台本概要

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タイトル 血を争う XY
作者名 AVID4DIVA  (@AVIDNODIVA)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 20 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 ナナは自分の婚約者を廃人にした実父(パパ)を拉致し制裁を加えようとする。
報復の最中、パパの自由を奪った手錠の鎖がちぎれて形勢が逆転する。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
ナナ 54 19歳。婚約者を実父に壊される。
パパ 54 年齢不詳。実の娘の企てにより身柄を拉致される。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
0:緑色のペンキで塗られたコンクリート造の地下室。 0:派手なコートを着た男性が、パイプ椅子に括られている。 0:ナナ、後ろ手に手錠を嵌められパイプ椅子に座らせられ朦朧とするパパの頬を数度張る) ナナ:ほら。起きて。起きてよパパ。 0:パパ、唸り声に似た声をあげる ナナ:起きてってば。もう。 0:ナナ、大きく息を吸い込み、つま先をパパの腹に蹴り込む ナナ:起きろって言ってんだろうがこのクソジジイ! 0:パパ、野太い悲鳴をあげて咽せる パパ:お、お、お、何だよ何だよ。っていうかどこだあ、ここ。 ナナ:やっと起きた。 パパ:ええ。誰お前。 ナナ:ひどいな。娘の顔忘れる、普通。 パパ:まさか、キャシーかい。こんな貧相な顔だったかな。 ナナ:誰だよキャシーって。ナナだよ。 パパ:ナナ。泣き虫で女の悪いところを煮詰めたみたいな性格の、何とも残念なナナ。 パパ:君が、ナナ。あのナナ。 ナナ:そう。あなたによく似てたナナ。 パパ:ちょっと見ないうちに垢抜けたね。 パパ:髪なんかカールさせちゃって、夜の蝶みたいだ。 ナナ:そう。 ナナ:人のこと言えないけど、ずいぶんパパも顔いじったんだね。原型ないじゃない。 パパ:そうなんだよ。シワ取りから始まって結構ハマっちゃってなんか楽しくなってきちゃってさ。 パパ:もうプラモデル感覚だね。なかなか奥が深いよ。 パパ:それで、僕の可愛いナナちゃんが、どうしてこんなところでこんなことしてるの。 パパ:パパをパイプ椅子に括り付けてどうするつもりなんだい。お小遣いが欲しいのかな。 ナナ:うん。ちょっと話したいことがあってさ。 ナナ:悪い大人使って探して、拉致ってもらったの。 パパ:ナナちゃん、お友達はよく選ばないといけないよ。早くこの手錠を外してくれ。 パパ:二人でご飯行こう。赤坂の鉄板焼きでもいいよ。 0:ナナ、発作的にパパの頬を張り倒す パパ:何すんだよ! 顔はやめろ! まだ安定してねえんだ! ナナ:ごめんねえパパ。つい、手が出ちゃった。 ナナ:あのね、パパ。 パパ:なんだい、ナナちゃん。 ナナ:私の婚約者、壊したよね。 パパ:何だよ急に。知らないよそんな話。 ナナ:とぼけなくていいよ。本人ゲロったから。 パパ:おいおい、とんだ言いがかりだ。 ナナ:じゃ、ここで電話して聞いてみよっか。 0:パパ、ため息を一つ パパ:あんな顔と家柄しか取り柄のないオトコはナナちゃんにふさわしくないと思ってさ。 ナナ:そうだね。 パパ:でしょう。 パパ:ナナちゃん昔さ、「親にあの子と遊ぶなって言われたから遊ばない」って友達に言われて、いっぱい泣いたでしょ。 パパ:それと同じことなんだよ。