台本概要

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タイトル 【ファンタジーアース 戦場の光】
作者名 ハルヒコ  (@kyotaro0625)
ジャンル ファンタジー
演者人数 4人用台本(男3、不問1) ※兼役あり
時間 30 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 【あらすじ】
クリスタルの力の恩恵を受け、繁栄の拠り所にする世界。
いつしか世界は分かたれ、資源や土地を奪い合う戦乱の世に変わる。
これは、そんな暗黒の時代に煌めく光達の物語。

※「ファンタジーアースゼロ」というオンラインゲームの世界観をオマージュした作品です。(サービス終了済み)
誰でもお楽しみいただけるように一部改変させていただいております。

【台本利用規約】
基本的に盗作や自作発言など著作権を侵害されるような事がなければ、どの媒体で使っていただいても構いません。
アイテム等が投げられる場では収益にしない限り使用を可とします。
男女逆転、アドリブ等も周りの迷惑にならない範疇では可とします。
セリフの一部抜粋、サンプルボイスに使用等も可能です。
ボイドラや舞台などで使われる際は、ご一報くださると嬉しいです。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
イグニス 46 27歳。とある国の軍隊、メイス小隊の隊長。歴戦の戦士。レイピア使い。
ロビン 不問 53 18歳。メイス小隊の隊員。ルーキー。魔導士。
ノア 35 28歳。メイス小隊の副隊長。皮肉屋。双剣使い。敵兵2と兼役。
カーク 39 28歳。メイス小隊の隊員。兵器の扱いに慣れた工兵でもある。ナックル使い。ステルス兵、敵兵と兼役。
ステルス兵 1 透明化して潜んでいる敵兵。
敵兵 4 敵軍の兵士1。
敵兵2 4 敵軍の兵士2。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
ロビン:(N)ある所にクリスタルの力の恩恵を受け、それを繁栄の拠り所にする世界がありました。 ロビン:いつしか世界はいくつかの国に分かたれ、中央に位置する巨大な大陸の豊富な資源と土地を奪い合う大戦争が始まりました。 : ロビン:(N)これはそんな暗黒が支配する時代の中で、一筋の光を放つ戦士たちの小さな英雄譚。 0: :(戦場、隣国との領土争いの最中に緊急召集されたメイス小隊一同) イグニス:召集されて来たはいいが……こんな負け戦の真っ只中だとは、たまげたなあ。 ロビン:防衛ラインギリギリまで攻め込まれてるんですって!やだなぁ……。 カーク:バリスタは? ノア:ああ、使用許可は出てるらしいぜ、何故か誰も武器庫から出しもしねえが。 ノア:全員使い方忘れちまったんじゃねえの? イグニス:みんな歩兵戦で手一杯って感じだな。 カーク:なるほど。 カーク:俺の出番ってことか! ロビン:いよっバリスタマスター! ロビン:思いっきりやっちゃってくださいよぉ! カーク:うむ! カーク:……ん?これは……。 イグニス:いいねえ、俺も久々に使いた……あれ、もう一台は? ロビン:あ〜。敵軍に鹵獲(ろかく)されったぽいですね~……。 ノア:馬鹿じゃねえの? イグニス:押されるわけだ。 イグニス:こりゃダメかもわからんね。 ロビン:ええ、いやだあ……。 ロビン:我が愛しの司令官様がなくなく撤退を命じる姿、もう見たくなぁい! ノア:仕方ねえんじゃねえの? ノア:てめえで無茶な攻略作戦ぶっ立てといてこの有り様なんだからよ。 イグニス:ビビったな~、まさかこの最弱国家が最強国家様の領地に堂々カチコミたぁねえ。 ロビン:き、きっと司令官様には司令官様の崇高なお考えがあってのご命令なんです! ロビン:私、司令官様のためなら三千世界の鴉をぶち殺して勝利を捧げますよ! カーク:《遠くから》うっはっはっはっは!いいのか?いいのかぁ? カーク:俺の射程圏内でウロチョロしてえ、ド太いので貫かれてもいいのかぁ~!? カーク:うっはっはっはっはぁ! ノア:アイツ、バリスタ使ってる時だけホントに人が変わるよな……。 イグニス:アイツが兵器を操ってるんじゃない、兵器がアイツに乗り移ってるんだよ……。 ロビン:活き活きしてますよね〜、負けてるのに。 イグニス:ここでウカウカしてる場合じゃないな、奴に遅れをとるなー。 イグニス:とりあえずここいらの敵はカークとほかの奴らに任せて、俺らは南西に僻地戦を仕掛ける。OK? ノア:了解。 ロビン:《ノアのセリフに被せて》承知しました! 0: :(本拠点より南西に位置する区域、渓谷の崖を登る3人) イグニス:《軽々と》よっ、ほっ、っと! イグニス:みんなついてきてるか? ノア:よっ。 ノア:ああ、いるぞ。 ロビン:よいしょ、よいっぶわぁ!《滑り落ちる》 ロビン:……うぅぅ、落ちたぁ……。 イグニス:ありゃあ。 ノア:あー……。 イグニス:《崖の上からロビンに向かって》おーい、大丈夫かー? イグニス:そこ滑りやすいから…… ノア:!……イグニス!敵来たぞ! イグニス:何!?数は? ノア:歩兵が3……いやステルスしてんのが1人いんな、4か……。 イグニス:3対4ならなんとかなっか……。 イグニス:ロビン、頑張って早く上がって来れる? ロビン:《崖にしがみついて踏ん張りながら》あっアイサぁ! ノア:待て!……やべえ、召喚獣も来たぞ! ノア:《ハッとし》まさか……。 ノア:おい!ありゃあ『レイス』だ! イグニス:!? イグニス:ロビンやっぱ下にいてくれ! イグニス:それから拠点に援軍要請頼む! ロビン:!?