台本概要
140 views
タイトル | 困った時の悪魔召喚 |
---|---|
作者名 | 煮成 焼也(ニルナリヤクナリ) (@nalinirunali) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 3人用台本(男2、女1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
◎コメディー台本 ◎10~15分程度 ☆約束☆ ・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。 ・番組名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。 ・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…) ・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。 ・みんなで楽しく声劇をしましょう! 140 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
キラリ | 女 | 46 | ボケ。少女漫画の主人公の気持ちで。途中、頑張ってヒステリックになってください。 |
マガト | 男 | 59 | ツッコミ。陰の者の気持ちで。途中頑張ってラッパーになってください。 |
デビ夫 | 男 | 37 | ボケ。悪魔です。礼儀正しく悪魔っぽくいきましょう。人の暗い欲望最高!! |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
キラリ:(明るく)みんな、こんにちは!私の名前は時目木 キラリ(ときめき きらり)。場斗露和高校(バトロワこうこう)1年生!好きな食べ物はメロンパン!趣味は可愛いもの集めだよ!
マガト:え、どうした?急に。
キラリ:こっちの陰キャで厨二病っぽい子は私の幼なじみの逢魔時 禍人(おうまがとき まがと)君!すごい名前負けしてる顔してるよね。
マガト:なんだ?ケンカしたいんか?
キラリ:(目のハイライトが消える感じで)そんな私なんだけど、この前、同じクラスの高飛車 七光(たかびしゃ ななこ)さんに彼ピッピいるマウントを取られた挙句、恋愛経験ゼロ、ついでに頭の中からっぽ女って言われて、クラスで笑い者にされたんだ。(明るく)許せないよね?キャルン☆
マガト:感情ジェットコースターだな、おい。
キラリ:やられたらやり返すっきゃない、でも、極力、自分の手は汚したくない!
マガト:最低かよ。
キラリ:そんな時に頼れるのが、マガト君!なんと、マガト君は悪魔召喚ができる家
系なんだ!意味わかんないよね?でも、使える物はなんでも使う!それが私の座右の銘だよ!それじゃあ、マガト君!私の為に悪魔召喚して、あの金髪縦ロール成金クソ女に仕返しする為に悪魔を召喚してくれる?
マガト:悪口やべぇな。散々、ディスっといて頼み事できるお前のメンタルどうなってんの?
キラリ:ちっちゃい事も気にしない、それが私だよ!
マガト:お前には小さくても相手にはでかいかもしれないからな?
キラリ:お願い、マガト君!ちゃんとお礼はするから!
マガト:お礼・・・
キラリ:ほら、ちゃんと供物も持ってきたよ!鶏ムネ肉2枚入り税込298円!
マガト:はぁ・・・じゃあ、家で呼ぶから、それ持ってきてくれる?
キラリ:かしこまりっ!!
マガト:じゃあ、その魔法陣の真ん中に鶏ムネ肉置いて。
キラリ:これでいい?
マガト:うん、いい感じ。よし、じゃあ、呼ぶから離れてろ。
キラリ:アイアイサー!
マガト:うっし・・・、(ラップっぽく)今日も凶行、強行結構、この声聞こえる?弾けるエール、地獄でむごく、扉を解除、いざ、参上!
デビ夫:Say!hoーo(ほーお)!・・・呼びました?
キラリ:相変わらず、恥ずかしい召喚方法だね。
マガト:もうやだ、この召喚方法。
デビ夫:おや?キラリ様もいらっしゃったのですね。ごきげんよう。
キラリ:ごきげんよう、デビ夫さん。
デビ夫:キラリ様、毎度の事ながら申し上げますが、私はデルビオンタル・オルフェ
ールと名乗っているのですが・・・
キラリ:ごめんなさい。デビ夫さん。
マガト:ほら、さっさと始めるぞ、デビ夫。
デビ夫:・・・まぁ、いいでしょう。それで、本日は何をされるのですか?指名手配犯の捕縛?戦争の根絶?それとも、前みたいに推しが出るようにガチャの確率改変でもします?