カーストってやつ。わかる。 ナナ:私がキレてんのはさ、『面白半分で壊した』ってとこなんだ。 パパ:知らなかったんだよ。あんな男を、まさかナナちゃんが本当に好きだなんて思ってなかった。 ナナ:パパってメンタル強いよね。この状況で嘘を積み上げていくって、相当だよ。 パパ:本当に知らなかったんだよ。知っていたらあんなことしなかった。 ナナ:悪趣味なボディピアス開けてタトゥ入れさせてさ。何なの。プールも温泉も行けないじゃん。 パパ:あ、見た。ウケるでしょあれ。牧場とバーベキューみたいでしょ。 ナナ:正直吐きそうになった。 ナナ:パパの頭の中ってさ、精子か何か詰まってんじゃないの。 パパ:どうかな。できれば熟成されたウイスキーとかがいいんだけどな。今、投機で流行ってるんだよ。 ナナ:ねえ、娘の婚約者ブッ壊してどういう気分。 パパ:えーっと、ごめんね。似たようなの見つけて返すよ。 0:ナナ、左手でパパの髪を鷲掴みにし、右フックで殴る パパ:おい、顔はやめろって言っただろうが! ナナ:ケツに異物突っ込まれて白目剥いて喘いでるアイツにもう未練もなんもないんだ。 ナナ:ただ今はお前が、とにかく気色悪くて、気持ち悪くて、不愉快なんだよクソジジイ。 パパ:ねえナナちゃん、パパに暴力振るう前にもっとオトコノコの喜ばせ方知った方がいいよ。 パパ:カレ、ナナとのセックスは作業ってボヤいてたよ。 パパ:穴があるからとりあえず挿れてるってさ。 パパ:試しに立場を変えてみたらどハマりしちゃったみたいだけど。 ナナ:そういうのもういいから。 ナナ:そろそろ始めようか。 パパ:やっとこのパイプ椅子から解放してくれる気になったんだね。 パパ:よかったー、パパお腹痛くて。ねえ、トイレどこ。ウンコでそう。 ナナ:えっ、解放しないよ。 パパ:お願い。お腹が痛いんだ。 ナナ:痛いのはね、下剤が効いてきたからだよ。 パパ:ナナちゃん、パパが気を失っている間にそんなものを飲ませたのかい。 ナナ:そうだよ。パパ、ここでしていいよ。そのまましていいよ。 パパ:イヤだよ。お願い、お手洗いに行かせて。 ナナ:漏らしていいよ。 パパ:ダメだよ。 ナナ:なんでダメなの。 パパ:恥ずかしいし、みっともないじゃない。 ナナ:へえ。 ナナ:子供の婚約者とぶっ壊して笑ってられるのに、恥ずかしいんだ。みっともないんだ。 ナナ:クソ漏らすのが。頭の中クソまみれのくせに。 ナナ:クソッタレだよ、ホント死ねよなあクソ! 0:ナナ、再び渾身の力でパパの腹部に蹴りを入れる パパ:やめろ!出る! ナナ:出しちまえよクソジジイ! パパ:ああ!出る!漏れる!ああっ! 0:パパ、野太い悲鳴と共に豪快に脱糞する ナナ:うわー、ひっどいね。色も匂いも。 ナナ:野菜食べてる? 大腸がん検診行った方がいいよ。 パパ:なんてことをするんだナナちゃん。 パパ:この服、高かったんだよ。 ナナ:クソジジイにはお似合いだよ、パパ。 ナナ:じゃ、ご飯にしようか。 パパ:ええ。イヤだよ。レストランに行く前にシャワーを浴びさせてくれ。 パパ:それから、新しい綺麗な洋服とトム・フォードの香水を。 ナナ:ううん。ご飯はここで食べるんだよ。 パパ:ちょっとナナちゃん。嘘だろ。もう気は済んだろ。 0:ナナ、パパの足元に散らばった下痢便を手で鷲掴み微笑む ナナ:そんなわけねえだろ、このクソジジイ。 パパ:やめてナナちゃん、お願い。スカトロなんてお行儀がよくないよ。 ナナ:パパはお行儀が悪いからそれでいいのよ。 パパ:あのねえ、パパは、パパはね。 ナナ:娘の婚約者の頭とケツと性癖ぶっ壊して問い詰められて嘘ついて嘘がバレてもまたついて。 ナナ:それでも自分がまだどうにかなると思ってて。 