声劇台本置き場

教徒Ｃ：すみませーん 無宗教：はい？ 教徒Ｃ：今、幸せですか？ 無宗教：はい？ 教徒Ｃ：今、幸せですか？ 無宗教：いきなりなんですか？ 教徒Ｃ：あー、その感じ、幸せそうですね？ 無宗教：どこで判断した？ 教徒Ｃ：幸せそうなあなたを、もっと幸せに導くことが出来るんですが。興味ありませんか？ 無宗教：ねぇ、話聞いてる？ 教徒Ｃ：はい、クリスキョーは貴方のことをいつでも見ていますよ。 無宗教：クリス教？ 教徒Ｃ：ええ、クリスキョーです。 無宗教：俺、そういうの興味無いんで・・・・ 教徒Ｃ：あら、興味が無いなんて勿体ない！ 教徒Ｃ：クリス教を学べば、貴方は絶対に天国に行けるんですよ？ 無宗教：は・・・はぁ？ 教徒Ｃ：クリス教を*信仰《しんこう》すると、神は貴方のこれまでの罪を全て許します。 無宗教：うーん・・例えば、ポイ捨てとか？ 教徒Ｃ：許されます。 無宗教：スピード違反とか？ 教徒Ｃ：許されます。 無宗教：・・・殺人とかも？ 教徒Ｃ：・・・許されるでしょう！ 無宗教：ちょっと考えたな今・・・ていうか許すなよ！ 教徒Ｃ：まあ、細かいことは良いのです、さあ、これからミサが行われますのでいきましょう。 無宗教：いや、待ち合わせが・・・ 教徒Ｂ：こら、何をしているのですか？嫌がる人をいきなり連れて行くのは良くないですよ。 無宗教：はぁ・・・助かった。 教徒Ｂ：あなた、大丈夫ですか？ 無宗教：はい、おかげで助かりました。 教徒Ｂ：それは何よりです。ところで、何があったんですか？ 無宗教：何だか、クリス教を*信仰《しんこう》すれば罪が全て許されるとかいう、わけわからない人に絡まれて・・・ 教徒Ｂ：それは大変でしたね、ちなみにどのような罪を？ 無宗教：ポイ捨て・スピード違反・殺人まで許すって 教徒Ｂ：あなたはそんなにも罪を重ねたのですか！？ 無宗教：いやぁ・・・物の例えで（言っただけ・・・） 教徒Ｂ：貴方は確実に地獄に行きますよ！ 無宗教：いや、話を・・・・ 教徒Ｂ：このままでは地獄の*業火《ごうか》に焼かれ続けますよ！！ 無宗教：うわぁ・・・この人もヤバい系か。 教徒Ｂ：でも、仏の下で修行すればまだ間に合いますよ。 無宗教：こっちは罪を修行で流す系か・・・ 教徒Ｂ：*没教《ぼっきょう》で修行する気は無いか？ 無宗教：いや、そういうの興味ないんで。 教徒Ｃ：そうだ、興味の無いやつを強引に勧誘するな！ 無宗教：いやお前が言うな！ 教徒Ｂ：黙れ異教徒が！！！ 教徒Ｃ：は？黙れ異教徒が！！！ 無宗教：ちょっとちょっと、ケンカは止めてください。 教徒Ｓ：そうですよ！とりあえずパスタ巻きましょう！ 教徒Ｂ：・・・・は？ 教徒Ｃ：・・・・は？ 無宗教：いや、誰？ 教徒Ｓ：私こそが、この世界の平穏を望む「パスタビースト教」の宣教師、ナポ・リタンでーす！ 教徒Ｂ：黙れ異教徒が！ 教徒Ｓ：黙れ異教徒が！ 教徒Ｓ：落ち着いてください、皆様。 教徒Ｓ：パスタビースト教はこの喧嘩も、異教徒も全て許されるのですよ。 無宗教：・・・やべぇの増えたなこれは。 教徒Ｃ：黙れ異教徒が！お前に神の*雷《いかずち》を振り下ろしてやろうか 教徒Ｂ：黙れ異教徒が！お前も今すぐ改心して修行するなら救われるぞ！ 教徒Ｓ：お黙り！異教徒共！全部まとめてパスタビーストで面倒みて差し上げましょう！ 教徒Ｂ：黙れ異教徒が！ 教徒Ｃ：黙れ異教徒が！ 教徒Ｓ：黙れ異教徒が！ 0：以下、無宗教が呆れるまで３人で「黙れ異教徒が！」を繰り返す。 無宗教：もう・・・止めましょうよ。 教徒Ｃ：こうなったら・・・ 教徒Ｂ：どの宗教が一番強いか。 教徒Ｓ：決めなければいけませんね♪ 教徒Ｃ：あそこに丁度、飲食店がありますね。そこで話しましょう 無宗教：よし・・・やっと行ってくれるな。 教徒Ｃ：そこのあなたも来るのですよ！ 教徒Ｂ：あなたも共に来なさい！！！！ 教徒Ｓ：せっかくなら一緒にどうですか？ 無宗教：は？いや待ち合わせが・・・ 教徒Ｃ：あなたが必要になるのです。 