台本概要
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タイトル | 年上彼女と僕の恋 |
---|---|
作者名 | めぶき (@mebuki_motobe) |
ジャンル | ラブストーリー |
演者人数 | 4人用台本(男2、女2) ※兼役あり |
時間 | 30 分 |
台本使用規定 | 商用、非商用問わず作者へ連絡要 |
説明 |
冷たい雨が降るある夜。僕はひとりの女性と出会った。彼女の笑顔を見て、一緒に過ごしたい。そう思った僕は、彼女と連絡先を交換した。そこからは、僕と彼女と僕たちの友人と4人で過ごす日を送っていた。 ※ご連絡は、ご利用後の事後報告でもかまいません。 561 views |
キャラ説明
名前 | 性別 | 台詞数 | 説明 |
---|---|---|---|
誠 | 男 | 45 | コールセンターで働いていて、丁寧で穏やかな性格。会社では新人研修を担当している。22歳。一人称は「僕」 |
美咲 | 女 | 68 | おっとりとした性格で、優しさに溢れた女性。友人の小百合とはネットで知り合い、東京と大阪ではあるが、ちょくちょく連絡をとっている。27歳。一人称は「私」 |
悟史 | 男 | 41 | 行動力があり、人をまとめていくのも上手。親友の誠とは高校時代からの付き合い。仕事は深夜のラジオパーソナリティ。芸名はRAGE(レイジ)。22歳。一人称は「俺」 |
小百合 | 女 | 51 | 美咲の友人で、関西に住む。体調を崩しやすく、仕事はドクターストップ。また、仲良しの3人となかなか会えないため、引っ越しを考えている。27歳。一人称は「うち」※Mと兼役 |
※役をクリックするとセリフに色が付きます。
台本本編
誠:(M)僕が彼女と出会ったのは、冷たい雨が降る夜。傘も持たずに出かけた僕は、何もできずに、ただぼんやりと駅の屋根の下で雨宿りをしていた。すると、ひとりの女性が僕に声をかけてきた
美咲:大丈夫ですか?良かったら、傘、入って行きませんか?
誠:(M)そこには、優しい笑顔で僕をみつめる女性がいた。おそらく年上だろう。僕は思わず「あ、ありがとうございます」と傘に入れてもらった
美咲:どちらまで行かれますか?
誠:あ、バスターミナルまでです
美咲:じゃあ、ちょうど良かったです。私も同じなので
誠:(M)僕は、その笑顔に惹かれ、ひと目でその女性に恋をした
誠:あの…お礼がしたいので、連絡先、教えてくださいませんか?
美咲:え…?
誠:(M)思いがけない僕のひと言に、彼女は一瞬驚いた様子を見せた
誠:あ、突然すみません。失礼でしたよね
美咲:良いですよ。メールの交換で良ければ
誠:ありがとうございます。僕、誠って言います
美咲:私は美咲です。よろしくお願いします。あ、雨も小降りになりましたね。じゃあ、帰り道、お気をつけて
誠:はい。今度、連絡させていただきます
美咲:お待ちしてます。じゃあ、また
誠:(M)彼女の名前は美咲さん。メールのやり取りを重ね、いつの間にか電話もつながり、今では僕の親友の悟史や、美咲の友人の小百合さんとも交流を取るようになり、呼び方の距離感も変わっていた
M:電話のコール音(ルルルと口で言ってもOK)
誠:もしもし、美咲ちゃん?
美咲:こんばんは。今日もお疲れさま、誠くん。お仕事、どうだった?
誠:今日は、クレームの(電話)がきちゃってね。新人の子が対応したから、少しこじれちゃって
美咲:そっか。大変だったね
誠:大丈夫。こうやって、美咲ちゃんと話してるから、もう落ち着いてるよ
美咲:そっか。良かった。あまり無理しないでね?
誠:ありがとう。大丈夫だよ
美咲:うん。あ、そう言えば、小百合ちゃんが今週末に東京に出てくるんだって
誠:そうなんだ。じゃあ、タイミングが合えば悟史も含めて一緒に4人でご飯とかに行きたいね
美咲:そうだね。小百合ちゃんに用事、聞いてみようかな
誠:うん。僕も悟史の予定、調整できるかを確認してみる。じゃあ、また明日。お休み
美咲:うん。お休みなさい
M:美咲の自宅にて。美咲が小百合に電話をかける
美咲:もしもし、小百合ちゃん?
小百合:あ、もしもーし!美咲ちゃん、こんばんは!こんな時間に、どないしてん?
美咲:週末に東京に来るって言ってたから、誠くんと私と悟史くん、それと小百合ちゃんの4人で会えないかなぁと思って連絡したの
小百合:あ、そうなんや。ありがとうな。金曜日の夜行バスでこっちを出るから、土曜日の朝に新宿に着くと思うで。日曜日の夕方までゆっくりできるから、時間なら大丈夫やと思うわ
美咲:じゃあ、土曜日に集まって、食事やカラオケに行こうね
小百合:了解!みんなに会えるの、楽しみにしとるわ!
