台本概要

 279 views 

タイトル 『なやみのるつぼ』
作者名 やまさん  (@minimam1239)
ジャンル ラブストーリー
演者人数 2人用台本(男1、女1)
時間 30 分
台本使用規定 非商用利用時は連絡不要
説明 恋愛において、恋愛以上に大事な「関係性」と、恋愛以上に見えなくなってしまう「罪の均衡」を、コミカルに。

〈罪の均衡〉ネットエロイプ(マミ)=リアル出会い(シュンスケ)
〈関係性の均衡〉ネット活動(マミ)=リアルバンド活動(シュンスケ)

劇中、【アカペララップ】と【国会討論】、【インタビュー】など様々な幕外での進行があります。
どんなやり方でも大丈夫です!好きなように演じてもらえればそれが正解です!

※下記URLから「ボイスドラマ『なやみのるつぼ』が拝聴できます!ぜひ!」

https://www.youtube.com/watch?v=RBvPh89lyug&t=21s
(【なやみのるつぼ ボイスドラマ】で検索しても一番上に出てきます!)

 279 views 

キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
シュンスケ 251 24歳、フリーター、バンドマン、過去の恋愛経験人数3人、セックスフレンド経験4人。 黒髪、センター分け、173センチ、62キロ。 タバコ赤丸ソフト、好きな食べ物蒙古タンメン、色白、量産型顔。 日本大学経済学部経済学科卒。 奨学金毎月2万の返済。 アイフルで20万借り毎月5000円返済中。 インスタフォロワー100人程。 フェイスブックフォロワー80人程、 ツイッターフォロワー500人程。 最近ひろゆきの動画を見ており、相手を冷静に論破することがかっこいいと思ってる。 楽曲漁りが好き、海外のインディーズバンドを主に聴いている。 相手のことを考えているようで、本質は自分中心。自身は達観視していると思っている。 スレンダーな女性が好き。基本相手の選別は顔重視。性格は二の次。
マミ 253 22歳、ニート、ネットゲーム配信者、過去の恋愛経験人数18人(ネット恋愛含む)、 セックスフレンド経験1人(付き合う前のシュンスケ)。 茶髪、ボブ、154センチ、46キロ。 好きな食べ物セブンのグラタン、肌色普通、童顔。 東洋大学法学部企業法学科中退。 インスタフィロワー600人程。 フェイスブックフォロワー30人程。 ツイッターフォロワー2000人程度。 リストカット経験有り。映画やドラマでは泣かないがアニメや漫画では爆泣きする。 ニコニコ生放送主力時代からゲーム実況が好きで現在ミラティブとツイキャスで活動中。 相手のことを考えすぎて自分を見失うタイプ。 細マッチョが好き。自身にとっての細マッチョの定義は細くて筋肉が見えてればそれでいい。 あと顔重視。ニキビ面男子と体育会系を基本見下している。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
マミ:「・・・ねえ」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「シュンスケの好きな人さ・・・」 シュンスケ:「ああ、アイリさん?」 マミ:「うん・・・」 シュンスケ:「・・・ん?え、それが何?」 マミ:「いや・・・私とこんなことしてるの知ったら幻滅されない?」 シュンスケ:「ああ・・・いや、幻滅されるほど距離近くない」 マミ:「・・・そっか」 シュンスケん:「うん」 マミ:「・・・じゃあさ、もう私と付き合っちゃえば?」 シュンスケ:「・・・は?」 マミ:「いや、嘘うん・・・冗談・・・ごめん」 シュンスケ:「いいよ」 マミ:「え・・・?」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・え、違うの?」 マミ:「・・・あ、いやなんか・・・まあ、違くはない」 シュンスケ:「うん・・・それじゃあいいよ?」 マミ:「え、なんかそれムカつく」 シュンスケ:「は?」 マミ:「なんか私が告ったみたいじゃん」 シュンスケ:「いやそうじゃん」 マミ:「違うから」 シュンスケ:「え、何どっち?」 マミ:「いやもう、そういうんじゃないから」 シュンスケ:「意味わかんね」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「おいマミ!」 マミ:「っ!もういいじゃん!鬱陶しいなあ!」 シュンスケ:「おいやめろってお前ふざけんなよマジで!」 マミ:「はあはあはあはあ・・・」 シュンスケ:「お前が悪いんだろ!」 マミ:「はあはあ・・・うっさい」 シュンスケ:「嘘だろ・・・逆ギレにも程があんだろ」 マミ:「シュンスケが思ってるような人じゃないから!」 シュンスケ:「じゃあエロイプしても黙ってればいいの!?彼氏の俺が!?ふざけんなよ!」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・好きなのかよ、そいつのこと」 マミ:「そんなわけないって何度も言ってんじゃん!」 シュンスケ:「言ってるだけで本心はどうかわかんねえからな!?」 マミ:「シュンスケだって・・・!アイリって女と連絡とって会ってるんでしょ?」 シュンスケ:「は・・・?だから?」 マミ:「だから・・・同じじゃん」 シュンスケ:「・・・お前、まじで言ってんの?知らねえ男とエロイプしてるやつと、アイリさんとただ貸しスタジオのやり取りしてるだけが同じなの!?お前にはそう感じんの!?」 マミ:「ああもううっさい!マジでうっさい!黙れ死ね!」 シュンスケ:「だからお前マジで!それやめろって!」 マミ:「うっさい死ね!死ね・・・死ね!」 シュンスケ:「彼女、洗面台の奥深くに溜まってるゴミ」 マミ:「彼氏、ロータリーで喫煙者の足を横切るゴキブリ」 シュンスケ:「彼女、ネットの男とエロイプするゴミ」 マミ:「彼氏、本命を落とすつなぎで女を拾うゴキブリ」 シュンスケ:「彼女・・・嫌悪感の塊」 マミ:「彼氏・・・嫌悪感の塊」 シュンスケ:「『俺の場合』」 マミ:「いけるいけるいける」 シュンスケ:「ん・・・おはよ・・・今何時・・・?」 マミ:「誰か4−8(よんはち)持ってない?」 シュンスケ:「11時・・・ミスった早く起きすぎた」 マミ:「ほんと?ちょっとできれば欲しいかも」 シュンスケ:「(あくび)飯食お」 マミ:「ねえさっきの奴ら絶対談合(だんごう)してるでしょ。ね?」 シュンスケ:「あれ・・・マミ、ここにあったパスタ食った?」 マミ:「え、そこ安置?」 シュンスケ:「冷蔵庫に廃棄のパスタ置いといたんだけど」 マミ:「いや今いっちゃお、漁夫れる漁夫れる」 シュンスケ:「・・・おーい」 マミ:「キタキタキタナイスぅ〜、ごめんちょっとミュートするね・・・?何?」 シュンスケ:「食った?」 マミ:「何を?」 シュンスケ:「だから、ここに置いてたやつ」 マミ:「置いてた?」 シュンスケ:「パスタ、昨日持って帰ってきた廃棄の」 マミ:「ああ・・・え、それが何?」 シュンスケ:「いや・・・食ったのかなって」 マミ:「パスタ・・・ああごめん食べちゃった。駄目だった?」 シュンスケ:「ああいや別に・・・そっか・・・コンビニ行ってくるわ」 マミ:「ん・・・ごめんごめんお待たせえ〜・・・はにゃ?ああいやお兄ちゃん、うん」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「てかさっきの、漁夫る前の敵。あれ絶対弾抜けしてたよね・・・?だよね?」 シュンスケ:「コンビニ行くけど何かいる?」 マミ:「ちょっと待ってごめんね・・・ねえやめて、こういう時声出さないって約束したよね?」 シュンスケ:「ああ・・・」 マミ:「コンビニ行くんでしょ?」 シュンスケ:「・・・うん」 マミ:「私なんもいらないから・・・ごめんごめんお待たせぇ〜。ええホント?前の時も居たの?そのチーム」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「ごめんちょっと待ってね・・・シュンスケー、セブンでしょ?」 シュンスケ:「ああ」 マミ:「じゃあ小岩井のカフェオレ欲しい」 シュンスケ:「・・・ああ」 マミ:「ごめんごめ〜ん、お兄ちゃんがなんかうるさくて」 シュンスケ:「・・・やっぱコンビニ行かない、寝るわ」 マミ:「は・・・?ちょまだ始めないで、待ってて・・・ねえ、何それ」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「コンビニ行くんじゃないの?」 シュンスケ:「ああ、やっぱ行かない」 マミ:「え、何。