台本概要

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タイトル 魔王世界管理中
作者名 煮成 焼也(ニルナリヤクナリ)  (@nalinirunali)
ジャンル コメディ
演者人数 3人用台本(不問3)
時間 10 分
台本使用規定 台本説明欄参照
説明 ◎コメディー台本

◎10~15分程度


☆約束☆

・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。

・番組名や説明欄に紹介していただけたら嬉しいです。

・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…)

・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。

・みんなで楽しく声劇をしましょう!!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
魔王 不問 56 ボケ。名前は相手の演者様の名前に魔王と付けても大丈夫です
幹部A 不問 52 ツッコミ。名前は相手の演者様の名前で大丈夫です
幹部B 不問 39 ボケ。名前は相手の演者様の名前で大丈夫です
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
魔王:・・・はぁ。 幹部A:魔王様、いかがされましたか? 幹部B:魔王様、幸せ逃げちゃうよ? 魔王:いや、こう思ってたのと違って、理想と現実の差に嫌気が差してたっていうか・・・ 幹部A:そんな新卒社会人みたいな事言われても。 魔王:だってさ、だって・・・ねぇ?こんな、あっさり世界征服できるなんて思ってないじゃん? 幹部B:ほんと、あっという間に出来ちゃったもんね。 魔王:普通、勇者とか来ると思うじゃん。選ばれし戦士的なのいると思うじゃん。なんっもいないんだもん。まさか、脳筋戦法でいけるなんて思わんじゃん・・・。 幹部A:まぁ、居ても騎士団長くらいなのしかいませんでしたもんね。 幹部B:ワンパンで倒しちゃったもんね。 魔王:もうちょい、こう、勇者的な奴との熱い激闘を期待してたのに、座して待つだけで終わりなんだもんよ。 幹部A:実質、我々が出ても指揮とって終わりって日もありましたもんね。 幹部B:すっごいヒマすぎて、最後はボードゲームとか持ち込んじゃってたもんね。 幹部A:ですが、魔王様、念願の世界征服が叶ったのですよ?何が不満なんですか? 幹部B:そうだよ。この世のありとあらゆる者が魔王様にひれ伏すんだよ? 魔王:いや、そこもそこで最初は気分良かったよ?街とかの大通り歩いてみ?みーんな、ペコペコペコペコ頭下げるんだもんよ。 幹部A:なら、いいじゃないですか。 魔王:でも、魔王城にいた頃となんら変わらないことに気づいちゃってさ。 幹部A:あ・・・。 幹部B:たしかに・・・。 幹部A:魔王様にペコペコするなんて、我々もよくやってましたもんね。 魔王:いや、いまはさ、お前達が秘書的役割してるからいいんだけどさ?本当に代わり映えのない日常のまんまな訳よ。 幹部A:なら、さっきのため息と謎の発言はなんだったんですか? 魔王:仕事が増えたんだよ。 幹部B:仕事? 魔王:お前達、せっかくだから教えてやろう。世界征服すると何が起こるのか。 幹部A:全ての利権の取得ですか? 幹部B:ハーレム築けるとかですか? 魔王:まず、世界の経営管理だ。 幹部A:えっと・・・。 幹部B:大変なの?それ? 魔王:現に世界征服が終わり、1ヶ月経ったいま、私は1割程度しか仕事を終えていない。そろそろベッドで寝たい。 幹部B:うわぁ・・・。 幹部A:他の方達に手伝っていただくのはどうですか? 魔王:なら、聞くが、お前達、計算はどこまでできる? 幹部B:3の段までなら。 