美咲:あと、ホテルは取らなくていいからね。私の部屋に泊まっていってね
小百合:ホンマに?ありがとう!助かるわ〜
美咲:あとは、誠くんが仕事の調整をして連絡をくれるって
小百合:そうなんや。誠くん、仕事は大丈夫なん?コールセンターやろ?土日は休めるん?
美咲:大丈夫。コールセンターのカスタマーサービスも、土日祝日はお休みのところだから
小百合:ほな、会えるのを楽しみにしとるわ!ありがとな!
美咲:あ、ちょっと待って。キャッチホンきた
小百合:ほな、電話、切ろうか?
美咲:うん。また連絡するね
M:小百合との会話を終え、誠の電話に出る
美咲:もしもし?
誠:あ、美咲ちゃん。ごめんな、急に
美咲:大丈夫だよ。今ね、小百合ちゃんと話して、スケジュール確認したよ。金曜日の夜行バスに乗って、土曜日の朝に新宿に到着するらしいから、土曜日の朝から日曜日の夕方まで遊べそうだって。あとね、ホテルじゃなくて私の部屋に泊まってもらうつもり
誠:わかった。ありがとう。寝る前に悟史と連絡が取れて、今週末なら参加できそうだって。金曜日の夜の生放送の番組が終われば、早朝には一旦、家に帰るって言ってた。で、その後でみんなで集まって、小百合ちゃんをビックリさせようかって話になった
美咲:そっか。みんなのスケジュール、合ってちょうど良かったね
誠:そうだね。これだけの連絡だったのに、時間取らせてごめんな
美咲:大丈夫だよ。気にしてない。早めにスケジュールの確認ができたから安心したよ。ありがとう。じゃあ、お休みなさい
誠:うん、お休み
M:金曜日夜、同じラジオ番組を聞いていた誠と美咲
悟史:こんばんは!本日も始まりました、RAGE(レイジ)のGood Night memory!早速ですが、オープニングコーナー「告白の1枚」から、メールをひとつ、お届けします。ペンネーム、朝の日差しさんから。「僕の好きな人は、年上の女性です。雨の日、傘を差し出してくれたのですが、ひと目で好きになりました。告白をしたほうが良いでしょうか?」とのこと。ん〜、そうだね、やっぱり君の気持ち、伝えてみようか。出会いは貴重!勇気を出して、告白してみましょう!上手くいくことを祈ってるよ!ありがとうー!
誠:あ…これ、僕があの雨の日のすぐあとに…けっこう前に送ったメールじゃん…まさか、聞いてないよな、アイツ
美咲:え…?この出会いって、なんか、私と誠くんのパターンに似てない…? 悟史くんは知らないはずだけど…朝の日差しさんって、誠くん…?
M:小百合が悟史と電話をしている
悟史:もしもし、小百合ちゃん?お疲れ
小百合:悟史くん?どないしてん?こんな時間に
悟史:誠から、土曜日の朝に東京に出てくるって聞いたから連絡してみた
小百合:そうなんや。悟史くんもあれやろ?仕事、忙しいんやろ?大丈夫なん?
悟史:大丈夫。番組は金曜の夜中だから、朝には終わってるから。それより、4人で会えるタイミングがなかなかないからな。楽しみにしてるんだよ
小百合:そうなんや
悟史:なんか、金曜日の夜行バスで土曜日の朝に新宿に着くんだろ?みんなと合流するまでの時間、どうやって時間を潰すの?
小百合:たぶん、漫画喫茶やな。土曜日の夜は美咲ちゃんが家に泊めてくれるんやて
悟史:なら、土曜日の朝に新宿に迎えに行ってやるから、俺の家に来いよ。少しでも仮眠とりな。漫画喫茶もカプセルホテルも大変だと思うし
小百合:そんなん、気にせんでええよ。漫画喫茶で寝るし
悟史:お金、もったいないじゃん
小百合:それも、そうなんやけど…
悟史:はい!決まり!小百合ちゃん、土曜日の朝、新宿に迎えに行くわ。俺ん家で、少し休んどけ。みんなが集合するのは午後一時らしいから
小百合:でも、土曜日の夜は、美咲ちゃんの部屋に泊まるで?ほんで、日曜日の夜行バスで大阪に帰るんよ
悟史:わかった。とりあえず、朝は迎えに行くから、待っとけ
小百合:ありがとう。ほな、お休み
悟史:おう!お休み。会えるの、楽しみにしてるよ
M:土曜日の朝、小百合が夜行バスで新宿に到着
小百合:わー、朝早いからかな。ちょっと肌寒いわ…着るもの、一枚取り出そ
悟史:小百合ちゃーん!
小百合:悟史くんやん!もうこんな時間で待っててくれたん?
美咲:小百合ちゃん、おはよ
小百合:なに?美咲ちゃんまで来てくれたん?ってことは…
誠:おはよう、小百合ちゃん
小百合:みんな、なんでこの時間に集合してるん?出てくるの、大変やったのと違う?