《驚いて崖から滑り落ちる》うわぁああ! ロビン:……りょっ、了解! イグニス:マジかよおい……手に余るぞー……。 0: :(自軍拠点前) ロビン:……はぁっはぁっ、報告! ロビン:南西、渓谷付近に敵召喚獣!レイスです! ロビン:敵レイス、南西にて発見!応援を要請します! カーク:レイスだって!?莫大な量のクリスタルの魔力を代償に召喚される対人戦闘用召喚獣、死神のレイス……。 カーク:こんな優勢時に……いやだからこそか。 カーク:ここで一気に方をつけようって魂胆だな。 ロビン:もはや南西からも、拠点まで攻め入られるのは時間の問題でしょう……。 ロビン:今イグニスさんとノアさんが対処していますが歩兵ですし、しかも人数的不利のこの状況では……。 ロビン:一体どうすれば……! カーク:もはや歩兵をパラパラと送りこんでも焼け石に水だろう……。 カーク:拠点が歩兵とレイスによって二方向から挟まれる形で攻めこまれれば、必ず陥落する。 カーク:……それならばどうするか。 カーク:なんとか支配領域内のクリスタルの魔力を集めまくってこちらも召喚で対抗する……! ロビン:《ハッと気づき》あ!なるほど! ロビン:対召喚特化型、召喚獣『ナイト』 ロビン:ナイトさえ召喚できれば、敵レイスを落とすことができるかも! ロビン:ん?でもその作戦を全軍にどう伝えれば……。 カーク:ロビン、お前だったら一番目立ちたいときどこに立つ? ロビン:へ?そりゃあ、注目を集めたいから……高い場所とか? カーク:目の前にあんじゃねえか一等高いところがよ! ロビン:?……え?まさか……。 カーク:《ニヤリと微笑む》 ロビン:えっえっ、まさか、この大魔力塔……じゃないですよね? カーク:そのまさかだよ! カーク:あそこから叫んであとは伝言ゲームすりゃ五分で通達できるはずだ! ロビン:えええええ!? ロビン:ちょっとまってくださいよ! ロビン:あんな高いところどうやって……。 カーク:……ロビン、おまえ小柄で良かったな。 カーク:ああ、ホントに。 ロビン:はい?なんです? カーク:バリスタがあるじゃねえか! カーク:あんなバカでけえ槍が飛ばせて、人間が飛ばせねえはずがない! カーク:説明!以上! ロビン:は!?ちょ、まっ……いいい嫌です! ロビン:私を兵器で吹っ飛ばすってことですか!? ロビン:いくらなんでも無理ですよ! カーク:俺のバリスタさばきが信じられないってのか? ロビン:いや、ま、それは信頼してますけど……。 カーク:俺が投擲(とうてき)距離を、左右の照準を外したことがあったか?んー? ロビン:……ッ! ロビン:わっかりましたよ!もう! ロビン:時間もありませんし、南西の人たちのことも心配ですし……あー!もうヤケだー! カーク:よし!それでこそ兵士だ! カーク:そんじゃあ、やるか! 0: :(一方イグニスサイド) :(敵レイスが放つ氷撃がノアを掠める) ノア:ぐっ! イグニス:ノア! イグニス:……くっそもう射程圏内かよ……。 イグニス:歩兵さんも意気揚々と迫ってきやがる、どうしろってんだよ……。 ノア:痛ってえ……。 ノア:!おいやべえ避けろ! イグニス:ッ!?《素早く飛び退く》 :(イグニスが飛び退く前にいた箇所に短剣が深々と刺さっている) イグニス:っぶねえ! イグニス:レイスに気を取られてる内にステルス野郎にもぐられてたか。 イグニス:!……そこかぁ!《レイピアから衝撃波を放つ》 ステルス兵:ぐあ! イグニス:よし、これでイーブンだ。 イグニス:歩兵の数だけな。 ノア:なんの解決にもなってねーっつの……うぐっ!《ガクッと膝をつく》 イグニス:ノア!?どうした!? ノア:はは、やべえ……なんて威力だよ……。 ノア:掠っただけなのに、体が震えて言うことを聞かねえ。 イグニス:マジかよ、おいっ……! ノア:イグニス……お前はなんも悪くねえ、俺置いて撤退しろ。 イグニス:は……? イグニス:おいっ、あきらめんなよ! イグニス:俺ら何年一緒にやってきたと思ってんだ、できるかよアホ! ノア:アホはおめえだよ、はやくしろ!おめえまで囲まれんぞ。 ノア:俺がここで残りゃあ、確実に仕留められる俺の方に奴ら寄ってくるはずだ。 ノア:だから早く俺から離れろ!行け! イグニス:ああ!うるせえうるせえ、黙って一瞬考えさせろ。 イグニス:俺が、俺たちが一体いくつ修羅場をかいくぐってきたと思ってんだ。 イグニス:……!《ハッと考えつく》 イグニス:目の前にうまい餌があったら、普通そっちに食いつくよな。 イグニス:そんで一方は動けねえから後でゆっくり仕留めりゃいい……。 イグニス:なるほど、思いついたぜ、アホな打開策が! :(イグニス、敵軍の正面に立ち塞がる) ノア:ああ!?おめえ何する気だ? ノア:なんで敵の正面につっ立って……っておい!? イグニス:うらあああ!《敵軍の方向に突進していく》 ノア:イグニス!?何してんだ、おい! :(敵レイスが手に持つ剣を振るう) イグニス:《レイスの斬撃の衝撃波を受け》ぐっ! イグニス:……ぜあッ!《なおも突進する》 敵兵:おいおいアイツ血迷ってんのか? 敵兵:破れかぶれになって突っ込んできやがった、おいしくいただいちまいなレイスさんよ! イグニス:くっ氷撃から近接攻撃に切り替えてきたか、いい判断じゃねえか。 イグニス:だが、俺の足をどうにかしない限り止まらねえぜ!はああああ! 敵兵:なっ!まだ突っ込む気か馬鹿かアイツ! イグニス:最短距離で走り込み、剣撃の振りの隙をぬえ。 イグニス:チャンスは一瞬、一度だけ。 :(敵レイスが剣を振るう) イグニス:今だ!ふんっ《後方に宙返りし剣撃をかわし》 イグニス:そこおおお!