怒ってんの?」 シュンスケ:「は?」 マミ:「パスタ、食べたの」 シュンスケ:「・・・パスタじゃねえよ(ボソッと)」 マミ:「え何?」 シュンスケ:「いや別になんでもない」 マミ:「何でもなかったらさ、その感じおかしくない?」 シュンスケ:「何その感じって」 マミ:「不貞腐れてる・・・別に変な感情とかないから、そういう繋がりなの今一緒にエペしてる人。大手の人なの、今のうちに媚び売っとかないと配信来てくれないから」 シュンスケ:「わかってるよ」 マミ:「わかってたらちょっとそこらへん気使ってよ」 シュンスケ:「はいはい」 マミ:「・・・ごめんね・・・シュンスケのこと大好きだよ?」 シュンスケ:「わかってるって」 マミ:「あ・・・笑った・・・ん・・・(フレンチキス音)」 シュンスケ:「ん・・・(フレンチキス音)」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「コンビニ行ってくる」 マミ:「うん」 シュンスケ:「なんだっけ、小岩井のやつだっけ」 マミ:「うんカフェオレ」 シュンスケ:「オッケ」 マミ:「ありがと」 シュンスケ:「おう」 マミ:「『私の場合』」 シュンスケ:「ああマジっすか・・・え今いないんすか?へえ・・・えでも、アイリさんだったら結構すぐできそうですけどね・・・ああいや別にそういう意味じゃないっすよ・・・うん。俺っすか?ああまあ同棲してますけど・・・いやぁ〜、うまくいってんすかねえわかんないっす・・・もし彼女がアイリさんみたいなタイプだったらすげえうまく行くと思います・・・あははは、すみません冗談っす・・・はい・・・いや冗談すよ冗談。俺そんなクズ男に見えます?」 マミ:「ただいま〜」 シュンスケ:「あ、すんませんちょっと待ってください・・・おかえり・・・ああはい、彼女です・・・え?ああ別に大丈夫ですけど・・・マミ」 マミ:「ん?」 シュンスケ:「アイリさんが挨拶したいって」 マミ:「え?」 シュンスケ:「あの・・・スタジオ貸してくれてる」 マミ:「ああ・・・いやいいよ」 シュンスケ:「いやいやいや、するって言ってるから」 マミ:「うん・・・」 シュンスケ:「ほい」 マミ:「もしもし変わりました・・・あ、はい。お世話になってます・・・はい。あ・・・はい。彼女、やってます・・・はい・・・はい。ありがとうございます・・・はい、ではぁ」 シュンスケ:「オッケ?」 マミ:「うん」 シュンスケ:「あ、変わりました・・・はい・・・え、マジすか?いやそんな事ないっすよ普通っすよ・・・ありがとうございます。じゃあまたお願いします・・・はい、ありがとうございます。はいお疲れ様でーす、はい」 シュンスケ:「よっし・・・おかえり」 マミ:「うん」 シュンスケ:「今日俺が風呂掃除か、めんどいな・・・マミ今日シャワーでいい?」 マミ:「駄目お風呂」 シュンスケ:「マジか・・・」 マミ:「てか何話してたの?」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「そんな事ないですよって・・・何話してたの?」 シュンスケ:「え、何、どゆこと?」 マミ:「私がアイリさんと話した後なんか喋ってたじゃん。あれ何?」 シュンスケ:「え・・・いや別に大したことじゃないよ」 マミ:「じゃあ言ってよ」 シュンスケ:「・・・いや、なんか・・・ラブラブだねって」 マミ:「ほんと?」 シュンスケ:「うん」 マミ:「私全然そんな感じでアイリさんと話してなかったのに?おかしくない?」 シュンスケ:「いや別になんか、あれだよ、社交辞令的な・・・ほんとにアイリさんも思って言ってるわけじゃないだろうし」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「え、どうしたの?」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「もしかして妬いてんの?」 マミ:「・・・うん。バンドは応援してるけど・・・なんか、アイリさんが事あるごとに関わってるから・・・」 シュンスケ:「はっは・・・マジで?」 マミ:「・・・うん」 シュンスケ:「・・・マミ」 マミ:「ん?」 シュンスケ:「(フレンチキス音)」 マミ:「ん・・・(フレンチキス音)」 シュンスケ:「もう昔みたいな感情アイリさんにないから、安心して」 マミ:「・・・うん」 シュンスケ:「ごめんね」 マミ:「うん」 シュンスケ:「お風呂、掃除したほうがいい?」 マミ:「うんん、シャワーでいい」 シュンスケ:「そっか、ありがと」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「『なやみのるつぼ』」 マミ:「グラタンチンするけど食べる?」 シュンスケ:「いやいいや」 マミ:「んー」 シュンスケ:「今日さ」 マミ:「ん?」 シュンスケ:「どう?」 マミ:「ああ・・・今日もちょっとキツイかも」 シュンスケ:「・・・ああ」 マミ:「ごめんね?」 シュンスケ:「ああいや別に、大丈夫大丈夫」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「明日シュンスケ予定ある・・・?」 シュンスケ:「え長くない?」 マミ:「え?」 シュンスケ:「3週間って、長えよな」 マミ:「え、何が?」 シュンスケ:「いや俺あんまわかってないけど、生理って数日くらいじゃねえの?」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「ここ3週間ずっとできてないじゃん」 マミ:「んん・・・なんかちょっと今回長いかも」 シュンスケ:「それさ、もしかして病気じゃね?」 マミ:「んん・・・病気とかじゃないと思うけど」 シュンスケ:「いや、え?そんな軽い感じなの?」 マミ:「まあ別にそんな体調悪くないし大丈夫かなって」 シュンスケ:「・・・ああ、そう」 マミ:「うん・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「え、本当?」 マミ:「本当だよ」 シュンスケ:「じゃあ病院いった方が良いって。そういうのって産婦人科?」 マミ:「いやいいよ」 シュンスケ:「何で、本当なんだろ?」 マミ:「体調悪くないから、大丈夫。お金もったいないし」 シュンスケ:「いや金の問題じゃないだろ。車出すから行こうぜ」 マミ:「予約しないと無理だからいいよ」 シュンスケ:「じゃあ明日にでもとった方が良いって」 マミ:「うん分かった。明日悪そうだったら予約するから」 シュンスケ:「じゃなくて!明日連絡するの、絶対」 マミ:「ええもう何?自分の体なんだから私が一番よく分かってんの。大丈夫だから」 シュンスケ:「だからそういう問題じゃなくて!」 マミ:「じゃあどういう問題なの!?シュンスケ普段そんなこと気にしたりしてないじゃん!」 シュンスケ:「疑ってんだよ!」 マミ:「は?」 シュンスケ:「嘘ついてる可能性もあんじゃん」 マミ:「・・・何それ」 シュンスケ:「いや俺もお前の周期とか把握してるからさ・・・結構辛い事だってことも知ってるし、だから気は使ってたんだけど・・・なんかお前、すげえ普通にしてるから」 マミ:「はあ、そういうもんなの・・・!複雑なの」 シュンスケ:「絶対嘘だろ」 マミ:「ねえ・・・流石に酷くない?ちょっとできないからって何?そこまで疑うの!?それって気使ってるって言わなくない!?」 シュンスケ:「は?」 マミ:「付き合う前から思ってたけど、やっぱなんも分かってない」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「自分勝手すぎ。そりゃ私のペースだってあるから」 シュンスケ:「じゃあそん時言えよ」 マミ:「何で?そんくらい汲み取ってよ!彼氏なんだから」 シュンスケ:「でた、彼氏だからとか関係ねえから!」 マミ:「あるよ!そこの気持ちの問題じゃんこういうのって!」 シュンスケ:「気持ちで全て解決しようとすんなよ!わかんねえもんはわかんねえんだよ!」 マミ:「Yo お前の腰振りまじ猿同然 懲りずに振るから応援 Hey Yo 相手の表情汲み取り上級者気取りが浮き彫り こっちにゃこっちのペースYou Know Say? 把握できない彼氏なんて無理 無理くり突っ込む相方殺し 吉本でも入れよ馬鹿野郎」 シュンスケ:「うるせえ・・・ うるせえ!男にセックスの技量疑うな お前こそどうなんだよ! 冗談じゃねえぜまったく発覚抹殺 これは錯覚か?  彼女に下手くそ言われる俺 悲しみに暮れる揺れる反れる俺の心 そもそもお前が言わなかったのが悪いんだよ!」 