台本概要
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タイトル | 祓花 3 |
---|---|
作者名 | てくす (@daihooon) |
ジャンル | ホラー |
演者人数 | 3人用台本(男1、不問2) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
いや、とある地区の話でね 山と言うには低すぎるんだけど ◼️◼️山と、呼ばれている山が その地区には存在していて その中腹くらいに、抜け道があるんだ。 その抜け道を進むと 一つ小さな鳥居がある 人が通れる訳がない あれは、人用じゃないと思うよ 243 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
尾先 | 男 | 41 | おさき。二十歳。憑物筋で狐の霊を使役する |
槐 | 不問 | 41 | えんじゅ。心霊学者。霊を色で認識する目を持つ。 |
骸 | 不問 | 45 | むくろ。全てが謎に包まれた人物。性別、年齢等一切が解らない。 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
骸:いや、とある地区の話でね
骸:山と言うには低すぎるんだけど
骸:甲斐那山と、呼ばれている山が
骸:その地区には存在していて
骸:その中腹くらいに、抜け道があるんだ
骸:その抜け道を進むと、一つ小さな鳥居がある
骸:人が通れる訳がない鳥居がね
骸:あれは、人用じゃないと思うよ
骸:だから、それを右側から通るとその先に
槐:えっと……オサキ
槐:この方は一体?
尾先:言ったろ?面白いものを見せるってな
骸:あぁ、僕としたことが
骸:オサキから話を聞いて、少し興奮していたよ
骸:僕は骸…あぁ
骸:これはあだ名であり、ハンドルネームであり
骸:二つ名だったり、通り名だったり、異名と
骸:まぁそんなもんだよ
尾先:何色に見える?
槐:……正直、解らない
尾先:解らない?
槐:この色を、私は知らない
尾先:……そうか
骸:キミの目、興味があるんだ
骸:霊を色で認識するんだって?
骸:フフ、僕も目に関する力を持っていてね
骸:お揃いだ
槐:遠慮したいな、お揃いというのは
槐:得体が知れない
骸:知られては困るんだけどね
骸:さて、話の続き
骸:そこに、一つの祠がある
骸:それが結構周りが荒れててね
骸:多分、誰も手をつけてないんじゃないかな
骸:で、噂はこの後
骸:ある時間になると、その祠の前に
骸:『腕』が現れるらしい
槐:腕?
骸:その腕には花が持たれていて
骸:その花は、その腕を見た者の
骸:運命を決めているらしい
尾先:それで?
骸:うん、多分
骸:あれは神の類だよ
尾先:神、か
尾先:祠に祀られた神か何か……か
骸:残念、祠は関係ないね
骸:関係があるのは鳥居
槐:人が通れない鳥居……だったね
骸:簡単に言えば、鳥居は分断だね
骸:人は通れないが、人が通れる
尾先:おいおい……頓知比べか?
骸:僕たちは、何?人?それとも……怪異?
尾先:魂の通り道か
骸:流石だね
槐:なんだ、それは?
槐:魂の通り道?
尾先:一種の幽体離脱現象
尾先:右を通る意味は解らんが
尾先:右の肉体と鳥居を通る魂
尾先:二つに分断される
骸:神はその魂を認知し、運命を決める
骸:ハハっ、人が最も信頼できる占いだ
骸:なんせ、魂なんて偽ることができないなら
槐:そんなモノが存在する……
槐:いや、神ならそれもできる……?
骸:さて、僕からも面白いものを見せよう
骸:長旅になるからそのつもりでね
槐:……私は、大丈夫だろうか
尾先:まぁ……アイツがいれば
尾先:……これを渡しておく
槐:これは?