ナナ:ねえ、パパ。 ナナ:頭沸いてんじゃねえかお前。 パパ:お願いだ、顔に近づけないでくれ! パパ:汚いそれを、近づけないでくれ! ひどい匂いだ! ナナ:どうしてよ。パパが出したものじゃない。 パパ:やめて!やめておくれよナナちゃん! パパ:なんでもするから! ナナ:なんでもするんだ。 ナナ:じゃあ豚の真似して。 パパ:ぶうぶう!ぶう!ぶう!ブヒー!ブフォー!ブフォフェット! ナナ:ねえお遊戯じゃないんだよパパ。 ナナ:鼻鳴らして、本気で豚になってよ。 0:パパ、鼻を鳴らし、本気で豚の真似をする ナナ:はい、よくできました。 ナナ:じゃあ、ご飯だよ。 0:ナナ、豚の真似をするパパの鼻と口に便をねじ込む パパ:うぼッ……臭い! やめろ!やめてくれ! パパ:顔にウンコを塗り込まないでくれ! ナナ:ダメだよ。パパは悪いことしたから豚になったんだよ。 ナナ:ほら、口開けろってば。食べてほら。 ナナ:食えよこの豚野郎! 0:ナナ、パパの口腔に便を押し込む 0:パパ、窒息寸前まで追い込まれ、やがて嘔吐する パパ:こんなことして、どうなるっていうんだ。 パパ:ナナちゃんのオモチャを壊しちゃっただけじゃないか。 パパ:あんなのどこにでも売ってるような量産品なのにさあ。 パパ:なんでこんなひどいことされるんだよ。 ナナ:あのね、パパ。違うの。 ナナ:まあコイツの男なら別にいいだろう、って根性が死ぬほどムカつくの。 0:ナナ、パイプ椅子ごとパパを投げ飛ばす ナナ:もういいんだよ。 ナナ:お前がこれまで私にしてきたことも、あんな心の弱い男のことも。 ナナ:遡(さかのぼ)るつもりもなくなった。 ナナ:今、ただ、殺したいほど、ムカつくの。 パパ:ナナちゃん、ごめんね。パパが悪かった。心を改めるよ。 ナナ:そうやって誠実ぶってもどうにかなるのは金しか見てない女だけ。 0:ナナ、倒れたパパを椅子ごと起こし、また突き飛ばす ナナ:殺したい程ムカつく。 ナナ:ねえパパ、それだけなのパパ。 ナナ:私があんたに抱いてるのはもう、吐き気だけ。 パパ:ナナちゃん、ごめんね。 パパ:パパはナナちゃんを自分のことのように可愛がってきたんだ。 パパ:伝わらなくてごめんね。こんなに愛してるんだよ。 ナナ:口が臭ェんで喋らないでもらえますかね、豚小屋クソチンポ! 0:ナナ、倒れたパパを三度引きずり起こし、自らの体重をかけて倒れ込む パパ:大丈夫だよナナちゃん。パパが、慰めてあげる。 0:パパ、いつの間にか解放された手を使い、ナナの首を下から締め上げる ナナ:……いつの間に。 パパ:ナナちゃんがあんまり乱暴にするから、手錠の鎖が外れちゃったんだよ。 パパ:ダメだよ、こんな安物のオモチャの手錠じゃ。 パパ:相手に本当にいい子にしてほしいときはねえ。ええと。 0:パパ、コートのポケットからスタンガンを取り出し、ナナに押し当てる ナナ:(絶叫) パパ:こうするんだよ。 パパ:ごめんね。パパ、色々あって護身用にスタンガン持ち歩いてるの。 パパ:ああ痛かったでしょ。でもねナナちゃん、ナナちゃんが悪いことしたからだよ。 ナナ:畜生!お前はいつもそうやって! 0:パパ、再びナナにスタンガンを放電させる パパ:懐かしいな。思い出すよ。 パパ:夏休み、冬休みだったかな。まあどっちでもいいか。 パパ:ナナちゃん宿題終わらなくてベソ書いて頑張ってたよね。 パパ:バカだから仕方ないけど。 パパ:悔しいときは唸るように泣く子だったな。 パパ:盛りのついた犬みたいで正直ゾクゾクしてた。 0:パパ、立ち上がり倒れ込んだナナに馬乗りになる パパ:でも大丈夫だよナナちゃん。僕たちは親子だから、もう一度やり直せる。 