台本概要
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タイトル | CrossRebond |
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作者名 | 愁有 (@syu_boikone) |
ジャンル | ファンタジー |
演者人数 | 9人用台本(男5、女3、不問1) |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
Crossシリーズ第8話
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キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
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アグレス | 男 | 109 | 主人公 |
サーシャ | 女 | 39 | ヒロイン |
バラク | 男 | 104 | 主人公の心友 |
フォルグ | 男 | 81 | 主人公が住む孤児院の院長 |
リネアネ | 女 | 27 | 主人公が住む孤児院の副院長 |
ファルガ | 男 | 42 | ログルス帝国近衛師団団長 |
ジルメナス | 不問 | 23 | ログルス帝国帝王 |
ミィティア | 女 | 36 | ログルス帝国近衛師団副団長 |
ヴァレル | 男 | 42 | バラク、ミィティアの父 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
アグレス:ここは何処だ?……バラク?
アグレス:おい!何処に行く!!
アグレス:なんで追いつけないんだ!
アグレス:戻ってこい!そっちに行くなバラク!!
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アグレス:…………夢…か
バラク:おぉー起きたかアグ
アグレス:バラク!
バラク:おいおいどうしたどうした
アグレス:良かった…
バラク:あぁ?そりゃこっちのセリフだ
バラク:また、無茶したみてぇだな
アグレス:それは……仕方ないだろう
アグレス:サーシャを失いたくは無い
バラク:そりゃそうだ。サーシャが起きたらちゃんと謝ってやれよな
アグレス:そうだ!サーシャはどこに…
バラク:…?お前自分の手、どこにあんのか分かんねーのか?
アグレス:手…?あっ
バラク:お前二日も寝てたぞ。その間ずっとこうだ
アグレス:そうか…サーシャが無事で良かった
バラク:アグ、サーシャが起きたら覚悟しておけよ?
アグレス:なんの覚悟だよ……
バラク:いくら鈍ちんのお前でも、もう分かってるだろ。それにお前も同じ気持ちだろうが
アグレス:そ、それは…
バラク:サーシャはもう気持ちは隠さない。お前の為に横に居続けるぞ
バラク:アグが王になろうが、ならなかろうがだ
アグレス:だが…サーシャにもう危険な目には…
リネアネ:バッカねー
アグレス:リネアネ!?いつの間に
リネアネ:心配してるのが二人だけだと思った?残念ね。あたしも心配してますー
バラク:なんで煽り口調なんだよ
アグレス:それで、何がバカだって?
リネアネ:ほんっと大馬鹿者ね。そんなのサーシャちゃんも一緒に決まってるじゃない
アグレス:そんなこと知ってる
リネアネ:だからバカなのよ
アグレス:バカ、バカうるさいな
リネアネ:いつもあたしに言ってるお返しよバーーカ
リネアネ:サーシャちゃんだってアグレスには傷ついて欲しくない。でも、戦わないとみんなを守れない
リネアネ:だから気持ちをグッて抑えて見守ってるんじゃない
リネアネ:その気持ちがどれだけ大きいか分かってんの?
アグレス:分かってる!でも…リネアネだって彼女の過去を知っているだろ
アグレス:自分の命を軽視してる。そんな子を戦場になんて連れて行けるか
アグレス:それに、サーシャの身に何かあったら俺は…
リネアネ:だーかーらー!それを本人にちゃんと伝えなさいって言ってんの!このバカ!
リネアネ:サーシャちゃんは、身も心も、あんたらの足を引っ張るような存在じゃないわ
リネアネ:それをちゃんと見なさいって言われないと分からないの?
アグレス:ぐっ…
バラク:珍しくアグが押されてんなぁ
アグレス:うるさい!
リネアネ:もー、サーシャちゃん起きたらちゃんと伝えなさいよ!あとネフェリムが待ってるから後で大堂に来ること!
アグレス:分かった…
バラク:まぁ、そう言うこった
バラク:それとサーシャ、お前起きてるだろ
アグレス:!?
サーシャ:……
バラク:気持ちを抑えるのは得意でも、嘘つくの下手なんだから無理すんなよ。アグは騙せても俺は騙せねぇぞ
サーシャ:バラクのバカ
バラク:なんでぇ?
サーシャ:良いじゃない!アグレスの正直な気持ち聞けるんだもん!嬉しくてほっぺ落ちちゃうんだから浸らせてよ!
アグレス:さ、サーシャ…いつから?
サーシャ:夢…か、の所から
アグレス:最初から!?
サーシャ:だってバラク入って来ちゃったし…
バラク:俺のせいかよぉ
サーシャ:そうよ。アグレスが起きたら一番に抱きつこうと思ってたのに、何してくれるのよ
バラク:えぇー、なんで俺怒られてんの?
サーシャ:出てって。二人にして
バラク:あいあい。程々にしろよぉ
アグレス:サーシャ…さん?
サーシャ:目覚めて良かった!
アグレス:ごふっ…サーシャ、俺怪我人…
アグレス:怪我どころか傷跡もない
アグレス:まさかギフトを使ったのか?
サーシャ:ええ、そうよ
アグレス:なぜ!
サーシャ:アグレス、落ち着いて聞いて…
サーシャ:私、この世界がおかしい事を知っているの
アグレス:世界がおかしい?
サーシャ:うん……多分貴方が作り替えた世界…
アグレス:俺が作り替えた…?
サーシャ:厳密には違うと思う。でも、一年もなかった寿命が物凄く増えているの
アグレス:つっ!まただ…頭の中に何かが…
サーシャ:多分前回の記憶
サーシャ:私は本来、今日生きていなかった存在だから、この先どうなってるか分からないけど…
アグレス:まさか…この前の戦闘で俺の事を庇ったのは
サーシャ:うん。貴方が斬られるの知っていたから…
アグレス:なんでそんな無茶するんだ!
サーシャ:アグレスに死んで欲しくない
アグレス:だからって…そんなの俺も同じ気持ちだ
アグレス:君に傷ついて欲しくない…
サーシャ:うん。知ってる
サーシャ:だからもう我儘は言わない
サーシャ:貴方が、自信を持って一緒に戦っても大丈夫って言えるような存在になるわ
アグレス:サーシャ…ごめんね
サーシャ:今に始まった事じゃないもん
サーシャ:私、アグレスの為に頑張る
アグレス:ありがとう
サーシャ:皆が待ってる。アグレス、一緒に行きましょ
アグレス:あぁ…
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フォルグ:来たかアグレス。体はもう大丈夫か?
アグレス:はい。この通り全快です
フォルグ:それは良かった。それでは今後のことについて話をする。リネアネ頼む
リネアネ:はーい。てことでアグレス
アグレス:なんだ?
リネアネ:包み隠さずに言うと、テスロとネリが攫われたわ
アグレス:なに?
リネアネ:経緯を簡単に纏めると、私達が張った結界をファルガとか言う…なんだっけ?帝国近衛師団団長?とか言うやつに破られたの。
リネアネ:あたしアイツ嫌い
バラク:急に私情挟んだな
リネアネ:そんで、そいつと戦闘してる間に連れ去られたわ
フォルグ:その相手の顔は見えたか?
リネアネ:見たはずなんだけどね。思い出そうとするとモヤがかかるの
リネアネ:多分認識阻害かなんかしてたんだと思う
サーシャ:私も見たんですけど、思い出せなくて
フォルグ:成程。認識阻害を使えるとなると、闇の者か
フォルグ:そうなるとほぼ確実に[骸]の人間だろうな
アグレス:骸?
フォルグ:あぁ、帝国独立任務小隊[骸]
フォルグ:ジルメナスの命令だけを受ける特殊な部隊だな
アグレス:そんなものが…
リネアネ:確かになんかそんなこと言ってたかも
フォルグ:そしてここからの方針だか、アグレス
アグレス:はい
フォルグ:後はお前が決めなさい
アグレス:いいのですか?
フォルグ:いい。皆それに従う
バラク:あいよ
リネアネ:そうね
サーシャ:貴方に従うわ
アグレス:分かった
アグレス:では方針を伝える
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ジルメナス:ファルガよ先の任務良くやった。褒めて遣わす
ファルガ:はっ!ありがとうございます
ジルメナス:だが、敵に顔と名前がバレていたようだぞ
ファルガ:そ、それは申し訳ありません
ジルメナス:良い、名前に関しては、ミィティアが普通に呼んだのが容易に想像出来る
ジルメナス:が、お前の部下だ。罰は受けてもらう
ファルガ:まさかっ!?
ジルメナス:意見があるなら申してみよ
ファルガ:ぐっ…ありません
ジルメナス:近衛師団団長として、これからも心してかかれ
ファルガ:はっ…
ジルメナス:そして、次の任務だ
ジルメナス:ネフェリム共が此方に攻めてくる
ファルガ:ネフェリム?…あのフォルグ・アル・ネフェリムですか?
