台本概要

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タイトル インディゴ=ノート #02
作者名 蒼山熾音  (@Shinon_Aoyama)
ジャンル その他
演者人数 5人用台本(男3、女2)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 【内容説明】
時は現代、少しだけ違う世界。

信託と称し、古代文明『アライア・イシェド』の末裔ラ=ヴィオラが諸手で抱えていた、20冊を超える古文書、その全てが群青に染まった預言書、神からの啓示が詰められた福音書。

インディゴ=ノート。

その裏には近代イタリアが画策した怨嗟の鎖が蠢いていた。

2編の古文書が世界をひっくり返す。
その中に、抗おうとする5人の賊がいた。

【注意事項】
アレンジ・アドリブありあり(ただし他の演者さんと連携が取れなくなるような無茶ブリは禁止)
性別変更あり(オカマちゃん可)

本編は変更しませんが、適宜説明については変更していきます。
また、キャライメージをそれぞれに書いておりますが、こちらはガン無視していただいて結構です。
と言いますのも自分がイメージ持って書きやすいように記載しているものですので、言ってしまえば作者のメモです。
したがっておひとりおひとり自己主張多めでバチバチキャラクターを作り替えていただき、ご自身の感じたイメージをぶつけていただきたいです。よろしくお願い致します。

蓼原(たではら)
34歳。無精髭標準装備のおっさん。基本気だるげ。イメージはPSYCHO-PASSの狡噛慎也やFateの衛宮切嗣、紺

蓮池(はすいけ)
24歳。好青年イケメン。デキるビジネスマン風。イメージはPSYCHO-PASSのミハイルやエヴァンゲリオンの加持、青

桐谷(きりたに)
21歳。正統派ツンデレ。シナリオによってはツンツンツンくらい。イメージはエヴァンゲリオンのアスカ、赤

柳沼(やぎぬま)
29歳。クールビューティー。大人のオンナで色気たっぷり。イメージはPSYCHO-PASSの唐之森やSAOの(冷静な時の)シノン、紫

桜庭(さくらば)
33歳。闇深い狼。でも悪ではなく単に闇なだけでちゃんといい人。イメージはエヴァンゲリオンのカヲルや(セリフ回しだけは)呪術廻戦の五条悟、モノ

樺倉(かばくら)
(回想登場キャラクター)3年前に20歳。陰キャ、非モテだけど顔は悪くないし数学が得意でパソコンをゼロから作れる。イメージはカノ借りの木ノ下和也、緑