美咲:悟史くんが「小百合ちゃんを驚かせよう」って言ってて、じゃあなんだったら、みんなで小百合ちゃんを驚かせようってなって、結局、みんなで朝に集合しちゃった。ここまで、悟史くんの車で送ってもらったの
小百合:なんなん?このサプライズ!嬉しすぎるやろー!
誠:悟史が「俺ん家に集まろう」って言うから、小百合ちゃんの仮眠もかねて、ちょっと悟史のマンションに向かおうかって
悟史:そういうこと!さ、行くよ!みんな、車に乗って!
美咲:さ、行こ、小百合ちゃん
小百合:おおきに!ほんで、移動中、寝ててもええかな?
悟史:寝とけ、寝とけ!お出かけはお昼ご飯のタイミングからだから!
美咲:夜行バス、疲れたでしょ?ゆっくり休んでね?
誠:じゃあ、僕は助手席で、悟史が寝ないように話してるから
悟史:そんな心配はご無用だ!
誠:あはは
美咲:ふふふ。運転、大変だと思うけど、よろしくお願いします。小百合ちゃん、寝るなら、私のヒザ、貸してあげる
小百合:ありがとー!座った体制やと、首が疲れるから助かるわ〜。ほな、悟史くん、よろしゅう。みんな、ごめんな、ちょっと寝かせてもらうわ
誠:ああ。お休み
悟史:安全運転でいくから、安心してくれな
小百合:おおきに!ほな、失礼して…(すやぁ)
美咲:(小声で) 小百合ちゃん、疲れてたみたい。もう寝ちゃった
誠:(小声が)そっか。小百合ちゃん、身体が弱いからな。少し緊張してたんだろうな
悟史:(小声で)夜行バスは、体調悪いと疲れやすいからな〜。小百合ちゃん、通院してるんだろ?
美咲:(小声で)そう言ってた。だから、あまり無理なスケジュールは、たてない方がいいかもね
誠:(小声で)ゆっくり過ごそ
悟史:(小声で)了解。もう30分くらいで俺ん家(おれんち)に着くから、みんなも安心してな
M:悟史のマンションに到着
美咲:小百合ちゃん、起きて。悟史くんのマンションに着いたよ
小百合:ん…ありがと
悟史:ほら、小百合ちゃん。荷物、貸しな。持つから
小百合:おおきに…ごめん、ちょっと疲れたみたいやわ
美咲:お薬は?
小百合:あるで。今、飲んでもええかな?
誠:飲みな。はい、お水
小百合:おおきに…(こくりと飲み込む) はぁ、しんど
美咲:午前中は無理しないで、悟史くんの部屋で休も?
悟史:そうしな。俺たちも朝が早かったから寝るし、心配しなくて大丈夫だから。美咲ちゃんと小百合ちゃんは、奥の部屋を使って。俺と誠はソファで寝るから
美咲:ありがとう。小百合ちゃん、行こ
誠:お休み、ふたりとも
M:誠と悟史はリビングのソファで、美咲と小百合はベッドルームへ移動
誠:なぁ、悟史
悟史:ん?
誠:番組で読んでたメール、覚えてる?ペンネーム、 朝の日差しからのやつ
悟史:あぁ、あれな。雨の日に傘に入れてもらったってやつ。それがどうした?
誠:あれ、送ったの僕なんだよ
悟史:(少し大きな声で) はぁ〜ッ??
誠:バカ!お前、声、デカすぎ!ふたりが起きるだろ!
悟史:悪い!っつうか、ちょっと待て。それでいくと、相手は美咲ちゃん??
誠:そうだよ。だから、けっこう前に送ったあのメールが、今頃になって読まれると思わなかったんだよ
悟史:え?だってこんな感じで俺ら遊んでるけど、お前ら、まだ付き合ってないの?
誠:正式には付き合ってない。美咲ちゃんが「自分の方が年上」っていうのに、ためらってるんだよ。まぁ、それでいくと、お前と小百合ちゃんも、どうなんだ?
悟史:俺も、告白できてない…今回、俺のマンションに呼ぶのも、すごい緊張したし
M:美咲と小百合のいる寝室では
美咲:ねぇ、小百合ちゃん…聞いて欲しいことがあるんだけど…
小百合:ん?どないしたん?
美咲:この前、悟史くんのラジオで「雨の日に傘を差し出した女性に告白したい」っていうメールが紹介されたのね
小百合:うん
美咲:それ、送ったの、たぶん誠くんだと思うの…
小百合:(少し大きな声で) はぁ??
美咲:小百合ちゃん、声、大きい!
小百合:あ、ごめん。え、何?じゃあ、誠くんは美咲ちゃんに片思いしてるって状態?
美咲:そうなるね。まだ、ちゃんとした告白とかもされてないし
小百合:せやけど、ここまで仲良くなってて、まだ恋人じゃないって不思議なんやけど?
