台本概要
149 views
タイトル | それは悪霊か、生霊か |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ホラー |
演者人数 | 3人用台本(男2、不問1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
※これは、実体験を元にした話です。 お祓い等はしておりません。 ただ、当人のプライバシーと 尊厳と、プライドと、なんかもう 色々を守る為にフェイクを入れています。 149 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
悠希 | 不問 | 86 | 元配信者。 今は趣味レベル |
暁人 | 男 | 107 | 配信者。ファンもおり、イベントを開催するレベル |
貴哉 | 男 | 69 | 元配信者。暁人とたまにコラボ配信をし、ファンも付いてる。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
悠希:もしもし?
暁人:あ、お疲れ
悠希:お疲れー、久しぶりだね
暁人:や、ごめんね、忙しくて
悠希:別に〜、気にして無いけど?
暁人:いや、その言い方よ、言い方
悠希:まー、同じ時期に配信始めて?
悠希:どこかの誰かさんだけ人気者になって?
悠希:今じゃイベント開くくらい有名人だし?
暁人:僕が悪いの!?それ!
悠希:悪いとは言ってないけど?
暁人:相変わらずだよ、悠希ちゃんは
悠希:いえいえ、人気配信者の
悠希:アッキーさんに比べればそんなこと
暁人:ま、本心で言ってないことは分かってるし
暁人:別にいいんだけど…ね?
悠希:そういうのはファンの女の子に使ってください
悠希:私は暁人君の地声の方が好きだよ
暁人:相変わらずだなぁ
貴哉:お疲れ、ごめん遅れた
暁人:たかや〜!お疲れー!
悠希:タカさんお疲れ様です、遅かったですね
悠希:いつもは私より早いのに
貴哉:いや、それが仕事が入っててさ
貴哉:帰れそうにない…
暁人:ブラックだね
貴哉:違うんだ、俺が入れすぎただけっていうか
貴哉:まぁ、いいんだけどな
暁人:そういえば悠希ちゃんは?
悠希:私は夜勤
貴哉:あれ?電話して大丈夫だったのか?
悠希:はい、夜勤って言っても寝ていいので
悠希:暇なんですよ
悠希:何かあれば少し抜けますけど
暁人:みんな忙しいね
悠希:アッキーさんに比べたら
暁人:まだ言う!?
貴哉:あー、すまんな暁人
貴哉:イベント行けなくて
悠希:そうだった、ごめんね
暁人:うんん、いいよ
暁人:やっぱり皆んな忙しいし
暁人:イベント前に電話できただけでも嬉しい
貴哉:人気になっても俺たちを捨てないお前が好きだ
暁人:貴哉…僕も…貴哉のこと…
悠希:いいから、そういうの配信の時にしてもろて
貴哉:結構俺たち普段でもこれだよな?
暁人:求められるからね…
悠希:タカさんでも引きますよ
貴哉:それは、やだなぁ
貴哉:で、明日イベントってことは
貴哉:もう都内か?
暁人:うん、ホテルも手配してもらって
暁人:もうベッドの上で全裸だよ
悠希:服くらい着てよ
暁人:夏は一糸纏わぬ姿でいたいの
貴哉:全裸で毛布も気持ちいいよな
暁人:わかる!?さっすが貴哉!
悠希:裸族ですね…
暁人:イベントはまた招待するから
暁人:今度は来てよね
悠希:次は休み取るよ
貴哉:俺もオフ会兼ねて会いたいしな
暁人:楽しみだなぁ…
:
0:【物が落ちる音がする】
:
暁人:うわぁぁぁ!!
悠希:え!?
貴哉:どうした?
暁人:え!?聞こえなかった!?
暁人:物が落ちる音がしたんだけど…
悠希:机に何か置いてたんじゃないの?
暁人:そ、そんな大きい音が出る物置いてない!
貴哉:確認するか?
暁人:い、嫌だ!怖いよ!
暁人:幽霊だったらどうすんのさ!
悠希:いや、そんな幽霊って
貴哉:気のせいじゃないか?
暁人:でも、だって!
悠希:とりあえず服着たら?
悠希:何かあったら全裸で逃げるの?
貴哉:全裸で逃げるのも面白いけどな
暁人:笑わないでよ!怖いんだから!
暁人:嫌だぁ…服取りに行きたくない…
悠希:え?ベッドの近くに無いの?