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
蓼原 21 34歳。無精髭標準装備のおっさん。基本気だるげ。イメージはPSYCHO-PASSの狡噛慎也やFateの衛宮切嗣、紺
蓮池 22 24歳。好青年イケメン。デキるビジネスマン風。イメージはPSYCHO-PASSのミハイルやエヴァンゲリオンの加持、青
桐谷 21 21歳。正統派ツンデレ。シナリオによってはツンツンツンくらい。イメージはエヴァンゲリオンのアスカ、赤
柳沼 44 29歳。クールビューティー。大人のオンナで色気たっぷり。イメージはPSYCHO-PASSの唐之森やSAOの(冷静な時の)シノン、紫
桜庭 27 33歳。闇深い狼。でも悪ではなく単に闇なだけでちゃんといい人。イメージはエヴァンゲリオンのカヲルや(セリフ回しだけは)呪術廻戦の五条悟、モノ
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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 : 0:(1話のバーにて) 0:(柳沼と桜庭) 0:(柳沼はダイキリ、桜庭はボウモアを飲んでいる)  : 桜庭:もう6年か  : 柳沼:そうね  : 桜庭:懐かしいね、あの頃はまだ素直ないい子だったのに  : 柳沼:よしてよ  : 桜庭:確か池袋の半グレだったね、あの時は  : 0:(間)  : 柳沼:ええ、あの時のあなたには惚れたわ  : 桜庭:知ってたよ  : 桜庭:26だったっけ  : 柳沼:22よ 柳沼:大学出たすぐのころ  : 桜庭:ああ、そっか 桜庭:懐かしいね  : 柳沼:笑って思い出せるのはあなただけよ  : 桜庭:そっか  : 0:(間)  : 柳沼:常に湿気たレンタルルームで酒か男しか相手にしない 柳沼:まるで全世界を呪ってやるかのように死んだ目で 柳沼:私はあなたに、その時だけは救われたわ  : 桜庭:だけ、か  : 0:(間)  : 桜庭:(煙草を取り出すが空である事に気づく)  : 柳沼:煙草、まだ吸うんだ  : 桜庭:うん  : 柳沼:(鼻で笑う)  : 桜庭:何だい  : 柳沼:いいえ、思い出しちゃって  : 柳沼:(おもむろに取り出した煙草を差し出す)  : 桜庭:似合うね、やっぱり 桜庭:ただ…苦手なんだよメンソール  : 柳沼:あ、そ 柳沼:(煙草をひっこめる)  : 桜庭:ちょっと…  : 柳沼:苦手なんでしょう?  : 桜庭:それならいけるから  : 柳沼:いいわよ、あげない  : 桜庭:あーあ、意地悪だなあ  : 柳沼:(笑う)  : 0:(間)  : 柳沼:(煙草を差し出す) 柳沼:そんな子犬みたいな目、あざといわよ全く  : 桜庭:ありがとう、いただくよ 桜庭:(火をつけて咽せる)  : 柳沼:(笑う)  : 桜庭:仕方ないだろう  : 柳沼:だって、だって… 柳沼:あー、無理、予想裏切っ… 柳沼:(こらえきれず笑う)  : 桜庭:やめてよ、もう  : 柳沼:はー、こんなに笑ったの、本当に久しぶりよ 柳沼:タデちゃんのこと、言えないじゃない 柳沼:あなたも変わってないんだから  : 桜庭:(笑う) 桜庭:そうだね、僕も変わってないね  :  :〜転換〜 0:(飛行機) 0:(キャビンには蓼原、桐谷の2名) 0:(操縦室に蓮池、桜庭の2名) 0:(柳沼は乗っていない) 0:(キャビンのメンバーは沈黙の中座っている)  : 蓮池:(操縦室)安定しました、くつろいでいただいて結構ですよ 蓮池:(操縦室)この辺りは海域的にも比較的揺れは少なめですが、いざという時はパラシュートでお願いします  : 桐谷:まだそういう段階じゃないでしょ 桐谷:表立って動き始めてないんだし  : 蓼原:そうも言ってられん 蓼原:俺やお前はこの辺りに地雷はないが、その代わりに桁違いの爆弾積んじまってる  : 桐谷:あー、そうだったわね 桐谷:C4も真っ青よ、こんな核弾頭  : 蓼原:相変わらず容赦がないな  : 桐谷:心中なんてゴメンだもの 桐谷:楽しいことやり続けて、飽きて死にたいわ  : 蓼原:お前は本当に元気だな 蓼原:まるで育ち盛りのツバメの子だ  : 蓮池:(操縦室)上手いですね、まさしくその通りだ  : 桐谷:だったら餌は勝手に運んできてくれるのよね  : 蓼原:余り物ならくれてやるさ 蓼原:有効活用、してくれ  : 桐谷:うわ、ひっど  : 蓮池:(操縦室)緊急です、繋ぎます  : 柳沼:サブリナから優雅な空の旅を盛り上げる報告よ 柳沼:出発後の追跡レーダーで空路上に追いかけるような機影を確認 柳沼:20分前の情報だけど8時方向からよ、さらに上空2000フィートから見下ろしてる  : 桐谷:あーあ、もっと最悪ね 桐谷:ファンが多いと困っちゃうわ  : 蓼原:お前のコンサートは熱狂的、ってことだな  : 柳沼:だって姫もイノシシだもの、直情径行待ったなしよ  : 桐谷:アンタ、絶対ぶっ飛ばすわよ  : 蓮池:(操縦室)ちょっと、桜庭さん  : 0:(間)  : 桜庭:(キャビンを走り抜けパラシュートを背負う)  : 蓼原:相変わらず、余計なことに巻き込んでくれるな貴様は  : 桜庭:刺激が多くて面白いよ、タデも戻ってきなよ  : 蓼原:ふざけろ、静かな余生が遠のく  : 0:(桜庭、桐谷を見やる)  : 桐谷:何よ、見とれたって言ってもサインはあげないわよ  : 桜庭:いや、静かな余生なんてどうせタデには無縁だろうなって  : 蓼原:そうなる努力は惜しまない  : 桜庭:そうか  : 0:(後部ハッチが開く)  : 桜庭:柳沼、IDの識別はついたかい  : 柳沼:無理よ、いくらなんでも出発後の機影からじゃ判別付けられないわ  : 0:(桜庭、双眼鏡を取り出す)  : 桜庭:あたりをつけるなら南米だ、ここ2年の僕からピックアップしてみてくれ 桜庭:いくつか候補はあるけど、カラーリングだけじゃこれが限界だ  : 柳沼:無茶言うわね  : 桜庭:できないの?  : 柳沼:できるの分かってて煽らない  : 桜庭:はいはい、よろしくね 桜庭:(飛び去る)  : 桐谷:髪束ねてない時にハッチ開けるのやめてほしいわね… 桐谷:暴れちゃって大変なのよ、女は  : 柳沼:この男たちはそういうの疎いでしょうからねえ  : 蓼原:悪かったな 蓼原:女の世話までしてる余裕がないんだよ  : 桐谷:世話なんてしてもらったかしら?  : 蓼原:どれだけ尻ぬぐってやったか、その迷惑なおつむに彫り込んでやろうか  : 桐谷:いやーん、エッチ  : 柳沼:悪いけど、解析で忙しくて航路分析までは無理だから、敵性あったらそっちで何とかしてね  : 蓮池:(操縦室)分かりました 蓮池:(操縦室)お二方、仕方ないのでここでお別れになりそうです 蓮池:(操縦室)短い間ですが楽しかったですよ、何の爪痕を残すこともできませんでしたが  : 蓼原:おー、それは残念だあー 蓼原:せっかく仲良くなれたと思ったのになあー  : 桐谷:全くよおー 桐谷:もっともっとたくさんいろんなことしたかったわあー 桐谷:あー、悲しくて涙が出ちゃううー  : 柳沼:はいそこの脳筋コンビ黙って、気が散るわ  : 桐谷:コンビ… 桐谷:(気づかれないようにほくそ笑む)  : 蓼原:また言いやがって、俺は単に最短ルートを選んでるだけだ  : 柳沼:その場を切り抜けるときの選択はことごとくそうなるのよ 柳沼:ただタデちゃんの選択については緊急性が低い場合でも 柳沼:即座に目の前の障害を取り払うことを優先しちゃうから 柳沼:結果的に脳筋って言わざるを得ないのよ  : 蓮池:(操縦室)手間をかけますね  : 柳沼:予想の範ちゅうだからまあいいわ、この二人については読めるから対処も楽ちんよ 