台本概要

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タイトル 「教科書たち。」
作者名 青太郎。  (@a_waiiro)
ジャンル その他
演者人数 1人用台本(不問1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明
一人読み台本

気軽に読んでくだされば
光栄です。
読みやすいよう、
お好きに、お任せします。

―…日々、学びですよねえ
このシナリオは
かなり回りくどいなあ、と
自分でも思います。笑

小難しいやつなんですよ、私。

でも思考は止めたくないですね。
―これからも
成長できるかなあああああ。


作/青太郎。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
語り手 不問 - お好きにどうぞ(^^♪
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:「教科書たち。」――― 0:  0:   0:   0:「教科書」というのはたくさんある 0:もちろんそれは 0:学校で配られるような 0:そんな教科書も含む 0:けれどそれだけではなくて 0:  0:この世の中には「教科書」が溢れている 0:「教科書」という言い方は少し違うのかもしれない 0:丁度いい言葉が浮かんでこないので 0:今は「教科書」とさせてもらう 0:  0:生きていく上で 0:自分の周りすべての刺激が教科書だ 0:自分の周りすべての刺激が「教え」だ 0:  0:良くも悪くも 0:自分の経験すべてが教えになる 0: 0:・・・やはり教科書という表現はなにか違う気がする 0:でもここは敢えて「教科書」と使う 0:   0:親の言葉 0:世間の言葉 0:友達の言葉 0:恋人の言葉 0:  0:つまり他人の価値観 0:自分と異なった価値観 0:そういうものと遭遇することはよくある 0:  0:生きていく上で 0:色々な人と出会い、その度に色々な考えを知る 0:そうしてそれが 0:そのすべてが「学び」になる 0:  0:別に学業を否定するわけではない 0:もちろん学校での勉強もとても大切なことだ 0:  0:でも 0:学校では教えられず 0:それを学校以外で学んでいくことが 0:少なからずある 0:それはもはや、学べるという「贅沢」でもある 0:  0:人間関係であったり 0:もちろんそれに伴う挫折であったり 0:成功、達成感、そしてまた挫折 0:そんな繰り返し 0:  0:学校の教科書では教えてくれなかったことを 0:その学校というものを「卒業」して 0:いざ、社会に放り出された時に 0:目の当たりにするもの 0:―この世の中の厳しさ 0:  0:「教科書」は配られない 0:自分で見つけなくてはならない 0:  0:しかし 0:それらに学ぶものは本当に多い 0:今まで学校で学んできたものは 0:何だったのだろうと思うほどに 0:  0:社会で学ぶこと、教科書に載っていなかったことで 0:新たに学ぶことは本当にたくさんある 0:  0:しつこいようだが 0:教科書に載っていることが 0:「無駄」だと言いたいわけではない 0:だけれど 0:それだけではないのでは?