台本概要

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タイトル 【朗読用台本】決断の箱
作者名 ふらん☆くりん  (@Frank_lin01)
ジャンル ファンタジー
演者人数 1人用台本(男1) ※兼役あり
時間 20 分
台本使用規定 台本説明欄参照
説明 【あらすじ】
「本当の正義」って何ですか…。
あの日を境に僕の中に一つの疑問が湧きおこった。

※本作は朗読用台本ですが、複数人で演じていただいても大丈夫です。

【著作権について】
本作品の著作権は全て作者である「ふらん☆くりん」に帰属します。
また、いかなる場合であっても当方は著作権の放棄はいたしません。

【禁止事項】
●商業目的での利用
●台本の無断使用、無断転載、自作発言等
●過度なアドリブ、セリフの大幅な改変等

【ご利用に際してのお願い】
●台本の利用に際しては作者X(旧ツイッター)DMに連絡をお願いいたします。
●配信等で利用される場合は①作品名、②作者名、③台本掲載URLを掲示していただけると嬉しいです。
●たくさんの方の演技を聴きに行きたいので、可能であれば告知文にメンションを付けていただけると嬉しいです。

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キャラ説明  

名前 性別 台詞数 説明
まさる 29 田所(たどころ) まさる。高校2年生(16歳)。真面目で疑問に思ったことはトコトンまで突き詰める性格。
徹也 12 上條 徹也(かみじょう てつや)。25歳。正義感の塊で困っている人を見過ごせない性格。正義のヒーロー「アサルトセイバー」に変身し、悪の侵略者から街の平和を守っている。
ガルード 4 魔装騎獣(まそうきじゅう)ガルード。地球侵略を企む悪の組織の怪人。実力的には中ボスクラス。
謎の声 13 まさるの夢の中で語りかける謎の存在。
バルドム 4 地球侵略を企む悪の組織、地獄帝国「デスヘルム」の皇帝。回りくどいことが嫌いな性格。
※役をクリックするとセリフに色が付きます。