美咲:んー、なんて言うか…私が年上だから、戸惑ってるって感じかな。それより、小百合ちゃんも、悟史くんとはどうなの?
小百合:どうって?
美咲:たぶんだけど、悟史くん、小百合ちゃんのこと好きだと思うよ
小百合:えー?!
美咲:(小声で)だから、声が大きいってば!
小百合:あ、ごめん。せやけど、なんでうちと悟史くんの話になるん?
美咲:小百合ちゃんが東京に来るって言って、喜んでたから。朝のお迎えも、たぶんひとりで迎えに来る勇気がなかったんじゃないかな。だから、4人で会おうって話になったし
小百合:そうなんや…
美咲:で、小百合ちゃんとしては、悟史くんのことどう思ってるの?
小百合:恥ずかしい話やねんけど、たぶん2人きりで話したら恥ずかしくて、なんもしゃべれへんようになる
美咲:じゃあ、好きなんだ
小百合:うん
M:時間が過ぎ、午後に差し掛かり
誠:おーい、美咲ちゃん、小百合ちゃん。起きてー
美咲:おはよう
悟史:おはよう
小百合:おはようさん。泊まらせてくれて、おおきに。身体が楽になったわ
悟史:良かった。でも、あまり無理するなよ?
小百合:ありがと
誠:じゃあ、ご飯を食べに行きますかね
美咲:その前に、確認したいことがあるの
悟史:何?
美咲:この前の、悟史くんのラジオで紹介されたメール
誠:あ…
美咲:やっぱり、誠くんだったんだ
悟史:バレたら仕方ないな。はっきり告白しろよ、誠
誠:…うん。悟史と小百合ちゃんが立ち会う中で告白するのも照れるけど、俺は美咲ちゃんが好きだ。恋人として、付き合いたいと思ってる。俺じゃダメかな?美咲ちゃん
美咲:ううん。告白してくれて、ありがとう。これからも、よろしくお願いします
小百合:良かったやん、美咲ちゃん!
美咲:うん。ありがとう。そして、もうひとつ。悟史くん
悟史:何?
美咲:勘違いだったらごめんね?これから言うことは、小百合ちゃんのことでもあるから、慎重に話したいんだけど…
悟史:はい、美咲ちゃん。ストップ
美咲:え?
悟史:言わなくていいよ。俺から言うから
美咲:…わかった
悟史:小百合ちゃん、改めて聞いて欲しい
小百合:なんやの?
悟史:出会ってからこれまで宙ぶらりんで4人で楽しんでたけど、ケジメをつけたい
小百合:何?
悟史:番組で誠のメールを読んで、今日、誠から「あれは誠が美咲ちゃんに宛てたものだ」って聞いた。そして、俺も気づいたんだ
小百合:うん…
悟史:誠は美咲ちゃんに対してケジメをつけた。だから、俺は小百合ちゃんに伝える。これからもこの4人で楽しい時間をつくりたい。俺と付き合ってくれないか…?
小百合:おおきに…よろしくお願いします…
悟史:はぁ、ほっとした。ありがとう、小百合ちゃん
美咲:良かったね、小百合ちゃん
小百合:うん…あの…うち、東京に引っ越したいって思ってたんやけど、ええかな…?
誠:あたりまえじゃん!
美咲:これからは、距離を気にせずにみんなで楽しく過ごそうね
悟史:体調が悪くなったら、俺が小百合ちゃんを支えてやるから
美咲:私もだよ、小百合ちゃん。誠くんもいるし、4人で過ごそ?
小百合:おおきに…
悟史:じゃあ、まずはみんなで今日を楽しもう!
M:1ヶ月後、小百合は東京に引っ越してきて4人は楽しく過ごしていた。そして、悟史の番組で、メールが読まれた
悟史:こんばんは!本日も始まりました、RAGE(レイジ)のGood Night memory!早速ですが、オープニングコーナー「告白の1枚」から、メールをひとつ、お届けします。ペンネーム、笑顔のヒマワリさんからです。「以前紹介された、雨の日に傘を差し出した者です。その後、彼から連絡があり、お付き合いをすることになりました。そして、私の友人も新しい出会いがあり、4人で楽しく過ごしています。同じ番組を聞いていたのはびっくりしましたが、この場を借りて、お礼を伝えたくてメールしました。ありがとうございました」とのこと。ハッピーエンド、おめでとう!これからも仲良く過ごしてな!
小百合:良かったなぁ、美咲ちゃん
美咲:ありがとう。小百合ちゃんが東京に来てくれて、本当に感謝してるんだよ。悟史くんと幸せにね
小百合:うん。美咲ちゃんも、誠くんと幸せにな
美咲:ありがとう
悟史:ということで、ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました!最後にひとつ。先ほど紹介した、4人でハッピーエンドの件ですが、私事(わたくしごと)ではありますが、出会えたもう2人とは、俺と彼女のことです。彼女は一般人なので、名前などは公表できませんが、俺たち2人を応援してもらえると嬉しいです!では、また来週お会いしましょう!