ジルメナス:そうか、お前は知らなかったな
ジルメナス:先の任務の場所は、ネフェリムが経営している孤児院だ
ファルガ:そんな…
ジルメナス:【千里】で数日の内に攻めてくるのが分かっている。お前はそれを向かい討て
ファルガ:分かり…ました
ジルメナス:部隊についてだが、ミィティア、ヴァレル、入ってこい
ヴァレル:失礼します
ミィティア:失礼するわ
ジルメナス:お前にはこの二人を連れて城外の守備をしてもらう
ジルメナス:部隊は第一、第二、第九を連れていくがよい
ファルガ:承知しました
ヴァレル:失礼ながら王よ、質問がございます
ジルメナス:許可しよう
ヴァレル:ありがとうございます。では一つだけ…此度の部隊編成は何の為のものなのでしょう
ジルメナス:それを今から説明すると言うのに、毎度小賢しい奴よの
ヴァレル:お褒め頂き恐悦至極にございます
ジルメナス:まず、敵が攻め入ってくる。数は三人だ
ヴァレル:三人?それにしては、此方の数が大分過剰な気がしますが
ジルメナス:そうでも無い。敵の中にはあのフォルグ・アル・ネフェリムが居る
ヴァレル:なんと!
ジルメナス:あと二人は問題ないが、片方は先日城に侵入し、逃げ切れるだけの戦闘力はあるようだ
ヴァレル:その者とは?
ジルメナス:喜べヴァレルよ。お前が探していた、バラク・オーディスだ
ジルメナス:お前達を呼んだのはそう言うことだ
ヴァレル:これはこれは……千載一遇のチャンスが巡ってきたな…
ミィティア:あの出来損ないあんな所にいたのね……
ミィティア:…ふふっまた痛めつけてやろうかしら
ヴァレル:ふん、程々で留めておけよ
ミィティア:分かってるって
ヴァレル:王よこの様な機会を頂き感謝します
ヴァレル:期待には必ずや答えて見せましょう!!
ジルメナス:そうか。お前たち期待しておるぞ
ヴァレル:承知!
ジルメナス:でだ、ヴァレル。ひとつ聞きたい
ヴァレル:なんでしょうか?
ジルメナス:バラク・オーディスのギフトは【予測】で間違いないのだな?
ヴァレル:そうでございますが、何か気になる事でも?
ジルメナス:先日侵入された際に、我が【法典】をかけたのだが、効果がなかった
ヴァレル:そのような事が…
ジルメナス:その際、ネフェリムが特別性だと言っていた、バラク・オーディスは嘘をついている可能性がある。心してかかれ
ヴァレル:承知しました
ジルメナス:では、行け
三人:はっ!
ジルメナス:……サーシャ・スターシアの存在も確認出来た。あの様な孤児院に、ロクに戦闘出来るものなどそうそう居るまい。手薄になった所を叩けば…
ジルメナス:ふふっ、はっはっはっ
ジルメナス:もう少しだ…レイア
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ファルガ:……ふぅ
ミィティア:はん!任務達成してんのになんでそんな辛気臭い顔してんのよ
ファルガ:……うるさい
ファルガ:お前が勝手したせいで、私が罰を食らう羽目になったんだぞ
ミィティア:罰?別にあんたが食らうわけじゃないんだか良いじゃない
ミィティア:人質にされてる家族が食らうんでしょ?
ミィティア:それが嫌なら、そんな足手まといもう捨てればいいじゃない
ファルガ:それ以上口を開くな
ミィティア:な、何よ事実でしょ?
ファルガ:私は家族の為にこの国に命を捧げている。家族を悪く言うな
ミィティア:…なによマジになちゃって…慰めてあげてんのに
ヴァレル:お前……まだ諦めてなかったのか
ミィティア:別にいいじゃない…アタシより強いのあいつしかいないんだもん
ミィティア:それに、パパがバラク探してんの、アタシがこんな体になったからでしょ
ヴァレル:なんだ、気づいていたのか
ミィティア:分かるわよ。左目は完全に失明、右目も視力は戻ったけど、ほぼ見えない
ミィティア:そんな女、価値ないものね
ヴァレル:優秀な息子達は皆結婚し出払った。あんなのでも、頭とギフトだけは役に立つ
ミィティア:アタシの代わりがあんなのとか腹立つ
ヴァレル:やりすぎるなよ
ミィティア:分かってるわよ
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アグレス:方針は概ね今伝えた通りだ
アグレス:そして最終目標だが…
リネアネ:ゴクリ…
アグレス:王座を奪りにいく
バラク:マジか!
リネアネ:王座を…奪りにぃいいい!?
フォルグ:そうなるだろうな
サーシャ:…
アグレス:ここまで来たら、うちと帝国の全面戦争になる
アグレス:もう、国を変えるしかない
バラク:こりゃ気合い入れて勝ちに行くしかねぇな
フォルグ:だが、一つ懸念がある
アグレス:それは?
フォルグ:…アグレウス様がいらっしゃった
アグレス:兄様が?神国に出向いていたはずでは
フォルグ:戻ってきたのだろう。タイミングが悪いが、王になるなら超えなくてはいけない壁だぞ
アグレス:分かっています
バラク:あれと戦うのか?正直勝てる気が一ミクロンもしなかったぞ
アグレス:あぁ、この国最強の戦士だ
アグレス:兄様が出てきた場合、相手は俺がします
バラク:一人でやんのか?
アグレス:俺が超えなくては意味が無い。任せてくれ
バラク:あいよ
リネアネ:それはいいけどさ、ここの守備どうすんの?あんた達が城に居るの分かったらまた来るんじゃない?
アグレス:それについては考えがある。大丈夫だ
リネアネ:そっ、信頼してるわよ
アグレス:出発は今から一時間後
アグレス:準備をしたら正門に集まってくれ
アグレス:それでは解散
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サーシャ:アグレス、少し良い?
アグレス:サーシャか、どうかしたのかい?
サーシャ:少しお話がしたかっただけ
アグレス:そっか、こっちにおいで
サーシャ:ありがとう
サーシャ:………
アグレス:?
サーシャ:やっぱり私心配
アグレス:戦いのことかい?
サーシャ:うん…貴方が帰ってこなかったら…
サーシャ:帰ってきても傷だらけだったらとか
サーシャ:そんなことばかり考えちゃう
アグレス:そうだなぁ、そうならない様に気を付けるつもりだけど、今回の戦いはそんなに甘くない
サーシャ:分かってる…でも…っ!?アグレス??
アグレス:ごめんね。こんな方法でしか安心のさせ方が分からないんだ
サーシャ:…暖かい
アグレス:国を変えるための戦いだ。途中で投げ出す訳にはいかない。攫われたテスロとネリのこともある
アグレス:孤児院の兄として、この国の王になる身として、逃げ出す訳にはいかない
サーシャ:うん
アグレス:それとサーシャ…
サーシャ:な…なに?
アグレス:えっと…その
サーシャ:…?
アグレス:この戦いが終わったら…伝えたいことがある
アグレス:だから待っていてくれ
サーシャ:…嬉しい
サーシャ:待ってるわね、アグレス
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フォルグ:…早いな。時間までまだあるぞ
フォルグ:準備は出来たのか?
バラク:ん?あぁー俺が早いのは珍しいってか
フォルグ:そうだな。いつも遅刻ギリギリのお前が十五分も前に来ているからな
バラク:…………まぁ、そうかもな
フォルグ:どうかしたか?
バラク:…この世界に違和感があるんだよ
フォルグ:違和感?
バラク:あぁ、特にアグが変だ
フォルグ:私は特に何も感じないが
バラク:まぁ、センセェはあん時居なかったからな
フォルグ:あの時?
バラク:カールとケルミアが攫われた時だ
フォルグ:何かあったのか?
バラク:元々孤児院の事になると先走ったり、落ち着かなくなったりするが
バラク:ココ最近特にそれがヤバい
バラク:あいつ、あの日俺の静止を聞かずに一人で行きやがった
フォルグ:そうだったな
バラク:アグの暴走を止めるのが俺の役目だ
バラク:そして、いつもならそれで止まってた
バラク:けど、あの日は聞かなかった
フォルグ:それが、違和感だと?
バラク:もう一つある。センセェは俺のギフト知ってるよな
フォルグ:あぁ、ギフト【天命】
フォルグ:未来を確定させる能力だったな
バラク:そうだ。そしてもう一つあったんだよ
フォルグ:もう一つ?
バラク:神が唯一干渉できるギフト
フォルグ:なに?
バラク:まぁ未来を確定させる方も嘘みたいなもんだ
バラク:本来は多分、神が敷いたレールを実現する能力なんだろうな
フォルグ:成程、だから干渉出来るということか
バラク:確証はねーけど多分そうだ
フォルグ:神というのはこの国のか
バラク:あぁ…本能を司る神、ラグナ=コット
バラク:そんで、毎日俺の精神に干渉してきたのに、あの日から一度もない
フォルグ:あの日から何かが狂っていると?
バラク:俺の見立てではそうだ
バラク:そしてこれはアグレスの意思だと思う
フォルグ:こうなることをアグレス自身が望んでいる…もしくは願っているということか
バラク:んでもって、サーシャはこのことに気づいてるか知ってると思う
フォルグ:なぜそう思う?