台本本編

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タイトル:【朗読用台本】決断の箱 : 登場人物: まさる:*田所《たどころ》 まさる。高校2年生(16歳)。真面目で疑問に思ったことはトコトンまで突き詰める性格。 徹也:*上條 徹也《かみじょう てつや》。25歳。正義感の塊で困っている人を見過ごせない性格。正義のヒーロー「アサルトセイバー」に変身し、悪の侵略者から街の平和を守っている。 ガルード:*魔装騎獣《まそうきじゅう》ガルード。地球侵略を企む悪の組織の怪人。実力的には中ボスクラス。 謎の声:まさるの夢の中で語りかける謎の存在。 バルドム:地球侵略を企む悪の組織、地獄帝国「デスヘルム」の皇帝。回りくどいことが嫌いな性格。 :(M)はモノローグ(独白)、〈〉はト書き、()は心の声です。 :※本作は朗読用台本ですが、複数人で演じていただいても大丈夫です。 : : 本編: まさる:(M)5年前のあの日、僕は一人のヒーローと出会った…。 :------------------- 徹也:〈瓦礫をどかす〉おらよっと!よぉ、僕。怪我はないか? まさる:あ…あなたは? 徹也:俺の名は*上條 徹也《かみじょう てつや》。俺が来たからにはもう安心だ。さあ、ここから早く出るんだ。 まさる:は、はい! まさる:(M)僕は彼に*促《うなが》されるまま*瓦礫《がれき》の山から*這《は》い出し、*物陰《ものかげ》に身を潜めた。 徹也:さてと、これで心置きなく戦える。「ジャスティスチェンジ!」 まさる:(M)僕の見ている目の前で彼は*煌《きら》びやかな光に包まれたかと思うと一瞬で正義のヒーローに変身した。 徹也:闇を切り裂く*鋭《するど》き*刃《やいば》!「アサルトセイバー」見参! ガルード:来たか…我らの宿敵アサルトセイバーよ!今日こそはその息の根を止めてくれるわ!かかれ!*獣人兵《じゅうじんへい》ども! まさる:(M)敵のボスらしき者の指示でたくさんの獣の姿をした怪人が一斉にヒーローに向かって飛びかかって行く。 徹也:行くぞ!はっ!とりゃ!せいやー! まさる:(M)流れるような動きで攻撃を*躱《かわ》しつつ、華麗に敵を倒していく。その姿はもはや芸術とさえ思える程に輝いていた。 ガルード:ぐぬぬ…おのれ。役に立たん雑魚共め!もう良い!俺が直接相手をしてやる!はあああ! 徹也:勝負だ!*魔装騎獣《まそうきじゅう》ガルード!ライトニングソード*抜刀《ばっとう》!うおおおお!! まさる:(M)目の前で繰り広げられる正義と悪の一騎打ち。そして…。 徹也:喰らえ!必殺!ハイパーセイバースラーッシュ!! ガルード:ぐああ!…お、おのれぇぇ!!ぐぎゃあああ!! まさる:(M)ヒーローの必殺技をまともに受けた怪人は*断末魔《だんまつま》の叫びをあげながら大きな爆発とともに消滅する。 徹也:どんな強敵が来ようが地球の平和は俺が守る! まさる:(M)そう*決《き》め*台詞《ぜりふ》を残すとヒーローは変身を解き、バイクに乗って*颯爽《さっそう》と去って行った。その場にいる誰もが心からの称賛と割れんばかりの拍手を*以《もっ》て彼の勇姿を見送る。だが、その*後《あと》には怪人の攻撃と二人の戦闘によってできた傷跡が生々しく残されていた。 : まさる:(M)その日から僕の心には一つの疑問が残った。「本当の正義とは何なのか」。その疑問は日を追うごとに僕の中で大きくなっていった。 : まさる:(M)ある日、僕は不思議な夢を見た。 :〈夢の中〉 謎の声:目覚めよ。悩める人の子よ…。 まさる:ん…んん。えっ?誰? 謎の声:我はこの世界を創りし存在…。今日はお主の疑問と意志を確認しに参った。 まさる:僕の…疑問と意志? 謎の声:そうだ。まずはお主の中で膨らみ続けている疑問について話してみよ。 まさる:僕の疑問…それは、「本当の正義とは何か」についてです。 謎の声:ほう…本当の正義とな。 まさる:はい。今、地球は悪の侵略者に狙われていて、アイツらは*時折《ときおり》街に現れては次々に街を壊したり人々を襲い始めるんです。そして、その度に正義のヒーロー「アサルトセイバー」が登場し、敵を倒して去って行くんです。でも…戦いの後に残るのは壊された街と傷付いた人の悲しみだけ。確かに襲い来る敵を何とかしないといけないのは分かります。でも、破壊され傷付いた街や人を見る度に、力に対して力で対抗する事が果たして本当の正義なのかと思うようになって…。 