台本概要
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タイトル | ジョイエリ デラ トライセイ【ファイル:アレキサンドライト】 |
---|---|
作者名 | 不尽子(つきぬこ) (@tsukinuko) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 4人用台本(男2、女1、不問1) |
時間 | 40 分 |
台本使用規定 | 台本説明欄参照 |
説明 |
イタリアにある異能者で構成されたトライセイ探偵団の新入りネーロと、その指導役ヴィオラが仲間達と共に珍事件を解決…!? ご使用の際はご報告いただけると大変喜びます(強制ではありません)。 シナリオの一番下にイタリア語の解説があります。 143 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
ネーロ | 女 | 86 | ジーノ・マーティン。不幸体質な男装女子。宝石マニアで心の声がうるさい。 |
ヴィオラ | 男 | 77 | ダン・サクマ。根暗な日系青年。能力は「以心伝心」だが、ネーロに幻滅されたくなくて言えないでいる。 |
ロッソ | 男 | 90 | ファウスト・トライセイ。能力と左目を隠している。探偵団の長だがノリが軽いセクハラ大魔王。 |
オンブラ | 不問 | 76 | 能力は「千変万化」。トライセイ探偵事務所の入社を希望している。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
ロッソ:いやぁーごみんにぃー?毎度ヴィオちんに付き合ってもらっちゃってさぁー?
ヴィオラ:別に、大事な事だし…。それより…。
ネーロ:(緊張してブツブツと)あばば、あばばばばば…。
ヴィオラ:何でネーロまで一緒なんだよ…。
ロッソ:そりゃーヴェルちんの異能の結果よ。
ヴィオラ:え…ヴェルデに『確認』させたのか!?
ネーロ:えぇ!?今回のは依頼じゃなくて、入社希望者の面接ですよね!?
ロッソ:その入社希望者がねぇー、超〜↑↑クセ者っぽいのよなー。なっははー☆
ヴィオラ:なっははーってお前…。
ネーロ:え、本当にそれ僕が一緒で大丈夫なんですか!?ますます緊張してきたぁ…。
ロッソ:ありゃ、大丈夫?おっぱい揉もうか?
ネーロ:僕に何の得があるんですかそれ…。
ロッソ:ダイジョブダイジョブゥー☆俺ちゃん結構ウマい方だからぁ…キモチよーくしてあげぶほぉっ!(ヴィオラに殴られる)
ヴィオラ:(ドスきかせた声で)…なぁドン、ガキの頃から世話になったんだ。せめてもの情けに、アズーロに引きちぎってもらうかローザに"お願い"してもらって自分で取るか…選ばせてやるよ…。
ロッソ:待って待ってヴィオちんガチでその脅し怖すぎるから一旦落ち着こ?ね?
ネーロ:あの…取るとか引きちぎるとか…何の話ですか?
ヴィオラ:(ニッコリ)何でもないよ。ネーロは気にしなくていいから。
ネーロ:は、はぁ…。
ロッソ:ちぇー何だよぉー、シロートドーテーのクセにチョーシこいちゃってさぁー。
ヴィオラ:っ!!?
ネーロ:しろ…何ですか?
ロッソ:あ、気になるぅー?ヴィオちんが高校卒業の時にぃー、お祝いにってアズちんに風俗連れられてぇー。
ヴィオラ:(遮る)わああああやめろやめろやめろぉ!!!!
オンブラ:…あの…。
ネーロ:え?
ヴィオラ:!
ロッソ:んぉ?
オンブラ:貴方様方が、トライセイ探偵団の方々でよろしいのでしょうか…。
ネーロ:そ、そうですけど…いつの間に…。あの、もしかして貴方が…?
オンブラ:はい、このたび御社での勤務を希望させていただきました。私の事はどうぞオンブラとお呼び下さい。
ヴィオラ:…「影」?もう自分のコードネーム考えてんのかよ。随分と自信があるんだな。
オンブラ:ええ。必ずや皆様方のお役に立つと宣言致しましょう。
ロッソ:へぇ〜、大層な自信だねぇー?ま、いいや。んじゃこっちも自己紹介!
ロッソ:俺ちゃんがこの探偵団のドン、ロッソ様だよーん!気さくに「ファウストさん」って呼んでくれていーよぉー?
オンブラ:コードネームが意味をなしてませんね。
ロッソ:まーいーじゃん?ほらほら、チミ達も挨拶ぅー。
ヴィオラ:…ヴィオラ。
ネーロ:あ、ネーロです。よろしくお願いします。
ネーロ:とにかく、こんなだだっ広い平野で立ち話も何ですし、街へ戻って喫茶店でも…。
ロッソ:え、何で?面接会場ココよ?
ネーロ:えっ!?
オンブラ:ええ、そう伺いました。
ヴィオラ:おいおい冗談だろ…!?
ロッソ:えー?俺ちゃんってそんなつまんない冗談言うと思われてんのー?キーズーつーくぅー。
ヴィオラ:もっぺん殴るぞてめぇ…。
オンブラ:お気になさらず。私は何処でも結構ですので。
ネーロ:な、何かすいません…。
ロッソ:そんじゃヴィオちん、始めよっか☆
ヴィオラ:(溜息)…分かった。(能力を使う)
オンブラ:おお!
ネーロ:(心の声)わぁー、面接でもダンさんのアメジスト・オッキオが見れるんだ!よぉーし、これを目の保養に僕も頑張るぞっ!
ヴィオラ:っ…。
ロッソ:ヴィオちーん?集中集中ー。
ヴィオラ:分かってる!
ネーロ:(心の声)あ、ファウストさんの目も光ってる!赤と言えばルビーだけど…ファウストさんはどっちかって言うとスピネルか血赤珊瑚(ちあかさんご)ってところかな…。
ネーロ:(心の声)…でも、ファウストさんって左目に眼帯してるから、両目が光ってるとこ見れないのが残念だよなぁ…。
オンブラ:ふふ、やはり貴方様方も私と同じなのですね。でしたらやはり、私はお役に立てますよ!
ネーロ:え?それって…。
オンブラ:はい。私も貴方様方と同じ異能者でございます。
0:オンブラの藍色の瞳が光り、ネーロと同じ姿になる。
ネーロ:わぁっ!?
ヴィオラ:オ、オンブラがネーロになった…!?
ロッソ:おぉ〜。
オンブラ:これが私の能力でございます。この能力があれば、潜入捜査で多いに役立つかと。
ヴィオラ:……。
ロッソ:じゃあさじゃあさ、そのネロちんの姿で、おっぱいとお尻をおっきくしたりもできちゃう!?
ネーロ:え!?
ヴィオラ:おいおい…。
オンブラ:はい、この通り!
ネーロ:わ、ちょ、ちょっと…!
ロッソ:うっひょぉ〜!こりゃたーまんないねぇ〜!面接の合否はさて置いて、ちょいと俺ちゃんとホテールに…。
ネーロ:(遮る)ロッソさん!!!
