台本概要
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タイトル | 空を眺めて |
---|---|
作者名 | 雪見印 |
ジャンル | その他 |
演者人数 | 1人用台本(不問1) |
時間 | 10 分 |
台本使用規定 | 非商用利用時は連絡不要 |
説明 |
85 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
名無し | 不問 | - | 一般学生 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
:自分は流されるままに生きている。
:そう。まるであの雲のように。
:毎日似たような日々を過ごすのにも飽きてきた。
:しかし「なにかしたい」という気持ちはあっても何がしたいかは分からなかった。
:朝は起きて夜は寝る。
:そんな日々を過ごしていたが、最近一つ気になるものができた。
:同じクラスの窓辺の席に座るアイツ。
:最初は名前もよく覚えていないただのクラスメイトだった。
:アイツはいつも窓の外を見ていた。
:授業中も休み時間もずっと。
:でもしっかりノートは取っているし、先生に当てられた時には答えている。
:やるべき事はきちんとやっているが暇さえあれば外を見ている様子だった。
:アイツは空を眺めるのが好きなんだろうか。
:ある日気になって声をかけてみた。
:自分もあいつも積極的に人に声をかけるタイプではなかった。
:正直、自然に聞けていたかどうか不安だった。
:そんな事は気にならなかったのかそもそも気にしていないのか
:アイツはただの暇つぶしと答えていた。
:話を聞いたところアイツも自分も似たような存在だった。
:暇つぶしに空を見上げているが
:特別好きな訳ではないそうだ。
:やることがないのでなんとなく。
:どうやらその程度らしい。
:「実は自分もやりたいことがみつからないんだ。」そう続けると
:「ふーん。」と興味なさげに答えていた。
:そうしている内に、知らない間にアイツとよく一緒にいるようになった。
:仲が良いのかと聞かれても少し違う気がする。
:かと言って仲が悪い訳ではない。
:アイツのことはどうも思っていないし
:アイツがこっちをどう思っているかは知らない。
:本人は嫌がっている素振りは見せていないので少なくとも嫌ってはいないようだ。
:アイツと過ごす時間は不思議と心地よかった。
:きっとどこかしらで惹かれるものを感じたのだろう。
:いつしか二人で空を見ていた。
:昼休みの屋上で寝転びながら何も話さず、何も聞かず
:ただ黙って空を見上げていた。
:午後の予鈴が鳴るまでずっと。
:楽しいかと言ったら別にそこまでじゃない。
:ただ空を見ているときは不思議と心が落ち着いた。
:いつも感じている空虚感が空を見上げている時は不思議と感じなかった。
:普段は世界と自分を切り離すようにイヤホンをして音楽を聴いているが
:空を見上げるときだけは外すようになった。
:外すようになってから自然の音に耳を傾けるようになった。
:鳥の声や風の音が心地よく感じるようになった。
:うっかり二人とも寝てしまい午後の授業に遅れたこともある。
:幸いにも自習になっていたから助かった。
:別の日は突然雨が降ってきて二人ともびしょ濡れになってしまったことがある。
:二人で笑い合いながら身体を拭いていた。
:色々あったが今日も二人で空を眺めている。
:この関係がいつまで続くか分からない。
:ひょっとしたら今日で終わってしまうかもしれない。
:いつか来る別れの時までは
:一緒に空を眺めていたいと思った。
:自分は流されるままに生きている。
:そう。まるであの雲のように。
:毎日似たような日々を過ごすのにも飽きてきた。
:しかし「なにかしたい」という気持ちはあっても何がしたいかは分からなかった。
:朝は起きて夜は寝る。
:そんな日々を過ごしていたが、最近一つ気になるものができた。
:同じクラスの窓辺の席に座るアイツ。
:最初は名前もよく覚えていないただのクラスメイトだった。
:アイツはいつも窓の外を見ていた。
:授業中も休み時間もずっと。
:でもしっかりノートは取っているし、先生に当てられた時には答えている。
:やるべき事はきちんとやっているが暇さえあれば外を見ている様子だった。
:アイツは空を眺めるのが好きなんだろうか。
:ある日気になって声をかけてみた。
:自分もあいつも積極的に人に声をかけるタイプではなかった。
:正直、自然に聞けていたかどうか不安だった。
:そんな事は気にならなかったのかそもそも気にしていないのか
:アイツはただの暇つぶしと答えていた。
:話を聞いたところアイツも自分も似たような存在だった。
:暇つぶしに空を見上げているが
:特別好きな訳ではないそうだ。
:やることがないのでなんとなく。
:どうやらその程度らしい。
:「実は自分もやりたいことがみつからないんだ。」そう続けると
:「ふーん。」と興味なさげに答えていた。
:そうしている内に、知らない間にアイツとよく一緒にいるようになった。
:仲が良いのかと聞かれても少し違う気がする。
:かと言って仲が悪い訳ではない。
:アイツのことはどうも思っていないし
:アイツがこっちをどう思っているかは知らない。
:本人は嫌がっている素振りは見せていないので少なくとも嫌ってはいないようだ。
:アイツと過ごす時間は不思議と心地よかった。
:きっとどこかしらで惹かれるものを感じたのだろう。
:いつしか二人で空を見ていた。
:昼休みの屋上で寝転びながら何も話さず、何も聞かず
:ただ黙って空を見上げていた。
:午後の予鈴が鳴るまでずっと。
:楽しいかと言ったら別にそこまでじゃない。
:ただ空を見ているときは不思議と心が落ち着いた。
:いつも感じている空虚感が空を見上げている時は不思議と感じなかった。
:普段は世界と自分を切り離すようにイヤホンをして音楽を聴いているが
:空を見上げるときだけは外すようになった。
:外すようになってから自然の音に耳を傾けるようになった。
:鳥の声や風の音が心地よく感じるようになった。
:うっかり二人とも寝てしまい午後の授業に遅れたこともある。
:幸いにも自習になっていたから助かった。
:別の日は突然雨が降ってきて二人ともびしょ濡れになってしまったことがある。
:二人で笑い合いながら身体を拭いていた。
:色々あったが今日も二人で空を眺めている。
:この関係がいつまで続くか分からない。
:ひょっとしたら今日で終わってしまうかもしれない。
:いつか来る別れの時までは
:一緒に空を眺めていたいと思った。