バラク:あいつ、アグがする事を知ってる節があるんだ
バラク:【天刻】の能力は寿命の譲渡
バラク:それは魂の譲渡と等しい
フォルグ:魂が混雑した可能性があると?
バラク:なんの確証もねーけどな
フォルグ:分かった。そう思って行動しよう
バラク:それでここからが本題。センセェに頼みがある
フォルグ:お前が頼みなど、珍しいな
バラク:センセェにしか頼めねーからな
フォルグ:言ってみなさい
バラク:俺はこの戦いで…アグを庇って死ぬんだと思う
フォルグ:…なに?
バラク:そうなる予感がするんだ。もちろんそうならない様気を遣うけどな。だから…
フォルグ:成程、私の役目はそうならないようにする事
フォルグ:もしそうなった場合は………
バラク:あぁ、その時は…
バラク:俺を見捨てて遠慮なく先に行ってくれ
フォルグ:また難しい要求をするな…お前は
バラク:センセェには簡単なことだろ
フォルグ:簡単な訳あるか。たかが三年、されど三年
フォルグ:家を捨てたとはいえ、親の代わりに育ててきたつもりだ
フォルグ:そんな我が子同然のお前が、ここまで覚悟を決めて戦場に出ようとしている
フォルグ:…………簡単な訳があるか
バラク:…わりぃなセンセェ
バラク:でも、頼めるのセンセェしかいねぇんだ
バラク:同じ戦場で子を失ったことがあるアンタにしか
フォルグ:…分かっている
バラク:じゃあ……頼んだぜ「先生」
フォルグ:……あぁ
アグレス:…早いなバラク
バラク:いやぁ緊張しちまってよぉ。直ぐに準備終わっちまった
アグレス:……?お前が?珍しいな
アグレス:それで、先生とは何を話してたんだ?
バラク:ん?緊張解してもらってたんだよ
フォルグ:…そうだな。身体がガチガチに固まっていたからマッサージをな
フォルグ:お前も受けていくか?
アグレス:俺は大丈夫です。もう時間ですし
フォルグ:そうか、そうだったな
リネアネ:揃ってるわね……
アグレス:リネアネ、サーシャ
バラク:なんだ?見送りか?
リネアネ:当たり前じゃない
リネアネ:見送りくらいするわよ
アグレス:そうか。ありがとう
リネアネ:とりあえずそこに並びなさい
アグレス:…?
リネアネ:……並んだわね。それじゃいくわよ
アグレス:何を……っ!?
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リネアネ:天風
リネアネ:静寂の潺
リネアネ:未来は明々
リネアネ:刻々と温情を
リネアネ:創成たる魂に
リネアネ:天凪の覈べを綴る
リネアネ:spirit_of_calm_lord
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アグレス:これは…
リネアネ:あたしのオリジナルよ
バラク:オリジナルかよ!?やっぱ天才か?
リネアネ:褒めてもなんも出ないわよー
バラク:期待してねーっての
リネアネ:…あたしが住んでた国にね、こんな教えがあるの
リネアネ:「強靭な身体は、強靭な魂から」って
リネアネ:これはあんたたちの精神力に直結してる
リネアネ:効果が強くなるのも弱くなるのも自分次第
リネアネ:でも…信じてるから
リネアネ:大丈夫だって。あたし信じてる
アグレス:…………ありがとうリネアネ
アグレス:これで心置きなく戦える
サーシャ:アグレス、これ…
アグレス:これは…
サーシャ:お守り…無事に帰ってくるようにって
アグレス:ありがとう
サーシャ:ちゃんと帰ってきてね?私待ってるから
アグレス:あぁ…必ず
バラク:俺らの分はねーのか?
サーシャ:あるわよ。ほら
バラク:扱い雑すぎん!?
サーシャ:アグレスの事お願いね
バラク:任せろ!
サーシャ:二人のこと頼みます
フォルグ:あぁ…必ず帰ってくる
アグレス:…では行ってきます
サーシャ:行ってらっしゃい
リネアネ:いってらっしゃーーい!
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フォルグ:見えてきたな
バラク:だなぁ。またここに戻ってくるとはな…
アグレス:あの隊列……来ることはお見通しってことか
バラク:みてーだな。数はそこそこ居るなぁ
フォルグ:部隊は三部隊と言ったところか……どう攻める?
アグレス:……先に二人には言っておく
アグレス:もし仮に兄様が出てきたら全力で逃げろ
バラク:まぁ、そうだよな
アグレス:三人で挑んで漸く五分……最悪全滅する
バラク:マジか、強いのは肌で感じたが、三人でも無理か
フォルグ:そうだな。世界で見ても五本の指に入る実力者だったはずだ
バラク:まじかぁそれは出てこないことを祈るしかないな
アグレス:作戦はいつも通り臨機応変に行く
バラク:りょうかい!
フォルグ:分かった
アグレス:……よし、行くぞ!!
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ミィティア:暇なんだけどぉホントに来るのかしら
ファルガ:黙って仕事をしろ
ミィティア:そんなこと言われてもねぇ
ミィティア:来なかったら時間の無駄じゃない
ファルガ:…来るさ
ファルガ:あの目は必ず来る
ファルガ:例え今日じゃなくても必ず来るさ
ヴァレル:ほぉう、随分と確信を持っているようだ
ファルガ:ジルメナス様が来ると仰っていましたから
ヴァレル:成程、まぁいい、私からすれば来てもらえるだけありがたい
ファルガ:先ほどから気になっていたのですが、何故そこまでバラク・オーディスに固執………
ヴァレル:シー…お喋りの時間はお終いのようだ
ヴァレル:噂をすれば来たよ
ファルガ:っ!隊列シフトAだ急げ!!
ヴァレル:大丈夫だ。ゆっくり行こう
ファルガ:なっ何を勝手に!
ヴァレル:よぉーバラク久しぶりだな
バラク:よぉークソオヤジ久しぶりだな
ヴァレル:三年ぶりか、よく戻ってきた
バラク:会ってない三年間で随分老いたみたいだなぁ
バラク:戻ってきてねぇよ……お前らを殺りに来たんだよぉ!
ヴァレル:お前も会ってない内に随分と馬鹿になったようだ
ヴァレル:頭の良さだけが取り柄だったのになぁ
アグレス:お前もそうだが親も野蛮だよな
バラク:一緒にすんなバカ
アグレス:悪かったよ
バラク:んで、隠居したじじいがこんな所に何の用だ?
ヴァレル:王からの勅命でお前たちを潰すように言われてな
ヴァレル:……だが、お前がオーディス家に戻ってくるならそこの二人は見逃してやろう
ファルガ:んなっ!?ヴァレル候何をいって……
バラク:断る!!
バラク:アホなのか?少なくともこっちはお前らを打倒しに来てんだよ
バラク:誰がそんなふざけた要求呑むかよ
ヴァレル:そうか……理に適った要求をしたつもりだったが
ヴァレル:仕方がない……足でも折って引き摺って帰るとしよう
ヴァレル:行くぞミィティア
ミィティア:はぁい。ようやくいじめられるわね
バラク:と言う訳だアグレス…あいつらの相手は俺がする
アグレス:分かった……無茶するなよ
バラク:お前もな、アグレス!
アグレス:では先生、他は俺達で何とかしましょう
フォルグ:すまない。そうもいかないみたいだ
アグレス:え?
ファルガ:隊長……
フォルグ:今は隊長ではない
アグレス:っ…ファルガ・ミュルガイア
フォルグ:お前が戦いたいのは承知だが、私がやる
アグレス:先生の知り合いなんですか?
フォルグ:私の元一番弟子だ
アグレス:……成程
アグレス:それは強いわけだ
ファルガ:お褒め頂きありがとうございます
アグレス:褒めたわけじゃない…お前には後で必ず借りを返す
ファルガ:それは怖いですが…覚悟して待っておきましょう
アグレス:それでは先生任せます
フォルグ:助かる。お前も気を付けるんだぞ
アグレス:分かってます。では残りは俺が片付けて来ます
フォルグ:あぁ
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バラク:おっなんだ姉貴だいぶ似合ってない眼帯してんじゃねぇか
バラク:副団長辞めて海賊にでもなったかぁ?
ミィティア:随分と舐めた口利くじゃなぁい
ミィティア:また昔みたいに虐められたいのかしら?
バラク:おいおい…まだ昔のままだと思ってんのか?
ミィティア:同じよぉ
ミィティア:その減らず口も、見目の悪さも…噓つきもね
バラク:そぉかよ
バラク:じゃあ……舐め腐ったまま地獄に墜ちてくれよっ!
ミィティア:なっ!?
ヴァレル:………
バラク:チッ……邪魔すんなよクソオヤジ
ヴァレル:娘を失うわけにはいかないからな、邪魔くらいはするさ
ミィティア:パパッ!!
ヴァレル:お前も油断しすぎだバカ者
ヴァレル:こいつは今の私よりも強い。舐めているともう片目を持っていかれるぞ
ミィティア:分かったわよ!
ミィティア:もう!ムカつくガキばっかでイヤになるわね
ヴァレル:二人で確実に抑えて連れて帰る。いいな?
