ
0:ならばこのまま、また目を閉じて
0:何も考えないで、何も思い出さないで
0:
0:ゆっくりと海の底に沈むように
0:また、眠ろうか
0:
0:ゆっくりと、ゆっくりと意識が沈んでいく
0:
0:これでいい、これで、もういっそ
0:目が覚めなくてもいい
0:ゆっくりと・・・心地よい空間へ
0:―
0:おかしい
0:誰かの声がする
0:とても懐かしい、声がする
0:沈みかけていた意識に
0:その声はだんだん鮮明になって
0:頭の中に響く
0:
0:せっかく心地よかったのに
0:せっかく、眠ろうとしていたのに
0:―
0:本来なら五月蠅いはずのその声には
0:不思議と苛立ちはなかった
0:なぜだろう、とても懐かしくて・・・
0:
0:そうか
0:その声を、知っている
0:どうしていままで忘れていたのだろう
0:自分は確かに、その声の主も知っている
0:
0:涙が溢れ出す
0:涙腺のコントロールができない
0:どうして泣いているのか自分でもわからない
0:
0:声は聞こえているものの
0:何を言っているかまではわからない
0:なのに
0:それすら伝わってくるような、大事な記憶の「声」
0:
0:この声はずっと自分に語りかけていたのだろうか
0:考えることも、思い出すことも放置した自分に
0:
0:今はまだもう少しここにいさせてほしい
0:それでもこの声は聞こえ続けるんだろう
0:だって
0:声の主は、自分自身だ
0:
0:―
0:見つけた、見つかってしまったんだ
0:
0:ありがとう
0:
0:次に目が覚める時にはきっと
0:違う風景が、ちゃんとみえているはずだから
0:
0:さがしものは、もうずっと自分の中にあったんだ
0:
0:さあ・・・
0:今はもう少しだけ
0:
0:「おやすみなさい」
0:
0: 了