ロッソ:んもぉー冗談じゃーん?ネロちんったらマジメちゃーん。ま、そゆトコ好きだけど☆
ヴィオラ:てめぇいいかげんブッ殺すぞ…。
ロッソ:ヴィオちんのそゆトコは嫌ぁ〜い…。
オンブラ:(元の姿に戻る)ふふ、いかがです?この異能があれば、聞き込みや潜入が容易になる事間違い無しかと。
ロッソ:ん〜…。
ヴィオラ:ドン、こいつは…。
ロッソ:まーまー待ってよヴィオちん。
ヴィオラ:え…。
ロッソ:ネロちん、どー思う?
ネーロ:え、僕!?
オンブラ:おや、この組織のドンは貴方では?シグ・ロッソ。
ロッソ:まぁそなんだけどぉー、この子新人ちゃんだからさー?人を見る目を養っときたいってやーつぅー?俺ちゃんってば見た目通りの最っ高ー↑↑に良い上司だからさー?
オンブラ:はぁ…ご自分で仰るんですね…。
ネーロ:きゅ、急にそんな事言われても…!
ロッソ:ダイジョブダイジョブゥー!思った事をそのままドピュッと出しちゃえばいーからさ☆
ヴィオラ:その擬音やめろ!
ネーロ:えぇ…。
オンブラ:…シグ・ネーロ、質問がございましたら何なりと。
ネーロ:あ、えぇっと、それじゃあ…。
オンブラ:はい。
ネーロ:何で…うちに入ろうと思ったんですか?
オンブラ:……。
ロッソ:あー志望動機ってやつね?自己PRもだけどそこも大事!さっすがネロちんだねー?
ヴィオラ:……。
オンブラ:動機、ですか…。そうですね、貴方様方が異能者であるという噂を耳にしまして…。
ネーロ:ならもし異能者で構成された犯罪者組織があれば、貴方はそちらに行くつもりだったんですか?
オンブラ:とんでもない!私はこの異能を誰かの為に使えたらと思った次第で、それを率先して行っているのが御社であるとお聞きしたまでです!
ロッソ:(小声)おーおー、ネロちんってば意外にいい面接官してんじゃーん?
ヴィオラ:(小声)ドン、あんた…。
ロッソ:(小声)ありゃ?んもぉーヴィオちんの悪いクセ抜けないねー。気になったらすぅーぐ他人の心覗いちゃうんだから。
ヴィオラ:(小声)それは、ごめん…。…あんたの考えてる事は分かった。でも、あのオンブラって奴…。
ロッソ:(遮るようにしぃと人差し指を立てる)
ヴィオラ:……。
ネーロ:…ところで、その異能はどんな人間にも化けられるんですか?
オンブラ:人間だけではなく、どんな生き物にもなれます。例えば子猫や兎に化けて、お疲れの方を癒して差し上げる事も可能ですよ。
ネーロ:なるほど…。では貴方は今まで、その異能でどんな手助けをしてきましたか?
オンブラ:え?
ヴィオラ:!
ロッソ:お。
ネーロ:誰かの為に使いたいと仰ってたので、何度かそういう事をしたんじゃないんですか?
オンブラ:あ、あー…っと…。
ネーロ:…え、してないんですか?
オンブラ:ま、まさか!少々お待ちを…。
ロッソ:(小声)なはは、早速ボロが出始めちゃってるねぇ〜?
ヴィオラ:(小声)…あんた本当に性格悪いな…。
ロッソ:言っとくけどー、嘘や作り話は通用しないからねー?俺ちゃん達にはお見通しだからー!
オンブラ:う…。
ヴィオラ:…(溜息)
オンブラ:そ、そう…ですね…。私の友人に、両想いなのにお互い胸の内を明かせない男女がおりまして…。
ネーロ:両想い?はぁ…それで?
オンブラ:私が代わって伝えた事で、晴れてその二人は恋人同士となった…と言ったところでしょうか。
ネーロ:…え?
ヴィオラ:(ドン引き)うわ…。
ロッソ:(必死に笑いを堪えるも爆発)〜〜っだぁーっはははは!!!
オンブラ:!?
ロッソ:ひ、ひぃ〜wwwwww私が代わってwwwwww告白してぇ!?wwwwめでたしめでたしwwwwwっはぁ〜お腹痛いぃ〜!!
ヴィオラ:ヤバ過ぎだろこいつ…。
オンブラ:え、あっ…!
ネーロ:……。
ロッソ:はひっwwwwはひひっwwwwねーネロちんwwww今の、どー思う!?んっははwwwwwもー俺ちゃんっwwwしんどいぃ〜!!っひゃはははwwwww
ネーロ:……。
オンブラ:あ、あのっ申し訳ありません!その、少々言葉に誤りが…。
ヴィオラ:何がどう誤りなんだよ…。その両片想いの二人のどっちかに成り変わって、てめぇが了承も無く勝手に相手に告った事に間違いはねーだろ。
オンブラ:そ、それは…。
ロッソ:(笑いながら)しかもそいつwwwwそれを「人助け」って言ったwwwwwあームリムリ腹筋死んじゃうwww助けてぇ〜!!www
オンブラ:っ…。
ネーロ:…つまり。
オンブラ:!
ネーロ:つまり貴方は…うちでもそういう人間が居れば、それを「人助け」と称して同じ事をする、と…。
オンブラ:ま、まさか!そんな他人の心に踏み込むような事…私はただっ…!
ネーロ:…ドン。
ロッソ:ん?w
ネーロ:僕個人としての感想を言わせて欲しいんですが…。
ヴィオラ:あ…。
ロッソ:んwどーぞどーぞww
ネーロ:…この人、ちょっと生理的に無理です。採用するなら僕辞めます。
オンブラ:なっ…!?
ヴィオラ:…まぁ、だよな。
ロッソ:んwおけおけwんじゃー君、悪いけど不採用ねーwんははw
ヴィオラ:ん。
ネーロ:はい。…え!?
オンブラ:な、お、お待ち下さい!シグ・ネーロは新人の方なのでしょう!?
オンブラ:確かに私はとんでもない失言をしましたが、この方一人の判断でそんな簡単にっ…。
ネーロ:流石に僕も同意見です!僕、まだ全然役に立ってないのに…!
ロッソ:んもぉーしゃーないなぁー。じゃあ親切な俺ちゃんが説明したげるよぉ〜。
ヴィオラ:は?説明って…!
ロッソ:まずそこのネロちんねー、うちに来るまで自分が異能者だって知らなかったし、今もまだ自分の異能が分かってないワケねー?
オンブラ:は!?
ネーロ:え、ちょっと!?
ヴィオラ:おい、何部外者に漏らしてんだ!
ロッソ:だーかーら、うちの中じゃこの子の感覚が一番「一般的」なの。わーかーるぅー?
ヴィオラ:!
ネーロ:え…?
オンブラ:い、「一般的」?それが私の不採用と何の関係が…。
ロッソ:アリアリ大アリ!うちは信頼が命の探偵業よ?クリエンテのほとんどが一般人!
ロッソ:他の子達にも大体の一般教養叩き込んでるけど、「異能あり」と「異能なし」じゃそもそもの認識や考え方が全っ然違うワーケェー!
オンブラ:認識…?
ネーロ:考え方…。
ロッソ:だーかーら、一般人の話を聞くのは一番一般人に近い子、つまりネロちんみたいな子が必要不可欠なワケ!