マミ:「はあ!?誰もあんたの話聞いてない 聞く耳すら持てない あんたのモテない理由ここで発覚 オクタゴン ホームラン王 私にとっては歩兵隊 あんたのバースも想定内 しらざあ言って聞かせやしょう 誰もが納得 審査結果を」 シュンスケ:「上手に韻踏むなお前・・・俺の元カノにはお前みたいなやついっぱい居たわ ゴリゴリくんなこのどぐされ女が この髪 ここの目 胸 ああもう全然いいわ言う事ねえわ やっぱお前可愛いわ もうだめだ」 マミ:「しゃあ!!」 シュンスケ:「可愛い・・・」 マミ:「はあ、はあ、はあ・・・」 シュンスケ:「はあ、はあ、はあ・・・疑ってごめん」 マミ:「はあ、はあ・・・本当だから」 シュンスケ:「でも・・・結構、傷ついた」 マミ:「だって・・・言わないとわかんないっていうから」 シュンスケ:「そうだけどさ・・・」 マミ:「もう寝る。疲れた」 シュンスケ:「明日、病院行けよ」 マミ:「だから・・・」 シュンスケ:「心配なのは・・・マジだから」 マミ:「・・・おやすみ」 シュンスケ:「あれ、グラタンは?」 マミ:「ああ・・・」 シュンスケ:「『なやみのるつぼ』」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「ただいま〜」 マミ:「あれ、テレビついてる?」 シュンスケ:「あ、ホントだ」 マミ:「ええまじ?」 シュンスケ:「お、しゃべくりじゃん。ああ消さないで見たいから」 マミ:「もうなんでよ・・・」 シュンスケ:「え、なんで消したの」 マミ:「ちょっと、最後に家出たのシュンスケだよね?」 シュンスケ:「ああごめん、消すの忘れてた」 マミ:「てか部屋の電気もつけっぱなしじゃん」 シュンスケ:「わり」 マミ:「ええ朝からずっと?も〜勿体無いじゃんちゃんとしてよ」 シュンスケ:「ごめんって・・・あ、そうだ、今日撮った写真送ってよ。インスタあげるから」 マミ:「シュンスケ・・・」 シュンスケ:「いやめっちゃ今日楽しかったわ」 マミ:「・・・ねえシュンスケ」 シュンスケ:「何」 マミ:「ちょっと聞いて?」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「今日さ、コウキくんとミクちゃんとダブルデートしたじゃん?」 シュンスケ:「うん、めっちゃ楽しかった」 マミ:「ふたりみてて思ったの。なんか・・・理想だなって」 シュンスケ:「え?」 マミ:「なんか私たちみたいに子供じゃないじゃん?」 シュンスケ:「は?どういうこと?」 マミ:「いや別にシュンスケのことは大好きだし、この関係がずっと続けば良いなって思ってるけど・・・なんか今日一日あのふたりと一緒にいて・・・見せつけられた感じがした」 シュンスケ:「え、わかんないんだけど。何を見せつけられたの?」 マミ:「だから・・・悔しかったの、なんか。大人っぽい2人の感じみて」 シュンスケ:「何それ・・・」 マミ:「できれば私もさ、大人っぽい恋愛したいから」 シュンスケ:「なんだよそれ、もういいよ早く写メちょうだい」 マミ:「ちょっと待って」 シュンスケ:「何?」 マミ:「あのふたり、絶対1日おいてインスタあげるタイプ」 シュンスケ:「は?」 マミ:「そういえば感出すために『昨日は楽しかった〜』って、次の日の昼に絶対出す」 シュンスケ:「何言ってんの?」 マミ:「だから私たちも今日帰ってきて、インスタとかそういうの忘れてました感出さないと」 シュンスケ:「なんだよそれ」 マミ:「明日の夜。うん、明日の夜が絶対良い」 シュンスケ:「ちょっと待ってめんどいって、早く出そうぜ」 マミ:「ダメ、絶対ダメ」 シュンスケ:「考えすぎだから。ってか俺バンドのメンバーに彼女と予定入れてるって事前に言っちゃったからさ。矛盾しちゃうじゃんださないと」 マミ:「それこそ考えすぎだから。バンドの人たちも別にそんな気にしてないよ」 シュンスケ:「だからそれなんだよ。コウキたちもそんなこと考えてないから」 マミ:「いやダメ、負けたくない」 シュンスケ:「なんだよそれめんどくせえ」 マミ:「明日あげる。それまで無視」 シュンスケ:「はあ?ラインとかは?今ミクちゃんとも連絡とってんだろ?」 マミ:「それも無視。ガン無視。明日返す」 シュンスケ:「いや意味わかんねえ。それ普通に失礼だから、俺ら今日ミクちゃんとは初めましてだったじゃん」 マミ:「だからこそ、舐められたくない」 シュンスケ:「おかしいだろそんなん」 マミ:「元はと言えばそう思ったのもシュンスケのせいなんだからね?」 シュンスケ:「は?」 マミ:「ふたりに私のこと紹介する時ネトゲの事言ったりさ」 シュンスケ:「何、嫌だったの?」 マミ:「嫌じゃないけど・・・私からしたらふたりとも始めましてなわけじゃん。そういううちうちの話題ってもっと関わってから普通する事ない?」 シュンスケ:「知らねえよ」 マミ:「たばこ休憩とか言って急に1人で喫煙所行きだすし」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「休憩って何?なんでシュンスケのタバコ吸う時間こっちが待たなきゃいけないの?」 シュンスケ:「しょうがないじゃん」 マミ:「しょうがなくないから、ああいう時は我慢してよ」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「あああとあれ、ボーリングの時」 シュンスケ:「もういいよ」 マミ:「その後のご飯代でいくら賭けてたか知らないけど、コウキ君に負けたからってあんな悔しがらないでよみっともない」 シュンスケ:「いいだろ別に・・・」 マミ:「子供っぽすぎるんだよシュンスケは」 シュンスケ:「お前だって人のこと言えんのかよ」 マミ:「は?」 シュンスケ:「はにゃってなんだよ」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「恥ずかしいんだよそういうネットスラングみたいなのリアルで使われると」 マミ:「いいじゃん別に」 シュンスケ:「よくねえって、もし俺がプンプンとか言ってたらキモがるだろ」 マミ:「うんキモい」 シュンスケ:「っ・・・だから、それなんだよ」 マミ:「私はキモくないじゃん」 シュンスケ:「いやそうだけど、リアルではにゃっていう女やばいだろ」 マミ:「やばくないし」 シュンスケ:「やばいって。俺だってお前のそういうとこ今日気になってたよ」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「別に家で言う分にはいいけど、外でそういうのはおかしいから」 マミ:「・・・どこで言ったって別におかしくないから」 シュンスケ:「おかしいよ」 マミ:「おかしくない!」 シュンスケ:「おかしいよ!」 マミ:「・・・おかしくないから」 シュンスケ:「はあ・・・まあお互いに気をつけようよ。俺も悪かったから」 マミ:「駄目・・・それだけは言わせて」 シュンスケ:「は?」 マミ:「はにゃだけは譲れない・・・」 シュンスケ:「何言ってんの?」 マミ:「ええこれより令和3年度、カップル各位政策委員会、合同審査会を始めたいと思います・・・カップル立憲民主党のマミです。ええこの度シュンスケ大臣は彼女の『はにゃ発言』に対して「おかしい」と仰いましたが、覚えてますか?」 シュンスケ:「ええ正しくは『外で言うのはおかしい』です」 マミ:「ええ世の中、カップルのあり方に関して敏感になっています。国民はそれをしっかりと理解しています。シュンスケ大臣はそれを煽るような発言をしたと思うのですが、それについてどうお考えですか?」 シュンスケ:「ええ煽ったという事実はありません。正確にはダブルデートでの彼女の発言の仕方に問題があったと私は考え言ったまでです・・・『はにゃ』に関して、これは流行り言葉でありまして正式な場所での言葉としては不適切なものだと私は考えています」 マミ:「そもそも『はにゃ』はお笑いタレントの丸山れいさんが発信したものであって、流行り言葉ではありますが、そこには十分な意味がこもっています。大臣の思い込みでそういった発言は慎むべきだと思います」 シュンスケ:「だから、そんなんどうでもいいです。外ではやめろっていう話をしてるんです」 マミ:「『はにゃ』はかわいい言葉ですよ!何を恥ずかしがってるんですか!?」 シュンスケ:「恥ずかしいだろ!彼女が外で『はにゃ』っつってたら!」 マミ:「可愛いって思えよ!可愛い私が言ってんだからさ!」 シュンスケ:「たとえマミが言っても恥ずいもんは恥ずいんだよ!」 マミ:「じゃあタバコやめてよ!」 シュンスケ:「は?」 マミ:「タバコ!やめてよ!」 