謎の声:なるほど。ではお主はこの世界をどうしたいのだ? まさる:僕は、悪の侵略者と正義のヒーローを…地球を破壊する全ての存在をこの世から消し去りたい! 謎の声:ふむ…お主の意志はよく分かった。ならばお主にはこの「決断の箱」を授けよう。 まさる:決断の箱…? 謎の声:そうだ。この中には赤と青のボタンとタイマーが入っている。赤いボタンを押せば「決断した」と見なされ、即座にお主の望む結果が得られるであろう。逆に青いボタンを押せば「諦めた」と見なされ今と変わらぬ世界がこれからも続く。 まさる:じゃあその箱さえあれば誰も傷付かない平和な世界が…僕が理想とする本当の正義を行うことが出来るんですね! 謎の声:ああ。ただし、赤いボタンを押した場合、その代償としてお主の存在はこの世界から完全に消える。 まさる:え?僕の存在が…消える? 謎の声:そうだ。全ての者の記憶から…いや、そもそも初めからお主という存在その物がなかったことになる。 まさる:そんな…。 謎の声:どちらを選ぶかはお主次第だ。ただし、*猶予《ゆうよ》は3日間。3日経ってもボタンが押されなかった場合、箱は自動的に消滅する。 まさる:3日…。 謎の声:お主が最良の決断をする事を*遥《はる》か*彼方《かなた》から見守っているぞ…。〈姿が消えていく〉 まさる:あ!待ってください! :〈夢から覚める〉 まさる:ん…今のは夢?…あ!箱は!? まさる:(M)慌てて飛び起きた僕は、夢の*真偽《しんぎ》を確かめるため部屋中を見渡した。すると…あった。部屋の片隅に置かれた古びた小箱が一つ。 : まさる:これってもしかして…。 まさる:(M)箱を手に取り恐る恐る*蓋《ふた》を開けると、そこには夢での話の通り赤と青のボタンが一つずつとその間にタイマーのようなものが埋め込まれていた。 : まさる:夢の通りだ…。だとすればこの赤いボタンを押せば! まさる:(M)一瞬赤いボタンに手を掛けるも僕は押すのを*躊躇《ためら》った。 まさる:(これを押したら、僕の存在も消えてしまうんだ…。まだ時間はある。冷静になってよく考えるんだ) : まさる:(M)それからは葛藤の連続だった。 まさる:赤いボタンを押せば確かに理想の世界が実現出来る…でも、その世界に僕はいないんだ…。 まさる:反対に青いボタンを押せば今までと変わらない破壊と恐怖に*怯《おび》える日々が続く。でも、アサルトセイバーが侵略者を倒してくれたら平和な世界が訪れる。だけどもし逆に倒されてしまったら…。 まさる:あー!僕は一体どうすれば良いんだ! : まさる:(M)世界の運命を託されるということの責任と重圧に気が狂いそうになりながら時間だけが虚しく過ぎて行った…。そして、何も出来ないまま迎えた最終期限の3日目の朝、ついに僕は決断を迫られることになった。 : バルドム:我は地獄帝国「デスヘルム」の皇帝バルドムだ。地球人共よ!喜ぶが良い!今日こそは我らの全勢力を*以《もっ》て貴様らの星を我が物としてくれようぞ! 徹也:そうはさせるか!地球は貴様らの好きにはさせない!「ジャスティスチェンジ!」闇を切り裂く鋭き刃!「アサルトセイバー」見参! バルドム:ふははは!たかがヒーロー1匹でこの*大軍勢《だいぐんぜい》を相手に何が出来る!*者共《ものども》かかれー! 徹也:ふっ…正義の力を*舐《な》めるなよ!「ジャスティスブレイカーオーバーロード!」 バルドム:何だ!この圧倒的なパワーは!良いだろう!お互い死力を尽くして戦おうではないか! 徹也:ああ!望むところだ!はあああ! : まさる:(ああ!このままじゃ…街が…世界が壊れてしまう!)やめろぉぉぉー!! まさる:(M)僕は絶叫と共に*咄嗟《とっさ》に赤いボタンを押した。すると突然箱から*眩《まばゆ》いほどの光が*溢《あふ》れ出し、*瞬《またた》く*間《ま》に世界全体を包み込んだ。 まさる:(ああ…何て温かい光なんだ。そうだ、これで良い。僕の存在は消えるけど、侵略者もヒーローもいない…誰も傷付かなくて済む平和な世界がやっと訪れる…) : :----------------------------- 謎の声:少年よ。喜ぶが良い。お前の望みは叶ったぞ。今まさに地球を破壊する全ての存在…悪の侵略者も正義のヒーローも、そして…この星を*蝕《むしば》む人類全てが消え去ったのだ。さて、これでゴミは*一掃《いっそう》された。皆の者!邪魔者がいなくなったこの星に我らの楽園を築こうではないか!ふふふ…ふははは!! : :~完~