《レイスめがけ勢いよく突進する》 敵兵:!?何が起きた!アイツどこに消えた!? イグニス:マヌケ、すぐそこだよ、ハァ!《レイピアを突く》 敵兵:なっ、ぐあああ! ノア:そうか!レイスは実体のない死神……。 ノア:アイツはレイスの体に突進しすり抜けて、奴の背後へ出たんだ……! イグニス:鬼さんこちら!ヘイヘーイ!《敵本陣側へと走り出す》 :(敵レイスと歩兵、イグニスを追って退いて行く) ノア:は、はは……なんて奴だよ、一人で敵軍を退(ひ)かせやがった……。 ノア:って、関心してる場合じゃねえ! ノア:あの野郎無茶しやがって!一体どうやって帰ってくる気だ!? 0: :(ロビンサイド) :(天高くそびえ立つ塔のてっぺんにしがみついて、大声で全軍に呼びかけるロビン) ロビン:南西にレイスですー! ロビン:みなさーん!クリスタルを拠点へ! ロビン:至急ナイトを召喚しましょうー! カーク:どうだー!ロビンー?見えるかー? カーク:状況は今どうなってる! ロビン:南に敵影はまだ見えません! ロビン:北の歩兵隊がまだ拮抗してる様なので、クリスタルから魔力を吸収している余裕があるかどうか……。 カーク:なるほどな……。 カーク:おまえは引き続き伝令を頼んだ! カーク:よし、いっちょやってやるか! ロビン:北に加勢に行くんです?バリスタはー!? カーク:それだけが、俺の専売特許じゃないぜ! カーク:まあそこから眺めていてくれ! (拠点より北寄りの最前線、ジリジリと押されつつ歩兵戦が繰り広げられている) 敵兵2:行けー!ここで押し切るぞ! カーク:《敵の死角を忍び歩き》コソコソ……失礼しますよっ、と。 カーク:あったな、俺のお目当て! カーク:やるか!ぜえぁ!《敵軍の大魔力塔に拳のナックルから炎撃を叩き込む》 敵兵2:!?なんだ?我が軍の魔力塔が燃えてるぞ! 敵兵2:ねずみが紛れ込んだかッ! ロビン:!カークさん、敵の魔力塔を破壊するつもりなんだ……。 ロビン:確かに、魔力塔からの魔力供給が断たれれば相手も容易に立ち回れなくなる! ロビン:でもあんな敵前で!危険すぎる……! カーク:だぁ!おりゃああ!《何度も拳を叩き込む》 カーク:ふぃ~。!おっと、敵さん気づいて来てるか! カーク:《ニヤリと微笑み》それじゃあラストスパートといきますか!……だりゃああ! ロビン:カークさん!?早く離れないと四面楚歌になりますよ!? ロビン:何してるんですか!?早く退避を! 敵兵2:魔力塔を死守しろ!あいつを潰せー! ロビン:カークさん!カークさん!? カーク:ははっ、かかったなお前達! カーク:これで、ラストォ!《魔力塔を殴る》 :(大魔力塔が傾き、敵陣営側へと倒れてくる) 敵兵2:なにぃ!魔力塔が倒れてくる!? 敵兵2:危険だ、退避しろー! :(ドスンという轟音と共に土煙を舞い上げ大魔力塔が倒れる) カーク:何人かは巻き込めたかな……さて、仕事は終わったことだし、退散するか! カーク:スタコラサッサだぜ!《土煙の中をくぐり自陣へ向かう》 ロビン:うっわあホントに一人で倒しちゃった! ロビン:……土煙で見えないけど、どうなっちゃったんだろう……あ! :(ロビンにVサインを向けながら、カークが土煙の中から出てくる) ロビン:カークさん!よかったぁ……。 ロビン:あれ?後ろから出てきたのって……イグニスさん!? カーク:うおっ!?おまえ、なんで北にいるんだ!? カーク:南西でレイスと対峙してたはずじゃ……。 イグニス:おー、ぐるっと敵陣一周して撒いてきた。 イグニス:目の前に敵軍の群れで万事休すかと思ったんだけどよ、おまえが都合よく目くらまししてくれたおかげで戻って来れたぜ、サンキュー。 カーク:ぐるっと撒いてって……おっまえ、とんでもない奴だな! イグニス:おまえも大概だと思うんだけど……。 ノア:《負傷した体を引きずりやって来る》はぁ…はぁ…おいイグニス! ノア:おまえどうやってここに!? イグニス:だからぐるっと一周して……あーもういいや、説明メンドくさいわ。 イグニス:無事に帰還できたら教えてやるよ、俺様の武勇伝をな。 カーク:楽しみにしとくぜ! カーク:……ん?待てよ、あれ、あの敵影もしかして……。 ノア:おいおい、そうなんのかよ……。 ロビン:レ、レイス!なんでレイスが北側から!? イグニス:俺のこと追っかけて、結局北方向への援軍にシフトしたってことか。 イグニス:執念深い奴だなー……どうする? カーク:ロビンの呼びかけでクリスタルの魔力が拠点に集められてるはずだ。 カーク:ナイトの召喚許可を得ているのは小隊長以上の階級者……イグニス、もうひと仕事頼むぜ。 イグニス:はーつれえよなあ……。 イグニス:ま、俺が連れてきた災難みたいなもんだしな、俺が方をつけてやる。 0: :(拠点に隊員一同集合している) ロビン:私がクリスタルの魔力をこのジェムに集めます。 ロビン:はい!ありがとうございます! ロビン:はい、はい!あ!こちらにどうぞ! ロビン:ありがとうございます……! ロビン:……ふう、集まりました、これで足りるはずです。 ノア:……それじゃ、イグニス頼んだぞ。 イグニス:……ああ、行ってくる。 イグニス:待ってろよ。 :(クリスタルの魔力が封じ込まれたジェムをイグニスが胸ににかざす) :(次の瞬間光に包まれ、イグニスは長槍をかまえた甲冑の騎士に姿を変える) ロビン:これが……ナイト……。 :(馬が高く前足を蹴り上げると、ナイトに変身したイグニスが敵陣へと走り出す) ノア:クリスタルの魔力と交換に自身に幻獣の力を宿す、召喚獣……。 ノア:生命力は本来の数倍に飛躍する、が……それでも不死身になれるわけじゃない。 