幹部A:九九は完璧です。 魔王:帰れ、お前ら。 幹部A:幹部Bならまだ分かります。ですが、私まで外されるのですか!? 魔王:2桁以上の計算できてからこい。 幹部A:ふ、2桁以上・・・っ!! 幹部B:未知の世界だ・・・っ!! 魔王:つまり、私一人でやるしかないのだ。 幹部B:そ、そうだ!四天王様達は!?四天王様達ならどう!? 魔王:これを見てみろ。 幹部A:これは、書面ですか。えっと・・・1年ばかり有給を使わせていただきます。炎のバーニン。 幹部B:実家に帰ります。水のアークア。 幹部A:気分が乗るまで休みます。氷のフロズン。 幹部B:忍者修行の旅に出ます。風のビュンビュン丸。 幹部A:花嫁修業してきます。オネエのカマ王。 魔王:なぜ、いまなんだ!?なんで今に限って休みを取るんだコイツらは!!あと、四天王なのになぜ5人いるんだ!! 幹部A:まぁ、世界征服完了したら、やること無いですもんね。 幹部B:休めるうちに休まないとだよね。 魔王:結果、私のワンオペが完成してんだよ!! 幹部A:まぁ、でも、博識な者を集めて、例えば奴隷にしたエルフとかを使えば・・・ 魔王:アイツらの言語難しいんだよ!!なんて言ってるか、ほぼ分かんないからな!? 幹部B:たしかに難しいですもんね。自分も「ゴチョイネロ」か「オコサピラン」くらいしか知らないし。 魔王:なんだ、その言葉? 幹部B:(副音声としてSiriっぽく訳を言っても構いません)ゴチョイネロ(あなたは)、オコサピラン(愚か者)。 魔王:何言ってるかわからんが、イラッとするのはなぜだろうな。 幹部A:そういえば、魔王様。隠密(おんみつ)部から書類を預かっているのですが・・・ 魔王:・・・嫌な予感がする。 幹部A:読み上げます。南西部でドワーフとエルフの仲違い(なかたがい)が起きている様子。至急、鎮静(ちんせい)されたし。 魔王:民族問題も残ってたーー!! 幹部A:魔王様!!お気を確かに!! 魔王:次、生まれ変わったら村人Aとして生きたい。 幹部B:あ、壊れた。 幹部A:魔王様!!しっかりしてください!! 魔王:もうヤダ!!おうち帰る!! 幹部A:ここが魔王城(いえ)です!!魔王様!! 魔王:私もおいしいおやつにほかほかごはんで子供の帰りを待つんだ!! 幹部B:魔王様、子供いなくない? 魔王:ポチャポチャおふろに入って、あったかいふとんで眠るんだ!! 幹部A:でんぐり返っても仕事はバイバイできませんよ? 魔王:くそがーーーーー!!!! 幹部A:魔王様、聞いてください。貴方は歴代魔王の中で成し遂げられなかった世界征服を成し遂げたのです。あなたこそ、歴代最強の魔王でしょう!! 幹部B:そうだよ!!魔王様ならやればできるよ!!完全に世界を征服してこその魔王様だよ!! 魔王:・・・そ、そうか? 幹部A:そうですよ!! 幹部B:魔王様ならやれ・・・あれ?魔王城の前に人影? 幹部A:まさか・・・あのオーラは!!魔王様!!ゆ、勇者です!!勇者が初期装備の状態で来ました!! 魔王:勇者・・・? 幹部A:なんなんだ、あいつは!!怖いもの知らずか!? 魔王:(嬉しそうに)そうか、勇者が来たか!! 幹部B:勇者、現在四天王フロアを悠々と通過します!! 魔王:いま、全員いないもんな!!(歓喜) 幹部A:魔王様、勇者が魔王宮に到着しました!!会敵(かいてき)します!! 魔王:(はしゃぎそうなくらい嬉しそうに)ふ、ふふふ、フハハハハハハハ!!待っていたぞ!!勇者よ!!本当に・・・本当に待っていた・・・!! 幹部B:勇者め!魔王様と戦いたくば、我々を倒してからに・・・ 魔王:(焦りながら)どけい!!お前達!!こいつは我が直々に倒す!! 絶対に手を出すな!!わかったな!!絶対だぞ!! 幹部A:魔王様? 幹部B:魔王様、なんかおかしくない? 魔王:ふふふふふ、勇者よ。遅かったではないか・・・。ホントに遅かったぞ。    だが、それも、いま終わる。