シュンスケ:「何言ってんの」 マミ:「私にとっての『はにゃ』はシュンスケが毎日吸ってるタバコと一緒なの!」 シュンスケ:「・・・意味わかんね」 マミ:「・・・わかるでしょ。自分にとって手放せないもの」 シュンスケ:「わかんねえよ」 マミ:「シュンスケがタバコやめるなら私もやめる」 シュンスケ:「・・・なんでそうなんだよ」 マミ:「『はにゃ』は私のポリシーだから」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「どっち・・・やめるの?」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「どっちよ!」 シュンスケ:「・・・はにゃ?」 マミ:「キモ」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「あ、お疲れ様です。どうしました・・・?ああ・・・今音合わせ終わって帰る途中です・・・はい・・・はい・・・え、今からっすか・・・?ああいや全然、大丈夫っすけど・・・あ、飯行きます?いいすよ・・・はい。アイリさん今どこっすか?あ、わかりました。じゃあ行きまーす・・・(通話を切り)え・・・マジ?・・・(マミに通話)あマミ?ちょっと今日さ、今からスタジオのことで話すことになったからさ・・・うん、ごめん。ん・・・?ああ、うん、そう・・・いや普通に他のメンバーもいるよ・・・夜中には帰るから先食ってて・・・うん、じゃあね(通話を切り)・・・よっしゃ」 マミ:「『なやみの』」 シュンスケ:「『るつぼ』」 マミ:「今日シュンスケ遅いかな・・・(通話に出る)シュンスケ?どしたん・・・?え・・・?いや作ってるんだけど・・・え、アイリさん・・・?ふたりで話すの・・・?そっか・・・分かった。うん、じゃあね・・・(通話を切り)は?まじで?」 シュンスケ:「『なやみ』」 マミ:「『の』」 シュンスケ:「『るつぼ』」 マミ:「カナたん?お疲れ〜どした〜ん・・・?ん?今夜?ん〜予定あったんだけど無くなっちゃったからエペできるよ〜・・・はにゃ?エペじゃないの・・・?え・・・?」 シュンスケ:「『なやみのるつぼ』」 マミ:「シュンスケさんはバンド活動してて、彼女のマミさんはネット活動・・・お互いそこは干渉しない感じなんですか?」 シュンスケ:「まあ、そうっすね・・・干渉しないっていうか、応援してるっていうか・・・まあ、そんな感じっす」 マミ:「なるほど・・・それでも現状は、その事件がきっかけでこういったことになってしまったと」 シュンスケ:「はい・・・でもあいつが悪くないすか?知らんネットの男とエロイプとか、まじでないと思うんすよ」 マミ:「確かに」 シュンスケ:「問い詰めたら逆ギレして皿投げつけてきたんですよ?意味わかんないっすよね?あいつまじでなんなん・・・」 マミ:「でも・・・別れてはいないんですよね?」 シュンスケ:「・・・まあ・・・今はまだ」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「マミさんは、どうしてああいうことをしたんですか?」 マミ:「・・・別に・・・ちょっとむかついてたから」 シュンスケ:「それは、一緒に食べるお鍋の予定をドタキャンしたからですか?」 マミ:「ていうか、どうせ嘘だから」 シュンスケ:「それは、どういう・・・」 マミ:「アイリってやつと絶対なんかある。バンドメンバーの人も居るとか言ってたけど・・・どうせ嘘。ふたりでご飯でも行ってたんじゃない?」 シュンスケ:「シュンスケさんのこと、嫌いになりました?」 マミ:「・・・まあ・・・なった・・・ちょっとだけ」 シュンスケ:「はあはあはあ・・・」 マミ:「はあはあはあ・・・」 シュンスケ:「はあ・・・はあ・・・おかしいだろ」 マミ:「シュンスケだって悪い・・・」 シュンスケ:「はあ?」 マミ:「どうせアイリさんとふたりでご飯でも行ってたんでしょ!?」 シュンスケ:「んなわけねえじゃん!」 マミ:「じゃあ今バンドの人に連絡してよ!」 シュンスケ:「何でだよめんどくせえ」 マミ:「いいから早くしてよ!みんなで打ち合わせしたんでしょ!?簡単じゃん!」 シュンスケ:「もういいよ・・・」 マミ:「絶対嘘」 シュンスケ:「嘘じゃねえよ!」 マミ:「じゃあ分かった!DM片っ端から送る。あの人達のインスタ知ってるから。アイリさんにも送る。ひとりでも違う返答だったら許さない・・・シュンスケ今携帯触ったら嘘だってことだからね!」 シュンスケ:「どした?マミ。なんか、熱くなってけど、別にいいよ、エロイプとか。週3くらいでなら俺も、大丈夫。うん、見るしな俺だってAVとか」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「下手?」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「・・・ふたりだったの?」 シュンスケ:「・・・うん・・・ごめん」 マミ:「したの?」 シュンスケ:「いやそれは、してないマジで・・・飯食っただけ」 マミ:「信じていい?」 シュンスケ:「うん」 マミ:「じゃあ・・・おあいこ」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「なかったことにしてあげる」 シュンスケ:「え、でも・・・そっちはエロイプしてんだよ?」 マミ:「私は声だけでそういうことして、シュンスケはリアルで顔合わせてご飯食べて・・・ほら、均等じゃん」 シュンスケ:「ん?え・・・でも、エロいことしてるわけじゃん」 マミ:「リアルとネット・・・重さが違うから」 シュンスケ:「・・・重さ?」 マミ:「早く鍋食って寝ろ」 シュンスケ:「・・・いや、飯・・・食ってきたから」 マミ:「食って寝ろ」 シュンスケ:「いや、だから・・・」 マミ:「食え」 シュンスケ:「・・・はい」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「はあ、はあ、はあ・・・」 マミ:「ん・・・はあ・・・はあ・・・」 シュンスケ:「はあ・・・すげえよかった」 マミ:「ぷっ」 シュンスケ:「何?」 マミ:「それ・・・いつも聞くけど、シュンスケが言うとめっちゃ面白い」 シュンスケ:「はあ?なんで」 マミ:「だってシュンスケ、全然汗かいてないんだもん」 シュンスケ:「ああ俺あんまかかないんだよ」 マミ:「汗だくで言うならわかるけど、そんな乾き切った体で言われても・・・説得力ない」 シュンスケ:「なんだよそれ、別にいいだろ」 マミ:「まあ、全然いいんだけど」 シュンスケ:「てか・・・俺が言うとって、どゆこと?」 マミ:「え?」 シュンスケ:「もしかしてお前ぇ〜浮気してんじゃないだろうな〜?」 マミ:「ちょっとやめてよ、してるわけないじゃん」 シュンスケ:「ははは、許さねえぞぉ」 マミ:「マジでやめてマジでやめて!脇は死ぬ!脇は死ぬ!」 シュンスケ:「怒ったかんな〜許さないかんな〜」 マミ:「出た橋本環奈!つまんねえ〜!」 シュンスケ:「おいお主、我天下の環奈様ぞ?許さぬ」 マミ:「ちょっとダメ!マジダメ!ダメダメダメ!死ぬ死ぬ死ぬ!」 シュンスケ:「ははは」 マミ:「『なやみ』」 シュンスケ:「『るつぼ』」 マミ:「・・・なんで・・・」 シュンスケ:「ごめん」 マミ:「おかしいでしょ」 シュンスケ:「・・・ごめん」 マミ:「ごめんじゃないって・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「シュンスケの嘘つき」 シュンスケ:「・・・ごめん」 マミ:「だから!それやめて!」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「アイリさんにたぶらかされてるだけだって・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「アイリって女は!シュンスケのこと何も知らないじゃん!」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「馬鹿で!ノロマで!自分のことしか考えてないし、すぐタバコ吸いに行くし、すぐ嫉妬するし・・・!普通に嘘つくし!すぐかっこいいこと言って誤魔化すし・・・ずるい奴なの・・・」 シュンスケ:「・・・今週中にはでてく・・・ほんとごめん」 マミ:「・・・結婚とか・・・どうせできないから、シュンスケなんか」 シュンスケ:「今回は・・・本気だから」 マミ:「・・・うっざ・・・」 シュンスケ:「『数年後』」 マミ:「『数年後』」 シュンスケ:「よし、じゃあ行ってくる・・・おおユウキも学校頑張れよ。