小百合:悟史!番組で突然、何を言い出すねん!生放送なんやから、言ったらあかんやろ!
美咲:小百合ちゃん、ハッピーエンドだよ。ふふふ
M:電話が鳴る(ルルルと口で言ってもOK)
美咲:あ、誠くんだ。もしもし?
誠:悟史の番組、聞いた?
美咲:もちろん。隣に小百合ちゃんいるよ。ものすごく照れてる
誠:俺も、改めて美咲に伝えようと思って
美咲:何を?
誠:結婚を前提に、お付き合いしてください
美咲:え?あ、えっと、え…
小百合:そこは「はい」やろ、美咲ちゃん!
美咲:は、はい…よろしくお願いします
誠:(M)そして僕は、年上の彼女と一緒に過ごしていくことになった。年上の彼女と僕の恋は、成就したのだ
誠:(M)僕が彼女と出会ったのは、冷たい雨が降る夜。傘も持たずに出かけた僕は、何もできずに、ただぼんやりと駅の屋根の下で雨宿りをしていた。すると、ひとりの女性が僕に声をかけてきた
美咲:大丈夫ですか?良かったら、傘、入って行きませんか?
誠:(M)そこには、優しい笑顔で僕をみつめる女性がいた。おそらく年上だろう。僕は思わず「あ、ありがとうございます」と傘に入れてもらった
美咲:どちらまで行かれますか?
誠:あ、バスターミナルまでです
美咲:じゃあ、ちょうど良かったです。私も同じなので
誠:(M)僕は、その笑顔に惹かれ、ひと目でその女性に恋をした
誠:あの…お礼がしたいので、連絡先、教えてくださいませんか?
美咲:え…?
誠:(M)思いがけない僕のひと言に、彼女は一瞬驚いた様子を見せた
誠:あ、突然すみません。失礼でしたよね
美咲:良いですよ。メールの交換で良ければ
誠:ありがとうございます。僕、誠って言います
美咲:私は美咲です。よろしくお願いします。あ、雨も小降りになりましたね。じゃあ、帰り道、お気をつけて
誠:はい。今度、連絡させていただきます
美咲:お待ちしてます。じゃあ、また
誠:(M)彼女の名前は美咲さん。メールのやり取りを重ね、いつの間にか電話もつながり、今では僕の親友の悟史や、美咲の友人の小百合さんとも交流を取るようになり、呼び方の距離感も変わっていた
M:電話のコール音(ルルルと口で言ってもOK)
誠:もしもし、美咲ちゃん?
美咲:こんばんは。今日もお疲れさま、誠くん。お仕事、どうだった?
誠:今日は、クレームの(電話)がきちゃってね。新人の子が対応したから、少しこじれちゃって
美咲:そっか。大変だったね
誠:大丈夫。こうやって、美咲ちゃんと話してるから、もう落ち着いてるよ
美咲:そっか。良かった。あまり無理しないでね?
誠:ありがとう。大丈夫だよ
美咲:うん。あ、そう言えば、小百合ちゃんが今週末に東京に出てくるんだって
誠:そうなんだ。じゃあ、タイミングが合えば悟史も含めて一緒に4人でご飯とかに行きたいね
美咲:そうだね。小百合ちゃんに用事、聞いてみようかな
誠:うん。僕も悟史の予定、調整できるかを確認してみる。じゃあ、また明日。お休み
美咲:うん。お休みなさい
M:美咲の自宅にて。美咲が小百合に電話をかける
美咲:もしもし、小百合ちゃん?
小百合:あ、もしもーし!美咲ちゃん、こんばんは!こんな時間に、どないしてん?
美咲:週末に東京に来るって言ってたから、誠くんと私と悟史くん、それと小百合ちゃんの4人で会えないかなぁと思って連絡したの
小百合:あ、そうなんや。ありがとうな。金曜日の夜行バスでこっちを出るから、土曜日の朝に新宿に着くと思うで。日曜日の夕方までゆっくりできるから、時間なら大丈夫やと思うわ
美咲:じゃあ、土曜日に集まって、食事やカラオケに行こうね
小百合:了解!みんなに会えるの、楽しみにしとるわ!
美咲:あと、ホテルは取らなくていいからね。私の部屋に泊まっていってね
小百合:ホンマに?ありがとう!助かるわ〜
美咲:あとは、誠くんが仕事の調整をして連絡をくれるって
小百合:そうなんや。誠くん、仕事は大丈夫なん?コールセンターやろ?土日は休めるん?
美咲:大丈夫。コールセンターのカスタマーサービスも、土日祝日はお休みのところだから
小百合:ほな、会えるのを楽しみにしとるわ!ありがとな!
美咲:あ、ちょっと待って。キャッチホンきた
小百合:ほな、電話、切ろうか?
美咲:うん。また連絡するね
M:小百合との会話を終え、誠の電話に出る
美咲:もしもし?