この苦行がいつまで続くかと・・・ 幹部A:まずい!!おい!!魔王様を止めるぞ!!あの人、負けようとしてやがる!! 幹部B:え!!嘘でしょ!? 幹部A:数多の業務にやられ過ぎで、ヤケになってんだ!! 幹部B:え!!じゃあ、止めなくちゃ!! 幹部A:ああ、そうだ!!勇者を倒すぞ!! 幹部B:わかった!! 魔王:させるかああああああ!!!!魔王ビーーーーーム!! 幹部A:うわ!!何するんですか!! 魔王:うるさい!!私はもう全てが嫌になったんだ!!ほら、勇者、ボサっとすんな!!その木の棒で私をぶん殴れ!! 幹部B:魔王様、そんな攻撃じゃ絶対倒れないじゃん!!意味ないよ!! 魔王:うるさい!!やってみなくちゃわからんだろ!!ほれ!!見ろ、勇者!!この胸のコアだ!ここ狙え!!思いっきり殴れ!! 幹部A:自ら弱点晒してどうするんですか!!うおおおお!!やめろ、勇者ああああああ!! 魔王:くっ!!こいつ、秘書の分際で私を守りおって!! 幹部B:魔王様、もうやめましょうよ!勇者も何がなんだかわからなくてオロオロしてるじゃないですか! 魔王:なにを言っている!!勇者!!迷うな!!遠慮なくぶん殴れ!! 幹部A:させるかああああああ!!デビルビーーーーム!! 魔王:魔王バリアーーーー!! 幹部A:だから、なんで勇者守ってんですか!! 魔王:こいつが私を倒さんと一生、仕事漬けになるだろうが!!せっかくの好機、殺(や)らせはせん!! 幹部A:このアホ魔王!!!! 幹部B:ほら、勇者、ちょっとこっちおいで。大丈夫。何もしないから。あの人達のケンカが終わるまで、こっちで待っててね。 魔王:魔王ビーム!! 幹部A:あぶなっ!!デビルバリアー!!殺す気ですか!! 魔王:安心しろ、後で私も逝く!! 幹部A:安心できるかー!!!! 幹部B:(勇者とまったりしながら)あったかいお茶でいい?甘いのは大丈夫?あ、そうなんだ、歩いてここまで来たの?すごいね。 魔王:魔王ヘルフレイム!! 幹部A:それは勇者にぶつけるべき技でしょうが!! 幹部B:(勇者と談笑しながら)そうそう。あの技ね、魔王様が体力半分以下になると撃てる技なんだ。多分、気合いで撃ってるね、アレ。 魔王:諦めろおおおおお!!!! 幹部A:だから、戦う相手違うって言ってんでしょうがああ!! 幹部B:(勇者と談笑中)え?家の戸締りをしたかどうか、忘れてた?それは大変だ。どうする?え?帰りたい?そうだね。まだ続きそうだし、帰ってもいいんじゃない?あそこのワープゲート通ればハジマリ村まで帰れるから。うん、わかった。そんじゃあね。 魔王:まさか、最終形態にまで変身させるとは・・・やるじゃないか、幹部Aよ。 幹部A:だから、満身創痍なってどうするんですか!!本当にアホですか!! 幹部B:魔王様ー、勇者帰りましたよー。 魔王:はあああ!?なぜ、帰した!? 幹部B:だって、長いんですもん。2人のやり取り。 魔王:ちょ、おま・・・せっかくのチャンスが・・・。 幹部A:まぁ、危機は去ったのです。良かったじゃないですか。 幹部B:勇者、レベル5くらいだったから、戦っても大丈夫だったと思うけどね。 幹部A:なぜ、帰した!?ここでトドメを刺せば安泰(あんたい)だっただろうが!! 幹部B:だって、2人のやり取り長いんだもん。もう1回挑んでもらおうよ。 幹部A:そうではなくてだな・・・ 魔王:もういい。 幹部A:魔王様? 魔王:おい、ノートと鉛筆を準備しろ。 幹部A:・・・え? 魔王:幹部A、お前には、いまから5桁、いや、10桁ほどの計算を暗算で出来るまで、鍛えてやる。 幹部A:・・・へ? 魔王:今日からお前は経理担当だ。 幹部A:なんですと!? 魔王:そして、幹部B、いかなる方法でも構わん。いますぐエルフ共の言語を習得してこい。 幹部B:ゴチョイネロ(あなたは)、オコサピラン(愚か者)!! 魔王:いいか、お前たち!!私達の世界征服はまだ始まったばかりだ!!