キラリ:マガト君・・・
マガト:いや、ほんと稀にだから。稀にそんなお願いするだけだから。
デビ夫:さぁ、今回の願いはなんですか?私、デルビオンタル・オルフェールがひと
つ
キラリ:(話を遮りながら明るく)仕返しがしたいの♪
デビ夫:(呆気にとられながら)なんですって?
キラリ:私、仕返しがしたいの。デビ夫さん♪
マガト:だそうだ。
デビ夫:し、仕返し・・・
キラリ:どうしたの?デビ夫さん。嫌だった?
デビ夫:キラリ様、あなた様は最高の顧客でございます。私、契約されてから早数十
年、やれ世界平和だとか、やれ博愛の精神だとか、うんざりしていたのです。
マガト:え?そうなの?
デビ夫:そうですとも。あなた、悪魔に対して、そんなん唱えてみなさい。煮えたぎ
る油飲めって言ってんのと同じですよ?そんな願いを毎回毎回、危うく天敵の神にす
ら祈るところでしたからね?
マガト:なんか、ごめん。
デビ夫:そんな中、いま、私の目の前には希望という光が指しているのです!仕返し・・・っ!!ああ、なんという甘美な響き・・・っ!!
キラリ:デビ夫さんがそんなに喜んでくれるなんて。私、仕返ししようと思って良か
ったよ!
マガト:いや、仕返し自体良くないからな?
デビ夫:さぁ!!何を致しましょう!!手始めに一家離散(いっかりさん)でもさせましょうか?それとも、不治の病でも打ち込みましょうか?生皮(なまがわ)全て剥(む)くというのもアリですよ?
マガト:やることがエグいんだよ。
キラリ:う〜ん、どれも魅力的なんだけど・・・
マガト:嘘だろ、おい。
キラリ:とりあえず、今回の生贄の量だったらどこまで出来るの?
デビ夫:そうですね、鶏ムネ肉2枚だと、財布を6回落とす。
マガト:地味に嫌だな。
デビ夫:ニキビが毎日6個必ずできる。
マガト:地味に嫌だな。
デビ夫:あとは今回限定お友達割引ってことで、対象の首チョンパくらいですかね?
キラリ:え!?ほんと!?じゃあ、首チョン・・・
マガト:待て待て待て待て!!!!
キラリ:どうしたの?
デビ夫:どうされました?
マガト:怖ーよ、お前ら!いま軽く人の命もっていこうとしてたぞ!?
キラリ:でも、マガト君、今回限定のお友達割引なんだよ?
マガト:日本人の性質が利用されてやがる!!キラリ、よく見ろ、デビ夫が悪質セールスマンみたいな笑みをしてんだろ!アイツはただ殺りたいだけなんだって!
デビ夫:(舌打ちして)余計な事を。
マガト:ほら、見ろ!!
キラリ:でも、さっき挙げられたちゃっちい呪いなんかじゃ私は満足できないよ!私をコケにするものはマジ万死だよ?
マガト:お前もお前で怖いわ。
キラリ:でも、どうしよう。せめて、痛い思いはして欲しいし・・・
マガト:復讐相手に苦痛を求めるヒロインもどうかと思うんだよ、俺。
デビ夫:そうですね〜・・・四肢のどれか引きちぎります?
マガト:さっきから発想が全て怖いんだよ、お前は!
キラリ:なんかカタログとか無いの?
デビ夫:え?ありますよ?
マガト:あるんだ・・・。
キラリ:わぁ!見て見てマガト君!このA5ランク黒毛和牛ステーキ肉5枚で「きたね
ぇ花火だ。」が再現出来るんだって!やってみたいね!
マガト:殺(や)ってみたいんか?
キラリ:このアイアン・メイデンASMRリミックスもすごいね。対象の断末魔(だんまつま)で深い眠りをあなたに・・・だって。
マガト:眠れんわ。
デビ夫:でも、生の断末魔(だんまつま)が聞けますよ?
