台本概要

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タイトル 四天王+α
作者名 煮成 焼也(ニルナリヤクナリ)  (@nalinirunali)
ジャンル コメディ
演者人数 5人用台本(男1、不問4)
時間 10 分
台本使用規定 台本説明欄参照
説明 ◎コメディー台本

◎15~20分程度

☆約束☆
※前読み非推奨台本です。できれば、前読み無しでお願いします。

・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。

・配信名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。コメント等に連絡いただけたら助かります。(覗きに行きたいので…)

・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。

・みんなで楽しく声劇をしましょう!!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
不問 43 炎のバーニン。自称四天王。ツッコミ。
不問 30 氷のフロズン。自称四天王。
不問 29 水のアークア。自称四天王。
不問 30 風のビュンビュン丸。自称四天王。
オネエ 32 オネエのカマ王。自称四天王。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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炎:おい、みな集まったか? 氷:あぁ。準備はできている。 風:ここに。 水:さっさと始めようよ。四天王会議を。 オネエ:そうね。早く始めましょ? 炎:今回の四天王会議の議題はだな… 氷:おい、ちょっと待て。いまなんか変なの混(ま)じってなかったか? 水:え…?確かに。なんか変なの混(ま)じってたような…。 オネエ:あら?そうかしら?いつも通りと思うけど? 風:そうでござるよな?拙者(せっしゃ)は何も感じなかったでござるよ? 水:いつも通り4人いたよね…? 氷:…気のせいか? 炎:(何かに気づく)…おい、五人いないか? 水:あ、本当だ…! オネエ:あら!ホントだわ!! 風:なんと!! 氷:おい、ちょっと待て。じゃあ、なんだ?この中に四天王じゃないやつがいるってのか!? 炎:ああ。そうなるだろうな。 水:ちなみに聞くけど最後に全員が集まったのはいつだっけ? オネエ:えっと…だいぶ前よね? 風:確か…500年前くらいでござるか? 氷:だいぶ間(ま)が空いたよな。 炎:つまり、最後に会ったのも500年前…。 水:もう、はじめましてに近いよね。 オネエ:そうね。 炎:…だが、オレは四天王じゃない奴がわかったかもしれん。 氷:なにっ!? 水:ほんと!? オネエ:んまぁ!! 風:なんと!? 炎:それは…お前だ!!そこのオカマ!! 0:(全員がオネエを見る) オネエ:あたし? 炎:そうだ!見てみろ!全員何かしらの属性(ぞくせい)を持っているのに、お前だけ異質(いしつ)なんだよ!! オネエ:あら、そんな事ないわよ。 炎:ちなみに、オレは炎のバーニンだ。お前は? 氷:氷のフロズンだ。お前は? 水:水のアークアだよ?君は? 風:拙者(せっしゃ)は風のビュンビュン丸でござる。では、大(おお)トリ、どうぞ。 オネエ:オネエのカマ王よ? 炎:ほら、見ろ!! 氷:ホントだ!こいつ、属性(ぞくせい)も名前も私達となんか違う!! 水:そういえば、見た目もなんかボクらと違う!