柳沼:もう、私が必死にジャミング帯探してるのに手間取れば手間取るほど 柳沼:あなたたちの時間も無くなるのよ  : 蓮池:(操縦室)まあ、今生の別れは大袈裟ですがしばらく別行動となるでしょう 蓮池:(操縦室)僕はこのブツをとりなしたら柳沼さんと合流します 蓮池:(操縦室)不本意ながらこの流れですと脳筋コンビに任せるほかないようですから 蓮池:(操縦室)ある程度かたづいたら僕も桜庭さんを追うことにしますが、 蓮池:(操縦室)お二方はどうしますか  : 桐谷:あたしはいやよ、あんなの  : 蓼原:俺で我慢しろ  : 桐谷:仕方ないわね、ちゃんとエスコートしなさいよ  : 蓼原:ハイハイ、お任せくださいオヒメサマ  : 桐谷:うむ、くるしゅうない  : 柳沼:きた、やっぱり私天才 柳沼:判明したわ、FA-50よ  : 蓼原:ブエノスアイレスのカルテルの件か  : 柳沼:ええ、その線が濃厚ね 柳沼:ただ解せないのは、確か導入直前にとん挫したって情報を聞いたはずなのよ 柳沼:サブリナの諜報力からすると誤報を掴まされることはないと思うんだけど  : 桐谷:いいんじゃない、それならそれで面白くなるわ 桐谷:そうでしょ?敵は多い方が外さないもの  : 蓼原:撃つ量増えたら一緒だろうが  : 桐谷:当たる方が気持ちいいじゃない  : 蓮池:(操縦室)歓談中申し訳ないんですが、ジャミングは成功してますか 蓮池:(操縦室)かなり不穏な速度で近づいている影が見えるんですよね 蓮池:(操縦室)しっかり8時方向から、機内のレーダーで捉えてます 蓮池:(操縦室)会敵と言ってしまいますが、あと20です  : 柳沼:ごめん、まだ  : 蓼原:桐谷、急げ  : 桐谷:2カウントで十分よ  : 蓼原:助かる 蓼原:そういうところはさすがだな、頼りになる  : 桐谷:え…  : 蓼原:蓮池、ことづてだ 蓼原:ピザは熱いうちにハイネケンで流し込め  : 蓮池:(操縦室)はは、了解です 蓮池:(操縦室)残り15  : 柳沼:ああああああもう  : 蓼原:行くぞ  : 桐谷:ふぁ、ひゃい  : 蓼原:2、1、GO  : 0:(蓼原、桐谷、発つ) 0:(蓮池、操縦かんを手放しオートパイロットモードの操縦室を離れる) 0:(蓮池、パラシュートを背負いながら後部ハッチへ走る準備)  : 蓮池:(あと8) 蓮池:(全く、二人とも遅いから俺までギリギリだ)  : 柳沼:デコーダ、ピック、出力、反証、反転…  : 蓮池:間に合いますか  : 柳沼:インターセプト!  : 蓮池:アクセプテッド…助かりました  : 0:(蓮池、柳沼、深いため息)  : 柳沼:…桜庭にまたひとつ貸しねこれは  : 蓮池:私もご相伴(ごしょうばん)にあずかることとします 蓮池:ここまでさせられると疲れますよ、全く  : 柳沼:本当に彼は、人たらしよね  : 蓮池:ん…聞かなかったことにしましょうか  : 柳沼:やだ、何か言ったかしら  : 蓮池:いえ、何も  : 柳沼:ありがと 柳沼:あなた、さてはモテるわね  : 蓮池:よしましょう、その手の話はお互い傷が開きます 蓮池:飲めない中でする話じゃないでしょう  : 柳沼:もう、濡れちゃったじゃない  : 蓮池:自前でご準備願います 蓮池:私が着くのは少なくとも3日後ですから、72時間保ってみせますか?  : 柳沼:いけずぅ  : 0:(間)  : 蓮池:もったいない  : 柳沼:ちょっと、それ聞かなかったことにできてないんじゃなくて  : 蓮池:これは失敬 蓮池:この空間だけは治外法権としてもらえませんか  : 柳沼:仕方ないわね  : 蓮池:黄色いチューリップを準備していきますね 蓮池:光があなたに射すように  : 柳沼:優しいところ、あるじゃない  : 蓮池:いえ、ごめんなさい、これはただの俺のエゴです  : 柳沼:ふーん、それならそれで片手で受け取るわ  : 蓮池:そのくらいが丁度いいですよ、本当に  : 0:(続)