誠:あ、美咲ちゃん。ごめんな、急に
美咲:大丈夫だよ。今ね、小百合ちゃんと話して、スケジュール確認したよ。金曜日の夜行バスに乗って、土曜日の朝に新宿に到着するらしいから、土曜日の朝から日曜日の夕方まで遊べそうだって。あとね、ホテルじゃなくて私の部屋に泊まってもらうつもり
誠:わかった。ありがとう。寝る前に悟史と連絡が取れて、今週末なら参加できそうだって。金曜日の夜の生放送の番組が終われば、早朝には一旦、家に帰るって言ってた。で、その後でみんなで集まって、小百合ちゃんをビックリさせようかって話になった
美咲:そっか。みんなのスケジュール、合ってちょうど良かったね
誠:そうだね。これだけの連絡だったのに、時間取らせてごめんな
美咲:大丈夫だよ。気にしてない。早めにスケジュールの確認ができたから安心したよ。ありがとう。じゃあ、お休みなさい
誠:うん、お休み
M:金曜日夜、同じラジオ番組を聞いていた誠と美咲
悟史:こんばんは!本日も始まりました、RAGE(レイジ)のGood Night memory!早速ですが、オープニングコーナー「告白の1枚」から、メールをひとつ、お届けします。ペンネーム、朝の日差しさんから。「僕の好きな人は、年上の女性です。雨の日、傘を差し出してくれたのですが、ひと目で好きになりました。告白をしたほうが良いでしょうか?」とのこと。ん〜、そうだね、やっぱり君の気持ち、伝えてみようか。出会いは貴重!勇気を出して、告白してみましょう!上手くいくことを祈ってるよ!ありがとうー!
誠:あ…これ、僕があの雨の日のすぐあとに…けっこう前に送ったメールじゃん…まさか、聞いてないよな、アイツ
美咲:え…?この出会いって、なんか、私と誠くんのパターンに似てない…? 悟史くんは知らないはずだけど…朝の日差しさんって、誠くん…?
M:小百合が悟史と電話をしている
悟史:もしもし、小百合ちゃん?お疲れ
小百合:悟史くん?どないしてん?こんな時間に
悟史:誠から、土曜日の朝に東京に出てくるって聞いたから連絡してみた
小百合:そうなんや。悟史くんもあれやろ?仕事、忙しいんやろ?大丈夫なん?
悟史:大丈夫。番組は金曜の夜中だから、朝には終わってるから。それより、4人で会えるタイミングがなかなかないからな。楽しみにしてるんだよ
小百合:そうなんや
悟史:なんか、金曜日の夜行バスで土曜日の朝に新宿に着くんだろ?みんなと合流するまでの時間、どうやって時間を潰すの?
小百合:たぶん、漫画喫茶やな。土曜日の夜は美咲ちゃんが家に泊めてくれるんやて
悟史:なら、土曜日の朝に新宿に迎えに行ってやるから、俺の家に来いよ。少しでも仮眠とりな。漫画喫茶もカプセルホテルも大変だと思うし
小百合:そんなん、気にせんでええよ。漫画喫茶で寝るし
悟史:お金、もったいないじゃん
小百合:それも、そうなんやけど…
悟史:はい!決まり!小百合ちゃん、土曜日の朝、新宿に迎えに行くわ。俺ん家で、少し休んどけ。みんなが集合するのは午後一時らしいから
小百合:でも、土曜日の夜は、美咲ちゃんの部屋に泊まるで?ほんで、日曜日の夜行バスで大阪に帰るんよ
悟史:わかった。とりあえず、朝は迎えに行くから、待っとけ
小百合:ありがとう。ほな、お休み
悟史:おう!お休み。会えるの、楽しみにしてるよ
M:土曜日の朝、小百合が夜行バスで新宿に到着
小百合:わー、朝早いからかな。ちょっと肌寒いわ…着るもの、一枚取り出そ
悟史:小百合ちゃーん!
小百合:悟史くんやん!もうこんな時間で待っててくれたん?
美咲:小百合ちゃん、おはよ
小百合:なに?美咲ちゃんまで来てくれたん?ってことは…
誠:おはよう、小百合ちゃん
小百合:みんな、なんでこの時間に集合してるん?出てくるの、大変やったのと違う?
美咲:悟史くんが「小百合ちゃんを驚かせよう」って言ってて、じゃあなんだったら、みんなで小百合ちゃんを驚かせようってなって、結局、みんなで朝に集合しちゃった。ここまで、悟史くんの車で送ってもらったの
小百合:なんなん?このサプライズ!嬉しすぎるやろー!
誠:悟史が「俺ん家に集まろう」って言うから、小百合ちゃんの仮眠もかねて、ちょっと悟史のマンションに向かおうかって
悟史:そういうこと!さ、行くよ!みんな、車に乗って!
美咲:さ、行こ、小百合ちゃん
小百合:おおきに!ほんで、移動中、寝ててもええかな?
悟史:寝とけ、寝とけ!お出かけはお昼ご飯のタイミングからだから!