ノア:あの状態のまま殺られれば、宿主ごとお陀仏だ。 ノア:… …死ぬなよ、イグニス。 ノア:まあおまえが死ぬ未来なんて想像もできないが……。 0: イグニス:(M)ナイトの足で走りゃ敵陣まで即効だな、流石だぜ。 イグニス:くー風を切るこの疾走感、たまんねえな。 イグニス:おっと、レイスの姿が見えた、そんなお気楽なこと言ってる場合じゃねえか……。 : イグニス:さあ、待たせたな。いっちょやり合おうぜ! イグニス:いくぞ!貫けえ!ディバインスラスト!《騎士の槍から槍撃が飛ぶ》 0: :(ロビンたちが敵軍と応戦している) ロビン:《杖から氷撃を放ち》ハッ! ロビン:やりました!凍らせましたよ!お願いします! カーク:ナイッス!くらえ、アースバインド!《地面をえぐり敵の足止めをする》 ノア:後は任せろ、ヘァ!《敵兵に刃を振り下ろす》 ロビン:はぁはぁ……大丈夫でしょうか、イグニスさんは……。 ノア:言ってても仕方ねえ。 ノア:……それより目の前の敵に集中しろっ!《双剣で切り上げる》 ロビン:……はい。 ロビン:……はっ!《氷撃を飛ばす》 カーク:それにしても、奴(やっこ)さんら総力戦か……!? カーク:倒しても倒しても一向に勢いが収まらん……! ロビン:はぁはぁ……もう魔力が……限、界ッ……。 :(ロビン、隙を突かれ雷撃を受ける) ロビン:うあっ! ロビン:……痛ててて。 ロビン:《敵兵に囲まれ》は!うわ、ヤバ! ノア:ロビン! カーク:《ノアと同時に》ロビン! :(敵兵がロビンに凶刃を向ける) ロビン:ひっ、やっ! :(ひずめの音が鳴り響き、騎士から放たれた衝撃波が敵を穿つ) ロビン:……? ロビン:……!イグニスさん! :(傷だらけの騎士がロビンを守るように立つ) ノア:今のうちだ、こっち来い! ロビン:はっ、はい! カーク:よし、イグニスも来い! カーク:レイスは始末したか!? :(イグニス、空に向かって槍を突き立てる) ノア:へっ、やっぱりおまえはすげえやつだよ……悔しいけどな。 ロビン:はわわぁ……かっこいい……! ロビン:白馬の王子!神!救世主! カーク:あー……感動してるところ悪いが、そろそろ召喚を解いていいんじゃないか? :(騎士が光に包まれる) :(元の人間の姿に戻ったイグニスが現れる) イグニス:よっ、ただいま。 カーク:なんだよ!さっきの登場の仕方は!余裕見せやがって! カーク:《笑って》はー適わねえな……おかえり、イグニス。 ロビン:おかえりなさい! ロビン:さっきのがかっこよすぎて私っ私っ……推し変(おしへん)しちゃいそうですよぉ! ノア:おかえり。ヒーローさんよ。 イグニス:どいつもこいつも一言多いな、おい。 イグニス:さて大仕事は終わったが、まだ問題を一つ片付けただけだ。戦局はまだ押されている……。 イグニス:カーク!おまえはバリスタの操縦に戻れ。 イグニス:ロビンとノアは俺と一緒に歩兵戦に加勢するぞ! イグニス:見てろ、ここから盤面をひっくり返す。 イグニス:敢闘賞(かんとうしょう)で終わらせてやるもんか。MVPは俺のもんだ! 0: ロビン:(N)その後、私たちの部隊が戦略的支柱となり戦線は拮抗。 ロビン:最終的に共倒れとなる形で、互いに軍を引く協定が立ち、戦いは幕を閉じた。 0: :(消耗しきった隊員達4人が地面に腰を下ろしたり、寝転がったりしている) ロビン:あー!終わったー! カーク:いやーまさかここまでやれるとはなあ、ウチの軍も捨てたもんじゃないな! ノア:まあ、特に得たもんはないがな。 ノア:やっぱりこんな無茶な作戦おっ立てる司令部はとっとと解体されちまえばいい。 ロビン:なんってことを!? ロビン:司令か(ん様は) カーク:《遮るように》司令官様より、もっと身近な推しができたんだろ、ほれすぐそこに。《イグニスを指差し》 イグニス:お? ロビン:え!?あっ!そ、そうなんですけど~……や~。 ロビン:こんなにすごい人と同じ部隊だなんて、照れちゃって……だからできるだけ考えないようにしたくて、あの、あのあの、あ。 カーク:だってさ、小隊長サマ。 イグニス:おいやめろって。 ノア:あー……おまえの夢をぶち壊すのも気が引けるんだが……こいつ所帯持ちだぞ。 ロビン:え!? ロビン:ガーン! ロビン:……うっ、ううっ……儚い、はかないい……恋は幻……。《ぱたんと倒れる》 カーク:あーあ。ほんと罪な男な、おまえ。 イグニス:え?なに、俺か?俺が悪いの?これ。 ロビン:《泣きながら》紫の薔薇の人ぉ……。 カーク:泣かせた。 ノア:泣かせたな。 イグニス:待てって!俺が悪いのって! ノア:嫁さんと子供置いてあんな無茶ばっかするんだ、悪い男には違いねえな。 イグニス:ええ~……こんだけ頑張ってこの罪悪感……世知辛えな~。 カーク:さてさて! カーク:まあなんにせよみんな無事だ!帰還するとしますか! イグニス:おお、ロビンも早く起きろ。 イグニス:帰りの馬車に乗り遅れるぞ~。 ロビン:うぅ~!《ガバリと起き上がり》なにがどうであれ、憧れは憧れです! ロビン:あなたみたいになれるように、私精進します! イグニス:はいはい……がんばってくれー。 ノア:へっ、いつになることやら。 ロビン:なんですか二人共!馬鹿にしてますね!? ロビン:やるっていったらやるんですから! ロビン:うおお、明日から闘技場で特訓ですよ~! カーク:ははは!早く行くぞ! 0: ロビン:(N)こうして、私たちの一つの戦いが幕を閉じた。 ロビン:今や大陸全土が戦火の中。 ロビン:危険やピンチはこの先何度だって訪れるだろう。 ロビン:それでも私は、この小隊がある限り、全てを乗り越えられる……そんな気がするんです。 :Fin.