魔王:・・・はぁ。 幹部A:魔王様、いかがされましたか? 幹部B:魔王様、幸せ逃げちゃうよ? 魔王:いや、こう思ってたのと違って、理想と現実の差に嫌気が差してたっていうか・・・ 幹部A:そんな新卒社会人みたいな事言われても。 魔王:だってさ、だって・・・ねぇ?こんな、あっさり世界征服できるなんて思ってないじゃん? 幹部B:ほんと、あっという間に出来ちゃったもんね。 魔王:普通、勇者とか来ると思うじゃん。選ばれし戦士的なのいると思うじゃん。なんっもいないんだもん。まさか、脳筋戦法でいけるなんて思わんじゃん・・・。 幹部A:まぁ、居ても騎士団長くらいなのしかいませんでしたもんね。 幹部B:ワンパンで倒しちゃったもんね。 魔王:もうちょい、こう、勇者的な奴との熱い激闘を期待してたのに、座して待つだけで終わりなんだもんよ。 幹部A:実質、我々が出ても指揮とって終わりって日もありましたもんね。 幹部B:すっごいヒマすぎて、最後はボードゲームとか持ち込んじゃってたもんね。 幹部A:ですが、魔王様、念願の世界征服が叶ったのですよ?何が不満なんですか? 幹部B:そうだよ。この世のありとあらゆる者が魔王様にひれ伏すんだよ? 魔王:いや、そこもそこで最初は気分良かったよ?街とかの大通り歩いてみ?みーんな、ペコペコペコペコ頭下げるんだもんよ。 幹部A:なら、いいじゃないですか。 魔王:でも、魔王城にいた頃となんら変わらないことに気づいちゃってさ。 幹部A:あ・・・。 幹部B:たしかに・・・。 幹部A:魔王様にペコペコするなんて、我々もよくやってましたもんね。 魔王:いや、いまはさ、お前達が秘書的役割してるからいいんだけどさ?本当に代わり映えのない日常のまんまな訳よ。 幹部A:なら、さっきのため息と謎の発言はなんだったんですか? 魔王:仕事が増えたんだよ。 幹部B:仕事? 魔王:お前達、せっかくだから教えてやろう。世界征服すると何が起こるのか。 幹部A:全ての利権の取得ですか? 幹部B:ハーレム築けるとかですか? 魔王:まず、世界の経営管理だ。 幹部A:えっと・・・。 幹部B:大変なの?それ? 魔王:現に世界征服が終わり、1ヶ月経ったいま、私は1割程度しか仕事を終えていない。そろそろベッドで寝たい。 幹部B:うわぁ・・・。 幹部A:他の方達に手伝っていただくのはどうですか? 魔王:なら、聞くが、お前達、計算はどこまでできる? 幹部B:3の段までなら。 幹部A:九九は完璧です。 魔王:帰れ、お前ら。 幹部A:幹部Bならまだ分かります。ですが、私まで外されるのですか!? 魔王:2桁以上の計算できてからこい。 幹部A:ふ、2桁以上・・・っ!! 幹部B:未知の世界だ・・・っ!! 魔王:つまり、私一人でやるしかないのだ。 幹部B:そ、そうだ!四天王様達は!?四天王様達ならどう!? 魔王:これを見てみろ。 幹部A:これは、書面ですか。えっと・・・1年ばかり有給を使わせていただきます。炎のバーニン。 幹部B:実家に帰ります。水のアークア。 幹部A:気分が乗るまで休みます。氷のフロズン。 幹部B:忍者修行の旅に出ます。風のビュンビュン丸。 幹部A:花嫁修業してきます。オネエのカマ王。 魔王:なぜ、いまなんだ!?なんで今に限って休みを取るんだコイツらは!!あと、四天王なのになぜ5人いるんだ!! 幹部A:まぁ、世界征服完了したら、やること無いですもんね。 幹部B:休めるうちに休まないとだよね。 