台本概要
148 views
タイトル | 赤ずきんさんはあざと可愛い狼くんを攫いたい! |
---|---|
作者名 | 瀬川こゆ (@hiina_segawa) |
ジャンル | コメディ |
演者人数 | 2人用台本(男1、女1) |
時間 | 20 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
あざと可愛い男の子を弄って構ってからかいたい用の台本です。
148 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
赤ずきん | 女 | 83 | 行かず後家ルートまっしぐらな赤いずきんを被った女。年齢非公開。 |
狼 | 男 | 80 | 語尾に小文字を付けがちなあざと可愛い男の子。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
赤ずきん:(M)
赤ずきん:むかしむかしある所に
赤ずきん:とても可愛らしい女の子がいました
赤ずきん:ある時、その女の子のおばあさんが
赤ずきん:赤いビロードの切れで
赤ずきん:女の子の被るずきんを作ってくれました
赤ずきん:そのずきんが女の子に
赤ずきん:とても似合っていたので
赤ずきん:みんなは女の子のことを
赤ずきん:「赤ずきん」と呼びました
0:一拍。
狼:…………は?
赤ずきん:おはよう
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊や。
狼:あざといってなに?!
狼:可愛くもないし!!
狼:坊やでもないんですが!!
赤ずきん:あらそう?
赤ずきん:でも可愛い男の子を
赤ずきん:お姉さんみたいな人が呼ぶには
赤ずきん:やっぱり坊やだと思うのね?
狼:だから可愛くないです!!
狼:と言うかここどこ?!
赤ずきん:私の家
狼:へー
狼:じゃなくて!!
狼:あなた確か僕に
赤ずきん:そうねぇ
赤ずきん:そうよねぇ
赤ずきん:そうなのよねぇ
狼:何その謎の三段活用
赤ずきん:忘れちゃうのも無理ないわよねぇ
狼:は?
赤ずきん:だって相当びっくりしてたみたいだし?
狼:いやだからあなたは僕に
赤ずきん:そうよぉ
赤ずきん:あざとくて可愛い可愛い狼の坊やは
赤ずきん:花畑で出会ったお姉さんに
赤ずきん:襲いかかってあまつさえ
赤ずきん:あーんな事やこーんな事して
赤ずきん:食べようとしたのよぉ
狼:誤解を招く言い方するのやめてもらえます?!
赤ずきん:あら?
赤ずきん:ちょっとオーバーに言っただけで
赤ずきん:概ね間違ってないと思うんだけど?
狼:襲いかかったけど!
狼:いや襲いかかってないですよ!
狼:こう……なんか……あの……その……
赤ずきん:【自主規制だよぉ☆】
赤ずきん:みたいな事は目的じゃなかったと
狼:うっ……女の人が
狼: 堂々とそんな事言っちゃダメです!
赤ずきん:え〜やらしい〜
赤ずきん:お姉さん別にえっちな事は
赤ずきん:言ってないんだけどなぁ〜
狼:【自主規制だよぉ☆】
狼:のどこがえっちじゃないんですか!
赤ずきん:待ってちょっと待って
狼:ん?
赤ずきん:何今の可愛い
狼:え?
赤ずきん:は?可愛いかよ!
狼:はい?
赤ずきん:ちょっと照れちゃうあたりねぇ
赤ずきん:ピュアピュアのピュアかなぁ〜?
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やは
赤ずきん:まださくらんぼさんなのかなぁ〜?
狼:いやいやいやいや
狼:なになになになに?!
赤ずきん:お姉さん残念ながら
赤ずきん:ユニコーンはもう見えないんだけどぉ
赤ずきん:……と言うか最近
赤ずきん:ユニコーンに威嚇されてます、はい
狼:だろうね!
赤ずきん:歳って怖いわねぇ
赤ずきん:でもお姉さんもっと怖いのはぁ
赤ずきん:「あなたいつ結婚するの?」
赤ずきん:って言うお母さんの一言
狼:ああ、えっと
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やもねぇ
赤ずきん:お姉さんが振り返った瞬間に
赤ずきん:「うわぁぁぁ」って
赤ずきん:断末魔の悲鳴をあげたのよ?
狼:あげてないよ!
狼:それはたぶんあれだよ!
狼:その、赤いずきんが
赤ずきん:いい歳して赤いずきん被ってるから
赤ずきん:少女だと思った?