ロビン:(N)ある所にクリスタルの力の恩恵を受け、それを繁栄の拠り所にする世界がありました。 ロビン:いつしか世界はいくつかの国に分かたれ、中央に位置する巨大な大陸の豊富な資源と土地を奪い合う大戦争が始まりました。 : ロビン:(N)これはそんな暗黒が支配する時代の中で、一筋の光を放つ戦士たちの小さな英雄譚。 0: :(戦場、隣国との領土争いの最中に緊急召集されたメイス小隊一同) イグニス:召集されて来たはいいが……こんな負け戦の真っ只中だとは、たまげたなあ。 ロビン:防衛ラインギリギリまで攻め込まれてるんですって!やだなぁ……。 カーク:バリスタは? ノア:ああ、使用許可は出てるらしいぜ、何故か誰も武器庫から出しもしねえが。 ノア:全員使い方忘れちまったんじゃねえの? イグニス:みんな歩兵戦で手一杯って感じだな。 カーク:なるほど。 カーク:俺の出番ってことか! ロビン:いよっバリスタマスター! ロビン:思いっきりやっちゃってくださいよぉ! カーク:うむ! カーク:……ん?これは……。 イグニス:いいねえ、俺も久々に使いた……あれ、もう一台は? ロビン:あ〜。敵軍に鹵獲(ろかく)されったぽいですね~……。 ノア:馬鹿じゃねえの? イグニス:押されるわけだ。 イグニス:こりゃダメかもわからんね。 ロビン:ええ、いやだあ……。 ロビン:我が愛しの司令官様がなくなく撤退を命じる姿、もう見たくなぁい! ノア:仕方ねえんじゃねえの? ノア:てめえで無茶な攻略作戦ぶっ立てといてこの有り様なんだからよ。 イグニス:ビビったな~、まさかこの最弱国家が最強国家様の領地に堂々カチコミたぁねえ。 ロビン:き、きっと司令官様には司令官様の崇高なお考えがあってのご命令なんです! ロビン:私、司令官様のためなら三千世界の鴉をぶち殺して勝利を捧げますよ! カーク:《遠くから》うっはっはっはっは!いいのか?いいのかぁ? カーク:俺の射程圏内でウロチョロしてえ、ド太いので貫かれてもいいのかぁ~!? カーク:うっはっはっはっはぁ! ノア:アイツ、バリスタ使ってる時だけホントに人が変わるよな……。 イグニス:アイツが兵器を操ってるんじゃない、兵器がアイツに乗り移ってるんだよ……。 ロビン:活き活きしてますよね〜、負けてるのに。 イグニス:ここでウカウカしてる場合じゃないな、奴に遅れをとるなー。 イグニス:とりあえずここいらの敵はカークとほかの奴らに任せて、俺らは南西に僻地戦を仕掛ける。OK? ノア:了解。 ロビン:《ノアのセリフに被せて》承知しました! 0: :(本拠点より南西に位置する区域、渓谷の崖を登る3人) イグニス:《軽々と》よっ、ほっ、っと! イグニス:みんなついてきてるか? ノア:よっ。 ノア:ああ、いるぞ。 ロビン:よいしょ、よいっぶわぁ!《滑り落ちる》 ロビン:……うぅぅ、落ちたぁ……。 イグニス:ありゃあ。 ノア:あー……。 イグニス:《崖の上からロビンに向かって》おーい、大丈夫かー? イグニス:そこ滑りやすいから…… ノア:!……イグニス!敵来たぞ! イグニス:何!?数は? ノア:歩兵が3……いやステルスしてんのが1人いんな、4か……。 イグニス:3対4ならなんとかなっか……。 イグニス:ロビン、頑張って早く上がって来れる? ロビン:《崖にしがみついて踏ん張りながら》あっアイサぁ! ノア:待て!……やべえ、召喚獣も来たぞ! ノア:《ハッとし》まさか……。 ノア:おい!ありゃあ『レイス』だ! イグニス:!? イグニス:ロビンやっぱ下にいてくれ! イグニス:それから拠点に援軍要請頼む! ロビン:!?《驚いて崖から滑り落ちる》うわぁああ! ロビン:……りょっ、了解! イグニス:マジかよおい……手に余るぞー……。 0: :(自軍拠点前) ロビン:……はぁっはぁっ、報告! ロビン:南西、渓谷付近に敵召喚獣!レイスです! ロビン:敵レイス、南西にて発見!応援を要請します! カーク:レイスだって!?莫大な量のクリスタルの魔力を代償に召喚される対人戦闘用召喚獣、死神のレイス……。 カーク:こんな優勢時に……いやだからこそか。 カーク:ここで一気に方をつけようって魂胆だな。 ロビン:もはや南西からも、拠点まで攻め入られるのは時間の問題でしょう……。 ロビン:今イグニスさんとノアさんが対処していますが歩兵ですし、しかも人数的不利のこの状況では……。 ロビン:一体どうすれば……! カーク:もはや歩兵をパラパラと送りこんでも焼け石に水だろう……。 カーク:拠点が歩兵とレイスによって二方向から挟まれる形で攻めこまれれば、必ず陥落する。 カーク:……それならばどうするか。 カーク:なんとか支配領域内のクリスタルの魔力を集めまくってこちらも召喚で対抗する……! ロビン:《ハッと気づき》あ!なるほど! ロビン:対召喚特化型、召喚獣『ナイト』 ロビン:ナイトさえ召喚できれば、敵レイスを落とすことができるかも! ロビン:ん?でもその作戦を全軍にどう伝えれば……。 カーク:ロビン、お前だったら一番目立ちたいときどこに立つ? ロビン:へ?そりゃあ、注目を集めたいから……高い場所とか? カーク:目の前にあんじゃねえか一等高いところがよ! ロビン:?