魔王:結果、私のワンオペが完成してんだよ!! 幹部A:まぁ、でも、博識な者を集めて、例えば奴隷にしたエルフとかを使えば・・・ 魔王:アイツらの言語難しいんだよ!!なんて言ってるか、ほぼ分かんないからな!? 幹部B:たしかに難しいですもんね。自分も「ゴチョイネロ」か「オコサピラン」くらいしか知らないし。 魔王:なんだ、その言葉? 幹部B:(副音声としてSiriっぽく訳を言っても構いません)ゴチョイネロ(あなたは)、オコサピラン(愚か者)。 魔王:何言ってるかわからんが、イラッとするのはなぜだろうな。 幹部A:そういえば、魔王様。隠密(おんみつ)部から書類を預かっているのですが・・・ 魔王:・・・嫌な予感がする。 幹部A:読み上げます。南西部でドワーフとエルフの仲違い(なかたがい)が起きている様子。至急、鎮静(ちんせい)されたし。 魔王:民族問題も残ってたーー!! 幹部A:魔王様!!お気を確かに!! 魔王:次、生まれ変わったら村人Aとして生きたい。 幹部B:あ、壊れた。 幹部A:魔王様!!しっかりしてください!! 魔王:もうヤダ!!おうち帰る!! 幹部A:ここが魔王城(いえ)です!!魔王様!! 魔王:私もおいしいおやつにほかほかごはんで子供の帰りを待つんだ!! 幹部B:魔王様、子供いなくない? 魔王:ポチャポチャおふろに入って、あったかいふとんで眠るんだ!! 幹部A:でんぐり返っても仕事はバイバイできませんよ? 魔王:くそがーーーーー!!!! 幹部A:魔王様、聞いてください。貴方は歴代魔王の中で成し遂げられなかった世界征服を成し遂げたのです。あなたこそ、歴代最強の魔王でしょう!! 幹部B:そうだよ!!魔王様ならやればできるよ!!完全に世界を征服してこその魔王様だよ!! 魔王:・・・そ、そうか? 幹部A:そうですよ!! 幹部B:魔王様ならやれ・・・あれ?魔王城の前に人影? 幹部A:まさか・・・あのオーラは!!魔王様!!ゆ、勇者です!!勇者が初期装備の状態で来ました!! 魔王:勇者・・・? 幹部A:なんなんだ、あいつは!!怖いもの知らずか!? 魔王:(嬉しそうに)そうか、勇者が来たか!! 幹部B:勇者、現在四天王フロアを悠々と通過します!! 魔王:いま、全員いないもんな!!(歓喜) 幹部A:魔王様、勇者が魔王宮に到着しました!!会敵(かいてき)します!! 魔王:(はしゃぎそうなくらい嬉しそうに)ふ、ふふふ、フハハハハハハハ!!待っていたぞ!!勇者よ!!本当に・・・本当に待っていた・・・!! 幹部B:勇者め!魔王様と戦いたくば、我々を倒してからに・・・ 魔王:(焦りながら)どけい!!お前達!!こいつは我が直々に倒す!! 絶対に手を出すな!!わかったな!!絶対だぞ!! 幹部A:魔王様? 幹部B:魔王様、なんかおかしくない? 魔王:ふふふふふ、勇者よ。遅かったではないか・・・。ホントに遅かったぞ。    だが、それも、いま終わる。この苦行がいつまで続くかと・・・ 幹部A:まずい!!おい!!魔王様を止めるぞ!!あの人、負けようとしてやがる!! 幹部B:え!!嘘でしょ!? 幹部A:数多の業務にやられ過ぎで、ヤケになってんだ!! 幹部B:え!!じゃあ、止めなくちゃ!! 幹部A:ああ、そうだ!!勇者を倒すぞ!! 幹部B:わかった!! 魔王:させるかああああああ!!!!魔王ビーーーーーム!! 幹部A:うわ!!何するんですか!! 魔王:うるさい!!