ロッソ:んで、そのネロちんが「お前みたいなクソキモ勘違い野郎はゴメンだ」って言ったワケだからぁー。
ネーロ:そこまで言ってないです!!
オンブラ:で、では、私はクリエンテと一切接触いたしません!それでどうにか…。
ロッソ:えぇ〜ヤダァ〜。さっきも言ったけどうちは信用第一だしぃー?ネロちんが居なくなる方が超〜↓↓困るもーん。
オンブラ:どうにか…お願いいたしますっ…!
ロッソ:えぇ〜?
ネーロ:(心の声)…ドン、そこまで僕の事を買ってくれてたんだ…。それは嬉しいけど、やっぱりさっきのは言い過ぎたかな…。でも、嫌なものは嫌だしなぁ…。
ヴィオラ:ネーロ。
ネーロ:っ!はい!
ヴィオラ:同情なんかしなくていい。
ネーロ:え?
ロッソ:……。(急にすんとして)だってお前、ウソツキじゃん。
オンブラ:っ!?
ネーロ:え…!?
ロッソ:告白代行して、二人は晴れて恋人同士?だったら何でその彼氏の方に、「彼女を傷付けた犯人を見つけてくれ」って依頼がくんのかねぇ?
オンブラ:…!!
ネーロ:傷付けた…?
ヴィオラ:…依頼人曰く、犯人はその男性と全く同じ姿をしていたらしい。当然男性が疑われたし、警察沙汰にもなった。
ネーロ:え、警察って…まさか「傷付けた」ってっ…!(震え始める)
ヴィオラ:……。だがその男性は当時仕事中だった。アリバイも成立して容疑は晴れたが…男性は二度とその女性に近付く事も出来なくなった…。
ロッソ:あー悲しい!悲しすぎて俺ちゃん涙ちょちょ切れちゃう!時を待てば結ばれたはずの二人が、なーんでこんな最悪な形で別れなきゃいけなかったんだろーねぇー?
オンブラ:っ……。
ロッソ:…犯人、お前っしょ?
オンブラ:!!
ネーロ:…!
オンブラ:ま、まさか…。確かに私なら、その男性と同じ姿になる事も可能でしょう…。しかし、何の証拠も無しにそんな事っ…。
ロッソ:うわウケる。返し方がマジで犯人くさいねー?
オンブラ:っ…。
ロッソ:冗談はさておいて…。この監視カメラの映像見てくれるー?
オンブラ:…!?こ、これはっ…!
ロッソ:そ。男性に変身したお前が元に戻る瞬間。ダメじゃーん、カメラの位置くらいはちゃーんと確認しないとさぁー?
オンブラ:ち、違う!これは私じゃない!やる時はいつもトイレの個室で変身して、あっ…!
ヴィオラ:…やる時は?何をやるってんだよ?
オンブラ:そ、それは…。
ロッソ:いつも、とも言ったよねぇ?これは余罪ありまくりかなぁ〜?最近話題の「色欲のドッペルゲンガー」君?
オンブラ:…ま、まさか最初からそのつもりで、この面接を…!?
ロッソ:まーそーねぇー。犯人であるかどうかもだし…あとは熱意の確認?でもダメだわ。全っ然ダメ。
オンブラ:ね、熱意…?
ロッソ:だっていくら俺ちゃんが、犯罪に手を染めるしかなかったカッワイソ〜な子供達を匿うやっさしぃ〜男でもよ?自分の私利私欲の為だけに他人を傷付けるクソ野郎を匿う気は無いしぃ?
オンブラ:!?な、何をっ…!
ロッソ:気付いてないと思ったぁ?こちとら超〜↑↑優秀で通ってる探偵団様なの。お前がうちを隠れ蓑(みの)にしようと考えてたって事ぐらいお見通しなワケ。わーかーるぅー?
オンブラ:くっ…!
ヴィオラ:ドン。
ロッソ:んー?
ヴィオラ:…もうその辺にしとこう。
ロッソ:え、何でー!?こっからが面白いトコなんじゃーん!
ヴィオラ:……ネーロが…。
ネーロ:(完全に怯えて息が荒い)
ロッソ:…ありゃま。
オンブラ:…?
ロッソ:…ま、そーゆーワケだから。お前不採用!残念無念また来世!んじゃ、帰るよー。
ヴィオラ:ネーロ、ほら、大丈夫だから。深呼吸して。
ネーロ:(深呼吸)
オンブラ:……。くっ…。
ロッソ:あーぁー、せぇーっかくあいつをギャフンって言わそうと思ったのにぃー。
ヴィオラ:あんた本当そうやって刺激求めるのやめた方がいいって…。てか何だったんだよあのカメラの映像…。
ロッソ:んー?ビアちんに合成で作らせたやつぅー。
ヴィオラ:あー、ビアンコ…マジであいつだけは敵に回したくねぇな…。
ネーロ:……あれ?あの…。
ロッソ:お、ネロちん元気ー?
ネーロ:あ、はい…。じゃなくて、あの…。
ヴィオラ:大丈夫だよ。もう警察も来るし、あいつは逮捕される。
ネーロ:…いや、そうじゃなくて…。…ここ、恐竜なんて居ましたっけ…?
ヴィオラ:…え?
ロッソ:ん?
0:ロッソとヴィオラが振り返ると、ティラノサウルスが三人を凝視している。
オンブラ:よくも…よくもこの私をコケにしてくれたなぁ…!!
ヴィオラ:オ、オンブラッ…!?
ネーロ:そう言えばあの人、生き物なら何にでもなれるって…!
ロッソ:うっわー超典型的な逆ギレじゃん、ウケるぅー。
ネーロ:笑えないんですけど…!?
オンブラ:黙って聞いていれば綺麗事ばかりっ…私は選ばれた側だと言うのに!
ヴィオラ:選ばれた…?
オンブラ:そうです!神の如き力を得た選ばれた人間!力無き者は、我々力ある者に与(くみ)して然(しか)るべきでしょう!!
オンブラ:中でも貴様らは国中から注目された『スーペレロエ』と『ピッフェライオ』を取り入れ、更には伝説の『モーストロ』を蘇らせた…我ら異能者の中でも頂点とも言える存在!
ロッソ:ありゃ、情報規制はしてんだけどなー…どっから漏れてんのかねぇ?
ヴィオラ:あのクソ野郎の事だ。色んな奴になりすまして、こっちの調べはつけてるってこったろ。何か変な尾ひれついてっけど…。
ネーロ:お二人とも冷静すぎません!?流石にこれはヤバいですって!!
オンブラ:同じ選ばれた力を持つ者同士、協力してやろうと言っているのに…それを貴様らはぁ!!
ロッソ:わはー、完全にイキリ散らしてんねー?マジウケるわー。
ネーロ:だから笑えませんって!!
オンブラ:まずはシグ・ネーロ!貴方を踏み潰して差し上げましょう!
ネーロ:え、何で僕ぅ!?
ヴィオラ:…まぁ、生理的に無理とか言ったし。
ネーロ:言いましたけどぉ!!
ロッソ:うわーマジギレじゃん、逆恨みで虎の威を借るとかダッサイねー?
オンブラ:っ…!!
ヴィオラ:お、おいドン!