暁人:部屋が2部屋あるんだよ
暁人:リビング?なのかな、そこに置いてて
暁人:今は寝室にいるから…
貴哉:取りに行けばいいだろ?
暁人:音が鳴ったのがリビングだもん!
悠希:男でしょ!?ビビりすぎ!
貴哉:電話もしてるし、大丈夫だ
暁人:えぇ…うぅん…
貴哉:ほら、行くぞ
暁人:本当に怖いんだよ…
暁人:僕、本当に苦手だから…
悠希:私たちは電話を切ることもできるのよ
暁人:わかった!わかった!行きます!
0:服を取りに行く暁人
貴哉:どうだ?
暁人:えっと、パンツと…上、上…あった
暁人:下はいいかな
悠希:てか、そこまで行ったなら
悠希:何が落ちたか確認したら?
暁人:えぇ…
貴哉:たしかに
貴哉:落ちたものさえ分かれば
貴哉:幽霊じゃないって分かるだろ
暁人:それは確かにそうだけど
悠希:ほら、早く
暁人:えぇ…
暁人:あれ…?
貴哉:どうした?
暁人:あっ…
悠希:見つかった?
暁人:ヤバい、ヤバいヤバい!
悠希:ちょ、どうしたの?
貴哉:暁人?
暁人:ごめん、ちょっと待って
暁人:……うわっ…そうだ、やっぱり
悠希:ちょっと!どうしたの?
暁人:今気づいたんだけど…
暁人:ベッド降りた時にあれ?と思ったんだ
貴哉:何がだ?
暁人:このホテル、床全部絨毯があって
悠希:なに?急に高級ホテル自慢?
暁人:そうじゃなくて!
暁人:凄いもふもふの絨毯みたいな
暁人:だから、物が落ちてもあんな音しない…
悠希:え?
暁人:ほら、あるじゃん!
暁人:ガラスの灰皿とか!そんなのが落ちた音だったの!
暁人:けどそんな物なかったし
暁人:重たい物、机に置いてない!
貴哉:何か落ちてなかったのか?
暁人:何も…なかった
悠希:嘘でしょ?
暁人:本当だよ!僕タバコ吸わないじゃん!
貴哉:確かに…そうだったな
暁人:え?嘘?マジで幽霊?
悠希:いや、そんなわけ…
:
0:また音が鳴る
:
暁人:うわぁぁぁ!?
悠希:え!?
貴哉:マジか、今の
悠希:タカさんも聞こえました?
貴哉:今のは聞こえた
暁人:何で!?
悠希:え?何で?
暁人:さっきのが聞こえなくて
暁人:今の音が聞こえるの!?
暁人:今の洗面所だよ!音がしたの!
貴哉:か、確認行け!
暁人:無理!無理!無理だって!
悠希:ねぇ、どこ泊まってるの!?
暁人:わかんないよ!スタッフが用意したから!
貴哉:おいおい、マジか
悠希:一回調べてヤバいなら
悠希:場所変えてもらわないと
暁人:もう無理だよ!この時間だよ!?
貴哉:確かに…そうだな
貴哉:移動できても明日か
悠希:フロントは?
貴哉:いや、言わなくないか?
貴哉:幽霊出ますなんて
暁人:どうすればいい?僕どうすればいい?
貴哉:確認するしかないだろ
貴哉:気のせいで済む音じゃなかった
貴哉:これで何も落ちてなければフロントに言って
貴哉:部屋を変えてもらうくらいしか
悠希:何て言います?
悠希:ポルターガイストでって?
貴哉:もし、何かあるならホテル側も知ってるだろ
暁人:もう…本当に嫌だ…
暁人:マジで怖い…
貴哉:電話は繋いだままだから!
貴哉:確認してこい
暁人:貴哉、こっち来て
貴哉:無理だって
暁人:あぁー!本当嫌だー!
悠希:ホテルの名前でもいいから
悠希:分かる物あったらそれも持ってきて
暁人:うぅ…行かないとダメ?
貴哉:流石に確認しないと
貴哉:違ったらアレだろ
暁人:わかったよ…
:
0:確認に行く暁人
:
暁人:怖い
悠希:大丈夫
暁人:行くよ?開けるよ?
貴哉:あぁ、大丈夫だ
暁人:開けまーす!…誰もいない
悠希:誰かいた方が怖いでしょ
貴哉:どうだ?