私はもう全てが嫌になったんだ!!ほら、勇者、ボサっとすんな!!その木の棒で私をぶん殴れ!! 幹部B:魔王様、そんな攻撃じゃ絶対倒れないじゃん!!意味ないよ!! 魔王:うるさい!!やってみなくちゃわからんだろ!!ほれ!!見ろ、勇者!!この胸のコアだ!ここ狙え!!思いっきり殴れ!! 幹部A:自ら弱点晒してどうするんですか!!うおおおお!!やめろ、勇者ああああああ!! 魔王:くっ!!こいつ、秘書の分際で私を守りおって!! 幹部B:魔王様、もうやめましょうよ!勇者も何がなんだかわからなくてオロオロしてるじゃないですか! 魔王:なにを言っている!!勇者!!迷うな!!遠慮なくぶん殴れ!! 幹部A:させるかああああああ!!デビルビーーーーム!! 魔王:魔王バリアーーーー!! 幹部A:だから、なんで勇者守ってんですか!! 魔王:こいつが私を倒さんと一生、仕事漬けになるだろうが!!せっかくの好機、殺(や)らせはせん!! 幹部A:このアホ魔王!!!! 幹部B:ほら、勇者、ちょっとこっちおいで。大丈夫。何もしないから。あの人達のケンカが終わるまで、こっちで待っててね。 魔王:魔王ビーム!! 幹部A:あぶなっ!!デビルバリアー!!殺す気ですか!! 魔王:安心しろ、後で私も逝く!! 幹部A:安心できるかー!!!! 幹部B:(勇者とまったりしながら)あったかいお茶でいい?甘いのは大丈夫?あ、そうなんだ、歩いてここまで来たの?すごいね。 魔王:魔王ヘルフレイム!! 幹部A:それは勇者にぶつけるべき技でしょうが!! 幹部B:(勇者と談笑しながら)そうそう。あの技ね、魔王様が体力半分以下になると撃てる技なんだ。多分、気合いで撃ってるね、アレ。 魔王:諦めろおおおおお!!!! 幹部A:だから、戦う相手違うって言ってんでしょうがああ!! 幹部B:(勇者と談笑中)え?家の戸締りをしたかどうか、忘れてた?それは大変だ。どうする?え?帰りたい?そうだね。まだ続きそうだし、帰ってもいいんじゃない?あそこのワープゲート通ればハジマリ村まで帰れるから。うん、わかった。そんじゃあね。 魔王:まさか、最終形態にまで変身させるとは・・・やるじゃないか、幹部Aよ。 幹部A:だから、満身創痍なってどうするんですか!!本当にアホですか!! 幹部B:魔王様ー、勇者帰りましたよー。 魔王:はあああ!?なぜ、帰した!? 幹部B:だって、長いんですもん。2人のやり取り。 魔王:ちょ、おま・・・せっかくのチャンスが・・・。 幹部A:まぁ、危機は去ったのです。良かったじゃないですか。 幹部B:勇者、レベル5くらいだったから、戦っても大丈夫だったと思うけどね。 幹部A:なぜ、帰した!?ここでトドメを刺せば安泰(あんたい)だっただろうが!! 幹部B:だって、2人のやり取り長いんだもん。もう1回挑んでもらおうよ。 幹部A:そうではなくてだな・・・ 魔王:もういい。 幹部A:魔王様? 魔王:おい、ノートと鉛筆を準備しろ。 幹部A:・・・え? 魔王:幹部A、お前には、いまから5桁、いや、10桁ほどの計算を暗算で出来るまで、鍛えてやる。 幹部A:・・・へ? 魔王:今日からお前は経理担当だ。 幹部A:なんですと!? 魔王:そして、幹部B、いかなる方法でも構わん。いますぐエルフ共の言語を習得してこい。 幹部B:ゴチョイネロ(あなたは)、オコサピラン(愚か者)!! 魔王:いいか、お前たち!!私達の世界征服はまだ始まったばかりだ!!