狼:えっとぉ
赤ずきん:お姉さん昔はね
赤ずきん:赤ずきんちゃんって呼ばれてたの
狼:はぁ
赤ずきん:だけどね年々、村の人達は
赤ずきん:あ、赤ずきん……ちゃん(笑)
赤ずきん:って言ってくるの
狼:間が気になる
赤ずきん:でしょう?
赤ずきん:そんな無理して赤ずきんちゃんって
赤ずきん:呼ばなくてもいいと思うのね?
狼:うん
赤ずきん:私別に強制してないし?
狼:うん
赤ずきん:てか赤ずきん"ちゃん"ってなに?
赤ずきん:どちらかと言えば私
赤ずきん:赤ずきん"さん"だと思うんだけどな
狼:いや、えっと
狼:呼び方は人それぞれだと思うから
赤ずきん:なに〜???
赤ずきん:もしかしなくても
赤ずきん:慰めてくれようとしてるぅ〜?
狼:え?はい!あ、はい!
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やは
赤ずきん:いい子であざと可愛い狼の坊やだったのね
狼:二回呼ばなくて良くない?!
赤ずきん:大事な事なんで二回言いました
狼:はぁそうですか
狼:……で、その、赤ずきんちゃん?
赤ずきん:お姉さん
狼:……お姉さん
赤ずきん:ちょっと待ってね
狼:?
赤ずきん:普通のお姉さんでもいいけど
赤ずきん:赤ずきんお姉さんでもいいかもしれないなぁ
狼:お姉さん?
赤ずきん:え〜どうしよう悩む〜
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やは
赤ずきん:どっちがいいと思う?
狼:どっちでもいいです!
赤ずきん:え〜考えてよぅ
狼:じゃあお姉さんで!
赤ずきん:分かったわぁ
赤ずきん:それで?あざと可愛い狼の坊や
赤ずきん:何か言いかけてなかった?
狼:え?あ〜あの花畑で
狼:お姉さん何してたんですか?
赤ずきん:罠張ってたの
狼:罠?
赤ずきん:うん
赤ずきん:今日の夕飯のシチューに
赤ずきん:入れようと思ったウサギをね
赤ずきん:捕まえようと思って
狼:花畑でする事じゃないね!
赤ずきん:まぁ捕まったのは
赤ずきん:ウサギじゃなくて
赤ずきん:可愛い狼の坊やだったけど♪
狼:僕あれから記憶ないんですけど
狼:まさか何かしました?
赤ずきん:え〜
赤ずきん:ちょっと長くなるけど
赤ずきん:良いかなぁ?
狼:はぁ、どうぞ
赤ずきん:かしこまりぃ〜
0:一拍。
赤ずきん:(M)
赤ずきん:むかーしむかしある所に
狼:は?え?なに?
狼:お姉さん?!
狼:お姉さんどこ行ったの?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:昔は!とても可愛らしい女の子がいました
狼:お姉さんの声だけ聞こえる!
狼:と言うか森に移動してる!
狼:室内だったのに!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:女の子はなんやかんやあって
赤ずきん:赤ずきんちゃん(笑)と呼ばれていました
狼:お姉さーん!
狼:お姉さーん!
狼:自分の声聞こえてない?もしかして?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:そんな赤ずきんちゃんは、やがて大きくなり
赤ずきん:理想の高さ故に、婚活も尽く失敗し
赤ずきん:今や……行かず後家ルートまっしぐら!
狼:自信持ってよお姉さん!
狼:聞こえてないかもしれないけど!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:聞こえてるわよ?
狼:まじでっ?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やが
赤ずきん:突然森に飛ばされてアタフタしてるのを
赤ずきん:眺めてただけだから、気にしないで♪
狼:気にする!すごい気にする!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:まぁいいですよ、そんな事は
狼:さらっと流された……。
赤ずきん:(M)で
赤ずきん:行かず後家ルートまっしぐらの、お姉さんは考えた訳です
狼:はい
赤ずきん:(M)
赤ずきん:もうこうなったら
赤ずきん:適当な男捕まえて、余生を楽しく過ごそう!と
狼:思考回路が犯罪者だよっ!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:で、どうせならお姉さん
赤ずきん:顔だけの男よりも可愛い男の子の方が良かったので
赤ずきん:花畑に行く事にしました
狼:なんで花畑?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:可愛い男の子はだいたい花畑に落ちてるって
赤ずきん:ラジオネーム
赤ずきん:【きらりんピナちゃん☆】こと
赤ずきん:パン屋のスズキさん、匿名希望58歳独身実家暮らし男性
赤ずきん:が、言ってたから
狼:スズキさんの情報細かっ!