という 0:単純な疑問を言葉にしているだけなのだ 0:  0:別に上から目線で話しているわけでもない 0:ただ、「もったいないな」と感じるだけで 0:  0:教科書に載っていることだけを学びとし 0:それを賢さとし、常に「正解」を選び 0:疑うことなく進んでいく 0:  0:決してそのような生き方や 0:人生を否定するわけではない 0:  0:正直なところ勉強が得意ではなかった 0:だからこれは単なる嫉妬かもしれない 0:  0:でも実際教科書で学ぶことよりも 0:社会に放り出されてから学んだことの方が 0:自分にとって糧になったと感じている 0:要するに 0:勉強が嫌いだった自分の言い訳だ 0:それでいい  0:それでいいんだ  0:  0: 0:大人の言っていることが 0:全く理解できない時もあった 0:理解したくなかったともいえる 0:―今となれば 0:あんなにありがたい言葉はなかったのに 0:  0:いざ、自分が「大人」になってみて 0:あの時、理解できなかった言葉を 0:言い放つ側になっていた 0:もちろん相手には通じていないんだろう 0:それでも、もしかしたら 0:自分のように 0:理解できる時が来るかもしれない 0:  0:そんな淡い期待を抱きながら 0:今日も言葉を紡ぐ 0:  0:こんなことを言っていると 0:いったい自分は何様なのだと思える 0:我ながら傲り(おごり)にもほどがあると、わかっている 0:まったくもって、お恥ずかしい限り 0:自分はだだの村人Aみたいなものだ 0:  0:もし神様になってくださいと頼まれたところで 0:丁重にお断りさせて頂きたい 0:困った時だけ神頼みされたところで 0:都合が良過ぎないかと 0:―それに 0:神様になったところで 0:自分は、人の命も救えない 0:結局のところ自分の事が一番大事だ 0:「神様」という存在で 0:心の拠り所くらいには 0:なれるかもしれない 0:  0:でも、それだけだ 0:それだけなんだ 0:  0:それならば自分は 0:半信半疑のまま神様に縋り 0:都合がいい時に神頼みする側でいい 0:どうしてかと問われれば答えは単純 0:そのほうが楽だからだ 0:楽を選んで何がいけないのだろう 0:楽に生きようとして 0:いったい何がいけないのだろう 0:生きているだけで大変だというのに 0:工夫して楽に生きることくらい 0:許していただきたいところだ 0:  0:・・・ふと思う 0:人間は自分の不幸には敏感で 0:人間は自分の幸せには鈍感だ、と。 0:  0:これが逆であったら良かったのに 0:今からでも変われるものだろうか 0:そんなことを、ふと思いながらも 0:寝て起きたらもう忘れてしまう 0:良くも悪くも 0:これが自分自身を守る方法でもある 0:世界平和を考えた翌日には 0:考えたことすら忘れてしまう 0:皮肉なことに 0:それが自分を守る手段でもある 0:  0:本当にこの世の中 0:色んな意味で、よく出来ている 0:  0:自分の周りにある 0:たくさんの「教科書」たち 0:「もう学ぶことなどない」 0:そう思った途端、きっと 0:成長は確実に止まる 0:  0:まだまだ成長していきたい 0:どんな困難が伴おうとも 0:立ち止まることが一番つらい 0:だから 0:自分は、自分の周りの 0:大事な「教科書」たちを 0:今日も熟読していく 0:  0:明日の自分はどんな教科書を読んでいるだろうか 0:どんな科目の教えを受けているだろうか 0:  0:今日より少しでも成長した自分が 0:そこにいますように。 0:  0:―――了