マガト:質とかの問題じゃねぇんだよ。
キラリ:鶏ムネ肉2枚で出来るのは・・・うーん、どれもイマイチだなぁ。もっとこ
う、派手なの無い?
デビ夫:ふむ・・・派手なものですか。全身の穴という穴から血が吹きでるくらいしか・・・
マガト:必ず死に向かわせるスタイルをとりあえずやめろ、お前は。
キラリ:この五寸釘(ごすんくぎ)が動脈スレスレに刺さっていくも正直、微妙だし。
マガト:創傷(そうしょう)は起きてるからな?
デビ夫:派手なの・・・派手なのですか・・・。
マガト:なぁ、キラリ。
キラリ:なに?マガト君。
マガト:もういいじゃんか。復讐なんて。
キラリ:え・・・
デビ夫:な〜にをぬかしやがってんですか、このスットコドッコイ!
マガト:復讐なんて虚しいだけだって。それに、復讐が復讐を生むって事もあるんだ
ぞ?
キラリ:バレなきゃいいんでしょ!?私はあんなに傷ついたってのに!
マガト:おい、キラリ・・・。
デビ夫:いいですね!!良い感じの負のオーラ出てますよ!
キラリ:なんなの!?あれもダメこれもダメって!!じゃあ、私はこの気持ちをどう
すればいいって言うの!?
マガト:それは・・・
デビ夫:ナイスヒステリック!
キラリ:そうだよね、結局、他人事なんだからマガト君には関係ないもんね!
マガト:それは・・・
デビ夫:あなた、私を呼ぶ為だけのアンテナ扱いになってますね。
キラリ:もういい!!いまから、黒毛和牛ステーキ肉持ってきて、あの女の断末魔で
ぐっすり眠ってやるんだから!!
マガト:キラリ、待てよ!!
デビ夫:止めるなあーー!!久々のでかい契約取れそうになってんだ!!頑張れ!キラリさん!!
マガト:(決心したように)・・・わかった。
キラリ:なにが?何がわかったの!?
マガト:・・・俺が!俺がキラリの彼氏になる!彼氏マウントを取られたなら、俺を使えばいいだろ!!
キラリ:(ハッとして)・・・っ!!マガト君・・・
マガト:俺がキラリを守るから!!
キラリ:マガト君・・・
マガト:だから、キラリっ!!
キラリ:マガト君・・・盛り上がってるとこ、悪いんだけど、結構です・・・。
マガト:・・・え?
キラリ:マガト君と付き合うって考えたら、なんか頭冷えてきた。うん、彼氏とか別にいいかなぁ〜って・・・。
デビ夫:えっと〜・・・
キラリ:デビ夫さんも、なんかごめんね。せっかく、来てもらったのに。なんか、復讐とかどうでもよくなっちゃった。
デビ夫:え、いや、その・・・
キラリ:私、彼ピッピマウント取られても、今の心の持ちようならなんとかなる気がする。
マガト:え、あぁ、そう・・・。
キラリ:そうだよ!いま付き合ってたとしても、将来その人と結婚とかする訳でもな
いし、別に焦らなくてもいいよね!
マガト:・・・そう、だな。
キラリ:ありがとう!マガト君、デビ夫さん!私、またひとつ強くなっちゃった。それじゃ、またね!
マガト:・・・・・。
デビ夫:帰られましたね。
マガト:そうだな。
デビ夫:それでは、私も魔界に帰ってよろしいでしょうか?
マガト:待て。
デビ夫:なんですか?
マガト:慰めろ。
デビ夫:(ため息しながら)今回はガッツリ振られましたね。
マガト:(泣きそうになりながら)そうだけど・・・
デビ夫:これで、連敗記録がまた上書きされましたね。
マガト:(泣きながら)そうだけどぉっ!
デビ夫:ホントの事言われて泣かないでくださいよ。
マガト:(泣きながら)うるざいよっ!!こちとら繊細(せんさい)なんだよ!!