帰ったら一緒にお風呂入ろうな。またポケモンクイズやろうか・・・ははは・・・ああ・・・アイリも、愛してるよ・・・じゃあ行ってきます、はーい」 マミ:「『数年後』」 シュンスケ:「『数年後』」 マミ:「よっしゃよっしゃきたぁチャンピオーン・・・!いやさすがカナたんうますぎ。野良の人も天才じゃん・・・うん・・・そろそろ終わる?え、個通・・・?んん・・・どうしよっかなぁカナたんいつもエロイプに持ってくじゃん・・・えええ、まあ良いけど・・・あ、ちょっと待ってね・・・(通話がかかってくる)うっそ・・・ん?あ、ごめんちょっと電話来たわ・・・またしよ、じゃね・・・(通話をとる)ひさし、ぶり・・・どしたん・・・え・・・まじ・・・?結婚したんでしょ・・・?は・・・?いやいやいやいや・・・あんな振り方しておいてなんなのそれ・・・はぁ?いやない、ないって・・・おかしいじゃん。そんなんしたら不倫になっちゃうって・・・彼氏・・・?いやいないけど・・・もおー、結局私の言った通りじゃん・・・いいよ・・・まだここに住んでるから、来て?」 シュンスケ:「彼女、洗面台の奥深くに溜まってるゴミ」 マミ:「彼氏、ロータリーで喫煙者の足を横切るゴキブリ」 シュンスケ:「彼女、ネットの男とエロイプするゴミ」 マミ:「彼氏、本命を落とすつなぎで女を拾うゴキブリ」 シュンスケ:「彼女・・・過去の人」 マミ:「彼氏・・・過去の人」 シュンスケ:「彼女・・・大好きだった人」 マミ:「彼氏・・・大好きな人」 シュンスケ:「なやみのるつぼ」 マミ:「なやみのるつぼ」

マミ:「・・・ねえ」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「シュンスケの好きな人さ・・・」 シュンスケ:「ああ、アイリさん?」 マミ:「うん・・・」 シュンスケ:「・・・ん?え、それが何?」 マミ:「いや・・・私とこんなことしてるの知ったら幻滅されない?」 シュンスケ:「ああ・・・いや、幻滅されるほど距離近くない」 マミ:「・・・そっか」 シュンスケん:「うん」 マミ:「・・・じゃあさ、もう私と付き合っちゃえば?」 シュンスケ:「・・・は?」 マミ:「いや、嘘うん・・・冗談・・・ごめん」 シュンスケ:「いいよ」 マミ:「え・・・?」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・え、違うの?」 マミ:「・・・あ、いやなんか・・・まあ、違くはない」 シュンスケ:「うん・・・それじゃあいいよ?」 マミ:「え、なんかそれムカつく」 シュンスケ:「は?」 マミ:「なんか私が告ったみたいじゃん」 シュンスケ:「いやそうじゃん」 マミ:「違うから」 シュンスケ:「え、何どっち?」 マミ:「いやもう、そういうんじゃないから」 シュンスケ:「意味わかんね」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「おいマミ!」 マミ:「っ!もういいじゃん!鬱陶しいなあ!」 シュンスケ:「おいやめろってお前ふざけんなよマジで!」 マミ:「はあはあはあはあ・・・」 シュンスケ:「お前が悪いんだろ!」 マミ:「はあはあ・・・うっさい」 シュンスケ:「嘘だろ・・・逆ギレにも程があんだろ」 マミ:「シュンスケが思ってるような人じゃないから!」 シュンスケ:「じゃあエロイプしても黙ってればいいの!?彼氏の俺が!?ふざけんなよ!」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・好きなのかよ、そいつのこと」 マミ:「そんなわけないって何度も言ってんじゃん!」 シュンスケ:「言ってるだけで本心はどうかわかんねえからな!?」 マミ:「シュンスケだって・・・!アイリって女と連絡とって会ってるんでしょ?」 シュンスケ:「は・・・?だから?」 マミ:「だから・・・同じじゃん」 シュンスケ:「・・・お前、まじで言ってんの?知らねえ男とエロイプしてるやつと、アイリさんとただ貸しスタジオのやり取りしてるだけが同じなの!?お前にはそう感じんの!?」 マミ:「ああもううっさい!マジでうっさい!黙れ死ね!」 シュンスケ:「だからお前マジで!それやめろって!」 マミ:「うっさい死ね!死ね・・・死ね!」 シュンスケ:「彼女、洗面台の奥深くに溜まってるゴミ」 マミ:「彼氏、ロータリーで喫煙者の足を横切るゴキブリ」 シュンスケ:「彼女、ネットの男とエロイプするゴミ」 マミ:「彼氏、本命を落とすつなぎで女を拾うゴキブリ」 シュンスケ:「彼女・・・嫌悪感の塊」 マミ:「彼氏・・・嫌悪感の塊」 シュンスケ:「『俺の場合』」 マミ:「いけるいけるいける」 シュンスケ:「ん・・・おはよ・・・今何時・・・?」 マミ:「誰か4−8(よんはち)持ってない?」 シュンスケ:「11時・・・ミスった早く起きすぎた」 マミ:「ほんと?ちょっとできれば欲しいかも」 シュンスケ:「(あくび)飯食お」 マミ:「ねえさっきの奴ら絶対談合(だんごう)してるでしょ。ね?」 シュンスケ:「あれ・・・マミ、ここにあったパスタ食った?」 マミ:「え、そこ安置?」 シュンスケ:「冷蔵庫に廃棄のパスタ置いといたんだけど」 マミ:「いや今いっちゃお、漁夫れる漁夫れる」 シュンスケ:「・・・おーい」 マミ:「キタキタキタナイスぅ〜、ごめんちょっとミュートするね・・・?何?」 シュンスケ:「食った?」 マミ:「何を?」 シュンスケ:「だから、ここに置いてたやつ」 マミ:「置いてた?」 シュンスケ:「パスタ、昨日持って帰ってきた廃棄の」 マミ:「ああ・・・え、それが何?」 シュンスケ:「いや・・・食ったのかなって」 マミ:「パスタ・・・ああごめん食べちゃった。駄目だった?」 シュンスケ:「ああいや別に・・・そっか・・・コンビニ行ってくるわ」 マミ:「ん・・・ごめんごめんお待たせえ〜・・・はにゃ?ああいやお兄ちゃん、うん」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「てかさっきの、漁夫る前の敵。あれ絶対弾抜けしてたよね・・・?だよね?」 シュンスケ:「コンビニ行くけど何かいる?」 マミ:「ちょっと待ってごめんね・・・ねえやめて、こういう時声出さないって約束したよね?」 シュンスケ:「ああ・・・」 マミ:「コンビニ行くんでしょ?」 シュンスケ:「・・・うん」 マミ:「私なんもいらないから・・・ごめんごめんお待たせぇ〜。ええホント?前の時も居たの?そのチーム」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「ごめんちょっと待ってね・・・シュンスケー、セブンでしょ?」 シュンスケ:「ああ」 マミ:「じゃあ小岩井のカフェオレ欲しい」 シュンスケ:「・・・ああ」 マミ:「ごめんごめ〜ん、お兄ちゃんがなんかうるさくて」 シュンスケ:「・・・やっぱコンビニ行かない、寝るわ」 マミ:「は・・・?ちょまだ始めないで、待ってて・・・ねえ、何それ」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「コンビニ行くんじゃないの?」 シュンスケ:「ああ、やっぱ行かない」 マミ:「え、何。怒ってんの?」 シュンスケ:「は?」 マミ:「パスタ、食べたの」 シュンスケ:「・・・パスタじゃねえよ(ボソッと)」 マミ:「え何?」 シュンスケ:「いや別になんでもない」 マミ:「何でもなかったらさ、その感じおかしくない?」 シュンスケ:「何その感じって」 マミ:「不貞腐れてる・・・別に変な感情とかないから、そういう繋がりなの今一緒にエペしてる人。大手の人なの、今のうちに媚び売っとかないと配信来てくれないから」 シュンスケ:「わかってるよ」 マミ:「わかってたらちょっとそこらへん気使ってよ」 シュンスケ:「はいはい」 マミ:「・・・ごめんね・・・シュンスケのこと大好きだよ?」 シュンスケ:「わかってるって」 マミ:「あ・・・笑った・・・ん・・・(フレンチキス音)」 シュンスケ:「ん・・・(フレンチキス音)」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「コンビニ行ってくる」 マミ:「うん」 シュンスケ:「なんだっけ、小岩井のやつだっけ」 マミ:「うんカフェオレ」 シュンスケ:「オッケ」 マミ:「ありがと」 シュンスケ:「おう」 マミ:「『私の場合』」 シュンスケ:「ああマジっすか・・・え今いないんすか?へえ・・・えでも、アイリさんだったら結構すぐできそうですけどね・・・ああいや別にそういう意味じゃないっすよ・・・うん。