教徒Ｂ：あなたを救う必要があるのです！ 教徒Ｓ：私達の戦いを止めるのはあなたなのですよ？ 無宗教：いや、なんで俺が・・・ 教徒Ｓ：来ないなら、あなたが危険運転して人を*轢《ひ》いたって叫びますよ？ 無宗教：だからあれは物の例えで・・・ 教徒Ｃ：黙れ無宗教が！！（3人同時） 教徒Ｂ：黙れ無宗教が！！（3人同時） 教徒Ｓ：黙れ無宗教が！！（3人同時） 無宗教：・・・わかりましたよ、行けば良いんでしょ。 ： 0：店内 無宗教：何か飲みますか？ 教徒Ｃ：では、コーヒーを。 教徒Ｂ：コーヒーだなんて眠りを妨げるものを・・・私はお茶で。 教徒Ｓ：お茶にもカフェインは含まれるのですよ。私もコーヒーで。 教徒Ｂ：黙れ異教徒が。 無宗教：いや、正論だな・・・ 教徒Ｃ：さて、落ち着いたところで確認ね。 教徒Ｂ：それぞれの宗教についてそれぞれが語る。 教徒Ｓ：それを聞いて、あなたが一番良い！入信したいと思った宗教が最強ってことで良いね？ 無宗教：いや、俺の意見は・・・ 教徒Ｃ：危険運転のこと 教徒Ｂ：叫んじゃって 教徒Ｓ：良いんでしょうかー？ 無宗教：お前らホントは仲良いだろ絶対・・・ 教徒Ｃ：まずは私からですね。クリス教の説明を初めます。 無宗教：はいはい。 教徒Ｃ：まず、クリス教は、オケイ・クリスキョーを*信仰《しんこう》の対象としています。 無宗教：は？クリス教って名前で、*信仰《しんこう》する神の名前がクリスキョーなの？ 教徒Ｃ：ええ。 無宗教：ややこしい。 教徒Ｃ：まあ、*信仰《しんこう》先がわかりやすいのは良いことですよ。 無宗教：で、*信仰《しんこう》したらどんなメリットが有るの？ 教徒Ｃ：礼拝を繰り返すことで、クリスキョーは全てを許します。 無宗教：具体的にどう許すの？ 教徒Ｃ：あなたが天寿を全うした時に、天国へ導いてくださいます。 無宗教：天国ってあるの？ 教徒Ｃ：ございます、こちらの絵を御覧ください。 無宗教：・・・ふーん。どう書いたの？ 教徒Ｃ：クリスキョーの遺した教本の内容から、画家が描きました。 無宗教：なるほど？じゃあデメリットはある？ 教徒Ｃ：あるわけないでしょう。 無宗教：本当に？ 教徒Ｃ：本当に。 無宗教：何か*禁忌《きんき》とされている食べ物とか、*断食《だんじき》とかない？ 教徒Ｃ：・・・・すいません、あります。 教徒Ｃ：動物の脂肪分が*禁忌《きんき》とされています。 無宗教：・・・豚骨ラーメンとか？ 教徒Ｓ：勿体ない！！！豚骨の旨さを味わえないなんて。 教徒Ｃ：黙れ異教徒が！！！動物は天国へ導くための神聖なもの、 教徒Ｃ：その動物の骨髄を煮込んで食べるなど言語道断、地獄に行きなさい！！！ 無宗教：クリスキョーは全てを許すんじゃ無いのかよ！！ 教徒Ｂ：設定がグダグダですね・・・ 教徒Ｂ：今度は私で良いでしょうか？ 無宗教：はいはい。 教徒Ｂ：*没教《ぼっきょう》は、自身が犯した罪を、没後に許して頂くために修行をするという考えです。 無宗教：なるほどね、神に近づくタイプだ。 教徒Ｂ：いいえ、神はすべての物に宿っているのです。 無宗教：・・・というと？ 教徒Ｂ：この世の中の全ての物には神が宿っており、人はそれを雑に扱うことによって神を侮辱し、罪を重ねるのです。 無宗教：なるほどね・・・ 教徒Ｓ：でも、それならば人自体にも神は宿っているのでは？ 教徒Ｃ：つまり、あなた自身も神。ということなのでは？ 教徒Ｂ：黙れ異教徒が！人にももちろん神は宿っています。 教徒Ｂ：それは、*没教《ぼっきょう》の教えに沿って修行をすることによって、人の身体から魂が解放された時に 教徒Ｂ：神となり、犯した罪はすべて許されるということなのです。 無宗教：意外とまともだな・・・ 教徒Ｓ：ではでは！最後は私達、パスタビースト教ですね！ 無宗教：常にテンション高いの、ちょっと腹立つな。 教徒Ｓ：パスタビースト教は、この世の中をお作りになられた 教徒Ｓ：「マンテカトゥーラするパスタ・ビースト」様を*信仰《しんこう》しております！ 