狼:と言うかスズキさん
狼:がっつり匿名希望してるよっっ!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:匿名なんてものはね
赤ずきん:あるようでないような物なのよ
狼:なんか過去にあったでしょ絶対!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:そんな事はどうでもいいの!
赤ずきん:さて、花畑に着いたお姉さんは
赤ずきん:ついでに今日の晩御飯のウサギをとっ捕まえようと
赤ずきん:罠を仕掛けていました
狼:言ってたね、さっき
赤ずきん:(M)ところがこの罠、とても作りが複雑で
狼:うん
赤ずきん:(M)
赤ずきん:機械音痴のお姉さんには、ちょっと難易度が高すぎました
狼:機械?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:【全自動ウサギ捕獲マシーン】
赤ずきん:お姉さんが作りました(照)
狼:自分で作ったのに使えないの?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:ほら、お姉さんね
赤ずきん:物作りは好きなんだけどぉ自分で使うのは苦手で〜
狼:はぁ?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:お姉さんはね
赤ずきん:製造責任者であって使用者じゃないから
狼:はぁ……そうですか
赤ずきん:(M)
赤ずきん:で、自分で作った罠に
赤ずきん:悪戦苦闘してるお馬鹿なお姉さんの所に
狼:自分で馬鹿って言っちゃった
狼:この人自分で自分の事馬鹿って認めた
赤ずきん:(M)
赤ずきん:しれっと
赤ずきん:「僕、お花好きな男の子なんです☆」
赤ずきん:アピールするあざと可愛い狼たんが来たから
狼:そんなつもりないよぉぉぉ
赤ずきん:(M)
赤ずきん:うわ、あざといわぁ……
赤ずきん:この子あざといわぁ……
赤ずきん:皆さん聞きました?
赤ずきん:まるで語尾に「ふぇぇぇ(泣)」って付くような
赤ずきん:このあざとい言い方!
狼:だからそんなつもりないんだって!
狼:あざとくないからぁぁぁぁ!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:いや、あざといわぁ、この子あざといわぁ
赤ずきん:スーパーミラクルあざといわぁ
赤ずきん:指摘されたのにまだ語尾伸ばしてるんだもん!
赤ずきん:あざといわぁ
狼:何も言えなくなるよぉ〜!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:聞きました皆さん?
赤ずきん:「なるよぉ〜」ですって!
赤ずきん:「なるじゃん!」ならお姉さん反応しませんよ?
赤ずきん:でも「なるよぉ〜」ですよ!
赤ずきん:ちっちゃい「ぉ」が、くっ付いて来てるんだなぁ☆
狼:うぅぅぅぅ
狼:何言っても拾われる……
赤ずきん:(M)
赤ずきん:それで、お姉さんは
赤ずきん:あざと可愛い狼たんを
赤ずきん:ひと目で気に入った訳ですよ
狼:……はい
赤ずきん:(M)
赤ずきん:だけどお姉さん、手荒な真似はしたくないし?
赤ずきん:どう口説き落とそうかなぁって考えていたら
狼:いたら?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:【全自動ウサギ捕獲マシーン】
赤ずきん:が、誤作動しまして
赤ずきん:あざと可愛い狼たんの頭にゴツンッ!って
狼:っっ………
赤ずきん:(M)
赤ずきん:で
赤ずきん:そのままあざと可愛い狼たんが
赤ずきん:目を回して倒れちゃったから
赤ずきん:お姉さんはお家に連れて来た訳です
狼:そうだったんですか……
赤ずきん:(M)
赤ずきん:さて、あざと可愛い狼たん
狼:はい?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:お姉さんそろそろ戻ってもいいかしら?
狼:え、あ、はい、どうぞ
赤ずきん:ふー!