ミィティア:はいはい分かりました!
バラク:はぁ………めんどいが久々に本気でやるかぁ
バラク:………「天都琴嚥刃」抜刀!!(ミィティアとアドリブで戦闘してください)
ミィティア:(バラクとアドリブで戦闘してください)
バラク:おっと!
ミィティア:そこ!『流動』!!
ヴァレル:帝国式闘術二式・龍尾!
バラク:ぐっ……流石に二人同時は厳しいか…
バラク:どーすっかなぁ………ってアグレス!?
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ファルガ:まさかこんな所で隊長と相見えるとは思いませんでした
フォルグ:私はもう隊長ではない
ファルガ:私にとっての隊長はあなただけです
フォルグ:今のお前は、隊長どころか団長にまで上り詰めただろう
ファルガ:名ばかりですよこんなもの……
フォルグ:何かあったのか?
ファルガ:いえ……何でもありません
フォルグ:そうか……
ファルガ:今は敵として貴方を止めさせて貰います
フォルグ:……そうか
ファルガ:……………
フォルグ:……………
ファルガ:帝国式闘術一式・龍牙!
フォルグ:帝国式闘術一式・龍牙
ファルガ:っう……二式・龍爪!
フォルグ:龍爪
ファルガ:はぁはぁ……流石ですね
フォルグ:…お前も腕を上げたな
フォルグ:だが、まだ甘い
フォルグ:皇国流柔術壱番・下波!!
ファルガ:なっ!ぐふぁ……………
ファルガ:なんだ今のは……………
フォルグ:私が遠征先の国で身に着けてきた技術だ
ファルガ:まさか他国の技術まで昇華しているとは……
フォルグ:それ以前にお前からは迷いを感じる
フォルグ:お前が私を殺す気で戦っていれば、決着はまだ付かなかっただろう
ファルガ:……もう私が戦えないとでも?
ファルガ:舐められたものですね…この程度で負けを認められるほど、背負っているものは軽くないんですよ
ファルガ:家族のためにも私はもう負けられない!
フォルグ:そうか……リーンとフィンは元気か?
ファルガ:っ……………
フォルグ:…?
フォルグ:…そう言うことか。いかにもジルメナスがやりそうなことだ
フォルグ:家族を人質に取られているな?それも【法典】の呪い付きで
ファルガ:何故それを……
フォルグ:元弟子のことくらい分かる
ファルガ:やはり隊長は変わりませんね…
フォルグ:ファルガ
フォルグ:こちらに来い。私達には呪いを解く術がある
ファルガ:え……?本当ですか?
フォルグ:本当だ。私としてもお前を手にかけるのは気が引ける
ファルガ:…………それだったら…
フォルグ:!?……済まない急用だ。この戦いが終わるまでに考えておいてくれ
ファルガ:……………隊長
0:
0:
アグレス:はぁはぁ……
アグレス:こんな時に…
アグレス:っぐ…なんだこの記憶は…
アグレス:……バラク…?
アグレス:クソッ!体制を整えなくては行けないのに
アグレス:ぐはっ…戦いに集中出来ない…
アグレス:回復する隙もない……
アグレス:まずい…意識が…
バラク:アグレス大丈夫か!?
アグレス:バラク……何してる早く戻れ……戦線が崩壊するぞ
バラク:何言ってんだよ!お前見捨てて勝っても意味ねぇだろうが
アグレス:だが……
フォルグ:アグレス大丈夫か
アグレス:先生まで何しているんですか……
フォルグ:お前が優先だ
ミィティア:あらぁ?なぁにぃ?どうしちゃったのかしらぁ?
バラク:まぁ流石に追ってくるよな……
ミィティア:フフッ雑魚にぼろ雑巾みたいにされちゃって可哀想に
ミィティア:待ってなさい…今楽にしてあげるからぁ
ヴァレル:バラクだけは生かしておけよ
ミィティア:分かってるわよ……でもぉそこのボロ雑巾くらいにはなってもらうけどね!!
0:
ミィティア:剝動
ミィティア:大巖の女王
ミィティア:奔る流閃華
ミィティア:星転を穿つ
ミィティア:留まれ、踊れ、迸れ
ミィティア:清廉たる身に月桂樹の祝福を
ミィティア:天能贈与『嬉嬉傀儡流鞭剝華』
0:
ファルガ:……これは
バラク:マジかよ……
バラク:天能贈与…使えねぇと思ってたんだけどな
ミィティア:ふふっ…あっははははははははははははは
ミィティア:あのカールってガキの天能贈与を喰らって完全に片目が失明してから
ミィティア:感覚が研ぎ澄まされたのよぉ
ミィティア:私の【流動】は物体に動きを与える
ミィティア:だけど天能贈与になった今空間そのものに干渉できる!
ミィティア:こんな風に…
アグレス:ぐあっ……
バラク:何!?
ミィティア:防御不能の絶対攻撃
ミィティア:それがアタシの嬉嬉傀儡流鞭剝華よ!!
ミィティア:そらそらそらそらぁ!!!!
バラク:っぐぅ……………
アグレス:っ……かはっ
ミィティア:どうしたぁ?抵抗してみなよぉ!
バラク:(やばいな…アグレスがもうもたねぇ。このままじゃ全滅だ)
バラク:(やっぱり…やるしかねぇか)
バラク:…センセェ
フォルグ:……………バラク
バラク:あぁ…アグレスを連れて行ってくれ
フォルグ:………分かった
アグレス:バラク…何言って……先生なにを
フォルグ:行くぞ
アグレス:待って……
バラク:わりぃなアグレス……『ここでお別れだ』
アグレス:ふざけるな!
ミィティア:そうよ!逃がすとでも思ってるわけ?
ヴァレル:ミィティア待て
ミィティア:なんでよ!
ヴァレル:なんだバラク。戻ってくる気になったか?
バラク:バカ言うなよクソオヤジ
バラク:『お前らはここで道づれだ』
ヴァレル:なに?
バラク:もう未来は確定した。俺と一緒に死ぬんだよ
ミィティア:何そんな妄言吐いてんのよ、この状況が分からないわけぇ?
ヴァレル:そうだ。未来が確定だと?そんな芸当【天命】でもない限り……まさか!
バラク:俺の持つギフトがその【天命】だ
アグレス:なっ……
ミィティア:はぁあ!?
バラク:アグ…隠してて悪かった
バラク:でも…ようやく噓まみれで縛られた人生から解放される…
バラク:センセェ走れ!!
フォルグ:……!
ヴァレル:ミィティア!これ以上奴に使わせるな!!
バラク:もう…遅ぇよ……
0:
アグレス:先生離してください!バラクが!!
フォルグ:バラクは予めこうなることを予感していた
フォルグ:頼まれたのだ。あいつの覚悟を踏み躙る訳にはいかない
アグレス:先生はバラクが死んでも良いんですか!!
フォルグ:良い訳があるか!…それでも…お前を優先せねばならないのだ
アグレス:せん…せい
フォルグ:頼むアグレス…言うことを聞いてくれ…
アグレス:すみません…先生…
アグレス:俺はバラクと共にこの先に進みたい!!!
フォルグ:っ!?アグレス戻れ!お前まで死んでしまったら…
0:
バラク:天現
バラク:天都の神殿
バラク:凰者が命給
バラク:星穹に至る
バラク:弦曳くは彼方
バラク:思慕を雫に馳せ
バラク:我が御汝に祈り奉る
バラク:(あいつら、もう巻き込まれない所まで逃げたかな)
バラク:(じゃあなアグレス…俺のたった一人の心友)
バラク:……『天祈瞑涛天ノ…
アグレス:バラク!!!
バラク:アグレス!?なんで戻ってきた!
アグレス:ふざけるな!!
バラク:…え?
アグレス:死ぬなんて許さないぞ
アグレス:俺との約束はどこにいった!
バラク:だけど、もうこうするしか…
アグレス:…逝くなよ
アグレス:逝かないでよ…
アグレス:お前が横に居てくれなきゃ…俺はどうやって理想の王になればいいんだ…
バラク:アグ…レス
バラク:そうだよな…俺が悪かった、少し待っていてくれ
バラク:先生!アグレスを頼む。気絶しちまったみてーだ
フォルグ:分かった…バラク!
バラク:みなまで言うなっての。もう分かってる
フォルグ:そうか
ミィティア:なぁに??友情ごっこはもう終わったかしら?
バラク:おいおい、少し寿命が伸びたからってイキがんなよ
ミィティア:なっ!?
ヴァレル:なんだ?道ずれではなかったのか?それとも慄いたか?
バラク:んなわけあるかクソ親父
バラク:今、心友のお陰で運名は変わった
バラク:死ぬのは…お前らだけだよ、クソ家族!
ヴァレル:なに?
0:
バラク:天現
バラク:天都の神殿
バラク:凰者が命給
バラク:星穹に至る
バラク:輝くは星の瞬き
バラク:思慕を天命に翔け
バラク:我が御汝に祈り奉る
ヴァレル:ミィティア!!!
ミィティア:させるかぁあああ!!!!