ナナ:離せ、クソジジイ。離せ豚野郎! パパ:はい、お口あーんして。 0:パパ、ポケットから錠剤を取り出して口に含み、ナナに口移しする パパ:ほら、抵抗すると、痛い痛いだよ。 0:ナナ、スタンガンを何度も打ち込まれ、強制的な接吻を受け、錠剤を喉に流し込まれる ナナ:何を飲ませた。 パパ:パパが仕事で使うお薬だよ。 パパ:心のモヤモヤが消えて、優しい気持ちになれるんだ。 ナナ:クソジジイ。 パパ:お薬が効いてきたら、次はお注射しようね。頭が良くなるからね。 パパ:ああ、ナナちゃん、子供の頃みたいに怖くて泣いちゃうかな。 パパ:でも大丈夫だよ。パパがそばにいるから。 0:(間) ナナ:もしもし。私。久しぶり。 ナナ:今ちょっと話せる。 ナナ:うん、この前はごめんね。 ナナ:状況が状況だったから、私もひどいこと言っちゃって。 ナナ:それでね、もし、もしよければなんだけど ナナ:会えないかな。これから。 ナナ:うん。この前言ってたやつ、やろう。 ナナ:お尻に入れたままでいいから。ちゃんとぶってあげるから。 ナナ:リングマイベルの605号室で待ってるね。 パパ:どうだい。カレは来てくれそう。 ナナ:さあ。くるんじゃない。もう頭の中精子しか詰まってないから。 パパ:あー!そうだったねえ。 パパ:でもさあ、ナナちゃんどうしてそんな人と結婚しようと思ったのさ。 ナナ:どうしてだろうね。 パパ:顔と家柄がいいって大事なのかな。 パパ:ナナちゃんのママはそうじゃなかったんだけどなー。 パパ:ま、いいや。そろそろお薬入れようね。 パパ:三人で仲良く、お腹いっぱいになれるといいね。 0:パパ、注射器を用意し、ナナの腕に針を飲み込ませる ナナ:ああ、来た。来たよパパ。 パパ:ナナちゃんこれ大好きだもんね。 パパ:お星様キラキラしてるかな。綺麗だね。A Beautiful star. パパ:パパさあ、何となくなんだけど、孫の顔が見たいんだよね。 パパ:なのでー、おじいちゃんデビューまで記録に残したいと思いまーす。 パパ:豚さんみたいにいっぱい子作りしてください。 パパ:はい、練習練習! 0:ナナ、嗚咽と共に鼻を鳴らし豚の真似をする パパ:カメラテストいきまーす。 パパ:ナナちゃん、笑って。 0:ナナ、鼻を鳴らして豚の真似 0:パパ、低くくぐもった笑い声。やがて耐えかねたように高笑い 0:終 終

0:緑色のペンキで塗られたコンクリート造の地下室。 0:派手なコートを着た男性が、パイプ椅子に括られている。 0:ナナ、後ろ手に手錠を嵌められパイプ椅子に座らせられ朦朧とするパパの頬を数度張る) ナナ:ほら。起きて。起きてよパパ。 0:パパ、唸り声に似た声をあげる ナナ:起きてってば。もう。 0:ナナ、大きく息を吸い込み、つま先をパパの腹に蹴り込む ナナ:起きろって言ってんだろうがこのクソジジイ! 0:パパ、野太い悲鳴をあげて咽せる パパ:お、お、お、何だよ何だよ。っていうかどこだあ、ここ。 ナナ:やっと起きた。 パパ:ええ。誰お前。 ナナ:ひどいな。娘の顔忘れる、普通。 パパ:まさか、キャシーかい。こんな貧相な顔だったかな。 ナナ:誰だよキャシーって。ナナだよ。 パパ:ナナ。泣き虫で女の悪いところを煮詰めたみたいな性格の、何とも残念なナナ。 パパ:君が、ナナ。あのナナ。 ナナ:そう。あなたによく似てたナナ。 パパ:ちょっと見ないうちに垢抜けたね。 パパ:髪なんかカールさせちゃって、夜の蝶みたいだ。 ナナ:そう。 ナナ:人のこと言えないけど、ずいぶんパパも顔いじったんだね。原型ないじゃない。 パパ:そうなんだよ。シワ取りから始まって結構ハマっちゃってなんか楽しくなってきちゃってさ。 