ロッソ:だってそーじゃん?自分が悪いのにさ、それを否定した途端こんな脅しかけちゃうの?下っ端悪党ココに極まれりってやーつぅ?
オンブラ:ふ、ふふっ…いいでしょう。まずは貴方からぺしゃんこにして差し上げましょう!
ネーロ:ロッソさん、逃げて!
ロッソ:ダイジョブダイジョブゥー。これでも俺ちゃん、異能者相手じゃ引き分けはあっても負けはないから☆
ヴィオラ:ネーロ、離れろ!
ネーロ:でも、あっ…!!
0:ロッソが恐竜化したオンブラに踏み潰される。
ネーロ:ドン!!
ヴィオラ:っ…。
オンブラ:ふ、ふふふ…ん?踏んだ感覚が無い…?
ロッソ:いんやぁー、俺ちゃん面白い体験しちゃった☆あれが浮遊菌(ふゆうきん)の気持ちかぁー。
オンブラ:っ!?
ネーロ:え、いつの間にオンブラの頭上に…!?
ヴィオラ:…ほんっと、ヒヤヒヤさせるよあの人は…。
オンブラ:き、貴様っ降りろぉ!(頭をブンブン振る)
ロッソ:おっととぉ〜、ほいっ!(鳥に化けて真上に飛ぶ)
オンブラ:なっ…!?
ネーロ:え、え!?何で、何でロッソさんが鳥に!?な、何が起きてるんですか…!?
ヴィオラ:…は!?マジかよあいつ…!ネーロ、もっと離れるぞ!
ネーロ:え!?な、何で…!?
ヴィオラ:いいから早く!!
オンブラ:ば、馬鹿な…何故貴様が…!
ロッソ:あ、ヴィオちんもーその辺でいいよー!止まってー!
ヴィオラ:るっせぇ!!てめぇの馬鹿みてぇなお遊びに振り回されるこっちの身にもなりやがれこのセクハラクソオヤジィ!!
ロッソ:うわ今の言い方ヴェルちんそっくり…。兄弟って本っ当ヤなとこばっか似ちゃうねぇ〜…。
ネーロ:あ、あの…ヴィオラさん?
ヴィオラ:ネーロ、なるべく伏せてろ。
ネーロ:え?は、はい…。
オンブラ:…な、何をするつもりだ…!?
ロッソ:よぉーし、この辺でいっかなぁ〜?んじゃー、今からどデカいのブチこんだげるから、その馬鹿みたいに開けたお口で奥までくわえてみ・な・よーっ!☆
0:鳥になっていたロッソが、ザトウクジラに化けて落ちてくる。
オンブラ:!?ザ、ザトウクジラ(言い切る前に潰される)
ネーロ:うわっ…!?
ヴィオラ:っ…!
オンブラ:が、はっ…!うぐっ…。
ロッソ:ありゃ、まだ意識あんの?頑張るねぇー?
オンブラ:このっ…ならばこちらはもっと大きな生物にっ…。
ロッソ:(遮る)させる訳無いじゃーん?
オンブラ:!?な、何故だ…身体が勝手に元にっ…!?
ネーロ:…あれ、二人が小さくなってく。戻ったのかな?ロッソさん、無事ですかー!?
ヴィオラ:ったく、上空でザトウクジラに化けるなんざ何考えてんだよ!
ロッソ:んにゃーごみんにぃー?こーでもしないと倒せなさそうだったからさー?
ネーロ:…なるほど、それでこの平野を面接会場に…って!
ヴィオラ:うわ、おい…ひょっとしてそいつオンブラか!?
オンブラ:う、うぐ…。
ネーロ:わぁっ!!ミ、ミイラ…!?
ヴィオラ:こんなのに襲われたって考えたら、マジでトラウマもんだな…。
ロッソ:二人ともー?人の見た目をどーのこーの言うのはいくないよー?んま、こいつはクソ野郎だからいーけどねー。
オンブラ:き、貴様…今何をしたっ…。
ロッソ:えー?言う必要なくなーい?だってお前うちの社員じゃないしぃー。
オンブラ:ぐっ…。(気絶する)
ヴィオラ:…え?
ネーロ:?ヴィオラさん?
ヴィオラ:ドン、まさか…最初からネーロの能力を…!
ロッソ:(遮る)はいそこまでー。こーゆーのは、自分で気付いてナンボなんだよーヴィオちん?
ヴィオラ:っ…!
ネーロ:え?な、何の話ですか?
ロッソ:んー?あ、そだそだネロちん。俺ちゃんスピネルや血赤珊瑚(ちあかさんご)より、アレキサンドライトがいーなー!
ネーロ:え?アレキサンドライトって…。
ロッソ:俺ちゃんに似合うほ・う・せ・き!ほら、アレって「情熱」とか「高貴」って石言葉があって、俺ちゃんにピッタリじゃーん?
ネーロ:えぇ、そうかなぁ…?あ、でも…。
ヴィオラ:ん?
ネーロ:ロッソさんって正直よく分かんない人だし…色んな顔持ってそうって意味じゃ、「二面性」の象徴でもあるあの石は合うかも…。
ロッソ:お、ネロちん分かってんじゃーん!さっすがうちのオニキスちゃん!
ネーロ:オニッ…!?い、嫌味ですかそれ!?
ヴィオラ:嫌味…?
ロッソ:違う違ーう。俺ちゃんつまんない冗談は言わないよーん?
ネーロ:ぐぬぬ…。
ヴィオラ:ネ、ネーロ…オニキスって?
ネーロ:…僕の目と同じ色をした、黒い宝石です。「迷いのない信念」を象徴する石とされていて…石言葉は「厄除け」です…。
ヴィオラ:や、厄除け…?…確かに嫌味かも、だな…。
ロッソ:まーそんな事より!あとはお巡りさんが何とかしてくれっからサッサと撤収(てっしゅう)しちゃおー!
ロッソ:今日はネロちん頑張ったから、帰ったら俺ちゃん特製のバナナミルクセーキごちそうしたげるねー☆
ネーロ:…気分じゃないので遠慮します…。
ロッソ:え、何でー?とれたて新鮮よ?ナマ一番搾りよ?ネロちん絶対気に入るってぶほぁっ!?(ヴィオラに殴られる)
ネーロ:えっ!?
ヴィオラ:(ニッコリ)あ、ネーロ先に帰ってて。俺はちょっとこの汚物の一番汚い部分切り落としてから行くから。
ネーロ:き、切り落と…?
ロッソ:え、冗談?冗談だよねヴィオちん?
ヴィオラ:えー?傷付くなぁードン、俺がそんなつまんねぇ冗談言うと思ってんのかゴルァ…。
ロッソ:あーうん、こりゃヴェルちんの弟だわ。って何でナイフ持ってんの!?え、ガチ?ガチなやつ!?ちょ、ちょっと待っ…ぎゃあああああああ!!!