美咲:夜行バス、疲れたでしょ?ゆっくり休んでね?
誠:じゃあ、僕は助手席で、悟史が寝ないように話してるから
悟史:そんな心配はご無用だ!
誠:あはは
美咲:ふふふ。運転、大変だと思うけど、よろしくお願いします。小百合ちゃん、寝るなら、私のヒザ、貸してあげる
小百合:ありがとー!座った体制やと、首が疲れるから助かるわ〜。ほな、悟史くん、よろしゅう。みんな、ごめんな、ちょっと寝かせてもらうわ
誠:ああ。お休み
悟史:安全運転でいくから、安心してくれな
小百合:おおきに!ほな、失礼して…(すやぁ)
美咲:(小声で) 小百合ちゃん、疲れてたみたい。もう寝ちゃった
誠:(小声が)そっか。小百合ちゃん、身体が弱いからな。少し緊張してたんだろうな
悟史:(小声で)夜行バスは、体調悪いと疲れやすいからな〜。小百合ちゃん、通院してるんだろ?
美咲:(小声で)そう言ってた。だから、あまり無理なスケジュールは、たてない方がいいかもね
誠:(小声で)ゆっくり過ごそ
悟史:(小声で)了解。もう30分くらいで俺ん家(おれんち)に着くから、みんなも安心してな
M:悟史のマンションに到着
美咲:小百合ちゃん、起きて。悟史くんのマンションに着いたよ
小百合:ん…ありがと
悟史:ほら、小百合ちゃん。荷物、貸しな。持つから
小百合:おおきに…ごめん、ちょっと疲れたみたいやわ
美咲:お薬は?
小百合:あるで。今、飲んでもええかな?
誠:飲みな。はい、お水
小百合:おおきに…(こくりと飲み込む) はぁ、しんど
美咲:午前中は無理しないで、悟史くんの部屋で休も?
悟史:そうしな。俺たちも朝が早かったから寝るし、心配しなくて大丈夫だから。美咲ちゃんと小百合ちゃんは、奥の部屋を使って。俺と誠はソファで寝るから
美咲:ありがとう。小百合ちゃん、行こ
誠:お休み、ふたりとも
M:誠と悟史はリビングのソファで、美咲と小百合はベッドルームへ移動
誠:なぁ、悟史
悟史:ん?
誠:番組で読んでたメール、覚えてる?ペンネーム、 朝の日差しからのやつ
悟史:あぁ、あれな。雨の日に傘に入れてもらったってやつ。それがどうした?
誠:あれ、送ったの僕なんだよ
悟史:(少し大きな声で) はぁ〜ッ??
誠:バカ!お前、声、デカすぎ!ふたりが起きるだろ!
悟史:悪い!っつうか、ちょっと待て。それでいくと、相手は美咲ちゃん??
誠:そうだよ。だから、けっこう前に送ったあのメールが、今頃になって読まれると思わなかったんだよ
悟史:え?だってこんな感じで俺ら遊んでるけど、お前ら、まだ付き合ってないの?
誠:正式には付き合ってない。美咲ちゃんが「自分の方が年上」っていうのに、ためらってるんだよ。まぁ、それでいくと、お前と小百合ちゃんも、どうなんだ?
悟史:俺も、告白できてない…今回、俺のマンションに呼ぶのも、すごい緊張したし
M:美咲と小百合のいる寝室では
美咲:ねぇ、小百合ちゃん…聞いて欲しいことがあるんだけど…
小百合:ん?どないしたん?
美咲:この前、悟史くんのラジオで「雨の日に傘を差し出した女性に告白したい」っていうメールが紹介されたのね
小百合:うん
美咲:それ、送ったの、たぶん誠くんだと思うの…
小百合:(少し大きな声で) はぁ??
美咲:小百合ちゃん、声、大きい!
小百合:あ、ごめん。え、何?じゃあ、誠くんは美咲ちゃんに片思いしてるって状態?
美咲:そうなるね。まだ、ちゃんとした告白とかもされてないし
小百合:せやけど、ここまで仲良くなってて、まだ恋人じゃないって不思議なんやけど?
美咲:んー、なんて言うか…私が年上だから、戸惑ってるって感じかな。それより、小百合ちゃんも、悟史くんとはどうなの?
小百合:どうって?
美咲:たぶんだけど、悟史くん、小百合ちゃんのこと好きだと思うよ
小百合:えー?!
美咲:(小声で)だから、声が大きいってば!
小百合:あ、ごめん。せやけど、なんでうちと悟史くんの話になるん?
美咲:小百合ちゃんが東京に来るって言って、喜んでたから。朝のお迎えも、たぶんひとりで迎えに来る勇気がなかったんじゃないかな。だから、4人で会おうって話になったし
小百合:そうなんや…
美咲:で、小百合ちゃんとしては、悟史くんのことどう思ってるの?