お前、メイクで誤魔化(ごまか)してるけど、人間か!! 風:なんと面妖(めんよう)な…! 全員からの視線にオネエは不敵に笑う。 オネエ:ふふっ、まさか、ここでも同じような扱いを受けるなんてね。 氷:同じような扱い…だと? オネエ:(泣きながら)あたしはね…こんなナリだから、人間界でも除(の)け者にされてきたの。ひたすら、いろんな所を渡り歩いてきたわ。サイクロプスが歩き回る森、クラーケンが住む海、ドラゴンが住む山…。 氷:やばい所ばかり、渡ってきたな。 オネエ:疲れ果て、倒れたあたし。もうだめかと思ったわ。そんな時、救ってくれたのが、魔王様だったのよ。 水:そんな過去が…。 オネエ:あたしは魔王様の為に力を磨(みが)き、高め、研ぎ澄(とぎす)ましてきたわ。 風:主君(しゅくん)の為に力を付けるとは…なんという武士(もののふ)よ。 オネエ:そして、手に入れたのが…この技よっ!!!!悪神魔拳(おかまけん)っ!!!! 炎:なんだ!!いまの技はっ!!衝撃波(しょうげきは)で、あそこの山えぐれたぞ!! 水:あぁ…ドラゴンたちが蚊取(かと)り線香にやられる蚊(か)のように落ちていく…。 オネエ:魔王様…愛してるわぁ。 氷:ここまでくると…愛ってすげぇな。 炎:むしろ、愛でこんなこと出来んのか…。 水:あれ?でも、魔王様って確か男… 風:しっ!多分、それは触(ふ)れちゃだめなやつでござる! オネエ:どうかしら?これでも、まだ、あたしが四天王ではないと? 炎:たしかに。こんな威力の中ボスなんている訳ないしな。 氷:じゃあ、このオカマは四天王なのか…。嘘だろ…。 0:(瞬時に氷のフロズンをつかむオネエ。) オネエ:あらん?文句を言うのはこのお口(くち)かしらぁん?熱いチッスで溶かしちゃうわよ? 氷:許してくだふぁい。 水:ってことは、この中の三人の誰かってことか。 氷:おい、さりげなく自分を外すな。 風:しかし、他に誰か思い当たる者など… オネエ:あたし、思ったこと言っていいかしら? 炎:なんだ?言ってみろ、カマ王。 オネエ:氷と水ってすごく似てない? 0:(全員驚く。) 炎:たしかに。 風:同じような属性(ぞくせい)が被(かぶ)るなんて四天王としてあるまじき事でござるな。 氷:いや、私は四天王だぞ!! 水:そうだよ!!ボクだって四天王なんだから!! 炎:ならば、お前達の実力をオレらに見せてみろ!! 氷:ふん、造作(ぞうさ)もない。見てろ!アイスプリズン!! 風:おぉ〜!氷の牢屋(ろうや)でござるか! 氷:この技に捕(とら)えられると四肢の感覚を奪(うば)われ、最後は氷漬(こおりづ)けにする! オネエ:これは、いくら勇者と言えど捕まったら終わりね。 炎:次!水のやつ! 水:アークアだよ!見てろ〜!ウォーターケージ!! 風:おぉ〜!水の檻(おり)でござるか! 水:この檻(おり)は捕まったが最後!相手は動きが鈍(にぶ)くなり、溺(おぼ)れ死ぬ!! オネエ:これは、いくら勇者と言えど捕まったら終わりね。 炎:同じやつーーー!!!!なんなんだ、お前ら!!一瞬(いっしゅん)デジャブかと思ったわ!!あれ?ループしてんのかな?って思ったわ!! 氷:いや、そんな事、言われても…。 水:たまたま、技が被(かぶ)っちゃったんだから、しょうがないじゃん。 炎:もうちょっとさ、なんとかなっただろ!?特に水ぅっ!!お前、氷の奴の技、見てたじゃん!!もうちょっと、ひねる事できただろ!? 水:だって、得意技なんだから、しょうがないじゃん。なら、他の技、見せてあげるよ!!ウォータードラゴン!! 風:おお!!水の竜でござるか!! 炎:ほら!やればできるじゃん!! オネエ:この竜が勇者を襲うわけね?