暁人:やっぱり、落ちてない
貴哉:マジかー…
0:鈴の音が聞こえる
悠希:え!?
貴哉:嘘だろ!?マジか!
暁人:え?どうしたの?
悠希:どうしたのじゃないよ!
悠希:鈴の音!鈴の音が聞こえる!
暁人:えぇ!?聞こえないよ!
悠希:タカさん聞こえます?
貴哉:何だこれ?風鈴?
悠希:ですかね?風鈴のような
暁人:ないよ!風鈴なんて!
暁人:鈴もない!
悠希:マジで聞こえないの?
暁人:聞こえないって!
暁人:嘘ならやめて!本当にやめて!
悠希:嘘じゃないって!
貴哉:こっちだけ聞こえてんのか?
貴哉:いや、マジでヤバくないか?
悠希:事故物件ですかね?
貴哉:可能性はありそうだけど
暁人:ねぇ!鈴の音って何!?
暁人:マジで聞こえないんだけど!
悠希:ずっと鳴ってるよ!
悠希:やばい、私も怖くなってきた
貴哉:仕事場で一人だからな…俺も
悠希:早く電話したほうがいいんじゃない?
暁人:なんて言えばいい!?
暁人:ねぇ、本当無理…
貴哉:まずは落ち着け
貴哉:とりあえず説明してから
暁人:無理だよ!本当怖いの!
暁人:二人も鈴の音とか言うし!
悠希:だって!ずっとこっちも聞こえてるのよ!
暁人:今も?
貴哉:ずっとだ
暁人:もう…やだ…帰りたい
悠希:暁人君の悪戯とかじゃないの?
暁人:こんなことすると思う!?
暁人:絶対違うから!
貴哉:とりあえずスタッフさんにも
貴哉:連絡だけ入れて
貴哉:フロントに電話だ
暁人:暗いよ…戻りたくないよ…
悠希:なんで電気付けてないの!?
暁人:焦ってて、怖かったし
暁人:電気頭になかった…
悠希:はぁ〜…
貴哉:とりあえず電話があるところまで行こう
貴哉:電気付ければ怖くもなくなるだろ
暁人:わかった…
悠希:ずっと鈴の音続いてますね
貴哉:あぁ、鳴り止まないな
悠希:なんか心霊体験なんて初めてですよ
貴哉:俺もだなぁ…
悠希:私の勤務先も古いんで
悠希:ワンチャン幽霊見そうなんですけど
貴哉:次はそっちか?
悠希:いや、洒落にならないですよ
暁人:電気付ける…
貴哉:お、戻ったか
暁人:本当怖かった…
悠希:早く電話しましょ
暁人:はぁ…
暁人:うわぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!
悠希:え!?どうしたの?暁人君!?
貴哉:大丈夫か!
暁人:どうしよう…ねぇ、どうしよう…
悠希:何!?何か見たの!?
暁人:今、電気つけたら
貴哉:お、おう…
暁人:パンツ下ろされた…
悠希:は?
暁人:幽霊にパンツ下ろされた!!!!
悠希・貴哉:あっははははははは!
暁人:何笑ってんの!?
暁人:パンツ下ろされたんだよ!?
悠希:い、いや、パッ、パンツって!ハハッ!
貴哉:嘘だろ(爆笑)お前!!(爆笑)
暁人:本当だって!
暁人:ヤバいって!どうしよ!ねぇ!
悠希:パンツくらいいいじゃん!
貴哉:パ、ププッ…パンツなら、ククッ…
貴哉:大丈、夫…だろ…ハハハハ!!
暁人:笑い事じゃないから!
暁人:本当に!助けてよ!ねぇ!
悠希:タカさん…ププッ
悠希:フロントになんて言うんですか?
悠希:パンツ…ハハハ…
悠希:下ろされたから部屋変えてって?フフフ
貴哉:無理だろ!あははは!
暁人:もう…マジで…
悠希:いや、ごめん、怖いよね
悠希:けど、ごめんこっちは無理
悠希:笑い止まんない
貴哉:すまん!
暁人:もういいよ!ベッドから出ない!
悠希:ごめんって
悠希:わかった、もう私も覚悟決める
悠希:オールするから朝まで電話してよ
貴哉:あぁ、俺も付き合うよ
暁人:二人とも…ありがとうぅぅう!
悠希:いや、けどパンツ下ろす幽霊とか
悠希:聞いたことないですよ
貴哉:サキュバスとかそっちだろ
暁人:意味わかんない、本当怖い!