……え?まさか……。 カーク:《ニヤリと微笑む》 ロビン:えっえっ、まさか、この大魔力塔……じゃないですよね? カーク:そのまさかだよ! カーク:あそこから叫んであとは伝言ゲームすりゃ五分で通達できるはずだ! ロビン:えええええ!? ロビン:ちょっとまってくださいよ! ロビン:あんな高いところどうやって……。 カーク:……ロビン、おまえ小柄で良かったな。 カーク:ああ、ホントに。 ロビン:はい?なんです? カーク:バリスタがあるじゃねえか! カーク:あんなバカでけえ槍が飛ばせて、人間が飛ばせねえはずがない! カーク:説明!以上! ロビン:は!?ちょ、まっ……いいい嫌です! ロビン:私を兵器で吹っ飛ばすってことですか!? ロビン:いくらなんでも無理ですよ! カーク:俺のバリスタさばきが信じられないってのか? ロビン:いや、ま、それは信頼してますけど……。 カーク:俺が投擲(とうてき)距離を、左右の照準を外したことがあったか?んー? ロビン:……ッ! ロビン:わっかりましたよ!もう! ロビン:時間もありませんし、南西の人たちのことも心配ですし……あー!もうヤケだー! カーク:よし!それでこそ兵士だ! カーク:そんじゃあ、やるか! 0: :(一方イグニスサイド) :(敵レイスが放つ氷撃がノアを掠める) ノア:ぐっ! イグニス:ノア! イグニス:……くっそもう射程圏内かよ……。 イグニス:歩兵さんも意気揚々と迫ってきやがる、どうしろってんだよ……。 ノア:痛ってえ……。 ノア:!おいやべえ避けろ! イグニス:ッ!?《素早く飛び退く》 :(イグニスが飛び退く前にいた箇所に短剣が深々と刺さっている) イグニス:っぶねえ! イグニス:レイスに気を取られてる内にステルス野郎にもぐられてたか。 イグニス:!……そこかぁ!《レイピアから衝撃波を放つ》 ステルス兵:ぐあ! イグニス:よし、これでイーブンだ。 イグニス:歩兵の数だけな。 ノア:なんの解決にもなってねーっつの……うぐっ!《ガクッと膝をつく》 イグニス:ノア!?どうした!? ノア:はは、やべえ……なんて威力だよ……。 ノア:掠っただけなのに、体が震えて言うことを聞かねえ。 イグニス:マジかよ、おいっ……! ノア:イグニス……お前はなんも悪くねえ、俺置いて撤退しろ。 イグニス:は……? イグニス:おいっ、あきらめんなよ! イグニス:俺ら何年一緒にやってきたと思ってんだ、できるかよアホ! ノア:アホはおめえだよ、はやくしろ!おめえまで囲まれんぞ。 ノア:俺がここで残りゃあ、確実に仕留められる俺の方に奴ら寄ってくるはずだ。 ノア:だから早く俺から離れろ!行け! イグニス:ああ!うるせえうるせえ、黙って一瞬考えさせろ。 イグニス:俺が、俺たちが一体いくつ修羅場をかいくぐってきたと思ってんだ。 イグニス:……!《ハッと考えつく》 イグニス:目の前にうまい餌があったら、普通そっちに食いつくよな。 イグニス:そんで一方は動けねえから後でゆっくり仕留めりゃいい……。 イグニス:なるほど、思いついたぜ、アホな打開策が! :(イグニス、敵軍の正面に立ち塞がる) ノア:ああ!?おめえ何する気だ? ノア:なんで敵の正面につっ立って……っておい!? イグニス:うらあああ!《敵軍の方向に突進していく》 ノア:イグニス!?何してんだ、おい! :(敵レイスが手に持つ剣を振るう) イグニス:《レイスの斬撃の衝撃波を受け》ぐっ! イグニス:……ぜあッ!《なおも突進する》 敵兵:おいおいアイツ血迷ってんのか? 敵兵:破れかぶれになって突っ込んできやがった、おいしくいただいちまいなレイスさんよ! イグニス:くっ氷撃から近接攻撃に切り替えてきたか、いい判断じゃねえか。 イグニス:だが、俺の足をどうにかしない限り止まらねえぜ!はああああ! 敵兵:なっ!まだ突っ込む気か馬鹿かアイツ! イグニス:最短距離で走り込み、剣撃の振りの隙をぬえ。 イグニス:チャンスは一瞬、一度だけ。 :(敵レイスが剣を振るう) イグニス:今だ!ふんっ《後方に宙返りし剣撃をかわし》 イグニス:そこおおお!《レイスめがけ勢いよく突進する》 敵兵:!?何が起きた!アイツどこに消えた!? イグニス:マヌケ、すぐそこだよ、ハァ!《レイピアを突く》 敵兵:なっ、ぐあああ! ノア:そうか!レイスは実体のない死神……。 ノア:アイツはレイスの体に突進しすり抜けて、奴の背後へ出たんだ……! イグニス:鬼さんこちら!ヘイヘーイ!《敵本陣側へと走り出す》 :(敵レイスと歩兵、イグニスを追って退いて行く) ノア:は、はは……なんて奴だよ、一人で敵軍を退(ひ)かせやがった……。 ノア:って、関心してる場合じゃねえ! ノア:あの野郎無茶しやがって!一体どうやって帰ってくる気だ!? 0: :(ロビンサイド) :(天高くそびえ立つ塔のてっぺんにしがみついて、大声で全軍に呼びかけるロビン) ロビン:南西にレイスですー! ロビン:みなさーん!クリスタルを拠点へ! ロビン:至急ナイトを召喚しましょうー! カーク:どうだー!ロビンー?