台本概要

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タイトル 光拳の炭田
作者名 あまくケイ  (@amak0331)
ジャンル コメディ
演者人数 5人用台本(男2、女2、不問1)
時間 10 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 光拳(こうけん)の炭田

時は昔(?)
真倭学園生徒会に支配されたこの時代
1人の若者、光る拳をうならせて、生徒会の門を叩き割る

10分程度
「厄介相談部の日常」の拙作パロディもの
ノリで書いた夢オチコメディファンタジー台本です

物語の展開が崩れないアドリブは可
語尾変更、言い回し変更など可



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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
炭田 31 炭田 永久(すみだ とわ) 不良高校生 真倭(しんわ)学園生徒会に殴り込みに来た
天宮 29 天宮 茂(あまみや しげる) 目立たずに生きたい高校生 ツッコミ役
三柴 不問 24 三柴(みしば) 自由奔放な先生
星凪 29 星凪 霧香(ほしなぎ きりか) 女王気質な生徒会役員
冥咲 31 冥咲 灯子(めいさき とうこ) 中二病系の生徒会役員
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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三柴:時は昔?……だと思うよ! 三柴:真倭(しんわ)学園が支配したこの時代、1人の若者、ここにあらわるぅ! 炭田:ほぁああああああああ!  炭田:おうおうおうおうおう!! 炭田:きいーーーてんのかてめえらぁ!! 炭田:俺こそは、真倭(しんわ)学園をぶっつぶす男ぉ! 炭田:光拳(こうけん)の炭田様ダァアアア!!!!!! 天宮:……えっ? 天宮:……え、なにこれ? 炭田:おおおい! なぁぁぁにぼさっとしてんだ天宮ぁ! 天宮:おお炭田!? いや、だって、この状況、どうなってんだ? 炭田:嘘だろぉ!? まさか、忘れちまったのかぁ!? 天宮:何が!? 炭田:俺達不良グループは、あの真倭学園の生徒会どもに散々痛い目みてきてんだ! だからこうやってわざわざ殴り込みにきてんだろうがよぉ!? 天宮:……ん?!  炭田:なんだよ!? 天宮:……俺、不良グループなの? 炭田:ったりめーだろうが! 天宮:ここって、学校? 炭田:そうだ!! 天宮:……いや、だって……こんなでかい建物だっけ? というか、なんかファンタジー世界っていうか 炭田:ふぁんた? 飲みてえなら自分で買ってきやがれ!! 天宮:いやいやそういう意味じゃなくて! 炭田:あーーん!? まさか俺をパシリに使うっていいたいのかぁ!? 天宮:なんでそうなる!? 落ち着けって! 炭田:ったく、まあいいや……。ってことでてめぇらぁ! 準備できたやつから、かかってきやがれぇ!! 天宮:……どうなってんのよもう 0:真倭学園 生徒会 冥咲:光拳(こうけん)の炭田…………もうここまで来たのね 星凪:何よ? 冥咲さん、日和(ひよ)ってんの? 冥咲:私に日和るという文字は存在しないわ。冥(めい)の名にかけてね 星凪:あっそ 星凪:言っとくけど、たかが不良なんかで怖気づくほど、生徒会は甘くないのよ 冥咲:分かっているわ。でも……炭田くんは、侮れない 星凪:やっぱりびびってんじゃないの 冥咲:いいえ! 彼は……私の技を受け止めることができた存在。過小評価しようものなら、足元をすくわれる 星凪:その物言い……なんていうか、こう…………シャクにさわるわねぇ 冥咲:私は、事実を言っているだけよ 冥咲:真倭学園生徒会の覆される日、もしかしたらそれは、今日かもしれない 星凪:学校が潰れるっていいたいの? 