素晴らしいわぁん。 水:どうだ! 炎:うん、素晴らしいよ。拍手(はくしゅ)もんだ!な、氷の奴! 氷:私もできるぞ?アイスドラゴン。 0:(フロズンが氷の竜をすでに作っている。) 炎:台無しだよ!なんでお前も張り合(はりあ)ってんの!? 氷:だって、これ出来ないと四天王になれないんだろ!? 炎:いや、そんな事ねぇよ!? 風:これは…力は同格(どうかく)でござるな。 オネエ:でも、力が同じって事は、もし、どっちかが四天王でも同じ力量(りきりょう)持ってるんだから、二人共、四天王って事じゃない? 炎:って事は… 風:拙者(せっしゃ)か、おぬしか… 炎:いや、その前に、さっきから気になってたんだけど、お前の話し方… 風:なんでござる? 炎:お前の話し方、それ、忍者か何かか? 風:そのとおり!!拙者(せっしゃ)は風のビュンビュン丸!!風を操(あやつ)る忍者でござる!! 炎:忍者って…手下のイメージないか? 氷:たしかに。 水:言われてみるとそうだね。 オネエ:まさか、あなた… 風:違うでござる!拙者(せっしゃ)は四天王が一人!風のビュンビュン丸でござる! 炎:いや、でもよ、名前のビュンビュン丸ってのも… 氷:四天王でビュンビュン丸か…。 水:たしかに、四天王戦で出てきてビュンビュン丸は、なんか盛り上がらないよね。 オネエ:こら、あなた達!そんなこと言わないの!ビュンちゃんだって立派な名前じゃない! 風:(泣きながら)ビュン…ま…は…ビュンビュン丸は…悪くないもん!かっこいい名前だもん! 炎:え、ちょっと…? 風:ビュンビュン丸は…ビュンビュン丸は魔王様が付けてくれたんだもんっ!! 氷:ま、魔王様が!? 風:もとは…ストーム・テンペスト・ハリケーンって名前だったけど… 炎:いや、ビュンビュン丸よりかっこよくね? 風:魔王様が、拙者(せっしゃ)のために一生懸命(いっしょうけんめい)考えてつけてくれたんだもん!! 水:魔王様がつけたんだ…ビュンビュン丸…。 オネエ:あぁん!ビュンビュン丸!いい響(ひび)きだわぁん! 炎:待て待て待て!じゃあ、お前、魔王様と面識(めんしき)あるのか!? 風:あるもんっ!魔王様に頭もなでてもらったもん! 炎:おい、お前、語尾(ごび)が暴走してるぞ? 風:だって…魔王様が忍者と言ったら「一人称は拙者(せっしゃ)」「語尾(ごび)はござる」をつけないとって…。 氷:魔王様の趣味が大暴走してるな。 水:魔王様、ジャパニメーション大好きだもんね。 オネエ:さすが、魔王様だわ!きゃー!好き!抱きしめたい!骨まで愛して!魔王様!! 炎:…なるほど。つまり、残るはオレか。 氷:そうなるな。あと、怪しいのはお前だけだ。 水:さぁ、正体を明かしなよ!炎の…えっと。 炎:バーニンだ。しかし、貴様ら全員が四天王の証拠を出しているかもしれんが、オレには四天王たる決定的な証拠(しょうこ)がある。 オネエ:なんですって!? 風:そ、その証拠とはいったい… 炎:この写真を見ろ。 0(そこには魔王とバーニンが握手をし、カメラ目線でにこやかに笑っている様子が写っている。) 氷:こ、これは魔王様か!? 水:しかも、見て!魔王様の顔!こんなに笑顔な魔王様、ボク見た事ないよ。 オネエ:あ、あなた一体、何者なの!? 炎:オレは炎のバーニン。魔王様、いや、魔王と戦い、お互いを認めあった魔王のライバルである!! 風:え!!ま、魔王様と対等に戦ったでござるか!? 炎:その通り。だが、奴との戦いは一筋縄(ひとすじなわ)ではいかなくてな、三日三晩(みっかみばん)戦い、死闘の末(しとうのすえ)、共闘(きょうとう)の道を選んだのよ。奴の…魔王の最後の壁としてな。 氷:な、なんだと…。 