 : 0:(1話のバーにて) 0:(柳沼と桜庭) 0:(柳沼はダイキリ、桜庭はボウモアを飲んでいる)  : 桜庭:もう6年か  : 柳沼:そうね  : 桜庭:懐かしいね、あの頃はまだ素直ないい子だったのに  : 柳沼:よしてよ  : 桜庭:確か池袋の半グレだったね、あの時は  : 0:(間)  : 柳沼:ええ、あの時のあなたには惚れたわ  : 桜庭:知ってたよ  : 桜庭:26だったっけ  : 柳沼:22よ 柳沼:大学出たすぐのころ  : 桜庭:ああ、そっか 桜庭:懐かしいね  : 柳沼:笑って思い出せるのはあなただけよ  : 桜庭:そっか  : 0:(間)  : 柳沼:常に湿気たレンタルルームで酒か男しか相手にしない 柳沼:まるで全世界を呪ってやるかのように死んだ目で 柳沼:私はあなたに、その時だけは救われたわ  : 桜庭:だけ、か  : 0:(間)  : 桜庭:(煙草を取り出すが空である事に気づく)  : 柳沼:煙草、まだ吸うんだ  : 桜庭:うん  : 柳沼:(鼻で笑う)  : 桜庭:何だい  : 柳沼:いいえ、思い出しちゃって  : 柳沼:(おもむろに取り出した煙草を差し出す)  : 桜庭:似合うね、やっぱり 桜庭:ただ…苦手なんだよメンソール  : 柳沼:あ、そ 柳沼:(煙草をひっこめる)  : 桜庭:ちょっと…  : 柳沼:苦手なんでしょう?  : 桜庭:それならいけるから  : 柳沼:いいわよ、あげない  : 桜庭:あーあ、意地悪だなあ  : 柳沼:(笑う)  : 0:(間)  : 柳沼:(煙草を差し出す) 柳沼:そんな子犬みたいな目、あざといわよ全く  : 桜庭:ありがとう、いただくよ 桜庭:(火をつけて咽せる)  : 柳沼:(笑う)  : 桜庭:仕方ないだろう  : 柳沼:だって、だって… 柳沼:あー、無理、予想裏切っ… 柳沼:(こらえきれず笑う)  : 桜庭:やめてよ、もう  : 柳沼:はー、こんなに笑ったの、本当に久しぶりよ 柳沼:タデちゃんのこと、言えないじゃない 柳沼:あなたも変わってないんだから  : 桜庭:(笑う) 桜庭:そうだね、僕も変わってないね  :  :〜転換〜 0:(飛行機) 0:(キャビンには蓼原、桐谷の2名) 0:(操縦室に蓮池、桜庭の2名) 0:(柳沼は乗っていない) 0:(キャビンのメンバーは沈黙の中座っている)  : 蓮池:(操縦室)安定しました、くつろいでいただいて結構ですよ 蓮池:(操縦室)この辺りは海域的にも比較的揺れは少なめですが、いざという時はパラシュートでお願いします  : 桐谷:まだそういう段階じゃないでしょ 桐谷:表立って動き始めてないんだし  : 蓼原:そうも言ってられん 蓼原:俺やお前はこの辺りに地雷はないが、その代わりに桁違いの爆弾積んじまってる  : 桐谷:あー、そうだったわね 桐谷:C4も真っ青よ、こんな核弾頭  : 蓼原:相変わらず容赦がないな  : 桐谷:心中なんてゴメンだもの 桐谷:楽しいことやり続けて、飽きて死にたいわ  : 蓼原:お前は本当に元気だな 蓼原:まるで育ち盛りのツバメの子だ  : 蓮池:(操縦室)上手いですね、まさしくその通りだ  : 桐谷:だったら餌は勝手に運んできてくれるのよね  : 蓼原:余り物ならくれてやるさ 蓼原:有効活用、してくれ  : 桐谷:うわ、ひっど  : 蓮池:(操縦室)緊急です、繋ぎます  : 柳沼:サブリナから優雅な空の旅を盛り上げる報告よ 柳沼:出発後の追跡レーダーで空路上に追いかけるような機影を確認 