悠希:他は?変わったことないの?
暁人:うん、今のところ
貴哉:あー、けど鈴はずっと聞こえてるな
悠希:確かにそうですね
暁人:あー…わかった
暁人:やっぱり事故物件だったー…
悠希:調べたの?
暁人:うん、現住所で
暁人:中身は怖いからやめとく
貴哉:ま、朝まで語り明かすか!
悠希:明日、イベント大丈夫なの?
暁人:移動で寝るよ〜…
貴哉:けど、いい持ちネタできたな
暁人:やだよ!こんなの!
暁人:あー!喉乾いてきた
悠希:取ってきたら?
暁人:やだよ!また何かされたら!
貴哉:流石にそれはないだろ
暁人:えぇ…うーん…
暁人:取りに行くかー…
暁人:わぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!
悠希:何!?
暁人:また…パンツ下ろされた…
悠希・貴哉:ギャハハハハハハハハ!!!
暁人:もうマジでなんなの!?
:
0:そして、夜が明けていくー…
:
暁人:ありがとう二人とも
暁人:もう明るくなったし大丈夫
悠希:そういえば鈴の音消えてますね
貴哉:あー、確かに
貴哉:パンツ下ろされてから気にしてないわ
悠希:いやー、もう最高だった
暁人:酷いよ!僕本当に怖かったんだから!
暁人:ずっと笑ってるし!
貴哉:まぁ、こっちは被害ないからな
暁人:貴哉もひどい!!!
悠希:んー!私ももうすぐ準備しないと
貴哉:じゃ、ここら辺でお開きかな
暁人:本当ありがとう二人とも
悠希:うん、イベント頑張って
貴哉:次は行くからなー
暁人:うん、ありがとうー!
:
0:電話終わり
:
悠希:さーて、準備しますかー!
悠希:パンツ霊の話広めてやろ、フフ
0:電話がかかってくる
悠希:あれ?暁人君?
悠希:はい?どうしたの?
暁人:ヤバいよ!ねぇ!
悠希:え、え?何?
暁人:電話切った後さ、カーテン開けようとしたの!
悠希:え、うん…
暁人:それで、開けた瞬間
暁人:同じタイミングでまたパンツ下ろされた!
悠希:あっはははははははは!!!
暁人:ねぇ!マジで何これ!?
悠希:もうダメだ、死ぬ!!笑い死ぬ!!
暁人:マジで誰だよ!この幽霊!!!
0:終わり
悠希:もしもし?
暁人:あ、お疲れ
悠希:お疲れー、久しぶりだね
暁人:や、ごめんね、忙しくて
悠希:別に〜、気にして無いけど?
暁人:いや、その言い方よ、言い方
悠希:まー、同じ時期に配信始めて?
悠希:どこかの誰かさんだけ人気者になって?
悠希:今じゃイベント開くくらい有名人だし?
暁人:僕が悪いの!?それ!
悠希:悪いとは言ってないけど?
暁人:相変わらずだよ、悠希ちゃんは
悠希:いえいえ、人気配信者の
悠希:アッキーさんに比べればそんなこと
暁人:ま、本心で言ってないことは分かってるし
暁人:別にいいんだけど…ね?
悠希:そういうのはファンの女の子に使ってください
悠希:私は暁人君の地声の方が好きだよ
暁人:相変わらずだなぁ
貴哉:お疲れ、ごめん遅れた
暁人:たかや〜!お疲れー!
悠希:タカさんお疲れ様です、遅かったですね
悠希:いつもは私より早いのに
貴哉:いや、それが仕事が入っててさ
貴哉:帰れそうにない…
暁人:ブラックだね
貴哉:違うんだ、俺が入れすぎただけっていうか
貴哉:まぁ、いいんだけどな
暁人:そういえば悠希ちゃんは?
悠希:私は夜勤
貴哉:あれ?電話して大丈夫だったのか?
悠希:はい、夜勤って言っても寝ていいので
悠希:暇なんですよ
悠希:何かあれば少し抜けますけど
暁人:みんな忙しいね
悠希:アッキーさんに比べたら
暁人:まだ言う!?