水:ま、魔王様にそんな相手がいただなんて…! オネエ:でも、この写真、お互いに自信に満(み)ち溢(あふ)れた顔をしてあるわ。 風:まさに、お互いの力を認めあった者同士の熱い顔でござる。 炎:これでも、まだ、オレを疑うか?お前達。 氷:い、いえ…。 水:でも、最後の一人も四天王ってなると…  氷:結局、誰が四天王じゃないんだ? オネエ:…もう、いいじゃない。 水:え? オネエ:あたし達が、いがみ合っても魔王様は喜ばない。そう思わない?みんな。 炎:ふん、そうだな。 風:そのとおりでござる…。 氷:そうだ!魔王様は四天王である我らを求めているのではない。勇者を倒せる精鋭(せいえい)を求めているのだ。 水:そうだよ!ボク達、みんなすごかったよね!?これだけの戦力が魔王様の元(もと)に集まってるんだ!!魔王軍、最強じゃないか!! 風:そうでござるよ!!勇者なんてさらし首にしてやるでござる! 炎:では、みな行くぞ!我ら、四天王、いや五天王(ごてんのう)で!! 全員:おおーーーーー!! 0:【※注意※】 0:ここから先はネタバレがあります 0:なので 0:前読みされてたらUターンでお願いします。 0:なにとぞ 0:なにとぞ 0:よろしくおねがいします。 0:では 0:オチまで 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0:3 0:2 0:1 0:GO!! 0:(こっそり戻ってくる炎のバーニン。) 炎:…もう、誰もいないな? 0:(炎のバーニンが辺りを見回す。) 0:(おかえりなさい。炎のバーニンさん。おや?なんだか口調が田舎モンになってきてませんか?なってきてますよね?さぁ…田舎モンにな〜れ♪) 炎:いんやぁ、もう、でれぇ焦(あす)った、焦(あす)った。まっさか四天王(すてんのー)の皆さんと話ず機会(きがい)が出来(でく)るなんて。バレたら何されっかわっかんねし、話(はなず)の進行役をやったんは正解(せぇけぇ)だったずら。そぉれにしても、魔王様のサイン会の写真、持っでで良がったっぺ。キメ顔で撮(と)ったのが、決定的(けってぇてき)だったべな。オラみたいな中ボスが混じってでも、だぁれも気づかねんだもんよ。話も盛(も)りに盛(も)っで、だませたみてぇだし、良(え)がった良(え)がった。ほんと、中ボス労働組合(ろーどーくみあい)だと思ったら四天王会議(すてんのーかいぎ)なんだもんよ。ケツ汗(あせ)ハンパねぇっぺ。 (お茶をすする炎のバーニン) 炎:さでど、そろそろ勇者(ゆーしゃ)も来るみだいだし、オラもこっそり持ち場に帰(けぇ)るか。ほいじゃ、皆さん、お疲れ様(さん)した!

炎:おい、みな集まったか? 氷:あぁ。準備はできている。 風:ここに。 水:さっさと始めようよ。四天王会議を。 オネエ:そうね。早く始めましょ? 炎:今回の四天王会議の議題はだな… 氷:おい、ちょっと待て。いまなんか変なの混(ま)じってなかったか? 水:え…?確かに。なんか変なの混(ま)じってたような…。 オネエ:あら?そうかしら?いつも通りと思うけど? 風:そうでござるよな?拙者(せっしゃ)は何も感じなかったでござるよ? 水:いつも通り4人いたよね…? 氷:…気のせいか? 炎:(何かに気づく)…おい、五人いないか? 水:あ、本当だ…! オネエ:あら!ホントだわ!! 風:なんと!! 氷:おい、ちょっと待て。じゃあ、なんだ?この中に四天王じゃないやつがいるってのか!? 炎:ああ。そうなるだろうな。 水:ちなみに聞くけど最後に全員が集まったのはいつだっけ? オネエ:えっと…だいぶ前よね? 風:確か…500年前くらいでござるか? 