バラク:じゃあな
バラク:……『天祈瞑涛天ノ明星』
0:
バラク:アグレス…お前が心友で俺は幸せもんだ
バラク:これからもよろしくな
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0:
0:
バラク:これは隠し続けていた真実が想いとして繋がる絆伝の二命≪CrossRebond≫
バラク:第八話【心友の想渡】
バラク:これで嘘つきは終わり
バラク:この先、ずっとお前の横にいるぜ…心友
アグレス:ここは何処だ?……バラク?
アグレス:おい!何処に行く!!
アグレス:なんで追いつけないんだ!
アグレス:戻ってこい!そっちに行くなバラク!!
0:
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0:
アグレス:…………夢…か
バラク:おぉー起きたかアグ
アグレス:バラク!
バラク:おいおいどうしたどうした
アグレス:良かった…
バラク:あぁ?そりゃこっちのセリフだ
バラク:また、無茶したみてぇだな
アグレス:それは……仕方ないだろう
アグレス:サーシャを失いたくは無い
バラク:そりゃそうだ。サーシャが起きたらちゃんと謝ってやれよな
アグレス:そうだ!サーシャはどこに…
バラク:…?お前自分の手、どこにあんのか分かんねーのか?
アグレス:手…?あっ
バラク:お前二日も寝てたぞ。その間ずっとこうだ
アグレス:そうか…サーシャが無事で良かった
バラク:アグ、サーシャが起きたら覚悟しておけよ?
アグレス:なんの覚悟だよ……
バラク:いくら鈍ちんのお前でも、もう分かってるだろ。それにお前も同じ気持ちだろうが
アグレス:そ、それは…
バラク:サーシャはもう気持ちは隠さない。お前の為に横に居続けるぞ
バラク:アグが王になろうが、ならなかろうがだ
アグレス:だが…サーシャにもう危険な目には…
リネアネ:バッカねー
アグレス:リネアネ!?いつの間に
リネアネ:心配してるのが二人だけだと思った?残念ね。あたしも心配してますー
バラク:なんで煽り口調なんだよ
アグレス:それで、何がバカだって?
リネアネ:ほんっと大馬鹿者ね。そんなのサーシャちゃんも一緒に決まってるじゃない
アグレス:そんなこと知ってる
リネアネ:だからバカなのよ
アグレス:バカ、バカうるさいな
リネアネ:いつもあたしに言ってるお返しよバーーカ
リネアネ:サーシャちゃんだってアグレスには傷ついて欲しくない。でも、戦わないとみんなを守れない
リネアネ:だから気持ちをグッて抑えて見守ってるんじゃない
リネアネ:その気持ちがどれだけ大きいか分かってんの?
アグレス:分かってる!でも…リネアネだって彼女の過去を知っているだろ
アグレス:自分の命を軽視してる。そんな子を戦場になんて連れて行けるか
アグレス:それに、サーシャの身に何かあったら俺は…
リネアネ:だーかーらー!それを本人にちゃんと伝えなさいって言ってんの!このバカ!
リネアネ:サーシャちゃんは、身も心も、あんたらの足を引っ張るような存在じゃないわ
リネアネ:それをちゃんと見なさいって言われないと分からないの?
アグレス:ぐっ…
バラク:珍しくアグが押されてんなぁ
アグレス:うるさい!
リネアネ:もー、サーシャちゃん起きたらちゃんと伝えなさいよ!あとネフェリムが待ってるから後で大堂に来ること!
アグレス:分かった…
バラク:まぁ、そう言うこった
バラク:それとサーシャ、お前起きてるだろ
アグレス:!?
サーシャ:……
バラク:気持ちを抑えるのは得意でも、嘘つくの下手なんだから無理すんなよ。アグは騙せても俺は騙せねぇぞ
サーシャ:バラクのバカ
バラク:なんでぇ?
サーシャ:良いじゃない!アグレスの正直な気持ち聞けるんだもん!嬉しくてほっぺ落ちちゃうんだから浸らせてよ!
アグレス:さ、サーシャ…いつから?
サーシャ:夢…か、の所から
アグレス:最初から!?
サーシャ:だってバラク入って来ちゃったし…
バラク:俺のせいかよぉ
サーシャ:そうよ。アグレスが起きたら一番に抱きつこうと思ってたのに、何してくれるのよ
バラク:えぇー、なんで俺怒られてんの?
サーシャ:出てって。二人にして
バラク:あいあい。程々にしろよぉ
アグレス:サーシャ…さん?
サーシャ:目覚めて良かった!
アグレス:ごふっ…サーシャ、俺怪我人…
アグレス:怪我どころか傷跡もない
アグレス:まさかギフトを使ったのか?
サーシャ:ええ、そうよ
アグレス:なぜ!
サーシャ:アグレス、落ち着いて聞いて…
サーシャ:私、この世界がおかしい事を知っているの
アグレス:世界がおかしい?
サーシャ:うん……多分貴方が作り替えた世界…
アグレス:俺が作り替えた…?
サーシャ:厳密には違うと思う。でも、一年もなかった寿命が物凄く増えているの
アグレス:つっ!まただ…頭の中に何かが…
サーシャ:多分前回の記憶
サーシャ:私は本来、今日生きていなかった存在だから、この先どうなってるか分からないけど…
アグレス:まさか…この前の戦闘で俺の事を庇ったのは
サーシャ:うん。貴方が斬られるの知っていたから…
アグレス:なんでそんな無茶するんだ!
サーシャ:アグレスに死んで欲しくない
アグレス:だからって…そんなの俺も同じ気持ちだ
アグレス:君に傷ついて欲しくない…
サーシャ:うん。知ってる
サーシャ:だからもう我儘は言わない
サーシャ:貴方が、自信を持って一緒に戦っても大丈夫って言えるような存在になるわ
アグレス:サーシャ…ごめんね
サーシャ:今に始まった事じゃないもん
サーシャ:私、アグレスの為に頑張る
アグレス:ありがとう
サーシャ:皆が待ってる。アグレス、一緒に行きましょ
アグレス:あぁ…
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フォルグ:来たかアグレス。体はもう大丈夫か?
アグレス:はい。この通り全快です
フォルグ:それは良かった。それでは今後のことについて話をする。リネアネ頼む
リネアネ:はーい。てことでアグレス
アグレス:なんだ?
リネアネ:包み隠さずに言うと、テスロとネリが攫われたわ
アグレス:なに?
リネアネ:経緯を簡単に纏めると、私達が張った結界をファルガとか言う…なんだっけ?帝国近衛師団団長?とか言うやつに破られたの。
リネアネ:あたしアイツ嫌い
バラク:急に私情挟んだな
リネアネ:そんで、そいつと戦闘してる間に連れ去られたわ
フォルグ:その相手の顔は見えたか?
リネアネ:見たはずなんだけどね。思い出そうとするとモヤがかかるの
リネアネ:多分認識阻害かなんかしてたんだと思う
サーシャ:私も見たんですけど、思い出せなくて
フォルグ:成程。認識阻害を使えるとなると、闇の者か
フォルグ:そうなるとほぼ確実に[骸]の人間だろうな
アグレス:骸?
フォルグ:あぁ、帝国独立任務小隊[骸]
フォルグ:ジルメナスの命令だけを受ける特殊な部隊だな
アグレス:そんなものが…
リネアネ:確かになんかそんなこと言ってたかも
フォルグ:そしてここからの方針だか、アグレス
アグレス:はい
フォルグ:後はお前が決めなさい
アグレス:いいのですか?
フォルグ:いい。皆それに従う
バラク:あいよ
リネアネ:そうね
サーシャ:貴方に従うわ
アグレス:分かった
アグレス:では方針を伝える
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ジルメナス:ファルガよ先の任務良くやった。褒めて遣わす
ファルガ:はっ!ありがとうございます
ジルメナス:だが、敵に顔と名前がバレていたようだぞ
ファルガ:そ、それは申し訳ありません
ジルメナス:良い、名前に関しては、ミィティアが普通に呼んだのが容易に想像出来る
ジルメナス:が、お前の部下だ。罰は受けてもらう
ファルガ:まさかっ!?
ジルメナス:意見があるなら申してみよ
ファルガ:ぐっ…ありません
ジルメナス:近衛師団団長として、これからも心してかかれ
ファルガ:はっ…
ジルメナス:そして、次の任務だ
ジルメナス:ネフェリム共が此方に攻めてくる
ファルガ:ネフェリム?…あのフォルグ・アル・ネフェリムですか?
ジルメナス:そうか、お前は知らなかったな
ジルメナス:先の任務の場所は、ネフェリムが経営している孤児院だ
ファルガ:そんな…
ジルメナス:【千里】で数日の内に攻めてくるのが分かっている。お前はそれを向かい討て
ファルガ:分かり…ました
ジルメナス:部隊についてだが、ミィティア、ヴァレル、入ってこい
ヴァレル:失礼します
ミィティア:失礼するわ
ジルメナス:お前にはこの二人を連れて城外の守備をしてもらう
ジルメナス:部隊は第一、第二、第九を連れていくがよい
ファルガ:承知しました
ヴァレル:失礼ながら王よ、質問がございます
ジルメナス:許可しよう
ヴァレル:ありがとうございます。では一つだけ…此度の部隊編成は何の為のものなのでしょう
ジルメナス:それを今から説明すると言うのに、毎度小賢しい奴よの
ヴァレル:お褒め頂き恐悦至極にございます
ジルメナス:まず、敵が攻め入ってくる。数は三人だ
ヴァレル:三人?それにしては、此方の数が大分過剰な気がしますが
ジルメナス:そうでも無い。敵の中にはあのフォルグ・アル・ネフェリムが居る
ヴァレル:なんと!