冥咲:もちろん、生徒会へ力を尽くすわ。私の闇に従って、どこまでも進むのみ 星凪:……なんかやっぱり腹立つわ、その言い方! 三柴:ストーーーーーップ! 星凪:み、三柴先生!? 冥咲:本当にあなた、どことなく現れるわね 三柴:なーに。生徒同士のトラブルなら、この三柴の出番さ! 星凪:いっつもちゃらんぽらんな人が何いってんだか 三柴:そんなことはないぞ! なんだぁ噂に聞いたんだが……キラキラに光る拳! 不良グループを背負う若き総隊長! その生徒、侮れないね……厄介事として放ってはおけない! 冥咲:それは、協力をしてくれる、ということ? 三柴:モチのロォォン! 星凪:はぁ……でも、ここまで生徒会も押されるとは、情けないわね 三柴:そういうことを言うものじゃないぞ、星凪! 大体は「ふっ、なんとでもなるわ」なんて思っている奴が、いっちばーん、なんか、その、危ない目にあうように出来ているのだ世の中は! 冥咲:世の中……そう、世の中には、怪異という危険があふれかえって…… 三柴:(かぶせる)というわけで! まぁ生徒二人を危険な目にあわせるわけにもいかん! ここは先発として、私がみずからいってこよう! 冥咲:気を付けて、三柴 三柴:三柴先生と呼べばかものおおおおおおおおお! 冥咲:ひぃぃ! 0:すると、突然扉がけり破られる 炭田:ここかぁ!! 生徒会はぁ!! 冥咲:っ! 炭田くん……! 天宮:あ! 冥咲! それに、星凪と、三柴先生……? 天宮:えっ、どうなってんのこれ? ……冥咲は、生徒会にいるってこと? 炭田:よう、灯子……元気そうじゃねえか 炭田:ただ、お堅い場所にいるせいか、顔が冷たそうにもみえる 冥咲:それは炭田くんの勘違いよ 三柴:おぉ~。ここに、因縁のある二人が相対(あいたい)するってわけか!  星凪:なんで他人事なのよ 天宮:……ていうか、なんでこんなに会話が成立してるんだ……? 明らかにおかしいだろ? 星凪:何がおかしいの?  天宮:いや全部でしょ! ここ大体、学校じゃないだろ!? 炭田:あ? 三柴:いや学校だぞ? 星凪:あんた馬鹿じゃないの? 冥咲:天宮君……ついに気がおかしくなったのね 天宮:なんでだよ!! 天宮:(……はっ! そうか……! これ。怪異の仕業か!?) 天宮:(星凪が前に言ってた、ノートの世界に行ってたとか、なんとか……それが怪異の仕業って冥咲が言ってたような……もしかしたらそれと似たような怪異なのかもしれない……よくわからないけど! よくわからない状況だし、それしか浮かばない!) 天宮:なぁ、これ、もしかしたら怪異の仕業じゃないか!? 冥咲:……ごめんなさい。天宮君……あなたの言っている事が何一つ理解できないわ 天宮:そんなにですか? 星凪:怪異? 天宮君、そんな現実味のないこと言わないでくれる? 天宮:現実味のないところで、現実味のない星凪に言われるとは……やっぱりみんな、どうもおかしくなってんだな 炭田:さぁぁぁぁ! とっととぶっつぶしてやらああ!! 三柴:おっと! そうはさせない! 炭田:かーっ! センコーが生徒の邪魔してんじゃねえ!  三柴:君にとっては「俺の不良道を邪魔するな!」と言いたいんだろうが、それをしてしまえばたぶん私はクビになる! 星凪:いつでもクビになりそうな気がするけどねー三柴先生って 三柴:だまらっしゃい! それもつまりここで挽回しようじゃないか! 三柴:ハリセン術 第一番!「ハリセンスラァァァァッシュ!」 炭田:おおっとぉ! させねえよ! 炭田:白光拳術(はっこうけんじゅつ) その1 「仏血義理(ぶっちぎり)」! 炭田:だあああああああああ! 三柴:ぬほおおおお! ハリセンをぶっちぎられたああああああ! 星凪:あぁ…もう…なに「ぶっちぎり」って。漢字に適当なルビふってるんでしょどうせ!!  炭田:文句あんならかかってこいやぁ!! 