パパ:もうプラモデル感覚だね。なかなか奥が深いよ。 パパ:それで、僕の可愛いナナちゃんが、どうしてこんなところでこんなことしてるの。 パパ:パパをパイプ椅子に括り付けてどうするつもりなんだい。お小遣いが欲しいのかな。 ナナ:うん。ちょっと話したいことがあってさ。 ナナ:悪い大人使って探して、拉致ってもらったの。 パパ:ナナちゃん、お友達はよく選ばないといけないよ。早くこの手錠を外してくれ。 パパ:二人でご飯行こう。赤坂の鉄板焼きでもいいよ。 0:ナナ、発作的にパパの頬を張り倒す パパ:何すんだよ! 顔はやめろ! まだ安定してねえんだ! ナナ:ごめんねえパパ。つい、手が出ちゃった。 ナナ:あのね、パパ。 パパ:なんだい、ナナちゃん。 ナナ:私の婚約者、壊したよね。 パパ:何だよ急に。知らないよそんな話。 ナナ:とぼけなくていいよ。本人ゲロったから。 パパ:おいおい、とんだ言いがかりだ。 ナナ:じゃ、ここで電話して聞いてみよっか。 0:パパ、ため息を一つ パパ:あんな顔と家柄しか取り柄のないオトコはナナちゃんにふさわしくないと思ってさ。 ナナ:そうだね。 パパ:でしょう。 パパ:ナナちゃん昔さ、「親にあの子と遊ぶなって言われたから遊ばない」って友達に言われて、いっぱい泣いたでしょ。 パパ:それと同じことなんだよ。カーストってやつ。わかる。 ナナ:私がキレてんのはさ、『面白半分で壊した』ってとこなんだ。 パパ:知らなかったんだよ。あんな男を、まさかナナちゃんが本当に好きだなんて思ってなかった。 ナナ:パパってメンタル強いよね。この状況で嘘を積み上げていくって、相当だよ。 パパ:本当に知らなかったんだよ。知っていたらあんなことしなかった。 ナナ:悪趣味なボディピアス開けてタトゥ入れさせてさ。何なの。プールも温泉も行けないじゃん。 パパ:あ、見た。ウケるでしょあれ。牧場とバーベキューみたいでしょ。 ナナ:正直吐きそうになった。 ナナ:パパの頭の中ってさ、精子か何か詰まってんじゃないの。 パパ:どうかな。できれば熟成されたウイスキーとかがいいんだけどな。今、投機で流行ってるんだよ。 ナナ:ねえ、娘の婚約者ブッ壊してどういう気分。 パパ:えーっと、ごめんね。似たようなの見つけて返すよ。 0:ナナ、左手でパパの髪を鷲掴みにし、右フックで殴る パパ:おい、顔はやめろって言っただろうが! ナナ:ケツに異物突っ込まれて白目剥いて喘いでるアイツにもう未練もなんもないんだ。 ナナ:ただ今はお前が、とにかく気色悪くて、気持ち悪くて、不愉快なんだよクソジジイ。 パパ:ねえナナちゃん、パパに暴力振るう前にもっとオトコノコの喜ばせ方知った方がいいよ。 パパ:カレ、ナナとのセックスは作業ってボヤいてたよ。 パパ:穴があるからとりあえず挿れてるってさ。 パパ:試しに立場を変えてみたらどハマりしちゃったみたいだけど。 ナナ:そういうのもういいから。 ナナ:そろそろ始めようか。 パパ:やっとこのパイプ椅子から解放してくれる気になったんだね。 パパ:よかったー、パパお腹痛くて。ねえ、トイレどこ。ウンコでそう。 ナナ:えっ、解放しないよ。 パパ:お願い。お腹が痛いんだ。 ナナ:痛いのはね、下剤が効いてきたからだよ。 パパ:ナナちゃん、パパが気を失っている間にそんなものを飲ませたのかい。 ナナ:そうだよ。パパ、ここでしていいよ。そのまましていいよ。 パパ:イヤだよ。お願い、お手洗いに行かせて。 ナナ:漏らしていいよ。 パパ:ダメだよ。 ナナ:なんでダメなの。 パパ:恥ずかしいし、みっともないじゃない。 ナナ:へえ。 ナナ:子供の婚約者とぶっ壊して笑ってられるのに、恥ずかしいんだ。みっともないんだ。 