デビ夫:ところで、ぼっちゃん。
マガト:なんだよ・・・。
デビ夫:この鶏ムネ肉はいただいても?
マガト:いいよ、食えよ。
デビ夫:まあ、おおむね、振られるのは自明(じめい)の理(り)でしたな。ムネだけに。
マガト:うるせえよ!!
キラリ:(明るく)みんな、こんにちは!私の名前は時目木 キラリ(ときめき きらり)。場斗露和高校(バトロワこうこう)1年生!好きな食べ物はメロンパン!趣味は可愛いもの集めだよ!
マガト:え、どうした?急に。
キラリ:こっちの陰キャで厨二病っぽい子は私の幼なじみの逢魔時 禍人(おうまがとき まがと)君!すごい名前負けしてる顔してるよね。
マガト:なんだ?ケンカしたいんか?
キラリ:(目のハイライトが消える感じで)そんな私なんだけど、この前、同じクラスの高飛車 七光(たかびしゃ ななこ)さんに彼ピッピいるマウントを取られた挙句、恋愛経験ゼロ、ついでに頭の中からっぽ女って言われて、クラスで笑い者にされたんだ。(明るく)許せないよね?キャルン☆
マガト:感情ジェットコースターだな、おい。
キラリ:やられたらやり返すっきゃない、でも、極力、自分の手は汚したくない!
マガト:最低かよ。
キラリ:そんな時に頼れるのが、マガト君!なんと、マガト君は悪魔召喚ができる家
系なんだ!意味わかんないよね?でも、使える物はなんでも使う!それが私の座右の銘だよ!それじゃあ、マガト君!私の為に悪魔召喚して、あの金髪縦ロール成金クソ女に仕返しする為に悪魔を召喚してくれる?
マガト:悪口やべぇな。散々、ディスっといて頼み事できるお前のメンタルどうなってんの?
キラリ:ちっちゃい事も気にしない、それが私だよ!
マガト:お前には小さくても相手にはでかいかもしれないからな?
キラリ:お願い、マガト君!ちゃんとお礼はするから!
マガト:お礼・・・
キラリ:ほら、ちゃんと供物も持ってきたよ!鶏ムネ肉2枚入り税込298円!
マガト:はぁ・・・じゃあ、家で呼ぶから、それ持ってきてくれる?
キラリ:かしこまりっ!!
マガト:じゃあ、その魔法陣の真ん中に鶏ムネ肉置いて。
キラリ:これでいい?
マガト:うん、いい感じ。よし、じゃあ、呼ぶから離れてろ。
キラリ:アイアイサー!
マガト:うっし・・・、(ラップっぽく)今日も凶行、強行結構、この声聞こえる?弾けるエール、地獄でむごく、扉を解除、いざ、参上!
デビ夫:Say!hoーo(ほーお)!・・・呼びました?
キラリ:相変わらず、恥ずかしい召喚方法だね。
マガト:もうやだ、この召喚方法。
デビ夫:おや?キラリ様もいらっしゃったのですね。ごきげんよう。
キラリ:ごきげんよう、デビ夫さん。
デビ夫:キラリ様、毎度の事ながら申し上げますが、私はデルビオンタル・オルフェ
ールと名乗っているのですが・・・
キラリ:ごめんなさい。デビ夫さん。
マガト:ほら、さっさと始めるぞ、デビ夫。
デビ夫:・・・まぁ、いいでしょう。それで、本日は何をされるのですか?指名手配犯の捕縛?戦争の根絶?それとも、前みたいに推しが出るようにガチャの確率改変でもします?
キラリ:マガト君・・・
マガト:いや、ほんと稀にだから。稀にそんなお願いするだけだから。
デビ夫:さぁ、今回の願いはなんですか?私、デルビオンタル・オルフェールがひと
つ
キラリ:(話を遮りながら明るく)仕返しがしたいの♪
デビ夫:(呆気にとられながら)なんですって?