星凪:っ! 生意気に荒らしてくるじゃないの! 炭田:ああん!? その竹刀はただの飾りかぁ! 星凪:くー! 舐めてくれるじゃない! 天宮:……あのー…… 星凪:邪魔するなら、あんたから!!! 天宮:へ!? 星凪:っっっっ、この技、正直使うだけでムズムズするんだけど……!! 仕方ない! 星凪:「ホーリーテンペスト」!!! 炭田:っ! 天宮!! ぐっ、がああああ!! 天宮:お、おい!炭田! 炭田:っ……やるじゃねえかよ、星凪霧香…… 天宮:お前……俺をかばって 三柴:あ、熱い展開、男の友情、ゆくすえはBのLか!? 炭田:……へへ。仲間は大事にしねえとな 天宮:かばう必要なんてなかったろ! 炭田:わりいな、体が先に動いちまってよ 炭田:……高橋の影響かな……はは 炭田:もっと、てめえと色んな話、してみたかったぜ、天宮……ガクリ 三柴:炭田、戦闘不能!! 星凪の勝ち!! 天宮:お、おい! 炭田! 炭田あああああああああああ!! 星凪:はー、暑苦しい 三柴:となると、残るは天宮1人だけか…… 冥咲:いただくわ 三柴:ぐっ……、めいさき……!? 冥咲:冥花(めいか)術 第1番「闇の強打(きょうだ)」 冥咲:三柴先生、あなたには一度、目をつぶってもらう 三柴:お、おぉ……いい、パンチ……ガクリ 星凪:三柴先生!?  星凪:冥咲さん……何のつもり 冥咲:御覧の通りよ 星凪:何をやってるかって聞いてんの! 冥咲:『何をやってるか』? 自分でそれを分かっていなきゃ、こんなことしないわ 星凪:あなたっ! 生徒会に歯向かう気!? 冥咲:酷い目を受けているのは、炭田くんだけじゃない。我が眷属(けんぞく)をしたがえる部室も……生徒会に奪われてしまった 天宮:……え!? 部室がどうかしたの!? 冥咲:貴方が知ることではないわ、それだけ、真倭学園の闇は、深いということよ 天宮:……お、おう? 星凪:学園を崩壊させるつもりなの? 冥咲:それが、我が冥に従うことであるならば、全うするまで! 星凪:見損なったわ……あなた、前々からムカついてたし……生徒会に入って大人しくなったと思えば、このつもりだったのね? 星凪:なら容赦はしないわ! 星凪:喰らいなさい! 「ホーリーテンペスト」!!! 天宮:どぉ……! すんげー迫力…… 三柴:そう、あれが星凪の、本気だ…… 天宮:って三柴先生!? 大丈夫なの!? 三柴:はは……教師をなめるでない 天宮:……あれ? 冥咲が、居ない? 星凪:っ!?  天宮:あ、辺りが暗く!? 冥咲:黒(くろ)に報(むく)いよ 冥咲:闇夜(やみよ)の魔(ま)を刻(きざ)み 冥咲:その名(な)を、永久(えいきゅう)の冥王(めいおう)に返還(へんかん)せん……! 星凪:っ! 後ろ!? 冥咲:こくま えん・かっ・さーつ! 三柴:おおっとぉ! 星凪の背後から、冥咲が襲い掛かってきたぁ! 冥咲:とりゃぁあああああ! 炭田:っ! 冥咲:っ!? 炭田君! 三柴:あーなんと! 炭田氏起き上がっていた! 三柴:さっそうと星凪をかばう!! 三柴:しかし、冥咲の攻撃が、炭田の顔面にいいいいいいいいい! 炭田:ごふううううううううっ!!! 0:吹き飛ばされる炭田 冥咲:あなた……なぜ、星凪さんをかばったの!? 炭田:……へ、へへ……相変わらず、良い蹴りしてやがるぜ、灯子…… 冥咲:そんなにボロボロになってまで……! 炭田:……仲間割れは、するもんじゃねえぜ…… 冥咲:……! 炭田:てめえの顔、ちょっとばかし暗かったからな…… 炭田:腐れ縁を、なめちゃいけねえ…… 星凪:……そこまで身体を張って、なぜそんなことが出来るの!?  炭田:高橋が居た生徒会だからな……。もしかしたら、悪い奴ばっかりじゃねえかもしれない。事実、星凪……てめえとまじえて、よく分かったぜ…… 星凪:……炭田君 冥咲:でも、何と言われようと、私はもう手を染めている 冥咲:ここで引くわけにはいかないわ! 