ナナ:クソ漏らすのが。頭の中クソまみれのくせに。 ナナ:クソッタレだよ、ホント死ねよなあクソ! 0:ナナ、再び渾身の力でパパの腹部に蹴りを入れる パパ:やめろ!出る! ナナ:出しちまえよクソジジイ! パパ:ああ!出る!漏れる!ああっ! 0:パパ、野太い悲鳴と共に豪快に脱糞する ナナ:うわー、ひっどいね。色も匂いも。 ナナ:野菜食べてる? 大腸がん検診行った方がいいよ。 パパ:なんてことをするんだナナちゃん。 パパ:この服、高かったんだよ。 ナナ:クソジジイにはお似合いだよ、パパ。 ナナ:じゃ、ご飯にしようか。 パパ:ええ。イヤだよ。レストランに行く前にシャワーを浴びさせてくれ。 パパ:それから、新しい綺麗な洋服とトム・フォードの香水を。 ナナ:ううん。ご飯はここで食べるんだよ。 パパ:ちょっとナナちゃん。嘘だろ。もう気は済んだろ。 0:ナナ、パパの足元に散らばった下痢便を手で鷲掴み微笑む ナナ:そんなわけねえだろ、このクソジジイ。 パパ:やめてナナちゃん、お願い。スカトロなんてお行儀がよくないよ。 ナナ:パパはお行儀が悪いからそれでいいのよ。 パパ:あのねえ、パパは、パパはね。 ナナ:娘の婚約者の頭とケツと性癖ぶっ壊して問い詰められて嘘ついて嘘がバレてもまたついて。 ナナ:それでも自分がまだどうにかなると思ってて。 ナナ:ねえ、パパ。 ナナ:頭沸いてんじゃねえかお前。 パパ:お願いだ、顔に近づけないでくれ! パパ:汚いそれを、近づけないでくれ! ひどい匂いだ! ナナ:どうしてよ。パパが出したものじゃない。 パパ:やめて!やめておくれよナナちゃん! パパ:なんでもするから! ナナ:なんでもするんだ。 ナナ:じゃあ豚の真似して。 パパ:ぶうぶう!ぶう!ぶう!ブヒー!ブフォー!ブフォフェット! ナナ:ねえお遊戯じゃないんだよパパ。 ナナ:鼻鳴らして、本気で豚になってよ。 0:パパ、鼻を鳴らし、本気で豚の真似をする ナナ:はい、よくできました。 ナナ:じゃあ、ご飯だよ。 0:ナナ、豚の真似をするパパの鼻と口に便をねじ込む パパ:うぼッ……臭い! やめろ!やめてくれ! パパ:顔にウンコを塗り込まないでくれ! ナナ:ダメだよ。パパは悪いことしたから豚になったんだよ。 ナナ:ほら、口開けろってば。食べてほら。 ナナ:食えよこの豚野郎! 0:ナナ、パパの口腔に便を押し込む 0:パパ、窒息寸前まで追い込まれ、やがて嘔吐する パパ:こんなことして、どうなるっていうんだ。 パパ:ナナちゃんのオモチャを壊しちゃっただけじゃないか。 パパ:あんなのどこにでも売ってるような量産品なのにさあ。 パパ:なんでこんなひどいことされるんだよ。 ナナ:あのね、パパ。違うの。 ナナ:まあコイツの男なら別にいいだろう、って根性が死ぬほどムカつくの。 0:ナナ、パイプ椅子ごとパパを投げ飛ばす ナナ:もういいんだよ。 ナナ:お前がこれまで私にしてきたことも、あんな心の弱い男のことも。 ナナ:遡(さかのぼ)るつもりもなくなった。 ナナ:今、ただ、殺したいほど、ムカつくの。 パパ:ナナちゃん、ごめんね。パパが悪かった。心を改めるよ。 ナナ:そうやって誠実ぶってもどうにかなるのは金しか見てない女だけ。 0:ナナ、倒れたパパを椅子ごと起こし、また突き飛ばす ナナ:殺したい程ムカつく。 ナナ:ねえパパ、それだけなのパパ。 ナナ:私があんたに抱いてるのはもう、吐き気だけ。 パパ:ナナちゃん、ごめんね。 パパ:パパはナナちゃんを自分のことのように可愛がってきたんだ。 パパ:伝わらなくてごめんね。こんなに愛してるんだよ。 ナナ:口が臭ェんで喋らないでもらえますかね、豚小屋クソチンポ! 