見えるかー? カーク:状況は今どうなってる! ロビン:南に敵影はまだ見えません! ロビン:北の歩兵隊がまだ拮抗してる様なので、クリスタルから魔力を吸収している余裕があるかどうか……。 カーク:なるほどな……。 カーク:おまえは引き続き伝令を頼んだ! カーク:よし、いっちょやってやるか! ロビン:北に加勢に行くんです?バリスタはー!? カーク:それだけが、俺の専売特許じゃないぜ! カーク:まあそこから眺めていてくれ! (拠点より北寄りの最前線、ジリジリと押されつつ歩兵戦が繰り広げられている) 敵兵2:行けー!ここで押し切るぞ! カーク:《敵の死角を忍び歩き》コソコソ……失礼しますよっ、と。 カーク:あったな、俺のお目当て! カーク:やるか!ぜえぁ!《敵軍の大魔力塔に拳のナックルから炎撃を叩き込む》 敵兵2:!?なんだ?我が軍の魔力塔が燃えてるぞ! 敵兵2:ねずみが紛れ込んだかッ! ロビン:!カークさん、敵の魔力塔を破壊するつもりなんだ……。 ロビン:確かに、魔力塔からの魔力供給が断たれれば相手も容易に立ち回れなくなる! ロビン:でもあんな敵前で!危険すぎる……! カーク:だぁ!おりゃああ!《何度も拳を叩き込む》 カーク:ふぃ~。!おっと、敵さん気づいて来てるか! カーク:《ニヤリと微笑み》それじゃあラストスパートといきますか!……だりゃああ! ロビン:カークさん!?早く離れないと四面楚歌になりますよ!? ロビン:何してるんですか!?早く退避を! 敵兵2:魔力塔を死守しろ!あいつを潰せー! ロビン:カークさん!カークさん!? カーク:ははっ、かかったなお前達! カーク:これで、ラストォ!《魔力塔を殴る》 :(大魔力塔が傾き、敵陣営側へと倒れてくる) 敵兵2:なにぃ!魔力塔が倒れてくる!? 敵兵2:危険だ、退避しろー! :(ドスンという轟音と共に土煙を舞い上げ大魔力塔が倒れる) カーク:何人かは巻き込めたかな……さて、仕事は終わったことだし、退散するか! カーク:スタコラサッサだぜ!《土煙の中をくぐり自陣へ向かう》 ロビン:うっわあホントに一人で倒しちゃった! ロビン:……土煙で見えないけど、どうなっちゃったんだろう……あ! :(ロビンにVサインを向けながら、カークが土煙の中から出てくる) ロビン:カークさん!よかったぁ……。 ロビン:あれ?後ろから出てきたのって……イグニスさん!? カーク:うおっ!?おまえ、なんで北にいるんだ!? カーク:南西でレイスと対峙してたはずじゃ……。 イグニス:おー、ぐるっと敵陣一周して撒いてきた。 イグニス:目の前に敵軍の群れで万事休すかと思ったんだけどよ、おまえが都合よく目くらまししてくれたおかげで戻って来れたぜ、サンキュー。 カーク:ぐるっと撒いてって……おっまえ、とんでもない奴だな! イグニス:おまえも大概だと思うんだけど……。 ノア:《負傷した体を引きずりやって来る》はぁ…はぁ…おいイグニス! ノア:おまえどうやってここに!? イグニス:だからぐるっと一周して……あーもういいや、説明メンドくさいわ。 イグニス:無事に帰還できたら教えてやるよ、俺様の武勇伝をな。 カーク:楽しみにしとくぜ! カーク:……ん?待てよ、あれ、あの敵影もしかして……。 ノア:おいおい、そうなんのかよ……。 ロビン:レ、レイス!なんでレイスが北側から!? イグニス:俺のこと追っかけて、結局北方向への援軍にシフトしたってことか。 イグニス:執念深い奴だなー……どうする? カーク:ロビンの呼びかけでクリスタルの魔力が拠点に集められてるはずだ。 カーク:ナイトの召喚許可を得ているのは小隊長以上の階級者……イグニス、もうひと仕事頼むぜ。 イグニス:はーつれえよなあ……。 イグニス:ま、俺が連れてきた災難みたいなもんだしな、俺が方をつけてやる。 0: :(拠点に隊員一同集合している) ロビン:私がクリスタルの魔力をこのジェムに集めます。 ロビン:はい!ありがとうございます! ロビン:はい、はい!あ!こちらにどうぞ! ロビン:ありがとうございます……! ロビン:……ふう、集まりました、これで足りるはずです。 ノア:……それじゃ、イグニス頼んだぞ。 イグニス:……ああ、行ってくる。 イグニス:待ってろよ。 :(クリスタルの魔力が封じ込まれたジェムをイグニスが胸ににかざす) :(次の瞬間光に包まれ、イグニスは長槍をかまえた甲冑の騎士に姿を変える) ロビン:これが……ナイト……。 :(馬が高く前足を蹴り上げると、ナイトに変身したイグニスが敵陣へと走り出す) ノア:クリスタルの魔力と交換に自身に幻獣の力を宿す、召喚獣……。 ノア:生命力は本来の数倍に飛躍する、が……それでも不死身になれるわけじゃない。 ノア:あの状態のまま殺られれば、宿主ごとお陀仏だ。 ノア:… …死ぬなよ、イグニス。 ノア:まあおまえが死ぬ未来なんて想像もできないが……。 0: イグニス:(M)ナイトの足で走りゃ敵陣まで即効だな、流石だぜ。 イグニス:くー風を切るこの疾走感、たまんねえな。 イグニス:おっと、レイスの姿が見えた、そんなお気楽なこと言ってる場合じゃねえか……。 : イグニス:さあ、待たせたな。いっちょやり合おうぜ! イグニス:いくぞ!貫けえ!ディバインスラスト!