台本概要

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タイトル 浮島の下にある黒き海溝は雨垂れ石を穿つ〜橙色〜 前編
作者名 明桜 リア  (@ria_meiou)
ジャンル ファンタジー
演者人数 4人用台本(不問4)
時間 20 分
台本使用規定 商用、非商用問わず連絡不要
説明 長かったのを前編、中編、後編と分けました。

この世界は色によって違う浮島がある。
レッド、イエロー、グリーン、オレンジ、ホワイトの四つの島があり、行き来するためには飛行船が必要だった。
世界は色結晶(いろけっしょう)に溢れており、通貨にも機械などを動かしたりするのにも使われている。
結晶を破壊してしまうと島が黒くなっていき、下にある海溝に落ちて行ってしまう。
それだけでなく、もしこの世界の深淵を覗いてしまうと…?

名前は確認してから、読んでいただけるとありがたいです。

*使用について*
・使用許可は要りません。
・配信に使っていただいても構いませんん。もし使うよーって言ってくださったら、飛んで見に行きます。
・使った報告していただけましたら、はっちゃけます。五体投地します。
・自作発言はお控えください。
・改変、加工は物語を大幅に改善する事以外は大丈夫です。

何かありましたら、お聞きください!

後は、とにかく楽しんで演じてください!

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
丹色 不問 40 猩々 丹色(しょうじょう にいろ)。べらんめぇ口調。ガサツな性格。基本的にめんどくさいことはしないが、なんやかんや優しいのが丸見え。オトギリとは気が合う。赤いの色名(しきめい)からつけた名前。(男っぽい女性でも大丈夫です。)
オトギリ 不問 41 オトギリ・ラブラドルライト性格の悪い天才研究者。口も悪い、態度もでかい。でも丹色とは何か気が合う。プライドがエベレストをも超える。鉱石(宝石)と花の名前からつけた名前。
セイファ 不問 6 純粋なサイコパス。悪意のなき悪意。おかしいなら消してしまってもいいという考えを持っている。カイファが好き。海に映る星から来た名前。
カイファ 不問 5 純粋なサイコパス。悪意なき悪意。セイファに何かするなら、居なくなってもいいよねという考えを持っている。セイファが好き。星を映すための海から来た名前。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