無宗教：うわぁ・・やべぇ宗教っぽい。 教徒Ｓ：パスタビースト教は、「人類に取って良いものはと良いと言い、悪いものは滅する」という精神がモットーです！ 無宗教：その割には黙れ異教徒の勢いがエグイんだよな。 教徒Ｂ：だったら我々の教えは人類にとって良いものだから良いんだよなぁ？ 教徒Ｃ：そうだ、クリスキョー様も*信仰《しんこう》対象になるのではないか？ 教徒Ｓ：その通りです！全ての宗教と呼ばれるものの教えも肯定する、 教徒Ｓ：主宗教となるべきは「パスタビースト教」なのです！ 教徒Ｃ：それは認めん！クリスキョーこそ全世界の中心だ！ 教徒Ｂ：そうだ！我々の修行こそ第一だ！ 教徒Ｓ：黙れ異教徒が！！！ 無宗教：お前ら・・・ホントは仲良いだろ？ 教徒Ｓ：パスタビースト教は、*禁忌《きんき》となる食べ物はございません。 無宗教：ほう？*断食《だんじき》とかあるの？ 教徒Ｓ：*断食《だんじき》はございません、ただ、水曜日だけは麺類を食べていただきます。 無宗教：何故？ 教徒Ｓ：水曜日は宗教上の祭日となります。その日は自宅でゆっくり休んで。麺類を食べる義務があります。 無宗教：・・・何故？ 教徒Ｓ：パスタに似た形状である麺類は*宗教食《しゅうきょうしょく》となり、 教徒Ｓ：その麺を茹でる水を*司《つかさど》る水曜日が祭日となります。 無宗教：これもまともだな・・・祭日ってのは日本における祝日と同義なの？ 教徒Ｓ：その通りです！なので会社にも 教徒Ｓ：「宗教上の理由で、水曜日はお休みください・・・」といえます！ 無宗教：都合良すぎるだろ。で、デメリット無いの？ 教徒Ｓ：はい、ございません。 無宗教：へぇー。良いなぁ。ちなみにナポ・リタンは本名？ 教徒Ｓ：はい、本名です。 無宗教：免許書か保険証見して？ 教徒Ｓ：はい、どうぞ？ 無宗教：マジじゃん・・・ハーフの人？ 教徒Ｓ：いいえ、パスタビースト教に入信し、修行をして付与いただきました。 無宗教：・・・ねぇ、ある程度したら俺もそれに似た名前に変えられるの？ 教徒Ｓ：えぇ、神聖な名前ですよ？ 無宗教：嫌だろ！戸籍もろとも名前変えられるんだろ？ 無宗教：例えば、病院とかでも「ナポ様～、ナポ・リタン様～」って呼ばれるんだろ。 教徒Ｓ：いいえ、あなたの名前は「スーゴ・アーラ・プッタネスカ」です。 無宗教：入信してねぇのに何で名前決まるんだよ！ 無宗教：・・・・しかも*娼婦風《しょうふふう》ってどういうことだ！！！ 教徒Ｓ：待っている間に上層部から頂いた神聖な名前になんてことを！！ 無宗教：用意周到だな！ 教徒Ｂ：あなたたち！やり取りが長いのよ！！！そろそろ黙れ異教徒が！ 教徒Ｃ：お前もデカい声出すな、黙れ異教徒が！！ 教徒Ｓ：お前が言うな黙れ異教徒が！！！！ 0：以下、教徒Ｂが呆れるまで３人で「黙れ異教徒が！」を繰り返す。 教徒Ｂ：おい、そこの無宗教そろそろ止めろ！ 無宗教：いやぁ、仲良いなって思って。 教徒Ｃ：良くないわ！ 教徒Ｓ：どこを見てそう思うんだ。 無宗教：とりあえずさ、３人聞いて思ったけど。どれも嫌だな。 教徒Ｃ：は？ 教徒Ｂ：修行が嫌だと・・・？ 教徒Ｓ：あれだけ熱弁したのに！？ 無宗教：黙れ異教徒が！！！ 教徒Ｂ：それは俺達のセリフだろうが 教徒Ｃ：そうだぞ！ 教徒Ｓ：無宗教のお前が言っていいセリフではない！！ 無宗教：そうだ、俺は無宗教だ。 教徒Ｂ：おお、で、どれに入るんだ？ 無宗教：だから無宗教だって言ってるでしょ？ 教徒Ｃ：・・・・へ？ 無宗教：俺は、無宗教の教祖。 教徒Ｓ：アナタ・・・無宗教っていう宗教の人？ 無宗教：そういうこと。 0：間 教徒Ｃ：つまり・・・ 教徒Ｂ：私達のプレゼンって・・・ 教徒Ｓ：何の意味もなかった・・・ってこと？ 無宗教：そういうことになるな。自由に好きなもの食えるし、名前はそのままだから最高。 0：間 教徒Ｃ：黙れ異教徒が！！！！（3人同時） 教徒Ｂ：黙れ異教徒が！！！！（3人同時） 教徒Ｓ：黙れ異教徒が！！！！（3人同時）