0:「教科書たち。」――― 0:  0:   0:   0:「教科書」というのはたくさんある 0:もちろんそれは 0:学校で配られるような 0:そんな教科書も含む 0:けれどそれだけではなくて 0:  0:この世の中には「教科書」が溢れている 0:「教科書」という言い方は少し違うのかもしれない 0:丁度いい言葉が浮かんでこないので 0:今は「教科書」とさせてもらう 0:  0:生きていく上で 0:自分の周りすべての刺激が教科書だ 0:自分の周りすべての刺激が「教え」だ 0:  0:良くも悪くも 0:自分の経験すべてが教えになる 0: 0:・・・やはり教科書という表現はなにか違う気がする 0:でもここは敢えて「教科書」と使う 0:   0:親の言葉 0:世間の言葉 0:友達の言葉 0:恋人の言葉 0:  0:つまり他人の価値観 0:自分と異なった価値観 0:そういうものと遭遇することはよくある 0:  0:生きていく上で 0:色々な人と出会い、その度に色々な考えを知る 0:そうしてそれが 0:そのすべてが「学び」になる 0:  0:別に学業を否定するわけではない 0:もちろん学校での勉強もとても大切なことだ 0:  0:でも 0:学校では教えられず 0:それを学校以外で学んでいくことが 0:少なからずある 0:それはもはや、学べるという「贅沢」でもある 0:  0:人間関係であったり 0:もちろんそれに伴う挫折であったり 0:成功、達成感、そしてまた挫折 0:そんな繰り返し 0:  0:学校の教科書では教えてくれなかったことを 0:その学校というものを「卒業」して 0:いざ、社会に放り出された時に 0:目の当たりにするもの 0:―この世の中の厳しさ 0:  0:「教科書」は配られない 0:自分で見つけなくてはならない 0:  0:しかし 0:それらに学ぶものは本当に多い 0:今まで学校で学んできたものは 0:何だったのだろうと思うほどに 0:  0:社会で学ぶこと、教科書に載っていなかったことで 0:新たに学ぶことは本当にたくさんある 0:  0:しつこいようだが 0:教科書に載っていることが 0:「無駄」だと言いたいわけではない 0:だけれど 0:それだけではないのでは?という 0:単純な疑問を言葉にしているだけなのだ 0:  0:別に上から目線で話しているわけでもない 0:ただ、「もったいないな」と感じるだけで 0:  0:教科書に載っていることだけを学びとし 0:それを賢さとし、常に「正解」を選び 0:疑うことなく進んでいく 0:  0:決してそのような生き方や 0:人生を否定するわけではない 0:  0:正直なところ勉強が得意ではなかった 0:だからこれは単なる嫉妬かもしれない 0:  0:でも実際教科書で学ぶことよりも 0:社会に放り出されてから学んだことの方が 0:自分にとって糧になったと感じている 0:要するに 0:勉強が嫌いだった自分の言い訳だ 0:それでいい  0:それでいいんだ  0:  0: 0:大人の言っていることが 0:全く理解できない時もあった 0:理解したくなかったともいえる 0:―今となれば 0:あんなにありがたい言葉はなかったのに 0:  0:いざ、自分が「大人」になってみて 0:あの時、理解できなかった言葉を 0:言い放つ側になっていた 0:もちろん相手には通じていないんだろう 0:それでも、もしかしたら 0:自分のように 0:理解できる時が来るかもしれない 0:  0:そんな淡い期待を抱きながら 0:今日も言葉を紡ぐ 0:  0:こんなことを言っていると 0:いったい自分は何様なのだと思える 0:我ながら傲り(おごり)にもほどがあると、わかっている 0:まったくもって、お恥ずかしい限り 0:自分はだだの村人Aみたいなものだ 0:  0:もし神様になってくださいと頼まれたところで 0:丁重にお断りさせて頂きたい 0:困った時だけ神頼みされたところで 0:都合が良過ぎないかと 0:―それに 0:神様になったところで 0:自分は、人の命も救えない 0:結局のところ自分の事が一番大事だ 0:「神様」という存在で 0:心の拠り所くらいには 0:なれるかもしれない 0:  0:でも、それだけだ 0:それだけなんだ 0:  0:それならば自分は 0:半信半疑のまま神様に縋り 0:都合がいい時に神頼みする側でいい 0:どうしてかと問われれば答えは単純 0:そのほうが楽だからだ 0:楽を選んで何がいけないのだろう 0:楽に生きようとして 0:いったい何がいけないのだろう 0:生きているだけで大変だというのに 0:工夫して楽に生きることくらい 0:許していただきたいところだ 0:  0:・・・ふと思う 0:人間は自分の不幸には敏感で 0:人間は自分の幸せには鈍感だ、と。 0:  0:これが逆であったら良かったのに 0:今からでも変われるものだろうか 0:そんなことを、ふと思いながらも 0:寝て起きたらもう忘れてしまう 0:良くも悪くも 0:これが自分自身を守る方法でもある 0:世界平和を考えた翌日には 0:考えたことすら忘れてしまう 0:皮肉なことに 0:それが自分を守る手段でもある 0:  0:本当にこの世の中 0:色んな意味で、よく出来ている 0:  0:自分の周りにある 0:たくさんの「教科書」たち 0:「もう学ぶことなどない」 0:そう思った途端、きっと 0:成長は確実に止まる 0:  0:まだまだ成長していきたい 0:どんな困難が伴おうとも 0:立ち止まることが一番つらい 0:だから 0:自分は、自分の周りの 0:大事な「教科書」たちを 0:今日も熟読していく 0:  0:明日の自分はどんな教科書を読んでいるだろうか 0:どんな科目の教えを受けているだろうか 0:  0:今日より少しでも成長した自分が 0:そこにいますように。 0:  0:―――了