氷:だいぶ間(ま)が空いたよな。 炎:つまり、最後に会ったのも500年前…。 水:もう、はじめましてに近いよね。 オネエ:そうね。 炎:…だが、オレは四天王じゃない奴がわかったかもしれん。 氷:なにっ!? 水:ほんと!? オネエ:んまぁ!! 風:なんと!? 炎:それは…お前だ!!そこのオカマ!! 0:(全員がオネエを見る) オネエ:あたし? 炎:そうだ!見てみろ!全員何かしらの属性(ぞくせい)を持っているのに、お前だけ異質(いしつ)なんだよ!! オネエ:あら、そんな事ないわよ。 炎:ちなみに、オレは炎のバーニンだ。お前は? 氷:氷のフロズンだ。お前は? 水:水のアークアだよ?君は? 風:拙者(せっしゃ)は風のビュンビュン丸でござる。では、大(おお)トリ、どうぞ。 オネエ:オネエのカマ王よ? 炎:ほら、見ろ!! 氷:ホントだ!こいつ、属性(ぞくせい)も名前も私達となんか違う!! 水:そういえば、見た目もなんかボクらと違う!お前、メイクで誤魔化(ごまか)してるけど、人間か!! 風:なんと面妖(めんよう)な…! 全員からの視線にオネエは不敵に笑う。 オネエ:ふふっ、まさか、ここでも同じような扱いを受けるなんてね。 氷:同じような扱い…だと? オネエ:(泣きながら)あたしはね…こんなナリだから、人間界でも除(の)け者にされてきたの。ひたすら、いろんな所を渡り歩いてきたわ。サイクロプスが歩き回る森、クラーケンが住む海、ドラゴンが住む山…。 氷:やばい所ばかり、渡ってきたな。 オネエ:疲れ果て、倒れたあたし。もうだめかと思ったわ。そんな時、救ってくれたのが、魔王様だったのよ。 水:そんな過去が…。 オネエ:あたしは魔王様の為に力を磨(みが)き、高め、研ぎ澄(とぎす)ましてきたわ。 風:主君(しゅくん)の為に力を付けるとは…なんという武士(もののふ)よ。 オネエ:そして、手に入れたのが…この技よっ!!!!悪神魔拳(おかまけん)っ!!!! 炎:なんだ!!いまの技はっ!!衝撃波(しょうげきは)で、あそこの山えぐれたぞ!! 水:あぁ…ドラゴンたちが蚊取(かと)り線香にやられる蚊(か)のように落ちていく…。 オネエ:魔王様…愛してるわぁ。 氷:ここまでくると…愛ってすげぇな。 炎:むしろ、愛でこんなこと出来んのか…。 水:あれ?でも、魔王様って確か男… 風:しっ!多分、それは触(ふ)れちゃだめなやつでござる! オネエ:どうかしら?これでも、まだ、あたしが四天王ではないと? 炎:たしかに。こんな威力の中ボスなんている訳ないしな。 氷:じゃあ、このオカマは四天王なのか…。嘘だろ…。 0:(瞬時に氷のフロズンをつかむオネエ。) オネエ:あらん?文句を言うのはこのお口(くち)かしらぁん?熱いチッスで溶かしちゃうわよ? 氷:許してくだふぁい。 水:ってことは、この中の三人の誰かってことか。 氷:おい、さりげなく自分を外すな。 風:しかし、他に誰か思い当たる者など… オネエ:あたし、思ったこと言っていいかしら? 炎:なんだ?言ってみろ、カマ王。 オネエ:氷と水ってすごく似てない? 0:(全員驚く。) 炎:たしかに。 風:同じような属性(ぞくせい)が被(かぶ)るなんて四天王としてあるまじき事でござるな。 氷:いや、私は四天王だぞ!! 水:そうだよ!!ボクだって四天王なんだから!! 炎:ならば、お前達の実力をオレらに見せてみろ!! 氷:ふん、造作(ぞうさ)もない。見てろ!アイスプリズン!! 風:おぉ〜!氷の牢屋(ろうや)でござるか! 氷:この技に捕(とら)えられると四肢の感覚を奪(うば)われ、最後は氷漬(こおりづ)けにする! オネエ:これは、いくら勇者と言えど捕まったら終わりね。 