赤ずきん:天の声って疲れるのよねぇ
狼:始めからやらなきゃいいじゃないですか
赤ずきん:臨場感必要かなぁって思って
狼:無駄なこだわり
赤ずきん:でね、あざと可愛い狼たん
狼:………はい
狼:この際呼び方が
狼:坊やから狼たんに変化してるのは
狼:触れないでおきますね……
赤ずきん:お姉さんね
赤ずきん:構われるのが好きなの
狼:はぁ
赤ずきん:で、お姉さん
赤ずきん:お姉さんのおふざけに
赤ずきん:なんだかんだ付き合ってくれる
赤ずきん:あざと可愛い男の子センサー
赤ずきん:持ってるのね?
狼:……はい
赤ずきん:よって、あざと可愛い狼たん
狼:はい、なんですか(棒)
赤ずきん:お姉さんこれからも
赤ずきん:あざと可愛い狼たんの事
赤ずきん:弄って構ってからかって遊ぶから
狼:うぅぅ……
赤ずきん:べ、別に仲良くして欲しいなんて!
赤ずきん:思ってないんだからねっ!
狼:なんでそこでツンデレ出したんですか
赤ずきん:だってあざと可愛い狼たん
赤ずきん:ツンデレな女の子に弱いじゃない
狼:うっ……そんな事ないですよぉ!?
赤ずきん:あらぁ残念
赤ずきん:じゃあお姉さんがこれから
狼:?
赤ずきん:こんな所まで来るなんて馬鹿みたい
赤ずきん:別に……狼の事……好きな訳じゃないんだからね/////
赤ずきん:って告白しても
赤ずきん:あざと可愛い狼たんは照れてはくれないと
狼:うぅっ……
赤ずきん:そっかぁ……お姉さん悲しいな
赤ずきん:涙が出てきちゃうよぅ
狼:あぁぁぁぁ!
狼:そう言うノリ弱いんですよ!
狼:ずるいですってそう言うのは!
赤ずきん:知ってる♪
狼:うぇぇぇぇ
0:一拍。
赤ずきん:(M)
赤ずきん:森の奥深くに住んでいた、独り身の赤ずきん
赤ずきん:寂しさを持て余していましたが
赤ずきん:彼女の家にはたびたび狼が
赤ずきん:姿を表すようになったそうです
0:一拍。
赤ずきん:狼たん!
赤ずきん:お姉さんとあーそーぼー
狼:はい、お姉さん!
狼:あーそーびーまーしょー
0:一拍。
赤ずきん:(M)
赤ずきん:めでたしめでたし
赤ずきん:(M)
赤ずきん:むかしむかしある所に
赤ずきん:とても可愛らしい女の子がいました
赤ずきん:ある時、その女の子のおばあさんが
赤ずきん:赤いビロードの切れで
赤ずきん:女の子の被るずきんを作ってくれました
赤ずきん:そのずきんが女の子に
赤ずきん:とても似合っていたので
赤ずきん:みんなは女の子のことを
赤ずきん:「赤ずきん」と呼びました
0:一拍。
狼:…………は?
赤ずきん:おはよう
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊や。
狼:あざといってなに?!
狼:可愛くもないし!!
狼:坊やでもないんですが!!
赤ずきん:あらそう?
赤ずきん:でも可愛い男の子を
赤ずきん:お姉さんみたいな人が呼ぶには
赤ずきん:やっぱり坊やだと思うのね?
狼:だから可愛くないです!!
狼:と言うかここどこ?!
赤ずきん:私の家
狼:へー
狼:じゃなくて!!
狼:あなた確か僕に
赤ずきん:そうねぇ
赤ずきん:そうよねぇ
赤ずきん:そうなのよねぇ
狼:何その謎の三段活用
赤ずきん:忘れちゃうのも無理ないわよねぇ
狼:は?
赤ずきん:だって相当びっくりしてたみたいだし?
狼:いやだからあなたは僕に
赤ずきん:そうよぉ
赤ずきん:あざとくて可愛い可愛い狼の坊やは
赤ずきん:花畑で出会ったお姉さんに
赤ずきん:襲いかかってあまつさえ
赤ずきん:あーんな事やこーんな事して
赤ずきん:食べようとしたのよぉ
狼:誤解を招く言い方するのやめてもらえます?!
赤ずきん:あら?
赤ずきん:ちょっとオーバーに言っただけで
赤ずきん:概ね間違ってないと思うんだけど?
狼:襲いかかったけど!