炭田:向かってくるか……灯子…… 炭田:なら、この光る拳で、教えてやるぜ……! 冥咲:良いわ……! その光、冥(めい)の力で、破ってあげる! 炭田:行くぜ灯子おおおおおおおおおおおお!! 0: 三柴:堕ちた冥咲、揺れる星凪、二度も身体を張った炭田! 三柴:未だにわけの分からない展開に戸惑う天宮! 三柴:光のパンチと闇のキックが、生徒会でこだまする! 三柴:いったい、この話はどうなるのか!?  三柴:次回「光拳(こうけん)の炭田」  三柴:「さらば、光の拳」…… 炭田:だーーっ! やっぱりこれ、光るだけじゃねえかああああああ!! 0: 天宮:ってどーーーーーーいうことおおおおおお!? 天宮:……あれ?……夢? 天宮:……はぁ、びっくりした…… 天宮:……多分、人生で一番、意味の分からない夢だった気がする…… 天宮:……学校、行くか

三柴:時は昔?……だと思うよ! 三柴:真倭(しんわ)学園が支配したこの時代、1人の若者、ここにあらわるぅ! 炭田:ほぁああああああああ!  炭田:おうおうおうおうおう!! 炭田:きいーーーてんのかてめえらぁ!! 炭田:俺こそは、真倭(しんわ)学園をぶっつぶす男ぉ! 炭田:光拳(こうけん)の炭田様ダァアアア!!!!!! 天宮:……えっ? 天宮:……え、なにこれ? 炭田:おおおい! なぁぁぁにぼさっとしてんだ天宮ぁ! 天宮:おお炭田!? いや、だって、この状況、どうなってんだ? 炭田:嘘だろぉ!? まさか、忘れちまったのかぁ!? 天宮:何が!? 炭田:俺達不良グループは、あの真倭学園の生徒会どもに散々痛い目みてきてんだ! だからこうやってわざわざ殴り込みにきてんだろうがよぉ!? 天宮:……ん?!  炭田:なんだよ!? 天宮:……俺、不良グループなの? 炭田:ったりめーだろうが! 天宮:ここって、学校? 炭田:そうだ!! 天宮:……いや、だって……こんなでかい建物だっけ? というか、なんかファンタジー世界っていうか 炭田:ふぁんた? 飲みてえなら自分で買ってきやがれ!! 天宮:いやいやそういう意味じゃなくて! 炭田:あーーん!? まさか俺をパシリに使うっていいたいのかぁ!? 天宮:なんでそうなる!? 落ち着けって! 炭田:ったく、まあいいや……。ってことでてめぇらぁ! 準備できたやつから、かかってきやがれぇ!! 天宮:……どうなってんのよもう 0:真倭学園 生徒会 冥咲:光拳(こうけん)の炭田…………もうここまで来たのね 星凪:何よ? 冥咲さん、日和(ひよ)ってんの? 冥咲:私に日和るという文字は存在しないわ。冥(めい)の名にかけてね 星凪:あっそ 星凪:言っとくけど、たかが不良なんかで怖気づくほど、生徒会は甘くないのよ 冥咲:分かっているわ。でも……炭田くんは、侮れない 星凪:やっぱりびびってんじゃないの 冥咲:いいえ! 彼は……私の技を受け止めることができた存在。過小評価しようものなら、足元をすくわれる 星凪:その物言い……なんていうか、こう…………シャクにさわるわねぇ 冥咲:私は、事実を言っているだけよ 冥咲:真倭学園生徒会の覆される日、もしかしたらそれは、今日かもしれない 星凪:学校が潰れるっていいたいの? 冥咲:もちろん、生徒会へ力を尽くすわ。私の闇に従って、どこまでも進むのみ 星凪:……なんかやっぱり腹立つわ、その言い方! 三柴:ストーーーーーップ! 星凪:み、三柴先生!? 冥咲:本当にあなた、どことなく現れるわね 三柴:なーに。生徒同士のトラブルなら、この三柴の出番さ! 星凪:いっつもちゃらんぽらんな人が何いってんだか 三柴:そんなことはないぞ! なんだぁ噂に聞いたんだが……キラキラに光る拳! 不良グループを背負う若き総隊長! その生徒、侮れないね……厄介事として放ってはおけない! 冥咲:それは、協力をしてくれる、ということ? 三柴:モチのロォォン! 星凪:はぁ……でも、ここまで生徒会も押されるとは、情けないわね 三柴:そういうことを言うものじゃないぞ、星凪! 