炎:次!水のやつ! 水:アークアだよ!見てろ〜!ウォーターケージ!! 風:おぉ〜!水の檻(おり)でござるか! 水:この檻(おり)は捕まったが最後!相手は動きが鈍(にぶ)くなり、溺(おぼ)れ死ぬ!! オネエ:これは、いくら勇者と言えど捕まったら終わりね。 炎:同じやつーーー!!!!なんなんだ、お前ら!!一瞬(いっしゅん)デジャブかと思ったわ!!あれ?ループしてんのかな?って思ったわ!! 氷:いや、そんな事、言われても…。 水:たまたま、技が被(かぶ)っちゃったんだから、しょうがないじゃん。 炎:もうちょっとさ、なんとかなっただろ!?特に水ぅっ!!お前、氷の奴の技、見てたじゃん!!もうちょっと、ひねる事できただろ!? 水:だって、得意技なんだから、しょうがないじゃん。なら、他の技、見せてあげるよ!!ウォータードラゴン!! 風:おお!!水の竜でござるか!! 炎:ほら!やればできるじゃん!! オネエ:この竜が勇者を襲うわけね?素晴らしいわぁん。 水:どうだ! 炎:うん、素晴らしいよ。拍手(はくしゅ)もんだ!な、氷の奴! 氷:私もできるぞ?アイスドラゴン。 0:(フロズンが氷の竜をすでに作っている。) 炎:台無しだよ!なんでお前も張り合(はりあ)ってんの!? 氷:だって、これ出来ないと四天王になれないんだろ!? 炎:いや、そんな事ねぇよ!? 風:これは…力は同格(どうかく)でござるな。 オネエ:でも、力が同じって事は、もし、どっちかが四天王でも同じ力量(りきりょう)持ってるんだから、二人共、四天王って事じゃない? 炎:って事は… 風:拙者(せっしゃ)か、おぬしか… 炎:いや、その前に、さっきから気になってたんだけど、お前の話し方… 風:なんでござる? 炎:お前の話し方、それ、忍者か何かか? 風:そのとおり!!拙者(せっしゃ)は風のビュンビュン丸!!風を操(あやつ)る忍者でござる!! 炎:忍者って…手下のイメージないか? 氷:たしかに。 水:言われてみるとそうだね。 オネエ:まさか、あなた… 風:違うでござる!拙者(せっしゃ)は四天王が一人!風のビュンビュン丸でござる! 炎:いや、でもよ、名前のビュンビュン丸ってのも… 氷:四天王でビュンビュン丸か…。 水:たしかに、四天王戦で出てきてビュンビュン丸は、なんか盛り上がらないよね。 オネエ:こら、あなた達!そんなこと言わないの!ビュンちゃんだって立派な名前じゃない! 風:(泣きながら)ビュン…ま…は…ビュンビュン丸は…悪くないもん!かっこいい名前だもん! 炎:え、ちょっと…? 風:ビュンビュン丸は…ビュンビュン丸は魔王様が付けてくれたんだもんっ!! 氷:ま、魔王様が!? 風:もとは…ストーム・テンペスト・ハリケーンって名前だったけど… 炎:いや、ビュンビュン丸よりかっこよくね? 風:魔王様が、拙者(せっしゃ)のために一生懸命(いっしょうけんめい)考えてつけてくれたんだもん!! 水:魔王様がつけたんだ…ビュンビュン丸…。 オネエ:あぁん!ビュンビュン丸!いい響(ひび)きだわぁん! 炎:待て待て待て!じゃあ、お前、魔王様と面識(めんしき)あるのか!? 風:あるもんっ!魔王様に頭もなでてもらったもん! 炎:おい、お前、語尾(ごび)が暴走してるぞ? 風:だって…魔王様が忍者と言ったら「一人称は拙者(せっしゃ)」「語尾(ごび)はござる」をつけないとって…。 氷:魔王様の趣味が大暴走してるな。 水:魔王様、ジャパニメーション大好きだもんね。 オネエ:さすが、魔王様だわ!きゃー!好き!抱きしめたい!骨まで愛して!魔王様!! 炎:…なるほど。つまり、残るはオレか。 氷:そうなるな。あと、怪しいのはお前だけだ。 