《騎士の槍から槍撃が飛ぶ》 0: :(ロビンたちが敵軍と応戦している) ロビン:《杖から氷撃を放ち》ハッ! ロビン:やりました!凍らせましたよ!お願いします! カーク:ナイッス!くらえ、アースバインド!《地面をえぐり敵の足止めをする》 ノア:後は任せろ、ヘァ!《敵兵に刃を振り下ろす》 ロビン:はぁはぁ……大丈夫でしょうか、イグニスさんは……。 ノア:言ってても仕方ねえ。 ノア:……それより目の前の敵に集中しろっ!《双剣で切り上げる》 ロビン:……はい。 ロビン:……はっ!《氷撃を飛ばす》 カーク:それにしても、奴(やっこ)さんら総力戦か……!? カーク:倒しても倒しても一向に勢いが収まらん……! ロビン:はぁはぁ……もう魔力が……限、界ッ……。 :(ロビン、隙を突かれ雷撃を受ける) ロビン:うあっ! ロビン:……痛ててて。 ロビン:《敵兵に囲まれ》は!うわ、ヤバ! ノア:ロビン! カーク:《ノアと同時に》ロビン! :(敵兵がロビンに凶刃を向ける) ロビン:ひっ、やっ! :(ひずめの音が鳴り響き、騎士から放たれた衝撃波が敵を穿つ) ロビン:……? ロビン:……!イグニスさん! :(傷だらけの騎士がロビンを守るように立つ) ノア:今のうちだ、こっち来い! ロビン:はっ、はい! カーク:よし、イグニスも来い! カーク:レイスは始末したか!? :(イグニス、空に向かって槍を突き立てる) ノア:へっ、やっぱりおまえはすげえやつだよ……悔しいけどな。 ロビン:はわわぁ……かっこいい……! ロビン:白馬の王子!神!救世主! カーク:あー……感動してるところ悪いが、そろそろ召喚を解いていいんじゃないか? :(騎士が光に包まれる) :(元の人間の姿に戻ったイグニスが現れる) イグニス:よっ、ただいま。 カーク:なんだよ!さっきの登場の仕方は!余裕見せやがって! カーク:《笑って》はー適わねえな……おかえり、イグニス。 ロビン:おかえりなさい! ロビン:さっきのがかっこよすぎて私っ私っ……推し変(おしへん)しちゃいそうですよぉ! ノア:おかえり。ヒーローさんよ。 イグニス:どいつもこいつも一言多いな、おい。 イグニス:さて大仕事は終わったが、まだ問題を一つ片付けただけだ。戦局はまだ押されている……。 イグニス:カーク!おまえはバリスタの操縦に戻れ。 イグニス:ロビンとノアは俺と一緒に歩兵戦に加勢するぞ! イグニス:見てろ、ここから盤面をひっくり返す。 イグニス:敢闘賞(かんとうしょう)で終わらせてやるもんか。MVPは俺のもんだ! 0: ロビン:(N)その後、私たちの部隊が戦略的支柱となり戦線は拮抗。 ロビン:最終的に共倒れとなる形で、互いに軍を引く協定が立ち、戦いは幕を閉じた。 0: :(消耗しきった隊員達4人が地面に腰を下ろしたり、寝転がったりしている) ロビン:あー!終わったー! カーク:いやーまさかここまでやれるとはなあ、ウチの軍も捨てたもんじゃないな! ノア:まあ、特に得たもんはないがな。 ノア:やっぱりこんな無茶な作戦おっ立てる司令部はとっとと解体されちまえばいい。 ロビン:なんってことを!? ロビン:司令か(ん様は) カーク:《遮るように》司令官様より、もっと身近な推しができたんだろ、ほれすぐそこに。《イグニスを指差し》 イグニス:お? ロビン:え!?あっ!そ、そうなんですけど~……や~。 ロビン:こんなにすごい人と同じ部隊だなんて、照れちゃって……だからできるだけ考えないようにしたくて、あの、あのあの、あ。 カーク:だってさ、小隊長サマ。 イグニス:おいやめろって。 ノア:あー……おまえの夢をぶち壊すのも気が引けるんだが……こいつ所帯持ちだぞ。 ロビン:え!? ロビン:ガーン! ロビン:……うっ、ううっ……儚い、はかないい……恋は幻……。《ぱたんと倒れる》 カーク:あーあ。ほんと罪な男な、おまえ。 イグニス:え?なに、俺か?俺が悪いの?これ。 ロビン:《泣きながら》紫の薔薇の人ぉ……。 カーク:泣かせた。 ノア:泣かせたな。 イグニス:待てって!俺が悪いのって! ノア:嫁さんと子供置いてあんな無茶ばっかするんだ、悪い男には違いねえな。 イグニス:ええ~……こんだけ頑張ってこの罪悪感……世知辛えな~。 カーク:さてさて! カーク:まあなんにせよみんな無事だ!帰還するとしますか! イグニス:おお、ロビンも早く起きろ。 イグニス:帰りの馬車に乗り遅れるぞ~。 ロビン:うぅ~!《ガバリと起き上がり》なにがどうであれ、憧れは憧れです! ロビン:あなたみたいになれるように、私精進します! イグニス:はいはい……がんばってくれー。 ノア:へっ、いつになることやら。 ロビン:なんですか二人共!馬鹿にしてますね!? ロビン:やるっていったらやるんですから! ロビン:うおお、明日から闘技場で特訓ですよ~! カーク:ははは!早く行くぞ! 0: ロビン:(N)こうして、私たちの一つの戦いが幕を閉じた。 ロビン:今や大陸全土が戦火の中。 ロビン:危険やピンチはこの先何度だって訪れるだろう。 ロビン:それでも私は、この小隊がある限り、全てを乗り越えられる……そんな気がするんです。 :Fin.