キラリ:私、仕返しがしたいの。デビ夫さん♪
マガト:だそうだ。
デビ夫:し、仕返し・・・
キラリ:どうしたの?デビ夫さん。嫌だった?
デビ夫:キラリ様、あなた様は最高の顧客でございます。私、契約されてから早数十
年、やれ世界平和だとか、やれ博愛の精神だとか、うんざりしていたのです。
マガト:え?そうなの?
デビ夫:そうですとも。あなた、悪魔に対して、そんなん唱えてみなさい。煮えたぎ
る油飲めって言ってんのと同じですよ?そんな願いを毎回毎回、危うく天敵の神にす
ら祈るところでしたからね?
マガト:なんか、ごめん。
デビ夫:そんな中、いま、私の目の前には希望という光が指しているのです!仕返し・・・っ!!ああ、なんという甘美な響き・・・っ!!
キラリ:デビ夫さんがそんなに喜んでくれるなんて。私、仕返ししようと思って良か
ったよ!
マガト:いや、仕返し自体良くないからな?
デビ夫:さぁ!!何を致しましょう!!手始めに一家離散(いっかりさん)でもさせましょうか?それとも、不治の病でも打ち込みましょうか?生皮(なまがわ)全て剥(む)くというのもアリですよ?
マガト:やることがエグいんだよ。
キラリ:う〜ん、どれも魅力的なんだけど・・・
マガト:嘘だろ、おい。
キラリ:とりあえず、今回の生贄の量だったらどこまで出来るの?
デビ夫:そうですね、鶏ムネ肉2枚だと、財布を6回落とす。
マガト:地味に嫌だな。
デビ夫:ニキビが毎日6個必ずできる。
マガト:地味に嫌だな。
デビ夫:あとは今回限定お友達割引ってことで、対象の首チョンパくらいですかね?
キラリ:え!?ほんと!?じゃあ、首チョン・・・
マガト:待て待て待て待て!!!!
キラリ:どうしたの?
デビ夫:どうされました?
マガト:怖ーよ、お前ら!いま軽く人の命もっていこうとしてたぞ!?
キラリ:でも、マガト君、今回限定のお友達割引なんだよ?
マガト:日本人の性質が利用されてやがる!!キラリ、よく見ろ、デビ夫が悪質セールスマンみたいな笑みをしてんだろ!アイツはただ殺りたいだけなんだって!
デビ夫:(舌打ちして)余計な事を。
マガト:ほら、見ろ!!
キラリ:でも、さっき挙げられたちゃっちい呪いなんかじゃ私は満足できないよ!私をコケにするものはマジ万死だよ?
マガト:お前もお前で怖いわ。
キラリ:でも、どうしよう。せめて、痛い思いはして欲しいし・・・
マガト:復讐相手に苦痛を求めるヒロインもどうかと思うんだよ、俺。
デビ夫:そうですね〜・・・四肢のどれか引きちぎります?
マガト:さっきから発想が全て怖いんだよ、お前は!
キラリ:なんかカタログとか無いの?
デビ夫:え?ありますよ?
マガト:あるんだ・・・。
キラリ:わぁ!見て見てマガト君!このA5ランク黒毛和牛ステーキ肉5枚で「きたね
ぇ花火だ。」が再現出来るんだって!やってみたいね!
マガト:殺(や)ってみたいんか?
キラリ:このアイアン・メイデンASMRリミックスもすごいね。対象の断末魔(だんまつま)で深い眠りをあなたに・・・だって。
マガト:眠れんわ。
デビ夫:でも、生の断末魔(だんまつま)が聞けますよ?
マガト:質とかの問題じゃねぇんだよ。
キラリ:鶏ムネ肉2枚で出来るのは・・・うーん、どれもイマイチだなぁ。もっとこ
う、派手なの無い?