水:さぁ、正体を明かしなよ!炎の…えっと。 炎:バーニンだ。しかし、貴様ら全員が四天王の証拠を出しているかもしれんが、オレには四天王たる決定的な証拠(しょうこ)がある。 オネエ:なんですって!? 風:そ、その証拠とはいったい… 炎:この写真を見ろ。 0(そこには魔王とバーニンが握手をし、カメラ目線でにこやかに笑っている様子が写っている。) 氷:こ、これは魔王様か!? 水:しかも、見て!魔王様の顔!こんなに笑顔な魔王様、ボク見た事ないよ。 オネエ:あ、あなた一体、何者なの!? 炎:オレは炎のバーニン。魔王様、いや、魔王と戦い、お互いを認めあった魔王のライバルである!! 風:え!!ま、魔王様と対等に戦ったでござるか!? 炎:その通り。だが、奴との戦いは一筋縄(ひとすじなわ)ではいかなくてな、三日三晩(みっかみばん)戦い、死闘の末(しとうのすえ)、共闘(きょうとう)の道を選んだのよ。奴の…魔王の最後の壁としてな。 氷:な、なんだと…。 水:ま、魔王様にそんな相手がいただなんて…! オネエ:でも、この写真、お互いに自信に満(み)ち溢(あふ)れた顔をしてあるわ。 風:まさに、お互いの力を認めあった者同士の熱い顔でござる。 炎:これでも、まだ、オレを疑うか?お前達。 氷:い、いえ…。 水:でも、最後の一人も四天王ってなると…  氷:結局、誰が四天王じゃないんだ? オネエ:…もう、いいじゃない。 水:え? オネエ:あたし達が、いがみ合っても魔王様は喜ばない。そう思わない?みんな。 炎:ふん、そうだな。 風:そのとおりでござる…。 氷:そうだ!魔王様は四天王である我らを求めているのではない。勇者を倒せる精鋭(せいえい)を求めているのだ。 水:そうだよ!ボク達、みんなすごかったよね!?これだけの戦力が魔王様の元(もと)に集まってるんだ!!魔王軍、最強じゃないか!! 風:そうでござるよ!!勇者なんてさらし首にしてやるでござる! 炎:では、みな行くぞ!我ら、四天王、いや五天王(ごてんのう)で!! 全員:おおーーーーー!! 0:【※注意※】 0:ここから先はネタバレがあります 0:なので 0:前読みされてたらUターンでお願いします。 0:なにとぞ 0:なにとぞ 0:よろしくおねがいします。 0:では 0:オチまで 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0: 0:3 0:2 0:1 0:GO!! 0:(こっそり戻ってくる炎のバーニン。) 炎:…もう、誰もいないな? 0:(炎のバーニンが辺りを見回す。) 0:(おかえりなさい。炎のバーニンさん。おや?なんだか口調が田舎モンになってきてませんか?なってきてますよね?さぁ…田舎モンにな〜れ♪) 炎:いんやぁ、もう、でれぇ焦(あす)った、焦(あす)った。まっさか四天王(すてんのー)の皆さんと話ず機会(きがい)が出来(でく)るなんて。バレたら何されっかわっかんねし、話(はなず)の進行役をやったんは正解(せぇけぇ)だったずら。そぉれにしても、魔王様のサイン会の写真、持っでで良がったっぺ。キメ顔で撮(と)ったのが、決定的(けってぇてき)だったべな。オラみたいな中ボスが混じってでも、だぁれも気づかねんだもんよ。話も盛(も)りに盛(も)っで、だませたみてぇだし、良(え)がった良(え)がった。ほんと、中ボス労働組合(ろーどーくみあい)だと思ったら四天王会議(すてんのーかいぎ)なんだもんよ。ケツ汗(あせ)ハンパねぇっぺ。 (お茶をすする炎のバーニン) 炎:さでど、そろそろ勇者(ゆーしゃ)も来るみだいだし、オラもこっそり持ち場に帰(けぇ)るか。ほいじゃ、皆さん、お疲れ様(さん)した!