ジルメナス:あと二人は問題ないが、片方は先日城に侵入し、逃げ切れるだけの戦闘力はあるようだ
ヴァレル:その者とは?
ジルメナス:喜べヴァレルよ。お前が探していた、バラク・オーディスだ
ジルメナス:お前達を呼んだのはそう言うことだ
ヴァレル:これはこれは……千載一遇のチャンスが巡ってきたな…
ミィティア:あの出来損ないあんな所にいたのね……
ミィティア:…ふふっまた痛めつけてやろうかしら
ヴァレル:ふん、程々で留めておけよ
ミィティア:分かってるって
ヴァレル:王よこの様な機会を頂き感謝します
ヴァレル:期待には必ずや答えて見せましょう!!
ジルメナス:そうか。お前たち期待しておるぞ
ヴァレル:承知!
ジルメナス:でだ、ヴァレル。ひとつ聞きたい
ヴァレル:なんでしょうか?
ジルメナス:バラク・オーディスのギフトは【予測】で間違いないのだな?
ヴァレル:そうでございますが、何か気になる事でも?
ジルメナス:先日侵入された際に、我が【法典】をかけたのだが、効果がなかった
ヴァレル:そのような事が…
ジルメナス:その際、ネフェリムが特別性だと言っていた、バラク・オーディスは嘘をついている可能性がある。心してかかれ
ヴァレル:承知しました
ジルメナス:では、行け
三人:はっ!
ジルメナス:……サーシャ・スターシアの存在も確認出来た。あの様な孤児院に、ロクに戦闘出来るものなどそうそう居るまい。手薄になった所を叩けば…
ジルメナス:ふふっ、はっはっはっ
ジルメナス:もう少しだ…レイア
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ファルガ:……ふぅ
ミィティア:はん!任務達成してんのになんでそんな辛気臭い顔してんのよ
ファルガ:……うるさい
ファルガ:お前が勝手したせいで、私が罰を食らう羽目になったんだぞ
ミィティア:罰?別にあんたが食らうわけじゃないんだか良いじゃない
ミィティア:人質にされてる家族が食らうんでしょ?
ミィティア:それが嫌なら、そんな足手まといもう捨てればいいじゃない
ファルガ:それ以上口を開くな
ミィティア:な、何よ事実でしょ?
ファルガ:私は家族の為にこの国に命を捧げている。家族を悪く言うな
ミィティア:…なによマジになちゃって…慰めてあげてんのに
ヴァレル:お前……まだ諦めてなかったのか
ミィティア:別にいいじゃない…アタシより強いのあいつしかいないんだもん
ミィティア:それに、パパがバラク探してんの、アタシがこんな体になったからでしょ
ヴァレル:なんだ、気づいていたのか
ミィティア:分かるわよ。左目は完全に失明、右目も視力は戻ったけど、ほぼ見えない
ミィティア:そんな女、価値ないものね
ヴァレル:優秀な息子達は皆結婚し出払った。あんなのでも、頭とギフトだけは役に立つ
ミィティア:アタシの代わりがあんなのとか腹立つ
ヴァレル:やりすぎるなよ
ミィティア:分かってるわよ
0:
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アグレス:方針は概ね今伝えた通りだ
アグレス:そして最終目標だが…
リネアネ:ゴクリ…
アグレス:王座を奪りにいく
バラク:マジか!
リネアネ:王座を…奪りにぃいいい!?
フォルグ:そうなるだろうな
サーシャ:…
アグレス:ここまで来たら、うちと帝国の全面戦争になる
アグレス:もう、国を変えるしかない
バラク:こりゃ気合い入れて勝ちに行くしかねぇな
フォルグ:だが、一つ懸念がある
アグレス:それは?
フォルグ:…アグレウス様がいらっしゃった
アグレス:兄様が?神国に出向いていたはずでは
フォルグ:戻ってきたのだろう。タイミングが悪いが、王になるなら超えなくてはいけない壁だぞ
アグレス:分かっています
バラク:あれと戦うのか?正直勝てる気が一ミクロンもしなかったぞ
アグレス:あぁ、この国最強の戦士だ
アグレス:兄様が出てきた場合、相手は俺がします
バラク:一人でやんのか?
アグレス:俺が超えなくては意味が無い。任せてくれ
バラク:あいよ
リネアネ:それはいいけどさ、ここの守備どうすんの?あんた達が城に居るの分かったらまた来るんじゃない?
アグレス:それについては考えがある。大丈夫だ
リネアネ:そっ、信頼してるわよ
アグレス:出発は今から一時間後
アグレス:準備をしたら正門に集まってくれ
アグレス:それでは解散
0:
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サーシャ:アグレス、少し良い?
アグレス:サーシャか、どうかしたのかい?
サーシャ:少しお話がしたかっただけ
アグレス:そっか、こっちにおいで
サーシャ:ありがとう
サーシャ:………
アグレス:?
サーシャ:やっぱり私心配
アグレス:戦いのことかい?
サーシャ:うん…貴方が帰ってこなかったら…
サーシャ:帰ってきても傷だらけだったらとか
サーシャ:そんなことばかり考えちゃう
アグレス:そうだなぁ、そうならない様に気を付けるつもりだけど、今回の戦いはそんなに甘くない
サーシャ:分かってる…でも…っ!?アグレス??
アグレス:ごめんね。こんな方法でしか安心のさせ方が分からないんだ
サーシャ:…暖かい
アグレス:国を変えるための戦いだ。途中で投げ出す訳にはいかない。攫われたテスロとネリのこともある
アグレス:孤児院の兄として、この国の王になる身として、逃げ出す訳にはいかない
サーシャ:うん
アグレス:それとサーシャ…
サーシャ:な…なに?
アグレス:えっと…その
サーシャ:…?
アグレス:この戦いが終わったら…伝えたいことがある
アグレス:だから待っていてくれ
サーシャ:…嬉しい
サーシャ:待ってるわね、アグレス
0:
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フォルグ:…早いな。時間までまだあるぞ
フォルグ:準備は出来たのか?
バラク:ん?あぁー俺が早いのは珍しいってか
フォルグ:そうだな。いつも遅刻ギリギリのお前が十五分も前に来ているからな
バラク:…………まぁ、そうかもな
フォルグ:どうかしたか?
バラク:…この世界に違和感があるんだよ
フォルグ:違和感?
バラク:あぁ、特にアグが変だ
フォルグ:私は特に何も感じないが
バラク:まぁ、センセェはあん時居なかったからな
フォルグ:あの時?
バラク:カールとケルミアが攫われた時だ
フォルグ:何かあったのか?
バラク:元々孤児院の事になると先走ったり、落ち着かなくなったりするが
バラク:ココ最近特にそれがヤバい
バラク:あいつ、あの日俺の静止を聞かずに一人で行きやがった
フォルグ:そうだったな
バラク:アグの暴走を止めるのが俺の役目だ
バラク:そして、いつもならそれで止まってた
バラク:けど、あの日は聞かなかった
フォルグ:それが、違和感だと?
バラク:もう一つある。センセェは俺のギフト知ってるよな
フォルグ:あぁ、ギフト【天命】
フォルグ:未来を確定させる能力だったな
バラク:そうだ。そしてもう一つあったんだよ
フォルグ:もう一つ?
バラク:神が唯一干渉できるギフト
フォルグ:なに?
バラク:まぁ未来を確定させる方も嘘みたいなもんだ
バラク:本来は多分、神が敷いたレールを実現する能力なんだろうな
フォルグ:成程、だから干渉出来るということか
バラク:確証はねーけど多分そうだ
フォルグ:神というのはこの国のか
バラク:あぁ…本能を司る神、ラグナ=コット
バラク:そんで、毎日俺の精神に干渉してきたのに、あの日から一度もない
フォルグ:あの日から何かが狂っていると?
バラク:俺の見立てではそうだ
バラク:そしてこれはアグレスの意思だと思う
フォルグ:こうなることをアグレス自身が望んでいる…もしくは願っているということか
バラク:んでもって、サーシャはこのことに気づいてるか知ってると思う
フォルグ:なぜそう思う?
バラク:あいつ、アグがする事を知ってる節があるんだ
バラク:【天刻】の能力は寿命の譲渡
バラク:それは魂の譲渡と等しい
フォルグ:魂が混雑した可能性があると?
バラク:なんの確証もねーけどな
フォルグ:分かった。そう思って行動しよう
バラク:それでここからが本題。センセェに頼みがある
フォルグ:お前が頼みなど、珍しいな
バラク:センセェにしか頼めねーからな
フォルグ:言ってみなさい
バラク:俺はこの戦いで…アグを庇って死ぬんだと思う
フォルグ:…なに?
