台本概要

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タイトル 約束の木
作者名 気分屋  (@Kodokusensi)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 1人用台本(男1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 とある木を『約束の木』と呼ぶ少年。
その木は少年にとって、再会を願う
かけがえのない木なのであった

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
3 とある木の下で再会の約束をした少年
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
僕:約束の木。 僕:近所の公園にある大きな木を、僕はそう呼んでいる 僕:この木をそう呼んでいるのは、僕だけかもしれないけど。 僕:あれは、僕がまだ小学生だった頃。この木の下でとある約束をした。 0:回想 僕:「ねぇ、どうしたの?」 僕:木の下でうずくまっている少女に、僕は声をかけていた。 僕:「どうして泣いてるの?迷子になっちゃった?」 僕:僕が声をかけたら、泣き出してしまった少女。 僕:とても焦った。 僕:まさか泣かれるとは思わなかったから。 僕:「どうしよう、どうしよう……」 僕:僕は迷った末に 僕:「大丈夫、君は1人じゃないよ?僕が一緒に居るよ!」 僕:と、彼女の隣に座り声をかけた。 僕:今でも、なんであんな事を言ったのか分からない。 僕:でも、幸いにも彼女は少し安心したようで、泣き止んでくれた。 僕:良かったぁー 僕:と、僕が胸をなでおろしていると 僕:『私…迷子になっちゃったの……』 僕:と、ポツリ、ポツリと少女が喋り出した。 僕:どうやら、家は近いはずなのだが、ここが何処なのか分からないらしい。 僕:「じゃあ僕が一緒に、君のお家を探してあげる!」 僕:そう言い僕は、彼女に手を差し伸ばした。 僕:「僕の家もこの辺なんだ。 僕:近くの家なら、お母さんが知ってるかもしれないし、家においでよ!」 僕:そう言い彼女の手を引き、僕の家へと向かった。 僕:家に着き、母親に聞いたところ……やっぱりと言うべきか知っていた。 僕:恐るべし、ママさんネットワーク…… 僕:どうやら、最近引っ越してきたばかりらしく、年齢も僕と同じらしい。 僕:不思議な偶然があるものだ。 僕:母と僕で一緒に彼女を家へ送り届けると、彼女の母親にとても感謝され 僕:『学校も一緒になると思うから、この子のことをよろしくね?』と言われた。 僕:「うん!」と僕は迷うことなく答えた。 僕:そして、学校に登校する時は、いつもこの木に集合し、一緒に学校へ行った。 僕:そんな彼女は、中学生になる時に引っ越して行ってしまった。 僕:僕は心にポッカリ穴が空いてしまったように、虚しさを感じていた。 僕:彼女は別れる時 僕:『中学校を卒業する日、この木の下でまた会おうね』 僕:と僕に告げた。 0:回想終了 僕:そんな約束をした時から、僕はこの木を「約束の木」と呼んでいる。 僕:そして今日、僕は中学校を卒業した。 僕:急いでこの木のもとに来たけど…… 僕:誰も……居なかった…… 僕:「やっぱり……そうだよね……」 僕:心の何処かで思っていた。 僕:この約束を覚えているのは、僕だけなんじゃないのかと。 僕:「覚悟はしてたけど……やっぱり…寂しぃな……」 僕:木にもたれかかり、涙が零れないように上を見上げていた 僕:そんな時だった 僕:不意に僕の名前を呼ぶ声が聞こえた。 僕:声の方を見ると……彼女がいた。 僕:一目で分かった。あの笑顔が、昔と全然変わっていなかったから…… 僕:積もる話は多くあるけど……涙で声が出なかった。 僕:どうやら、この木を「約束の木」と呼んでいたのは 僕:僕だけではなかったようだ…… 僕:君に会えたら、話したいことがいっぱいあったんだ! 僕:溢れる気持ちを抑え、声をかける。 僕:「久しぶり!……あのね……」

僕:約束の木。 僕:近所の公園にある大きな木を、僕はそう呼んでいる 僕:この木をそう呼んでいるのは、僕だけかもしれないけど。 僕:あれは、僕がまだ小学生だった頃。この木の下でとある約束をした。 0:回想 僕:「ねぇ、どうしたの?」 僕:木の下でうずくまっている少女に、僕は声をかけていた。 僕:「どうして泣いてるの?迷子になっちゃった?」 僕:僕が声をかけたら、泣き出してしまった少女。 僕:とても焦った。 僕:まさか泣かれるとは思わなかったから。 僕:「どうしよう、どうしよう……」 僕:僕は迷った末に 僕:「大丈夫、君は1人じゃないよ?僕が一緒に居るよ!」 僕:と、彼女の隣に座り声をかけた。 僕:今でも、なんであんな事を言ったのか分からない。 僕:でも、幸いにも彼女は少し安心したようで、泣き止んでくれた。 僕:良かったぁー 僕:と、僕が胸をなでおろしていると 僕:『私…迷子になっちゃったの……』 僕:と、ポツリ、ポツリと少女が喋り出した。 僕:どうやら、家は近いはずなのだが、ここが何処なのか分からないらしい。 僕:「じゃあ僕が一緒に、君のお家を探してあげる!」 僕:そう言い僕は、彼女に手を差し伸ばした。 僕:「僕の家もこの辺なんだ。 僕:近くの家なら、お母さんが知ってるかもしれないし、家においでよ!」 僕:そう言い彼女の手を引き、僕の家へと向かった。 僕:家に着き、母親に聞いたところ……やっぱりと言うべきか知っていた。 僕:恐るべし、ママさんネットワーク…… 僕:どうやら、最近引っ越してきたばかりらしく、年齢も僕と同じらしい。 僕:不思議な偶然があるものだ。 僕:母と僕で一緒に彼女を家へ送り届けると、彼女の母親にとても感謝され 僕:『学校も一緒になると思うから、この子のことをよろしくね?』と言われた。 僕:「うん!」と僕は迷うことなく答えた。 僕:そして、学校に登校する時は、いつもこの木に集合し、一緒に学校へ行った。 僕:そんな彼女は、中学生になる時に引っ越して行ってしまった。 僕:僕は心にポッカリ穴が空いてしまったように、虚しさを感じていた。 僕:彼女は別れる時 僕:『中学校を卒業する日、この木の下でまた会おうね』 僕:と僕に告げた。 0:回想終了 僕:そんな約束をした時から、僕はこの木を「約束の木」と呼んでいる。 僕:そして今日、僕は中学校を卒業した。 僕:急いでこの木のもとに来たけど…… 僕:誰も……居なかった…… 僕:「やっぱり……そうだよね……」 僕:心の何処かで思っていた。 僕:この約束を覚えているのは、僕だけなんじゃないのかと。 僕:「覚悟はしてたけど……やっぱり…寂しぃな……」 僕:木にもたれかかり、涙が零れないように上を見上げていた 僕:そんな時だった 僕:不意に僕の名前を呼ぶ声が聞こえた。 僕:声の方を見ると……彼女がいた。 僕:一目で分かった。あの笑顔が、昔と全然変わっていなかったから…… 僕:積もる話は多くあるけど……涙で声が出なかった。 僕:どうやら、この木を「約束の木」と呼んでいたのは 僕:僕だけではなかったようだ…… 僕:君に会えたら、話したいことがいっぱいあったんだ! 僕:溢れる気持ちを抑え、声をかける。 僕:「久しぶり!……あのね……」