俺っすか?ああまあ同棲してますけど・・・いやぁ〜、うまくいってんすかねえわかんないっす・・・もし彼女がアイリさんみたいなタイプだったらすげえうまく行くと思います・・・あははは、すみません冗談っす・・・はい・・・いや冗談すよ冗談。俺そんなクズ男に見えます?」 マミ:「ただいま〜」 シュンスケ:「あ、すんませんちょっと待ってください・・・おかえり・・・ああはい、彼女です・・・え?ああ別に大丈夫ですけど・・・マミ」 マミ:「ん?」 シュンスケ:「アイリさんが挨拶したいって」 マミ:「え?」 シュンスケ:「あの・・・スタジオ貸してくれてる」 マミ:「ああ・・・いやいいよ」 シュンスケ:「いやいやいや、するって言ってるから」 マミ:「うん・・・」 シュンスケ:「ほい」 マミ:「もしもし変わりました・・・あ、はい。お世話になってます・・・はい。あ・・・はい。彼女、やってます・・・はい・・・はい。ありがとうございます・・・はい、ではぁ」 シュンスケ:「オッケ?」 マミ:「うん」 シュンスケ:「あ、変わりました・・・はい・・・え、マジすか?いやそんな事ないっすよ普通っすよ・・・ありがとうございます。じゃあまたお願いします・・・はい、ありがとうございます。はいお疲れ様でーす、はい」 シュンスケ:「よっし・・・おかえり」 マミ:「うん」 シュンスケ:「今日俺が風呂掃除か、めんどいな・・・マミ今日シャワーでいい?」 マミ:「駄目お風呂」 シュンスケ:「マジか・・・」 マミ:「てか何話してたの?」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「そんな事ないですよって・・・何話してたの?」 シュンスケ:「え、何、どゆこと?」 マミ:「私がアイリさんと話した後なんか喋ってたじゃん。あれ何?」 シュンスケ:「え・・・いや別に大したことじゃないよ」 マミ:「じゃあ言ってよ」 シュンスケ:「・・・いや、なんか・・・ラブラブだねって」 マミ:「ほんと?」 シュンスケ:「うん」 マミ:「私全然そんな感じでアイリさんと話してなかったのに?おかしくない?」 シュンスケ:「いや別になんか、あれだよ、社交辞令的な・・・ほんとにアイリさんも思って言ってるわけじゃないだろうし」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「え、どうしたの?」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「もしかして妬いてんの?」 マミ:「・・・うん。バンドは応援してるけど・・・なんか、アイリさんが事あるごとに関わってるから・・・」 シュンスケ:「はっは・・・マジで?」 マミ:「・・・うん」 シュンスケ:「・・・マミ」 マミ:「ん?」 シュンスケ:「(フレンチキス音)」 マミ:「ん・・・(フレンチキス音)」 シュンスケ:「もう昔みたいな感情アイリさんにないから、安心して」 マミ:「・・・うん」 シュンスケ:「ごめんね」 マミ:「うん」 シュンスケ:「お風呂、掃除したほうがいい?」 マミ:「うんん、シャワーでいい」 シュンスケ:「そっか、ありがと」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「『なやみのるつぼ』」 マミ:「グラタンチンするけど食べる?」 シュンスケ:「いやいいや」 マミ:「んー」 シュンスケ:「今日さ」 マミ:「ん?」 シュンスケ:「どう?」 マミ:「ああ・・・今日もちょっとキツイかも」 シュンスケ:「・・・ああ」 マミ:「ごめんね?」 シュンスケ:「ああいや別に、大丈夫大丈夫」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「明日シュンスケ予定ある・・・?」 シュンスケ:「え長くない?」 マミ:「え?」 シュンスケ:「3週間って、長えよな」 マミ:「え、何が?」 シュンスケ:「いや俺あんまわかってないけど、生理って数日くらいじゃねえの?」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「ここ3週間ずっとできてないじゃん」 マミ:「んん・・・なんかちょっと今回長いかも」 シュンスケ:「それさ、もしかして病気じゃね?」 マミ:「んん・・・病気とかじゃないと思うけど」 シュンスケ:「いや、え?そんな軽い感じなの?」 マミ:「まあ別にそんな体調悪くないし大丈夫かなって」 シュンスケ:「・・・ああ、そう」 マミ:「うん・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「え、本当?」 マミ:「本当だよ」 シュンスケ:「じゃあ病院いった方が良いって。そういうのって産婦人科?」 マミ:「いやいいよ」 シュンスケ:「何で、本当なんだろ?」 マミ:「体調悪くないから、大丈夫。お金もったいないし」 シュンスケ:「いや金の問題じゃないだろ。車出すから行こうぜ」 マミ:「予約しないと無理だからいいよ」 シュンスケ:「じゃあ明日にでもとった方が良いって」 マミ:「うん分かった。明日悪そうだったら予約するから」 シュンスケ:「じゃなくて!明日連絡するの、絶対」 マミ:「ええもう何?自分の体なんだから私が一番よく分かってんの。大丈夫だから」 シュンスケ:「だからそういう問題じゃなくて!」 マミ:「じゃあどういう問題なの!?シュンスケ普段そんなこと気にしたりしてないじゃん!」 シュンスケ:「疑ってんだよ!」 マミ:「は?」 シュンスケ:「嘘ついてる可能性もあんじゃん」 マミ:「・・・何それ」 シュンスケ:「いや俺もお前の周期とか把握してるからさ・・・結構辛い事だってことも知ってるし、だから気は使ってたんだけど・・・なんかお前、すげえ普通にしてるから」 マミ:「はあ、そういうもんなの・・・!複雑なの」 シュンスケ:「絶対嘘だろ」 マミ:「ねえ・・・流石に酷くない?ちょっとできないからって何?そこまで疑うの!?それって気使ってるって言わなくない!?」 シュンスケ:「は?」 マミ:「付き合う前から思ってたけど、やっぱなんも分かってない」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「自分勝手すぎ。そりゃ私のペースだってあるから」 シュンスケ:「じゃあそん時言えよ」 マミ:「何で?そんくらい汲み取ってよ!彼氏なんだから」 シュンスケ:「でた、彼氏だからとか関係ねえから!」 マミ:「あるよ!そこの気持ちの問題じゃんこういうのって!」 シュンスケ:「気持ちで全て解決しようとすんなよ!わかんねえもんはわかんねえんだよ!」 マミ:「Yo お前の腰振りまじ猿同然 懲りずに振るから応援 Hey Yo 相手の表情汲み取り上級者気取りが浮き彫り こっちにゃこっちのペースYou Know Say? 把握できない彼氏なんて無理 無理くり突っ込む相方殺し 吉本でも入れよ馬鹿野郎」 シュンスケ:「うるせえ・・・ うるせえ!男にセックスの技量疑うな お前こそどうなんだよ! 冗談じゃねえぜまったく発覚抹殺 これは錯覚か?  彼女に下手くそ言われる俺 悲しみに暮れる揺れる反れる俺の心 そもそもお前が言わなかったのが悪いんだよ!」 マミ:「はあ!?誰もあんたの話聞いてない 聞く耳すら持てない あんたのモテない理由ここで発覚 オクタゴン ホームラン王 私にとっては歩兵隊 あんたのバースも想定内 しらざあ言って聞かせやしょう 誰もが納得 審査結果を」 シュンスケ:「上手に韻踏むなお前・・・俺の元カノにはお前みたいなやついっぱい居たわ ゴリゴリくんなこのどぐされ女が この髪 ここの目 胸 ああもう全然いいわ言う事ねえわ やっぱお前可愛いわ もうだめだ」 マミ:「しゃあ!!」 シュンスケ:「可愛い・・・」 マミ:「はあ、はあ、はあ・・・」 シュンスケ:「はあ、はあ、はあ・・・疑ってごめん」 マミ:「はあ、はあ・・・本当だから」 シュンスケ:「でも・・・結構、傷ついた」 マミ:「だって・・・言わないとわかんないっていうから」 シュンスケ:「そうだけどさ・・・」 マミ:「もう寝る。疲れた」 シュンスケ:「明日、病院行けよ」 マミ:「だから・・・」 シュンスケ:「心配なのは・・・マジだから」 マミ:「・・・おやすみ」 シュンスケ:「あれ、グラタンは?」 マミ:「ああ・・・」 シュンスケ:「『なやみのるつぼ』」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「ただいま〜」 マミ:「あれ、テレビついてる?」 シュンスケ:「あ、ホントだ」 マミ:「ええまじ?」 