文字サイズ
セイファ:みんな、気がつかないんだね。 カイファ:気がつかないね。 セイファ:なんで分からないんだろうね。 カイファ:だって簡単に信じちゃうんだよ。 セイファ:怖いね。 カイファ:悲しいね。 セイファ:でも…。 カイファ:もう悲しくないね。 セイファ:もう怖くもないね。 カイファ:これからもっと、楽しくなるね。私。 セイファ:そうだね。私。 0: 0: 0: 0: 丹色:今日も世界はカラフルだねぇ。 オトギリ:何を分かりきったことを言ってるんだ。アホなのがさらにバレるぞ。 丹色:元々がアホって言いてぇのかい? オトギリ:読み取れなかったのか?*嘆《なげ》かわしい…。 丹色:うるっせなぁ。いちいち*皮肉《ひにく》ってくるもんじゃねぇや。 オトギリ:そんなことはどうでもいい。 丹色:どうでも良くねぇよ。にしても、俺たちの世界は全くもって不思議なもんさね。 オトギリ:なんだ、改めて言う事か? 丹色:そらそうさ。沢山ある島は虹色のカラーで分かれていてよぉ、俺たちのいる島は*橙色《だいだいいろ》、*所謂《いわゆる》オレンジ島。まぁつっても、俺たちは一つの島にいるわけじゃねぇけどなぁ。 オトギリ:当たり前だ。僕たちは島を巡って、世界は平和なのかを確認するための組織なんだからな。 丹色:ま、その組織にいるのは二人だけで、勝手に結成しただけのもんだがねい。 オトギリ:仕方ない。ここは*緩《ゆる》い人間ばかりだ。つまり、何も考えてない人間が多い。そんな中で誰かが*取締り《とりしまり》をしなければ、このまま崩壊を待つしかなくなってしまうだろう。人々が気づかないうちにな。 丹色:そうさねぇ。実際、事件が起こっても何かあったなぁで終わっちまうのが現状だ。この事を問題視するやつぁ、人っこひとりいやしねぇ。 丹色:この世界では色が絶対と言うだけだ。色に染まらないやつを*排除《はいじょ》することのみに*執着《しゅうちゃく》してっかんな。 オトギリ:だからこそ誰かがしなければならない。我々は色に染まろうとしていないからこそ、人々にバレないように活動していくしかない。色に染まろうとしないと言うよりは、『色がついていない結晶』を持っている体がな。 丹色:だなぁ。色がない結晶を持っている。もしくは結晶が何故あるのかを気にしてしまった人物、つまり*異端《いたん》は即排除*《そくはいじょ》。排除ってぇよりも消すって言う方が正しいだろうながなぁ。 丹色:世界そのものからの*抹消《まっしょう》されちまうってのが現状。誰がしているのかがわかんねぇのが問題だろうがな。 オトギリ:そうだ。何故、そこに疑問を誰も抱かないのかが分からん。普通が考えてもおかしくないが、それを誰も考えずにいる。常識に受け取っているんだろう。僕はそれに疑問を持った。お前も一緒だっただろう。 丹色:そこなんだよなぁ。 オトギリ:何がだ。 丹色:なんで俺たちだけが疑問を持つようになっちまったんだろぉな。 オトギリ:さてな。それについては、俺も疑問に思っていた。だが誰にも聞く事はできんかった理由は、大人たちが話しているのを聞いてしまったからな。『*排除申請(はいじょしんせい)をするしかない』と。 丹色:そうなんかい!? オトギリ:あぁ。お前には言ってないがな。 丹色:そらぁ俺にも言うべき事だろうが! オトギリ:お前に言ったら、他の連中に聞いて回るだろ。 丹色:うぐっ! オトギリ:そんな事をすれば、僕もお前*諸共《もろとも》消されてしまう。それでは意味がなくなるからな。 丹色:…言い返す言葉もねぇけどもさぁ…。にしても、ちょっと話だけでまさか消される可能性が出てきちまうたぁなぁ。幸せの場所に見せかちゃいるが、とんでもねぇ考え方していっらしゃるもんで。これがこの世界の真実ってやつなんだろうどもな。 オトギリ:そう言う事だ。ちょっとでも、この話をすれば自分の子どもであろうとも消せる事を*躊躇《ちゅうちょ》しないというのが現状ということを忘れないことだな。 丹色:覚えとくわ。やなこったなぁ。自分の子どもまで消そおってことができちまうんだからなぁ。 オトギリ:それは分からなくもない。しかし、それが常識となっているんだ。いや、正しくは『認識にさせられている』というのが正しんだろうな。 丹色:そらぁどういうこった? オトギリ:本来なら誰かが疑問に思ってもおかしくない。