狼:いや襲いかかってないですよ!
狼:こう……なんか……あの……その……
赤ずきん:【自主規制だよぉ☆】
赤ずきん:みたいな事は目的じゃなかったと
狼:うっ……女の人が
狼: 堂々とそんな事言っちゃダメです!
赤ずきん:え〜やらしい〜
赤ずきん:お姉さん別にえっちな事は
赤ずきん:言ってないんだけどなぁ〜
狼:【自主規制だよぉ☆】
狼:のどこがえっちじゃないんですか!
赤ずきん:待ってちょっと待って
狼:ん?
赤ずきん:何今の可愛い
狼:え?
赤ずきん:は?可愛いかよ!
狼:はい?
赤ずきん:ちょっと照れちゃうあたりねぇ
赤ずきん:ピュアピュアのピュアかなぁ〜?
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やは
赤ずきん:まださくらんぼさんなのかなぁ〜?
狼:いやいやいやいや
狼:なになになになに?!
赤ずきん:お姉さん残念ながら
赤ずきん:ユニコーンはもう見えないんだけどぉ
赤ずきん:……と言うか最近
赤ずきん:ユニコーンに威嚇されてます、はい
狼:だろうね!
赤ずきん:歳って怖いわねぇ
赤ずきん:でもお姉さんもっと怖いのはぁ
赤ずきん:「あなたいつ結婚するの?」
赤ずきん:って言うお母さんの一言
狼:ああ、えっと
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やもねぇ
赤ずきん:お姉さんが振り返った瞬間に
赤ずきん:「うわぁぁぁ」って
赤ずきん:断末魔の悲鳴をあげたのよ?
狼:あげてないよ!
狼:それはたぶんあれだよ!
狼:その、赤いずきんが
赤ずきん:いい歳して赤いずきん被ってるから
赤ずきん:少女だと思った?
狼:えっとぉ
赤ずきん:お姉さん昔はね
赤ずきん:赤ずきんちゃんって呼ばれてたの
狼:はぁ
赤ずきん:だけどね年々、村の人達は
赤ずきん:あ、赤ずきん……ちゃん(笑)
赤ずきん:って言ってくるの
狼:間が気になる
赤ずきん:でしょう?
赤ずきん:そんな無理して赤ずきんちゃんって
赤ずきん:呼ばなくてもいいと思うのね?
狼:うん
赤ずきん:私別に強制してないし?
狼:うん
赤ずきん:てか赤ずきん"ちゃん"ってなに?
赤ずきん:どちらかと言えば私
赤ずきん:赤ずきん"さん"だと思うんだけどな
狼:いや、えっと
狼:呼び方は人それぞれだと思うから
赤ずきん:なに〜???
赤ずきん:もしかしなくても
赤ずきん:慰めてくれようとしてるぅ〜?
狼:え?はい!あ、はい!
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やは
赤ずきん:いい子であざと可愛い狼の坊やだったのね
狼:二回呼ばなくて良くない?!
赤ずきん:大事な事なんで二回言いました
狼:はぁそうですか
狼:……で、その、赤ずきんちゃん?
赤ずきん:お姉さん
狼:……お姉さん
赤ずきん:ちょっと待ってね
狼:?
赤ずきん:普通のお姉さんでもいいけど
赤ずきん:赤ずきんお姉さんでもいいかもしれないなぁ
狼:お姉さん?
赤ずきん:え〜どうしよう悩む〜
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やは
赤ずきん:どっちがいいと思う?
狼:どっちでもいいです!
赤ずきん:え〜考えてよぅ
狼:じゃあお姉さんで!
赤ずきん:分かったわぁ
赤ずきん:それで?あざと可愛い狼の坊や
赤ずきん:何か言いかけてなかった?
狼:え?あ〜あの花畑で
狼:お姉さん何してたんですか?
赤ずきん:罠張ってたの
狼:罠?
赤ずきん:うん
赤ずきん:今日の夕飯のシチューに
赤ずきん:入れようと思ったウサギをね
赤ずきん:捕まえようと思って
狼:花畑でする事じゃないね!
赤ずきん:まぁ捕まったのは
赤ずきん:ウサギじゃなくて
赤ずきん:可愛い狼の坊やだったけど♪
狼:僕あれから記憶ないんですけど
狼:まさか何かしました?