バラク:そうなる予感がするんだ。もちろんそうならない様気を遣うけどな。だから…
フォルグ:成程、私の役目はそうならないようにする事
フォルグ:もしそうなった場合は………
バラク:あぁ、その時は…
バラク:俺を見捨てて遠慮なく先に行ってくれ
フォルグ:また難しい要求をするな…お前は
バラク:センセェには簡単なことだろ
フォルグ:簡単な訳あるか。たかが三年、されど三年
フォルグ:家を捨てたとはいえ、親の代わりに育ててきたつもりだ
フォルグ:そんな我が子同然のお前が、ここまで覚悟を決めて戦場に出ようとしている
フォルグ:…………簡単な訳があるか
バラク:…わりぃなセンセェ
バラク:でも、頼めるのセンセェしかいねぇんだ
バラク:同じ戦場で子を失ったことがあるアンタにしか
フォルグ:…分かっている
バラク:じゃあ……頼んだぜ「先生」
フォルグ:……あぁ
アグレス:…早いなバラク
バラク:いやぁ緊張しちまってよぉ。直ぐに準備終わっちまった
アグレス:……?お前が?珍しいな
アグレス:それで、先生とは何を話してたんだ?
バラク:ん?緊張解してもらってたんだよ
フォルグ:…そうだな。身体がガチガチに固まっていたからマッサージをな
フォルグ:お前も受けていくか?
アグレス:俺は大丈夫です。もう時間ですし
フォルグ:そうか、そうだったな
リネアネ:揃ってるわね……
アグレス:リネアネ、サーシャ
バラク:なんだ?見送りか?
リネアネ:当たり前じゃない
リネアネ:見送りくらいするわよ
アグレス:そうか。ありがとう
リネアネ:とりあえずそこに並びなさい
アグレス:…?
リネアネ:……並んだわね。それじゃいくわよ
アグレス:何を……っ!?
0:
リネアネ:天風
リネアネ:静寂の潺
リネアネ:未来は明々
リネアネ:刻々と温情を
リネアネ:創成たる魂に
リネアネ:天凪の覈べを綴る
リネアネ:spirit_of_calm_lord
0:
アグレス:これは…
リネアネ:あたしのオリジナルよ
バラク:オリジナルかよ!?やっぱ天才か?
リネアネ:褒めてもなんも出ないわよー
バラク:期待してねーっての
リネアネ:…あたしが住んでた国にね、こんな教えがあるの
リネアネ:「強靭な身体は、強靭な魂から」って
リネアネ:これはあんたたちの精神力に直結してる
リネアネ:効果が強くなるのも弱くなるのも自分次第
リネアネ:でも…信じてるから
リネアネ:大丈夫だって。あたし信じてる
アグレス:…………ありがとうリネアネ
アグレス:これで心置きなく戦える
サーシャ:アグレス、これ…
アグレス:これは…
サーシャ:お守り…無事に帰ってくるようにって
アグレス:ありがとう
サーシャ:ちゃんと帰ってきてね?私待ってるから
アグレス:あぁ…必ず
バラク:俺らの分はねーのか?
サーシャ:あるわよ。ほら
バラク:扱い雑すぎん!?
サーシャ:アグレスの事お願いね
バラク:任せろ!
サーシャ:二人のこと頼みます
フォルグ:あぁ…必ず帰ってくる
アグレス:…では行ってきます
サーシャ:行ってらっしゃい
リネアネ:いってらっしゃーーい!
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0:
0:
フォルグ:見えてきたな
バラク:だなぁ。またここに戻ってくるとはな…
アグレス:あの隊列……来ることはお見通しってことか
バラク:みてーだな。数はそこそこ居るなぁ
フォルグ:部隊は三部隊と言ったところか……どう攻める?
アグレス:……先に二人には言っておく
アグレス:もし仮に兄様が出てきたら全力で逃げろ
バラク:まぁ、そうだよな
アグレス:三人で挑んで漸く五分……最悪全滅する
バラク:マジか、強いのは肌で感じたが、三人でも無理か
フォルグ:そうだな。世界で見ても五本の指に入る実力者だったはずだ
バラク:まじかぁそれは出てこないことを祈るしかないな
アグレス:作戦はいつも通り臨機応変に行く
バラク:りょうかい!
フォルグ:分かった
アグレス:……よし、行くぞ!!
0:
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0:
ミィティア:暇なんだけどぉホントに来るのかしら
ファルガ:黙って仕事をしろ
ミィティア:そんなこと言われてもねぇ
ミィティア:来なかったら時間の無駄じゃない
ファルガ:…来るさ
ファルガ:あの目は必ず来る
ファルガ:例え今日じゃなくても必ず来るさ
ヴァレル:ほぉう、随分と確信を持っているようだ
ファルガ:ジルメナス様が来ると仰っていましたから
ヴァレル:成程、まぁいい、私からすれば来てもらえるだけありがたい
ファルガ:先ほどから気になっていたのですが、何故そこまでバラク・オーディスに固執………
ヴァレル:シー…お喋りの時間はお終いのようだ
ヴァレル:噂をすれば来たよ
ファルガ:っ!隊列シフトAだ急げ!!
ヴァレル:大丈夫だ。ゆっくり行こう
ファルガ:なっ何を勝手に!
ヴァレル:よぉーバラク久しぶりだな
バラク:よぉークソオヤジ久しぶりだな
ヴァレル:三年ぶりか、よく戻ってきた
バラク:会ってない三年間で随分老いたみたいだなぁ
バラク:戻ってきてねぇよ……お前らを殺りに来たんだよぉ!
ヴァレル:お前も会ってない内に随分と馬鹿になったようだ
ヴァレル:頭の良さだけが取り柄だったのになぁ
アグレス:お前もそうだが親も野蛮だよな
バラク:一緒にすんなバカ
アグレス:悪かったよ
バラク:んで、隠居したじじいがこんな所に何の用だ?
ヴァレル:王からの勅命でお前たちを潰すように言われてな
ヴァレル:……だが、お前がオーディス家に戻ってくるならそこの二人は見逃してやろう
ファルガ:んなっ!?ヴァレル候何をいって……
バラク:断る!!
バラク:アホなのか?少なくともこっちはお前らを打倒しに来てんだよ
バラク:誰がそんなふざけた要求呑むかよ
ヴァレル:そうか……理に適った要求をしたつもりだったが
ヴァレル:仕方がない……足でも折って引き摺って帰るとしよう
ヴァレル:行くぞミィティア
ミィティア:はぁい。ようやくいじめられるわね
バラク:と言う訳だアグレス…あいつらの相手は俺がする
アグレス:分かった……無茶するなよ
バラク:お前もな、アグレス!
アグレス:では先生、他は俺達で何とかしましょう
フォルグ:すまない。そうもいかないみたいだ
アグレス:え?
ファルガ:隊長……
フォルグ:今は隊長ではない
アグレス:っ…ファルガ・ミュルガイア
フォルグ:お前が戦いたいのは承知だが、私がやる
アグレス:先生の知り合いなんですか?
フォルグ:私の元一番弟子だ
アグレス:……成程
アグレス:それは強いわけだ
ファルガ:お褒め頂きありがとうございます
アグレス:褒めたわけじゃない…お前には後で必ず借りを返す
ファルガ:それは怖いですが…覚悟して待っておきましょう
アグレス:それでは先生任せます
フォルグ:助かる。お前も気を付けるんだぞ
アグレス:分かってます。では残りは俺が片付けて来ます
フォルグ:あぁ
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バラク:おっなんだ姉貴だいぶ似合ってない眼帯してんじゃねぇか
バラク:副団長辞めて海賊にでもなったかぁ?
ミィティア:随分と舐めた口利くじゃなぁい
ミィティア:また昔みたいに虐められたいのかしら?
バラク:おいおい…まだ昔のままだと思ってんのか?
ミィティア:同じよぉ
ミィティア:その減らず口も、見目の悪さも…噓つきもね
バラク:そぉかよ
バラク:じゃあ……舐め腐ったまま地獄に墜ちてくれよっ!
ミィティア:なっ!?
ヴァレル:………
バラク:チッ……邪魔すんなよクソオヤジ
ヴァレル:娘を失うわけにはいかないからな、邪魔くらいはするさ
ミィティア:パパッ!!
ヴァレル:お前も油断しすぎだバカ者
ヴァレル:こいつは今の私よりも強い。舐めているともう片目を持っていかれるぞ
ミィティア:分かったわよ!
ミィティア:もう!ムカつくガキばっかでイヤになるわね
ヴァレル:二人で確実に抑えて連れて帰る。いいな?
ミィティア:はいはい分かりました!
バラク:はぁ………めんどいが久々に本気でやるかぁ
バラク:………「天都琴嚥刃」抜刀!!(ミィティアとアドリブで戦闘してください)
ミィティア:(バラクとアドリブで戦闘してください)
バラク:おっと!
ミィティア:そこ!『流動』!!