デビ夫:ふむ・・・派手なものですか。全身の穴という穴から血が吹きでるくらいしか・・・
マガト:必ず死に向かわせるスタイルをとりあえずやめろ、お前は。
キラリ:この五寸釘(ごすんくぎ)が動脈スレスレに刺さっていくも正直、微妙だし。
マガト:創傷(そうしょう)は起きてるからな?
デビ夫:派手なの・・・派手なのですか・・・。
マガト:なぁ、キラリ。
キラリ:なに?マガト君。
マガト:もういいじゃんか。復讐なんて。
キラリ:え・・・
デビ夫:な〜にをぬかしやがってんですか、このスットコドッコイ!
マガト:復讐なんて虚しいだけだって。それに、復讐が復讐を生むって事もあるんだ
ぞ?
キラリ:バレなきゃいいんでしょ!?私はあんなに傷ついたってのに!
マガト:おい、キラリ・・・。
デビ夫:いいですね!!良い感じの負のオーラ出てますよ!
キラリ:なんなの!?あれもダメこれもダメって!!じゃあ、私はこの気持ちをどう
すればいいって言うの!?
マガト:それは・・・
デビ夫:ナイスヒステリック!
キラリ:そうだよね、結局、他人事なんだからマガト君には関係ないもんね!
マガト:それは・・・
デビ夫:あなた、私を呼ぶ為だけのアンテナ扱いになってますね。
キラリ:もういい!!いまから、黒毛和牛ステーキ肉持ってきて、あの女の断末魔で
ぐっすり眠ってやるんだから!!
マガト:キラリ、待てよ!!
デビ夫:止めるなあーー!!久々のでかい契約取れそうになってんだ!!頑張れ!キラリさん!!
マガト:(決心したように)・・・わかった。
キラリ:なにが?何がわかったの!?
マガト:・・・俺が!俺がキラリの彼氏になる!彼氏マウントを取られたなら、俺を使えばいいだろ!!
キラリ:(ハッとして)・・・っ!!マガト君・・・
マガト:俺がキラリを守るから!!
キラリ:マガト君・・・
マガト:だから、キラリっ!!
キラリ:マガト君・・・盛り上がってるとこ、悪いんだけど、結構です・・・。
マガト:・・・え?
キラリ:マガト君と付き合うって考えたら、なんか頭冷えてきた。うん、彼氏とか別にいいかなぁ〜って・・・。
デビ夫:えっと〜・・・
キラリ:デビ夫さんも、なんかごめんね。せっかく、来てもらったのに。なんか、復讐とかどうでもよくなっちゃった。
デビ夫:え、いや、その・・・
キラリ:私、彼ピッピマウント取られても、今の心の持ちようならなんとかなる気がする。
マガト:え、あぁ、そう・・・。
キラリ:そうだよ!いま付き合ってたとしても、将来その人と結婚とかする訳でもな
いし、別に焦らなくてもいいよね!
マガト:・・・そう、だな。
キラリ:ありがとう!マガト君、デビ夫さん!私、またひとつ強くなっちゃった。それじゃ、またね!
マガト:・・・・・。
デビ夫:帰られましたね。
マガト:そうだな。
デビ夫:それでは、私も魔界に帰ってよろしいでしょうか?
マガト:待て。
デビ夫:なんですか?
マガト:慰めろ。
デビ夫:(ため息しながら)今回はガッツリ振られましたね。
マガト:(泣きそうになりながら)そうだけど・・・
デビ夫:これで、連敗記録がまた上書きされましたね。
マガト:(泣きながら)そうだけどぉっ!
デビ夫:ホントの事言われて泣かないでくださいよ。
マガト:(泣きながら)うるざいよっ!!こちとら繊細(せんさい)なんだよ!!
デビ夫:ところで、ぼっちゃん。
マガト:なんだよ・・・。
デビ夫:この鶏ムネ肉はいただいても?
マガト:いいよ、食えよ。
デビ夫:まあ、おおむね、振られるのは自明(じめい)の理(り)でしたな。ムネだけに。
マガト:うるせえよ!!