大体は「ふっ、なんとでもなるわ」なんて思っている奴が、いっちばーん、なんか、その、危ない目にあうように出来ているのだ世の中は! 冥咲:世の中……そう、世の中には、怪異という危険があふれかえって…… 三柴:(かぶせる)というわけで! まぁ生徒二人を危険な目にあわせるわけにもいかん! ここは先発として、私がみずからいってこよう! 冥咲:気を付けて、三柴 三柴:三柴先生と呼べばかものおおおおおおおおお! 冥咲:ひぃぃ! 0:すると、突然扉がけり破られる 炭田:ここかぁ!! 生徒会はぁ!! 冥咲:っ! 炭田くん……! 天宮:あ! 冥咲! それに、星凪と、三柴先生……? 天宮:えっ、どうなってんのこれ? ……冥咲は、生徒会にいるってこと? 炭田:よう、灯子……元気そうじゃねえか 炭田:ただ、お堅い場所にいるせいか、顔が冷たそうにもみえる 冥咲:それは炭田くんの勘違いよ 三柴:おぉ~。ここに、因縁のある二人が相対(あいたい)するってわけか!  星凪:なんで他人事なのよ 天宮:……ていうか、なんでこんなに会話が成立してるんだ……? 明らかにおかしいだろ? 星凪:何がおかしいの?  天宮:いや全部でしょ! ここ大体、学校じゃないだろ!? 炭田:あ? 三柴:いや学校だぞ? 星凪:あんた馬鹿じゃないの? 冥咲:天宮君……ついに気がおかしくなったのね 天宮:なんでだよ!! 天宮:(……はっ! そうか……! これ。怪異の仕業か!?) 天宮:(星凪が前に言ってた、ノートの世界に行ってたとか、なんとか……それが怪異の仕業って冥咲が言ってたような……もしかしたらそれと似たような怪異なのかもしれない……よくわからないけど! よくわからない状況だし、それしか浮かばない!) 天宮:なぁ、これ、もしかしたら怪異の仕業じゃないか!? 冥咲:……ごめんなさい。天宮君……あなたの言っている事が何一つ理解できないわ 天宮:そんなにですか? 星凪:怪異? 天宮君、そんな現実味のないこと言わないでくれる? 天宮:現実味のないところで、現実味のない星凪に言われるとは……やっぱりみんな、どうもおかしくなってんだな 炭田:さぁぁぁぁ! とっととぶっつぶしてやらああ!! 三柴:おっと! そうはさせない! 炭田:かーっ! センコーが生徒の邪魔してんじゃねえ!  三柴:君にとっては「俺の不良道を邪魔するな!」と言いたいんだろうが、それをしてしまえばたぶん私はクビになる! 星凪:いつでもクビになりそうな気がするけどねー三柴先生って 三柴:だまらっしゃい! それもつまりここで挽回しようじゃないか! 三柴:ハリセン術 第一番!「ハリセンスラァァァァッシュ!」 炭田:おおっとぉ! させねえよ! 炭田:白光拳術(はっこうけんじゅつ) その1 「仏血義理(ぶっちぎり)」! 炭田:だあああああああああ! 三柴:ぬほおおおお! ハリセンをぶっちぎられたああああああ! 星凪:あぁ…もう…なに「ぶっちぎり」って。漢字に適当なルビふってるんでしょどうせ!!  炭田:文句あんならかかってこいやぁ!! 星凪:っ! 生意気に荒らしてくるじゃないの! 炭田:ああん!? その竹刀はただの飾りかぁ! 星凪:くー! 舐めてくれるじゃない! 天宮:……あのー…… 星凪:邪魔するなら、あんたから!!! 天宮:へ!? 星凪:っっっっ、この技、正直使うだけでムズムズするんだけど……!! 仕方ない! 星凪:「ホーリーテンペスト」!!! 炭田:っ! 天宮!! ぐっ、がああああ!! 天宮:お、おい!炭田! 炭田:っ……やるじゃねえかよ、星凪霧香…… 天宮:お前……俺をかばって 三柴:あ、熱い展開、男の友情、ゆくすえはBのLか!? 炭田:……へへ。仲間は大事にしねえとな 天宮:かばう必要なんてなかったろ! 炭田:わりいな、体が先に動いちまってよ 炭田:……高橋の影響かな……はは 炭田:もっと、てめえと色んな話、してみたかったぜ、天宮……ガクリ 三柴:炭田、戦闘不能!! 