ネーロ:……。あ、もしもしジャッロ君?そっちの仕事終わった?良かったら迎えに来てくれるかな…。いや、ちょっと別件でね…怪我人が出そうだからさ…。
0:―(ここからは朗読不要のおまけ。イタリア語の解説です)――――
0:
0:ジョイエリ デラ トライセイ=トライセイの宝石達
0:ネーロ=黒
0:ヴィオラ=紫
0:ロッソ=赤
0:オンブラ=影
0:ヴェルデ=緑
0:アズーロ=青
0:ローザ=ピンク
0:ドン=ボス
0:オッキオ=目
0:ホテール=ホテル
0:シグ=男性の敬称。ミスター
0:クリエンテ=顧客。クライアント
0:ビアンコ=白
0:スーペレロエ=スーパーヒーロー
0:ピッフェライオ=笛吹き
0:モーストロ=怪物
0:ジャッロ=黄
ロッソ:いやぁーごみんにぃー?毎度ヴィオちんに付き合ってもらっちゃってさぁー?
ヴィオラ:別に、大事な事だし…。それより…。
ネーロ:(緊張してブツブツと)あばば、あばばばばば…。
ヴィオラ:何でネーロまで一緒なんだよ…。
ロッソ:そりゃーヴェルちんの異能の結果よ。
ヴィオラ:え…ヴェルデに『確認』させたのか!?
ネーロ:えぇ!?今回のは依頼じゃなくて、入社希望者の面接ですよね!?
ロッソ:その入社希望者がねぇー、超〜↑↑クセ者っぽいのよなー。なっははー☆
ヴィオラ:なっははーってお前…。
ネーロ:え、本当にそれ僕が一緒で大丈夫なんですか!?ますます緊張してきたぁ…。
ロッソ:ありゃ、大丈夫?おっぱい揉もうか?
ネーロ:僕に何の得があるんですかそれ…。
ロッソ:ダイジョブダイジョブゥー☆俺ちゃん結構ウマい方だからぁ…キモチよーくしてあげぶほぉっ!(ヴィオラに殴られる)
ヴィオラ:(ドスきかせた声で)…なぁドン、ガキの頃から世話になったんだ。せめてもの情けに、アズーロに引きちぎってもらうかローザに"お願い"してもらって自分で取るか…選ばせてやるよ…。
ロッソ:待って待ってヴィオちんガチでその脅し怖すぎるから一旦落ち着こ?ね?
ネーロ:あの…取るとか引きちぎるとか…何の話ですか?
ヴィオラ:(ニッコリ)何でもないよ。ネーロは気にしなくていいから。
ネーロ:は、はぁ…。
ロッソ:ちぇー何だよぉー、シロートドーテーのクセにチョーシこいちゃってさぁー。
ヴィオラ:っ!!?
ネーロ:しろ…何ですか?
ロッソ:あ、気になるぅー?ヴィオちんが高校卒業の時にぃー、お祝いにってアズちんに風俗連れられてぇー。
ヴィオラ:(遮る)わああああやめろやめろやめろぉ!!!!
オンブラ:…あの…。
ネーロ:え?
ヴィオラ:!
ロッソ:んぉ?
オンブラ:貴方様方が、トライセイ探偵団の方々でよろしいのでしょうか…。
ネーロ:そ、そうですけど…いつの間に…。あの、もしかして貴方が…?
オンブラ:はい、このたび御社での勤務を希望させていただきました。私の事はどうぞオンブラとお呼び下さい。
ヴィオラ:…「影」?もう自分のコードネーム考えてんのかよ。随分と自信があるんだな。
オンブラ:ええ。必ずや皆様方のお役に立つと宣言致しましょう。
ロッソ:へぇ〜、大層な自信だねぇー?ま、いいや。んじゃこっちも自己紹介!
ロッソ:俺ちゃんがこの探偵団のドン、ロッソ様だよーん!気さくに「ファウストさん」って呼んでくれていーよぉー?
オンブラ:コードネームが意味をなしてませんね。
ロッソ:まーいーじゃん?ほらほら、チミ達も挨拶ぅー。
ヴィオラ:…ヴィオラ。
ネーロ:あ、ネーロです。よろしくお願いします。
ネーロ:とにかく、こんなだだっ広い平野で立ち話も何ですし、街へ戻って喫茶店でも…。
ロッソ:え、何で?面接会場ココよ?
ネーロ:えっ!?
オンブラ:ええ、そう伺いました。
ヴィオラ:おいおい冗談だろ…!?
ロッソ:えー?俺ちゃんってそんなつまんない冗談言うと思われてんのー?キーズーつーくぅー。
ヴィオラ:もっぺん殴るぞてめぇ…。
オンブラ:お気になさらず。私は何処でも結構ですので。
ネーロ:な、何かすいません…。
ロッソ:そんじゃヴィオちん、始めよっか☆
ヴィオラ:(溜息)…分かった。(能力を使う)
オンブラ:おお!
ネーロ:(心の声)わぁー、面接でもダンさんのアメジスト・オッキオが見れるんだ!よぉーし、これを目の保養に僕も頑張るぞっ!
ヴィオラ:っ…。
ロッソ:ヴィオちーん?集中集中ー。
ヴィオラ:分かってる!
ネーロ:(心の声)あ、ファウストさんの目も光ってる!赤と言えばルビーだけど…ファウストさんはどっちかって言うとスピネルか血赤珊瑚(ちあかさんご)ってところかな…。
ネーロ:(心の声)…でも、ファウストさんって左目に眼帯してるから、両目が光ってるとこ見れないのが残念だよなぁ…。
オンブラ:ふふ、やはり貴方様方も私と同じなのですね。でしたらやはり、私はお役に立てますよ!
ネーロ:え?それって…。
オンブラ:はい。私も貴方様方と同じ異能者でございます。
0:オンブラの藍色の瞳が光り、ネーロと同じ姿になる。
ネーロ:わぁっ!?
ヴィオラ:オ、オンブラがネーロになった…!?
ロッソ:おぉ〜。
オンブラ:これが私の能力でございます。この能力があれば、潜入捜査で多いに役立つかと。
ヴィオラ:……。
ロッソ:じゃあさじゃあさ、そのネロちんの姿で、おっぱいとお尻をおっきくしたりもできちゃう!?
ネーロ:え!?
ヴィオラ:おいおい…。
オンブラ:はい、この通り!
ネーロ:わ、ちょ、ちょっと…!
ロッソ:うっひょぉ〜!こりゃたーまんないねぇ〜!面接の合否はさて置いて、ちょいと俺ちゃんとホテールに…。
ネーロ:(遮る)ロッソさん!!!
ロッソ:んもぉー冗談じゃーん?ネロちんったらマジメちゃーん。ま、そゆトコ好きだけど☆
ヴィオラ:てめぇいいかげんブッ殺すぞ…。
ロッソ:ヴィオちんのそゆトコは嫌ぁ〜い…。
オンブラ:(元の姿に戻る)ふふ、いかがです?この異能があれば、聞き込みや潜入が容易になる事間違い無しかと。
ロッソ:ん〜…。
ヴィオラ:ドン、こいつは…。
ロッソ:まーまー待ってよヴィオちん。
ヴィオラ:え…。
ロッソ:ネロちん、どー思う?
ネーロ:え、僕!?
オンブラ:おや、この組織のドンは貴方では?シグ・ロッソ。
ロッソ:まぁそなんだけどぉー、この子新人ちゃんだからさー?人を見る目を養っときたいってやーつぅー?俺ちゃんってば見た目通りの最っ高ー↑↑に良い上司だからさー?