尾先:狐の霊体が入っている
尾先:名は聞くな
槐:……有り難く使わせてもらうよ
0:間
槐:本当にあるんだな…
槐:いや、疑っていた訳ではないけれど
尾先:甲斐那山……カイナ、か
尾先:偶然にしては出来過ぎだな
骸:名は力を持つから
骸:名前が先で、それになぞられ生まれた
骸:そんな神かもしれないね
槐:人の信仰を得るために
槐:あえて人に目線を落とす
槐:傲慢ではなく、策略的に
骸:人智を超える、と言っても
骸:信仰を得ない神は、神ではなくなる
骸:噂レベルでも信じる人がいれば
骸:神としての威厳は保たれるワケだ
槐:悪いものではない、と
尾先:神にそんな基準はないだろうな
槐:今まで心霊に関してはある程度調べ
槐:関わりも得たが……神様、か
槐:宗教や地域信仰も調べてはいるが
槐:出会うのは初めてだよ
骸:本当に会えると信じてるの?
槐:感、かな……これは
槐:君がいる事で余計に、ね
骸:はは、それは面白い言い方だね
槐:君は……人なのか?
骸:さぁ、どうだろう
尾先:無駄話はそれまでだ
尾先:行くぞ
0:間
槐:無駄話、か
尾先:あぁ、言葉の意味そのまま
尾先:無駄な話だ
槐:全く……本当に全くそうだよ
槐:人か、霊か……いや、怪異と呼ぶべきか
槐:解らない
尾先:解らないから怖い
尾先:その点で言えば怪異だろうが
尾先:アイツは、人であって人じゃない
槐:鳥居の様だね
尾先:人は通れないが、人が通れるか
尾先:確かにな
骸:さて、今回は依頼でもなければ
骸:みんなで除霊でもしようって話じゃない
骸:見学みたいなものだから
骸:自分の運命を見る覚悟はできてる?
尾先:あぁ
槐:……行こう
骸:フフ、何が出ても恨みっこなしだ
槐:鳥居の右側を通る、だったね
尾先:魂の通過は見えるのか?
骸:僕?視えると思うけど
骸:一応まだ、推測だからね
尾先:……じゃあ、俺から行く
尾先:……通ったぞ
骸:…………
槐:次は私か
槐:……何か変化がある訳ではないみたい
骸:成程、其処に境界が
骸:と、すれば鳥居すら道具か
骸:……うん、問題なく通れるね
尾先:視えたのか?
骸:どうやら、鳥居の右側が境界だね
骸:鳥居の正面には何もなかった
骸:右側に境界があって、其処を通ると
骸:正面に魂が移動していた
骸:ただ、分かりやすく説明すると
骸:移動したのはほんの僅か
骸:幽体離脱とも言えないし、影響も無い程度
骸:爪切りで切った爪みたいなもの
骸:元は身体にあったけど切り離しても問題ない
尾先:その認識が俺にはよく解らんが
尾先:問題ないんだな
槐:それで、魂は何処に?
骸:先に行った
骸:神様の所じゃないかな?
骸:進もうか、二人とも
0:間
尾先:あれか
尾先:何もいないな
骸:そこは領域
骸:関係が無いにしろ、祠の前まで行かなきゃ
尾先:律儀に守って流石だな
骸:一種の禁足地と捉えて構わないよ
骸:相手は神様だから
槐:ルールはあるのかな?
骸:いや、特にない
骸:無礼じゃなきゃ大丈夫
尾先:ある時間ってのは
尾先:丑三つ時でいいんだな?
槐:この時間ならそうじゃないかな?
骸:流石にここから何時間も待たせないよ
骸:さ、待ってようか
0:そして、時は進み
槐:っ…寒い……
骸:来るよ
尾先:これ……は…
骸:何が視える?
尾先:神……なのか?
尾先:いや、クダの様子からして
尾先:間違いはないだろうが
骸:花は視えるかい?
尾先:アスター、だな
骸:美しい思い出、または信じる恋?
骸:ハハっ、そんな訳ないよね
尾先:変化、追憶……追悼
骸:……近い将来、変化があって
骸:そして、キミの思い出が関係するのかな
尾先:……俺の、思い出……
骸:……キミはどうかな?
槐:ハァ……ハァ……
槐:これ、が…神、だと?
槐:確かに、これは……
骸:何が視えている?
槐:複雑、なんだ
槐:君を見た時の様な……複雑な色…
槐:それで、解る
槐:君は、一体……
骸:残念ながら、僕は神様じゃない
骸:キミの運命はどうなのかな
槐:……マンサク
槐:霊感、呪文、か
骸:キミに霊感は無いんだったね
骸:もしかしたら、色以上に視えるようになるのかな
槐:悪い意味で捉えればの話だけど
槐:幸福の再来でもある
骸:幸福、ね
尾先:『葛葉』
槐:っ!?尾先!?