タイトル:【朗読用台本】決断の箱 : 登場人物: まさる:*田所《たどころ》 まさる。高校2年生(16歳)。真面目で疑問に思ったことはトコトンまで突き詰める性格。 徹也:*上條 徹也《かみじょう てつや》。25歳。正義感の塊で困っている人を見過ごせない性格。正義のヒーロー「アサルトセイバー」に変身し、悪の侵略者から街の平和を守っている。 ガルード:*魔装騎獣《まそうきじゅう》ガルード。地球侵略を企む悪の組織の怪人。実力的には中ボスクラス。 謎の声:まさるの夢の中で語りかける謎の存在。 バルドム:地球侵略を企む悪の組織、地獄帝国「デスヘルム」の皇帝。回りくどいことが嫌いな性格。 :(M)はモノローグ(独白)、〈〉はト書き、()は心の声です。 :※本作は朗読用台本ですが、複数人で演じていただいても大丈夫です。 : : 本編: まさる:(M)5年前のあの日、僕は一人のヒーローと出会った…。 :------------------- 徹也:〈瓦礫をどかす〉おらよっと!よぉ、僕。怪我はないか? まさる:あ…あなたは? 徹也:俺の名は*上條 徹也《かみじょう てつや》。俺が来たからにはもう安心だ。さあ、ここから早く出るんだ。 まさる:は、はい! まさる:(M)僕は彼に*促《うなが》されるまま*瓦礫《がれき》の山から*這《は》い出し、*物陰《ものかげ》に身を潜めた。 徹也:さてと、これで心置きなく戦える。「ジャスティスチェンジ!」 まさる:(M)僕の見ている目の前で彼は*煌《きら》びやかな光に包まれたかと思うと一瞬で正義のヒーローに変身した。 徹也:闇を切り裂く*鋭《するど》き*刃《やいば》!「アサルトセイバー」見参! ガルード:来たか…我らの宿敵アサルトセイバーよ!今日こそはその息の根を止めてくれるわ!かかれ!*獣人兵《じゅうじんへい》ども! まさる:(M)敵のボスらしき者の指示でたくさんの獣の姿をした怪人が一斉にヒーローに向かって飛びかかって行く。 徹也:行くぞ!はっ!とりゃ!せいやー! まさる:(M)流れるような動きで攻撃を*躱《かわ》しつつ、華麗に敵を倒していく。その姿はもはや芸術とさえ思える程に輝いていた。 ガルード:ぐぬぬ…おのれ。役に立たん雑魚共め!もう良い!俺が直接相手をしてやる!はあああ! 徹也:勝負だ!*魔装騎獣《まそうきじゅう》ガルード!ライトニングソード*抜刀《ばっとう》!うおおおお!! まさる:(M)目の前で繰り広げられる正義と悪の一騎打ち。そして…。 徹也:喰らえ!必殺!ハイパーセイバースラーッシュ!! ガルード:ぐああ!…お、おのれぇぇ!!ぐぎゃあああ!! まさる:(M)ヒーローの必殺技をまともに受けた怪人は*断末魔《だんまつま》の叫びをあげながら大きな爆発とともに消滅する。 徹也:どんな強敵が来ようが地球の平和は俺が守る! まさる:(M)そう*決《き》め*台詞《ぜりふ》を残すとヒーローは変身を解き、バイクに乗って*颯爽《さっそう》と去って行った。その場にいる誰もが心からの称賛と割れんばかりの拍手を*以《もっ》て彼の勇姿を見送る。だが、その*後《あと》には怪人の攻撃と二人の戦闘によってできた傷跡が生々しく残されていた。 : まさる:(M)その日から僕の心には一つの疑問が残った。「本当の正義とは何なのか」。その疑問は日を追うごとに僕の中で大きくなっていった。 : まさる:(M)ある日、僕は不思議な夢を見た。 :〈夢の中〉 謎の声:目覚めよ。悩める人の子よ…。 まさる:ん…んん。えっ?誰? 謎の声:我はこの世界を創りし存在…。今日はお主の疑問と意志を確認しに参った。 まさる:僕の…疑問と意志? 謎の声:そうだ。まずはお主の中で膨らみ続けている疑問について話してみよ。 まさる:僕の疑問…それは、「本当の正義とは何か」についてです。 謎の声:ほう…本当の正義とな。 まさる:はい。今、地球は悪の侵略者に狙われていて、アイツらは*時折《ときおり》街に現れては次々に街を壊したり人々を襲い始めるんです。そして、その度に正義のヒーロー「アサルトセイバー」が登場し、敵を倒して去って行くんです。でも…戦いの後に残るのは壊された街と傷付いた人の悲しみだけ。確かに襲い来る敵を何とかしないといけないのは分かります。でも、破壊され傷付いた街や人を見る度に、力に対して力で対抗する事が果たして本当の正義なのかと思うようになって…。 謎の声:なるほど。