貴哉:あー、すまんな暁人
貴哉:イベント行けなくて
悠希:そうだった、ごめんね
暁人:うんん、いいよ
暁人:やっぱり皆んな忙しいし
暁人:イベント前に電話できただけでも嬉しい
貴哉:人気になっても俺たちを捨てないお前が好きだ
暁人:貴哉…僕も…貴哉のこと…
悠希:いいから、そういうの配信の時にしてもろて
貴哉:結構俺たち普段でもこれだよな?
暁人:求められるからね…
悠希:タカさんでも引きますよ
貴哉:それは、やだなぁ
貴哉:で、明日イベントってことは
貴哉:もう都内か?
暁人:うん、ホテルも手配してもらって
暁人:もうベッドの上で全裸だよ
悠希:服くらい着てよ
暁人:夏は一糸纏わぬ姿でいたいの
貴哉:全裸で毛布も気持ちいいよな
暁人:わかる!?さっすが貴哉!
悠希:裸族ですね…
暁人:イベントはまた招待するから
暁人:今度は来てよね
悠希:次は休み取るよ
貴哉:俺もオフ会兼ねて会いたいしな
暁人:楽しみだなぁ…
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0:【物が落ちる音がする】
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暁人:うわぁぁぁ!!
悠希:え!?
貴哉:どうした?
暁人:え!?聞こえなかった!?
暁人:物が落ちる音がしたんだけど…
悠希:机に何か置いてたんじゃないの?
暁人:そ、そんな大きい音が出る物置いてない!
貴哉:確認するか?
暁人:い、嫌だ!怖いよ!
暁人:幽霊だったらどうすんのさ!
悠希:いや、そんな幽霊って
貴哉:気のせいじゃないか?
暁人:でも、だって!
悠希:とりあえず服着たら?
悠希:何かあったら全裸で逃げるの?
貴哉:全裸で逃げるのも面白いけどな
暁人:笑わないでよ!怖いんだから!
暁人:嫌だぁ…服取りに行きたくない…
悠希:え?ベッドの近くに無いの?
暁人:部屋が2部屋あるんだよ
暁人:リビング?なのかな、そこに置いてて
暁人:今は寝室にいるから…
貴哉:取りに行けばいいだろ?
暁人:音が鳴ったのがリビングだもん!
悠希:男でしょ!?ビビりすぎ!
貴哉:電話もしてるし、大丈夫だ
暁人:えぇ…うぅん…
貴哉:ほら、行くぞ
暁人:本当に怖いんだよ…
暁人:僕、本当に苦手だから…
悠希:私たちは電話を切ることもできるのよ
暁人:わかった!わかった!行きます!
0:服を取りに行く暁人
貴哉:どうだ?
暁人:えっと、パンツと…上、上…あった
暁人:下はいいかな
悠希:てか、そこまで行ったなら
悠希:何が落ちたか確認したら?
暁人:えぇ…
貴哉:たしかに
貴哉:落ちたものさえ分かれば
貴哉:幽霊じゃないって分かるだろ
暁人:それは確かにそうだけど
悠希:ほら、早く
暁人:えぇ…
暁人:あれ…?
貴哉:どうした?
暁人:あっ…
悠希:見つかった?
暁人:ヤバい、ヤバいヤバい!
悠希:ちょ、どうしたの?
貴哉:暁人?
暁人:ごめん、ちょっと待って
暁人:……うわっ…そうだ、やっぱり
悠希:ちょっと!どうしたの?
暁人:今気づいたんだけど…
暁人:ベッド降りた時にあれ?と思ったんだ
貴哉:何がだ?
暁人:このホテル、床全部絨毯があって
悠希:なに?急に高級ホテル自慢?
暁人:そうじゃなくて!
暁人:凄いもふもふの絨毯みたいな
暁人:だから、物が落ちてもあんな音しない…
悠希:え?
暁人:ほら、あるじゃん!
暁人:ガラスの灰皿とか!そんなのが落ちた音だったの!
暁人:けどそんな物なかったし
暁人:重たい物、机に置いてない!
貴哉:何か落ちてなかったのか?
暁人:何も…なかった
悠希:嘘でしょ?
暁人:本当だよ!僕タバコ吸わないじゃん!
貴哉:確かに…そうだったな
暁人:え?嘘?マジで幽霊?
悠希:いや、そんなわけ…
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0:また音が鳴る
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暁人:うわぁぁぁ!?
悠希:え!?
貴哉:マジか、今の
悠希:タカさんも聞こえました?
貴哉:今のは聞こえた
暁人:何で!?
悠希:え?何で?