オンブラ:はぁ…ご自分で仰るんですね…。
ネーロ:きゅ、急にそんな事言われても…!
ロッソ:ダイジョブダイジョブゥー!思った事をそのままドピュッと出しちゃえばいーからさ☆
ヴィオラ:その擬音やめろ!
ネーロ:えぇ…。
オンブラ:…シグ・ネーロ、質問がございましたら何なりと。
ネーロ:あ、えぇっと、それじゃあ…。
オンブラ:はい。
ネーロ:何で…うちに入ろうと思ったんですか?
オンブラ:……。
ロッソ:あー志望動機ってやつね?自己PRもだけどそこも大事!さっすがネロちんだねー?
ヴィオラ:……。
オンブラ:動機、ですか…。そうですね、貴方様方が異能者であるという噂を耳にしまして…。
ネーロ:ならもし異能者で構成された犯罪者組織があれば、貴方はそちらに行くつもりだったんですか?
オンブラ:とんでもない!私はこの異能を誰かの為に使えたらと思った次第で、それを率先して行っているのが御社であるとお聞きしたまでです!
ロッソ:(小声)おーおー、ネロちんってば意外にいい面接官してんじゃーん?
ヴィオラ:(小声)ドン、あんた…。
ロッソ:(小声)ありゃ?んもぉーヴィオちんの悪いクセ抜けないねー。気になったらすぅーぐ他人の心覗いちゃうんだから。
ヴィオラ:(小声)それは、ごめん…。…あんたの考えてる事は分かった。でも、あのオンブラって奴…。
ロッソ:(遮るようにしぃと人差し指を立てる)
ヴィオラ:……。
ネーロ:…ところで、その異能はどんな人間にも化けられるんですか?
オンブラ:人間だけではなく、どんな生き物にもなれます。例えば子猫や兎に化けて、お疲れの方を癒して差し上げる事も可能ですよ。
ネーロ:なるほど…。では貴方は今まで、その異能でどんな手助けをしてきましたか?
オンブラ:え?
ヴィオラ:!
ロッソ:お。
ネーロ:誰かの為に使いたいと仰ってたので、何度かそういう事をしたんじゃないんですか?
オンブラ:あ、あー…っと…。
ネーロ:…え、してないんですか?
オンブラ:ま、まさか!少々お待ちを…。
ロッソ:(小声)なはは、早速ボロが出始めちゃってるねぇ〜?
ヴィオラ:(小声)…あんた本当に性格悪いな…。
ロッソ:言っとくけどー、嘘や作り話は通用しないからねー?俺ちゃん達にはお見通しだからー!
オンブラ:う…。
ヴィオラ:…(溜息)
オンブラ:そ、そう…ですね…。私の友人に、両想いなのにお互い胸の内を明かせない男女がおりまして…。
ネーロ:両想い?はぁ…それで?
オンブラ:私が代わって伝えた事で、晴れてその二人は恋人同士となった…と言ったところでしょうか。
ネーロ:…え?
ヴィオラ:(ドン引き)うわ…。
ロッソ:(必死に笑いを堪えるも爆発)〜〜っだぁーっはははは!!!
オンブラ:!?
ロッソ:ひ、ひぃ〜wwwwww私が代わってwwwwww告白してぇ!?wwwwめでたしめでたしwwwwwっはぁ〜お腹痛いぃ〜!!
ヴィオラ:ヤバ過ぎだろこいつ…。
オンブラ:え、あっ…!
ネーロ:……。
ロッソ:はひっwwwwはひひっwwwwねーネロちんwwww今の、どー思う!?んっははwwwwwもー俺ちゃんっwwwしんどいぃ〜!!っひゃはははwwwww
ネーロ:……。
オンブラ:あ、あのっ申し訳ありません!その、少々言葉に誤りが…。
ヴィオラ:何がどう誤りなんだよ…。その両片想いの二人のどっちかに成り変わって、てめぇが了承も無く勝手に相手に告った事に間違いはねーだろ。
オンブラ:そ、それは…。
ロッソ:(笑いながら)しかもそいつwwwwそれを「人助け」って言ったwwwwwあームリムリ腹筋死んじゃうwww助けてぇ〜!!www
オンブラ:っ…。
ネーロ:…つまり。
オンブラ:!
ネーロ:つまり貴方は…うちでもそういう人間が居れば、それを「人助け」と称して同じ事をする、と…。
オンブラ:ま、まさか!そんな他人の心に踏み込むような事…私はただっ…!
ネーロ:…ドン。
ロッソ:ん?w
ネーロ:僕個人としての感想を言わせて欲しいんですが…。
ヴィオラ:あ…。
ロッソ:んwどーぞどーぞww
ネーロ:…この人、ちょっと生理的に無理です。採用するなら僕辞めます。
オンブラ:なっ…!?
ヴィオラ:…まぁ、だよな。
ロッソ:んwおけおけwんじゃー君、悪いけど不採用ねーwんははw
ヴィオラ:ん。
ネーロ:はい。…え!?
オンブラ:な、お、お待ち下さい!シグ・ネーロは新人の方なのでしょう!?
オンブラ:確かに私はとんでもない失言をしましたが、この方一人の判断でそんな簡単にっ…。
ネーロ:流石に僕も同意見です!僕、まだ全然役に立ってないのに…!
ロッソ:んもぉーしゃーないなぁー。じゃあ親切な俺ちゃんが説明したげるよぉ〜。
ヴィオラ:は?説明って…!
ロッソ:まずそこのネロちんねー、うちに来るまで自分が異能者だって知らなかったし、今もまだ自分の異能が分かってないワケねー?
オンブラ:は!?
ネーロ:え、ちょっと!?
ヴィオラ:おい、何部外者に漏らしてんだ!
ロッソ:だーかーら、うちの中じゃこの子の感覚が一番「一般的」なの。わーかーるぅー?
ヴィオラ:!
ネーロ:え…?
オンブラ:い、「一般的」?それが私の不採用と何の関係が…。
ロッソ:アリアリ大アリ!うちは信頼が命の探偵業よ?クリエンテのほとんどが一般人!
ロッソ:他の子達にも大体の一般教養叩き込んでるけど、「異能あり」と「異能なし」じゃそもそもの認識や考え方が全っ然違うワーケェー!
オンブラ:認識…?
ネーロ:考え方…。
ロッソ:だーかーら、一般人の話を聞くのは一番一般人に近い子、つまりネロちんみたいな子が必要不可欠なワケ!
ロッソ:んで、そのネロちんが「お前みたいなクソキモ勘違い野郎はゴメンだ」って言ったワケだからぁー。
ネーロ:そこまで言ってないです!!
オンブラ:で、では、私はクリエンテと一切接触いたしません!それでどうにか…。
ロッソ:えぇ〜ヤダァ〜。さっきも言ったけどうちは信用第一だしぃー?ネロちんが居なくなる方が超〜↓↓困るもーん。
オンブラ:どうにか…お願いいたしますっ…!
ロッソ:えぇ〜?