尾先:骸の番だ
尾先:結界の中にいてくれ
尾先:俺もクダに守られている
槐:……なるほど
骸:残念ながら
骸:僕に贈る花は無いそうだよ
骸:何も持ってない、けど
骸:降魔印か
尾先:釈迦如来印!?どういうことだ?
骸:さぁ?僕の事を悪霊とでも勘違いしてるのかな
骸:別にキミたちの結界に対してじゃないし
骸:あんまり居座ると影響でそうだね
骸:花は贈られないけど、退魔の印を組まれるなんて
骸:フフ、少しだけ楽しめたよ
槐:結界の色が変わった!
尾先:チッ、俺らにも影響が出だしたぞ
骸:観察はできた
骸:帰ろうか
0:間
槐:あながち、間違いではなさそうだよ
尾先:運命か?
槐:結界の色まで認識してしまったし
槐:骸や神様の色も見ているわけだ
骸:学者として、良い勉強になったかな?
槐:……学者としては
槐:何と言っていいか迷うところだね
尾先:アレはあのままなのか?
骸:怪異ならまだしも、一応神だからね
骸:今の所、放置で構わないかな
骸:噂が出回れば人も訪れる
骸:それが信仰になって格も穢れも失わない
尾先:そうか
骸:さて、運命を決めるのは自分次第とも言う
骸:キミたちの運命はどうなるだろうね
尾先:それが解れば苦労はしない
尾先:今日のことは占いだろ?
尾先:信じるも信じないも
尾先:それこそ、自分次第だ
槐:そうだね、それが一番だよ
骸:はは、人らしい答えだ
骸:じゃ、僕はこれで
尾先:あぁ、俺たちも帰ろう
槐:本当、君といると退屈しなさそうだよ
槐:退屈というより、命が幾つあっても足りたい気もする
尾先:怪異に関わるなら常にそうだよ
尾先:それでもお前は続けるんだろ?
尾先:学者としても、槐としても
槐:あぁ、それは変わらないかもね
槐:じゃあね、尾先
槐:私も帰るとするよ
尾先:あぁ、またな
槐:運命は自分次第、か
槐:……だけど、確実に私の目は
槐:変わりつつあるようだよ、尾先
0:終わり
骸:いや、とある地区の話でね
骸:山と言うには低すぎるんだけど
骸:甲斐那山と、呼ばれている山が
骸:その地区には存在していて
骸:その中腹くらいに、抜け道があるんだ
骸:その抜け道を進むと、一つ小さな鳥居がある
骸:人が通れる訳がない鳥居がね
骸:あれは、人用じゃないと思うよ
骸:だから、それを右側から通るとその先に
槐:えっと……オサキ
槐:この方は一体?
尾先:言ったろ?面白いものを見せるってな
骸:あぁ、僕としたことが
骸:オサキから話を聞いて、少し興奮していたよ
骸:僕は骸…あぁ
骸:これはあだ名であり、ハンドルネームであり
骸:二つ名だったり、通り名だったり、異名と
骸:まぁそんなもんだよ
尾先:何色に見える?
槐:……正直、解らない
尾先:解らない?
槐:この色を、私は知らない
尾先:……そうか
骸:キミの目、興味があるんだ
骸:霊を色で認識するんだって?
骸:フフ、僕も目に関する力を持っていてね
骸:お揃いだ
槐:遠慮したいな、お揃いというのは
槐:得体が知れない
骸:知られては困るんだけどね
骸:さて、話の続き
骸:そこに、一つの祠がある
骸:それが結構周りが荒れててね
骸:多分、誰も手をつけてないんじゃないかな
骸:で、噂はこの後
骸:ある時間になると、その祠の前に
骸:『腕』が現れるらしい
槐:腕?
骸:その腕には花が持たれていて
骸:その花は、その腕を見た者の
骸:運命を決めているらしい
尾先:それで?