ヴァレル:帝国式闘術二式・龍尾!
バラク:ぐっ……流石に二人同時は厳しいか…
バラク:どーすっかなぁ………ってアグレス!?
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ファルガ:まさかこんな所で隊長と相見えるとは思いませんでした
フォルグ:私はもう隊長ではない
ファルガ:私にとっての隊長はあなただけです
フォルグ:今のお前は、隊長どころか団長にまで上り詰めただろう
ファルガ:名ばかりですよこんなもの……
フォルグ:何かあったのか?
ファルガ:いえ……何でもありません
フォルグ:そうか……
ファルガ:今は敵として貴方を止めさせて貰います
フォルグ:……そうか
ファルガ:……………
フォルグ:……………
ファルガ:帝国式闘術一式・龍牙!
フォルグ:帝国式闘術一式・龍牙
ファルガ:っう……二式・龍爪!
フォルグ:龍爪
ファルガ:はぁはぁ……流石ですね
フォルグ:…お前も腕を上げたな
フォルグ:だが、まだ甘い
フォルグ:皇国流柔術壱番・下波!!
ファルガ:なっ!ぐふぁ……………
ファルガ:なんだ今のは……………
フォルグ:私が遠征先の国で身に着けてきた技術だ
ファルガ:まさか他国の技術まで昇華しているとは……
フォルグ:それ以前にお前からは迷いを感じる
フォルグ:お前が私を殺す気で戦っていれば、決着はまだ付かなかっただろう
ファルガ:……もう私が戦えないとでも?
ファルガ:舐められたものですね…この程度で負けを認められるほど、背負っているものは軽くないんですよ
ファルガ:家族のためにも私はもう負けられない!
フォルグ:そうか……リーンとフィンは元気か?
ファルガ:っ……………
フォルグ:…?
フォルグ:…そう言うことか。いかにもジルメナスがやりそうなことだ
フォルグ:家族を人質に取られているな?それも【法典】の呪い付きで
ファルガ:何故それを……
フォルグ:元弟子のことくらい分かる
ファルガ:やはり隊長は変わりませんね…
フォルグ:ファルガ
フォルグ:こちらに来い。私達には呪いを解く術がある
ファルガ:え……?本当ですか?
フォルグ:本当だ。私としてもお前を手にかけるのは気が引ける
ファルガ:…………それだったら…
フォルグ:!?……済まない急用だ。この戦いが終わるまでに考えておいてくれ
ファルガ:……………隊長
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アグレス:はぁはぁ……
アグレス:こんな時に…
アグレス:っぐ…なんだこの記憶は…
アグレス:……バラク…?
アグレス:クソッ!体制を整えなくては行けないのに
アグレス:ぐはっ…戦いに集中出来ない…
アグレス:回復する隙もない……
アグレス:まずい…意識が…
バラク:アグレス大丈夫か!?
アグレス:バラク……何してる早く戻れ……戦線が崩壊するぞ
バラク:何言ってんだよ!お前見捨てて勝っても意味ねぇだろうが
アグレス:だが……
フォルグ:アグレス大丈夫か
アグレス:先生まで何しているんですか……
フォルグ:お前が優先だ
ミィティア:あらぁ?なぁにぃ?どうしちゃったのかしらぁ?
バラク:まぁ流石に追ってくるよな……
ミィティア:フフッ雑魚にぼろ雑巾みたいにされちゃって可哀想に
ミィティア:待ってなさい…今楽にしてあげるからぁ
ヴァレル:バラクだけは生かしておけよ
ミィティア:分かってるわよ……でもぉそこのボロ雑巾くらいにはなってもらうけどね!!
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ミィティア:剝動
ミィティア:大巖の女王
ミィティア:奔る流閃華
ミィティア:星転を穿つ
ミィティア:留まれ、踊れ、迸れ
ミィティア:清廉たる身に月桂樹の祝福を
ミィティア:天能贈与『嬉嬉傀儡流鞭剝華』
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ファルガ:……これは
バラク:マジかよ……
バラク:天能贈与…使えねぇと思ってたんだけどな
ミィティア:ふふっ…あっははははははははははははは
ミィティア:あのカールってガキの天能贈与を喰らって完全に片目が失明してから
ミィティア:感覚が研ぎ澄まされたのよぉ
ミィティア:私の【流動】は物体に動きを与える
ミィティア:だけど天能贈与になった今空間そのものに干渉できる!
ミィティア:こんな風に…
アグレス:ぐあっ……
バラク:何!?
ミィティア:防御不能の絶対攻撃
ミィティア:それがアタシの嬉嬉傀儡流鞭剝華よ!!
ミィティア:そらそらそらそらぁ!!!!
バラク:っぐぅ……………
アグレス:っ……かはっ
ミィティア:どうしたぁ?抵抗してみなよぉ!
バラク:(やばいな…アグレスがもうもたねぇ。このままじゃ全滅だ)
バラク:(やっぱり…やるしかねぇか)
バラク:…センセェ
フォルグ:……………バラク
バラク:あぁ…アグレスを連れて行ってくれ
フォルグ:………分かった
アグレス:バラク…何言って……先生なにを
フォルグ:行くぞ
アグレス:待って……
バラク:わりぃなアグレス……『ここでお別れだ』
アグレス:ふざけるな!
ミィティア:そうよ!逃がすとでも思ってるわけ?
ヴァレル:ミィティア待て
ミィティア:なんでよ!
ヴァレル:なんだバラク。戻ってくる気になったか?
バラク:バカ言うなよクソオヤジ
バラク:『お前らはここで道づれだ』
ヴァレル:なに?
バラク:もう未来は確定した。俺と一緒に死ぬんだよ
ミィティア:何そんな妄言吐いてんのよ、この状況が分からないわけぇ?
ヴァレル:そうだ。未来が確定だと?そんな芸当【天命】でもない限り……まさか!
バラク:俺の持つギフトがその【天命】だ
アグレス:なっ……
ミィティア:はぁあ!?
バラク:アグ…隠してて悪かった
バラク:でも…ようやく噓まみれで縛られた人生から解放される…
バラク:センセェ走れ!!
フォルグ:……!
ヴァレル:ミィティア!これ以上奴に使わせるな!!
バラク:もう…遅ぇよ……
0:
アグレス:先生離してください!バラクが!!
フォルグ:バラクは予めこうなることを予感していた
フォルグ:頼まれたのだ。あいつの覚悟を踏み躙る訳にはいかない
アグレス:先生はバラクが死んでも良いんですか!!
フォルグ:良い訳があるか!…それでも…お前を優先せねばならないのだ
アグレス:せん…せい
フォルグ:頼むアグレス…言うことを聞いてくれ…
アグレス:すみません…先生…
アグレス:俺はバラクと共にこの先に進みたい!!!
フォルグ:っ!?アグレス戻れ!お前まで死んでしまったら…
0:
バラク:天現
バラク:天都の神殿
バラク:凰者が命給
バラク:星穹に至る
バラク:弦曳くは彼方
バラク:思慕を雫に馳せ
バラク:我が御汝に祈り奉る
バラク:(あいつら、もう巻き込まれない所まで逃げたかな)
バラク:(じゃあなアグレス…俺のたった一人の心友)
バラク:……『天祈瞑涛天ノ…
アグレス:バラク!!!
バラク:アグレス!?なんで戻ってきた!
アグレス:ふざけるな!!
バラク:…え?
アグレス:死ぬなんて許さないぞ
アグレス:俺との約束はどこにいった!
バラク:だけど、もうこうするしか…
アグレス:…逝くなよ
アグレス:逝かないでよ…
アグレス:お前が横に居てくれなきゃ…俺はどうやって理想の王になればいいんだ…
バラク:アグ…レス
バラク:そうだよな…俺が悪かった、少し待っていてくれ
バラク:先生!アグレスを頼む。気絶しちまったみてーだ
フォルグ:分かった…バラク!
バラク:みなまで言うなっての。もう分かってる
フォルグ:そうか
ミィティア:なぁに??友情ごっこはもう終わったかしら?
バラク:おいおい、少し寿命が伸びたからってイキがんなよ
ミィティア:なっ!?
ヴァレル:なんだ?道ずれではなかったのか?それとも慄いたか?
バラク:んなわけあるかクソ親父
バラク:今、心友のお陰で運名は変わった
バラク:死ぬのは…お前らだけだよ、クソ家族!
ヴァレル:なに?
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バラク:天現
バラク:天都の神殿
バラク:凰者が命給
バラク:星穹に至る
バラク:輝くは星の瞬き
バラク:思慕を天命に翔け
バラク:我が御汝に祈り奉る
ヴァレル:ミィティア!!!
ミィティア:させるかぁあああ!!!!
バラク:じゃあな
バラク:……『天祈瞑涛天ノ明星』
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バラク:アグレス…お前が心友で俺は幸せもんだ
バラク:これからもよろしくな
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バラク:これは隠し続けていた真実が想いとして繋がる絆伝の二命≪CrossRebond≫
バラク:第八話【心友の想渡】
バラク:これで嘘つきは終わり
バラク:この先、ずっとお前の横にいるぜ…心友