0:ナナ、倒れたパパを三度引きずり起こし、自らの体重をかけて倒れ込む パパ:大丈夫だよナナちゃん。パパが、慰めてあげる。 0:パパ、いつの間にか解放された手を使い、ナナの首を下から締め上げる ナナ:……いつの間に。 パパ:ナナちゃんがあんまり乱暴にするから、手錠の鎖が外れちゃったんだよ。 パパ:ダメだよ、こんな安物のオモチャの手錠じゃ。 パパ:相手に本当にいい子にしてほしいときはねえ。ええと。 0:パパ、コートのポケットからスタンガンを取り出し、ナナに押し当てる ナナ:(絶叫) パパ:こうするんだよ。 パパ:ごめんね。パパ、色々あって護身用にスタンガン持ち歩いてるの。 パパ:ああ痛かったでしょ。でもねナナちゃん、ナナちゃんが悪いことしたからだよ。 ナナ:畜生!お前はいつもそうやって! 0:パパ、再びナナにスタンガンを放電させる パパ:懐かしいな。思い出すよ。 パパ:夏休み、冬休みだったかな。まあどっちでもいいか。 パパ:ナナちゃん宿題終わらなくてベソ書いて頑張ってたよね。 パパ:バカだから仕方ないけど。 パパ:悔しいときは唸るように泣く子だったな。 パパ:盛りのついた犬みたいで正直ゾクゾクしてた。 0:パパ、立ち上がり倒れ込んだナナに馬乗りになる パパ:でも大丈夫だよナナちゃん。僕たちは親子だから、もう一度やり直せる。 ナナ:離せ、クソジジイ。離せ豚野郎! パパ:はい、お口あーんして。 0:パパ、ポケットから錠剤を取り出して口に含み、ナナに口移しする パパ:ほら、抵抗すると、痛い痛いだよ。 0:ナナ、スタンガンを何度も打ち込まれ、強制的な接吻を受け、錠剤を喉に流し込まれる ナナ:何を飲ませた。 パパ:パパが仕事で使うお薬だよ。 パパ:心のモヤモヤが消えて、優しい気持ちになれるんだ。 ナナ:クソジジイ。 パパ:お薬が効いてきたら、次はお注射しようね。頭が良くなるからね。 パパ:ああ、ナナちゃん、子供の頃みたいに怖くて泣いちゃうかな。 パパ:でも大丈夫だよ。パパがそばにいるから。 0:(間) ナナ:もしもし。私。久しぶり。 ナナ:今ちょっと話せる。 ナナ:うん、この前はごめんね。 ナナ:状況が状況だったから、私もひどいこと言っちゃって。 ナナ:それでね、もし、もしよければなんだけど ナナ:会えないかな。これから。 ナナ:うん。この前言ってたやつ、やろう。 ナナ:お尻に入れたままでいいから。ちゃんとぶってあげるから。 ナナ:リングマイベルの605号室で待ってるね。 パパ:どうだい。カレは来てくれそう。 ナナ:さあ。くるんじゃない。もう頭の中精子しか詰まってないから。 パパ:あー!そうだったねえ。 パパ:でもさあ、ナナちゃんどうしてそんな人と結婚しようと思ったのさ。 ナナ:どうしてだろうね。 パパ:顔と家柄がいいって大事なのかな。 パパ:ナナちゃんのママはそうじゃなかったんだけどなー。 パパ:ま、いいや。そろそろお薬入れようね。 パパ:三人で仲良く、お腹いっぱいになれるといいね。 0:パパ、注射器を用意し、ナナの腕に針を飲み込ませる ナナ:ああ、来た。来たよパパ。 パパ:ナナちゃんこれ大好きだもんね。 パパ:お星様キラキラしてるかな。綺麗だね。A Beautiful star. パパ:パパさあ、何となくなんだけど、孫の顔が見たいんだよね。 パパ:なのでー、おじいちゃんデビューまで記録に残したいと思いまーす。 パパ:豚さんみたいにいっぱい子作りしてください。 パパ:はい、練習練習! 0:ナナ、嗚咽と共に鼻を鳴らし豚の真似をする パパ:カメラテストいきまーす。 パパ:ナナちゃん、笑って。 0:ナナ、鼻を鳴らして豚の真似 0:パパ、低くくぐもった笑い声。やがて耐えかねたように高笑い 0:終 終