柳沼:20分前の情報だけど8時方向からよ、さらに上空2000フィートから見下ろしてる  : 桐谷:あーあ、もっと最悪ね 桐谷:ファンが多いと困っちゃうわ  : 蓼原:お前のコンサートは熱狂的、ってことだな  : 柳沼:だって姫もイノシシだもの、直情径行待ったなしよ  : 桐谷:アンタ、絶対ぶっ飛ばすわよ  : 蓮池:(操縦室)ちょっと、桜庭さん  : 0:(間)  : 桜庭:(キャビンを走り抜けパラシュートを背負う)  : 蓼原:相変わらず、余計なことに巻き込んでくれるな貴様は  : 桜庭:刺激が多くて面白いよ、タデも戻ってきなよ  : 蓼原:ふざけろ、静かな余生が遠のく  : 0:(桜庭、桐谷を見やる)  : 桐谷:何よ、見とれたって言ってもサインはあげないわよ  : 桜庭:いや、静かな余生なんてどうせタデには無縁だろうなって  : 蓼原:そうなる努力は惜しまない  : 桜庭:そうか  : 0:(後部ハッチが開く)  : 桜庭:柳沼、IDの識別はついたかい  : 柳沼:無理よ、いくらなんでも出発後の機影からじゃ判別付けられないわ  : 0:(桜庭、双眼鏡を取り出す)  : 桜庭:あたりをつけるなら南米だ、ここ2年の僕からピックアップしてみてくれ 桜庭:いくつか候補はあるけど、カラーリングだけじゃこれが限界だ  : 柳沼:無茶言うわね  : 桜庭:できないの?  : 柳沼:できるの分かってて煽らない  : 桜庭:はいはい、よろしくね 桜庭:(飛び去る)  : 桐谷:髪束ねてない時にハッチ開けるのやめてほしいわね… 桐谷:暴れちゃって大変なのよ、女は  : 柳沼:この男たちはそういうの疎いでしょうからねえ  : 蓼原:悪かったな 蓼原:女の世話までしてる余裕がないんだよ  : 桐谷:世話なんてしてもらったかしら?  : 蓼原:どれだけ尻ぬぐってやったか、その迷惑なおつむに彫り込んでやろうか  : 桐谷:いやーん、エッチ  : 柳沼:悪いけど、解析で忙しくて航路分析までは無理だから、敵性あったらそっちで何とかしてね  : 蓮池:(操縦室)分かりました 蓮池:(操縦室)お二方、仕方ないのでここでお別れになりそうです 蓮池:(操縦室)短い間ですが楽しかったですよ、何の爪痕を残すこともできませんでしたが  : 蓼原:おー、それは残念だあー 蓼原:せっかく仲良くなれたと思ったのになあー  : 桐谷:全くよおー 桐谷:もっともっとたくさんいろんなことしたかったわあー 桐谷:あー、悲しくて涙が出ちゃううー  : 柳沼:はいそこの脳筋コンビ黙って、気が散るわ  : 桐谷:コンビ… 桐谷:(気づかれないようにほくそ笑む)  : 蓼原:また言いやがって、俺は単に最短ルートを選んでるだけだ  : 柳沼:その場を切り抜けるときの選択はことごとくそうなるのよ 柳沼:ただタデちゃんの選択については緊急性が低い場合でも 柳沼:即座に目の前の障害を取り払うことを優先しちゃうから 柳沼:結果的に脳筋って言わざるを得ないのよ  : 蓮池:(操縦室)手間をかけますね  : 柳沼:予想の範ちゅうだからまあいいわ、この二人については読めるから対処も楽ちんよ 柳沼:もう、私が必死にジャミング帯探してるのに手間取れば手間取るほど 柳沼:あなたたちの時間も無くなるのよ  : 蓮池:(操縦室)まあ、今生の別れは大袈裟ですがしばらく別行動となるでしょう 蓮池:(操縦室)僕はこのブツをとりなしたら柳沼さんと合流します 蓮池:(操縦室)不本意ながらこの流れですと脳筋コンビに任せるほかないようですから 