ではお主はこの世界をどうしたいのだ? まさる:僕は、悪の侵略者と正義のヒーローを…地球を破壊する全ての存在をこの世から消し去りたい! 謎の声:ふむ…お主の意志はよく分かった。ならばお主にはこの「決断の箱」を授けよう。 まさる:決断の箱…? 謎の声:そうだ。この中には赤と青のボタンとタイマーが入っている。赤いボタンを押せば「決断した」と見なされ、即座にお主の望む結果が得られるであろう。逆に青いボタンを押せば「諦めた」と見なされ今と変わらぬ世界がこれからも続く。 まさる:じゃあその箱さえあれば誰も傷付かない平和な世界が…僕が理想とする本当の正義を行うことが出来るんですね! 謎の声:ああ。ただし、赤いボタンを押した場合、その代償としてお主の存在はこの世界から完全に消える。 まさる:え?僕の存在が…消える? 謎の声:そうだ。全ての者の記憶から…いや、そもそも初めからお主という存在その物がなかったことになる。 まさる:そんな…。 謎の声:どちらを選ぶかはお主次第だ。ただし、*猶予《ゆうよ》は3日間。3日経ってもボタンが押されなかった場合、箱は自動的に消滅する。 まさる:3日…。 謎の声:お主が最良の決断をする事を*遥《はる》か*彼方《かなた》から見守っているぞ…。〈姿が消えていく〉 まさる:あ!待ってください! :〈夢から覚める〉 まさる:ん…今のは夢?…あ!箱は!? まさる:(M)慌てて飛び起きた僕は、夢の*真偽《しんぎ》を確かめるため部屋中を見渡した。すると…あった。部屋の片隅に置かれた古びた小箱が一つ。 : まさる:これってもしかして…。 まさる:(M)箱を手に取り恐る恐る*蓋《ふた》を開けると、そこには夢での話の通り赤と青のボタンが一つずつとその間にタイマーのようなものが埋め込まれていた。 : まさる:夢の通りだ…。だとすればこの赤いボタンを押せば! まさる:(M)一瞬赤いボタンに手を掛けるも僕は押すのを*躊躇《ためら》った。 まさる:(これを押したら、僕の存在も消えてしまうんだ…。まだ時間はある。冷静になってよく考えるんだ) : まさる:(M)それからは葛藤の連続だった。 まさる:赤いボタンを押せば確かに理想の世界が実現出来る…でも、その世界に僕はいないんだ…。 まさる:反対に青いボタンを押せば今までと変わらない破壊と恐怖に*怯《おび》える日々が続く。でも、アサルトセイバーが侵略者を倒してくれたら平和な世界が訪れる。だけどもし逆に倒されてしまったら…。 まさる:あー!僕は一体どうすれば良いんだ! : まさる:(M)世界の運命を託されるということの責任と重圧に気が狂いそうになりながら時間だけが虚しく過ぎて行った…。そして、何も出来ないまま迎えた最終期限の3日目の朝、ついに僕は決断を迫られることになった。 : バルドム:我は地獄帝国「デスヘルム」の皇帝バルドムだ。地球人共よ!喜ぶが良い!今日こそは我らの全勢力を*以《もっ》て貴様らの星を我が物としてくれようぞ! 徹也:そうはさせるか!地球は貴様らの好きにはさせない!「ジャスティスチェンジ!」闇を切り裂く鋭き刃!「アサルトセイバー」見参! バルドム:ふははは!たかがヒーロー1匹でこの*大軍勢《だいぐんぜい》を相手に何が出来る!*者共《ものども》かかれー! 徹也:ふっ…正義の力を*舐《な》めるなよ!「ジャスティスブレイカーオーバーロード!」 バルドム:何だ!この圧倒的なパワーは!良いだろう!お互い死力を尽くして戦おうではないか! 徹也:ああ!望むところだ!はあああ! : まさる:(ああ!このままじゃ…街が…世界が壊れてしまう!)やめろぉぉぉー!! まさる:(M)僕は絶叫と共に*咄嗟《とっさ》に赤いボタンを押した。すると突然箱から*眩《まばゆ》いほどの光が*溢《あふ》れ出し、*瞬《またた》く*間《ま》に世界全体を包み込んだ。 まさる:(ああ…何て温かい光なんだ。そうだ、これで良い。僕の存在は消えるけど、侵略者もヒーローもいない…誰も傷付かなくて済む平和な世界がやっと訪れる…) : :----------------------------- 謎の声:少年よ。喜ぶが良い。お前の望みは叶ったぞ。今まさに地球を破壊する全ての存在…悪の侵略者も正義のヒーローも、そして…この星を*蝕《むしば》む人類全てが消え去ったのだ。さて、これでゴミは*一掃《いっそう》された。皆の者!邪魔者がいなくなったこの星に我らの楽園を築こうではないか!ふふふ…ふははは!! : :~完~