赤ずきん:え〜
赤ずきん:ちょっと長くなるけど
赤ずきん:良いかなぁ?
狼:はぁ、どうぞ
赤ずきん:かしこまりぃ〜
0:一拍。
赤ずきん:(M)
赤ずきん:むかーしむかしある所に
狼:は?え?なに?
狼:お姉さん?!
狼:お姉さんどこ行ったの?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:昔は!とても可愛らしい女の子がいました
狼:お姉さんの声だけ聞こえる!
狼:と言うか森に移動してる!
狼:室内だったのに!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:女の子はなんやかんやあって
赤ずきん:赤ずきんちゃん(笑)と呼ばれていました
狼:お姉さーん!
狼:お姉さーん!
狼:自分の声聞こえてない?もしかして?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:そんな赤ずきんちゃんは、やがて大きくなり
赤ずきん:理想の高さ故に、婚活も尽く失敗し
赤ずきん:今や……行かず後家ルートまっしぐら!
狼:自信持ってよお姉さん!
狼:聞こえてないかもしれないけど!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:聞こえてるわよ?
狼:まじでっ?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:あざと可愛い狼の坊やが
赤ずきん:突然森に飛ばされてアタフタしてるのを
赤ずきん:眺めてただけだから、気にしないで♪
狼:気にする!すごい気にする!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:まぁいいですよ、そんな事は
狼:さらっと流された……。
赤ずきん:(M)で
赤ずきん:行かず後家ルートまっしぐらの、お姉さんは考えた訳です
狼:はい
赤ずきん:(M)
赤ずきん:もうこうなったら
赤ずきん:適当な男捕まえて、余生を楽しく過ごそう!と
狼:思考回路が犯罪者だよっ!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:で、どうせならお姉さん
赤ずきん:顔だけの男よりも可愛い男の子の方が良かったので
赤ずきん:花畑に行く事にしました
狼:なんで花畑?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:可愛い男の子はだいたい花畑に落ちてるって
赤ずきん:ラジオネーム
赤ずきん:【きらりんピナちゃん☆】こと
赤ずきん:パン屋のスズキさん、匿名希望58歳独身実家暮らし男性
赤ずきん:が、言ってたから
狼:スズキさんの情報細かっ!
狼:と言うかスズキさん
狼:がっつり匿名希望してるよっっ!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:匿名なんてものはね
赤ずきん:あるようでないような物なのよ
狼:なんか過去にあったでしょ絶対!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:そんな事はどうでもいいの!
赤ずきん:さて、花畑に着いたお姉さんは
赤ずきん:ついでに今日の晩御飯のウサギをとっ捕まえようと
赤ずきん:罠を仕掛けていました
狼:言ってたね、さっき
赤ずきん:(M)ところがこの罠、とても作りが複雑で
狼:うん
赤ずきん:(M)
赤ずきん:機械音痴のお姉さんには、ちょっと難易度が高すぎました
狼:機械?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:【全自動ウサギ捕獲マシーン】
赤ずきん:お姉さんが作りました(照)
狼:自分で作ったのに使えないの?!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:ほら、お姉さんね
赤ずきん:物作りは好きなんだけどぉ自分で使うのは苦手で〜
狼:はぁ?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:お姉さんはね
赤ずきん:製造責任者であって使用者じゃないから
狼:はぁ……そうですか
赤ずきん:(M)
赤ずきん:で、自分で作った罠に
赤ずきん:悪戦苦闘してるお馬鹿なお姉さんの所に
狼:自分で馬鹿って言っちゃった
狼:この人自分で自分の事馬鹿って認めた
赤ずきん:(M)
赤ずきん:しれっと
赤ずきん:「僕、お花好きな男の子なんです☆」
赤ずきん:アピールするあざと可愛い狼たんが来たから
狼:そんなつもりないよぉぉぉ
赤ずきん:(M)
赤ずきん:うわ、あざといわぁ……
赤ずきん:この子あざといわぁ……
赤ずきん:皆さん聞きました?
赤ずきん:まるで語尾に「ふぇぇぇ(泣)」って付くような
赤ずきん:このあざとい言い方!
狼:だからそんなつもりないんだって!
狼:あざとくないからぁぁぁぁ!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:いや、あざといわぁ、この子あざといわぁ
赤ずきん:スーパーミラクルあざといわぁ
赤ずきん:指摘されたのにまだ語尾伸ばしてるんだもん!