小百合:恥ずかしい話やねんけど、たぶん2人きりで話したら恥ずかしくて、なんもしゃべれへんようになる
美咲:じゃあ、好きなんだ
小百合:うん
M:時間が過ぎ、午後に差し掛かり
誠:おーい、美咲ちゃん、小百合ちゃん。起きてー
美咲:おはよう
悟史:おはよう
小百合:おはようさん。泊まらせてくれて、おおきに。身体が楽になったわ
悟史:良かった。でも、あまり無理するなよ?
小百合:ありがと
誠:じゃあ、ご飯を食べに行きますかね
美咲:その前に、確認したいことがあるの
悟史:何?
美咲:この前の、悟史くんのラジオで紹介されたメール
誠:あ…
美咲:やっぱり、誠くんだったんだ
悟史:バレたら仕方ないな。はっきり告白しろよ、誠
誠:…うん。悟史と小百合ちゃんが立ち会う中で告白するのも照れるけど、俺は美咲ちゃんが好きだ。恋人として、付き合いたいと思ってる。俺じゃダメかな?美咲ちゃん
美咲:ううん。告白してくれて、ありがとう。これからも、よろしくお願いします
小百合:良かったやん、美咲ちゃん!
美咲:うん。ありがとう。そして、もうひとつ。悟史くん
悟史:何?
美咲:勘違いだったらごめんね?これから言うことは、小百合ちゃんのことでもあるから、慎重に話したいんだけど…
悟史:はい、美咲ちゃん。ストップ
美咲:え?
悟史:言わなくていいよ。俺から言うから
美咲:…わかった
悟史:小百合ちゃん、改めて聞いて欲しい
小百合:なんやの?
悟史:出会ってからこれまで宙ぶらりんで4人で楽しんでたけど、ケジメをつけたい
小百合:何?
悟史:番組で誠のメールを読んで、今日、誠から「あれは誠が美咲ちゃんに宛てたものだ」って聞いた。そして、俺も気づいたんだ
小百合:うん…
悟史:誠は美咲ちゃんに対してケジメをつけた。だから、俺は小百合ちゃんに伝える。これからもこの4人で楽しい時間をつくりたい。俺と付き合ってくれないか…?
小百合:おおきに…よろしくお願いします…
悟史:はぁ、ほっとした。ありがとう、小百合ちゃん
美咲:良かったね、小百合ちゃん
小百合:うん…あの…うち、東京に引っ越したいって思ってたんやけど、ええかな…?
誠:あたりまえじゃん!
美咲:これからは、距離を気にせずにみんなで楽しく過ごそうね
悟史:体調が悪くなったら、俺が小百合ちゃんを支えてやるから
美咲:私もだよ、小百合ちゃん。誠くんもいるし、4人で過ごそ?
小百合:おおきに…
悟史:じゃあ、まずはみんなで今日を楽しもう!
M:1ヶ月後、小百合は東京に引っ越してきて4人は楽しく過ごしていた。そして、悟史の番組で、メールが読まれた
悟史:こんばんは!本日も始まりました、RAGE(レイジ)のGood Night memory!早速ですが、オープニングコーナー「告白の1枚」から、メールをひとつ、お届けします。ペンネーム、笑顔のヒマワリさんからです。「以前紹介された、雨の日に傘を差し出した者です。その後、彼から連絡があり、お付き合いをすることになりました。そして、私の友人も新しい出会いがあり、4人で楽しく過ごしています。同じ番組を聞いていたのはびっくりしましたが、この場を借りて、お礼を伝えたくてメールしました。ありがとうございました」とのこと。ハッピーエンド、おめでとう!これからも仲良く過ごしてな!
小百合:良かったなぁ、美咲ちゃん
美咲:ありがとう。小百合ちゃんが東京に来てくれて、本当に感謝してるんだよ。悟史くんと幸せにね
小百合:うん。美咲ちゃんも、誠くんと幸せにな
美咲:ありがとう
悟史:ということで、ここまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました!最後にひとつ。先ほど紹介した、4人でハッピーエンドの件ですが、私事(わたくしごと)ではありますが、出会えたもう2人とは、俺と彼女のことです。彼女は一般人なので、名前などは公表できませんが、俺たち2人を応援してもらえると嬉しいです!では、また来週お会いしましょう!
小百合:悟史!番組で突然、何を言い出すねん!生放送なんやから、言ったらあかんやろ!
美咲:小百合ちゃん、ハッピーエンドだよ。ふふふ
M:電話が鳴る(ルルルと口で言ってもOK)
美咲:あ、誠くんだ。もしもし?
誠:悟史の番組、聞いた?
美咲:もちろん。隣に小百合ちゃんいるよ。ものすごく照れてる
誠:俺も、改めて美咲に伝えようと思って
美咲:何を?
誠:結婚を前提に、お付き合いしてください
美咲:え?あ、えっと、え…
小百合:そこは「はい」やろ、美咲ちゃん!
美咲:は、はい…よろしくお願いします
誠:(M)そして僕は、年上の彼女と一緒に過ごしていくことになった。年上の彼女と僕の恋は、成就したのだ