暁人:さっきのが聞こえなくて
暁人:今の音が聞こえるの!?
暁人:今の洗面所だよ!音がしたの!
貴哉:か、確認行け!
暁人:無理!無理!無理だって!
悠希:ねぇ、どこ泊まってるの!?
暁人:わかんないよ!スタッフが用意したから!
貴哉:おいおい、マジか
悠希:一回調べてヤバいなら
悠希:場所変えてもらわないと
暁人:もう無理だよ!この時間だよ!?
貴哉:確かに…そうだな
貴哉:移動できても明日か
悠希:フロントは?
貴哉:いや、言わなくないか?
貴哉:幽霊出ますなんて
暁人:どうすればいい?僕どうすればいい?
貴哉:確認するしかないだろ
貴哉:気のせいで済む音じゃなかった
貴哉:これで何も落ちてなければフロントに言って
貴哉:部屋を変えてもらうくらいしか
悠希:何て言います?
悠希:ポルターガイストでって?
貴哉:もし、何かあるならホテル側も知ってるだろ
暁人:もう…本当に嫌だ…
暁人:マジで怖い…
貴哉:電話は繋いだままだから!
貴哉:確認してこい
暁人:貴哉、こっち来て
貴哉:無理だって
暁人:あぁー!本当嫌だー!
悠希:ホテルの名前でもいいから
悠希:分かる物あったらそれも持ってきて
暁人:うぅ…行かないとダメ?
貴哉:流石に確認しないと
貴哉:違ったらアレだろ
暁人:わかったよ…
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0:確認に行く暁人
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暁人:怖い
悠希:大丈夫
暁人:行くよ?開けるよ?
貴哉:あぁ、大丈夫だ
暁人:開けまーす!…誰もいない
悠希:誰かいた方が怖いでしょ
貴哉:どうだ?
暁人:やっぱり、落ちてない
貴哉:マジかー…
0:鈴の音が聞こえる
悠希:え!?
貴哉:嘘だろ!?マジか!
暁人:え?どうしたの?
悠希:どうしたのじゃないよ!
悠希:鈴の音!鈴の音が聞こえる!
暁人:えぇ!?聞こえないよ!
悠希:タカさん聞こえます?
貴哉:何だこれ?風鈴?
悠希:ですかね?風鈴のような
暁人:ないよ!風鈴なんて!
暁人:鈴もない!
悠希:マジで聞こえないの?
暁人:聞こえないって!
暁人:嘘ならやめて!本当にやめて!
悠希:嘘じゃないって!
貴哉:こっちだけ聞こえてんのか?
貴哉:いや、マジでヤバくないか?
悠希:事故物件ですかね?
貴哉:可能性はありそうだけど
暁人:ねぇ!鈴の音って何!?
暁人:マジで聞こえないんだけど!
悠希:ずっと鳴ってるよ!
悠希:やばい、私も怖くなってきた
貴哉:仕事場で一人だからな…俺も
悠希:早く電話したほうがいいんじゃない?
暁人:なんて言えばいい!?
暁人:ねぇ、本当無理…
貴哉:まずは落ち着け
貴哉:とりあえず説明してから
暁人:無理だよ!本当怖いの!
暁人:二人も鈴の音とか言うし!
悠希:だって!ずっとこっちも聞こえてるのよ!
暁人:今も?
貴哉:ずっとだ
暁人:もう…やだ…帰りたい
悠希:暁人君の悪戯とかじゃないの?
暁人:こんなことすると思う!?
暁人:絶対違うから!
貴哉:とりあえずスタッフさんにも
貴哉:連絡だけ入れて
貴哉:フロントに電話だ
暁人:暗いよ…戻りたくないよ…
悠希:なんで電気付けてないの!?
暁人:焦ってて、怖かったし
暁人:電気頭になかった…
悠希:はぁ〜…
貴哉:とりあえず電話があるところまで行こう
貴哉:電気付ければ怖くもなくなるだろ
暁人:わかった…
悠希:ずっと鈴の音続いてますね
貴哉:あぁ、鳴り止まないな
悠希:なんか心霊体験なんて初めてですよ
貴哉:俺もだなぁ…
悠希:私の勤務先も古いんで
悠希:ワンチャン幽霊見そうなんですけど
貴哉:次はそっちか?