赤ずきん:あざといわぁ
狼:何も言えなくなるよぉ〜!
赤ずきん:(M)
赤ずきん:聞きました皆さん?
赤ずきん:「なるよぉ〜」ですって!
赤ずきん:「なるじゃん!」ならお姉さん反応しませんよ?
赤ずきん:でも「なるよぉ〜」ですよ!
赤ずきん:ちっちゃい「ぉ」が、くっ付いて来てるんだなぁ☆
狼:うぅぅぅぅ
狼:何言っても拾われる……
赤ずきん:(M)
赤ずきん:それで、お姉さんは
赤ずきん:あざと可愛い狼たんを
赤ずきん:ひと目で気に入った訳ですよ
狼:……はい
赤ずきん:(M)
赤ずきん:だけどお姉さん、手荒な真似はしたくないし?
赤ずきん:どう口説き落とそうかなぁって考えていたら
狼:いたら?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:【全自動ウサギ捕獲マシーン】
赤ずきん:が、誤作動しまして
赤ずきん:あざと可愛い狼たんの頭にゴツンッ!って
狼:っっ………
赤ずきん:(M)
赤ずきん:で
赤ずきん:そのままあざと可愛い狼たんが
赤ずきん:目を回して倒れちゃったから
赤ずきん:お姉さんはお家に連れて来た訳です
狼:そうだったんですか……
赤ずきん:(M)
赤ずきん:さて、あざと可愛い狼たん
狼:はい?
赤ずきん:(M)
赤ずきん:お姉さんそろそろ戻ってもいいかしら?
狼:え、あ、はい、どうぞ
赤ずきん:ふー!
赤ずきん:天の声って疲れるのよねぇ
狼:始めからやらなきゃいいじゃないですか
赤ずきん:臨場感必要かなぁって思って
狼:無駄なこだわり
赤ずきん:でね、あざと可愛い狼たん
狼:………はい
狼:この際呼び方が
狼:坊やから狼たんに変化してるのは
狼:触れないでおきますね……
赤ずきん:お姉さんね
赤ずきん:構われるのが好きなの
狼:はぁ
赤ずきん:で、お姉さん
赤ずきん:お姉さんのおふざけに
赤ずきん:なんだかんだ付き合ってくれる
赤ずきん:あざと可愛い男の子センサー
赤ずきん:持ってるのね?
狼:……はい
赤ずきん:よって、あざと可愛い狼たん
狼:はい、なんですか(棒)
赤ずきん:お姉さんこれからも
赤ずきん:あざと可愛い狼たんの事
赤ずきん:弄って構ってからかって遊ぶから
狼:うぅぅ……
赤ずきん:べ、別に仲良くして欲しいなんて!
赤ずきん:思ってないんだからねっ!
狼:なんでそこでツンデレ出したんですか
赤ずきん:だってあざと可愛い狼たん
赤ずきん:ツンデレな女の子に弱いじゃない
狼:うっ……そんな事ないですよぉ!?
赤ずきん:あらぁ残念
赤ずきん:じゃあお姉さんがこれから
狼:?
赤ずきん:こんな所まで来るなんて馬鹿みたい
赤ずきん:別に……狼の事……好きな訳じゃないんだからね/////
赤ずきん:って告白しても
赤ずきん:あざと可愛い狼たんは照れてはくれないと
狼:うぅっ……
赤ずきん:そっかぁ……お姉さん悲しいな
赤ずきん:涙が出てきちゃうよぅ
狼:あぁぁぁぁ!
狼:そう言うノリ弱いんですよ!
狼:ずるいですってそう言うのは!
赤ずきん:知ってる♪
狼:うぇぇぇぇ
0:一拍。
赤ずきん:(M)
赤ずきん:森の奥深くに住んでいた、独り身の赤ずきん
赤ずきん:寂しさを持て余していましたが
赤ずきん:彼女の家にはたびたび狼が
赤ずきん:姿を表すようになったそうです
0:一拍。
赤ずきん:狼たん!
赤ずきん:お姉さんとあーそーぼー
狼:はい、お姉さん!
狼:あーそーびーまーしょー
0:一拍。
赤ずきん:(M)
赤ずきん:めでたしめでたし