台本概要
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タイトル | エメラルド・ヒーリング |
---|---|
作者名 | 蒼(あおい) (@aoi_m_o10) |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 1人用台本(男1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
誕生石が紡ぎだす、不思議な物語― 「知らず知らずのうちに、俺は癒されていく…。」 5月の誕生石をモチーフにした物語。 【登場人物】 ◆ラルド ※誕生石シリーズの作品は、全てあいうえお作文で構成されています。 読みづらい箇所がありますので、予めご了承下さい。 93 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ラルド | 男 | 10 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ラルド:あれは、いつの事だっただろうか。もう、だいぶ昔の事のように感じる。
ラルド:今となっては、もしかしたら、あれは必然だったのではとも思ってしまう。
ラルド:薄紅色の花が散りゆく頃、街灯のしたで必死に訴える、二つの命に出会った。
ラルド:絵に描いたように綺麗なその瞳は、純粋な緑色をしていた。
ラルド:俺は、その二つの命に「ジェダイト」と「ネフライト」という名を付けた。
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ラルド:顔を摺り寄せ、甘える姿は、なんとも愛おしく、
ラルド:緊張していた俺の心を癒してくれた。
ラルド:クスッと思わず漏れた声に、俺自身が驚いてしまう。
ラルド:結局、どんなに憤り(いきどおり)を覚えても、赦せない出来事があっても、
ラルド:この子達はそれを知らない。知らない方がいい。俺はこの子達の幸せを今は願っている・・・。
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ラルド:最近は、俺の周りを元気に駆け回るようになった。
ラルド:尻尾を絡ませながら、じゃれ合ったり、俺にすり寄ってきたり。
ラルド:好きという感情をぶつけてくれている。
ラルド:背中にジェダイトとネフライトを乗せ、
ラルド:空の色が変わるまで、新緑の中を走り続けた。
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ラルド:太陽が沈み、一層静けさが感じられる頃。
ラルド:力尽きたのか、気持ちよさそうに眠る二つの寝顔。
ラルド:疲れているはずなのに、その寝顔を見ているだけで、自然と笑みがこぼれる。
ラルド:・・・天はあまりにも残酷だ。こんなにも可愛い命を、あんな形で捨ててしまうだなんて・・・。
ラルド:とても、尊い命なんだ。・・・俺が、護ってやらねば・・・。
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ラルド:鳴く声がしなければ、俺は気がつかなかったかもしれない。
ラルド:人間に拾われていたら、それはそれで良かったのかもしれない。
ラルド:布をそっと掛けながら、俺自身の行動に自問自答を繰り返す・・・。
ラルド:・・・猫又だって知ったら、この子達は、どんな反応をしてしまうんだろう。
ラルド:濃霧とともに、俺の心も霞んでいってしまうようだった・・・。
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ラルド:早いもので、この生活も、一年が過ぎようとしていた。
ラルド:一回りまた大きく成長した、ジェダイトとネフライト。
ラルド:ふと、何かに気づいたのか、俺の尻尾と自分の尻尾を見比べている。
ラルド:変だと感じたのだろうか。不気味だと感じたのだろうか。そう思うと、急に恐怖が襲ってくる。
ラルド:本当の俺は、臆病者だ。強そうに見えても、中身は弱く、傷つきやすい・・・。
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ラルド:また、稀有な眼で見られてしまうのか。そう思っていた。
ラルド:見つめるその瞳は・・・初めて出会った時と変わらぬ、純粋な瞳だった。
ラルド:無邪気に、凄いと言わんばかりの眼で俺の尻尾にじゃれてきた。
ラルド:眼を丸くした俺は、しばらく状況が呑み込めないでいた。どうやら、この子達には、どうでもいい事のようらしい。
ラルド:もう、怯えなくてもいいんだろうか。この子達に出会えて、本当に良かった。・・・そう思う。
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ラルド:優しさに包まれて、温かさを知った。
ラルド:ゆっくりと、これからも、俺達の時間は流れてゆく。
ラルド:弱い部分は、まだあるけれど、
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ラルド:来年も、再来年も、いつまでも・・・
ラルド:理由なき旅を、この子達と一緒に歩んでゆこう。
ラルド:類似する種族とも、垣根を越えて、