ネーロ:(心の声)…ドン、そこまで僕の事を買ってくれてたんだ…。それは嬉しいけど、やっぱりさっきのは言い過ぎたかな…。でも、嫌なものは嫌だしなぁ…。
ヴィオラ:ネーロ。
ネーロ:っ!はい!
ヴィオラ:同情なんかしなくていい。
ネーロ:え?
ロッソ:……。(急にすんとして)だってお前、ウソツキじゃん。
オンブラ:っ!?
ネーロ:え…!?
ロッソ:告白代行して、二人は晴れて恋人同士?だったら何でその彼氏の方に、「彼女を傷付けた犯人を見つけてくれ」って依頼がくんのかねぇ?
オンブラ:…!!
ネーロ:傷付けた…?
ヴィオラ:…依頼人曰く、犯人はその男性と全く同じ姿をしていたらしい。当然男性が疑われたし、警察沙汰にもなった。
ネーロ:え、警察って…まさか「傷付けた」ってっ…!(震え始める)
ヴィオラ:……。だがその男性は当時仕事中だった。アリバイも成立して容疑は晴れたが…男性は二度とその女性に近付く事も出来なくなった…。
ロッソ:あー悲しい!悲しすぎて俺ちゃん涙ちょちょ切れちゃう!時を待てば結ばれたはずの二人が、なーんでこんな最悪な形で別れなきゃいけなかったんだろーねぇー?
オンブラ:っ……。
ロッソ:…犯人、お前っしょ?
オンブラ:!!
ネーロ:…!
オンブラ:ま、まさか…。確かに私なら、その男性と同じ姿になる事も可能でしょう…。しかし、何の証拠も無しにそんな事っ…。
ロッソ:うわウケる。返し方がマジで犯人くさいねー?
オンブラ:っ…。
ロッソ:冗談はさておいて…。この監視カメラの映像見てくれるー?
オンブラ:…!?こ、これはっ…!
ロッソ:そ。男性に変身したお前が元に戻る瞬間。ダメじゃーん、カメラの位置くらいはちゃーんと確認しないとさぁー?
オンブラ:ち、違う!これは私じゃない!やる時はいつもトイレの個室で変身して、あっ…!
ヴィオラ:…やる時は?何をやるってんだよ?
オンブラ:そ、それは…。
ロッソ:いつも、とも言ったよねぇ?これは余罪ありまくりかなぁ〜?最近話題の「色欲のドッペルゲンガー」君?
オンブラ:…ま、まさか最初からそのつもりで、この面接を…!?
ロッソ:まーそーねぇー。犯人であるかどうかもだし…あとは熱意の確認?でもダメだわ。全っ然ダメ。
オンブラ:ね、熱意…?
ロッソ:だっていくら俺ちゃんが、犯罪に手を染めるしかなかったカッワイソ〜な子供達を匿うやっさしぃ〜男でもよ?自分の私利私欲の為だけに他人を傷付けるクソ野郎を匿う気は無いしぃ?
オンブラ:!?な、何をっ…!
ロッソ:気付いてないと思ったぁ?こちとら超〜↑↑優秀で通ってる探偵団様なの。お前がうちを隠れ蓑(みの)にしようと考えてたって事ぐらいお見通しなワケ。わーかーるぅー?
オンブラ:くっ…!
ヴィオラ:ドン。
ロッソ:んー?
ヴィオラ:…もうその辺にしとこう。
ロッソ:え、何でー!?こっからが面白いトコなんじゃーん!
ヴィオラ:……ネーロが…。
ネーロ:(完全に怯えて息が荒い)
ロッソ:…ありゃま。
オンブラ:…?
ロッソ:…ま、そーゆーワケだから。お前不採用!残念無念また来世!んじゃ、帰るよー。
ヴィオラ:ネーロ、ほら、大丈夫だから。深呼吸して。
ネーロ:(深呼吸)
オンブラ:……。くっ…。
ロッソ:あーぁー、せぇーっかくあいつをギャフンって言わそうと思ったのにぃー。
ヴィオラ:あんた本当そうやって刺激求めるのやめた方がいいって…。てか何だったんだよあのカメラの映像…。
ロッソ:んー?ビアちんに合成で作らせたやつぅー。
ヴィオラ:あー、ビアンコ…マジであいつだけは敵に回したくねぇな…。
ネーロ:……あれ?あの…。
ロッソ:お、ネロちん元気ー?
ネーロ:あ、はい…。じゃなくて、あの…。
ヴィオラ:大丈夫だよ。もう警察も来るし、あいつは逮捕される。
ネーロ:…いや、そうじゃなくて…。…ここ、恐竜なんて居ましたっけ…?
ヴィオラ:…え?
ロッソ:ん?
0:ロッソとヴィオラが振り返ると、ティラノサウルスが三人を凝視している。
オンブラ:よくも…よくもこの私をコケにしてくれたなぁ…!!
ヴィオラ:オ、オンブラッ…!?
ネーロ:そう言えばあの人、生き物なら何にでもなれるって…!
ロッソ:うっわー超典型的な逆ギレじゃん、ウケるぅー。
ネーロ:笑えないんですけど…!?
オンブラ:黙って聞いていれば綺麗事ばかりっ…私は選ばれた側だと言うのに!
ヴィオラ:選ばれた…?
オンブラ:そうです!神の如き力を得た選ばれた人間!力無き者は、我々力ある者に与(くみ)して然(しか)るべきでしょう!!
オンブラ:中でも貴様らは国中から注目された『スーペレロエ』と『ピッフェライオ』を取り入れ、更には伝説の『モーストロ』を蘇らせた…我ら異能者の中でも頂点とも言える存在!
ロッソ:ありゃ、情報規制はしてんだけどなー…どっから漏れてんのかねぇ?
ヴィオラ:あのクソ野郎の事だ。色んな奴になりすまして、こっちの調べはつけてるってこったろ。何か変な尾ひれついてっけど…。
ネーロ:お二人とも冷静すぎません!?流石にこれはヤバいですって!!
オンブラ:同じ選ばれた力を持つ者同士、協力してやろうと言っているのに…それを貴様らはぁ!!
ロッソ:わはー、完全にイキリ散らしてんねー?マジウケるわー。
ネーロ:だから笑えませんって!!
オンブラ:まずはシグ・ネーロ!貴方を踏み潰して差し上げましょう!
ネーロ:え、何で僕ぅ!?
ヴィオラ:…まぁ、生理的に無理とか言ったし。
ネーロ:言いましたけどぉ!!
ロッソ:うわーマジギレじゃん、逆恨みで虎の威を借るとかダッサイねー?
オンブラ:っ…!!
ヴィオラ:お、おいドン!
ロッソ:だってそーじゃん?自分が悪いのにさ、それを否定した途端こんな脅しかけちゃうの?下っ端悪党ココに極まれりってやーつぅ?
オンブラ:ふ、ふふっ…いいでしょう。まずは貴方からぺしゃんこにして差し上げましょう!
ネーロ:ロッソさん、逃げて!
ロッソ:ダイジョブダイジョブゥー。これでも俺ちゃん、異能者相手じゃ引き分けはあっても負けはないから☆
ヴィオラ:ネーロ、離れろ!
ネーロ:でも、あっ…!!