悠希:いや、洒落にならないですよ
暁人:電気付ける…
貴哉:お、戻ったか
暁人:本当怖かった…
悠希:早く電話しましょ
暁人:はぁ…
暁人:うわぁぁぁぁぁぁああああ!!!!!
悠希:え!?どうしたの?暁人君!?
貴哉:大丈夫か!
暁人:どうしよう…ねぇ、どうしよう…
悠希:何!?何か見たの!?
暁人:今、電気つけたら
貴哉:お、おう…
暁人:パンツ下ろされた…
悠希:は?
暁人:幽霊にパンツ下ろされた!!!!
悠希・貴哉:あっははははははは!
暁人:何笑ってんの!?
暁人:パンツ下ろされたんだよ!?
悠希:い、いや、パッ、パンツって!ハハッ!
貴哉:嘘だろ(爆笑)お前!!(爆笑)
暁人:本当だって!
暁人:ヤバいって!どうしよ!ねぇ!
悠希:パンツくらいいいじゃん!
貴哉:パ、ププッ…パンツなら、ククッ…
貴哉:大丈、夫…だろ…ハハハハ!!
暁人:笑い事じゃないから!
暁人:本当に!助けてよ!ねぇ!
悠希:タカさん…ププッ
悠希:フロントになんて言うんですか?
悠希:パンツ…ハハハ…
悠希:下ろされたから部屋変えてって?フフフ
貴哉:無理だろ!あははは!
暁人:もう…マジで…
悠希:いや、ごめん、怖いよね
悠希:けど、ごめんこっちは無理
悠希:笑い止まんない
貴哉:すまん!
暁人:もういいよ!ベッドから出ない!
悠希:ごめんって
悠希:わかった、もう私も覚悟決める
悠希:オールするから朝まで電話してよ
貴哉:あぁ、俺も付き合うよ
暁人:二人とも…ありがとうぅぅう!
悠希:いや、けどパンツ下ろす幽霊とか
悠希:聞いたことないですよ
貴哉:サキュバスとかそっちだろ
暁人:意味わかんない、本当怖い!
悠希:他は?変わったことないの?
暁人:うん、今のところ
貴哉:あー、けど鈴はずっと聞こえてるな
悠希:確かにそうですね
暁人:あー…わかった
暁人:やっぱり事故物件だったー…
悠希:調べたの?
暁人:うん、現住所で
暁人:中身は怖いからやめとく
貴哉:ま、朝まで語り明かすか!
悠希:明日、イベント大丈夫なの?
暁人:移動で寝るよ〜…
貴哉:けど、いい持ちネタできたな
暁人:やだよ!こんなの!
暁人:あー!喉乾いてきた
悠希:取ってきたら?
暁人:やだよ!また何かされたら!
貴哉:流石にそれはないだろ
暁人:えぇ…うーん…
暁人:取りに行くかー…
暁人:わぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!
悠希:何!?
暁人:また…パンツ下ろされた…
悠希・貴哉:ギャハハハハハハハハ!!!
暁人:もうマジでなんなの!?
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0:そして、夜が明けていくー…
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暁人:ありがとう二人とも
暁人:もう明るくなったし大丈夫
悠希:そういえば鈴の音消えてますね
貴哉:あー、確かに
貴哉:パンツ下ろされてから気にしてないわ
悠希:いやー、もう最高だった
暁人:酷いよ!僕本当に怖かったんだから!
暁人:ずっと笑ってるし!
貴哉:まぁ、こっちは被害ないからな
暁人:貴哉もひどい!!!
悠希:んー!私ももうすぐ準備しないと
貴哉:じゃ、ここら辺でお開きかな
暁人:本当ありがとう二人とも
悠希:うん、イベント頑張って
貴哉:次は行くからなー
暁人:うん、ありがとうー!
:
0:電話終わり
:
悠希:さーて、準備しますかー!
悠希:パンツ霊の話広めてやろ、フフ
0:電話がかかってくる
悠希:あれ?暁人君?
悠希:はい?どうしたの?
暁人:ヤバいよ!ねぇ!
悠希:え、え?何?
暁人:電話切った後さ、カーテン開けようとしたの!
悠希:え、うん…
暁人:それで、開けた瞬間
暁人:同じタイミングでまたパンツ下ろされた!
悠希:あっはははははははは!!!
暁人:ねぇ!マジで何これ!?
悠希:もうダメだ、死ぬ!!笑い死ぬ!!
暁人:マジで誰だよ!この幽霊!!!
0:終わり