シュンスケ:「お、しゃべくりじゃん。ああ消さないで見たいから」 マミ:「もうなんでよ・・・」 シュンスケ:「え、なんで消したの」 マミ:「ちょっと、最後に家出たのシュンスケだよね?」 シュンスケ:「ああごめん、消すの忘れてた」 マミ:「てか部屋の電気もつけっぱなしじゃん」 シュンスケ:「わり」 マミ:「ええ朝からずっと?も〜勿体無いじゃんちゃんとしてよ」 シュンスケ:「ごめんって・・・あ、そうだ、今日撮った写真送ってよ。インスタあげるから」 マミ:「シュンスケ・・・」 シュンスケ:「いやめっちゃ今日楽しかったわ」 マミ:「・・・ねえシュンスケ」 シュンスケ:「何」 マミ:「ちょっと聞いて?」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「今日さ、コウキくんとミクちゃんとダブルデートしたじゃん?」 シュンスケ:「うん、めっちゃ楽しかった」 マミ:「ふたりみてて思ったの。なんか・・・理想だなって」 シュンスケ:「え?」 マミ:「なんか私たちみたいに子供じゃないじゃん?」 シュンスケ:「は?どういうこと?」 マミ:「いや別にシュンスケのことは大好きだし、この関係がずっと続けば良いなって思ってるけど・・・なんか今日一日あのふたりと一緒にいて・・・見せつけられた感じがした」 シュンスケ:「え、わかんないんだけど。何を見せつけられたの?」 マミ:「だから・・・悔しかったの、なんか。大人っぽい2人の感じみて」 シュンスケ:「何それ・・・」 マミ:「できれば私もさ、大人っぽい恋愛したいから」 シュンスケ:「なんだよそれ、もういいよ早く写メちょうだい」 マミ:「ちょっと待って」 シュンスケ:「何?」 マミ:「あのふたり、絶対1日おいてインスタあげるタイプ」 シュンスケ:「は?」 マミ:「そういえば感出すために『昨日は楽しかった〜』って、次の日の昼に絶対出す」 シュンスケ:「何言ってんの?」 マミ:「だから私たちも今日帰ってきて、インスタとかそういうの忘れてました感出さないと」 シュンスケ:「なんだよそれ」 マミ:「明日の夜。うん、明日の夜が絶対良い」 シュンスケ:「ちょっと待ってめんどいって、早く出そうぜ」 マミ:「ダメ、絶対ダメ」 シュンスケ:「考えすぎだから。ってか俺バンドのメンバーに彼女と予定入れてるって事前に言っちゃったからさ。矛盾しちゃうじゃんださないと」 マミ:「それこそ考えすぎだから。バンドの人たちも別にそんな気にしてないよ」 シュンスケ:「だからそれなんだよ。コウキたちもそんなこと考えてないから」 マミ:「いやダメ、負けたくない」 シュンスケ:「なんだよそれめんどくせえ」 マミ:「明日あげる。それまで無視」 シュンスケ:「はあ?ラインとかは?今ミクちゃんとも連絡とってんだろ?」 マミ:「それも無視。ガン無視。明日返す」 シュンスケ:「いや意味わかんねえ。それ普通に失礼だから、俺ら今日ミクちゃんとは初めましてだったじゃん」 マミ:「だからこそ、舐められたくない」 シュンスケ:「おかしいだろそんなん」 マミ:「元はと言えばそう思ったのもシュンスケのせいなんだからね?」 シュンスケ:「は?」 マミ:「ふたりに私のこと紹介する時ネトゲの事言ったりさ」 シュンスケ:「何、嫌だったの?」 マミ:「嫌じゃないけど・・・私からしたらふたりとも始めましてなわけじゃん。そういううちうちの話題ってもっと関わってから普通する事ない?」 シュンスケ:「知らねえよ」 マミ:「たばこ休憩とか言って急に1人で喫煙所行きだすし」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「休憩って何?なんでシュンスケのタバコ吸う時間こっちが待たなきゃいけないの?」 シュンスケ:「しょうがないじゃん」 マミ:「しょうがなくないから、ああいう時は我慢してよ」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「あああとあれ、ボーリングの時」 シュンスケ:「もういいよ」 マミ:「その後のご飯代でいくら賭けてたか知らないけど、コウキ君に負けたからってあんな悔しがらないでよみっともない」 シュンスケ:「いいだろ別に・・・」 マミ:「子供っぽすぎるんだよシュンスケは」 シュンスケ:「お前だって人のこと言えんのかよ」 マミ:「は?」 シュンスケ:「はにゃってなんだよ」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「恥ずかしいんだよそういうネットスラングみたいなのリアルで使われると」 マミ:「いいじゃん別に」 シュンスケ:「よくねえって、もし俺がプンプンとか言ってたらキモがるだろ」 マミ:「うんキモい」 シュンスケ:「っ・・・だから、それなんだよ」 マミ:「私はキモくないじゃん」 シュンスケ:「いやそうだけど、リアルではにゃっていう女やばいだろ」 マミ:「やばくないし」 シュンスケ:「やばいって。俺だってお前のそういうとこ今日気になってたよ」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「別に家で言う分にはいいけど、外でそういうのはおかしいから」 マミ:「・・・どこで言ったって別におかしくないから」 シュンスケ:「おかしいよ」 マミ:「おかしくない!」 シュンスケ:「おかしいよ!」 マミ:「・・・おかしくないから」 シュンスケ:「はあ・・・まあお互いに気をつけようよ。俺も悪かったから」 マミ:「駄目・・・それだけは言わせて」 シュンスケ:「は?」 マミ:「はにゃだけは譲れない・・・」 シュンスケ:「何言ってんの?」 マミ:「ええこれより令和3年度、カップル各位政策委員会、合同審査会を始めたいと思います・・・カップル立憲民主党のマミです。ええこの度シュンスケ大臣は彼女の『はにゃ発言』に対して「おかしい」と仰いましたが、覚えてますか?」 シュンスケ:「ええ正しくは『外で言うのはおかしい』です」 マミ:「ええ世の中、カップルのあり方に関して敏感になっています。国民はそれをしっかりと理解しています。シュンスケ大臣はそれを煽るような発言をしたと思うのですが、それについてどうお考えですか?」 シュンスケ:「ええ煽ったという事実はありません。正確にはダブルデートでの彼女の発言の仕方に問題があったと私は考え言ったまでです・・・『はにゃ』に関して、これは流行り言葉でありまして正式な場所での言葉としては不適切なものだと私は考えています」 マミ:「そもそも『はにゃ』はお笑いタレントの丸山れいさんが発信したものであって、流行り言葉ではありますが、そこには十分な意味がこもっています。大臣の思い込みでそういった発言は慎むべきだと思います」 シュンスケ:「だから、そんなんどうでもいいです。外ではやめろっていう話をしてるんです」 マミ:「『はにゃ』はかわいい言葉ですよ!何を恥ずかしがってるんですか!?」 シュンスケ:「恥ずかしいだろ!彼女が外で『はにゃ』っつってたら!」 マミ:「可愛いって思えよ!可愛い私が言ってんだからさ!」 シュンスケ:「たとえマミが言っても恥ずいもんは恥ずいんだよ!」 マミ:「じゃあタバコやめてよ!」 シュンスケ:「は?」 マミ:「タバコ!やめてよ!」 シュンスケ:「何言ってんの」 マミ:「私にとっての『はにゃ』はシュンスケが毎日吸ってるタバコと一緒なの!」 シュンスケ:「・・・意味わかんね」 マミ:「・・・わかるでしょ。自分にとって手放せないもの」 シュンスケ:「わかんねえよ」 マミ:「シュンスケがタバコやめるなら私もやめる」 シュンスケ:「・・・なんでそうなんだよ」 マミ:「『はにゃ』は私のポリシーだから」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「どっち・・・やめるの?」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「どっちよ!」 シュンスケ:「・・・はにゃ?」 マミ:「キモ」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「あ、お疲れ様です。どうしました・・・?ああ・・・今音合わせ終わって帰る途中です・・・はい・・・はい・・・え、今からっすか・・・?ああいや全然、大丈夫っすけど・・・あ、飯行きます?いいすよ・・・はい。アイリさん今どこっすか?あ、わかりました。じゃあ行きまーす・・・(通話を切り)え・・・マジ?・・・(マミに通話)あマミ?ちょっと今日さ、今からスタジオのことで話すことになったからさ・・・うん、ごめん。ん・・・?