ラルド:歴代へと、この癒しを伝えていこう・・・。
ラルド:論争など、この世界には不要だ。
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ラルド:笑っていられるこの瞬間を、この幸せ
ラルド:を、大切にしていきたい。・・・俺は、猫又の「ラルド」。・・・さぁ、今日も素敵なじか
ラルド:んを過ごしてゆこうか・・・。
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ラルド:あれは、いつの事だっただろうか。もう、だいぶ昔の事のように感じる。
ラルド:今となっては、もしかしたら、あれは必然だったのではとも思ってしまう。
ラルド:薄紅色の花が散りゆく頃、街灯のしたで必死に訴える、二つの命に出会った。
ラルド:絵に描いたように綺麗なその瞳は、純粋な緑色をしていた。
ラルド:俺は、その二つの命に「ジェダイト」と「ネフライト」という名を付けた。
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ラルド:顔を摺り寄せ、甘える姿は、なんとも愛おしく、
ラルド:緊張していた俺の心を癒してくれた。
ラルド:クスッと思わず漏れた声に、俺自身が驚いてしまう。
ラルド:結局、どんなに憤り(いきどおり)を覚えても、赦せない出来事があっても、
ラルド:この子達はそれを知らない。知らない方がいい。俺はこの子達の幸せを今は願っている・・・。
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ラルド:最近は、俺の周りを元気に駆け回るようになった。
ラルド:尻尾を絡ませながら、じゃれ合ったり、俺にすり寄ってきたり。
ラルド:好きという感情をぶつけてくれている。
ラルド:背中にジェダイトとネフライトを乗せ、
ラルド:空の色が変わるまで、新緑の中を走り続けた。
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ラルド:太陽が沈み、一層静けさが感じられる頃。
ラルド:力尽きたのか、気持ちよさそうに眠る二つの寝顔。
ラルド:疲れているはずなのに、その寝顔を見ているだけで、自然と笑みがこぼれる。
ラルド:・・・天はあまりにも残酷だ。こんなにも可愛い命を、あんな形で捨ててしまうだなんて・・・。
ラルド:とても、尊い命なんだ。・・・俺が、護ってやらねば・・・。
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ラルド:鳴く声がしなければ、俺は気がつかなかったかもしれない。
ラルド:人間に拾われていたら、それはそれで良かったのかもしれない。
ラルド:布をそっと掛けながら、俺自身の行動に自問自答を繰り返す・・・。
ラルド:・・・猫又だって知ったら、この子達は、どんな反応をしてしまうんだろう。
ラルド:濃霧とともに、俺の心も霞んでいってしまうようだった・・・。
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ラルド:早いもので、この生活も、一年が過ぎようとしていた。
ラルド:一回りまた大きく成長した、ジェダイトとネフライト。
ラルド:ふと、何かに気づいたのか、俺の尻尾と自分の尻尾を見比べている。
ラルド:変だと感じたのだろうか。不気味だと感じたのだろうか。そう思うと、急に恐怖が襲ってくる。
ラルド:本当の俺は、臆病者だ。強そうに見えても、中身は弱く、傷つきやすい・・・。
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ラルド:また、稀有な眼で見られてしまうのか。そう思っていた。
ラルド:見つめるその瞳は・・・初めて出会った時と変わらぬ、純粋な瞳だった。
ラルド:無邪気に、凄いと言わんばかりの眼で俺の尻尾にじゃれてきた。
ラルド:眼を丸くした俺は、しばらく状況が呑み込めないでいた。どうやら、この子達には、どうでもいい事のようらしい。
ラルド:もう、怯えなくてもいいんだろうか。この子達に出会えて、本当に良かった。・・・そう思う。
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ラルド:優しさに包まれて、温かさを知った。
ラルド:ゆっくりと、これからも、俺達の時間は流れてゆく。
ラルド:弱い部分は、まだあるけれど、
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ラルド:来年も、再来年も、いつまでも・・・
ラルド:理由なき旅を、この子達と一緒に歩んでゆこう。
ラルド:類似する種族とも、垣根を越えて、
ラルド:歴代へと、この癒しを伝えていこう・・・。
ラルド:論争など、この世界には不要だ。
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ラルド:笑っていられるこの瞬間を、この幸せ
ラルド:を、大切にしていきたい。・・・俺は、猫又の「ラルド」。・・・さぁ、今日も素敵なじか
ラルド:んを過ごしてゆこうか・・・。
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