蓮池:(操縦室)ある程度かたづいたら僕も桜庭さんを追うことにしますが、 蓮池:(操縦室)お二方はどうしますか  : 桐谷:あたしはいやよ、あんなの  : 蓼原:俺で我慢しろ  : 桐谷:仕方ないわね、ちゃんとエスコートしなさいよ  : 蓼原:ハイハイ、お任せくださいオヒメサマ  : 桐谷:うむ、くるしゅうない  : 柳沼:きた、やっぱり私天才 柳沼:判明したわ、FA-50よ  : 蓼原:ブエノスアイレスのカルテルの件か  : 柳沼:ええ、その線が濃厚ね 柳沼:ただ解せないのは、確か導入直前にとん挫したって情報を聞いたはずなのよ 柳沼:サブリナの諜報力からすると誤報を掴まされることはないと思うんだけど  : 桐谷:いいんじゃない、それならそれで面白くなるわ 桐谷:そうでしょ?敵は多い方が外さないもの  : 蓼原:撃つ量増えたら一緒だろうが  : 桐谷:当たる方が気持ちいいじゃない  : 蓮池:(操縦室)歓談中申し訳ないんですが、ジャミングは成功してますか 蓮池:(操縦室)かなり不穏な速度で近づいている影が見えるんですよね 蓮池:(操縦室)しっかり8時方向から、機内のレーダーで捉えてます 蓮池:(操縦室)会敵と言ってしまいますが、あと20です  : 柳沼:ごめん、まだ  : 蓼原:桐谷、急げ  : 桐谷:2カウントで十分よ  : 蓼原:助かる 蓼原:そういうところはさすがだな、頼りになる  : 桐谷:え…  : 蓼原:蓮池、ことづてだ 蓼原:ピザは熱いうちにハイネケンで流し込め  : 蓮池:(操縦室)はは、了解です 蓮池:(操縦室)残り15  : 柳沼:ああああああもう  : 蓼原:行くぞ  : 桐谷:ふぁ、ひゃい  : 蓼原:2、1、GO  : 0:(蓼原、桐谷、発つ) 0:(蓮池、操縦かんを手放しオートパイロットモードの操縦室を離れる) 0:(蓮池、パラシュートを背負いながら後部ハッチへ走る準備)  : 蓮池:(あと8) 蓮池:(全く、二人とも遅いから俺までギリギリだ)  : 柳沼:デコーダ、ピック、出力、反証、反転…  : 蓮池:間に合いますか  : 柳沼:インターセプト!  : 蓮池:アクセプテッド…助かりました  : 0:(蓮池、柳沼、深いため息)  : 柳沼:…桜庭にまたひとつ貸しねこれは  : 蓮池:私もご相伴(ごしょうばん)にあずかることとします 蓮池:ここまでさせられると疲れますよ、全く  : 柳沼:本当に彼は、人たらしよね  : 蓮池:ん…聞かなかったことにしましょうか  : 柳沼:やだ、何か言ったかしら  : 蓮池:いえ、何も  : 柳沼:ありがと 柳沼:あなた、さてはモテるわね  : 蓮池:よしましょう、その手の話はお互い傷が開きます 蓮池:飲めない中でする話じゃないでしょう  : 柳沼:もう、濡れちゃったじゃない  : 蓮池:自前でご準備願います 蓮池:私が着くのは少なくとも3日後ですから、72時間保ってみせますか?  : 柳沼:いけずぅ  : 0:(間)  : 蓮池:もったいない  : 柳沼:ちょっと、それ聞かなかったことにできてないんじゃなくて  : 蓮池:これは失敬 蓮池:この空間だけは治外法権としてもらえませんか  : 柳沼:仕方ないわね  : 蓮池:黄色いチューリップを準備していきますね 蓮池:光があなたに射すように  : 柳沼:優しいところ、あるじゃない  : 蓮池:いえ、ごめんなさい、これはただの俺のエゴです  : 柳沼:ふーん、それならそれで片手で受け取るわ  : 蓮池:そのくらいが丁度いいですよ、本当に  : 0:(続)