骸:うん、多分
骸:あれは神の類だよ
尾先:神、か
尾先:祠に祀られた神か何か……か
骸:残念、祠は関係ないね
骸:関係があるのは鳥居
槐:人が通れない鳥居……だったね
骸:簡単に言えば、鳥居は分断だね
骸:人は通れないが、人が通れる
尾先:おいおい……頓知比べか?
骸:僕たちは、何?人?それとも……怪異?
尾先:魂の通り道か
骸:流石だね
槐:なんだ、それは?
槐:魂の通り道?
尾先:一種の幽体離脱現象
尾先:右を通る意味は解らんが
尾先:右の肉体と鳥居を通る魂
尾先:二つに分断される
骸:神はその魂を認知し、運命を決める
骸:ハハっ、人が最も信頼できる占いだ
骸:なんせ、魂なんて偽ることができないなら
槐:そんなモノが存在する……
槐:いや、神ならそれもできる……?
骸:さて、僕からも面白いものを見せよう
骸:長旅になるからそのつもりでね
槐:……私は、大丈夫だろうか
尾先:まぁ……アイツがいれば
尾先:……これを渡しておく
槐:これは?
尾先:狐の霊体が入っている
尾先:名は聞くな
槐:……有り難く使わせてもらうよ
0:間
槐:本当にあるんだな…
槐:いや、疑っていた訳ではないけれど
尾先:甲斐那山……カイナ、か
尾先:偶然にしては出来過ぎだな
骸:名は力を持つから
骸:名前が先で、それになぞられ生まれた
骸:そんな神かもしれないね
槐:人の信仰を得るために
槐:あえて人に目線を落とす
槐:傲慢ではなく、策略的に
骸:人智を超える、と言っても
骸:信仰を得ない神は、神ではなくなる
骸:噂レベルでも信じる人がいれば
骸:神としての威厳は保たれるワケだ
槐:悪いものではない、と
尾先:神にそんな基準はないだろうな
槐:今まで心霊に関してはある程度調べ
槐:関わりも得たが……神様、か
槐:宗教や地域信仰も調べてはいるが
槐:出会うのは初めてだよ
骸:本当に会えると信じてるの?
槐:感、かな……これは
槐:君がいる事で余計に、ね
骸:はは、それは面白い言い方だね
槐:君は……人なのか?
骸:さぁ、どうだろう
尾先:無駄話はそれまでだ
尾先:行くぞ
0:間
槐:無駄話、か
尾先:あぁ、言葉の意味そのまま
尾先:無駄な話だ
槐:全く……本当に全くそうだよ
槐:人か、霊か……いや、怪異と呼ぶべきか
槐:解らない
尾先:解らないから怖い
尾先:その点で言えば怪異だろうが
尾先:アイツは、人であって人じゃない
槐:鳥居の様だね
尾先:人は通れないが、人が通れるか
尾先:確かにな
骸:さて、今回は依頼でもなければ
骸:みんなで除霊でもしようって話じゃない
骸:見学みたいなものだから
骸:自分の運命を見る覚悟はできてる?
尾先:あぁ
槐:……行こう
骸:フフ、何が出ても恨みっこなしだ
槐:鳥居の右側を通る、だったね
尾先:魂の通過は見えるのか?
骸:僕?視えると思うけど
骸:一応まだ、推測だからね
尾先:……じゃあ、俺から行く
尾先:……通ったぞ
骸:…………
槐:次は私か
槐:……何か変化がある訳ではないみたい
骸:成程、其処に境界が
骸:と、すれば鳥居すら道具か
骸:……うん、問題なく通れるね
尾先:視えたのか?
骸:どうやら、鳥居の右側が境界だね
骸:鳥居の正面には何もなかった
骸:右側に境界があって、其処を通ると
骸:正面に魂が移動していた
骸:ただ、分かりやすく説明すると
骸:移動したのはほんの僅か
骸:幽体離脱とも言えないし、影響も無い程度
骸:爪切りで切った爪みたいなもの
骸:元は身体にあったけど切り離しても問題ない
尾先:その認識が俺にはよく解らんが
尾先:問題ないんだな
槐:それで、魂は何処に?