なんで自分の子どもまで消さないといけないのか、と。 丹色:あ。 オトギリ:そう。罪悪感を抱く事もなく、何も考える事をせずに簡単に家族を、子どもをも差し出せてしまう。これが世界の*矛盾点《むじゅんてん》だ。 丹色:なぁるほどなぁ。こいつぁ、奥がふけぇ話だ。 オトギリ:そういうことになる。だから僕たちは、慎重に事を進めないといけない。 丹色:事ってぇのは、最近起こっちまっている『*色結晶《しきけっしょう》』を壊す事件かい? オトギリ:そうだ。この世界にある大事なものである『色結晶』。これは嬉しい事や楽しい事があると、出てくる物質。何かを買う時や装置を使う時に使用される。だがここ最近、色結晶を悪用する奴が出てきた。 丹色:知ってらぁ。俺らみてぇな奴なのかもしれねぇな。この世界の*理《ことわり》が変だってぇのに気づいちまった奴がな。 オトギリ:その可能性が大きい。だからこそ、あの結晶を使えば何かに使うことができる。まだ何に使っているかは、見当がついていない。 丹色:なぁるほど。ま、探ってくしかねぇわな。 オトギリ:つまりはそうなる。それに…。 丹色:んあ?まだなんかあるってのか? オトギリ:この事件には一人ではなく、二人絡んでいる可能性がある。 丹色:あぁ!?二人も絡んでるってぇのか!?んなの、めんどくせぇにも程があるってもんだ!! オトギリ:仕方あるまい。一人でやるには規模が大きいからな。 丹色:規模ぉ?そんなにデカかったか? オトギリ:はぁ。お前のその単純な脳みそが*羨《うらや》ましい。 丹色:んだとぉ!?テメェの方が単純だろうがよ!誰にもの言ってんだ! オトギリ:この僕が単純なわけないだろう。もしそうだったとしたら、この事件が二人で起こしている可能性に気が付かなかっただろうな。 丹色:うぐぐ…!! オトギリ:言い返せないだろう。だから僕の言っていることは合っているんだ。 いいか。この事件は『色結晶の破壊事件』だ。それは覚えているな? 丹色:あぁ、そういや言ってたねぇ。 オトギリ:…まぁ、いいだろう。色結晶の破壊はこの世界で*禁忌《きんき》とされていることだ。 丹色:確か色結晶を消しちまうと、少しづつ島の色がなくなっちまうから、やる事自体禁止とされてんだったよな? オトギリ:あぁ、これが今起こってしまっている事件だ。 丹色:これを一人ではなく、二人でやってるってぇのか? オトギリ:そうでなければ説明がつかないことがある。 丹色:なんだってんだ。 オトギリ:たった一人で破壊を行なっているのならば、規模が少量で済めば『*修正人《しゅうせいにん》』に色を戻して貰えばいい。 丹色:あぁ、島の色を筆で戻していく連中かい。 オトギリ:そうだ。小規模ならば修正人でどうにかなっただろうが、今回はもっと規模が大きいんだ。 丹色:そんなデカかったのか? オトギリ:一つの*色森《しきもり》が色を失ってしまって、修正人が総出で直さなければならんほどにだ。 丹色:は!?そんなにか!? オトギリ:だから大規模だと言っただろうが。こんな事を一人の人間だけでは、なし得ないだろうな。だからこそ、二人でやったと僕は考えたわけだ。もしかしたら、もっと多いかもしれん。 丹色:そこまでたぁ思ってもいなかったぜ。 オトギリ:僕たちのように気がついている人間たちの可能性が大いにある。 丹色:二人もかい。 オトギリ:あぁ。 丹色:なぁるほどなぁ…、まためんどくせぇもんに当たっちまったもんで。 オトギリ:僕も同意しよう。そこでだ。お前にはやってもらいたい事がある。 丹色:なんだぁ? オトギリ:情報収集に行ってこい。 丹色:あ!?何言ってんだ!?テメェでやりゃあいいだろうが!なんで俺がしなきゃなんねぇんでぇ! オトギリ:僕は他の形で情報収集する。お前には肉体労働が似合っているだろう。さっさと街から情報を持ってこい。それだけしか、取り柄がないんだからな。 丹色:だーくそっ!わぁったよ!やってやらぁ! オトギリ:さっさと行け。 丹色:こんのくそ眼鏡が! オトギリ:黙れ、筋肉脳みそ。 0: 0:家から出ていく。 0: オトギリ:さて、僕も調査をしておくか。様々な事に使えるという『色結晶』。これについて、知りたい事がある。さて、*藪《やぶ》をつついて何が出てくるのやら。