星凪の勝ち!! 天宮:お、おい! 炭田! 炭田あああああああああああ!! 星凪:はー、暑苦しい 三柴:となると、残るは天宮1人だけか…… 冥咲:いただくわ 三柴:ぐっ……、めいさき……!? 冥咲:冥花(めいか)術 第1番「闇の強打(きょうだ)」 冥咲:三柴先生、あなたには一度、目をつぶってもらう 三柴:お、おぉ……いい、パンチ……ガクリ 星凪:三柴先生!?  星凪:冥咲さん……何のつもり 冥咲:御覧の通りよ 星凪:何をやってるかって聞いてんの! 冥咲:『何をやってるか』? 自分でそれを分かっていなきゃ、こんなことしないわ 星凪:あなたっ! 生徒会に歯向かう気!? 冥咲:酷い目を受けているのは、炭田くんだけじゃない。我が眷属(けんぞく)をしたがえる部室も……生徒会に奪われてしまった 天宮:……え!? 部室がどうかしたの!? 冥咲:貴方が知ることではないわ、それだけ、真倭学園の闇は、深いということよ 天宮:……お、おう? 星凪:学園を崩壊させるつもりなの? 冥咲:それが、我が冥に従うことであるならば、全うするまで! 星凪:見損なったわ……あなた、前々からムカついてたし……生徒会に入って大人しくなったと思えば、このつもりだったのね? 星凪:なら容赦はしないわ! 星凪:喰らいなさい! 「ホーリーテンペスト」!!! 天宮:どぉ……! すんげー迫力…… 三柴:そう、あれが星凪の、本気だ…… 天宮:って三柴先生!? 大丈夫なの!? 三柴:はは……教師をなめるでない 天宮:……あれ? 冥咲が、居ない? 星凪:っ!?  天宮:あ、辺りが暗く!? 冥咲:黒(くろ)に報(むく)いよ 冥咲:闇夜(やみよ)の魔(ま)を刻(きざ)み 冥咲:その名(な)を、永久(えいきゅう)の冥王(めいおう)に返還(へんかん)せん……! 星凪:っ! 後ろ!? 冥咲:こくま えん・かっ・さーつ! 三柴:おおっとぉ! 星凪の背後から、冥咲が襲い掛かってきたぁ! 冥咲:とりゃぁあああああ! 炭田:っ! 冥咲:っ!? 炭田君! 三柴:あーなんと! 炭田氏起き上がっていた! 三柴:さっそうと星凪をかばう!! 三柴:しかし、冥咲の攻撃が、炭田の顔面にいいいいいいいいい! 炭田:ごふううううううううっ!!! 0:吹き飛ばされる炭田 冥咲:あなた……なぜ、星凪さんをかばったの!? 炭田:……へ、へへ……相変わらず、良い蹴りしてやがるぜ、灯子…… 冥咲:そんなにボロボロになってまで……! 炭田:……仲間割れは、するもんじゃねえぜ…… 冥咲:……! 炭田:てめえの顔、ちょっとばかし暗かったからな…… 炭田:腐れ縁を、なめちゃいけねえ…… 星凪:……そこまで身体を張って、なぜそんなことが出来るの!?  炭田:高橋が居た生徒会だからな……。もしかしたら、悪い奴ばっかりじゃねえかもしれない。事実、星凪……てめえとまじえて、よく分かったぜ…… 星凪:……炭田君 冥咲:でも、何と言われようと、私はもう手を染めている 冥咲:ここで引くわけにはいかないわ! 炭田:向かってくるか……灯子…… 炭田:なら、この光る拳で、教えてやるぜ……! 冥咲:良いわ……! その光、冥(めい)の力で、破ってあげる! 炭田:行くぜ灯子おおおおおおおおおおおお!! 0: 三柴:堕ちた冥咲、揺れる星凪、二度も身体を張った炭田! 三柴:未だにわけの分からない展開に戸惑う天宮! 三柴:光のパンチと闇のキックが、生徒会でこだまする! 三柴:いったい、この話はどうなるのか!?  三柴:次回「光拳(こうけん)の炭田」  三柴:「さらば、光の拳」…… 炭田:だーーっ! やっぱりこれ、光るだけじゃねえかああああああ!! 0: 天宮:ってどーーーーーーいうことおおおおおお!? 天宮:……あれ?……夢? 天宮:……はぁ、びっくりした…… 天宮:……多分、人生で一番、意味の分からない夢だった気がする…… 天宮:……学校、行くか