ああ、うん、そう・・・いや普通に他のメンバーもいるよ・・・夜中には帰るから先食ってて・・・うん、じゃあね(通話を切り)・・・よっしゃ」 マミ:「『なやみの』」 シュンスケ:「『るつぼ』」 マミ:「今日シュンスケ遅いかな・・・(通話に出る)シュンスケ?どしたん・・・?え・・・?いや作ってるんだけど・・・え、アイリさん・・・?ふたりで話すの・・・?そっか・・・分かった。うん、じゃあね・・・(通話を切り)は?まじで?」 シュンスケ:「『なやみ』」 マミ:「『の』」 シュンスケ:「『るつぼ』」 マミ:「カナたん?お疲れ〜どした〜ん・・・?ん?今夜?ん〜予定あったんだけど無くなっちゃったからエペできるよ〜・・・はにゃ?エペじゃないの・・・?え・・・?」 シュンスケ:「『なやみのるつぼ』」 マミ:「シュンスケさんはバンド活動してて、彼女のマミさんはネット活動・・・お互いそこは干渉しない感じなんですか?」 シュンスケ:「まあ、そうっすね・・・干渉しないっていうか、応援してるっていうか・・・まあ、そんな感じっす」 マミ:「なるほど・・・それでも現状は、その事件がきっかけでこういったことになってしまったと」 シュンスケ:「はい・・・でもあいつが悪くないすか?知らんネットの男とエロイプとか、まじでないと思うんすよ」 マミ:「確かに」 シュンスケ:「問い詰めたら逆ギレして皿投げつけてきたんですよ?意味わかんないっすよね?あいつまじでなんなん・・・」 マミ:「でも・・・別れてはいないんですよね?」 シュンスケ:「・・・まあ・・・今はまだ」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「マミさんは、どうしてああいうことをしたんですか?」 マミ:「・・・別に・・・ちょっとむかついてたから」 シュンスケ:「それは、一緒に食べるお鍋の予定をドタキャンしたからですか?」 マミ:「ていうか、どうせ嘘だから」 シュンスケ:「それは、どういう・・・」 マミ:「アイリってやつと絶対なんかある。バンドメンバーの人も居るとか言ってたけど・・・どうせ嘘。ふたりでご飯でも行ってたんじゃない?」 シュンスケ:「シュンスケさんのこと、嫌いになりました?」 マミ:「・・・まあ・・・なった・・・ちょっとだけ」 シュンスケ:「はあはあはあ・・・」 マミ:「はあはあはあ・・・」 シュンスケ:「はあ・・・はあ・・・おかしいだろ」 マミ:「シュンスケだって悪い・・・」 シュンスケ:「はあ?」 マミ:「どうせアイリさんとふたりでご飯でも行ってたんでしょ!?」 シュンスケ:「んなわけねえじゃん!」 マミ:「じゃあ今バンドの人に連絡してよ!」 シュンスケ:「何でだよめんどくせえ」 マミ:「いいから早くしてよ!みんなで打ち合わせしたんでしょ!?簡単じゃん!」 シュンスケ:「もういいよ・・・」 マミ:「絶対嘘」 シュンスケ:「嘘じゃねえよ!」 マミ:「じゃあ分かった!DM片っ端から送る。あの人達のインスタ知ってるから。アイリさんにも送る。ひとりでも違う返答だったら許さない・・・シュンスケ今携帯触ったら嘘だってことだからね!」 シュンスケ:「どした?マミ。なんか、熱くなってけど、別にいいよ、エロイプとか。週3くらいでなら俺も、大丈夫。うん、見るしな俺だってAVとか」 マミ:「・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「下手?」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「・・・ふたりだったの?」 シュンスケ:「・・・うん・・・ごめん」 マミ:「したの?」 シュンスケ:「いやそれは、してないマジで・・・飯食っただけ」 マミ:「信じていい?」 シュンスケ:「うん」 マミ:「じゃあ・・・おあいこ」 シュンスケ:「ん?」 マミ:「なかったことにしてあげる」 シュンスケ:「え、でも・・・そっちはエロイプしてんだよ?」 マミ:「私は声だけでそういうことして、シュンスケはリアルで顔合わせてご飯食べて・・・ほら、均等じゃん」 シュンスケ:「ん?え・・・でも、エロいことしてるわけじゃん」 マミ:「リアルとネット・・・重さが違うから」 シュンスケ:「・・・重さ?」 マミ:「早く鍋食って寝ろ」 シュンスケ:「・・・いや、飯・・・食ってきたから」 マミ:「食って寝ろ」 シュンスケ:「いや、だから・・・」 マミ:「食え」 シュンスケ:「・・・はい」 マミ:「『なやみのるつぼ』」 シュンスケ:「はあ、はあ、はあ・・・」 マミ:「ん・・・はあ・・・はあ・・・」 シュンスケ:「はあ・・・すげえよかった」 マミ:「ぷっ」 シュンスケ:「何?」 マミ:「それ・・・いつも聞くけど、シュンスケが言うとめっちゃ面白い」 シュンスケ:「はあ?なんで」 マミ:「だってシュンスケ、全然汗かいてないんだもん」 シュンスケ:「ああ俺あんまかかないんだよ」 マミ:「汗だくで言うならわかるけど、そんな乾き切った体で言われても・・・説得力ない」 シュンスケ:「なんだよそれ、別にいいだろ」 マミ:「まあ、全然いいんだけど」 シュンスケ:「てか・・・俺が言うとって、どゆこと?」 マミ:「え?」 シュンスケ:「もしかしてお前ぇ〜浮気してんじゃないだろうな〜?」 マミ:「ちょっとやめてよ、してるわけないじゃん」 シュンスケ:「ははは、許さねえぞぉ」 マミ:「マジでやめてマジでやめて!脇は死ぬ!脇は死ぬ!」 シュンスケ:「怒ったかんな〜許さないかんな〜」 マミ:「出た橋本環奈!つまんねえ〜!」 シュンスケ:「おいお主、我天下の環奈様ぞ?許さぬ」 マミ:「ちょっとダメ!マジダメ!ダメダメダメ!死ぬ死ぬ死ぬ!」 シュンスケ:「ははは」 マミ:「『なやみ』」 シュンスケ:「『るつぼ』」 マミ:「・・・なんで・・・」 シュンスケ:「ごめん」 マミ:「おかしいでしょ」 シュンスケ:「・・・ごめん」 マミ:「ごめんじゃないって・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「シュンスケの嘘つき」 シュンスケ:「・・・ごめん」 マミ:「だから!それやめて!」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「アイリさんにたぶらかされてるだけだって・・・」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「アイリって女は!シュンスケのこと何も知らないじゃん!」 シュンスケ:「・・・」 マミ:「馬鹿で!ノロマで!自分のことしか考えてないし、すぐタバコ吸いに行くし、すぐ嫉妬するし・・・!普通に嘘つくし!すぐかっこいいこと言って誤魔化すし・・・ずるい奴なの・・・」 シュンスケ:「・・・今週中にはでてく・・・ほんとごめん」 マミ:「・・・結婚とか・・・どうせできないから、シュンスケなんか」 シュンスケ:「今回は・・・本気だから」 マミ:「・・・うっざ・・・」 シュンスケ:「『数年後』」 マミ:「『数年後』」 シュンスケ:「よし、じゃあ行ってくる・・・おおユウキも学校頑張れよ。帰ったら一緒にお風呂入ろうな。またポケモンクイズやろうか・・・ははは・・・ああ・・・アイリも、愛してるよ・・・じゃあ行ってきます、はーい」 マミ:「『数年後』」 シュンスケ:「『数年後』」 マミ:「よっしゃよっしゃきたぁチャンピオーン・・・!いやさすがカナたんうますぎ。野良の人も天才じゃん・・・うん・・・そろそろ終わる?え、個通・・・?んん・・・どうしよっかなぁカナたんいつもエロイプに持ってくじゃん・・・えええ、まあ良いけど・・・あ、ちょっと待ってね・・・(通話がかかってくる)うっそ・・・ん?あ、ごめんちょっと電話来たわ・・・またしよ、じゃね・・・(通話をとる)ひさし、ぶり・・・どしたん・・・え・・・まじ・・・?結婚したんでしょ・・・?は・・・?いやいやいやいや・・・あんな振り方しておいてなんなのそれ・・・はぁ?いやない、ないって・・・おかしいじゃん。そんなんしたら不倫になっちゃうって・・・彼氏・・・?いやいないけど・・・もおー、結局私の言った通りじゃん・・・いいよ・・・まだここに住んでるから、来て?」 シュンスケ:「彼女、洗面台の奥深くに溜まってるゴミ」 マミ:「彼氏、ロータリーで喫煙者の足を横切るゴキブリ」 シュンスケ:「彼女、ネットの男とエロイプするゴミ」 マミ:「彼氏、本命を落とすつなぎで女を拾うゴキブリ」 シュンスケ:「彼女・・・過去の人」 マミ:「彼氏・・・過去の人」 シュンスケ:「彼女・・・大好きだった人」 マミ:「彼氏・・・大好きな人」 シュンスケ:「なやみのるつぼ」 マミ:「なやみのるつぼ」