骸:先に行った
骸:神様の所じゃないかな?
骸:進もうか、二人とも
0:間
尾先:あれか
尾先:何もいないな
骸:そこは領域
骸:関係が無いにしろ、祠の前まで行かなきゃ
尾先:律儀に守って流石だな
骸:一種の禁足地と捉えて構わないよ
骸:相手は神様だから
槐:ルールはあるのかな?
骸:いや、特にない
骸:無礼じゃなきゃ大丈夫
尾先:ある時間ってのは
尾先:丑三つ時でいいんだな?
槐:この時間ならそうじゃないかな?
骸:流石にここから何時間も待たせないよ
骸:さ、待ってようか
0:そして、時は進み
槐:っ…寒い……
骸:来るよ
尾先:これ……は…
骸:何が視える?
尾先:神……なのか?
尾先:いや、クダの様子からして
尾先:間違いはないだろうが
骸:花は視えるかい?
尾先:アスター、だな
骸:美しい思い出、または信じる恋?
骸:ハハっ、そんな訳ないよね
尾先:変化、追憶……追悼
骸:……近い将来、変化があって
骸:そして、キミの思い出が関係するのかな
尾先:……俺の、思い出……
骸:……キミはどうかな?
槐:ハァ……ハァ……
槐:これ、が…神、だと?
槐:確かに、これは……
骸:何が視えている?
槐:複雑、なんだ
槐:君を見た時の様な……複雑な色…
槐:それで、解る
槐:君は、一体……
骸:残念ながら、僕は神様じゃない
骸:キミの運命はどうなのかな
槐:……マンサク
槐:霊感、呪文、か
骸:キミに霊感は無いんだったね
骸:もしかしたら、色以上に視えるようになるのかな
槐:悪い意味で捉えればの話だけど
槐:幸福の再来でもある
骸:幸福、ね
尾先:『葛葉』
槐:っ!?尾先!?
尾先:骸の番だ
尾先:結界の中にいてくれ
尾先:俺もクダに守られている
槐:……なるほど
骸:残念ながら
骸:僕に贈る花は無いそうだよ
骸:何も持ってない、けど
骸:降魔印か
尾先:釈迦如来印!?どういうことだ?
骸:さぁ?僕の事を悪霊とでも勘違いしてるのかな
骸:別にキミたちの結界に対してじゃないし
骸:あんまり居座ると影響でそうだね
骸:花は贈られないけど、退魔の印を組まれるなんて
骸:フフ、少しだけ楽しめたよ
槐:結界の色が変わった!
尾先:チッ、俺らにも影響が出だしたぞ
骸:観察はできた
骸:帰ろうか
0:間
槐:あながち、間違いではなさそうだよ
尾先:運命か?
槐:結界の色まで認識してしまったし
槐:骸や神様の色も見ているわけだ
骸:学者として、良い勉強になったかな?
槐:……学者としては
槐:何と言っていいか迷うところだね
尾先:アレはあのままなのか?
骸:怪異ならまだしも、一応神だからね
骸:今の所、放置で構わないかな
骸:噂が出回れば人も訪れる
骸:それが信仰になって格も穢れも失わない
尾先:そうか
骸:さて、運命を決めるのは自分次第とも言う
骸:キミたちの運命はどうなるだろうね
尾先:それが解れば苦労はしない
尾先:今日のことは占いだろ?
尾先:信じるも信じないも
尾先:それこそ、自分次第だ
槐:そうだね、それが一番だよ
骸:はは、人らしい答えだ
骸:じゃ、僕はこれで
尾先:あぁ、俺たちも帰ろう
槐:本当、君といると退屈しなさそうだよ
槐:退屈というより、命が幾つあっても足りたい気もする
尾先:怪異に関わるなら常にそうだよ
尾先:それでもお前は続けるんだろ?
尾先:学者としても、槐としても
槐:あぁ、それは変わらないかもね
槐:じゃあね、尾先
槐:私も帰るとするよ
尾先:あぁ、またな
槐:運命は自分次第、か
槐:……だけど、確実に私の目は
槐:変わりつつあるようだよ、尾先
0:終わり