セイファ:みんな、気がつかないんだね。 カイファ:気がつかないね。 セイファ:なんで分からないんだろうね。 カイファ:だって簡単に信じちゃうんだよ。 セイファ:怖いね。 カイファ:悲しいね。 セイファ:でも…。 カイファ:もう悲しくないね。 セイファ:もう怖くもないね。 カイファ:これからもっと、楽しくなるね。私。 セイファ:そうだね。私。 0: 0: 0: 0: 丹色:今日も世界はカラフルだねぇ。 オトギリ:何を分かりきったことを言ってるんだ。アホなのがさらにバレるぞ。 丹色:元々がアホって言いてぇのかい? オトギリ:読み取れなかったのか?*嘆《なげ》かわしい…。 丹色:うるっせなぁ。いちいち*皮肉《ひにく》ってくるもんじゃねぇや。 オトギリ:そんなことはどうでもいい。 丹色:どうでも良くねぇよ。にしても、俺たちの世界は全くもって不思議なもんさね。 オトギリ:なんだ、改めて言う事か? 丹色:そらそうさ。沢山ある島は虹色のカラーで分かれていてよぉ、俺たちのいる島は*橙色《だいだいいろ》、*所謂《いわゆる》オレンジ島。まぁつっても、俺たちは一つの島にいるわけじゃねぇけどなぁ。 オトギリ:当たり前だ。僕たちは島を巡って、世界は平和なのかを確認するための組織なんだからな。 丹色:ま、その組織にいるのは二人だけで、勝手に結成しただけのもんだがねい。 オトギリ:仕方ない。ここは*緩《ゆる》い人間ばかりだ。つまり、何も考えてない人間が多い。そんな中で誰かが*取締り《とりしまり》をしなければ、このまま崩壊を待つしかなくなってしまうだろう。人々が気づかないうちにな。 丹色:そうさねぇ。実際、事件が起こっても何かあったなぁで終わっちまうのが現状だ。この事を問題視するやつぁ、人っこひとりいやしねぇ。 丹色:この世界では色が絶対と言うだけだ。色に染まらないやつを*排除《はいじょ》することのみに*執着《しゅうちゃく》してっかんな。 オトギリ:だからこそ誰かがしなければならない。我々は色に染まろうとしていないからこそ、人々にバレないように活動していくしかない。色に染まろうとしないと言うよりは、『色がついていない結晶』を持っている体がな。 丹色:だなぁ。色がない結晶を持っている。もしくは結晶が何故あるのかを気にしてしまった人物、つまり*異端《いたん》は即排除*《そくはいじょ》。排除ってぇよりも消すって言う方が正しいだろうながなぁ。 丹色:世界そのものからの*抹消《まっしょう》されちまうってのが現状。誰がしているのかがわかんねぇのが問題だろうがな。 オトギリ:そうだ。何故、そこに疑問を誰も抱かないのかが分からん。普通が考えてもおかしくないが、それを誰も考えずにいる。常識に受け取っているんだろう。僕はそれに疑問を持った。お前も一緒だっただろう。 丹色:そこなんだよなぁ。 オトギリ:何がだ。 丹色:なんで俺たちだけが疑問を持つようになっちまったんだろぉな。 オトギリ:さてな。それについては、俺も疑問に思っていた。だが誰にも聞く事はできんかった理由は、大人たちが話しているのを聞いてしまったからな。『*排除申請(はいじょしんせい)をするしかない』と。 丹色:そうなんかい!? オトギリ:あぁ。お前には言ってないがな。 丹色:そらぁ俺にも言うべき事だろうが! オトギリ:お前に言ったら、他の連中に聞いて回るだろ。 丹色:うぐっ! オトギリ:そんな事をすれば、僕もお前*諸共《もろとも》消されてしまう。それでは意味がなくなるからな。 丹色:…言い返す言葉もねぇけどもさぁ…。にしても、ちょっと話だけでまさか消される可能性が出てきちまうたぁなぁ。幸せの場所に見せかちゃいるが、とんでもねぇ考え方していっらしゃるもんで。これがこの世界の真実ってやつなんだろうどもな。 オトギリ:そう言う事だ。ちょっとでも、この話をすれば自分の子どもであろうとも消せる事を*躊躇《ちゅうちょ》しないというのが現状ということを忘れないことだな。 丹色:覚えとくわ。やなこったなぁ。自分の子どもまで消そおってことができちまうんだからなぁ。 オトギリ:それは分からなくもない。しかし、それが常識となっているんだ。いや、正しくは『認識にさせられている』というのが正しんだろうな。 丹色:そらぁどういうこった? オトギリ:本来なら誰かが疑問に思ってもおかしくない。