0:ロッソが恐竜化したオンブラに踏み潰される。
ネーロ:ドン!!
ヴィオラ:っ…。
オンブラ:ふ、ふふふ…ん?踏んだ感覚が無い…?
ロッソ:いんやぁー、俺ちゃん面白い体験しちゃった☆あれが浮遊菌(ふゆうきん)の気持ちかぁー。
オンブラ:っ!?
ネーロ:え、いつの間にオンブラの頭上に…!?
ヴィオラ:…ほんっと、ヒヤヒヤさせるよあの人は…。
オンブラ:き、貴様っ降りろぉ!(頭をブンブン振る)
ロッソ:おっととぉ〜、ほいっ!(鳥に化けて真上に飛ぶ)
オンブラ:なっ…!?
ネーロ:え、え!?何で、何でロッソさんが鳥に!?な、何が起きてるんですか…!?
ヴィオラ:…は!?マジかよあいつ…!ネーロ、もっと離れるぞ!
ネーロ:え!?な、何で…!?
ヴィオラ:いいから早く!!
オンブラ:ば、馬鹿な…何故貴様が…!
ロッソ:あ、ヴィオちんもーその辺でいいよー!止まってー!
ヴィオラ:るっせぇ!!てめぇの馬鹿みてぇなお遊びに振り回されるこっちの身にもなりやがれこのセクハラクソオヤジィ!!
ロッソ:うわ今の言い方ヴェルちんそっくり…。兄弟って本っ当ヤなとこばっか似ちゃうねぇ〜…。
ネーロ:あ、あの…ヴィオラさん?
ヴィオラ:ネーロ、なるべく伏せてろ。
ネーロ:え?は、はい…。
オンブラ:…な、何をするつもりだ…!?
ロッソ:よぉーし、この辺でいっかなぁ〜?んじゃー、今からどデカいのブチこんだげるから、その馬鹿みたいに開けたお口で奥までくわえてみ・な・よーっ!☆
0:鳥になっていたロッソが、ザトウクジラに化けて落ちてくる。
オンブラ:!?ザ、ザトウクジラ(言い切る前に潰される)
ネーロ:うわっ…!?
ヴィオラ:っ…!
オンブラ:が、はっ…!うぐっ…。
ロッソ:ありゃ、まだ意識あんの?頑張るねぇー?
オンブラ:このっ…ならばこちらはもっと大きな生物にっ…。
ロッソ:(遮る)させる訳無いじゃーん?
オンブラ:!?な、何故だ…身体が勝手に元にっ…!?
ネーロ:…あれ、二人が小さくなってく。戻ったのかな?ロッソさん、無事ですかー!?
ヴィオラ:ったく、上空でザトウクジラに化けるなんざ何考えてんだよ!
ロッソ:んにゃーごみんにぃー?こーでもしないと倒せなさそうだったからさー?
ネーロ:…なるほど、それでこの平野を面接会場に…って!
ヴィオラ:うわ、おい…ひょっとしてそいつオンブラか!?
オンブラ:う、うぐ…。
ネーロ:わぁっ!!ミ、ミイラ…!?
ヴィオラ:こんなのに襲われたって考えたら、マジでトラウマもんだな…。
ロッソ:二人ともー?人の見た目をどーのこーの言うのはいくないよー?んま、こいつはクソ野郎だからいーけどねー。
オンブラ:き、貴様…今何をしたっ…。
ロッソ:えー?言う必要なくなーい?だってお前うちの社員じゃないしぃー。
オンブラ:ぐっ…。(気絶する)
ヴィオラ:…え?
ネーロ:?ヴィオラさん?
ヴィオラ:ドン、まさか…最初からネーロの能力を…!
ロッソ:(遮る)はいそこまでー。こーゆーのは、自分で気付いてナンボなんだよーヴィオちん?
ヴィオラ:っ…!
ネーロ:え?な、何の話ですか?
ロッソ:んー?あ、そだそだネロちん。俺ちゃんスピネルや血赤珊瑚(ちあかさんご)より、アレキサンドライトがいーなー!
ネーロ:え?アレキサンドライトって…。
ロッソ:俺ちゃんに似合うほ・う・せ・き!ほら、アレって「情熱」とか「高貴」って石言葉があって、俺ちゃんにピッタリじゃーん?
ネーロ:えぇ、そうかなぁ…?あ、でも…。
ヴィオラ:ん?
ネーロ:ロッソさんって正直よく分かんない人だし…色んな顔持ってそうって意味じゃ、「二面性」の象徴でもあるあの石は合うかも…。
ロッソ:お、ネロちん分かってんじゃーん!さっすがうちのオニキスちゃん!
ネーロ:オニッ…!?い、嫌味ですかそれ!?
ヴィオラ:嫌味…?
ロッソ:違う違ーう。俺ちゃんつまんない冗談は言わないよーん?
ネーロ:ぐぬぬ…。
ヴィオラ:ネ、ネーロ…オニキスって?
ネーロ:…僕の目と同じ色をした、黒い宝石です。「迷いのない信念」を象徴する石とされていて…石言葉は「厄除け」です…。
ヴィオラ:や、厄除け…?…確かに嫌味かも、だな…。
ロッソ:まーそんな事より!あとはお巡りさんが何とかしてくれっからサッサと撤収(てっしゅう)しちゃおー!
ロッソ:今日はネロちん頑張ったから、帰ったら俺ちゃん特製のバナナミルクセーキごちそうしたげるねー☆
ネーロ:…気分じゃないので遠慮します…。
ロッソ:え、何でー?とれたて新鮮よ?ナマ一番搾りよ?ネロちん絶対気に入るってぶほぁっ!?(ヴィオラに殴られる)
ネーロ:えっ!?
ヴィオラ:(ニッコリ)あ、ネーロ先に帰ってて。俺はちょっとこの汚物の一番汚い部分切り落としてから行くから。
ネーロ:き、切り落と…?
ロッソ:え、冗談?冗談だよねヴィオちん?
ヴィオラ:えー?傷付くなぁードン、俺がそんなつまんねぇ冗談言うと思ってんのかゴルァ…。
ロッソ:あーうん、こりゃヴェルちんの弟だわ。って何でナイフ持ってんの!?え、ガチ?ガチなやつ!?ちょ、ちょっと待っ…ぎゃあああああああ!!!
ネーロ:……。あ、もしもしジャッロ君?そっちの仕事終わった?良かったら迎えに来てくれるかな…。いや、ちょっと別件でね…怪我人が出そうだからさ…。
0:―(ここからは朗読不要のおまけ。イタリア語の解説です)――――
0:
0:ジョイエリ デラ トライセイ=トライセイの宝石達
0:ネーロ=黒
0:ヴィオラ=紫
0:ロッソ=赤
0:オンブラ=影
0:ヴェルデ=緑
0:アズーロ=青
0:ローザ=ピンク
0:ドン=ボス
0:オッキオ=目
0:ホテール=ホテル
0:シグ=男性の敬称。ミスター
0:クリエンテ=顧客。クライアント
0:ビアンコ=白
0:スーペレロエ=スーパーヒーロー
0:ピッフェライオ=笛吹き
0:モーストロ=怪物
0:ジャッロ=黄