なんで自分の子どもまで消さないといけないのか、と。 丹色:あ。 オトギリ:そう。罪悪感を抱く事もなく、何も考える事をせずに簡単に家族を、子どもをも差し出せてしまう。これが世界の*矛盾点《むじゅんてん》だ。 丹色:なぁるほどなぁ。こいつぁ、奥がふけぇ話だ。 オトギリ:そういうことになる。だから僕たちは、慎重に事を進めないといけない。 丹色:事ってぇのは、最近起こっちまっている『*色結晶《しきけっしょう》』を壊す事件かい? オトギリ:そうだ。この世界にある大事なものである『色結晶』。これは嬉しい事や楽しい事があると、出てくる物質。何かを買う時や装置を使う時に使用される。だがここ最近、色結晶を悪用する奴が出てきた。 丹色:知ってらぁ。俺らみてぇな奴なのかもしれねぇな。この世界の*理《ことわり》が変だってぇのに気づいちまった奴がな。 オトギリ:その可能性が大きい。だからこそ、あの結晶を使えば何かに使うことができる。まだ何に使っているかは、見当がついていない。 丹色:なぁるほど。ま、探ってくしかねぇわな。 オトギリ:つまりはそうなる。それに…。 丹色:んあ?まだなんかあるってのか? オトギリ:この事件には一人ではなく、二人絡んでいる可能性がある。 丹色:あぁ!?二人も絡んでるってぇのか!?んなの、めんどくせぇにも程があるってもんだ!! オトギリ:仕方あるまい。一人でやるには規模が大きいからな。 丹色:規模ぉ?そんなにデカかったか? オトギリ:はぁ。お前のその単純な脳みそが*羨《うらや》ましい。 丹色:んだとぉ!?テメェの方が単純だろうがよ!誰にもの言ってんだ! オトギリ:この僕が単純なわけないだろう。もしそうだったとしたら、この事件が二人で起こしている可能性に気が付かなかっただろうな。 丹色:うぐぐ…!! オトギリ:言い返せないだろう。だから僕の言っていることは合っているんだ。 いいか。この事件は『色結晶の破壊事件』だ。それは覚えているな? 丹色:あぁ、そういや言ってたねぇ。 オトギリ:…まぁ、いいだろう。色結晶の破壊はこの世界で*禁忌《きんき》とされていることだ。 丹色:確か色結晶を消しちまうと、少しづつ島の色がなくなっちまうから、やる事自体禁止とされてんだったよな? オトギリ:あぁ、これが今起こってしまっている事件だ。 丹色:これを一人ではなく、二人でやってるってぇのか? オトギリ:そうでなければ説明がつかないことがある。 丹色:なんだってんだ。 オトギリ:たった一人で破壊を行なっているのならば、規模が少量で済めば『*修正人《しゅうせいにん》』に色を戻して貰えばいい。 丹色:あぁ、島の色を筆で戻していく連中かい。 オトギリ:そうだ。小規模ならば修正人でどうにかなっただろうが、今回はもっと規模が大きいんだ。 丹色:そんなデカかったのか? オトギリ:一つの*色森《しきもり》が色を失ってしまって、修正人が総出で直さなければならんほどにだ。 丹色:は!?そんなにか!? オトギリ:だから大規模だと言っただろうが。こんな事を一人の人間だけでは、なし得ないだろうな。だからこそ、二人でやったと僕は考えたわけだ。もしかしたら、もっと多いかもしれん。 丹色:そこまでたぁ思ってもいなかったぜ。 オトギリ:僕たちのように気がついている人間たちの可能性が大いにある。 丹色:二人もかい。 オトギリ:あぁ。 丹色:なぁるほどなぁ…、まためんどくせぇもんに当たっちまったもんで。 オトギリ:僕も同意しよう。そこでだ。お前にはやってもらいたい事がある。 丹色:なんだぁ? オトギリ:情報収集に行ってこい。 丹色:あ!?何言ってんだ!?テメェでやりゃあいいだろうが!なんで俺がしなきゃなんねぇんでぇ! オトギリ:僕は他の形で情報収集する。お前には肉体労働が似合っているだろう。さっさと街から情報を持ってこい。それだけしか、取り柄がないんだからな。 丹色:だーくそっ!わぁったよ!やってやらぁ! オトギリ:さっさと行け。 丹色:こんのくそ眼鏡が! オトギリ:黙れ、筋肉脳みそ。 0: 0:家から出ていく。 0: オトギリ:さて、僕も調査をしておくか。様々な事に使えるという『色結晶』。これについて、知りたい事がある。さて、*藪《やぶ》をつついて何が出てくるのやら。